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めだか調査レポート > [賀茂川(柊野ダム)

□ 京都市内における野生メダカの生態調査 □



【 賀茂川(柊野ダム)】

 川原の一部が湿地になっていて、その中の泥の池にメダカが生息している。冬越しにも適したいい環境である。水は本流からしみてきたもので、同様に地下をしみて本流に還っているようだが、増水時にはオーバーフローするため、北山大橋などで見つかるメダカは多分ここから流されたものと考えられる。

 2013年の台風18号による大規模な増水の時には、あたり一帯が根こそぎ持っていかれてしまい、その後しばらくはメダカがいなくなってしまった。2019年になってようやく復活し、それ以降はまた繁殖を続けている。これより上流のどこかに隠れたメダカの生息地があるものと思われるが、私たちの調査 ではまだ見つかっていない。

 本流は流れが速く水温も若干低いため、メダカにはまったく適さない。また、本流の川底の石の表面では、カゲロウやカワゲラの幼虫を観察することができる。



2012年の群れ

2019年の群れ

メダカがいる泥の池

(その他の淡水魚)
湿地に‥シマドジョウ 
本流に‥カワムツ ムギツク カワヨシノボリ

(水辺の植物)
キシュウスズメノヒエ イヌタデ ミゾソバ ツルヨシ

(水生生物)
エルモンヒラタカゲロウ シロタニガワカゲロウ ヒゲナガカワトビゲラ
オオヤマカワゲラ カワカゲロウ ヒル