CALLAHAM GUITAR

 カラハム・ギタ−はUSA国内において、年間40人のプレイヤ−だけが手にすることができる。しかしながら彼のギタ−はUSAの小売店に並ぶことは決してない。すべては製作者のビル・カラハムへのダイレクト・オ−ダ−となっている。製作においてはネック、ボディ、フィニッシュのすべてが彼自身の手によって行なわれるため、ウェイティングが長く、残念ながらイ−ス・トコ−ストの一部のプレイヤ−にしかその素晴らしさは体験できない。
 ビル・カラハムはリンディ−・フレイリンの古くからの友人であり、またケン・フィシャ−とも友好が深い。彼等、つまり超一流の耳を持つビルダ−がギタ−作りに信頼を置いているのがビル・カラハムであり、彼の作り出すカラハム・ビンテ−ジ・モデルは彼等の耳に受け入れられている。つまり考えられるベストなピックアップを作るリンディ−、多くのアンプ・ビルダ−から指導者といわれるケン・フィシャ−が、そのクォリティ−とサウンドを認めていて、大きなサウンドファクタ−として次の特徴を持っている。まずトレモロ・ブロックは、航空器材やミリタリ−が使用するグレ−ドのスチ−ルで作られている。これは現在マ−ケットに見られるスチ−ル製のブロックに比べ(日本製またはUSA製?とされているもの)明らかにハ−モニクスが豊かで鳴り方が自然である。70年代製またはリイッシュ-のストラトにリプレイスしてみればはっきりと確認でき、そのギタ−は数段上のト−ンを持つことになる。ワイヤリングは通常のスタンダ−ドのものの他にリンディ−と我々が勧めるト−ン・ブレンダ−も選ぶことができる。この新しいシステムはブレンダ−のために開発された。通常ピックアップのリヴァースはミドルだが、この場合ノイズゼロはハ−フト−ン時しかない。カラハムで使用するリンディ−・ピックアップはブリッジをリヴァースしベ−スプレ−トを取り付けブ−ストされている。これによりブレンダ−はより表現を広げ、ストックでのノイズゼロは(ハ−フト−ン時)もちろんのことブリッジをセレクトした場合ブレンダ−ポットを回せば、しだいにノイズゼロに近づく。(ネックの場合も同様)ただしネックとミドルのハ−フト−ンではノイズゼロとはならない。
 フィニィッシュはニトルセルロ−ス・ラッカ−を使用し、現在のフェンダ−に比べ約半分の薄さとなっているが、鏡面仕上のため美しく弦震動をスポイルすることはない。
 ナット及び弦のセッティングはパ−フェクトであり開放弦時とポジションを押さえた時のピッチの狂いはまったく無い。またピックガ−ドとピックアップ・カバ−は完全に隙間無く作られ、ピックアップのグラツキも皆無。ロ−ズネックのドット・マ−クはオ−ルドと同様にカラハムが作るクレイ・ドットとなっている。
 我々は、このカルハム・ギタ−を初めてハイエンド・ギタ−を手にする方はもちろんのこと、すでに他のUSAブランド・ギタ−を手にし、いまひとつ満足できないプレイヤ−にぜひ手にしていただきたい。真のハンドメイド・カスタム・ギタ−はこのように手に馴染み弾きやすく、きらめくサウンドを持っていることを体験していただきたい。その経験は判断の基準となり、音楽の感性をヒットする。残念ながらカラハム・ギタ−は限られた店頭でしか見ることができない。なぜならそのオ−ダ−はすべて受注発注だからである。しかしながら、これにより在庫負担がなくなり定価を10万円ほど下げることを実現した。すでに限られたショップの品物を購入するか、またはオ−ダ−をして2年から4年お待ちいただきたい。お待ちいただくお礼としてビル・カルハム自身があなたのお名前をネックポケットに記入するが、パ−フェクトなクォリティを持つカラハム・ギタ−にファ−スト.オ−ナ−の名前を入れてお届けするということである。
