サーキットでステップが…


  それは筑波サーキットのスポーツ走行で、現地に到着した直後のことでした。バイクをトランポから下ろそうとしたときに、ステップをちょっと角に引っ掛けてしまったのです。

パキッ

何か乾いた音がしました。見るとステップとステップホルダーがあらぬ方向に曲がっているではないですか!
  完全に崩壊してしまったステップホルダー。

実はこのホルダーは補修品なのです。一度転倒で(と言っても自宅前でバイクを倒してしまっただけですが)ステップホルダーが割れており、それをバイク屋さんで溶接してもらっています。

しかしGSX-Rのホルダーはアルミ鋳造製で溶接の強度が出ません。一度これで走行しているので部分疲労も起こしているのでしょう。それで今回軽く角にぶつけただけで折れてしまったのだと思います。

もちろん新品のパーツをオーダーしていたのですが、走行日までに届かなかったのです。
  バイクの前で途方にくれる筆者。何しろシフト側のステップですので、これが治らないと走行することができません。筑波まで二時間かけてきたのに、このまま一周も走れずに帰宅するのでは泣くに泣けません。とにかくなんとかくっつけないと… 走行枠の時間は刻一刻と迫ってきます。
  瞬間接着剤、ワイヤリング、タイラップと持てる道具と知恵を総動員してなんとか補修します。むちゃくちゃです(^^;

でもなんとかシフトもできるし、荷重にも耐えられそう。なんとかこれで30分間持ってくれれば…
  とりあえずステップに無理な荷重をかけないことを気にしつつ、恐る恐るコースへ。
  ダメでした(^^;

コースインしたまでは良かったものの、第一ヘアピンでシフトダウンしたらあえなく崩壊。全てやり直しです。二枠あった走行枠の最初の30分はもうあきらめ、最後の30分に望みを託します。

しかしいったいどうすればいいのか… 
  結局右側のステップホルダーを移植しました。角度が違うけどつけば何とかつくものです。チェーンガードが無いけどそこは気合でなんとか…
  移植した右側はこんな感じ。なんもありません(苦笑)
足を乗せるところが何もないと困るのでとりあえずプラグレンチのソケットをボルトで止めてあります。リアブレーキレバーが無いけど、使わない方向で(^^;
  これでなんとか最後の30分走ることができました。でもこんなんで自己ベストを更新してしまうのだから良く分からないものです(^^;

EXIT