UP TALKER ON TV vol.17

【発見場所】
 サンデープロジェクト(テレビ朝日系) 2003年12月7日放送

【認定者】
 田中康夫さん(長野県知事)
 以上1名


[田中康夫さんにおける本日の語尾上げ発言全容]


今勇ましく派兵しろといっている人たち、ところがこの人たちがですね、51番目のハワイに続く属州に向かうという不可解さ?

でもその少しちょっと行ったとこにはたいへんに劣悪な居住環境の人がいる? 日本が行うことはもっとそういうクオリティ・オブ・ライフじゃないんですか?

こんなの戦闘地域・非戦闘地域、派兵賛成・反対の神学論争以前ですよ。そのことが石原さんとは違う意味での言葉の無い人たち? だから僕はフランスだと言ってんのは…

でも西部さんたちの本意は、愛国という、国という概念よりも、
愛民心?
市民、
国民?
あるいは愛郷心?
郷土を愛する、国敗れて山河ありって言うけど日本は何してきましたか?

…そして単に派兵しないことで一件落着なんて私達はこの中で日本としてのきちんとアメリカの真の意味での助言をする親米でありそしてアジアの中の名番頭役? 覇主でない形をやりますと、いうことを言うことぐらいしかですね自公の政権維持あるいは日本のですねとりあえずのですね私はステップはないんじゃないかと思ってますよ。

以上、計7語尾上げ




 田中ちぇんちぇいのこの日の出演時間は20分程度であった。2分51秒に1回の頻度で語尾上げが飛び出す計算になる。そしてこの発言を受けて私が適当に行った心理分析結果は以下のとおりである。簡単に解説しておこう。

●誰々が〜することは「不可解」だ。
●誰々は「言葉のない人たち」である。
 このように価値判断をともなう発言をする際に語尾上げが使用されるときは通常、語尾上げ心理分析の2.「強制的に相手の同意を得ることで、安心して話を進めていきたい」が該当する。

●ある場所には劣悪な居住環境の人がいる。
 このように疑う余地の無い客観的事実を発言する際に語尾上げが使用されるときは通常、語尾上げ心理分析の3.「断定口調を避けることで、強調したいことを角を立てずに伝えたい。」が該当する。

●愛国心
●国民
●愛郷心
 このように何度も何度も何度も何度も語尾上げが連続して使用されるときは通常、その内容を問わず、語尾上げ心理分析の4.「常に相手の注意を、自分の方へ引きつけておきたい。」が該当する。



 以上のように田中ちぇんちぇいの語尾上げはすべて、私が4年7ヶ月前に発表した語尾上げ暗黒列島1999の語尾上げ心理分析を使って説明できる。説明できるというよりも、田中語尾上げ発言は、語尾上げ心理の見本市のようでさえある。今さらながら語尾上げ心理分析のその「あまりに的を得ている度」に驚愕の念を禁じえない。

 いやそれにしても、語尾上げを頻繁に使用するような人間が他人を「言葉の無い人」と評するとは、これほど皮肉なことが他にあるだろうか? いや、ない。ないね。少なくとも語尾上げを頻繁に使用するような言葉の無い人から言葉の無い人なんて言われたかない。



 最後に、これは本当に蛇足だが、私は自衛隊のイラク派遣を意図的に「派兵」と呼ぶような人間は信用しないことにしている。派兵という言葉を使うことで、自衛隊がイラクへ行くことの意義と実態をミスリードしようといういやらしさが見え見えだからだ。

 そもそも、自衛隊を「派兵する」という言い方は間違いである。派兵の意味は「軍隊を派遣すること」である。しかし自衛隊は「軍隊」ではない。ご存知のとおり日本には軍隊はありません。したがって海外に「派兵」するような“物騒な”集団は、日本国内のどこにも存在しない。違うかい? 「自衛隊を派兵する」と言うのは「医師団を派兵する」と言っているのと同じことであり、それは正しくない表現である。それでもなお「派兵」と呼びたがる連中は自衛隊を「軍隊」だと認めたことになるが、果たしてそのことに気付いているのか?

 いずれにせよこの手の言葉の言い換えからは、憲法改正を「改悪」と呼ぶことと同じ類いの幼稚な悪意しか感じない。



2003.12.7