2001年2

2月28日(水) 金魚坂

去年の暮れにオープンしたばかりの新しい喫茶店「金魚坂」に、みんなでランチを食べに行った。

本郷通りから、ちょっと路地を入ったところにある。
古い金魚屋さんだったのだが、金魚販売に加えて喫茶店も始めた、という変わったお店だ。
コーヒー・中国茶・シガー、そしてお食事を扱っている。

入ってみると、なんともふしぎな空間が広がっていた。
一階にはカウンター席とテーブル席がある。机は木製。
あの間取りは、なんと表現したらいいのだろう。かなりイレギュラーである。
室内のあちこちに、多様な金魚鉢がおいてある。もちろん金魚入り。

分子生理学研究室の助手Yさん(憧れの人。ただし既婚)と、ドクターコースのWさんがいた。

われわれ5名も席を取り、ランチを注文。
みんな、「とろろ御膳」である。
とろろごはんとおみそ汁、漬け物、しらすに大根おろしを添えたの、そしてメインは肉か魚を選べる。
肉は豚の角煮、魚は銀鱈の煮付け。
薄味でおいしい。

食後にはコーヒーがつく。

室内にはピアノが置いてある。ときどき生演奏をするらしい。
ピアノの上には、「月刊 錦鯉」なる雑誌がおいてあった。
開いて、そのマニアックさに驚く一同。

「色合いの良さは"きわ"で見るらしい」
「カミソリとかマルゾメって何?」

お店を出るころには、みんないっぱしの錦鯉通になっていた。
外では、金魚をたくさん売っている。
見ているうちに、どれもほしくなる。
錦鯉もいる。

「あ、これは"光り無地"だ」

・・・おそるべし、「月刊 錦鯉」。

今度、桂文治さんの落語と、向島の芸者さんのおどりを楽しむ会が、金魚坂にて開かれるらしい。
粋だ。

やっぱり本郷はいいねッとくらァ。てやんでェ。

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本日のお初

沈丁花の香りがした。
この春、初めてだ。
今日はほんとうに暖かかった。
春一番が吹く、と予想されていたけど、どうだったのかな?


本日のひとりごと

なーんと。
2番目のアミノ酸がPheになっているだけで、アンタゴニストになるのね。
論文は、ちゃんとスミからスミまで読もう。
あ〜〜〜〜〜、これを知ってたらなあ。修論発表のとき。

それにしても、芳香族アミノ酸ってのは、なんか意味あるんだろうか。
でも、Guinea pig型GnRH(2番目がTyr)はアンタゴニストとしては働かないようだし。
ますます、今後のアッセイに期待がかかる。
早く、IP3の産生をみてみたい。



2月27日(火)  ドラマ

昨日、髪を切った。

いつも担当してもらう美容師さんは、耳にピアスをたくさんあけ、手や指にはタトゥーを入れ、
いかにもクラブ(語尾上げ)で踊っていそうな見かけ。
・・・のくせに、趣味が歴史と古雑貨、という、ちょっと変わったおにいさんだ。

髪を洗ってもらいながら、「三国志」で誰が好きか、という話題で盛り上がった。
ちなみにおにいさんは関羽、私は曹操である。

髪を切ってくれながら、おにいさんがしみじみと言った。

「なんか最近、ドラマ見てもおもしろいと思えなくなっちゃって。
 CNNのドキュメンタリーとかばっか見るんスよ」

「あ、おんなじ」

「小さいころ、両親がニュースとか見てるじゃないスか。
 なんてつまんねーもん見てんだろ、とか思ってたんスけど、あれ、何気におもしろいんですよね。
 これってやっぱ、年っスかね」

おにいさんは、私と同年代である。
その私は、最近、日曜の朝のサンデープロジェクトが癖になっている。ほぼオヤジだ。

私だって、女子高生時代、そして大学学部時代は、トレンディー・ドラマにはまっていたものだ。
ところが、ここのところ、どうもドラマにひたりきれない自分がいる。
そもそも、ドラマをやっている時間に家に帰り着くことはめったにない上、
たまに見ても、なんとなく白けてしまう。

キムタク主演の、超高視聴率ドラマ「HERO」でさえ、説教臭さと不自然さのほうが鼻についてしまう。
キムタクを見てもときめかないなんて・・・
私・・・私・・・

女として、ダメになってしまったのかしら?

いや、織田裕二を見るとときめくので、まだダメにはなっていないはず。
私の嗜好の変化は、ノンフィクションのおもしろさにめざめた=オトナの女になった 証拠である
・・・としておこう。

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今週の週刊朝日

林真理子氏と上野千鶴子氏の対談がおもしろい。
こんなにほんとのこと、男の人にバラしちゃっていいのかなあ。
でも殿方は、ビビるだけで、それを参考になんかしないよな、きっと。
勇気のある方はご一読を。ドラマよりおもしろいと思います。

たしかに、すべての女性がストレスなく「オバサン」になれることが、究極のフェミニズムだよな。



2月26日(月) 欠乏症

手のツメが、雲母のようにはがれるのは、なんの欠乏症だったっけ。

特に、チューブを開ける用の右手親指のツメが、悲惨なことになっている。
一時的な深爪状態になっているため、力が入りづらいし、
ふと気を抜いて、チューブのふたを開けようとしたら、またツメがはがれる。

ごはんはきちんと食べているつもりなんだけどなあ、何が足りないんだろう。
愛かしら。
・・・と言ったら、シャレにならなかったのだろうか、同室のN嬢が困ったように笑った。

RI室で手袋をはめようとしたら、はがれかけたギザギザのツメがひっかかるし、とても不便だ。
(ストッキングをはくとき、という状況はないのか? ないのだ)

それにしても、今日はいい天気。
とっとと実験を片づけて、データをまとめて、今日は早く帰るんだ〜!

