コラム4.茶道具一式
ティーセットと聞くと、どんな構成を思い浮かべますか?ティーカップ(あるいはティーボウル)と受け皿が入るのは当然でしょう。コーヒーカップをあわせてトリオと呼ぶことも多いので、これも入るのでしょう。ティーポットも入るでしょうが、コーヒーポットはどうでしょうか?砂糖入れやクリーム差しも入るのでしょうか?他にはどうでしょうか?
例えば、18世紀のダービーでは、ティーセットの定番は次のとおりだったそうです。(カップと受け皿以外は、全て1点ずつ。)
ティーカップと受け皿(12客)、コーヒーカップ(8客)、ティーポットと台皿、
砂糖入れ(蓋つき)、クリーム差し、茶こぼし、パン皿、バター皿
ウースターのティーセットでも、構成やカップの数などはほとんど同じですが、これに加えて、スプーン・トレイが1枚ついたようです。
もちろん、セット物となると貴族などからの特注品が多かったので、好みに応じて多くのバリエーションがあったようです。コーヒーカップも12客欲しいとか、ティーポットは銀器の方がいいから要らないといった具合です。コーヒーポットや茶壺は、オプション扱いのことが多かったようです。アンティーク市場で、ティーポットに比べてコーヒーポットを見かける機会が少ないのは、こういったこととも関係するようです。