|
Last Up-date '03.07.01
|
|
Story: |
|
暑い暑い夏のある日。死んだはずの高校の同級生が、今は大学生となった「私」の部屋をひょいと訪ねて来る。「こっちの世界」と「あっちの世界」をつなぐ自転車に乗って。迎え入れる「私」は麦茶を注いで差し出すが、それを口にすることができない「友」。それは彼が幽霊だから。かつて海辺で自殺した「友」は、やるせなさと、過ぎた日々の思い出と、「私」への惜別の言葉を携えてやって来た。そして畳の上二人の他愛無いおしゃべりが続いていく。庭の立ち木のこと、剣道部の部室での隠し事、それから・・・。「忘れないで欲しいんだ。俺がいたってことを。」 |
|
|
|