| UP TALKER ON TV vol.12 |
| 【発見場所】
DoveモイスチャーシャンプーのCM(民放各局)2002年2月 【認定者】
それまでテレビの音などまったく聞こえていなかったのに、なぜか突然その音だけが、鮮烈に耳に飛び込んできたのだ。その奇妙なイントネーションをいぶかしく思った私は手を止めて画面に目をやった。 するとそこには例の見慣れた光景が映し出されているではないか。そう。私の手を止めさせたそいつの正体は、他ならぬ、語尾上げだったのである。発信源は、もはや改めて言うまでもないだろう。 [使用感について] お人形の髪みたいにこう キシキシ? こう、なんっ…うん… キシキシしてたんですよ。 でも、あのう、 Doveのシャンプーを使ったら、 とろ〜〜んっ、としてぇ (ナレーション) 成分の四分の一がモイスチャーミルク Doveならではの新しいうるおいを あなたの髪にも う〜ん、なめらか感 っていうか、そうですね し…っと・りかっ、ん?(←しっとり感) もう新感覚でした。 (ナレーション) 誕生Doveモイスチャーシャンプー ついさわりたくなる髪へ NIPPON LEVER キシキシ? というはげしすぎる語尾上げのあと、さんざんっぱら迷いに迷った揚げ句「キシキシしてたんですよ」と改めてはっきり言い直している姿勢にはやや好感が、持てやしないが、それでもまだこの語尾上げに関しては大目に見てやってもいいだろう。 しかし安心するのはまだ早い。 語尾上げ普及推進派の大本営Doveがこの程度の攻撃で手を弛めるはずはないのだ。予想通り早々に第二次攻撃は仕掛けられた。 し…っと・りかっ、ん? しっとり感、という言葉を使うのにこれほどためらう理由が一体どこにあるのか、と見る者に疑問を抱かさずにはいられないほど躊躇しながら、結局最後は語尾上げで締め括られてしまっている。本当にしっとりしてんのかな? と見ているこっちが心配になってしまうほどの語尾上げである。まさに新感覚だ。 そしてさらに画面をよく見てみると、彼女の場合言葉だけではなく目でも「お願い、頷いて!」と強く訴えているのが分かる。もう目が、あきらかに語尾上げの目なのだ。 このように女性が目線を併用して語尾上げで話した時はとかく我々は屈しがちだが(少なくとも私はそうなのだが)、そのようなハードなシチュエーションにおいても決して臆することなく、しっかり相手の目を見据えながら「えっ?」と切り返せるようにしたいものである。 2002.2.18
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