この胸に深々と突き刺さる矢を抜け

白石一文・講談社文庫

親子二代で直木賞受賞しているそうな。この作品は山本周五郎賞を受賞。
それにしても、これは小説なのか。新書みたいでもある。
一貫して、癌に罹った編集者カワバタの視点で物語は進む。
思索そのものも書き著されているのが新鮮。
衝撃度で言えば、恩田陸「三月は深き紅の淵に」に匹敵する。つまり好きなんだ。
何度か形を変えて富の寡占を糾弾するシーンが見られる。伝えたかったのはその辺りなのかな。

(12/11/18)_


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