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本日の細胞

急にみんな元気がよくなった。
前よりも、増え方がいい。
元気のいいところで遺伝子を導入したから、さぞよく入ることだろう。


本日のスキー計画

野中研のY嬢、U氏きたる。
例の蔵王スキーツアーの勧誘だ。
卒業式に日程が重なるんだよねえ・・・と悩んでいたら、助手のMさんが、
「そんなのいいじゃん。どうせドクター行くんでしょ?」
その一言で決定。

かなりな大人数になりそうで、とても楽しみ。
実験&論文、がんばります。



2月25日(日)  休日出勤

お昼、かつてのバイト仲間とお茶。
その後、研究室へ。

今日・明日と、わが大学は入試だ。
私のいる理学部2号館は、試験会場に使われていない上、
キャンパスのはずれにあるので、たいへん静かである。

昨夜、酵母が生きている生ビールを飲んでしまったため、今日は培養室に入るのを自粛。
(酵母は、おそろしいコンタミ源)
単純作業の測定を一気に行う。

それにしても、今週はよく飲んだ。

水曜日、群馬の友人宅で飲む。
金曜日は4年生の卒研発表があったので、研究室でみんなで飲み、4年生に招かれて実習室で飲み、石川教授の部屋で飲み、その後、仕上げに藤原研助手のIさんと「こだわりや」で飲んだ。
(Iさん、ごちそうさまでした)
そして、昨日はわが家で群馬みやげの地ビールと、ワインを飲んだ。

受験生のみなさん、ゴメンナサイ。
おねいさんも実験がんばるから、君たちもあと1日、がんばってね。

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本日の細胞

というわけで、今日は細胞クンたちの顔を見ていない。
昨日の時点では、どの細胞クンもぴちぴちしていた。
強い抗生物質を与えたにも関わらず、CHO細胞たちは生きている。
ナゾのコンタミも消えてくれたようだ。

今週もよろしく。


2月24日(土) DNAの働き

とある有名な女性誌を見ていたら、「DNAペンダント」なるものの広告があった。
DNAを可視化して、ガラスのペンダントヘッドの中に封入してくれるんだとか。
彼氏のDNAといっしょに入れることもできるんだというが・・・
うーん、わかりづらい感覚だ。

申し込むとサンプル採取キットが送付されるので、頬の裏の粘膜を綿棒でとって送り返す。
そこからDNAを抽出し、ペンダントヘッドにとじこめるそうだ。

そんなめんどくさい手順を踏んで、彼氏の体細胞DNAを身につけるより、
減数分裂後のDNAをダイレクトにいただいたほうがマシである。

ちなみにお値段は、ひとりぶんのDNAだと5000円、ふたりぶんを一つに入れると8000円。
こんな商売のしかたがあったんだなあ。

それにしても、DNAは、どうやら呪術的な神秘に満ちているように見えるようだ。

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雑誌には、いろいろとアヤシゲなグッズのコマーシャルがあるが、DNAは大活躍である。

「ついに最終販売! 残りわずか753個! 売り切れ迫る!」
というブレスレット・ガイアなるものも、DNAに働きかけるらしい。

このブレスレットに使われている厳選された鉱石・ヘマタイトは、その特殊な磁気によって、体内の血液をサラサラにし、未知なる物質「D・N・A」(なぜか中点が入っている)をも同時に活性化するんだとか。
で、「D・N・A」が活性化すると、今まで眠っていた第六感が呼び覚まされ、超人的な直感能力、
復縁運、異性を強力に惹きつけるフェロモン効果、予知能力、パチンコなどのギャンブル運などの効果があるという。

ちなみに、この「特殊な磁力」を特殊撮影によってとらえたという写真が載っていた。
「空気中の生命エネルギーを振動させているのが確認できる」と説明書きにはあるが、
一重のブレスレットが二重に映っている。
どう見たって、振動しているのは撮影者の手である。

それにしても、DNAを活性化ってどういうことだろう。
転写・翻訳が活性化するんだろうか。それは、かえって問題だと思うが。

なお、このブレスレットはニューヨークでも大反響らしい。


2月23日(金) 群馬行き報告

すっかりリフレッシュしてしまいました。
労働者諸兄姉、もうしわけありません。

それにしても、家を出てから前橋ICを降りるまで、ちょうど90分。
なんて群馬は近いんだろう。


1日目:

車を出した瞬間、おしよせた解放感に、思わず歓声をあげてしまった。
平日午後の関越はガラガラで、この上なく気分よく走れた。

友人宅は前橋市内にあり、17号から少し入ったところ。たいへん便利な立地だ。
とても行いのよいお嬢さんである友人の人徳で、マンションの管理人さんが、
親切にも駐車場を貸してくださった。

荷物を置いて、3時のお茶などしつつ、さっそくいろいろおしゃべりをする。
彼女と会うのは1年ぶりくらいだろうか。
メールのおかげで、久しぶり、という感じがまったくしない。

チョコレートやクッキーをかじりながら、どこの温泉に行くかを相談。
「るるぶ」や「まっぷる」の特集を広げての考察の結果、渋川温泉の「渋川スカイテルメ」に決定。
地上15mに宇宙船のように張り出した中に、大浴場がある。
98年にできたというから、まだ新しい温泉だ。
設備が整っているし、ロッカーだってもちろんタダ。
嬉々としてさっそく浴場へ。

