2006年01月31日(火曜日)

 (14:45)いい統計が並んだものですね。かねて私が予想したとおり、有効求人倍率は13年ぶりに1倍を回復。まあ名古屋当たりでは1.8ですから低いと言えばまだ低いのですが、職を求める人一人に一つの仕事があるというのは、ミスマッチの問題があるとしても、働く側にとっては重要です。有効求人倍率が1倍台に乗せるのは、実に1992年9月以来13年3カ月ぶりだそうだ。

 これに関連して、12月の完全失業率は4.4%で、前月比0.2ポイント低下した。前月に比べ0.2ポイントの低下。完全失業率の男女別が面白い。男性が前月比0.1ポイント低下の4.5%に対して、女性が0.3ポイント低下の4.3%だった。逆のような気がしたが、そうではない。

 職場増えて人手不足になれば、「この先も働き続けられる」と思う人が増える。人は現在の所得よりも将来への自信で消費するから、消費は増える。そういう統計が今日も出ている。総務省が31日発表した12月の勤労者(サラリーマン)世帯の家計調査で、それによると一世帯当たりの消費支出は37万9769円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比3.2%増加した。前年同月を上回るのはこれで3カ月連続。また実際に支払った金額を示す名目では2.8%増加した。

 内訳は、消費を最も押し上げたのは住居で実質15.5%増加だった。ちょっと残念なのは、税金や社会保険料の支払いなど非消費支出を実収入から差し引いた可処分所得が実質で1.2%減少したこと。

 いずれにせよ、日本の景気は個人の懐、将来への自信のところでも徐々に強くなってきている。


2006年01月30日(月曜日)

 (23:45)先週月曜日に引き続き、日下さんと数時間に渡る対談。もういいでしょう、という感じ。でも面白かったな。本になるそうなので、どう編集がまとまってくるのか楽しみ。

 月曜日の記事では、ウォール・ストリート・ジャーナルのこの記事が面白かったな。インドと中国は新興経済大国・人口大国としてしばしば同列に扱われるが、インドが強調したい相違点は「インドは民主主義国だ」ということ。私もそうだと思う。胡錦濤を誰が選んだか、誰も説明できない。対して、インドのシン首相がなぜ首相をしているのかは、誰でも説明できる。

DAVOS, Switzerland -- With a huge public-relations offensive at this year's World Economic Forum here, India aimed to persuade global executives that the country's freewheeling democracy, often viewed as a minus for investors, is actually a plus.

"Fastest-growing democracy," read the slogan on buses plying the snow-padded streets. The unwritten subtext, acknowledged privately by Indian businessmen in Davos: China, which has been growing faster than India, isn't a democracy, and that's a problem.

India has fallen behind China in terms of both foreign investment and growth rates, and one big reason is that the one-party government in Beijing has been able to drive through painful restructuring measures without having to worry about re-election. But that's the short-term view, according to team India. In the longer term, they say, India's messy pluralist system will prove a strength.

"In economic terms, India has already paid the sunk fixed costs of democracy," said B.G. Srinivas, senior vice president and head of Europe, the Middle East and Africa for Infosys Technologies Ltd., the Indian software-outsourcing company. As a result, he said, India has civil infrastructure such as a more effective legal system to protect contracts, and democratic institutions from the central government to rural villages.

 インドは、海外からの投資が欲しいんですよ。今の世界の新興国投資資金は、かなりの部分が中国に向かっている。それを「民主主義」を旗印にしてインドに向かわせたい、というのがダボスの街を走っているバスでの「Fastest-growing democracy」というスローガンに乗せられている。

 2004年の総選挙で勝利確実と言われたバジパイが破れたり、という予想外のことがインドでは起きる。それを(投資に関わる)リスクと考える人もいるでしょう。しかし、その後のシン政権の政策を見れば、政権交代がインドにとって何らリスクではなかったことは明確。まあ、主張は当たっているように見える。


2006年01月29日(日曜日)

 (23:45)伊勢丹の隣のピカデリーでフライトプランを見た後、ビッグカメラに久しぶりに行ったら、いろいろ新しい機能を持ったマシンが出ていて面白かったな。ケイタイやPCなど。

 ケイタイではウィルコムのWX310J指紋センサー付きで、フルブラウザだったし、オフィス系ソフトのビューアー機能も充実していて、なかなか良い印象。赤と白がある。SO902Iが出るというのも、初めて店頭で知りました。102グラムか。ちょっと魅力ですね。店員と話していたら、今は902はシャープ(SH)が人気だそうだ。

 私の携帯電話に対する希望はちょっと欲張りです。重さが出来れば100グラム以下、カメラはいらず、フェリカ機能(よってスイカ機能付き)で、かつセキュリティー機能のしっかりしたマシン。出来ればmova というもの重要な条件。だからないんですよ、そういうのが。うーん、SHの視界切り替え機能も面白いな。

 今使っているのは、mova でpremini で最初のやつ。この前なくして同じものを買ったら、それが出てきて今2台持っている。しかし、フェリカ機能が付いていない。本当はスイカ機能をケイタイに入れたいのです。あそうそう、地上デジタルの機能も付いていれば.....なんて考えていると、なくなってしまう。より多くの希望がかなう機種を探しているのですが。

 PCも見たら、面白い機能が一杯増えている。VAIOはほぼ全機種フェリカポートが付いて、エディーやフェリカをかざせば買い物が出来る仕組みになっている。つまり、コンビニのレジに置いてある支払い用のセンサーがPCの中に潜り込んでいる。地上デジタルのチューナーを入れれば、地上デジタルテレビがかなり綺麗に見られるそうで、それも魅力的だなと。

 もっとも、マイクロソフトは今月新しいウィンドウズのバージョン(XPの次)を出すと見られている。かつてほどではないが、そうすると新バージョンOS搭載のPCが出てくるから、それを待つのも良い。なにせ、まだ一台のマシンでは「98」を使っている人間ですから、物持ちが良いので。

 それにしても、マシンの機能は本当に前進すると思う。指紋センサー付きの携帯が出てきていると言うことは、今以上にセキュリティーがしっかりしたPCも出てくると言うことでしょう。もっともなくす可能性の大小から考えると、ケイタイのセキュリティー機能を高めるのが個人としても重要だと思いますが。

 私も人のことを笑えないのですが、ごく最近今自分が持っているケイタイにも「リモートダイヤルロック」(ドコモは”遠隔”と呼んでいる)があるのを発見した。実際に使うかどうかは別にして、セキュリティー機能は高まっている。そう言えば、最近身の回りでケイタイでは絶対ワードやエクセルを開けないと思っている人々がいることを発見してびっくりした。

 「ロンドンでも、日本からの携帯メールに添付されていたワードを開いて読んだ」と言ったら、「知りません....それ」とあるラジオ番組のスタッフ達。もうほんまにしっかりしてよ。今はもう普通なのに。ウィルコムの新しいマシンや各社の902型は、もう一歩進んで簡単に持ち歩くPCと言っても過言ではない。フルブラウザだし。残った課題はファイルの作成のところですかね。

 私にとってのケイタイの課題は、FTP関係かな。テキストファイルがいじれて、FTP出来れば私は出張にはPCを持って歩かなくて済む。そうなって欲しいのですが。あそうそう、フライトプランはジョディー・フォスターの演技はじっくり見られますが、映画としてはがっかり。


2006年01月28日(土曜日)

 (20:45)いつも通りGyaoの番組の収録があったのですが、今回は二つの選挙を取り上げました。カナダとパレスチナ。番組をやっていてより興味を持ったのはパレスチナのそれかな。日本から遠いところの選挙ですが、番組進めていながら登場人物の今後の態度の取り方などを含めて凄く興味を持ちました。

 何が興味深いかと言って、勝ったハマスが一番驚いている様子がゲストの池田・東洋英和女学院大学教授(学部長)の話などで明確になったこと。アッバス議長(一種の大統領)が政党を超えた存在としてあって、その下で内閣を構成する政党を決める選挙だった。今まではずっとファタハがパレスチナの政策を形作ってきた。しかしアラファトのころからファタハの腐敗などで徐々に人心は離反。

 一方のハマスはテロ組織として悪名高いが、実は2004年の夏からテロ活動は停止していて、その一方で住民の生活に役立つことを地道に行っている。池田先生が面白いことを言っていた。ファタハが現イスラエルの地域から引き上げてきたパレスチナ人の集合体だとすれば、ハマスは土着の連中だから、と。そこで想起したのは台湾ですが、問題はハマスには今まで上げてしまった旗がいろいろあること。「イスラエルを破壊する」「その存在を容認しない」などなど。

 アメリカはその旗故に、「ハマスとは交渉しない」と言っている。ブッシュ大統領は日本時間の先週金曜日の午前0時15分から開いた記者会見でそう言っていた。彼が付け加えていたのは、「選挙で新しい指導政党が決まったことは良いことだが.....」と。ここにアメリカの矛盾がある。絶賛する民主主義、それに基づく選挙が行われても、自分たちが支援する勢力が勝つとは限らないこと。それは南米でも起こっている。

 今見たらインターナショナル・ヘラルド・トリビューンに「Hamas victory worsens a financial crisis」という記事があるが、まさにこれを池田先生も指摘していた。それは、まだファタハだから入ってきていたパレスチナ支援のお金が、テロ活動を少なくとも表面的には撤回していないハマスだと、アメリカ初め世界各国は今後行わなくなる。そうすると産業がなく、各国の支援で生きてきたパレスチナという国家が財政面から存続の危機に立ち至るという現実。

 「しかし、(ハマスは)旗は降ろせない」と池田先生。ではどうするか。一つはハマスから首相を出すのではなく、ファタハでもない人(選挙ではその他とか諸派に分類された人)を首相に担ぐ。その人でパレスチナへの各方面からの財政支援を得ながら、実質的にはハマスがパレスチナの政治を司っていく。その一方で、旗は降ろさずに実際にはイスラエルに対するテロ活動は行わない旨の一種の停戦状態を続ける、と。

 反対勢力はその対象になる主勢力がいるからレーゾンデートルを認められる面がある。自分たちが急に主勢力になったらとまどう。同じようなことは日本の旧日本社会党にあった。この政党は一度首相を出したが、結局その後自ら作り出そうとしたレーゾンデートルの希薄化の中で、結局民主党に解党してしまった。

 だから私は番組の最後に言ったのです。「今回の選挙結果は、実はハマスにとって試練ではないのか」と。パレスチナはまだ組閣も終わっていない。ハマスも誰を担げばよいのか、今まで高く上げていた旗はどうするのかを考え終えていない。そうしたなかで、周辺のサウジ含めて各国ともハマスへの支援をどうするか思案中という状況。

 一方のイスラエルの選挙は3月28日にある。シャロンさんは引き続き入院中。シャロン抜きでカディマが勝てるか、という問題もある。中東の先行きは今後数ヶ月先の見えない状態が続く。アメリカにとっても暗中模索。面白い番組になりましたので、ご興味のある方はぞうど。

 Gyaoは収録でしたが、その後のテレビ東京の番組はナマでした。伊藤達也前金融庁長官がいらっして、今回の騒動で地検特捜が前に出ざるを得なかった事情を語っていました。まあ、前の長官ですから昔の部下の為に金融庁は、その下の監視委員会は良くやっていると言う。やっていたことは私も知っている。しかし、私は市場の自浄作用の観点からも証券取引等監視委員会などがもっと前面に出る方が良いという意見で、相当言い合った。まあ、この問題では自民党の中も割れている。

 しかし番組で一番面白かったのは、最後の最後に佐々木さんが「日本経済はライブドアショックを乗り越えられるか」という質問をスタジオの54人にしたとき、全員が「出来る」と答えたことかな。まるで申し合わせたように。むろん申し合わせてなんかいませんよ。

 私はそれを見て、日本経済の中で実際に企業を運営している人、投資を行っている人のの日本経済勘は健全だと思いました。新産業が台頭してくるときには、不正さえいとわない会社も出てくる。しかし、だからといってその新しい産業がぽしゃることはない。日本経済もそういう軌跡を辿ると思う。

 なお、ハマス勝利で苦況に立ち至ったパレスチナに関するヘラトリの記事はここにあります。お読みになりたい方はどうぞ。Gyaoの番組も見て下さい。


2006年01月27日(金曜日)

 (23:45)あらら、世界的な株高になりましたね。私がさっと確認できる限りでは、金曜日の市場で下げたのはスリランカ、ブラジル、メキシコなど極一部の市場だけ。あとは、東京市場の日経平均で見た3.58%高(569円高)を筆頭に、韓国の2.5%高、インドの1.91%高など上昇が続く。

 この世界的株高の中で非常に面白かったのは、特に日本では株高と円安が in tandem に動いたこと。これは去年の後半の動きと一緒。円はニューヨーク市場で117円台に下落している。もう一つは、アメリカではGDP統計(昨年の最終四半期分)が伸び率1.1%(年率)と市場の予想(2.8%アップ)を大幅に下回ったにもかかわらず、ダウは上げ、ドルは対円ばかりでなく対ユーロなどでも上昇していること。

 ニューヨークの株式市場分析記事を読むと、「低いGDP伸び率統計よりも、企業業績の方に市場の関心が行った」と書いてある。企業業績とは、マイクロソフトやP&Gのそれを指す。まあでもこの2週間ほどの世界市場の動きを見ると、東京の影響力が大きいことが特徴として残る。ホリエモン騒動勃発後の世界の市場は、世界で最初に始まるメジャー市場としての東京に注目を続けている、と言える。

 それにして、27日に東京市場の力強さは目を見張るものがある。一日の上げ幅569円というのも凄いが、一日の売買単価の高さも凄まじい。低位株狙いから、市場は完全にクラシック・レースになった。単価5000円以上のソニーの株を720円も押し上げる力は凄まじいと言える。

 夜はJPモルガンに転社(仕事は同じなので転職ではない)したK君としばらく「なぜ」と話していたが、「今の市場の上昇の原動力は個人」ということで意見が一致した。個人は株を買うと同時に、外貨も買っている。それが株高・円安になる。問題はその持続性です。

 遅れてきた後の2人を交えて夜11時過ぎまでいろいろな話をしましたが、面白かった。まあ転社したK君には、今まで変わらず頑張って欲しい。


2006年01月26日(木曜日)

 (18:45)ウォール・ストリート・ジャーナルを覗いたらブッシュ大統領と同紙の長時間インタビューと称する記事があって、中間選挙で特に中西部の諸州では論点になりそうなGM、フォード(経営難と救済)問題に関する文章があった。ブッシュ大統領は以下のように述べている。

WASHINGTON -- President Bush said General Motors Corp. and Ford Motor Co. should develop "a product that's relevant" rather than look to Washington for help with their heavy pension obligations, and hinted he would take a dim view of a government bailout of the struggling auto makers.

