2006年10月以降分からはブログに掲載しています。
2000年 | 遊ぶ字展(岡本太郎記念館) マチスとモデル達 |
2001年 | ラウル・デュフィ |
2002年 | 少女雑誌に見るモード展 ルネ・マグリット展 |
2003年 | 英国ドールハウス展 宮澤賢治記念館 ロマノフ王朝展 トルコ三大文明展・アレクサンドロス大王と東西文明の交流展 |
2004年 | 河口湖木ノ花美術館 |
2005年 | ルーブル展 ゴッホ展 植物画 世界の至宝展 岡本太郎記念館 |
2006年 | ヘッセ展 |
上から最近のものです。 |
ヘッセ展 |
2006年5月22日 世田谷文学館 |
久々にとてもイイ陽気。 世田谷文学館でヘッセ展をやっているとの事で、出かけました。 文学館、きれいでした。 周りも緑の多い住宅地で古いお屋敷とかあって素敵で。常設展の世田谷の文学者たち。の展示もかなり見ごたえがあり、ビデオとかまで見たら一日過ごせそうな感じでした。図書室も充実してるし。 (暮らしの手帳が創刊号から揃ってるそうですよ) スイスに移り住んでから水彩を始めたヘッセ。 風景画ばかりです。 これがまた、いろいろおもしろかった! そして写真嫌いの彼が、3男にだけ撮影を許可していたという写真も皆すごくいい写真ばかり。 自宅に戻ってから、自分の本棚を確認。 『知と愛』が一番好きです。 あと『荒野のおおかみ』。 今日展示見ていて、彼の性質やキリスト教的理想主義と東洋思想への傾倒、などなど、自分の中深く思考していった故の作品なんだなあと、何かしみじみ思いました。 こう・・人の2面性というか、掲げる理想とそれでいて自由や奔放さをどこかで枯渇する気持ち というか・・ (んー。まぁ、これは私の感想なのですが。) 日本とあんなに関りが深かったというのも知らなかった。 本人は日本に来た事はなかったと思うのだけど。 何にせよ、そうした様々な思考や思想に触れ、学び、自分に向き合い、そして晩年には、『人は成熟するほど若くなる』…の境地に達したのかな。 水彩画はホントにそうした作家の心象のようで、とっても面白い! それに、庭仕事と詩と思索と・・なんて、本当にステキな晩年だったと思う。 今日の展示で印象に残ったのは、 第一次大戦への警鐘をならす新聞のコラム。 「友よ、そのような旋律ではなく!」(第九の元になったシラーの詩) 『愛は憎しみより高く、理想は怒りよりも高く、平和は戦争よりも気高い。』に、始まる文章。 このノーベル賞作家が今の世の中を見たらどう思うだろうかと思いました。 |
岡本太郎美術館 |
2005年12月24日 岡本太郎美術館 |
青山にお散歩しに行ったので、寄って見ました。 超久しぶりv ここはすごーくくつろげるので大好きです。 しかし、前に来たときよりもお客さんが増えているような・・? 昭和30年代ブームのせい? 大体クリスマスイブに岡本太郎美術館でデートってどういうセンスだろう・・・と、自分の事は棚に上げる。 今回の展示は、開館以来、毎年の企画展を回顧する催しでした。 それぞれの企画展の中から、1、2点を選んで公開。 私が以前に来た「遊ぶ字展」からも2点ほど展示されていました。 こうしてみると、毎年いろんな催しを企画されていた養女の岡本敏子さんももう亡く。 これからどうなっていくのかな・・なんて、ちょっと思ったり。 でも、メキシコで発見された例の壁画の公開もまた楽しみではあったり。 |
植物画 世界の至宝展 |
2005年7月2日 東京藝術大学美術館 |