洗い場はコンパートメントにわかれていて、その配慮がうれしい。
お風呂は、ふつうのと、ジャグジーと、寝湯、サウナ、さらに露天風呂がある。
当然のことながら、ぜんぶ入る。
寝湯というのは初体験だったが、寝ながらお風呂に入るのは、とてもとても気持ちがいい。
ただ、これもジャグジーになっているので、手すりにつかまらないと、体が浮き上がってどんどん流されてしまう。
きゃーきゃー言いながら、必死になって寝っころがり、実に楽しかった。

塩化ナトリウムとカルシウムなどが入ったお湯で、とてもあたたまる。
暖かい日だったので、そんなに冷えているとも思わなかったのだが、足の先がじんじんするほど芯からあたたまった。

それにしても、脱衣所の女性たちを観察しているとおもしろい。
ある程度年齢のいったおばちゃんというのは、体の拭き方が威風堂々としている。
立ち方だって仁王立ちである。そのまま風に吹かれている人もいる。
若い女性は、心なしかいろんなところを隠しつつ、壁に向きながら体を拭いてそそくさと着替える。
どんな経験の積み重ねが、私たちを変えるのだろうか。ちょっとおそろしい。

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さて、夜は、友人の心づくしの手料理と、私持参の白ワイン(お気に入りのドイツワイン「Night Music」)で宴会。
おしゃべりの内容は、部外秘である。

彼女お手製の杏のお酒がとてもおいしかった。
売っている杏露酒なんかより、はるかに香りが高い。おみやげにまでもらってしまって、ありがとう。


二日目:

前夜、3時近くまでおしゃべりしたため、ちょっと寝坊をしてブランチ。
その後、いちご狩りへ。

お世話になったのは、赤城にある須田いちご園。
いちご狩りは、実は初体験なのだが、こんなに楽しいとは思わなかった。

温室の中に入ったとたん、甘い香りがおしよせる。
平日ということもあってか、お客さんはほとんどいず、見渡すかぎり真っ赤ないちごを、取り放題、食べ放題。

それにしても、どうして、自分の見つけたいちごが、どれよりもおいしいように思えるんだろう。
「ねえ、見て見て、これおいしそうでしょう」
と友人に自慢するが、次に見つけたものだって、おいしいに決まっているのだ。

あたたかく甘い香りの中で、好きなだけいちごを食べていると、放恣で怠惰な気持ちになる。
これが桃だと、桃源郷になるんだろう。

驚いたのは、実っているいちごというのは、木苺と同じ香りがするということ。
小さいころ、原っぱに自生している木苺をよく食べていたのだが、そのときを思い出させるような香りがした。
同じベリーだとは言え、パックで売っているいちごは、こんな香りはしない。

もうひとつ驚いたのは、いちごの花は、梅の花の香りがするということ。
バラ科なんだなあ、と改めて思った。

おみやげのいちごワインを買い、一路、榛名山へ。
中腹にある「フォレスト・コート 上州森のビール」というブルワリーに立ち寄り、ビールを買う。
レストランで、ノンアルコールの麦発酵ジュース・スカラベウスというのを飲む。
甘酸っぱいけれど、どことなくビールっぽい。ふしぎでおいしかった。
値段が、なんと一杯100円。それもうれしい。

友人を家に送り届け、あわただしく別れを惜しんで、帰宅。
帰りの高速も空いていた。環八が少々混んでいたが、すんなり帰ることができた。

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居は気を移すというが、ほんとうだ。
場所を変えるって、いいなあ。癖になりそう。


2月21日(水) 温泉〜♪

これから、愛車を駆って、群馬の友人宅を訪ねる。
温泉&おしゃべり三昧の夜が待っているのだ!

細胞に遺伝子を導入し、ちょこまかした事務仕事を片づけた。

さーて、ドライブのBGMは何にしようかなあ♪♪

それではみなさん、よいウィークデーを♪

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本日の細胞

コンタミ除去用の抗生物質、強すぎたかな。
生きてる細胞クンもいるから、彼らにがんばってもらうとしよう。
あさって会おうね♪



2月20日(火) 夢との距離

国公立の試験を目前にして、受験生たちの顔色も変わってきた。

すでに、私大の結果はぼちぼち出てきている。
現役生はよいが、浪人生で、ネガティブな結果が出ている子は、ダメージが大きい。

今日、まとめて質問をもってきた女生徒は、とても熱心でわかりが早く、なんとか受かってほしいが、すでに一校、失敗がわかっている。
獣医を志望しているとのことだが、その理由がおもしろい。
彼女は、外交官のお嬢さんで、小さいころからずっと、アジア圏の国々を回って育ってきたのだという。
そこで、家畜やそれを飼う人々の実態にふれ、なんとか、動物と人が幸福に暮らせる道をみつけたい、とのこと。

獣医学部は人気が高く、むずかしい。
残念なことに、彼女の力は、じゅうぶんというほどではない。

聞くと、時期も時期だし、獣医という資格にこだわるのではなく、その夢を胸に秘めておいて、農学系の学部に進んで、いずれは・・・というふうに考えることにしたという。
動物を救うのであれば、獣医にこだわらず、研究という形で関わることもできるのではないか、と彼女は私にたずねた。
もちろん、そうだよ、と答えた。

