Bugfix for BBMJ

2006.2.17

2006.2.22

2006.3.07

2006.3.30

 

 

アニー・プルー著『ブロークバック・ウンテン』(集英社文庫)の翻訳担当しました米塚と申します。

申し訳ございませんが、初版第一刷をお買い求めくださった皆さまに、訂正のご案内がございます。

62頁 12-13

ジャックのやつは今やフェンス切断して、『侵入射殺』と書いてあるゾーンに入り込もうとしているのだ」は、

「今の言葉で、イニスはフェンス切断し、『侵入射殺』と書いてあるゾーンに足を踏み入れることになった」の誤りです。(222追加)

 

95訳者あとがき) 6-9
「なかでは結び近く、初版単行では」から「一番注目点だろう。」までの一文は、無視してくださいませ。特に「注目点」ではございません。

また、細かな点でございますが

22 11

「なめるんじゃねえぞと思った」は、「生ぬるいぜと思った」と改めてくださいませ。(222追加)

  • 訳者所見(3月30日記。IEではクリックすると開きます)

    • この一節はやや難解箇所ですが、以下のように解釈(パラフレーズ)できます。イニスは全力投球する男だった。牧場フェンス修繕するという日常生産な営みにおいても、なけなしの金を浪費するという日常生産な営みにおいても---つまり、いついかなる場合でも。そこで、この場合も「手でする」などという「中途半端」な誘いには我慢ならず、「どうせなら突っ込んでやる」と思い…ということです。(ならば、「火にでも触れたように」手を引っ込める反応の激しさは何なのかということになりますが、そこがイニスの抑圧され分裂した部分を 表しているのかも知れません。「分泌液」の件と同じく。)

    • 他方、「経験の少ないゲイ」であるジャックにとっては、本来、この「手による性器撫」こそが自然行為だったはず (経験豊富なゲイの相当数にとってもそうでしょう)。作者プルーの同性理解正確さ、そしてジャックとイニスのセクシュアリティの微妙な描き分けがよく分かる一節だと思います

37頁 4

「歯ブラシ以外は何もかも他人様から借りてる始末だったんだ。そこで大会に出まくって、テキサス中を荒らし回った」は、

「歯ブラシ以外は何もかも他の連中から借りてしのいで、大会を回った。テキサスじゅうの泥道に跡を残した」と改めてくださいませ。 (222修正)

3000 ドル」に関して 217日に記した訂正は、誤訳ではないと判明しましたので削除いたしました。当時のロデオの年間獲得賞金として、3000ドルはいばれる金額だったと教えてくださった さく様(『ブロークバック・ウンテン映画公式サイトBBSより)、ありがとうございます。映画ではダメダメブルライダー扱いですが、それは現代金銭感覚で、原作意図とは違う可能があるということですね。 

 

42 3
レーラーハウスバックミラーに」は、「やつのトラックバックミラーに」と改めてくださいませ。

 

原文に車種への言及はありませんが、おそらくトラックピックアップ等)と判断します。

なお、この「バックミラー」はサイドミラーではなく、フロントガラス内側のミラーのことです。

4行の「その続き」は、「会話の続き」とお考えください。

72 11
「お池のあひるのボス」についての註、必ずしも誤りではございませんが、この文脈では女性云々よりも「周囲から賞賛されたいマッチョな男」という点が重要ですので、要するに 「お山の大将」のこととお考えください。

78 2

「肘うち」は「膝蹴り」の誤りです。(37追加指摘感謝いたします)

82 9

「喜びと安らぎを感じている」は、「快感満足を味わっている」と読み替えてください。そうすれば、「シーツを濡らす」の意味自明だと思います。(222追加)

それから、誤植でございますが

94 1 「解決できないから」  → 「解決できないなら」

94 9 「多くの寸断」 → 「多くを寸断」

以上です。

 

第一刷をお求めの皆さまに、たいへんご迷惑をおかけして申し訳ございません。このような形で個人にお知らせ申し上げようと努めるしかないことを、たいへん心苦しく思います。

3中旬出荷される第二刷では上記の点を修正いたしました。(※は遺憾ながら間に合いませんでした。4出荷予定第三刷にて修正いたします。)

公開の前倒しに合わせ、編集再校1日、訳者再校1日というタイトなスケジュールの中で、担当編集校閲スタッフはプロとして最良仕事をしました。見落としが生じたのは、ひとえに訳者注意不足によるものです。深くお詫び申し上げます。

 

 

なお、劇場パンフレットに、映画脚本原作との比較記事執筆しております。(34発売『キネマ旬報』三月下旬号にも短いインタビュー記事が載っています。)お読みいただけましたら幸いに存じます。

                                                      米塚真治 拝

 

 


最終更新 :2006330日  リンクはご自由にどうぞ