In an Oval Office interview, Mr. Bush said that his administration has discussed the development of new fuel technologies with the nation's top two auto makers, which might make them more competitive, but that he has had no talks about the companies' finances.

Asked if he had spoken to GM Chairman and Chief Executive Rick Wagoner or Ford Chairman and CEO William Clay Ford Jr., Mr. Bush replied: "Not about their balance sheets." He added: "And I haven't been asked by any automobile manufacturer about a bailout."

 当然でしょう。「relevant」というのは、「今日的な意義のある」という意味です。つまり、ハイブリッドにしろ燃料電池にしろ、GMやフォードに日本車メーカーと同じように「今日的な意義のある車を作れ」と言っているのです。「ワシントンに顔を向けるようなことをするな」、と。

 クライスラーはその昔、アイアコッカが社長のころワシントンを向いて助けてもらった。ブッシュ政権はその可能性も一応考えたのでしょう。しかし、「市場に任せる」と。正しい判断だと思う。


2006年01月25日(水曜日)

 (18:45)城島がマリナーズに正式入団。興味があるな、彼がどのくらいの活躍をしてくれるのか。日本人初ですからね。日本人大リーガーはピッチャーも、内外野手もいる。いなかったのはキャッチャーだけ。彼はそこに挑む。

 ピッチャーと捕手の間で一番大事なのは、信頼感ではないでしょうか。この捕手は俺のことを分かってくれている、という信頼感、安心感がピッチャーに良い投球をさせるのだと思う。城島にそれが出来るのかどうか。

 案外出来るのかなと思うのは、城島が割合と物事をはっきり言うタイプだと言うことです。これまでの彼のままでやった方が良いと思う。あとは打力かな。打てないとやはりピッチャーの信頼が落ちる。

 一つ心配なのは、マリナーズというチームです。昨年のシーズンオフにおけるイチローの一連の発言は非常に大きな注目を浴びた。やる気のない連中の話である。先週週末にテレビを見ていたら、佐々木とイチローがTBSで対談していて、これがなかなか面白かった。

 へえ、イチローはこんなことを考えているのか、と。佐々木の発言には意外性がなかったが、イチローはチームでの(自分の)役割もかなり考えている人間だと思う。逆に、マリナーズはイチローにそういうことを考えさせる問題の多いチームだということです。2年連続して最下位かな。

 でも、松井も今年は勝負だが、むろん城島にとっても大きな勝負の年になる。二人には頑張って欲しい。


2006年01月25日(水曜日)

 (08:45)去年から今年にかけてを想起してみると、あちこちで急落が起きている。去年はドルが121円台から113円台に、東京の株価もライブドア騒ぎを”きっかけ”に下げ、ニューヨークの株価も先週末に急落。しかし、急落したあとの市場を見ると、何か以前より健全化したような。

 今の世界の市場はどう見ても「流動性過多」です。中国の貯蓄率は35%にも達すると(社会保障がないためと思われる)言われ、それが同国の巨大な対外収支黒字・外貨準備(香港と合わせると世界一)を生む一因になっているし、産油国には使い切れないほどの投資可能資金が集まっている。日本の貯蓄に回った資金は、明らかに動き始めている。加えて、短期と同じように長期の金利も低い。

 資金は集まり、そして散る。集まるところで相場は上がり、それが一段落すると急落するという展開。今年はそれがあちこちの市場で繰り返すと思う。流動性の高い状況が続くからだ。その中でも、下げはきつくなる。下げの方が恐怖が主導する市場になるからだ。上げには理が伴うが、下げには恐怖が伴う。昨年からの市場を見ていると、下げのペースが方がはるかに早い。相場の上げ流れの最後に参加する人にとっては厳しい状況が続く。

 どうすれば良いかは明確だ。騒がれ始めた市場には、目もくれないことだ。相場をやる人はへそ曲がりでなければダメだとも思う。皆が売っているときには買い、買っているときには売る判断力が必要だと思う。

 ところで話は全く変わるのですが、今週いつだったかワレリー・ゲルギエフが指揮するマリンスキー歌劇場管弦楽団を聞いたのです。サントリーホールで。で、前半がモーツァルト。確か戴冠式だった。がらっと変わって、後半はマーラーの交響曲第5番。葬送行進曲で始まる重い曲なんです。

 で、私の隣に居た人々は、すっごく音楽に詳しそうな会話をしていた。マーラーは好きだとかなんだかんだ。モーツァルト演奏の間は彼等は機嫌良く聞いていたんですな。ピアノは清水和音(かずね)で、なかなか良かったですよ。異変が起きたのは、マーラーの最後の楽章に入ったときです。

 「ゴキッ」と隣で音がした。一人が眠さをこらえきれずに、頭を席の背もたれにぶつけたのでした。女性で髪の毛があるのにかなり大きな音で「ゴキッ」ですからね。その隣の連れ合いの驚愕した顔がまだ忘れられない。あれほど音楽につき、マーラーにつき偉そうにしゃべっていたのに。

 ははは、私はマーラーで寝ることができるのは、なかなか偉いと思いました。だって、何かこう心をかき立てる、不安にさせる曲じゃないですか。その日もそうだった。それにくらべればモーツァルトは聞いていて気持ちが良い。マーラーは疲れる。

 その人はマーラーに加えて、日中きっと疲れていたんです。しかし、聞いていて気分が良いのか悪いのかは別にして、いや凄い演奏で、終わったら一部の人がスタンディング・オベーション。日本でスタンディング・オベーションは凄いですよ。めったにない。

 音楽好き、マーラー好きにもかかわらず、最も盛り上がった最終楽章で気を失って頭を後ろにぶつけ、さらに「ゴキッ」。あとであの二人はえらい喧嘩になったのでは、と心配しました。ははは。


2006年01月24日(火曜日)

 (08:45)いろいろ見ていて良く分かったことがあります。それは、NHKがニュース番組で一番同じ原稿、同じVTRを何回も使っていて、30分見ればNHKが持っている材料がすべて分かるし、一晩たっても持ち種が変わらないケースが多い、ということです。その点、良い悪いの問題は別にし、民放はゲストを呼んできたりVTRを変えてみたり何とか見せる努力をしている。

 例えば昨日10時台のNHKニュースで使われたVTRは、ほぼ今朝も全く同じナレーションで使われていた。見ていて、「またこれかよ」と。登場した記者の説明文まで同じだったような。

 地震報道でも顕著だなと思っていた繰り返し手法がNHKではやや過ぎる。7時56分からやったニュースを基本的には8時45分までずっと繰り返していた。あれだったら、たまにしか見れない「ふしぎ大自然」の方が見たかったと思う。

 NHKはこの3月からニュース番組を9時台に移すそうですが、繰り返し手法をどこかでなるべく少なくする努力をしなければ、視聴者は離れてしまう可能性が高いと思う。誰がキャスターをやっているということではなく、ニュースの扱いそのものが見ている人間に飽きを抱かせる。

 ところで、昨日は午前11時から夕方5時近くまで日下公人さんとずっと対談・対論。出版社の企画によるもので、来週の月曜日も同じようなセッションを行い、出版社のまとめによる形で本になるそうです。

 昼飯も取りましたが、その間もお互いに喋っているので、凄く喋っているのですが、何故かあまり疲れない。終わった後は爽快感さえありました。自分が喋っていて「面白い」と思っていることはいくら喋っていても疲れないことが分かりました。来週も楽しみ。


2006年01月23日(月曜日)

 (23:45)午後11時過ぎに報じられた伊藤鉄男次席検事の発言は、「証券取引の公正を害する重大な法律違反があることが証拠上明らかになった。ライブドアグループの存立の中心のところで違反をしている。全容解明に全力を尽くす」というもの。検察全体の起訴への強い意志が感じられる。任意の事情聴取、地検に移っての聴取に続き逮捕ときたこと、起訴、立件の前哨戦ということだ。

 恐らく検察は、これまでの日本の株式市場で目立った一つの流れ、ホリエモン的な流れが、日本の社会の規律や倫理感を大きく歪めること、その歪みがあとになって矯正できないほど大きくなること、そうしたマネー・メーキング・システムが悪しき組織と結びつくことを警戒したのでしょう。ライブドア関係者が主張するような意図的な捜査方針(それを彼等が言うように国策捜査と呼ぶかどうかは別にして)は確かに感じられる。しかし、今回の捜査とライブドアの悪しき評判の慣行のどちらが日本の社会にとって望ましいかは改めて言うまでもない。

 小菅に入ったのはライブドアのトップ4人。その4人が会社を舵取りしていたと伝えられるから、その4人がまずは20日間強、場合によっては40日間強も出てこれないと言うことは、実質上ライブドアという会社は開店休業という事態になる。一方で東証はライブドアを監理ポストに入れた。これは、「上場廃止の最終判断を下す」ためですから、客観的に見てライブドア・グループという会社集団の存続は極めて難しくなったと言えよう。明日の株式市場がそれを、「予想通り」と受け取るのか、波紋は続くと考えるのか。

 それにしても、二つのテレビ局が東京地検から小菅への車両移動をヘリコプターで追い続けたのには驚きました。そこまで行う必要があるのかどうか。自らが持ち上げすぎたアイドルの末路を楽しんでいるかのように見える。あまり美しい姿ではなかった。

 株式市場のはしゃぎはいつの時代でもある。新しい産業が台頭すれば、それに飛びつこうとする。19世紀から20世紀に移る頃のアメリカでは、自動車と鉄道がそういう役割を果たした。もっとも、自動車や鉄道は虚業にはなりにくい。

 ライブドアが日本経済に占める実業的存在感は、実はないに等しい。しかし、時価総額的には結構な大きさになった。それは脚気反応的に「分割→株価上昇」の想定が市場に働いていたからであり、それをライブドアがうまく利用できたからだ。それにしても、外国特派員協会でホリエモンが言った「悪い人」とは一体誰だったのか。

 エンロンの時もアメリカの株式市場は当初ガタガタした。しかし、ライブドアの実態経済における存在感ははるかに小さい。よって、ライブドアショックの日本の株式市場に与える影響は、それほど大きくないと考える。もっとも、昨年後半の急騰をどう考えるかという課題は残っているが.....。

 逮捕された人間の一挙手一投足は今後伝わらなくなる。必要なのは、虚構の風船が膨らむ前に、月曜日の日経の社説ではないがそれをどうしたら防げるかを考えることでしょう。


2006年01月21日(土曜日)

 (23:13)金曜日の午後から久しぶりに四国・今治に行っている間に、関東は大雪。飛行機も出発は時間通りでしたが、羽田着は上空旋回がしばらく続いて20分ほどの遅れ。加えて赤坂で収録があったので京急線に乗ったのですが、この京急線が遅れ気味。羽田はその後大変だったそうで、朝のフライトはまだ良かったのかなと思っています。

 「雪に弱い羽田」という印象。「取引急増に対応できない東証」と何かつながりがあるような。「万が一に対応できる能力」が不足している、という点については似た状況。どこまで対応出来るようにするのかは、難しい問題ですが、重要なのは需要が劇的に伸びていると言う同じ状況です。航空旅客は増えているし、取引量も増えている。羽田の場合は乗降客の数の処理は進んでいるが、年に一度二度あるかですが、自然現象としての雪にどう対処するのか。