ところで私は(と、唐突に始める)、ボタニカルアートというものがとても好きです。 ボタニカルというか、大昔の百科事典などに描かれているような絵が好きなんです。 以前に、ウィーンの王立図書館に行った時に魚の絵を展示していて、これもはりついて見ていました。 同種ではないですが、聖書に書かれている細密画もすごく好きです。 東京芸大の美術館という所には初めて行ったのですが、母が先に見に行ってすごく良かったと聞いたので、梅雨時の晴れ間を見て出かけました。 ・・・・自転車で。 いや〜〜〜。 坂道さえ気力で頑張れば、電車乗って上野駅から延々歩くより早いですね! ただ、美術館に入ってから汗ダラダラでしたが。 展示品は、イギリスのキューガーデン所蔵のものがほとんどでした。 英国王立園芸協会創立200周年記念の展覧会という事でした。 個人的には「アート」になる前の、真実写真代わりであった頃の絵がやはり良かったです。 緻密に描かれている植物や、その脇に分類学上必要と思われる、種子やおしべめしべの描きこみ。 色が着く前のものもすごかった。 こういう図鑑に掲載する為の絵っていうのは、真実そこに置いてある花そのものを写実的に描くというよりは、見ている人が想像できるように描くという事が目的なわけで、またそれが独特の芸術に発展していったんだと思います。 大好きなボタニカルアートをいっぱい見られてものすごい満足な展覧会でした。 芸大の美術館は時々面白い企画をやっているようで、案外拾物がありそうです。 |
ゴッホ展 |
2005年5月21日 東京国立近代美術館 |
会期が長かったのにも関わらず、行くのを伸ばし伸ばしにしていたら、結構とんでもな事に。 入り口から長蛇の列が国立公文書館の前を通り過ぎ・・な、状態。 でも、どうしても見たかったので並びました。 今回並んだのにはワケがあります。 私は、絶対に自分の目で見たいという絵画が3枚あるのですが、そのうちのひとつが今回の展覧会に出品されていたからです。 それは、『夜のカフェテラス』という絵です。 いつかこれを見に、オランダの美術館へ行かなくては! と、心に固く誓っていたのですが、せっかく日本に来るのならばと意地でも見るつもりで出かけました。 すごい並んで入場し(日本人ってゴッホ好きだよなー・・)、とにかくその絵の前に直行。 どの絵の前も黒山の人だかりで、ゆっくり鑑賞する事は出来なかったけれども、会場内をふらふらと動き回って、何度も何度もその絵の前に行っては眺める事が出来ました。 予想していたよりも、少し小さめの絵でした。 まるで子供の落書きみたいな星々。 星と夜空の色彩のバランス、テラスから零れる灯り。 明るくて開放的な南欧の夜、だけれど孤独を感じさせるその視点。 どうしてか、私はこの絵が昔から好きでした。 とりあえず、他は捨ててもと、頑張って見ました。 そういう意味では満足です。 その他に、「医師ガシェの肖像」「糸杉と星の見える道」浮世絵の模写である「花魁」「歌川広重」などなど。・・・ それから、言われてみれば・・な、非常に珍しい宗教画もありました。 ゴッホは宗教画を5点しか残しておらず、それらもまた模写なのだそうです。 これはどういう事なのかなぁと初めて思いました。 大概画家であれば宗教画や聖書のモチーフというのは描いているものですが・・興味深い事実でした。 目的の絵は見られましたが、やっぱりオランダ行って、もっと人のいない時にゆっくりと向き合いたいなーと思いました。 |
ルーブル展 |
2005年4月12日 横浜美術館 |
ずっと多忙だったので、学会終わったら絶対休みを取る!! と、宣言どおりお休みを取ったので東横の切符でも(ただ)使って遠出しようか・・と。 出かけた先は横浜でした。 あいにくの雨だったので余り歩き回る気力が持てずに、美術館でも鑑賞しようか・・と。 母も私も本場には行った事あるんですけど・・なんと言っても本物は数が多すぎ、広すぎ。 有名な絵があっても前を素通りしてしまう位。 今回の展示は、新古典からロマン主義へ。という事でテーマを小さく絞っていたのもあり、またなんといっても平日で空いていたのもあり。 すごくゆっくりと鑑賞できました。 神話モチーフや演劇宗教画とか好きなので、解説もゆっくり読めたしホントに良かったです。 目玉は『トルコ風呂』だったようですが、これやドラクロワのハムレット関連の絵はやはりルーブルで観た記憶が蘇ってきました。 それ以外にもこれまた好きな歴史物のモチーフも一杯で。予想以上に大きな『ヴァティカンの宗教裁判所に引き出されたガレリオ』や、『サンバルテミーの大虐殺』 それからナポレオンの数々の肖像画。 