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Last Up-date '03.07.01
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『鍵』 〜役者にできること〜
(2000年4月CAB DRIVER vol.9『七部袖、ほくろ』公演パンフレットあいさつ文より)
たとえば、
何気ない一言や、ふとした仕草が、
それと知れずに、
誰かの心の扉を開ける鍵にもなり、
誰かとの関係を終わらせてしまう鍵にもなるわけです。
台本上の一言ならば、
「こう言ってやろう。こう聞かせてやろう。」と、
鍵の凸凹を細工したつもりにもなれそうですが、
“つもり”では、
いくら重ねても何かを動かすことはできないのです。
きょう私たちは、
“ただただ、この物語の中にいる”、
ということのほか、
何もできることはありません。
皆様にとって、
何らかの扉を押し開く鍵が見つかれば、
幸いです。
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