牛丼チャーハン


 記念すべき第一回は「牛丼チャーハン」である。これはB級クッキングの精神 を表現しつくした一品である。その材料調達の容易さ、下ごしらえの楽さ、意外 な美味しさ、後片付けの楽さをぜひ体感していただきたい。


   まずは今回の材料。牛丼はデフォルトということで吉野家をチョイス。並弁当 をツユヌキでオーダーする。後は生卵が一つ。しめて330円。卵くらい普通の家 庭なら冷蔵庫にあるだろうが、今回は最低限の材料が全て吉野屋でゲットできる ということ示すため、敢えて購入した。

 ツユヌキにすることは重要。牛丼はけっこう汁っぽいのでチャーハンにすると ベタベタしてしまう。ツユヌキにしても多少ベタベタするのだが、許容範囲に収 まるであろう。

*本当はこの材料だけで作ってしまうのがB級クッキングの真髄なのだが、緑が 入らないと見た目にも淋しいということで今回は冷蔵庫に余っていた万能ネギを 使うことにした。別に長ネギでもかまわない。
   まず牛丼弁当より肉を取り出す。玉ねぎはチャーハンに使うと味が甘くなるの で、この時点で食べてしまうと良い(笑)

 肉は包丁で細かく叩く。
   叩いた肉は弁当の蓋に入れておくと、無駄な洗い物を減らすことができる。
   万能ネギも適当に刻む。
   準備できた今回の材料。卵はかき混ぜておくこと。料理の際には手の届きやす い場所に並べて置くと良い。
   さて、中華なべを準備する。まず強火で煉鍋する。鍋表面の不純物を焼く大切 な手続き。
   ここで使い古しの油を入れて鍋に油をなじませる。もちろん強火。
   油を廃油入れに戻して、新しい油を入れる。この作業をきちんとやるのとやらないのとでは大違い。
   まずは卵を投入。
   10秒以内にご飯を投入。
   おたまの底でご飯を潰し、油と卵をよく吸わせる。
   かき混ぜながら炒めると、だんだんとご飯がパラリとしてくる。
   ここで肉とネギを投入。
   鍋をあおりながら炒める。味付けは塩(小さじ半杯くらい)、コショウ。後は 化学調味料を少量入れて味を調える。牛丼の肉は甘く煮付けられているのででき あがりも多少甘くなる。塩は少し多めに入れたほうが味がしまると私は思うが、 基本的にお好みの量で調整されたい。
   炒めあがったらお皿に盛り付ける。
   牛丼弁当に付属していた紅ショウガを添えて出来上がり!

 本当にうまいのであろうかとお思いだろうが、意外に本格的な味に仕上がるこ との驚くであろう。もともと牛丼の白飯は硬めに炊かれており、チャーハンへの 相性も良い。

 もともと汁っぽい牛丼に加え、一般家庭のバーナーではどうしても火力不足で 多少ペタペタしてしまうが、これは致し方ないところであろう。わざわざ固めの 白飯を用意するというのもB級クッキングの精神に反する(笑)

 とりあえず気楽なB級クッキングの味をお楽しみいただきたい。

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