いろいろ話をしていて、そうか、あなたは私よりはるかにいろんな世界を見てきているんだね、と言ったら、彼女は
「見てきたのはいいんですけど、その結果見ることができる夢と、現実とのギャップがつらいです」
と言った。

『こうありたい自分』と『今の自分』のギャップに苦しむのは、みんな同じだけど、男の子の苦しみ方と、女の子の苦しみ方は、微妙に違うような気がする。

男の子は、ギャップがあることそのものを認めたがらず、目をそらしたままギャップを埋めようとして苦しみ、女の子は、ギャップそのものをクソマジメに見つめ、見つめすぎて手が動かずに苦しむ。

・・・ような印象。あくまでも印象。

とりあえず、彼女も、私も、夢へ向けて歩くことは、大学院を出ようと、また、おばあさんになろうと、続けていくんだろうな、と思った。
歩みを止めさえしなければ、確実に、今とは違うところに立てるはずだ。

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本日の細胞

ついにEくんの細胞にも、ナゾの菌が発生。
DMEM培地がコンタミ源と思われる。

緊急コンタミ警報を発令し、とりあえず必要な培地を2種類、つくりなおす。

技官のKさんに染色法を教わり、今度、細菌の同定をしてみようと思う。
コンタミはショックだが、同定作業そのものは、ちょっとおもしろそう♪


2月19日(月) 春、近し


月曜日は、朝10時から研究室の雑誌会がある。
論文を紹介したり、研究内容を話したりするセミナーだ。

今朝、10時ギリギリに、動物門(注・公道に面した塀。というか柵。理学部2号館の動物学専攻側にもっとも近いのでこう呼ぶ。近道)を乗り越えていたら、頭の上で、なつかしい声がした。

ウグイスだ。

まだ、どことなくおどおどした鳴き方だが、よくとおる声で、立派にウグイスである。

うれしくなったので、セミナー前にお茶を入れながら、修士1年のN嬢に話したら、なんと、彼女は1週間前からそのウグイスの声を聞いていたという。

1週間前といえば、まさに修論発表準備で、てんてこまいをしていたころ。
ウグイスに気づかなかったことからも、改めてたいへんだったな、とわかる。

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昨日は、K塾で模試の問題作成会議。
いまだに、高校生がまちがって職員会議にまぎれこんでしまったような、間の悪さを感じる。

それよりなにより。

以前、同じK塾で別のアルバイトをしていたころ、私の上司だった教務のおにいさんが、今は、本部への異動で理科担当になり、下っぱ講師の私の担当でもある。

上司だった人に、「先生」と呼ばれるのは、はなはだしく落ち着きが悪い。
おにいさんも、その度にニヤニヤするので、私もニタニタして頭をかかざるを得ない。
会議の資料のコピーをとってもらうのも、なんとなく気が引けるので、
つい、別の教務の人を探してしまう。

それにしても、受験生のころ講義を受けていた先生に、
「さきほどフジイ先生がおっしゃったように」などと言われると、
落ちつかないと同時に、ちょっとえらくなった気がしてうれしい。

新任の先生方は、みなさん、こんな思いをしてらっしゃるのだろうか。
いや、もっと肝が据わっているにちがいない。

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本日の細胞

CHO細胞に、どうもふしぎなコンタミが見られるので、先生に聞いたら、細胞が死んだやつではないかとおっしゃる。

でも、それが増えるのはふしぎなので、培養細胞にくわしい隣の研究室のF助手さんに見ていただく。

いいニュースは、それがとても良性で、細胞への毒性がないということ。
悪いニュースは、それがバクテリアのコンタミであることだ。

なんとか上手に抗生物質で除こうと思うが、ショックである。

意気消沈して、別の細胞の世話をしていたら、ふたたびF先生がいらして、
「確実にコンタミを防ぐなら、これを試されたらどうですか」
と、高いフラスコ(ねじふたつきの培養用のびん)を2袋、くださった。

太っ腹だ!

ありがたくいただく。
人の情けが身にしみる、修了まぎわの早春である。


2月16日(金)面接、終了!

昨日、「こだわりや」にて3時間ほど飲み、さらに御徒町にて11時半まで歌い、
二日酔いもせず、朝から修論発表2日目を聞いた。
そして、ただいま、博士課程進学の面接を受けてきた。

学部以来の同期は、これをもって完膚無きまでにバラバラになる。
久しぶりに飲んだら、みんなそれぞれいろんなこと考えてるんだなあ、と思った。
私はかなりのんびりしているということが改めてわかったが、マイペースで行こうと思う。


2月15日(木) 修論発表、終了!

関係各位の先生方に、やさしく、かつ有益な質問をしていただいて、勉強になった。
明日には、ドクター進学の面接がある。
先生に、質問内容をあらかじめうかがって、参考にしておく。
こういう談合はいいのだろうか。

とりあえずは、ほっとした。

発表が上手、と先生方にほめられたのがうれしい。
これも、河合塾での経験と、詐欺師としての素質のおかげだろう。
ま、伝えたいことが、まっすぐ(少々おもしろく)伝われば、それでいいのだ。

これから同期と飲みに行く。
しからば御免。

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本日の細胞

私のCHO細胞に、なぜか浮遊細胞がコロニーをつくっている。
まさか・・・まさか・・・Eくんのjurkatのコンタミ?


