2005年5月4日 祝日
午前10時50分に小室山神社前に集合。署名活動からの経過を飯塚より報告。鈴木正博氏について、武笠農園の中を通らせていただいて小室山に入る。分譲地の北側、武笠ご本家の裏に残る盛土遺構の、実際に盛り上がっている様子を鈴木氏が説明。
これまで、なぜ盛り上がっているのかよく分からなかった盛土遺構が、実は、何世代にもわたって作られた住居の跡であったこと、前に住んだ人の竪穴を埋めて土を盛りあげ、次の人がまた竪穴住居を作ったこと、中央の低地を囲んで、5つの盛土遺構が同心円状に並んでいること、など説明を聞く。
次に右手に下って、盛土遺構の中央低地に降りる。鈴木氏の「低地から向こうに方に向かって、だんだん高くなっていく様子がよくわかるでしょう」という説明をききながら、東の方を見ると、盛土遺構のてっぺんあたりでは、今、住んでいるご家族が、庭でバーベキューをやっている。フェンス越しに声をかけた。
○ここは、縄文時代の人が何世代も住んでいて、それで土が盛り上がっているんだそうです。実際、こちら側からお宅の方に盛り上がっていますよね。
●市の方で史跡になったとか、聞きました。
○むかしから、住みやすいところだったのでしょうね。
●おもしろそうだから話を聞いてみようかしら。
○どうぞ、どうぞ。
みんなで北側の一番高い盛土に登る。茂みの中で皆で話を聞いている時、宮沢さんから○○さんをご紹介していただく。先日、当方より5/15投票日の市長選挙の立候補者にアンケートをお願いしたが、その時、中森ふくよさんの陣営で応対してくださったのが○○さん。アンケートに回答するにあたって、まず現地を見ようということで、選挙運動中の忙しい中、わざわざ来てくださったとのこと。また、日本野鳥の会の楠見さんもご夫婦で来てくださった。楠見さんは、もう20年以上もこの三室地区で野鳥の観察会を続けていらっしゃる。子供連れのお母さまもいらっしゃった。アイダ設計の造成地の方には、まだ土器が転がっている。だれかが拾うと専門家がすぐに説明する、といった具合。解説の終わった土器は子供たちのおみやげに。ただし、史跡指定になった区域のものは、「取ってはダメ」と、注意を与えてくれる人もいて、実に人材の豊かな集まりだと実感した。
小室山の植生について、解説もしていただいた。「竹が生えてきており、放っておくと竹林になる。今後、この山をどのようにしていくのか考えないといけない」とのご指摘があった。
最後に、参加者全員で記念写真をとった。「さわらび通信」に連絡すれば、メールで送っていただけるとのこと。
午後からは、三室公民館に会場を移して、勉強会と土器洗いの会。勉強会の様子は「さわらび通信」に詳しく掲載されている。
私にとって土器洗いは、初めての経験。形がよかったり、模様がついている土器片は人気があってどんどんなくなる。小さくて模様のないものは、後まわしになる。「数千年の時を経た土器片であっても、人の世にもどったとたん、ちやほやされたり、不細工ゆえに見捨てられたりと、土器の運命もまた、様々であることよ・・・」などと考えながら、歯ブラシを動かす。