栃林さんから、MAKI F101 を購入した御報告を小野さんにメールした所、励ましのお言葉を頂戴しました。
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バンファン栃林です。

長野に残っていたマキシャーシNo−00を購入出来ました。
また、レストアに協力をお願いします

栃林様

それはすごい。
栃林さんのエネルギーには感服します。
資料もほとんどありませんし、記憶もどれほど残っているか.....
でも分かる範囲で協力はさせていただきます。

小野

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バンファン栃林です。
このマキF1は長野県上田市のユミドライブコーナーの看板になっていたものです。
この車は鹿島さんの所から76年頃に譲っても貰ったみたいです。
これはヨーロッパには行っていますか?
このタイプのボデイでグッドウッドでシェークダウンと昔の雑誌に書いてありまし
たが、その時走ったのですか?
このタイプのボデイでのヒストリーを分かるだけ教えていただけませんか?

シャーシ関係
早速ですがシャーシーですがこれは本物ですか?
リアバルクヘッド、ロールバーステーは鉄でした。
これで正解ですか?鉄の材質は?

フロントのフットボックスはサブフレームタイプになっており、合わせ部分は鉄の
角パイプになっていましたが、
これで正解ですか?鉄の材質は?

シャーシアルミ板の材質?
アルミ板がハニカムのように厚みがありますが(ダンボールみたい)これは特別な
物でしょうか?
今でも何処かで売っていますか?


栃林様

このクルマは一度も日本を出ていないと思います。

シャシーは全部で4台作った中で最初に組んだ1号車
がこのクルマだと思います。

最初に作ったボディはグッドウッド、シルバーストーンでテストを
行い、重量が重過ぎること、慣性モーメントが大きすぎること
からクルマがシャープな動きをせず、F1マシンとして競争力を
持ち得ないと判断し、74年英国GPの約1ヶ月前から大改造に
取り掛かって作られたのがウイングノーズのボディです。

多分写真を添付してくださったのだと思いますが、なぜか
ファイルが開けませんので判断不能ですが、質問内容から
判断するとおそらくシャシーは4台作ったうちの1台と思われます。

リヤバルクヘッド、ロールバーはスチールで正解です。
材質ははっきり覚えていませんが一般的に購入可能な
機械構造用鋼管だと思います。

フロントのフットボックスはかなり厚いアルミパネル(3〜5mm?)
を曲げたものが前面と上面をかたち作っているはずです。

あわせ部分角パイプで正解です。材質は同上です。

アルミ板は、燃料タンク周囲は厚さ10mm以上のデフォーマブル
ストラクチャーで構成されていることという規則を杓子定規に
解釈した結果で、規則通り厚さ確か1.5mmの5052か2017の
アルミ板で10mmのウレタンフォームをサンドイッチ状に接着して
あります。

マキの技術者達が自分達で接着した自製のパネルです。

以上、遅くなりましたが私の記憶です。

小野

MAKI F101 No.0  広島に搬送された後に撮影された物です
MAKI F101 No.1 ? ネット上で見つけた写真ですが、ノーズもインダクションポッドも?
MAKI F101 NO.2 モナコに引き取られたレストアされたNo.2(No.3?)
MAKI F101 No.3 (おそらくNo.3。もしかするとNo.1かもしれないシャーシと一緒にほぞんされているオリジナルパーツ)
ここに掲載してあるMAKI F101 No.3 シャーシは、私がネット上を検索していて、売りに出されているのを見つけ、KE007関連の知人が、現地迄、確認に行ってくれ、撮影してくれた物です。本邦初公開のこれらの写真、売り手の話を聞いて、我々がNo.3シャーシの購入を検討している頃、相前後してカー・マガジン社が現地取材を含むマキ特集を組んでいました。計4冊にわたり、マキの歴史を詳細に掲載してあります。最初の購入計画は、オリジナル・シャーシでは無い可能性が高いとの判断で、一旦、白紙撤回となりました。が、その後、原形そのものでは無い物の、本物である事が確認がされています。ただ、これが本当にNo.3であるのか、破損したまま置き去りにされた、No.1を修復した物なのかは確認できません。これらの写真からも、オリジナルパーツが、かなり現存して居る事が分かります。
サラブレッドGPに出ていた、レストアの終わったNo.2と共にイギリスに置き去りにされ、忘れ去られていたこのシャーシも、我が国、日本のモータースポーツ史上の大きな役割を考えれば、大切に保存されるべき物では?
今回、No.0シャーシを購入した後、No.3シャーシの購入も再度検討中です。オリジナルのスポーツカータイプの0号車とイギリスで大幅な見直しの末、出来上がった101Aタイプの3号車を並べてみたい。皆さんもそう思いませんか?
MAKI F102
'76の日本グランプリ予選以降、行方の知れないF102。F101のオリジナル・デザインとは正反対の発想で作られた極めて鋭いデザイン。全てを絞り込み、何と美しい事か。エマーソン・フィッティパルディのコパスカーFD04が好きだった私は、この更に前衛的なデザインに衝撃を受けました。が、残念な事に、準備不足から予選でトラブルを起こし、満足に走行出来ぬまま寄せん不通過となり、ホットスタッフ・レーシングに引き取られた後、未だに行方が確認されていません。
何か、情報が有りましたら、是非お知らせ下さい。
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