本日のそういえば

このページのアイコン、まだお正月のままだった。
今さら、羽根つきと独楽回しでもなかろうに。


2月14日(水) 情人節

香港では、今日・2月14日のことをこういうらしい。
なんともダイレクトというか、身もフタもないというか、聖バレンタインの存在感の希薄な呼び名である。
日本では、クリスマスもこれに当たるだろうか。

昨日、帰りに友人とチョコレートを買いに池袋のデパートへ寄った。
東武と西武の両方を見たのだが、すさまじい熱気だった。

西武は、広い特設会場を設けているだけ、まだゆとりがあるのだが、
東武のお菓子売り場は、さながら戦場と化していた。
純情な男子諸君は、もらったチョコレートが、あのように人をおしのけたり、つきとばしたりしながら購われたものと知ったら、慄然とするだろう。

それでも、チョコレートを選ぶのは楽しい。
何が楽しいって、試食である。
おなかをすかせて行ってしまったので、どれもこれも見境なくおいしく感じた。
たくさんのお店があるので、決断力が必要とされる。

家で食べる用もふくめ、即決で購入。
このへんは、事前のリサーチとイメージがものを言うのだ。
友人は、この時期のみ東京で売られる、ロイズの生チョコを嬉々としてお買いあげ。
ロイズが、キティちゃん生チョコなるものを売っていてびっくり。
結局、どれも自分が食べたくなってしまうので、適当なところで切り上げる。

お菓子売り場を出たら、涼しい風が心地よく、思わず揃ってため息をついてしまった。

で、本日。

私がチョコをあげたのは・・・
お世話になっている先生です。
とても喜んでいただけて、うれしい。

前ふりの割に、つまらないオチでもうしわけない。
が、明日に修論発表を控えている身では、そんなに華々しい仕込みはできない、ということで許していただきたい。

それにしても、さすが、友人のみなさまは、オチの方向を正確に読んでいらっしゃる。
せっかくセンセーションを巻き起こそうと思ったのに、残念だ。


2月13日(火)逢いたくなった時に君はここにいない

サザンの名曲ではなく、私の文房具の話である。

穴あけパンチや計算機といったお道具が、なぜか、必要なときに見あたらないのが私の机。
確かにさっきまで使っていたのに、私の手は、まだあなたのぬくもりをおぼえているのに、どうしても見あたらないのだ。

山と積まれた論文をひっくりかえしてやっと見つけたり、実験机の上にいるのを呼び戻したり、と毎回、多大なる労力を必要とする。

お願いだから、いつも私のそばにいて。
もう、私の気まぐれで追いやったり、乱暴に扱ったりしないから。
・・・と、毎回誓うのだが、すぐにいとしの君はいなくなる。

RIで標識するか。

2月12日(月)遺伝子の数

時事通信より:

【ワシントン11日時事】
人間の遺伝子数は従来考えられていたよりもはるかに少ない2万6000個から4万個で、
ハエの2倍程度しかないことが10日、明らかになった。
人間の全遺伝情報(ヒトゲノム)解読に取り組んできた米バイオ・ベンチャー企業、
セレラ・ジェノミクス社(メリーランド州)と日米欧などの共同プロジェクト「国際ヒトゲノム計画」
による解読結果から判明したもので、双方は今週発行の科学誌にそれぞれ論文を掲載して、詳細を公表する。



ちなみに、セレラの結果は「サイエンス」誌に、国際チームの結果は「ネイチャー」誌に出るそうで、この棲み分けも、なんとなくおもしろい。

ところで、この「2倍」というのは、多いのだろうか、少ないのだろうか。

最初にこのニュースを聞いたときは、「少な〜い!」と驚いた。
もともとは、10万個という予想がなされていたわけだから、当然だ。
ヒトは高等で複雑だから遺伝子もたくさんあるのかと思ったら、実はそんなになかった、びっくり、と思った。

でも、よくよく考えてみたら、単純に「2倍→少ない」と言い切れないような気もしてきた。

まず、高等で複雑なら遺伝子もたくさんある、という予想は、どこから来たんだろう。
(もちろん、遺伝子の数自体は、既知の動物の一定DNA長あたりの遺伝子の数の平均から、ヒトのDNAの長さをもとに、機械的に予測したのだろうが・・・違っていたら教えてください)

ヒトが独自に持っている高次機能のほうが、生きものとして生きていくのに最低限必要な機能よりも、たくさんある。
それって、根拠のない思いこみではないだろうか。
「なんとなくそんな気がする」だけで、絶対的な「数」を予測していた。
飛躍しすぎかもしれないが、そこに、私は思い上がりを感じた。

地球上を見渡せば、生きもののありかたは、目がくらむほど多様だ。
それらの違いを生むのに必要な遺伝子の数は、一見、すさまじく多いような気がする。
でも、今回、どうやらそれほどでもないらしいということがわかった。
相対的に、外には見えない「生命の基本」に必要な機能・遺伝子は、重みから言って、ずっと「多い」ことになるのかもしれない。

「2倍」に戻ろう。

それでも、ヒトの遺伝子は、ハエの2倍ある。
多いか? 少ないか?

