2002/10/4


当院の紹介が日経メディカル2001年7月号の「メディカルリラクゼーションが求められる現場から」セルコムメディコ株式会社提供に掲載されました。


一文を抜粋いたします。


−まず、大変ご苦労されたという開院当初のお話を、お聞かせ下さい。
 
河村「昭和60年、和歌山労災病院から、いきなり知らない土地へ来て開院したんです。この場所を選んだのも、静かで住むには良さそうだという単純な理由から。下調べは何もしませんでした。ところがオープンしたら『あかん、どうしよう』です(笑い)。今でも忘れられませんが、オープンの当日の患者は3人・・・1桁の日が4週間も続きました。手術室も入院室も万全を期して待っていたのに、肝心の患者が来ない。・・・それで、手術室を壊し、入院室も改装して、今のリハビリの部屋にしました。」
 
−最初、患者さんが来なかったのは、どこに問題があったのでしょう。
 
河村「まず、患者さんのニーズを把握していなかったこと。それに、ずっと勤務医だったせいか、私が偉そうにしていたことも問題だったと思います(笑い)。これではいけないと、まず笑顔で患者さんと接し、患者さんの話をよく聞くようにしました。そして、診断を間違わないこと、一番痛いところをすぐに治すことを心がけたんです。・・・患者さんの話に真剣に耳を傾ければ、ニーズも分かってきます。」
 
 
−院長先生が考える病医院、そして整形外科の在り方とは。
 
河村「患者さんに正しい情報を与え、正しい処置をすることが医者の基本だと思います。患者の顔を見ない、患者にさわらない、検査ばかりしている、これでは患者さんを本当に満足させることはできないし、逆に怖がらせてしまうことにもなりかねません。私のモットーは、自分も患者さんも『明るく楽しく気持ち良く』。・・・私たち整形外科医の仕事は、患者さんをもとに近い状態に回復させることです。例えば筋力の弱い人には、装具をつけてもらいますが、この装具にしてもリハビリにしても、心地よくなければならない。私は装具の判定医でもありますから、一人一人の患者さんに合わせて装具を作らせます。もし、痛いようなら作り変えてもらう。メーカーに任せっきりではダメです。」
 
−物療機器が非常に充実しているという印象を受けますが、導入のポイントは何ですか。
 
河村「自分で体験して決めます。水圧を利用したマッサージベット<アクアラックス>は、まず気持ちいい。マッサージに関して、今までにないものを補ってくれます。今、2台入っていますが、患者さんにも人気があります。スポーツの後や便秘の若い女性にも使ってもらえるようにしたいと思います。」
 
−最後に、今後の抱負をお願いします。
 
河村「予防に力を入れたいですね。・・・多くの患者さんを悩みから救ってあげたい。・・・患者さんは痛くて病院にきている訳ですから、治療まで痛くてはかなわないでしょう。患者さんとのコミュニケーションも大事にしていきたいですね。」
 
 
−経営危機に直面して、考え方が大きく変わったという河村院長。まず、患者さんの目線に立ち、患者の話に耳を傾けることで、患者さんの本当のニーズも見えてきたし、何をすればいいかも分かってきたという。開院当初からの患者さんも多く、玄関前の自動販売機やベンチ、スロープなど、患者さんのリクエストにも柔軟に答える。何事も「楽しく」が院長の信条というだけあって、院内の雰囲気は実に明るい。まさに心地よい空間、という印象を受けた。

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