 東証の場合は、気象よりははるかに予想できる事態でした。一部の情報によれば、東証のコンピューター・システムは、約10年前のもので、耐用期限は2004年の後半だったという。つまり、一番東京証券取引所を巡る取引環境の大きな変化(ネットでの株取引の急増)の時期に、東証は耐用期限の来たコンピューター・システムを使っていたことになる。

 これは怠慢でしょう。まあでも怠慢と言えば木曜日のこの番組でも言ったのですが、証券取引等監視委員会(今は捜査に協力しているが、この機関の問題の一つは権限不足)とかその上部の金融庁のそれも指摘されるべきでしょう。地検特捜部が乗り出す前に、これらの機関が出来ることは多かったはずだ。


2005年12月31日(土曜日)

 (20:10)コルカタのホテルは、中心部に極めて近いのですが、やはり今日はクリスマス後、新年を迎える日として街には結構イリュミネーションがあって、全体的に華やいでいます。むろん、日本ほどの特別の意識はないようですが。

 こちらから見ていると、東京は大きなニュースもないようですね。今年一年と同様、皆様にとって来年が良い年でありますように祈念します。それでは、良いお正月を。


2005年12月30日(金曜日)

 (23:10)コルカタ(カルカッタ)は、我々が一般的にインドに対して持つイメージをふんだんに持つ都市です。大勢の人、ごちゃごちゃな並んだ商店、道を横切る羊や牛、しらちゃけるまでに汚れた犬、そして車の凄まじい突進と、そこを縫うようにして歩く人。そして、ものもらいをする人々。相変わらずほこりっぽい。

 ガンジス川という河を始めてみました。正月には、ここで日の出を見る予定。大きい河ですが、ここに入ったら(沐浴したら)神聖といった雰囲気はそのままではしない。只の汚れた河です。しかし、シバ神の髪の毛から発していると言われる河は、人々の信仰を集めているのでしょう。

 コルカタ(当時はカルカッタ)はビクトリア王朝時代には、イギリスによるインド統治の拠点が置かれたところで、ビクトリア記念堂には私も行ってみましたが、まあ壮大なものです。インドの人々も大勢見学に訪れていた。インドでも一年のこの時期は、人の動きが激しいという。

 コルカタは、私のインド旅行を先導してくれているチャタルジーさんの生まれ故郷。夕方からは彼の昔の悪ガキどもを入れ替わり立ち替わり来て、それぞれを紹介してくれてちょっとした宴会状態に。相変わらずインドの人々の英語は細かいところで分からないが、それでも得意のジョークで会話を進行。

 彼の友人でコルカタに残っている人もいるのですが、今はバンガロールを拠点に仕事をしているだとか、デリーが中心だという人もいる。彼もそうなのだが、30代半ばの彼等にはまだ縁がないが、日本の多くの男性と同じように彼等も田舎に残した親をどうするのかという問題がのしかかっているようです。インドでは、男子第一子が親の面倒を見るのが義務と考えられている。チャタルジーさんと同じようにコルカタ出身ながら他の都市で働く人々は、我々日本人の多くが直面したのと同じような問題が起きる。彼は、「今から考えても仕方がないので.....」ということは当たっているが。世界どこでも共通の問題はある。個人的なところでも。

 インドの新聞はバンガロールで起きたテロ事件の続報を流し続けており、「バンガロールで新たな攻撃の予告があった」などの報道をしている。もう私はバンガロールを離れてしまったので、その後の具体的な動きは知らないのですが、インドの新聞の多くは「テロを警戒するように中央政府が警告したのに、その警告を真剣に受け取らなかった地方政府の責任」だとか、「インドのテロは徐々に経済面での混乱を狙っている」といった報道になってきている。

 犯人に関する手がかりはまだ相変わらずないようです。確かに、バンガロールはインドでももっとも有名な、インドを象徴する都市になりつつある。インドの名声の象徴のような都市です。それをテロのターゲットにすることは、テロ組織としては宣伝効果が高いことになる。だからバンガロールの街としてももっとテロを警戒しておくべきだったのでしょう。しかしそれをあまりしてこなかった。急に街にはバリケードが敷かれ、我々が通れなかったところもある。会議にも警察官が今後派遣されることになったそうだ。

 しかし経済の混乱、社会の混乱をテロリスト達が狙ったのだとしたら、その狙いは外れていると言える。なぜなら、30日のボンベイ証券取引所の株価は、またしても高値を更新した。74ポイント高くらいかな。

 コルカタのチャタルジー君の友人の一人が、「デリー、ムンバイ、そしてバンガロールは既に子供を産み落としたような都市だ。しかしコルカタは今ちょうど産みの苦しみの中にある」という。つまり街として面白いと言うことだ。彼によればコルカタにおける不動産の値上がりがすさまじく、土地、マンションへの購買行動がかなり目立ってきているという。そういえば、今まで香港を中心に不動産業を行っていた知り合いが、ベトナム、インドにも手を広げるというメールをくれた。

 彼によれば、インドでは所有権を巡る法律は整備されているし、登記などに関しては多少のショートカットの必要性があるが、整備はされているという。夕方ジモチーのチャタルジー君と街を1時間くらい歩き、その中で今一番人気というケーキ屋に入ったりしましたが、確かに活気はある。皆お金のなさそうな、悲しげな目をしているが、街の動きは激しそうに見える。良く言えば、活気がある。面白そうな街です。1日の朝までここにいる予定。


2005年12月29日(木曜日)

 (23:10)私はどちらが正しいのか、真偽がどこにあるのホテルでの結婚式。盛大かつ綺麗だった。「軽く一千万はかかる結婚式」とはチャタルジー君の解説か知りません。しかし、今日話したヒンズー教徒の人たちは、バンガロールでテロ事件を起こしたのはイスラム教徒に違いないと断定し、さらには彼等の大部分はパキスタンかバングラデシュで訓練を受けている、と推測してくれました。

 私が「なぜパキスタンやバングラデシュがインドを敵視するのか。インドは他を攻撃しない平和な国なのではないか」と聞くと、こう答えてくれました。

 インドは大きい。人口も多い。その大きくて人間がたくさんいる国の隣にいると、いつも彼等は「feeling small」(いじけている、圧迫されている)の筈で、また将来飲み込まれるかもしれないと恐れている。だから、定期的にインドの政治や社会を混乱させようとするのだ....
 と。真偽は知りません。しかし、彼等はそういう風に解説してくれました。まあ株価が問題なく上がったこと、事件があったバンガロールでもこのテロに反対するデモが行われた形跡は私が知っている限りではなかったこと、バンガロールの街を歩いてもすこぶる平和で繁栄していたことなど、テロリストの狙いが達成されたとは思えない。まあ、事の真相は徐々に分かるのでしょうが。

 夕方からは、昨日の夜一緒だったチャタルジーさんの友人であるラジャ君とその奥さんが再び加わって4人でがやがや食事をしたのです。南インド専門の料理店に行って。面白いモノがありました。インドは広い。インドの北部は食事の際には我々が知っているナンが主流ですが、インドの南部に行くとコメから出来たアッパム(APPAM)というパン(ナン?)があって、これが美味しいのです。

南インドの、ナンに相当する美味しい食べ物。コメから出来ている。右上の白いもの  結婚式もあったので、「結婚式の費用は誰が出すのか」と聞いたら、「60〜70%の費用は女性側が持つ」ということでした。日本はこの逆ではないでしょうか。アメリカもそうだったし、世界では結婚費用を女性側が持つというのは結構多いようです。

 それから、インドの小学生で「将来なりたい職業」を聞いたら、一位がITエンジニアが、二番が医者、三位がクリケット・プレーヤーの順だそうだ。いや、私は今集中的に小学生男子の「将来なりたい仕事」をいうのを、世界各国で調べているのです。これが結構面白い。何を調べているのかとあわせて、そのうち書きます。

 バンガロールは新しいモールが出来、映画のシネコンが出来、ホーム用品の新しい店が出来るなど、今まさに消費社会の入り口にいる。発展が順調に進んで欲しいものです。


2005年12月29日(木曜日)

 (14:10)事件が起きたのは、28日の当地時間の午後7時ごろだったようです。IIS(Indian Institute of Science)というインドで唯一ナノテクの研究をしている研究施設の中に一人、または複数のテロリストが侵入して、たまたま施設の中にいたか、そこから出てきた科学者の集まりに対して発砲した。その結果、今朝の時点で科学者一人が死亡、他の5人が重傷を負ったというものです。

バンガロールのブル(牛で強気を意味する)寺院。テロにもかかわらず株価が高いのはこの寺院のおかげか。ブルはシバ神の乗り物 実は昨日デーブを含めて3人で「ここが見たい、あそこに行きたい」と話している中に、このIISも含まれていました。なぜなら私が、「IIT(Indian Institute of Technology インドのIT産業を支える全国7つの大学群)はバンガロールにもあるだろうから、それを見たい」と言ったら二人が、「バンガロールにはない」と応えて、私が「ではそれに準ずる大学か研究機関を見たい」と言ったら、二人の口から出てきたのがこのIISだったのです。インド唯一のナノテク研究機関だそうです。しかし、デーブのコッテージ(小さなオフィス)で時間がたつうちに行けなくなってしまった。

 IISは施設としても大きいそうですから、私達が行ったとしても事件があった場所に遭遇した可能性は限りなく低いのですが、それでもバンガロールで初のテロ事件を目撃できたかもしれないと残念な気分もあるのです。良かったという気分と同時に。今朝も、「見に行こう」と言ったら、チャタルジー君が「バリケードだらけで行けません...」とつれない反応。

 重要な点はここからです。昨日ああいう大きな事件があった。インドの新聞は特に今バンガロールに居るからかもしれませんが、今回の事件を大きく扱っている。しかし、今日のボンベイ証券取引所(BSE)の株価は、全く問題なく堅調に推移しているということです。私がこの文章を書いている段階で、BSEのSensex指数は+71.03の9328.54に上昇している。

 同じようなことは、デリーで先にテロ事件があったときも見られた。チャタルジー君は、「かつてはこういう事件があると、株価は下がった。今は政治の多少のテロではびくともしないので、株価も安定している」と言う。実は、インドのテロリスト達の最近のターゲットは政治家からこうした研究施設に移ってきていたそうです。IISもあるテログループのヒットリストに載っていたという説もある。それは実行に移された。まだ誰がやったのか、何の目的でやったのか、誰が犯人かなど全く分かっていない。

 本来なら不安心理が高まってもおかしくない。ましてや、インドの最先端を行く都市で起きたテロ。しかし、インドの政局がこれでおかしくなる兆しもなければ、経済もガタガタしない。「インド経済に死角はあるか」というのもテーマですが、ここ当分はなさそうという意見も聞かれた。あくまでも「当分は」ですが。

 チャタルジー君は、「連邦大会(Commonwealth Games)がある2010年までは(インド経済が抱える問題は)ないのでは....」という。私はそこまで自信がない。そういう見方も出来るのか.....と今は思っているという状況。

 日本から何人かの人にメールをもらいました。「大丈夫か....」と。「I am OK.」です。ご心配なく。明日の朝コルカタ(カルカッタ)に移動します。


2005年12月28日(水曜日)

 (24:10)「エアコンシティ」とはよく言ったものだ。バンガロールという街のことです。人口620万人。大都市ですが、空港に降り立つと直ぐ、他のインドの都市にない、和んだ雰囲気を感じることが出来る。さすようなところがないのです。主に天候で。暑くても寒くても厳しいデリーなどに比べると、それは顕著に感じることが出来る。

デーブの殺風景な新しいオフィスでインドのIT技術者と。重くてm(__)m  バンガロールはムンバイより遙かに南にある。だから本来は暑いはずです。冬でも。しかし、この街は海抜920メートルにある。長野県の諏訪は海抜600とか700とかにあったと思ったから、それより凄く高い場所だ。この海抜が、この町に適度な涼しさと空気の乾燥をもたらしているのです。まるで、一年中「エアコン」の効いた快適な部屋にいるような

 街を多くのオートバイにもまれながら車で移動する。チャタルジー君の友人の友人である「デーブと呼んでくれ」と言う40代半ばの男性とともに。彼の強いインド訛りの英語は半分くらいしか理解できないが、この街の由来から始まって、今のこの町のビジネス・モデルまで。それによると、この街の勃興の歴史から現状までは

  1. この街の過ごしやすさに目を付けたのはインドを植民地としたイギリスで、軍の重要な施設をこの街に作った
  2. この施設の存在が海外の人間にこの街の快適さを知らせる役割を果たして、海外からの投資を呼ぶことになり、また施設で働いた人間が散った後にいろいろな会社を興した
  3. そうした投資の集積の中で、数字に強いインド人の特性を生かした産業としてのコンピューター、IT関連産業がこの街で飛躍した
  4. 今のバンガロールの大卒IT労働者の典型的な初任給は2500ルピーで、1ルピー=約2.5円のカレントレートで計算すると、約7万円である。これは全国平均より20%は高い
  5. 今のバンガロールという街のビジネスモデルの典型はBPO(Business Process Outsourcing)とソフトウエアサービスであり、今のバンガロールでの二つの柱になっている
 など。街を走ると、オラクル、SAP、マイクロソフト、IBMなどなど、国際的にも名前の知られたコンピューター、IT関連会社の綺麗なビルが目に付く。そしてそれとは別に、あまり名前を知らないIT企業のビルがある。ITパークの中に一緒に入っているケースもあれば、個別に道沿いに警備員を立ててビルを構えているところもある。

