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アート・絵画・現代アート・美術系のイベント・団体展出品作品19

浅野琢也(Takuya Asano)

《Green Vibration 作品展 2018》
作品タイトル

「ベンキの子・御不浄の不条理」

2019年5月 第29回 GREEN VIBRATION 2019
(グリーン バイブレーション作品展)横浜・大倉山記念ギャラリー





【ベンキの子・御不浄の不条理】の解説

グリーンバイブレーション展の会期が5月の子供の日なので
昨年あたりから児童虐待のニュースが増えた。
子殺しや乳児遺棄を便器とキューピー人形と
小便小僧のインスタレーションで表現した。
児童虐待は空気式の赤いストレス解消パンチ
バッグでタラコ・キューピーみたいな
起き上がり小法師(おきあがりこぼし)
で「こけし」に見えるインスタレーションで表現してみた。





連日、目黒区や千葉県野田市の児童虐待で
子供が殺されるニュースが連日報道されて
いる時に更に、便器に赤ん坊が遺棄された
ニュースがあった。
コンビニのトイレで産まれた子は生きて別の
トイレで生まれた1人は用水路で死んでいた。
母親は逮捕されたが犯罪が起こった原因は、
父親が原因なのか家庭や社会の問題なのか?
疑問が残るニュースだった。
子供に名前があったのか?色々考えさせられた。
かなり衝撃的だった。

刻石流水という言葉があるが
ベンキの子に流され死んだ子には
墓石に刻む名すら無い。
水子は知られず消される。
名無しのまま、こけしや
地蔵で供養するのは子殺しの罪を消せる
のか疑問だ。

産まれて助かっても、家庭・家族・親が
養育できるか疑問が残る。

亡くなった子は、死人に口無しの時代でない。
現在はDNA鑑定で証拠は残る。
産湯の場所がベンキとは驚く。
病院のトイレで死産して流してしまう事故の
ニュースもあった。水子とは怖い言葉が昔から
あったが昔は無かった事にされていたのが
ニュースになるような時代なのか解らない。
「子供に橋の下から拾った」と子供を不安にしたり
へその緒を見せて安心させたりする時代から
DNA鑑定で確認できる時代になった。

最近は、子供の虐待とかのニュースが報道されます。児童の権利条約は
新しいため『しつけ』が『虐待』になってしまい事件になる事がニュースになる
ようになった感じを受ける。 

大人の都合は、身勝手な大人の欲望とエゴ
子殺し・水子・こけしの口減らしの丁稚奉公も、
児童の権利条約を守らないと犯罪になる時代に
なった。児童労働も犯罪だ。戦前を映画にした
「武器無き戦い」で避妊して兵隊や労働力になる
子供を避妊して作らなくする戦いを教える場面が
あった。マスコミがようやく児童虐待を報道する
社会になった。子供の躾で幼少期のトラウマの
影響が人生に悪影響や虐待の連鎖になる人が多い。
中には、精神を病んで自己肯定感を失い生きる価値
を失う人もいる。生きる力を育み子供が成長できる
環境が整ってほしい。
戦争は国の都合・虐待は親の都合・
子供の貧困は社会制度の都合だ。
子供の命を戦争や企業は利益の調整弁に
使い問題が噴出してきた。産んでも育てられず
堕胎(だたい)したり産まれたら便器に捨てる親。
子供を産み育てるのが大変すぎる。
生育環境も制度も整わない状態のまま少子高齢化を
問題にしても解決できない。地球上に全てに便利な
命は産まれ無い。全ての生き物は、呼吸し飲んで
食べて排泄を繰り返す。子供は泣くことで生命維持の
要求を伝える事しかできない。泣いている理由を察する
ことは養育する親に必要なスキルだ。
ベーシックトラストは三歳までに正しく親が愛情を与える事で出来上がる。
幼児期の臨界期で人格教育・認知的学習を形成し生きる為の
基礎を学ぶ大切な時期らしい。
『ひな祭り』や『こどもの日』と『誕生日』を祝う雰囲気を大切にしてほしい。

赤ん坊のイメージはキューピッドをローズ・オニールがキューピー人形にして
普及させマヨネーズのマークにも使われ誰もが知っているアイコンだ。
昔、キューピー人形の中にサラダを入れてナイフでお腹を切ってサラダを
食べるレストランがあると昭和の中頃に子供用の本に変わった商売の特集が
載っていて読んだが本の名前は覚えていない。
キューピッドの矢が児童虐待をする毒親に誤射して不幸を生み出さない
事が理想だが社会環境で家庭環境は養育不能の機能不全家族に
変化する。富める時や病める時も家族を維持するのは社会システムの
問題で夫婦が誓っても死別もありえるからあてになるか疑問がのこる。
子供の貧困問題の解決と児童養護施設とその後の支援の継続という
セーフティーネットが問題を受け止められるようになる必要がありそうだ。
マンガの「約束のネバーランド」は食用肉だが戦前は「使い勝手の良い兵士」
戦後は「均質で持久力のある作業が出来る労働力」重視の教育が続いたが
自分で調べて判断し創造する人間が求められるように変わるのかも知れない。

平和美術展「!?・・・」にリンクします。



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