今まで読んだ道尾秀介作品の中で一番好きかも。
短編の連作になっていて、いずれもちょっと哀しい家族の物語。
家族だから許せない事だったり、家族だから離れられない距離感。
そんな屈折した感情が込められている気がする。
基本的に道尾ワールドは、スカッと爽やかと言う世界観からは対極にある。
どんな気持ちでこう言う作品を創っているんだろう。
世の中イヤにならないのかね。
サチがそうした様に、イヤな世の中から隔離されるための方法を知っているのかな。
それが光であり、その光によって咲く花が我々。
なんて、ちょっとキレイ過ぎないか。