何よりこういった過去の絵画で面白いのは、当時の風俗を切り取ったものです。 ギリシャ風の衣装をつけた少女の肖像を見れば、ああそういえば「ポーの一族」でギリシャ風の衣装を身につけていたなぁ・・あれは当時の流行服だったのか。とか思ったり(笑)。 また、『四時、サロンにて』というスランソワ・ビアールの絵があるのですが。 これはサロンで展覧会を見ている市民達が守衛たちが「閉館です!」と一生懸命呼びかけているのに、全然誰も帰ってくれない様を切り取っていて、非常に面白い一枚となってます。 当時(19世紀中ごろ)、芸術が市民のものとなり始めていた様子が良く判ります。 こうやって、一枚一枚じっくりと眺める事が出来る位、余裕のある展覧会ばかりだといいな。(ていうか、たまたま空いていただけかな?) |
河口湖木ノ花美術館 |
2004年7月11日 |
こちらは池田あきこという方の美術館です。 「ねこのダヤン」といえばおわかりでしょうか? 存在は知っていたのですが、余りちゃんと物語とか設定とか知りませんでした。 これって日本産のキャラクターだったんですね。 私、どこか外国のものだと思っていました。 ちゃんと設定があって、初めてきちんと見たら面白かったです。 こういう世界観って作られすぎているとダメな時もあるんですが、割合と不条理な世界観で・・なんか妙に気に入ってしまいました。 イラストも可愛いだけじゃなく、非常に不可解で不条理。 こういう世界って好きです。 隣接してカフェがあります。 背後には河口湖と富士山が借景で。 時間がなくってカフェには入れなかったんですが、ケーキが美味しいとの事でした。 |
「トルコ三大文明展・アレクサンドロス大王と東西文明の交流展」 |
2003年9月25日於東京都美術館・東京国立博物館 |
昨年の丁度同じ時期にトルコに行っていました。 あちらでも散々観たのですが、やはり日本語の解説付で見たいと思い、行ってきました。 いやはや混んでいました。皆さん目的は『トプカプの宝剣』。 私はトプカプ宮殿の宝物館でじっくりばっちり見てきたのですが、展示方法が違うのでまた張り付きで見てしまいました。 まっすぐに立って展示してあったので、気になっていた裏側もよく見てきました。 裏の文様、やっぱり面白いです。果物の描写とか。籠とか。 トルコでは気がつかなかったのですが、柄のTOPの所が開くと時計になっているのです。おおー。と、思いました。 ただ、それが展示だとすごく見づらいのです。上部に鏡を置くなどして見えるようにしてほしいなぁと思いました。(周りで観ていた人たちも言っていました) 3大文明はヒッタイト・ビザンツ・オスマンなわけですが。ヒッタイトのモザイクやビザンチンの金貨の意匠とかオスマンの文様とかどれも魅力的です。 地中海と小アジア黒海を結ぶ土地ゆえに様々な文明が栄えたのでしょうけど、見ているうちにまたぞろトルコに行きたくなってきてしまいました。 そのままハシゴで、アレクサンドロス大王の方へ。 こちらでは、何が興味深かったって。神々の変遷です。 私、こういうの大好きなんですよ。大学の時にやった中国中世の怪異譚もそうですが。妖怪のルーツを辿っていくと神様だったりていうの。 思わずメモってきてしまったのですが。 ヘルメス(メリクレス)→毘沙門天とかゼウスとヘラクレスが混じって、金剛神と帝釈天二つの性格に別れなおしたとか。古代アフロディーテのお守りとして妊婦に与えた胸に掛ける飾りの結び方が、菩薩の胸に掛けられている飾りと一緒だったり。 閉館間際まで粘って、メモを取ってきました。 面白かったー。 あと、ヘルマフロディテだったかな?の眠っている大理石の像がそれはそれは美しかったです。両性具有の像なのですが、眠っている後ろ姿は滑らかで柔らかく、豊満とまではいかないすんなりとした美しさで、でも前に回るとしっかりと男性器が。 不可思議な美しさに見惚れてしまいました。 |
「ロマノフ王朝展」 |
2003年7月 於東京都美術館 |
