−1−
●お父さんとお母さんはどういう人だ
ったかっていうのは、覚えてますか?
「う−ん、お父さんは覚えてないです
けど、うちのマミ−は、なんだろうな
あ、女性っていう感じの人?(笑)」
−2−
●寂しかったですよね?
「そうですねぇ、うん」
●それ、自分の中でどういう風に解消
されてました?
「う−−−ん…………どうやって解消
してたのかな? 嫌う事? 人を」
●全てを?
「うん……うん」
−3−
「いや、ないんですよね。そういうの
なくなったりしません? うち凄い引
っ越し多い家なんですよ。マジかよっ
てぐらい引っ越しやるんで。だからか
もしんないけど、そういう、思い出の
品とかね、ないんですよね。アルバム
ないの、うち。そういえば」
●写真?
「うん。よくあるじゃないですか、ち
っちゃい頃のアルバム? ないですね」
−4−
●何歳ぐらいの時ですか?
「それはでも、遅いっすよ。小学校3
〜4年? でも、生きてく上で必要じ
ゃないですか、やっぱりお金って。あ
って困るものでは決してないし」
−5−
●近所の手前?
「とか。あゆがただいま−って言って
こんな長いスカ−トとかはいてくると、
なんか一生懸命、『それ、なんとかちゃ
んに制服借りたままなのよね』とか言
う感じ? 『いや、自分のだけど』っ
て言うと、『またそんな事言ってぇ。あ
ゆちゃんのなわけないじゃな〜い』み
たいな(笑)感じ」
−6−
●はい。松浦さんの事ですね。
「そうです。でエイベックスの専務だ
よって言われて、あまりに専務が見た
目若いので、隣にいたおじさんにはじ
めましてって挨拶しちゃって、『俺だよ』
って言われたの覚えてるんですけど。
それぐらいで。でなんかね、しばらく
したら今度カラオケ屋で会ったんです
よね。なんか、ちょっとミ−ハ−なカ
ラオケ屋? スナックつうの?」
●カラオケバ−ですね。ステ−ジがあ
って。
−7−
「う−−ん、その音楽の楽しさってい
うよりは、やっぱり一度芸能界に入っ
て、抜けて、また戻ってきたわけだか
ら、一度失敗を経験した分、今度はも
う、もし失敗しても誰のせいにもしな
いように、全部自分でやろうと思って。
だから着るものだったりメイクだった
り、音楽以外のところにも凄いこだわ
ったというか。自分の見られ方に対し
て? ヴィジュアル面でとか、もう凄
いこだわったから、こうなんか、歌手
をやってるっていう感覚がなくなっち
ゃって。なんか……わかります?」
−8−
●うん、うん、やり続けられてますよ
ね。で当時は、浜崎さんはそのスピ−
ドに対して、自分の中ではどうだった
んですか? それはインだったんです
か? アウトだったんですか?
「や、基準がなかったので。その、音
楽の世界の中で? だからそれが普通
なんだと思ってた。わからなかった。
周りは見てなかったし、もちろん他の
ア−ティストだとかがじゃあどのくら
いのペ−スで出してるのかとかも知ら
なかったから。ああ、こんな事してた
んだって」
−9−
●それは“わたし”っていう事ですか?
それとも“浜崎あゆみ”という、一人
のミュ−ジシャンという事ですか?
「浜崎あゆみという自分?」
●浜崎あゆみをやってる自分という事
ですか。
「うん。そうそう、それだ! それを
凄く恥じてたね。アホっぽいって」
−10/11−
「うん……。だったらこう、自分でそ
れを、突破口を見つけるとかすればよ
かったんだけど、その時期はそれもち
ょっと怖くて。あんまりあゆ的な、歌
謡曲というか、ポップス? ザ・エイ
ベックス!みたいなものを壊しちゃい
けないんだって。壊せない? その勇
気もなかったし」
−12−
●それは具体的に言うと何なんですか?
「う−ん、全部ですよね。音から言葉
から、自分のヴォ−カルだったりとか。
こう、迷ってるから。迷いながら凄く、
作られた感じ?」
−13/14−
「そうですね。やっぱり違いますよね、
うん。なんだろう? 人に曲をもらっ
て、そこに自分が詞をつけて歌うって
なると、やっぱりそのメロを覚えると
ころから始まるじゃないですか。そこ
に、『Duty』の辺りはなんかこう、
違和感を感じてて。一生懸命メロを覚
えてる自分? 『あれ? ここ語尾上
がったっけ、下がったっけ?』みたい
な事を気にしてる自分、みたいな。『音
符どこだっけ?』みたいな、譜面を見
ちゃったりする自分にはなんか凄く……
納得できなかったというか、す−ご
い違和感を感じてて。でも、やっぱり
自分で書くと、『べつに下がっても上が
ってもいいじゃん、どっちでも』って
いう(笑)」
●ははははは、本音だよね。
「うん(笑)。そういう些細な事から、
やっぱり違いますよね。でもなんか、
あの曲は、そんなに売れる感じじゃな
かったと今でも思ってる。あれはだっ
て100万とか行っちゃったじゃないで
すか。それを『初めて自分で曲を書いて
ミリオン行って、凄いね』って、多く
の大人が言い。でもそれは違うと、あ
んなに売れちゃいけないと思ってた。
そうじゃなくて、浜崎あゆみのCDを
ただみんなが買っただけ? だから聴
いたことない人、なんだかわかんないけ
ど、バラ−ドなのかアップなのかなん
だかわかんないけど、なんでもいいか
ら『あっ、あゆ新曲出したんだ。買わ
なきゃ!』っていう人が、凄く今、日
本にいるっていう事だと思ってる」
−15−
「ああ、そうですね。うん。でもまだ
まだ、まあべつにそれを打破しようっ
ていうそんな野望もないですけど、や
っぱりあゆは、スマパンとバックスト
リ−ト・ボ−イズがあったら、バック
ストリ−ト・ボ−イズを聴いてる人っ
ていう感じ?」
●それはあなたのパブリックイメ−ジ
として、っていう話ですよね?
「うんうん。が、それだよね、なんか」
−TOTAL 15 語尾上げ−
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