クライオジェニック処理とは?
 「クライオジェニック」とは低温を意味し、液体天然ガスの温度(-162度)付近から液体ヘリウムの温度(-269度)にわたる低温領域を示します。このような極低温においても所定の特性、性能を発揮できる素材を「クライオジェニック素材」とよび、極めて苛酷な環境下での使用を目的とした極限素材として分類されています。この「クライオジェニック」を利用したものが「クライオジェニック処理」であり、数十年も前から-100度で金型等の金属を処理すると、特性が変化し強度が増す等の利点が認められています。音響の分野では10年くらい前からケ−ブルにクライオジェニック処理を施したメ−カ−(PURIST AUDIO DESIGN等)が現れ、高い評価を得ています。ケ−ブル、プラグ等の金属は超低温付近で分子配列が整い、超伝導の現象を示すがその後、常温に戻す事により超伝導は示さないが金属分子の配列は整ったままで歪みの原因となる結晶欠落も取り除かれます。この変化により同一の物体でも格段に音の良いもに変化します。「クライオジェニック処理」は温度の下げ技術と上げ技術が最も重要で-100度から-196度までの温度帯の中でその素材に適した温度と時間を管理します。この管理を間違うと分子クラスタ−構造が破壊され見た目では解りませんが音質は確実に劣化してしまいます。

 HUMAN GEARのクライオ処理は日本での共同開発先のCryo Audio Technology社とUSAでのクライオ処理会社に依頼し最適な音質のパーツを提供できるように製品ごとに処理工場をわけております。クライオ処理をした製品をヒヤリングすると処理会社によって音質の違いがある事に気ずくはずです。解像度を求められる製品、エネルギッシュな音質を求められる製品を同一処理会社で行う事は安易であり音質によってより適した物を提供する事はプレイヤーのリスクを減らす事につながります。