博士の就職


そうだ、企業へ行こう
女の生き方
やっぱり仕事がしたい!
初めの一歩

2. 女の生き方 

 考え込んで、理系女性向けの本もひもといてみた。だが、大して実際の役には立たない。女性研究者のサイトをのぞいても、ほとんど“勝ち組”の体験談ばかりだ。

 たとえば、みんなが口を揃えて言うことに、「子どもは学生のうちに産んでしまえ」がある。
 ここ1,2年で、ポスドクでも出産休暇がとれるようになった。しかし、業績で生き抜く修業時代。ブランクが空くことへの不安はぬぐえない。周囲の理解もまだまだ浅い。それにくらべて、学生のうちに休学して出産するのは、まだ甘えやすくストレスが少ないだろうと考えられている。(それにしたって大変だと思うけど)
 しかし、「学生の間に産め」と言われて、ハイそうですか、と産める環境にある人が、いったいどれほどいるだろうか?

 学生という身分で出産することについて、自分にも周囲にも引け目を感じない女性はまずいないだろう。
 もちろん、彼氏の意向だってある。彼氏も院生だったりして、「もうちょっと俺が社会的にちゃんとしないと、結婚・子育てなんて考えられねーよ」という状況は大いにあり得る。そういう相手に対して、「今のうちに産んだ方がいいらしいから、さあつくりましょう」と迫れる女の子がいたら見てみたい。

 また、研究者同士のカップルだった場合、どちらも就職先がどこになるかわからないという不安がある。これは、転勤の多い会社員や公務員のカップルと同じ悩みだ。自分も相手も生かすことのできる選択をするのはとても難しい。

 たいていの女子院生は、結婚・出産以前の入り口で悩んでいるのに、そのあたりのフォローを先輩お姉さま方はなかなかしてくれない。仕事と家庭を両立するという偉業を成し遂げてきた方々はもちろん尊敬するが、ときに彼女たちの「強者の理論」がつらいこともある。弱くても、甘くても、揺れる乙女心をいったん受け止めた上で毅然とケアできるのは、同性ならではだと思うのだが。

前へ    次へ

ホームへ