 各社の「BPO」関連事業所が入っているのかもしれないし、開発拠点が入っているのかもしれない。BPOについては、ネット上に「ビジネスプロセスアウトソーシングの訳で、企業や組織が給与、請求、契約書管理、あるいは不動産管理などといったバックオフィス的なビジネスプロセスの管理と最適化を第三者に代行することを意味します」と説明があり、バンガロール発展の大きな背景となった。多くの国際機関も、ここにBPO的オフィスを持つ。

 これに続いて今バンガロールで伸びつつあるのが、「KPO」。何かというと「Knowledge Process Outsourcing」。つまり「知や情報の集積プロセス」の外出し産業。実はデーブは6ヶ月前につとめていた会社を辞めて、自分で会社を興した。そのオフィスにお邪魔した。オフィスと言っても、色気も何もない、小さな日本で言えば45u程度のオフィスである。入っていくと、12個ほど机があったが、そのうちコンピューター(大部分はフィリップス製)が置いてあるのは6つの机で、そこで4人の人間が働いていた。3人が男性、1人が女性。皆コンピューター関連の大卒だという。そのうち男性一人がどうやら管理職的な存在。

 何をしているのか少し見ていると、ウェブページから名簿とか職業、出身大学を拾い出して、それをエクセルに打ち込んでいる。何かの非常に規模の大きい名簿を作っているように見える。そうして作ったファイルを顧客の要望に従って仕上げるのだろう。「ビジネスはどうだ」とデーブに聞いたら、「good customer and bad customer..........」と。まあそうだろうが、では「bad customer とは」と聞いたら、「支払いが遅い顧客だ」と。これは日本でも十分考えられるが、コンピューターデータ(またはファイル)について「仕上がりの形」についてきっちり話し合いを終えずに仕事に入ることが多いので、頼んだ方は「ここが足りない」と文句を付けるケースが多いと。時には無理難題も。

 結果、「通常は仕事終了から一ヶ月が支払いのメドだが、それからかなり遅れるケースがあり、そういうケースの仕事をもってくるのが bad customer だ」とデーブ。「訴訟に持ち込めばいいじゃないか....」と小生がやや無責任な示唆をしたら、「インドでは裁判に時間がかかる....」と。だから、結構少ない支払いや、支払い拒否に泣き寝入りしているのかな、などと想像する。創業6ヶ月。どこの国でも、商売が甘いはずはない。

 夕方彼とは別れて、今度はチャタルジーさんと同じカルカッタの、しかも彼の家の隣の家で育った同い年の友人、そしてその夫人の4人で食事。「100ft」という店で、なかなか雰囲気は良かった。2階が諸雑貨の販売もしている複合的なレストラン。夫人も彼等のカルカッタ仲間で、昔からの知り合い。皆、いや私も含めてようしゃべる。明日は彼の友人がつとめるHP(ヒューレット・バッカード)のバンガロールBPOを見せてもらう予定。

 私が泊まっているのはLeelaというホテルですが、ここはなかなか良い。夕方レストラン軍を見回ったら、「今日はプライベートパーティーだ」という会場に入ったら、寿司カウンターがあり、その隣にも韓国料理も。チャプチェが美味しそうだった。誰のプライベートパーティーか知りませんが。「100ft」に行く前にちょっと食べたタンドリチキンは、今まで食べたタンドリチキンの中でも一番のジューシーさだった。


2005年12月28日(水曜日)

 (07:10)しかし感慨深いものがあります。何かというと、2004年に来たときには日本の携帯電話をインドに持ってこようなんてとんと考えなかった。まあそれほど緊急の用事もないだろうと。事実何もなかったのですが、今回は海外用に持っている vodafone が使えるかどうかの好奇心もあって持ってきている。

 vodafone が去年の暮れに行ったイギリスで完璧に使えたのには納得がいった。なぜなら母国ですから。しかし、それでもロンドンのホテルで寝っ転がっていながら、日本の友人に携帯メールを打って、それが出て行く信号を見ながら感慨にふけったことを今でも覚えている。

 インドではどうか。広い国ですから、全土でそうだとは確言できない。しかし、vodafone を海外用にしてリブートすると自動選択になっているので、キャリアーを捜してくれる。最初電話は通じたがパケット通信は不可と出た。それで手動でキャリアーを選んだりしているうちにちゃんとパケットも伝わるようになったのです。「ネットワーク状態」の表示を見ると

事業者名 AirTel
パケットサービス 利用可能
サービス状態 利用可能
 と出ていて完璧です。実際のところ、インドにいながら、リモートメールも見られるので、タクシーの中からPCに来たメールまでチェックできる。株式の閲覧、取引もやろうと思えば可能です。日本の新聞や海外の新聞も全部読める。つまり、日本で携帯電話で出来ることはすべて可能なのです。電話をかけるのもいとも簡単。「+81」の後に最初の「0」を抜いてあと日本の電話番号をかければ、それでok。まあ、料金はちょっと高いでしょうが。しかし残念ながら、vodafone は韓国では使えないんですよ。

 まあそのうち世界中でこうなるのでしょう。日本を抜け出てまで携帯電話が同行したなどと言っているのはちょっと寂しいが、何でもいつでも誰とでも連絡が取れるというのは、そういうことが望まれる場合には良いことです。

 まあ携帯電話のことはもうこれ以上書きません。PCも切って、なるべく街や村に出ます。デリーは以前来た。バンガロールは楽しみです。ああその前に思い出しました。チャタルジー君の奥さんは富山出身の綺麗な日本の方ですが、話していたらデリーの日本人婦人会の数がどんどん増えているというのです。部品メーカーの進出が著しい、と。だから彼女もとっても忙しそう。ほぼ毎日のようにいろいろな会合があるそうです。


2005年12月27日(火曜日)

 (23:10)東京を午前11時過ぎに出て、デリーに着いたのが午後の6時ちょっと過ぎ。3時間半の時差ですから、約10時間の旅です。激しい西風で飛行機はやや遅れの到着。到着前にはかなり橙色が鮮明な夕焼けが見えたのですが、降り立ったら真っ暗。チャタルジーご夫妻が迎えに来てくれて、そのままホテルにチェックイン。

 ですから、外の様子をつぶさに見れたわけではない。しかし、お二人の話と私の2年ぶりのこの目で見て、インドは明らかに富の萌芽に向かっているように見える。まず、走っている車が2004年の年初に比べて綺麗になっている。タクシーのプレートも黄色に統一された。

 何よりも、インドで初の高速道路の建設が進んでいる。デリー国際空港からジャイプール(ピンクシティー)に向かう。夜でも工事が行われていて、完成するとジャイプールまでは2時間で行けるようになるという。2004年には一般道で移動しましたが、その時は本当に大変だった。

 街も綺麗になりつつある。第一、前回来たときほど道路沿いの人々が多くない。前回は寒い冬にもかかわらず、本当に多くの人が道に居た。しかし、今回はあまり見かけなかった。道路の中央分離帯もかなり出来ていた。何よりも、明かりが増えた。イリュミネーションも増えているのです。高層ビルも。

 半分冗談、半分本気で「オリンピックも出来そうだね....」と言ったら、2010年には Commonwealth Games(連邦のスポーツイベント)が行われるそうだ。そのための準備が進んでいるようにも見える。最近デリーでもマラソンを行ったそうで、夏は無理だが冬はデリーならマラソンが可能だ。2020年くらいのオリンピック開催をインドは狙うのではないか。

 ホテルは2年前に出来た比較的新しいところですが、日本などのホテルとの違いが鮮明でなかなか良い。なにせ平屋建てなのです。中庭のプールが目立つ。最近、日本の人が大量にインドに来ているという。特に今年はかなり大規模な訪印が目立つという。自動車メーカーも、エンジンまでインドで作ることを検討中だという。インドの存在感は、日本にとっても増大している。

 前回2004年の初めに私が来たときのインドの株価指数Sesexは確か6000に乗った直後だった。その後にインドの新聞通りにいったん落ちたのですが(確か4800程度だったと思った)、その後は現在の9300近くまで急速な上げ。インドの富蓄積の萌芽が見えたとしても不思議ではない。

 明日から、バンガロール、コルカタと回って、元旦にデリーに戻ってくる予定。


2005年12月27日(火曜日)

 (06:10)松井の国別対抗戦への出場辞退が日本のネットメディアに報じられている。

 うーん、この問題では私はこのサイトの「許す」という書き込みでの意見に賛成だな。そりゃ、残念ですよ。しかし、彼には来年はリングをはめさせてあげたい。大体去年も一試合も休まずに出た。その疲れがプレーオフでの最後の2試合のノーヒットだったと思っている。

 王監督も了承したとある。皆事情を抱えて闘っている。勝ち進めば進むほど、いつもの年の予定は狂う。まあ、理解してあげましょう。私はそう思う。


2005年12月26日(月曜日)

 (23:10)家に帰ったら、嬉しいニュース。NHKエンタープライズの佐藤さんから、『おかげさまで、「スクリーン・ウォーズ」が今年BS1で放送した番組のベストセレクションの1本として、12月31日の深夜BS1で再放送されることになりました。正確には1月1日午前1:10〜3:00の放送です』と。ほう、年明け早々。

 嬉しいじゃないですか。自分が関わった番組が「ベストセレクション」になるなんて。「スクリーン・ウォーズ」はNHKがBS1で隔月の第二日曜日に放送している本格的報道番組「世界潮流」の一つとして作成された。私は11月の13日放送分の「スクリーン・ウォーズ」でこの「世界潮流」に関わった。面白かったですよ。長丁場をどうもっていくか、という醍醐味もあったし。

 佐藤さんによると、『「世界潮流」は来年4月からは「地球特派員2006」とタイトル・内容ともにリニューアルしてスタートすることになりました』とのこと。どんな番組になるのか、楽しみです。NHKはいろいろ問題はあるが、良い番組を作るNHKは好きだな。

 しかし残念ながら、年明け早々のこの再放送を私は見れません。というのは、27日から昨年に続いてインドに行くからです。昨年と言っても、前回は2004年の年初でしたから、気分は二年ぶりといった風情。

 前回はニューデリーやムンバイなど、インドのアフリカサイドを回った。今回はインドのタイサイドを回る予定です。昔のカルカッタ、今のコルカタなど。むろん今回はバンガロールにも行きます。とにかくでかい国ですから、全体を鳥瞰するだけでも二回くらい行かないと終わらない。

 インドが日本の投資家にとっても産業界にとってもブームであることは間違いない。TBSだったか正月特番収録(多分元旦放送だと思う)の際にいろいろな会社の社長さんが、「今年はインド」と言っていた。しかし私は2004年の年初にインドに行って最初にインド、インドと言った人間として、今年はこの国が持つ今の形での成長の限界点も探ってこようと思っているのです。成長の可能性と同時に。

 どういう事かというと、中国については今の共産党独裁の政治体制の下では、「国民一人当たりGDPが5000ドルがせいぜい。そこが成長の限界点」という説があって、私はこの説に興味を持っているのです。これが1万ドル、2万ドルになるには、中国は様々な壁を突破しなくてはならない。自由な環境だけが提供できる豊かな発想とか、創造性など。環境の制約も今の中国にとっても大きい。

 それはインドにもあるのではないか、と思っているのです。なにせまだ国民の35%は字が読めない。そういう状況では貧富の格差は成長の進展とともに異常に拡大するはずです。インドは今でもむろん格差は大きいが、ある社会がその格差の拡大をどの程度受容できるかは一つの大きな問題です。

 まあそう言った視点を持って、インド各地を見て歩きたいと思っているのです。今回もチャタルジー君が帯同してくれます。正月のこの彼自身にとって忙しい時期だろうと思うのに、感謝感激です。

 PCは持って行きますから、ネットメールは対応が遅れるかも知れませんが、okです。多分、リモートメールも見れる。ケイタイ電話は転送を掛けておきますから、運が良ければ繋がります。私の番号を知っておられる方はどうぞ。インドで使うケイタイは、私が海外に行くときに使うボーダフォンなので、どのくらい繋がるかは分かりませんが。

 今回調べて分かったのですが、ドコモのiモードメールは転送できないことが分かった。これは不便ですな。


2005年12月25日(日曜日)

 (23:10)師走の街を歩きながら、街の様子も変わってきたなと思いました。まずとにかく、数年前に比べて街全体が明るくなった、綺麗になった。どこに行っても、何らかの形でイリュミネーションが素晴らしい。日曜日は新宿のサザンテラスに用事があって行ったのですが、高島屋側とあわせて例年になく綺麗になっていた。

 これだけイリュミネーションが増えると、「電力は大丈夫か」と思うのですが、青色発光ダイオードなどの利用によって、使用電力はかなり減ったらしい。だから電球が増えても、使用電力はそれほど大きな増加にならないらしい。一歩前進したという印象です。

