エイブル・アート・ワークショップ '97

終了しました!!

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元気の出る芸術ワークショップ
絵画「こころで描く」参加者

1997年3月28日〜30日
          (2泊3日)

 会場  富士ゼロックス株式会社
     塚原研修所
     (神奈川県南足柄市)

 主催   日本障害者芸術文化協会

 協賛   日本財団

 協力   富士ゼロックス株式会社
      富士ゼロックス端数倶楽部

 企画協力 財団法人たんぽぽの家

 

 芸術を通して人間の新しい"いのち"をひき出し、元気になる、そしてその経験を福祉、医療、教育の現場で障害のある人たちやお年寄りや子供たちと共有する、そんな芸術の可能性が注目されつつあります。
 私たちは、表現活動や創造活動を「芸術家」という特別な人に委ねてしまい、いつのまにか「芸術」は生活から遠い存在になってしまいました。誰のこころにも生じる感動をさまざまな手段で表現し、伝えるという行為をもう一度私たちの手に取り戻す必要があるのではないでしょうか。このワークショップでは、細かな技術や手法の伝達ではなく、参加した人自らが表現の楽しさや自由を体感し、創造する感性を呼び覚ますこと、そして芸術を通じた様々なコラボレーション(共働作業)のしかたを学ぶことを目的にしています。

 

 ■プログラム・講師紹介

■基調講演 「生命をおりなす芸術活動」                     

 芸術は人間の「いのち」にどのような力を与えるのか。芸術には、人々を癒し、元気を引き出す力がある。健康で豊かな生活を送るうえで、芸術のもつ多様な力が見直されている。エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)の提唱者としての視点から、芸術の新しい可能性を提案する。

[播磨 靖夫] 日本障害者芸術文化協会常務理事、財団法人たんぽぽの家理事長、社会福祉法人わたぼうしの会理事長、日本NPOセンター代表幹事、ネットワーキング社会研究所代表他。奈良市にある「たんぽぽの家」設立運動に関わり、「わたぼうしコンサート」「わたぼうし文学賞」「わたぼうし語り部学校」など、障害のある人たちの芸術文化活動、民際交流活動を数多くをプロデュースしている。

■事例報告 「コラボレーションするアート」                     

 代官山の服飾、雑貨を扱う店「OKURA」では知的障害のある人たちの施設「工房絵」でデザイン、制作した製品(作品)が女子高校生をはじめとする若い女性たちにウケている。生み出された作品と社会との接点はどのようにできたのか。何が必要で何が不要なのか。生み出す側と世に出す側、双方のコラボレーションの過程から明らかにする。

[関根 幹司] 知的障害のある人の施設「工房絵」施設長。工房絵では美大の卒業生などをスタッフに迎え、障害のある人たちの自由な表現活動を仕事に結びつけるためのサポートや商品開発などを行っている。最近ではプロの若手アーティストとのジョイントでの展覧会を開くなど、その世界を拡げ新しい可能性を追求している。

■特別講演 「芸術は人間が造り得た最高の仕掛け」                  

 生産性を追求し効率にばかり目を奪われてきた結果、私たちが失ってしまった「心の文化」を取り戻すために「芸術」はいかなる可能性を秘めているのか。「物心」のアンバランスを矯正する、元気を与えてくれる芸術とはどのようなものか。自分の目で発見し付き合っていくにはどのような視点が必要かを考える。

[高橋 直裕] 世田谷美術館学芸員。1986年3月、世田谷美術館開館記念展「芸術と素朴」で「子どもと美術、知恵遅れの人たちの美術」を担当。滋賀県の一麦寮、落穂寮、信楽青年寮の作品に出会う。

■フリー・ディスカッション 「アートはひとを元気にする」          

■交流パーティー

                              

■元気の出る芸術ワークショップ 

音、からだ、粘土、絵の具、墨さまざまな手段で五感にアプローチし、眠っている感性を呼び覚まします。固定観念や常識にとらわれず、創る楽しみや喜びを五感で感じとりました。

 (5種類のワークショップから3つのプログラムを選択)

□「五感の造形」 粘土による立体造形

アイマスクを使用して視覚に頼らずにかたちをつくります。
私たちは無意識のうちに視覚にあまりにもたくさんの役割を負わせています。
「美術は見ること」いう常識を壊して、触覚や聴覚をはたらかせ、手で見て作品を造りました。

[西村 陽平] 造形作家。千葉県立千葉盲学校教諭。盲学校小学部で20年以上に渡り立体造形を教える。授業から生まれた作品は「手で見る作品展」として海外でも高い評価を受けている。

□「墨と交わる」 書 

書道はお手本どおりに上手に書くものというイメージを持っていませんか?
従来の「書」に対する既成概念をとり払うことにより、新しい可能性が現れます。「習字」ではなく、墨と筆を使って和紙に生命力あふれる大胆な表現が生まれました。

[南 明容] 書家。書の伝統的な枠組みを打ち破りフリーの書家として、障害のある人たちによる書の芸術家集団「Group 文字屋」の創設に深く関わる。また、創作集団「えん」と共にさまざまなコラボレーションによる作品の発表を国内外で行っている。

□「アートするからだ」 身体表現 

呼吸を意識する。ゆっくりと動いてみる。ひとの存在を気配で感じる。音が鼓膜にふれるのをじいっと待つ。いくつかのmovement(動き)を行いながら、からだと会話してゆく試みです。 −精神をゆるやかにひらいていって、心の扉をあけたままにする・・・・・− からだ、あるがままのその声を聴くことで、心体を感じ、踊(ダンス)らない身体表現の可能性を共観しました。

[風姫] パフォーミング・アーティスト。からだの動きと場所、音、ことばとのかかわりについてさまざまな試みを続けている。国内の他、トンガ王国、韓国、アメリカでの公演も行っている。

□「音から音楽へ」 リズムセッション 

雨の音、風の音、石の音、音楽のはじまりはひとつの音です。さまざまな音を出しあい、リズムを刻み、いつしか音楽となりました。

[バイソン片山] ジャズミュージシャン。11歳よりドラムを始める。内外のジャズフェスティバルに出演。世界のジャズメンとの共演のほか、バイソンバンドとしての公演をはじめ、作曲など幅広く音楽活動を行っている。

□「心で描く」 絵画 

丸だけの絵、線だけの絵、点だけの絵、優しい気持ち、激しい気持ち、気持ちのいい色、悪い色・・・。知識や技術にとらわれず、色とかたちがたちあがる自由な時間を共有しました。

[サイモン 順子] アートカウンセラー。日本障害者芸術文化協会が開講している自由な創作空間「アトリエ・ポレポレ」でアート・サポーターを務める。 

   

 


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