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今週のネイチャー

たった今来たネイチャーのメールマガジンによると、今週号のネイチャーは気合いが入っている。
11編の研究論文でゲノム研究の応用例を紹介する上、7編のNews & Viewsで研究の「文脈」を
解説してあるそうな。

そして、今までのゲノム研究の流れがすべてわかるように、なんとCD-ROMつき。
その上、総天然色ポスターつき。
これは買いでしょう、と思ったら、希望者には無料で配るとのこと。
殺到するだろうなあ。
・・・おとなしく買おうっと。届くのを待てない。

日本語サマリーはこちら。


ちょっと追加


わが恩師・石川統先生の「進化の風景」によれば、細菌のゲノムプロジェクトによってわかったことは、
どの微生物でも全タンパク質のおよそ4分の1は、その生物固有のタンパク質である、ということだ。
これは、各生物固有の遺伝子が、それまで考えられていたよりもはるかに多いということを示している。

私の先ほどの記述は、これとは矛盾しているように見えるが、
これは、基本的な生物であると考えられる微生物でも、その多様性は予想以上である、という話
・・・だと私は解釈している・・・違ってたらゴメンナサイ、石川先生。

さっき書きたかったことは、多様性を決める遺伝子の数と、なくてはならない遺伝子の数の重みの考え方についてだったのだけど。
やっぱり、不出来な弟子です。勉強し直します。



2月11日(日) 新学期

デパートの文房具売り場は、お入学準備の親子でにぎわっている。
ぴかぴかのランドセルを見ていたら、コムサなどのブランドものがあって、びっくりした。
ひところよりは、ピンクや水色といった、「変わった色」のランドセルは減ったような気がする。
あんまり変わっていると、いじめられちゃうからだろうか。
それにしても、あんな大きいものを、小さな体にしょっていたんだなあ。

カラフルな筆箱コーナーで、子どもたちがいっしょうけんめい物色している。
これで初めて「おべんきょう」をするのだもの。さぞ、わくわくすることだろう。
ひとりの男の子が、ピンク色の、どう見ても女の子向けの筆箱をつかんで、
「これがいい〜」
と叫んでいた。
お母さんは困ったような顔をしていたが、「男の子なんだから、そんなのダメ」とは言わなかった。
最近のお母さんは進んでいる。

真新しい教科書ってうれしかったな。
学年が進むたびに配られた、手の切れそうな、紙の匂いがぷんとする教科書。
その中には、まったく知らない世界が広がっているような気がして、どきどきした。
今の教科書は、その期待を裏切らない内容になっているだろうか。

学年が変わると、教室も変わる。
間違えて、前の教室に行ってしまって、顔から火の出るような思いをした記憶が、一度ならずある。

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3年生になると、音楽で「たてぶえ」(リコーダー)が始まる。
どう吹いたって音の出る「ピアニカ」とは違って、いかにも"楽器"という感じがしてうれしかった。
休み時間や、家で、いろんな歌を探り吹きするのが楽しかった。

ハンダ・ツネヒサくんという友達がいた。
彼とは、お楽しみ会の余興で、いっしょに「キン肉マン」をたてぶえで吹いた仲である。
わりとなかよしだったのだが、彼には困ったクセがあった。
すぐ、人をつねるのである。

「俺はツネヒサだからツネるんだ」
という、わけのわからない理屈で、私もよくつねられた。
今にして思えば、つねることが、彼の感情表現だったのだろう。
親愛の情にしろ、さびしさにしろ、いらだちにしろ。
それがなんとなくわかっていたので、私も適当に「いた〜い」などとじゃれていた。

あるとき、ハンダくんが、私をちょっとひどくつねった。理由はおぼえていない。
私はふいにかなしくなって、目にいっぱい涙をためて黙りこんだ。
そんな私を見るのは初めてだったハンダくんは、おどろいて謝った。
それから、彼はつねるのをやめた。

あんなに効果的な「女の涙」の使い方ができたことは、それ以来一度もない。

が、ふと思う。
ハンダくんみたいな感情表現しかできない人、大人になってもいるんじゃないか。
手ひどくからかうこと、いじわるをすることで、相手との距離を近づけようとする。
往々にして、行きすぎていることに気がつかず、うまくいかなくなる、不器用な人。

ハンダくん、どうしているかな。


2月10日(土) バレンタイン・デー

久しぶりにデパートをのぞいたら、なんだかあたり一面ピンク色である。
そう、もうじき聖バレンタインの日なのだ。

先日、幼なじみの男子と地元で立ち話をしていたら、
「ドクター(博士課程)に行くんでしょ? やっぱ、男は引く?」
ヤツおよび世間様の期待どおり、そうなのよぉ、男がよりつかなくて困っちゃうわ、と答えておく。
「どうするの? しばらくは結婚とかしないつもり?」
・・・大きなお世話である。誰がそんなことを言ったか。

また別の男友達は、ことあるごとに「がんばれ(男をつくれ、の意)」と言うし、ある男性に至っては、新年の挨拶に「幸せになれ」と来た。

昨日、また別の男友達に、メールで何気なく「今、心身ともに充実している」と書いたら、「聞き捨てならない、なにかいいことあったのかなあ(はあと)」と返ってきた。
男なら、仕事が充実しているときの喜びがわかっているものと思っていたが。
実に低次元である。

まったくもって、うるさいというのだ。
その上、なぜか皆、私は独り身であるとアプリオリに信じているのが腹立たしい。

ここで宣言しておく。
今年のバレンタインデーには、私はたった一人の男性にしかチョコレートを渡さない。
思い当たる殿方は、心の準備をしておかれよ。

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本日の細胞

みな、絶好調に育っている。
みんなのおかげで、いろんなデータが出ているのよ。
チョコレートをあげたい気持ちだわ。


2月9日 (金) 勝ってかぶとの・・・

頭がはげるほど条件を考えて、実験を行った結果、どうやら差を見いだすことができた。
とてもうれしい。

精神的に楽になったおかげで、実験に対するフットワークが軽くなった。
現金なわたくし。

またいろいろ条件をふってみたところ、差は出るものの、小さくなる。
やはり、昨日の条件がもっとも感度がいいのかなあ。

いちばんよい条件で、今後の実験を行うことにして、今日は帰ろう。

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本日の細胞

これから山のような実験を行うため、細胞クンたちを大量に培養する。
みんな元気がいいので一安心。


本日の新博士


Sさん、おめでとうございます。


2月7日 (水)  トライ・アンド・エラー

ほとんどひとりごと。

RI(放射性同位元素)を使って測定をしているのだが、差が出るべきところに出ないため、悩んでいた。
先生に相談したら、ばらつきの大きさを指摘された。
一定量加えるべきRIの量の、誤差が大きいのだ。
(一定量になっていないということ)
そのため、結果に出るべき差が、スタート地点の誤差の中に隠れてしまっている可能性がある。