キラキラ豪華なものが大好きな私とお友達。 「行こうね〜v」と、楽しみにしていました。 混んでました・・・上野。 それでも、頑張って見て来ました。 私達の興味は、お椀とか本とかではなく!何よりかにより、そのキラキラ宝石ですー。 ちょっと珍しいエジプトチックなディナーセット(当時の東洋趣味だそう)とかも、面白かったですが。 そんなものは横目で素通り。 ロシア正教のイコンやら、宝石がいっぱいついたロザリオやら、宮廷で使われていた髪飾り、ドレス、指輪・・・ ほとんど張り付いて見ていました。 そして、いちいちこれは何の石だとか、カットが悪いとか(時代が古いんだから当たり前)うるさい私達。 古い時代のロマノフ朝は、何がなんだかわからず(せいぜいエカテリーナ位?)、興味は19世紀以降に絞られていました。 ドレスも豪華になってきますしねー。 最後のニコライ2世のあたりはさすがに色々資料があって、日本に来たときの資料とか当時の新聞とかあったんですが、人がたかりすぎていてちょっと見づらかったです。 しかも、友達は全然興味ないと来たもんだ。 ともかくは、たくさんの宝石を見られて嬉しかったです。(それだけかい・・) |
「宮澤賢治記念館」 |
2003年3月28日 於宮澤賢治記念館 |
出張の帰りに寄りました。 企画展では、「かえるの長靴」なるものをやっていました。 このお話は知らなかったので、興味深かったです。 しかし、長く居過ぎだ・・・オイラ。 昔来たときに、心ゆくまで見られなかったので、とにかく端から端まで舐めるように見て回った・・っていうのもあるけど。 途中、再入場できる事が判って・・・。 ご飯食べたり、外を散歩したりすれば良かった、と反省。おかげで最近出来たらしい、展示館二つ見損ねました。 それにしても、飽きなかった〜〜っv 本当に、大好きです。 何て言うか、思想的なものとか心情的なものではなくて、趣味の広さとか興味の及ぶ範囲の広さが好きです。 人間の内にある、つきない探求心とか・・あの人も一種の博物学者なのだなぁと。 あと、今回改めて思ったのが、お父様のインテリぶりです。 あの時代にして、息子はともかく娘も東京に行かせてポンジョまで出してるんですよ!東京の知識層・中流以上の家庭でさえ、女の子は高女出せばそれで終わりが大抵という時代に。 しかも、兄にチェロ、妹にヴァイオリンを習わせてる。 なんか、お父さんすごいなーと、思いました。 |
「英国ドールハウス展」 |
2003年3月16日 於大丸ミュージアム |
チケットもらったので、最終日直前に行って来ました。 どうやら連日満員だったそうですが、日曜日の夕方と言う事もあり、ものすごーく空いていました。 まぁ・・感想と言うほどのものはないんですが・・。 個人的にはイギリスの建築様式やインテリアの変遷が見られて良かったです。やっぱビクトリア朝の華やかさが好きです。チューダー朝は暗くて石ばかりだし(映画のエリザベスとかもそうだった・・)。 こうやって、ミニチュアで見られるのは楽しいです。お金と時間があったら私もやりたいですねー。子供の頃からのアコガレです。 |
「ルネ・マグリット展」 |
2002年8月18日 於文化村美術館 |
株主のチケットもらったので行ってきました。行く前には「私、マグリットって学生の頃に見たことあるんだよね。」とか言っていたのですが。入ってみたら・・「あ。別人だった・・」 そう、私が見たことあると思っていたのは、マルグリットでした。ああ、ややこしい。 どちらかといえば、ポスターのようにも見える色彩を用いた絵を描く人ですよね。抽象画といえばそうですし。今回の展示で私の目を惹いたのは、青空の絵でした。 いつも、室内から窓外が見えるというモチーフの絵を探してしまう私ですが(今回もひとつ発見しました。)、今日ばかりは青空の絵にひどく惹き付けられました。 どうも、シリーズものだったらしいのですが・・・白い雲の浮かぶとてもきれいな空。 それが、様々な形に切り取られたようなモチーフで絵の中に存在しています。 それは鳩だったり、扉の形をしていたり、雲の形だったり、人の後姿だったり。 