明るい音質である。コンプレッションの方向性はUSAで製造される多くのコンプレッサーに見られる「ダイナコンプ系」といえる。しかしながら肝心なのはその音質である。ともすればチープな音質であるばかりにギターが持つ、あるいはプレイヤーが奏でる繊細なピッキング、フィンガリングを台なしにする物も見られるのがコンプレッサーであるのだが、このFK-1についてはそのような心配は無用である。ギタリスト好みの音質は繊細でイントネーションを十分に伝えることができ、その高品質の音質は玄人好みの音質であるため、きらびやかな瞬間の印象を刺激する物ではない。しかし長く使っていくとギタリストとして満足感を得る事ができるふくよかな音質、そして何よりもこうであってほしいというトーンを伝える事ができる。またボトム・プレートをはずすと上部のコントローラーはアタックのコントロールとなっている。下部のコントロールはバランス・コントロールなのだが、これはあらかじめベストなレスポンスにプリセットされている。なおこの2個のコントローラーは頻繁に可変する物ではないので注意していただきたい。特に下部のバランス・コントローラーの最適化はパーツをはずしたリしてからのセットとなるのでむやみに可変させない方が無難である。この部分が適正でないと歪みをともなう事にもなる。
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