ここで反省。

私は、そのばらつきを、そこまで致命的に大きいとは思っていなかった。
結果には、少なくとも1ケタ以上の差が出ると思いこんでいたので、
最初に入れるRIの量の誤差は、それより小さければいいと思っていたのだ。
だから操作が粗くなった、というのはよくない態度で、いつも最高の精度で実験をしなくてはいけない。

この実験は、対象とするリセプターの種類によって、差の出かたがぜんぜん違うらしい。
ちいさなちいさな差を、なんとか感度よく検出しなくてはいけない場合もあるようだ。

とにかく初めてやる実験なので、パブリッシュされた論文には書いていないことで、知りたい要素がたくさんある。
ひとりでもがいていたが、ラチがあかない。
忙しい先生にせっついて、先生の若かりしころの実験ノートをひっぱりだしていただき、論文には載せない生データを見る。

なんだ、けっこう差が出るんじゃん。
と思ったら、完全に確立された実験系をつかって、最高の環境でやるとそうなるんだとか。
「みんな、こーんなことや、あーんなことに注意しながら、たいへんな思いをして差を取るんですよ」

・・・それを早く言って〜!!!

なにかを立ち上げ、確立するって、たいへんなのね。
それにしても、思いこみってこわい。

明日使う細胞は調子もいいし、準備もきちんとした。
先生もついて見てくださると言うし、今夜はよく寝て、万全の姿勢で臨もう。

このGnRH受容体を使った測定の系を確立さえすれば、あとはルーティーン・ワークだ。
ここを乗り越えればいいのだ。

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本日の携帯電話

4年生のEくんが、「学生半額」につられてauの携帯電話にかえた。
もちろん、EzWebでインターネットおよびEメールができる。
ついては、なんかいいメールアドレスないっすか、と聞くので、私が考えたアカウント名。

1・i-mode
2・docomo
3・GnRHR

心の曲がった人間はいるもので、1番と2番はすでに使われていた。

3番は、まずすんなり取れてしまうだろうから、こわくて確かめられません、という気弱なEくん。
結局、どんなアカウント名が取れたのかな?


2月6日 (火) ストリート・パフォーマンス

先日、友人と渋谷でお茶を飲んでいて驚いた。
全身を銀色のボディースーツに包んで、サングラスをかけ、小脇にスケッチブックを抱えた男性が
無表情に窓の外を走っていったのだ。

通りを走り抜けたと思ったら、今度は、コマ送りのようにゆっくりした動きでもどってきた。
人が集まってくると、そちらのほうにアクションをしたりする。
わけがわからないなりに、目が離せない。

有名なストリート・パフォーマンスグループの一員らしい。

あのスケッチブックはなんだろうね、と話していたら、
彼はおもむろにそれをぱらぱらやりはじめた。

「愛って何」
「あけまして」

など、?な言葉が一枚一枚に書いてある。
それでメッセージを伝えるらしい。

疑問がいくつか。
・どこで着替えるのだろう。
・何をして働いているのだろう。
・働いているときは、どんな顔をしているのだろう。

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さらに先日、東武東上線に乗り込んだら、隣に座っている男性が、大量の和紙を膝に乗せ、
一心に筆で何か書いている。
相田みつをのような、326のような、わりと説教臭い「ポエム」だ。

これが噂の路上詩人のヒトだろうか。
心の弱った、誰かに叱ってほしい若者たちが、買っていったりするのだろうか。

一枚ください、とはついに言い出せないまま、電車が池袋に着くまで、横目でちらちら見てしまった。
ほかの乗客たちは、みんな知らん顔をしていた。
さすが東京。

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本日の細胞

実験失敗の原因は、私の操作の荒さにあるようだ。
もしかしたら、チョーさんでもいけてたかも。

それにしても、謎な結果が出てしまった。
・・・明日考えよう。


2月5日 (月) コンピューター・ラッシュ

というのが正しい英語なのかどうか知らないが(まず違うと思うが)、
わが内分泌学研究室のコンピュータが混んでいる。

来週の木・金が修士論文の発表会、その次の週が卒業研究の発表会、というわけで、スライドをつくる人が増えてきたのだ。

個人でパソコンを持っている人が多いが、そうでない学生もいる。
また、ウィンドウズベースで仕事をしていて、マックとデータをやりとりしたいという人もいる。
4年のK原嬢は、パソコンの混みように業を煮やして、ついにVAIOを持ち込み、ネットワークにつないだ。

わが研究室にはウィンドウズユーザーが多い。
ふつう、生物系は伝統的にマックが優勢を占めているので、研究室のある理学部2号館全体はマックベースで動いている。
スライドの画像をフィルムに焼き付ける機械は2号館共通の持ち物だが、これもマックで動かす。
したがって、ウィンドウズで仕事をしている人々は、ファイルをいろいろ操作しないといけないらしい。

