京都市の南部、巨椋池干拓地にある主排5号水路と西目川では、メダカの生息地において外来種であるカダヤシが確認されています。カダヤシは外見がメダカととてもよく似ており、メダカと同じような環境を好みますが、メスがお腹の中で卵をかえしてから仔魚を出産する卵胎生であるという特徴があります。
見分けるポイントは尻びれと尾びれで、メダカの尻びれは前後に長い平行四辺形(メスはやや三角形に近い)ですが、カダヤシはオスが針状で、メスが斧状の形をしています。また、メダカの尾びれは逆三角形っぽい形をしていますが、カダヤシのものは少し丸みをおびた団扇(うちわ)状をしています。
カダヤシは卵胎生であることから、卵の期間に食べられてしまう心配がなく、卵を産みつける水草を必要としないという点でも有利なため、メダカより繁殖力が強いと考えられています。私たちは実際の所どうなのか、巨椋池干拓地におけるこの二種の生存競争に注目してきました。
その結果、いずれの川においてもカダヤシがメダカに取って代わるようすが観察されました。特に水辺の植物が貧相である西目川ではごく短期間でカダヤシがメダカを駆逐してしまいました。この経験から、メダカの生息地を守るためには、知らずのうちにカダヤシを持ち込んでしまうことのないよう周知徹底が必要かと思われます。 *最新情報準備中!
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メダカ(オス)
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カダヤシ(オス)
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メダカ(メス)
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カダヤシ(メス)
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