 この時期、デパートは総じて混んでいる。しかし、デパートごとにどこが混んでいるのかが非常に鮮明に別れている。新宿でも、伊勢丹は「男の新館」の混みようが凄まじい。本館の地下も混んでいますが。しかし、高島屋では上の階の男性用衣料の階は全般的に空いている。一階と二階は凄まじいが。

 新宿では三越が既になくなっているので、西口の小田急、慶応、東口の伊勢丹、丸井、南口の高島屋と競争地図が以前と違ってきている。小売業の変容は凄まじいが、私の印象としては当面競争力があるのは、「小粒でピリリと」といった店舗が強いのかな、と思っています。そういう意味で言うと、当面新宿では伊勢丹の優位が動かないような気がする。

 デパートに押しかける人の波を見ても、その年齢層は低下しているように思う。各デパートにはそれぞれブランドショップが入っていますから、それらの客は圧倒的に若者。どこでどうお金を調達しているのか知りませんが、とにかく見ていると購買力は高い。

 経済は実は、街とか工場から変わる。その結果としての数字が出てくるのはずっと後です。両方を見る必要があるが、どちらかと言えば実際の変化を見る方が大事なんでしょうな。特に最近は、日本の統計の信憑性にかなりの疑いがありますから。そういう意味では、今の日本経済には元気があると街を歩いていても思う。


2005年12月24日(土曜日)

 (25:10)収録が2本、ナマが一本というとても24日という日にふさわしい過ごし方とは思えない一日。まあでも、夜の9時直前に東京駅に長野から着いたら凄い人出で、「これはなんだ」と思ったら、ミレナリオからの人の帰りだったりして、イベントには遭遇。そうそう、長野の雪は凄かった。

 ミレナリオは、来年からは終わってしまうそうで、それはワールド・ビジネス・サテライトで番組中に知ったのですが、あとで理由を調べたら「東京駅丸の内駅舎を創建当時の姿(3階建て)に復元します」というJR東日本の方針らしい。神戸に負けるなと始めたのに、やめてしまうのはもったいないと思う。丸の内界隈の最大のイベントで、結構綺麗だったのに。工事が終わったら再開するのでしょうが。

 番組として面白かったのは、24日午前中に収録したGyaoの番組。東京大学大学院教授の深川由起子さんがゲストで、詳しくは火曜日にリリースされますからそれを見て頂ければ良いのですが、彼女が言っていたことで面白かったのは

  1. 韓国ではあらゆる事が政治化する
  2. 韓国の人々にとって非常にショックだったのは、日本では田中耕一さんのような人な一般企業の研究者がノーベル賞を取ったこと>
 という二つでした。特に後者は面白かった。新聞にも書いているのですが、韓国はまだ金大中大統領がノーベル平和賞をとった以外、科学分野でのノーベル賞受賞がない。韓国の人が対抗心を持つ日本は9個だったかな。そこで、テレビにも頻繁に登場して世界に先駆けて再生医療の夢とも言われるES細胞(万能細胞)の研究で最先端を走っていると思われていた黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大教授への期待が極めて高かったのです。

 韓国のテレビ局MBSが最初に疑惑を報道したときには、教授よりもテレビ局に「何を言っているだ」と抗議が殺到したという。教授は「言ってみれば日本における長島茂雄だった。日本で彼のスイングがおかしいという人がいないのと同じだ。韓国で黄禹錫教授の研究に疑念を差し挟むことなど出来なかった」といった文章が東京新聞に載っていましたが、本当にそんな状態だったらしい。

 深川さんは、「黄禹錫教授にとって、それはそれは大きなプレッシャーだった筈だ」と語る。国民の期待は大きい、そして国は潤沢過ぎる予算を付けてくれた。「今回のデータ捏造はそういうプレッシャーの中で起きたのでは」とおっしゃる。疑惑がすべて解明されたわけではない。教授は効率よくES細胞を11株作ったと言っていた。しかしソウル大学の調査委員会は中間報告として先週末に「論文作成時点で9株の存在は捏造だった」と発表した。

 ES細胞は受精した卵子を使う。受精した卵子は、母胎で育てれば人に育つ。ES細胞はその受精した卵子を破壊して作る。だから、世界各国の中でその研究を大幅に認めているのは確かイギリスと韓国だけだったと思った。日本やアメリカは程度の差こそあれ、研究に倫理面で問題ありとして枠、規制を設けている。今黄禹錫教授が指弾されている倫理的な問題は

  1. そもそも研究に使われていた受精卵子が、自主的な提供によってではなく売買されたものではないか
  2. 11株作ったと華々しく米サイエンスに発表したES細胞のうち、少なくとも9株分についてはデータ捏造したのではないか

 といった点だ。深川さんが「韓国ではあらゆる問題が政治化する」と言ったのには、理解できる。スポーツ界の問題も、経済界の問題も確かに韓国では政治問題化しやすい。国を挙げての大騒動になるのです。また「(ノーベル賞を)日本がとれて、何故我々が」という気持ちも大きいという。そうした中で、「田中さんの受賞は、韓国の人々にとってショックだったのですよ」と深川さん。

 ソウル大学といえば、韓国では日本の東大以上に権威がある。韓国は日本以上に完全な学歴社会ですから、ソウル大学の教授といえばそれはそれは地位が高い。「ノーベル賞はそういう人が取るべきだし、そういう人しか取れない」と思っていた。それが、日本ではいとも簡単に、ま言ってみれば「一企業の、一研究者」である田中耕一さんが日本では賞を取ってしまう」。韓国の人々にはショックだったらしい。日本への対抗心は凄いですから。

 そういえばある方からメールを頂いて、土曜日には韓国でもの問題に関する日本国内の報道ぶりがテレビで取り上げられ、「強すぎる愛国心が生んだ捏造」と報道されていると紹介された際には、韓国の報道(人)がそれに対して逆ギレ的になっていたそうだ。『自分の国で起こったことなのに「日本に怒りぶつけてる状態」』だったそうだ。まことに日本と韓国の関係には複雑なものがある。そう言えば、私は1万2000ドルと覚えていたのですが、深川さんは韓国の国民一人当たりGDPは1万6000ドルになったと言っていたな。頭のデータを書き換えておかないと。

 長野ではSBCで正月番組の収録でした。去年と同じチームでの話の進行だったので、やりやすかったし、今年は炬燵を囲んでの番組。ははは、面白かったがのですが、今年電撃的に、かつ衝撃的に結婚した三島アナをもうちょっと番組の中でいじってやればよかったと。まあ軽くいじっておきましたが.....。


2005年12月22日(木曜日)

 (24:10)忘れていたのですが、オーストリアのテレビ局からインタビューの時のDVDが送られてきた。ドイツ語なので、何を言っているのか分からない。ヤパン、ヤパンと。そりゃ、日本の番組ですから、日本は一杯出てくる。

 見ていたら私が登場して、何か言っている。むろん、何を言ったかは大まかには覚えているが、ドイツ語が強くて何を言っているのか分からない。肩書きは「Okonom」とかなっていて、最初の「O」には例の・二つがついている。せっかくだから、ドイツ語が分かればと思いました。大学の時にやったのに、何ら覚えていない。

 日本のテレビやラジオに出るのと違って、何か別の仕事をした印象。これからも、海外のメディアから要請があったら、出たいと思います。


2005年12月21日(水曜日)

 (24:10)FTに面白い言葉を発見しました。「fat finger」というのです。一面トップの記事の見出しに出てくる。何の記事かというと、みずほ証券の誤発注に端を発した証券スキャンダルです。見出しは、「TSE head quits over 'fat finger' scandal」というのです。つまり東証の社長の辞任を伝えた記事。

 気持ちは分かる。「fat finger」だから「指が太い」ので、キーボードのキーを的確に押せなかった、一緒に違うキーまで押してしまった、ということでしょう。まあしかし、みずほ証券の発注ミスは、指先の押し間違えと言うより、数字を入れる箇所を間違えたというもの。でも、一つ勉強になったな。

 「ドコモがフジに出資へ」という日経の一面トップは、21日の日中に確認されましたが、先日地上派デジタルを使ったワンセグ放送を見た人間としては、「そうだろうな」と思いました。ワンセグ放送では、本当にテレビとネットが「back to back」になる。つまり、背中合わせ。

 記事には、「テレビ番組とデータ放送を連動させたワンセグの携帯向け新サービスなどの提供で協力」とある。本当に両者が背中合わせですから、それが可能なんですよ。むろん、携帯の電力維持時間の問題などがあるが、可能性は広がる。堀江、三木谷両氏が今年主張したような融合がワンセグではいとも簡単に出来るのです。

 技術は、それを発見した人の思わぬ方向に展開するのが普通ですが、テレビとネットの融合はまだどのくらい広がるか分からない。面白い展開です。


2005年12月20日(火曜日)

 (09:10)久しぶりの大物移籍 ?。三菱UFJ証券の北野一さんがJPモルガンに。CNBCを見ていて気が付いたのですが、本人に電話したら「今日の日経金融に出ています...」と。そりゃ見落としで失礼。

 「ちょっとリフレッシュです...」と。まあでも、三菱とUFJが合体する前からこの証券会社は合併に継ぐ合併で、私の知っているアナリストのかなりの人がこの一つの会社に行ってしまった。そりゃ、大変だワナと思っていたのです。本人がそう思っていたかどうかは知りません。

 日経金融の記事を見ると、銀行問題を取り上げたときなど番組などに良く出てもらった笹島さんもモルガン(以前はUBSだったと思った)に移籍しているようで、モルガンの面子は揃ってきた印象がする。

 一時下火になっていた移籍が再び増えてきたのは、東京市場の市場としての地位の復活とも言える。まあ最近とんと聞かれなくなったのは、外為ディーラーの移籍ですな。大体有名な人、というのがいなくなった。この市場では中抜き現象が激しい。株は銘柄が多いから勉強する素人でもカバーしきれない面がある。しかし、為替は組み合わせが決まっているので、取引ツールさえ揃えばかなりプロはだしの取引が出来る。株と為替では、市場としての環境の違いが大きい。


2005年12月19日(月曜日)

 (24:10)実に不思議なお酒に会いました。夕方から茨城県須藤本家という長く続いた造り酒屋のご主人を中心に、六本木のCaskで利き酒会。これが不思議な味がするのです。

 日本酒なのに、非常にCLARITY が高く、日本酒に付きまとう甘ったるさ、べとべと感が全くない。まるでシャンパンのように喉ごしが良いのです。しかしアルコール度は15度近くある。実に不思議なお酒でした。

 この造り酒屋のお酒は、須藤さん本人の説明によると海外での評価の方が高いそうです。日本酒らしい味を覚えていない海外の人々の方が、このお酒を先入観なしに飲めるのだと思う。特にフランスなどワインの産地での評価が高いようです。今まで飲んだことがなかった種類のお酒で、お酒も極めれば奥が深いと思った次第。Caskには本来日本酒は置いてないが、珍しい酒が多い。ちょっと都会の隠れ家という雰囲気で、経営者の木村さんも存じ上げている方で、時々行きます。

 珍しい人という意味では、先週金曜日にお会いした声優の田中信夫さんも初めてでしたが、懐かしい。なぜ懐かしいかというと、この人はアメリカの特に対ナチス戦のテレビドラマとして長く日本でも放映されたコンバットのビッグ・モローの声を担当していた方だからです。今もいろいろ仕事をしておられるのでしょうが、私のところにこられたのは「六本木釣り堀」の収録のため。

 暇を見つけながら読んだ本では、駅伝がマラソンをダメにしたが面白かった。来年早々にはまた箱根駅伝がある。この歴史を追いながら、あまりにも大きな存在となったこの有名な駅伝故に、日本の陸上界がゆがめられているという話。大学も視聴率が20%を超えるあの番組に出れば、受験生が急増するそうで、そういう意味ではあの駅伝の力は大きい、と。面白い題名の、まずまずの本でした。


2005年12月18日(日曜日)

 (22:10)いや、ちょっと母親孝行しましたかね。今80歳代の半ばですが、何かのおりに六本木の師走のイリュミネーションの話をしたら「見たい」というので、彼女を中心に置いた10人くらいの食事会にして、まあ皆で六本木の夜を楽しむ会を開催したのです。

 彼女は足が悪くて移動は常に車いすですから、事前にあの近代的な街を車いすで歩くにはどうしたらよいかを調べて。そしたらP2という駐車場にそれ用のポートがあって、そこから上に上がれることが分かった。エスカレーターの乗り換えは必要ですが。

 実際に非常にスムーズにいきました。あとけやき坂に降りるのにもちゃんと展望台に行くエレベーターでB2に行けば地上レベルに出られることが分かった。普段はそんなことは気にしないじゃないですか。良く設計されていると思いました。

 昨日は非常に空気が綺麗だった。多分日本海側に大雪を降らせた後の、チリも落ちた後の空気なのでしょう。午後5時くらいから居たので、夜景の変化もみれたし、何回外を見ても非常に鮮明でした。食事が終わってちょっとけやき坂の雰囲気を見て、それで撤退。

