トップ(Home)   美術館探訪のトップ


ウィンザー城(英国:ウィンザー)
Windsor Castle (Windsor, UK)

 英国女王の居城の一つであるウィンザー城は、ロンドンの西郊外にあり、バスや鉄道を利用して簡単に行くことができます。11世紀に建築が始まり900年超の歴史を誇る石造りの壮大な城で、中央にそびえる円筒状の塔がシンボルとなっています(上の写真だと「そびえて」いないのですが、中央にあるのがその塔です)。ステート・アパートメント(State Apartments)と呼ばれる一連の公式の間が公開されており、建物自体も素晴らしいですが、そこに展示されている美術品、装飾品の数々も目を見張るものばかりです。

 陶磁器に関しても、ロイヤル・コレクションに含まれる逸品がたくさん展示されています。特注品のディナーセットをまとめて展示している部屋や通路もありますし、各部屋の暖炉の上などにさりげなく重要作品が置かれていたりもします。ロイヤル・コレクションは特にセーヴル作品が多いことで知られており、ここでも見ることができますが、他にもマイセン、トルネイ、コペンハーゲンなど、英国作品ではチェルシー、ウースター、コールポート、ダニエル、ロッキンガムなどの美しい作品が並んでいます。中国や日本の磁器もあります。個人的には、ダービーの素焼き白磁の人形や壺を組み込んだヴリアミー社の置時計が二つあったのが一番楽しめました(解説は一切なしで暖炉や机の上にポンと置いてありましたので、ファンでないと見過ごしてしまうでしょう)。

(2012年2月執筆)