ドクター・ウォール「ハニーサックル」ボウル(1752-55年頃)
Dr. Wall“Honeysuckle”Bowl Ca.1752-55
ウースター設立の最初期から1760年代初めにかけて描かれた「ハニーサックル(Honeysuckle、日本名「スイカズラ」)」という図柄のボウルである。このハニーサックルと思われる(描かれている花が何であるかについては異論もある。)蔓の伸びた花以外に、菊、中国風モチーフ(巻き物、あるいはつづらか?)、昆虫などが渾然と描かれており、ウースターが最初期から、独マイセンや中国磁器の影響を強く受けつつも、それらを消化した独自スタイルを形成していたことがうかがわれる。
この図柄は、60年代にはかなり型にはまった描かれ方がされるようになったが、本品は大らかで自由に描かれており、最初期作品の風合いを強く持っている。また、厚めの磁体も最初期作品の特徴の一つである。
マーク:なし
Mark: None
サイズ:直径約15センチ、高さ約7センチ
Sizes: about 15cm in diameter and 7cm in height