切り取られた青空は、一面に広がる世界中どこにでもあるはずの空でありながら、ひどく閉ざされた空間のようにも見えました。平和の象徴のような、鳩の形に切り取られた青空。 それは逆に、私に戦争の影を感じさせました。 不思議なものですー。ちなみに、別にそういうタイトルではなかったと記憶しているのですが。 あまりにうそ臭いほど具象化された青空だったからかもしれません。マグリットの狙いは何だったのでしょうね? ところで、ついでのように見たもうひとつの展覧会(?)。bunkamuraのホールでやっていたエールフランスのポスター展。無料だったんですけど、こちらも良かったですよv色使いが鮮やかで洒落ていて。レプリカでも葉書でも売っていたら買ってしまいそうでした。・・なかったけど。 |
「少女雑誌に見るモード展」 |
2002年5月6日 於弥生美術館 |
ええとぉ、常設展以外に企画展をやっていて、それが面白そうだったので出かけたのですが、題名を忘れてしまいました。 GW中の文京区は、遠出をしない人々の格好の散策場所のようで、歩いて出かけた私たちがついでだからと東大の中を抜けてご飯食べてーとか言っているうちに、美術館は満員。 近いくせに実は一回も行ったことのない立原道造記念館にも寄ってみたかったのですが、時間もなさげな事からやめました。・・・こうして、「近いからいつでも行けるしね・・」という理由で行かないところが増えていくのだな。(ex東京タワー) さて、弥生美術館は竹久夢二美術館と併設です。今回の企画展、タイトルは忘れましたが、要は戦後の少女雑誌に見るモードの変遷・・みたいなもんでした。スタイルブックがずらりと並びます。一緒に行った母は、「それいゆ」とかえらい懐かしがっていました。ちなみに、近所のお姉さま方が持っていたそうな。中原淳一などのイラストは私も見たことがあったのですが、いや、何に驚いたって。彼の絵とかよりもデザイン性やスタイルブックとしてのセンスの良さです。こう・・ただそのデザイン画を額に入れて飾っておいてもどこかアバンギャルドな感じすらする洗練されたラインや色使いで、もう、すっごい欲しくなってしまいました。本に載っていた服も「うわ、これ欲しい〜〜v」って、思うようなものばかりで、まぁ、今は昔の流行が新しく見えるっていうのもあるのかもしれませんが。 今の若い子が見ても、飛びつきそうなものばかりでした。ちなみに、私はこの辺りのいわゆる少女挿絵画家では蕗谷虹路が好きだったりします。彼もモダンな絵を描きますよねー。 あと、なるほどねーと思ったのは、戦後モードに飢えていた少女たちがこういう雑誌に飛びついて一生懸命自分たちで洋服を作ったのは、彼女たちの母親世代には洋裁の知識がなかったので自分たちで作って着るしかなかったんだそうです。 で、弥生美術館と繋がっている竹久夢二美術館のほうへ。ま、こちらは常設展なので割愛。かなり見ごたえはあります。 |
「ラウル・デュフィ展」 |
2001年10月28日 於安田火災美術館 |
最終日の入館時間ギリギリに滑りこみました。 すっっごく好きな画家なのです。日本ではそんなにメジャーじゃなくって(あ・・いや、有名だとは思うけど)、この人だけの展覧会とかなかなかやってくれないんで・・今回は本当に貴重でした。 例えば、フランスとかに出かけたとしても、デュフィの個人の美術館とかないんですよ。ポンピドゥーセンターに1番所蔵されてるみたいだけど・・・。 と、今回の展示を見て、なるほどなー・・と、思ったのはまだ、奥さんが大分手元に持っているという事でした。 デュフィの何が好きかって、マチスと通じるところもある、あの華やかで鮮やかな色使いです。 強烈な色同士が違和感なく共存している構図。ひ〜〜大好きです〜v 海の絵も多いんですけど、これが叙情的じゃないんです。なんていうのかなー、力強くて、色もはっきりしていて・・題材も、海女とかなんですよ。それがまた逞しくデフォルメだれてるんです。 そして、私の、どうにも心惹かれる「窓」のモチーフ。 デュフィも数多く描いています。 今回連作としてあったのは、パリのアトリエの絵。窓の外はすぐ際まで迫ったアパート群。その上部に覗く切り取られたような青い空。 あと、赤いヴァイオリン、オーケストラのモチーフも数多くありました。 そういえば、音楽と絵って、何かモチーフ的に重なるものが多いのかも。 と、滅多ない機会に浮かれて、やっぱりパリに行ってポンピドゥーセンターに行ってこようかとか(←行きそびれ)考えつつ、大枚はたいて図録買って・・大荷物で帰りました(笑)。 |