 けやき逆の下に見える東京タワーが鮮明だった。六本木通り沿いのイリュミネーションは、今年は色が変化するそれでした。半ば消えた状態→白→ブルー→橙→そして鮮烈な赤....だったかな。去年は赤一色だった。あそこは、両サイドでイリュミネーションが違うのがよい。

 母親は今日の事を「ワクワクする」と言っていたそうで、それだったら良かったと。本人もご満悦で帰った。行き慣れているところ、いつも歩いている場所も、「車いすでの移動」を考えると随分と違って見えるものだし、街を見る視点が大きく違ってくるものだなあと思いました。

 年寄りだって歩きたい、車いすの人も移動したいでしょうから、街作りもその視点も入れ、しかし若者にもアピールする要素も入れて....と。一回「車いす移動」しただけですが、そういう意味では六本木ヒルズは成功しているように思えた。


2005年12月17日(土曜日)

 (25:10)いや、もう収録そっちのけで、みんなで浅田真央ちゃんの演技に熱中しました。やじうまプラスの年末特番撮りがあったのですが、撮りの休憩中に、確か夜9時前の30分だったと思ったのですが、時間が空いた。口うるさい出演者ですが、その時は本当に気持ちが一つになっているのが分かった。いや、素晴らしかった。2位のロシアの選手との差が開いての優勝、3位の中野さんとの差は30近くあったと思う。

 笑顔がいい、からだが柔らかい、そして表情があどけない、などなど。トリプルのジャンプを一つ少なくするなどの意志決定も良かったと思う。トリノに出られないのは残念だが、世界的に人気の出る可能性の高い選手。あのまま伸びて欲しいと本当に思う。ロシアの、確かスルツカヤという2位になった選手は26才だった。真央ちゃんには、十分な時間が残っている。

 この撮りは長丁場でした。午後の2時過ぎに始まって、確か終わったのは夜の11時。皆が勝手なことを言う収録ですから、3時間ほどにつづめて本番ビデオにするには大変な努力がいると思う。収録の順番と違って、本ビデオではどういう順番で放映されるのかは知りませんが、収録の最後の二つのテーマでは、鈴木宗男、佐藤ゆかり、片山さつき、山本一太の4人の政治家も登場。はっきりいって、シングル・イシュー的な展開で、あまりスタジオは盛り上がらなかった。

 私は昨日のもう一人の片山さんの為に、午後一時途中退席させて頂いた。結婚式が霞ヶ関ビルの東京會舘であったのです。片山さんは我々の勉強会の幹事をずっとしていてもらった。日系4世のアメリカ人との結婚式。いろいろ珍しい展開があって面白かったな。スピーチをほとんど英語でしたのは、私にとっても初めての経験でしたが、うーん、なかなか難しいものだと。まあ、口止めされていたので、言いたいことの三分の一も言えませんでしたが。

 考えてみれば、土曜日は忙しかった。午前は、Gyaoの通常番組撮りで、富士通総研経済研究所主任研究員の柯隆(か りゅう)さんや、元三菱商事の中国分析家の興梠一郎(こうろぎ・いちろう)さん、それに高橋和夫さんがゲスト。東アジアサミットや、イラクの議会選挙が話題でした。中味は火曜日にアップされますので、お楽しみに。


2005年12月16日(金曜日)

 (17:10)ははは、「山高ければ、谷深かし」。よう落ちましたな。チャートを見ると、今週後半の外貨安・円高はまるで義経の一ノ谷の合戦における「鵯越のさか落とし」のように感じられる。しかも、3段に渡って。

 オージー、ニュージー、ポンドなど高金利通貨と円との関係を見ると、ドスンと落ちてきた今(日本時間金曜日の午後4時頃)の水準は、じりじりと各国通貨が対円で上がり始める前の少しもんだところまで転落しているので、当面の調整は過ぎた印象がする。これから少し揉み合いの状態に入って、またクリスマス明けに一波乱といった展開でしょうか。

 まあ今週の動きは、毎週月曜日に書いている金融市場レポートの予測の通りでした。G7の直後のあの最後っぺ的な円安が続くわけがない、と思っていた。調整期を迎えたのは、日本の株式市場もそうでした。木曜日も金曜日も買いトライは見られるのだが、そのたびにフェイルしている。

 戻りの売り圧力が強いことを示している。鉄鋼からなにから、信用の買い残が多いことは既に知られている。季節もある。誰もが大きなポジションを手じまいたい時期だ。欧米の連中にはクリスマスだし、日本では正月がある。これからはポジションが軽くなる期間だ。

 しかし、筆者は「行き過ぎ」が為替市場でも日本の株式市場でも調整されたのは当然として、その後は大きなファンファーレなく徐々に相場が戻る展開になるのではないか、と思っている。日本のゼロ金利は、資金を平穏に置いておくには不適切だ。日本の企業の業績も良い。そういう点に着目していきたい。


2005年12月14日(水曜日)

 (07:10)FOMCは今回も0.25%の利上げを決定しながらも、利上げ発表後の声明文を11月1日のそれとは大きく変えてきました。最初に掲げるのはまず前回の声明文の第二と第三パラです。

Elevated energy prices and hurricane-related disruptions in economic activity have temporarily depressed output and employment. However, monetary policy accommodation, coupled with robust underlying growth in productivity, is providing ongoing support to economic activity that will likely be augmented by planned rebuilding in the hurricane-affected areas. The cumulative rise in energy and other costs has the potential to add to inflation pressures; however, core inflation has been relatively low in recent months and longer-term inflation expectations remain contained.

The Committee perceives that, with appropriate monetary policy action, the upside and downside risks to the attainment of both sustainable growth and price stability should be kept roughly equal. With underlying inflation expected to be contained, the Committee believes that policy accommodation can be removed at a pace that is likely to be measured. Nonetheless, the Committee will respond to changes in economic prospects as needed to fulfill its obligation to maintain price stability.

 ここにある認識は、「monetary policy accommodation」「policy accommodation」などの表現に見られるように、「現在は緩和状態である。だからそもそもその解除が必要」という認識でした。accommodation は「調整、宿泊所、資金の融通」などに使われる単語で、金融政策で言えば「緩和状態」を指す。今が緩和状態、または緩和が過ぎた状態であるから、それを「can be removed at a pace that is likely to be measured」というような有名な表現で、「これからそれを予測できる形で、慎重に除去していく」となっていた。

 それに対して、以下に掲げるのが12月13日の今年最後のFOMCの後に発表された声明文の第二、第三パラです。一番に気が付くのは「accommodation」という単語が使われておらず、既に今の金融政策、政策金利が「緩和的であるという認識はなくなっている」こと。それはFOMCとして既に4.25%という短期金利水準が今の経済環境に対して「中立的な範囲」にまで入ってきたと認識していることを示している。

 FF金利の水準はそこを目指してきた「中立地帯」に入っているので、物価に対して何も圧力がなければ利上げはしなくても良いとも考えられるが、エネルギー価格のさらなる上昇、そして設備稼働率がさらなる上昇があれば物価圧力が増す可能性があり、安定的経済成長と物価安定達成に対するリスクをほぼバランスの取れたものにするには、さらなるmeasuredな(予測可能な形での慎重な)利上げが必要になる可能性が高い」として、以下のように声明している。

Despite elevated energy prices and hurricane-related disruptions, the expansion in economic activity appears solid. Core inflation has stayed relatively low in recent months and longer-term inflation expectations remain contained. Nevertheless, possible increases in resource utilization as well as elevated energy prices have the potential to add to inflation pressures.

The Committee judges that some further measured policy firming is likely to be needed to keep the risks to the attainment of both sustainable economic growth and price stability roughly in balance. In any event, the Committee will respond to changes in economic prospects as needed to foster these objectives.

 この声明を素直に読むとこうなる。「今回で13回目の連続0.25%利上げで、アメリカの金融政策は緩和的(accommodative)と言える状況を脱して、言ってみれば中立ゾーンに入ってきた。だから、今までのような中立地帯目指して機械的に0.25%の利上げを繰り返すことはもうない。しかし今は遊休施設に余裕のない稼働率が高い状態であり、またエネルギー価格も上がっているので利上げをしなければ継続的経済成長や物価の安定が危険にさらされる可能性が高い。だから利上げはまだ必要となるだろうが、その後は利上げしないかも知れない」と。

 これには市場で二つの反応があり得る。「なんだまだ上げるのか」と「そうは言っても先は見えたな」だ。外国為替市場は前者の解釈を取り、株式市場は後者の解釈を取ったように見える。今後はまた分からないが。13日のニューヨークの市場は、為替が120円がらみ、1.19ドル台で終わり、株はダウで55ドルほど上げて終わった。

 素直な感想を言うと、FOMCの利上げはあと1〜2回ということでしょうか。まあ1月は設備稼働率とエネルギー価格の下落がなければやる。つまり4.5%にFF金利を持って行く。しかしその後は状況を見ながらということです。だから、バーナンキが最初に迎える来年3月28日のFOMCは大変な思惑集中の、「あるのか、ないのか」のFOMCになる

 形を変えても「measured」という言葉を残したと言うことは、来年1月のほぼ確実視される利上げ、もしかしたらあるかもしれない3月の利上げも、利上げ幅は0.25%になるということです。ただし、これまでの利上げと今後の利上げは意味合いが違う。今までは「中立への戻し」だったが、今後は「引き締め」になる。この違いは重要だ。

 FRBがFOMC後の声明文に「measured」という単語を入れ始めたのは、ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば2004年の5月。その時のFF金利誘導目標は1%だった。思えば長い道を来たものだ。米短期金利はもう「中立地帯」。いずれにせよ、日本が来年の春に量的金融緩和の解除を議論する頃に、アメリカの金融政策における非常に異常な期間としての連続利上げ(13回FOMC連続)は途切れることになる。


2005年12月13日(火曜日)

 (23:10)スイカのイオンとの提携で、ICカード普及戦争におけるスイカの優位が確立しましたかね。エディーも頑張っているが、まだ小売りとの提携はコンビニ一社との提携だけでしたっけ。私はスイカとANAカードと一緒になっているエディーを持って歩いているのですが、なんだかんだスイカの利用度が高い。しかし、スイカの上限入金限度額2万5000円はちょと少ない気がする。エディーは5万円だったと思った。

 昼間は松下電器の社内報「PaNa」とのインタビュー。最近こういうのが多いんですよ。つい最近も新生銀行の同様の雑誌ともインタビューしました。一般の雑誌と比べても、発行部数が多いのが驚き。松下電器の社内報は「一部OBにも送られているので13万部」と担当者の方が言っておられた。

 思ったことをそのまま言ってしまう性格なので、担当者の方には相当きつい言いようになったかもしれません。いや最近の事件ではなくて、最近の日本の家電業界全体に対する苦言もあったので。だって、やはりipod の快進撃を目にしての日本の業界の体たらくには相当言いたいことがある。松下だけの問題ではなくて。どうまとめるか知りませんが、何かのお役に立てばと思っています。

 良い本を読みました。「郵政攻防」というのです。友人でもある朝日新聞の山脇記者が最近上梓した。知っている人が書いたからではなくて、問題の経緯、各主要人物の動き、政界動向、登場する人物の像などがかなりビビッドに描かれている。今年最大の国内政治イベントが綺麗に、そしてバランス良くまとめられている、読みながらあああそこはそうだったのかという新事実もあって、非常に面白かった。

 読んでいて、著者の考え方は郵政民営化を巡る筆者の考え方に極めて近いと思いました。やはり必要だったし、今後の展開は国民が監視していく必要がある、というのが私の考え方ですが、それは彼も同じだと思う。

 この本が良いのは、登場する人物に対する目が基本的には温かいということです。この手の本はとかく誰かを悪者にするという筋立てで本の特徴を出そうという傾向がある。しかしこの本は、批判を曖昧にすると言う意味ではなくて、どう考えても議論のあるこの問題をそれぞれの人がどういう経路で取り組み、その結果どういう結論・立場になったのかを適度の文章で説明していてくれる。

 それをいちいち突っ込んでいたら膨大な分量の本になったと思うが、300ページ弱というコンパクトな、しかしポイントを外さない本の作りに好感が持てた。推薦の本です。それにしても、郵政民営化を巡る今年の政界の動きは、あとあと振り返って日本のある意味でのターニング・ポイントだったような気が、この本を読みながら改めてしました。


2005年12月13日(火曜日)

 (07:10)今朝起きてネットを見て一番気になったニュースは、以下の日経のサイトに載っていたものでした。それは、日本の大方のマスコミが既定路線として諸々推測している北朝鮮での金王朝の3代世襲が、実は可能性が低いものであることを金正日本人が強く示唆した、という中味。

 実はこの問題は、今日アップされるGyaoのニュース番組で取り上げたばかりでした。収録は土曜日。その時点で番組では、「日本で良くマスコミで取り上げられる北朝鮮の金第三世代への権力移譲は、可能性が薄い」というスタンスを打ち出した。これは金正日の権力はその子供の世代に受け継がれるのが当たり前で、問題はどの子(3人いる)に移されるかだ、という日本のマスコミの常識にいわば挑戦したものでした。