 ピックガ−ド、バックパネルは、板材からカラハム自身によって削り出される。ピックアップとガ−ドの隙間はなくハウリングも起きなくなる。またネックの削り出しはマシ−ンを使わず手加工にて制作され、最高の状態へと整形される。フレットの溝は完全にフレットの底が木部と密着するように切られている。これは、音質とサスティ−ンにとって大切なことであるが、残念ながら多くのギタ−がこの点に関してはパ−フェクトではない。またフレットは高さのあるものを使用するため、ネック・ポケットがフェンダ−より0.5ミリ深くなっている。これはギタ−を最高の状態にするためにはしなければならないことである。ただやみくもにフレットを代えてもベストなサウンドにはならない。フレットに合わせたポケットの深さがあると言う事だ。指板はフェンダ−およびそのコピ−また、まだ経験が浅いビルダ−によって制作されたものにありがちな欠点がないようにされている。つまりセンタ−を合わせたら低音弦以上にスペ−スのある高音弦側、ベンドした時に弦が落ちることがない。
 テンション・ツリ−は丸形を使用している。それはヤスリで溝の両端を削ることができるからだ。そしてメタル・ファイバ−で研磨することによりチュ−ニングを安定させている。取り付け位置は従来の位置ではない。より遠くへと動かすことによりトレモロ・バ−を使う際にチュ−ニングの問題を引き起こすナット後部へのテンションを軽減する。
 ブリッジ・サドルの加工はセットアップにとって最も重要であるが、まず、ブリッジ・プレ−トに対してブリッジ・サドルは平行でないといけない。平行でない場合トレモロ(ビブラ−ト)を使用したら必ず弦は下のほうに落ちていくのであるが、これがチュ−ニングの狂いを発生させる。カラハムのサドル加工はスクリュ−にある。最適のセット・ポジションになる様にスクリュ−の長さが手加工で削られている。サドルの表面にはスクリュ−の頭は出ておらず、したがってスクリュ−の頭とサドルの頭を合わせれば自然とサドルは平行になり、弦高も最適の高さとなる。これで、何等かの問題があればネックの反りとなる。また、演奏時ブリッジに手を置いたとしても痛くはない。
 ボディに使用する木材は限られたものからチョイスされる。その選ばれた木材はバンドソウとハンドルタ−により、ある程度整形されたボディは最終的に非常に細かなサンドペ−パ−で形を整えられる。ここでの大きな特徴はとても薄いフィニッシュである。この薄いフィニッシュはサウンドに大きな影響を与えるが、フェンダ−・カスタムショップ・モデルと比べて3分の1の薄さである。フィラデルフィアで作られるニトルセルロ−ス・ラッカ−を使用し(ちなみにマ−チンも同様のものを使用している)、トップコ−トは6回吹かれている。ちょっと見ると塗料が厚く見えるかもしれないが、それは塗装面が美しく鏡面仕上げされているからだ。
 長くお待ちいただく理由はおわりいただけただろうか。このすべての工程をカラハム、彼、自信の手であなたのためにすべてを行わなければならない。現在流通しているカスタム・ギタ−の中にはボディ・ネックの完成品を他社から買い上げ自社でコ−ティングを施したもの、塗装さえ行わないものもある。また、細かなパ−ツはセットアップしたにすぎず、何の加工も行わない物も多い。これではどこがカスタムなのだろうか。購入する人のオ−ダ−を聞いてくれてることは当然のことだ。その加工を施したらカスタムとでも言うつもりなのだろうか。
 カラハムはできるだけ多くの人にギタ−を通して感動を届けようとしている。そのための努力は、あなたのギタ−にだけに注がれる。決してお金さえ払えばすぐ手に入るカスタムでは無く、はるかに他のレベルを越えた技術とクリエイティビティ−を持つ一人のビルダ−が魂を込めてあなたに感動を伝えるためにギタ−を造り上げる。待つことがストレスから楽しみに変えるためにはあなたのより深いギタ−に対する愛情を必要とする。

  国内において実際に何本かを手にする事ができるショップ。
おそらく正規品、新品を常時手にできるのは世界でこのショップだけだと思うのだが。

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