「マチスとモデル達」 |
2000年8月5日 於東武美術館 |
私は、マチスが大好きなので、まあ、マチス展といえば大体足を運んでいます。しかし、今回のような企画展に行ったのは初めてです。 マチスは、非常に多くの女性像を描いています。 私はモデルと言う存在に余り頓着しないので、意識した事がないのですが、実は画家にとってモデルって重要な存在なんですよね。 マチスは小柄な美人を好んだようで、だれそれ嬢がモデル、と表記していなければ、タイプはどれも似ています。特に共通しているのは、唇が肉感的でコワク的な事です。どんどん単純化してゆく線の中で、やはりシンプルなラインで縁取られたその唇は、艶っぽさと威厳を見る人に与えます。 油彩画でない、習作やデッサンにおいて、それらはさらに顕著でした。 しかし、マチスと言えば、あの激しい色使い。 私が彼を好きなのも、あの色使いと、窓辺の絵が多いからです。 窓のモチーフが多いのは、ニースに住んでいたからと思われます。華やかな色彩に彩られた室内、その部屋には窓がある。窓からは外が見えている・・・と、こういう絵が私大好きで、好きで好きで、切なくなるくらいなんですが・・・これって何か、心理的な意味があるんだろうか・・?と、思う今日この頃。どなたか、専門の方、教えてください〜。 それはさておき。今回のマチス展では、大まか3つに展示が分かれていて、1つが油彩画。1つは習作やデッサン。1つが企画とは関係のない、「ジャズ」のシリーズモノ。「ジャズ」は完全に作品数が足りなくて、国内の美術館から借りてきたと思われます。私の大好きな華やかな油彩はワンフロアのみ。なんかちょっとな〜・・・企画が面白かっただけに、もう少し作品数があれば良かったなあと思いました。 |
「遊ぶ字展」 |
2000年5月6日 於岡本太郎記念館 |
大阪から友達が来たので、どこか空いてそうな所へ行こうと、出かけました。そう、世はGW真っ最中。 いや〜。噂は聞いていましたが、この美術館(?)はおもしろい!! ここは、かつて岡本一家が住んでいたところで、太郎氏自身もここで育っています。庭には太郎氏の作品がこれでもかというように置かれ、室内のリビングやアトリエも、生前のままに保存されています。多分、ここに来た人の殆どが驚くのは、リビングに入った途端、太郎氏が例のポーズでお出迎えしてくれる事です。アトリエにも居ます。(笑) 当然ながら、庭もリビングも、ものすごい色使いで人によってはグロテスクと感じるのかもしれません。 でも、私はこういう激しい色使いが好きなせいか、とても心安らぐ空間でした。ひょいと置いてあるピアノが与謝野晶子のものだったり。太郎氏の自宅に招待されたような、不思議な空間です。 企画展示は、あとから建て増ししたと思われる建物の方で。今回の「遊ぶ字」は、太郎氏が書いた書道とも、絵とも言いかねる漢字の展示です。 これが、また面白い! 友達となんの字かあてっこしたり、それなりに納得のアレンジの仕方だったり。私は、「愛」と「母」が気に入りました。特に、「母」はちょっと太目のお母さんがおおらかに歌いながら歩いているように見えました。 ここは、写真もスケッチもOK.触れるものは触ってもOK。 受付にあるスケッチブックに皆色々書き込んでいるので、私たちも、凝って力作を書いてしまったり・・・とにかく、狭い空間なのに、やたら長居してしまいました。 展示は色々と変わるようなので、また行きたいと思います。 ところで、近鉄バッファローズのマークって、岡本太郎デザインだって知ってました?? ちょっと新たな発見でした。 |