かく言う私は、わりと筋金の入ったマックユーザーだ。
研究室では肩身の狭い思いをしているものの、こういうときには便利。
かわいいパワーブックをしみじみと撫でたくなる。

私のスライド原図はあらかたできあがり、今日、2度目の予演を終えた。
発表原稿などを先生にチェックしていただき、水曜に最終確認をする。
実験はギリギリまでやるから、実際に焼くのは木曜日かなあ。

来週の火曜にリハーサル。
各写真屋さんの営業時間および曜日をチェックしておかなくては。

2月4日 (日)  せんせいのおしごと

某模擬試験の作題会議に出席。
あちこち詰めが甘い。まだまだ修行が足りないようだ。

この模試はいいけれど、もう少し簡単なものになると、ほんとうにネタに困る。
教科書に準拠して、でもオリジナルな題材、というのが、実に実にむずかしい。
教える内容が理不尽に減らされているのが痛い。
だいたい、性ホルモンを教えないでホルモンを教える、というのはどういうことか。


指導要領氏は
『恒常性維持の原理を代表的な例に基づいて理解させる程度にとどめ、羅列的な扱いはしないこと』
と注意している。
具体的に言うと、体温や血糖量をどのように維持しているかということだけ教えて、たくさんのホルモンによって複雑に制御されている性のしくみは教えちゃいかん、ということだ。

たしかに、なんたらホルモン・かんたらホルモンを、サルみたいにひたすらおぼえさせるっていうのは、どうかと思うけれど、女性の性周期なんて、おもしろいと思うんだけどなあ。

もちろん、ふだんの授業で扱う分にはかまわないのだろうが、テストには出しちゃいけない。
出すとしたら、ある程度の情報を与えた上で問わなくてはいけないので、けっこうテクニックがいる。
テストを作る方は、どんどんネタが尽きていって、毎回頭を抱えることになる。

そもそも、だ。

こんなに日々、生物学は進歩しているのに、この十年一日のごとき教科書はなんなのだ。

ホルモンは、ある細胞から分泌されて、別の細胞を刺激する「情報伝達物質」だ。
当然、刺激される細胞には、ホルモンを受け取る「受容体」がある。
ホルモンにはいろんな種類があるから、それに対応して、受容体にもいろんな種類がある。
ホルモンを考えるなら、受容体という概念は欠かせないことくらい、すぐわかる。

日本人の糖尿病のほとんどは、血糖量を下げるホルモン・インスリンの受容体がイカレてて、インスリンが働くことができずに、血糖値が上がってしまうというもの。
こんなに大切な受容体なのに、高校生物で「受容体」という言葉を使うことは禁じられている。

「受容体」の概念は、実は入試には平気で出る。教えたい。でも「受容体」という言葉は使っちゃいけない。
苦肉の策として、私たちが使うテは、
「ホルモンの作用する器官が、ホルモンを感じ取る能力」という持って回った言い方だ。
ああ、ばかばかしい。

このポストゲノム時代に、ゲノムのゲの字もないし。
生物学の躍動を伝えない、死んだような教科書じゃ、ちっともおもしろくない。
最新の生物学は、小論文の講義で教えられていたりする。
いいのか?

一度、まったく新しい教科書を編み直したらどうだろう。
古いまんまの概念で、内容をどんどん減らすのは、もうやめようじゃないか。
非論理的かつ思考力ゼロの子どもを量産するのは、もうやめようじゃないか。



2月3日 (土) 短いスキー

2泊3日の志賀高原スキーツアーより帰ってきた。

去年スキーを始めたばかり、という超がつくほどのド素人。
そのときは、長いスキーってなんて扱いにくいんだろうと、ずりずりスケーティングしながら思った。
テールを踏まなかったら、先っぽが重なって、つんのめってしまう。

脚力がなくても、不器用でも、なんとかならないかなあ、と思っていたら、ファンスキーの存在を知った。
100cmないくらいの短いスキー板で、友人でも何人かやっている。
聞いてみたら、いいよ〜楽しいよ〜という意見が多いので、今シーズンは、こいつに挑戦することにした。

楽だ。
短いぶん扱いやすいし、あまりスピードが出ないので、少しくらい急な斜面でもこわくない。
曲がるのも簡単だし、曲がり方や滑り方を自由に工夫できる。(工夫したつもり)

お天気がよかったので、みんなで、サンバレースキー場から一ノ瀬スキー場までツアーをした。
お昼に食べたカレーのおいしかったこと。
ほんとうに楽しいスキーだった。

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本日の細胞

今まで、細胞クンにばかり、がんばれがんばれと言ってきたが、それは細胞クンに申し訳ない。
工夫してがんばらなくてはいけないのは、私の方のはずだった。
考えろ! 考えるんだ!>わたくし


昨日の再会

私の筆無精が原因で長いこと遠ざかっていた友人と再会。
彼女とは12歳のとき以来の友人。
大人になってきれいになっていたけど、まったく変わっていない彼女に会えて、うれしかった。
話が弾むこと弾むこと。
いろいろ女の子らしい買い物もできて、久々に「ふつうの女の子」になった気分だ。
彼女が酒豪であることが判明。
次に会うときは、夜明かしかな?


昨日の新博士

昨日は、卒業研究のときにお世話になった先輩方の、博士論文の発表会でもあった。
夜のお祝い飲み会に、ちょっとおじゃまする。
卒業と同時に神戸へ行ってしまうM先輩には、もっともお世話になったので、少々さびしい。
お話ができてうれしかった。

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