 その背景には、私が朝鮮半島に極めて詳しい人に取材した印象として、日本の一般的な見方(つまり、世襲を当然視する)が、例えば韓国の情報通の見方からしても、偏っていると思えたからでした。私の何人かの友人は、「集団指導体制への移行の可能性」を強く示唆した。

 番組にいらっした吉田康彦(大阪経済法科大学教授)さんも私の意見に賛成して下さって、

  1. そもそも3人の息子には適任者はいない。長男は日本で捕まるという恥をさらした。二番目は神経質で、三番目はまだ非常に若い
  2. 北朝鮮の党や軍には非常に優秀な指導者層がある
  3. 中国が社会主義体制における世襲に強く反対している
 点を指摘しておられた。私の友人は、そもそも金日成から金正日への権力移譲は、金正日が有力な後継候補の中にあって金日成体制の強化を図る思想的支柱の構築に功績があり、党や軍の中でもその実力を認められる存在になったからであって、「金日成の息子だから」という理由で後継者になったわけではない、と指摘していた。つまり、今の金正日はその椅子をきちんと勝ち取っているというのである。

 それから考えると、今の金正日の息子達が父親の権力基盤の盤石化に何か寄与したという事実は全く伺えない。とすれば、中国が反対し、かつ息子の中に適任者がまだ現れていない今の状況では、以下の日経のサイトに掲載されたような金正日の指令には、それなりの理由があると考えるべきだろう。

北朝鮮の金総書記「3代世襲は国際社会の笑いもの」

 3代世襲は国際社会の「笑い物」になる――。韓国の聯合ニュースは11日、北朝鮮の金正日総書記が朝鮮労働党や軍の側近に最近、後継者問題に一切言及しないよう指示したと報じた。世襲統治が自分の息子まで続けば、故金日成主席と自分のイメージを悪化させるというのが理由。複数の北朝鮮消息筋の話として伝えた。

 指示の徹底に向け、北朝鮮では党・軍幹部や住民への厳重な取り締まりを実施中。金総書記は違反者に最高終身刑までを下せと命じたという。

 昨年死去したとされる高英姫夫人の偶像化教育の中断も命令した。金総書記の部隊視察時に軍幹部らが高夫人やその息子の金正哲、正雲両氏と一緒に撮影した記念写真もすべて回収されたと伝えられている。(ソウル=峯岸博) (23:09)



2005年12月12日(月曜日)

 (06:10)東証が「自らのシステムにも不具合」と発表したので、では何があったのかと東証のHPを見てみたらこう書いてある。

 具体的には、ジェイコム株式について、特別買気配67万2千円が表示されている状態で午前9時27分に1円の売注文が発注され、初値67万2千円が決定いたしましたが、これにより呼値の制限値幅(上下10万円)が設定されました。この1円の売注文が大量で初値決定以降もなお残っていたため、みなし処理により呼値の制限値幅の下限である57万2千円の売注文として登録され、この後、67万2千円から順次買注文を消化する形で、約定を繰り返しつつ、値段が下落していくこととなりました。

 このような状況下でみずほ証券による注文の取消しが複数回にわたって行われましたが、当該注文が発注された時点で板状態が対当中(約定処理中)であった場合に、対象注文が取消されないという不具合が発生いたしました。これは、みなし処理がなされ、それに対当する注文が存在する場合に生ずる不具合です。

 つまり、大量誤発注があってそれを処理中にはそれを取り消せない、と言うことです。取り消しをみずほ証券は何回も行ったが、取り消せないので買い戻しに入ったと伝えられているので、取り消しが東証のシステムに受け入れられていればみずほ証券の損害ははるかに少なくて済んだ、これほどの大きな事故になることはなかったということ。

 東証のHPを更に読んでいくと、「今般の不具合につきましては、売買システムの開発担当者である富士通株式会社の協力を得て、早急に詳細原因の徹底分析を行うことといたしたいと存じます。」とあって、あの前場から後場にかけてのシステムダウンの時にも登場した「富士通」という名前が出てくる。

 誤入力したみずほ証券といい、東証、富士通といい、もうちょっとしっかりして欲しいと思っているのです。世界第二位の市場を誇る日本がこういう状況では世界経済への影響も免れない。

 実はこの問題で今朝のTBSラジオのこの番組「コメンテイターがちんこ対決」というのをやって、形としては私が月曜日の岸井さんのところに突撃という形を取ったのですが、私がそこで言ったのは、日本の社会では組織の中でコンピューター部門が置かれている地位が低い、それがモラルにも響いていると言うことです。東証はずっと天下りをトップに頂いてきた。そういう組織の硬直性があるところには、システムをしっかりしたものにしようと言うインセンティブが働きにくい。お辞めになるそうですが、辞めればよいという問題ではない。もっと根本的に直さないと。


2005年12月11日(日曜日)

 (06:09)宇治市での事件を聞いて初めに思ったのは、今までの事件とは質的に違うかも知れない、といういことでした。塾であろうと教室で起きていることが異質に感じたのです。口論になったということですが、普通大人が小学生に殺意を抱きますかね。

 恐らくその大学生サイドに特殊な理由があったのだと思う。それにしても、子供がどこにいても心配な時代になったものだと思う。「通学路さえ安全を確保したら...」という思いも吹っ飛んでしまった。女児を持つ親御さんはいつでも不安になってしまった。塾の教室でこんな事件が起きたのでは、親としては防ぎようがない。

 ところで、私のサッカーの師匠的な存在であるkengo君が、面白いメールをくれました。冗長なところもあるので、まとめると以下の通りです。やっぱり思うのは、カズの足跡は凄いと言うことです。私は日本のサッカー界で今現在尊敬できる選手・存在としては、カズと川口を挙げますが、中でもカズの足跡がやはり断トツですね。なんとかワールドカップに出してあげたいのですが。kengo君のメールで興味深いのは

  1. ワールドカップの組み合わせは不思議なことが いろいろあります。当然、ブラジルはジーコの母国です。オーストラリアは、次回からアジア予選に参加で負けてはいけない相手。日本とブラジル同様に、実はクロアチアとオーストラリアも深い仲。オーストラリア代表にも、クロアチア移民は、何人かいるはずです

  2. そして偶然ですが、ブラジル、クロアチア、オーストラリア、日本。全てが三浦和良選手の軌跡であること。この指摘は、結構されていますが、次の指摘は僕はまだ見ていません。もし日本がF組を2位で通過してE組みの1位通過がイタリアになれば、決勝Tの初戦は日本対イタリア。カズの軌跡のロイヤルストレートフラッシュの完成です

  3. あともう一つ面白い「陰謀論」を。「死のグループ」と呼ばれているのがC組。アルゼンチン、オランダ、コートジボアール、セルビア・モンテネグロ。まさに強豪ぞろいの恐ろしいグループです。FIFAは長らく会長を務めたアベランジェ氏の影響でブラジル色が強い組織。その最大のライバルで嫌っているのがアルゼンチンで、なんと2大会連続で「死のグループ」

  4. そしてブラジルの次に影響の強いのがアディダスなどを擁するドイツ。ドイツの最大のライバルがオランダ。西ドイツ大会からの両国の確執は有名です。そして、今、FIFAで会長の次に権力を持っているのがアフリカ連盟会長のハヤトウ氏。その母国カメルーンを叩いて進出を決めたのがコートジボアール。あと、セルビア・モンテネグロは、元ユーゴ。いまだに国際社会では嫌われ者です。まさに「嫌われ者同士のグループ」だったりします。完全な「陰謀論」ですが
 「カズの軌跡のロイヤルストレートフラッシュ」という表現は面白かったな。しかし、最後の陰謀論はどうかな。あの抽選方法でそんな結果を導き出すことは難しいだろうし。ゴンも陰謀の参加者 ? それはないでしょう。まあ話しとしては面白い。

 しかし、来年の6月ね。ドイツは良い季節ですよ。イギリスで言うJune Brideの季節。うーん、行きたいな......。


2005年12月10日(土曜日)

 (06:09)朝起きてNHKテレビを付けたらちょうどサッカー・ワールドカップの抽選会の模様を中継中。へえ、と思って見ていたらゴン中山が壇上に居てびっくり。

 日本が入ったのは「ブラジル、クロアチア、オーストラリア」が入っているグループF。当たりの順序は聞いていただけですが、

対オーストラリア 6月12日
対クロアチア 6月18日
対ブラジル 6月22日
 まずオーストラリアと、次にクロアチアと、最後にブラジルというのはなかなか良い組み合わせ。まあ一般的な見方としては弱い方から当たる。最初に2勝出来れば一次突破の可能性が極めて高い。しかしオーストラリアにはヒディング監督がいる。韓国を前回ワールドカップで4位に導いた名監督。しかし日本にはジーコがいる。

 クロアチアは強そうだな。予選でスエーデンを破っているからな。クロアチアの目から見れば、日本やオーストラリアと一緒になったのはラッキーと考えているでしょう。なにせ、クロアチアは前回の対戦で日本に勝っている。

 今までの結果から見ると、勝ち点5で一次リーグ突破の可能性が高いという。まずオーストラリアに勝って勝ち点3。次の対クロアチアで勝てば突破確定か。対クロアチア引き分けの場合(勝ち点1)は、勝ち点5になるためには、次の対ブラジル戦で引き分けの必要あり。厳しい。まあブラジルがそれまでに2勝していれば、ちょっと流してくるかも知れない。

 まあ決勝に出てくるチームは皆強いですよ。しかし、日本の一次リーグ突破の可能性は十分残った組み合わせ。ジーコは川渕会長に組み合わせが決まった後、「大丈夫」と言ったそうだ。野球もワールドカップがある。楽しみな2006年です。


2005年12月09日(金曜日)

 (24:25)「松井を心から応援する会」を久しぶりに水天宮の玉ひでで。親子丼が有名ですが、私はそれも好きだが、この店にはとりしゃぶもあるし、ウリのとりすきもある。とりすきが美味しいかな。でも、今回はとりしゃぶで。

 二次会までやって、いろいろ決めました。会のブログを目原君先導で作り、そこにいろいろ載せる。例えば、佐々木君がニューヨークで撮りまくった写真とか。私は文章を献上することにしました。

 私は松井に関してはこのコーナーを3年連続続けていますが、ブログが出来れば面白い。いろいろな意見が出たな。アットランダムに載せると

  1. 彼はしのごの言っていないで早く結婚すべきだ。戸田菜穂というのは良い選択だ
  2. 来年のヤンキースは投手の補強がうまくいかなければ今年と同じ事になる
  3. ジアンビーかロドリゲスはどちらかを出すべきだ。そして良い投手を取るのが良い
  4. 松井は真剣にヤンキースを出る気持ちがあったし、それも良かった
  5. しかし、やはりここ1〜2年で松井にはワールドシリーズ優勝リングを取らせるべきだ
 という、言ってみれば総意が出来た。ジアンビーとロドリゲスのどちらを出すかに関しては、私と目原君の間で意見が対立した。私はジアンビーを出すべきだと主張して、今年の成績の悪さ、走れない、守れない点を指摘。しかし目原君は三遊間にジーターとロドリゲスはいらないし、ロドリゲスはチャンスに弱い、守備も下手で他のチームのショートが相当と。

 まあ勝手にわいわいがやがややっているんですわ。日本ではアジア予選は突破するでしょうから、アメリカ大陸のチームと当たるときに、どこであろうと見に行くかどうかが大きな議論だったが、「行こう」ということになった。楽しみです。


2005年12月08日(木曜日)

 (23:25)来年4月に始まるワンセグの放送がどういうものになるのか。ちょっと今日は覗くことが出来ました。auが作っている端末に流れてくる地上派デジタルの試験放送を、ワンセグ対応の端末で見たのです。

 アナログ放送に比べると非常に綺麗。画面の乱れもない。そして何よりも音がよい。テレビを付けっぱなしで、電池は2時間半持つのだそうです。NHKはたまたまイラク駐留の1年延長を発表する小泉首相を中継していましたが、使える。

 しかし、爆発的に売れるかというと、そういう気はしなかった。なぜなら、端末がいかんせん重い。測ったわけではないが、軽く300グラムはする。プレミニの一番軽いのが69グラムであることを考えれば、この重さはきつい。あと、電池がやはり毎日くらいに充電しないと、いざというときに使えない。

 まあ新しいマシンを前にすると、何かしら興奮するものです。新しいことが出来るようになったと言うことが大切で、使い方は我々消費者が徐々に見つけていけばよい。画面を縦で見るのか、横で見るのかによってテレビ画面がかなり違う。横長で見れば、結構スポーツの試合なども見がいがある印象。まあ、来年の春の話しです。

 札幌のタクシーがいくら寒くても客待ちの間はドアを開けているという話を書いたら、ある方からメールをいただき「旭川も少なくとも秋だかに行ったときにはそうだった」と。ということは、札幌よりさらに寒い旭川でも冬の北海道でタクシーはドア開けで客待ちをしているのでしょうか。ちょっと心配な話しです。札幌の運転手さんが、「それで風邪を引いている人が多いですよ....」と。


