果てしなき探求 その5

思想は、歴史を変えるほどの力を秘めている。

人類の歴史を振り返ってみると、歴史は、国家間、民族間の抗争の歴史として語られてきました。典型的なのはカールマルクスによるものかも知れません。彼は、「共産党宣言」の冒頭で「これまでのすべての社会の歴史は階級闘争の歴史であった。」と書いています。。人類の歴史上、人種、宗教、習慣、言語の違いがありましたし、それらの違いが、時には戦争の原因となりました。古今東西の人々は、平和を願いながらも平和のために戦争を繰り返すという皮肉な行為を繰り返してきました。人類は、繁栄を求めながらも、殺戮と破壊を繰り返してきました。人々は、寛容の精神を説きながらもしばしば弾圧を繰り返してきました。そして、神が地上にその時代にふさわしい教えを弘めようと光の天使を遣わしてきたにも拘わらず、人類はしばしばその教えを異端として弾圧してきました。
不幸にも、人々は、しばしば神を忘れることがあったようです。そして、善悪の区別ができなかったようです。結局、人々は、神の名の下に戦争を引き起こし、愚かにも「聖戦」を唱えてきました。しかし、人類は、自らを滅ぼすほど愚かではないはずです。もう、これ以上、戦争のような愚かな行いは、止めようではありませんか。

神は、この美しき愛の星地球を戦争や紛争を引き起こすために人類に与えたのでは決してありません。神は、私たち各人の己の魂の修行、向上の場としてのみ、この星に存在することを許されたのです。 この地球は、神が美しく創造されたからこそ美しいのです。この単純な真実を信じている人々は、現代社会においては、いなくなってしまったのでしょうか。現在の世界情勢を考えるとそう考えざるを得ません。天地創造の神話はどの民族にもあったにもかかわらず、失われてしまったのでしょうか。
真実の歴史とは、神の念い(仏法真理)が如何に地上に拡がってきたかという歴史なのです。それは、また、数多くの光の天使が神からこの地上にユートピアを建設するという使命を帯びて、遣わされてきた歴史でもあるのです。様々な文化や芸術は、天使や天上界の諸霊の助けを得てユートピアを築こうとしてきた人類の努力の成果なのです。
国家、国境、民族、言語、宗教は、未来も地上に残るでしょう。なぜなら、この世は、あの世の反映だからです。個々の魂の個性の違いによって、ちょうど地上に様々な村があるように、あの世にも様々な領域があり、天上界の状況が単にこの世に反映しているに過ぎないのです。しかし、今、それらの違いを乗り越え、それらの違いのために起こる抗争を止めるべき時が来ているのです。時代は、抗争の時代から協力の時代へと変わりつつあるのです。

私には、夢があります。この地上世界にユートピアが実現したとき、世界中の人々が信仰心を持って幸福に生きること。各個人が、自分の心の中の仏性に目覚め、自分自身を照らすこと。これは小さなユートピアの創造です。たとえ、これらの心の中の光は小さくとも、これらの光は、人から人へ、心から心へ伝わっていくことを夢に描いています。そして、光が家族へ、社会へ拡がり、よりいっそう明るく輝くことでしょう。自分の仏性に目覚めた人々が、他人の仏性を尊重するであろうことは言うまでもありません。
私には、夢があります。この地球が、戦争、紛争、病気、貧困、偏見のない平和な星になること。もし私たちが明るい未来を信じて夢を持ち続けるならば、それはきっと可能です。

ユートピアの実現には、2つのアプローチがあると思います。一つは社会改革、もう一つは啓蒙運動です。私は、後者の方が大切だと思います。人類の未来は、私たちの心にかかっているのです。それは、私たちの未来を左右する最も重要な要因です。私たちがユートピアを築くことができるかどうかは、私たちの心にかかっているのです。ですから、各個人が、先ず自分自身の心の中にユートピアを築くべきだと思います。そして、それを自分のまわりに拡げていくべきだと思います。私たちは「私的幸福から公的幸福へ」という標語を掲げています。これは、ユートピア建設のプロセスなのです。そのために、「愛」、「知」、「反省」、「発展」という四正道があるのです。

人間の思想には、世界平和を維持し、人々に互いを理解させるだけの力を秘めています。歴史を振り返ってみれば、思想が歴史を変えるだけの力を持っていることがわかります。「ペンは剣よりも強し」というように言葉には、力があります。 一度、人の念いが言葉に表されると、言葉それ自身が仕事を始め、力を持ち始めます。時として、一度、人の考えが言葉に表され、印刷されると、その考えは社会に大きな影響を与え、世論を形成することがあります。特に、人々に光明の光を与え、未来への展望を指し示し、夢と希望を与えてくれる言葉には、人々の心に影響を与え、人々を動かす力があります。というのも、夢も希望のない人生は、苦難の連続でしかありませんから。

私は、各人みな仏の子であり、仏性を持っていると信じています。それは、私たち一人一人に創造の自由があるということです。神が念いの力で天地創造されたように、私たちは念いの力で未来の自分を変えられるのです。それぞれの魂は、この世とあの世の間を魂の修行のために転生輪廻しています。ある転生では、アジアに仏教徒として生まれ、また、あるときはヨーロッパにキリスト教徒として生まれたかもしれません。あるときは富豪として、また、あるときは貧乏人として生まれたかも知れません。あるときは権力者として、また、あるときは抑圧された者として生まれたかも知れません。。神は、人種、民族、国家、地域、男女問わず、宗教、思想、文学、芸術、ビジネス、あらゆる分野に光の天使を遣わしております。神は、あらゆる地域、分野で神の念いが実現されることを願っておられます。
霊的視点に立ち、神によって光の天使が使命を帯びてこの地上世界に遣わされ、また、私たち自身もいろいろな時代、地域に転生して魂修行をしていることを知れば、今、世界各地で起きている紛争は、 −それが宗教上の対立であれ、イデオロギーの対立であれ− 如何に愚かなことであるかわかることでしょう。 この思想(真実)は、宗教、民族、イデオロギー、思想間の違いによる対立を乗り越えて、私たちをユートピアへと導くことができるのです。 仏神は、地上世界の私たち一人一人の魂が自分自身を照らすことを望んでいます。明るい未来を信じましょう。これは、ユートピアの創造であり、新しい神話の誕生なのです。


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