2005年12月07日(水曜日)

 (25:25)FTの記事をちらちら見ていて、二つの見出しに興味を持ちました。一つは、「Cameron insists he will pursue 'compassionate conservatism'」という記事。懐かしいでしょうこの「compassionate conservatism」という単語。ブッシュが一期目によく使った標語です。

 39才。労働党に三回も負け続けている英保守党の星。まだどういう人物かよく知りませんが、別の見出し的な文章にはこう書いてある。「新しいリーダーはガーデニングが好き。そして少なくとも今までは、自転車に飛び乗るのが好き」と。そういえば彼は自転車に乗っている写真が多い。イメージ作りなのかもしれませんが。

 もう一つは、「Yen still under siege from sellers but an end might be in sight」という記事。中味はたいしたことは書いてないが、まあこのところの円の下げは急ピッチだったので、「当面ということでは、そういうことかもしれないな」と。上値(下値)を追えなくなって、上値波乱(下値波乱)になると、相場は転換点を迎えることが多い。

 飛行機の中などで、中国農民調査という本を読んでいますが、これはなかなか面白い。中国はもともと「二元社会」と言われていますが、我々が目にする一元としての都会の他に、他の一元としての「農村」が中国でどうなっているのかが非常によく分かる。中国では発売しばらくして発禁となった本だそうです。

 これを読むと、中国の農村がいまだにまるで中世の悪代官が跳梁跋扈するような時代にあることがよく分かる。ラダーのような支配構造の中で、もっとも身近な村のボスから搾り取られ続ける農民達。その恣意的な行政・徴税手法にはあきれるが、最近の中国農村での争乱事件多発を聞いていると、問題の根深さにこの本は十二分に触れていると思う。実に実証的な、足を運びつくして取材した本なのだ。

 最近朝日の吉岡記者が北京から、「2006年には中国で農業税が廃止になる」という記事を送っていましたが、この本を読むと中国の村々のボス達が、あらゆる名目(村の体育館を造るだとか、だれそれが結婚するだとか)を付けて、これでもかという徴税をしている。そしてそれを拒んだり、上に訴えるとリンチを行う、殺人もへっちゃらという内容を読んでいると、本当に中国の農村は農業税の撤廃程度で救われるのかな、という気分になる。

 この本を読んで思うのは、中央はそれなりきに政策を出すのですが、それが支配構造の下に行くに連れて簡単にねじ曲げられて、中間・下部の行政単位の都合の良いように共産党の支配がねじ曲げられている姿。どうも見ていると、選挙はおりおりに行われているが、その結果が特定人物の村支配、地方支配の固定化につながる傾向があるようだ。

 中国というとその目覚ましい経済発展に目がいきがちだ。まあ発射台が低いところからスタートしているから、今後も中国は発展を遂げるでしょう。しかし、8億とも言われるこの極貧の人々、抑圧された人々を解放できないようなら、中国という国の安定もなかなかないだろうと思う。

 分厚い本だが、紙のせいなのか読み始めると直ぐに進む。同じ事の繰り返しもあるから、ちょっと飛ばしながら読んでも、中国の農村事情には明るくなる。


2005年12月07日(水曜日)

 (08:25)もう確定的ですな。何が確定的かというと、トヨタ自動車がグループとして2006年にGMを抜いて世界最大の自動車メーカーになることがです。

 今朝のネットメディアの情報によると、トヨタ自動車の2006年の自動車生産台数は、子会社のダイハツ工業、日野自動車を含めて約890万台に達する見込みであるという。場合によっては、900万台に達する可能性もあるという。

 私の記憶ではGMのここ数年の生産台数はせいぜい年間850万台程度。さらに今年はアメリカでの大規模なリストラ、工場閉鎖を発表しているので、来年の生産台数は落ちることが予想される。ということは、トヨタが世界最大の自動車メーカーになるということです。

 まあ、原油価格の高騰もあって、燃費効率に優れた日本車の人気は高まっていますが、その中でもトヨタ車の人気は高い。この前GEのイメルト会長のインタビュー番組を見ていたら、彼も「乗っているのはトヨタ車(レクサスだったかな)だ」と言っていた。

 トヨタ車も基本は12月1日に書いたように「Japanese Japanese」の製品。そういう製品が世界の頂点に立つと言うことは良いことです。


2005年12月06日(火曜日)

 (19:25)Gyaoで始まった新しい番組のアップは、毎週火曜日でした。このサイトの「」ニュース・ビジネスのコーナーの下の方にあります。まあ、試行錯誤ですよ。回線が遅い方は途中で切れるかもしれないのですが、私は問題なく見ることが出来ました。

 地上波で取り扱わないような問題もどしどし扱っていきたいし、新しいゲストも招いて、切れ味の良い番組を作りたいと思っています。お楽しみに。


2005年12月05日(月曜日)

 (22:25)まだ雪のない札幌の大通り寒いです。というのも、今居るのは札幌。外気はとっくにゼロ度以下なのではないかと思える。運転手さんが、日中でも2度〜3度ですからと言っていましたから、夜は零下ということでしょう。

 しかし、冬の札幌をまた冬らしくて良い。到着して直ぐにホテルからそれほど遠くない大通り公園に歩いて行ったら、ドイツ祭りをしていました。ドイツ人が日本人といろいろな店を出して、まあドイツだからソーセージが美味いだろうとホットドッグにしてもらったら、これがまた美味しかった。

 街を歩いて分かるのは、その数が目立つタクシーの空車。この寒さの中を、客待ちの車がドアを開けているのです。後ろの。東京のタクシーだってこんなことはしていない。お客さんが欲しいのは分かるが、運転手の方が風邪を引くのではないかと心配になる。

 明日所用を終えて夕方には帰る予定です。


2005年12月03日(土曜日)

 (22:25)昼からは、赤坂のGyaoで同社が初めて自主作成する「報道番組」の収録。事前にはなかなか体制が整わない感じがして、私も相当知恵を絞ったり、意見を言ったのですが、まあ番組は始まれば結構面白くなった。ゲストが良かったな。

 取り上げたのは「中国の環境問題」。松花江が吉林省での化学工場事故で汚染されて大騒ぎになっている問題は、実は中国が抱える環境問題の一端というのが発想。だってそうでしょう、ここで何回も書いているが中国の汚染は日本の問題でもある。浮き上がってきたのは以下の問題点です。

  1. 今までの中国は、雇用問題の深刻化を避けるために成長を重視して環境問題にほとんど関心を払ってこなかった
  2. 地方政治を預かる人間に与えられている目標も「成長」に置かれており、その他の問題は自分に成績にプラスにならないし、ましてや問題の表面化は自分の成績悪化に繋がるので問題を隠蔽したがる
  3. しかし中国は成長率が8%以下になると、成長率を引き下げられない。よって中国は環境に配慮しながら成長率を落とさない努力が必要だが、これは難しい
 など。松花江の問題では「同国環境行政トップの解振華国家環境保護総局長が辞任」と報じられているが、ゲストのモーさんは「彼が事実を知ったのは事件発生から4日後」「吉林省の担当者が一番の責任者」と。話は、中国の体制問題や日中関係にまで及んで、やっている人間としても面白かった。やはり番組は、自分も知らないことが出てきて、こちらも勉強になるのが良い。

 私の相棒になったのは、栗原さんといって巨人の岡島の奥さんらしい。私もCNBCでお見かけしたことがある。なかなか切れ味があって良かった。しばらく毎週土曜日の収録が続きそうです。
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 夜は、東京文化会館でレニングラード国立歌劇場オペラの椿姫を見ました。オペラは時々見て、アイーダなどは好きだな。「ラ・トラヴィアータ」(道を外れた人という意味 椿姫の原題)はニューヨークで良くやっていましたが、一度も見たことはなかった。

 多分、私も見るのは初めてです。うーん感想ですが、もう一つ入れなかったかな。曲は凄く良かったのですが、テーマに今ひとつ入れなかったというか。でもオペラって不思議で、最初はきらいな演目がある日突然好きになることもある。だから、まあ今回はイントロかも知れない。


2005年12月02日(金曜日)

 (25:25)所用あって、開業直後のマンダリンホテル東京に行ったのです。開業直後と言うことで、このHPを見ても分かるのですが、まだまだ何も整っていない、どちらかといえば猥雑で拡散した印象さえ受ける状態ですが、まあ施設はできあがっているので、それなりきにはなっている。

 従業員の方もあちこちから集められている(引き抜きと言うよりは、応募に応じる形で)ようで、まだまだ統一感、しっとりしたサービスというマンダリン本来の味が出てくるのはこれからでしょうが、二つのことに非常に大きな印象を受けました。

 第一に、37階のフレンチで昼飯を食べたのですが、案内をする少数の人以外は、全員が白い手袋をしている。見た瞬間に「これは変わっている」と思いました。聞いたら、「清潔さ」と「シルバーへの指紋付着防止」が目的だとか。しかし、見ているだけで食器を滑らせそうで気になる。聞いたら、「最初は大変でした。良く滑らせました...」と。そりゃそうでしょう。食べていても、何か危なっかしそうで気になる。

 第二に驚愕したし、結構面白いアイデアだと思ったのは、38階のフロント右の男性用のおトイレに入ったときです。二つのドアを押して入るのですが、入った瞬間に「こりゃなんだ....」と。なにせ、眼下に東京の景色一望できるのです。足下まで。つまり、「はるか下に見える東京の街、ビルや歩いている人々、それに移動中の車に向かって38階の窓際でする」という風情。これは、たまたま一緒に入っていた見知らぬ人と、ひとしきり会話を交わすほどびっくりしました。

 逆に下からはどう見えるのだろう、と気になる。むろん肝心の部分は便器があるから見えないでしょうが、そんな物好きがいるかどうかは別にして、遠くから望遠帳で見たら誰がしているか...(失礼)見えそう。ガラスに特殊加工をしているのかも知れませんが。でもまあ結構印象に残るトイレでした。むろん、女性サイドがどうなっているかは知りませんが。

 汐留のコンラッドもそうですが、まだまだですな。いや、高級ホテルの東京進出の成功度の事です。まず、従業員が集められているので、何か見ていて一体感がない。みな、前居たホテルの印象を引きずっていて、そのホテルの印象に染まっていない。これは国内の有名ホテルにはない印象です。私が話したマンダリンの方は、横浜のインターコンチからでした。

 次に、天麩羅も寿司もないケースが多い。それは、パークハイアットについても言える。国内の有名外資系ホテルで天麩羅のコーナーを持つホテルはないように思う。いいのですが、どうなんでしょうか。日本人が利用するには最初は物珍しさがあって良いのですが、その後はなかなか続かないような気がする。

 そう言えば、防衛庁の跡地の三井のミッドタウン構想地域にも新しいホテルが出来る。まあ今は、都内のホテルの稼働率は全般に上昇気配ですから、どのホテルもそこそこやるのでしょうが、ちょっと考えてみると、物珍しさが去った後に脱落するホテルが出てくるのではないか、という気もする。


2005年12月01日(木曜日)

 (24:25)株高と円安が正に同居しているのが鮮明に示された一日。東京株式市場では、午後の力強い上げで日経平均が15000円の大台に乗り(引けは前日比258円35銭=1.74%高の1万5130円50銭)で2000年12月13日以来ほぼ5年ぶりの高値。一方円は、私が銀座で夕方放送しているときがビッドが119円92銭まででしたが、その後海外で着実に円安が進み、120円台にしっかりと円安の展開。

 円の120円台は2003年8月以来らしい。つまり、2年4ヶ月ぶり。私はずっと円安・株高の継続を予測してきた人間なので、特に驚きはしないが、しかしその足の確かさ、スピードには目を見張るものがあると思っている。まあもうちょっとこんな動きですかね、12月の前半は。

 ところで、今日は面白い言葉を聞きました。「Japanese Japanese」というのです。何かというと、「Japanese Products for Japanese Consumers」の略だというのです。つまり、「日本のメーカー(サービス業もある意味含めるが)が、日本の消費者に作ったモノ」という意味で、「それが世界で一番、クオリティーやデザインで素晴らしい」という意味合いらしい。

 いや、私がそういっているのではなく、私が会った人(ビジネスマン)がそう言っていたし、そういう言い方をする人が徐々に増えているというのです。まあ、そういう面はある。日本の企業はモノ作りの丁寧さでは定評があり、その丁寧さは日本の消費者のうるささに起源がある。だから、「Japanese Japaneseが一番」ということらしい。

 まあこういう表現は広がるかもしれない。「これは、Japanese Japanese Productsですから」といった。ちょっと頭の片隅に置いておいて良い表現かな...と思いました。それともう一つ。世界の株はこの数日「大台前で足踏み」という状況だったのですが、東京のぶち抜けでインドの株も大きく反発、ニューヨークのダウも上がっているし、利上げが予想通りあった(0.25%の上げで2.25%に)ヨーロッパの株も全面高。東京が全体をキックオフした形になった。



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