この文章は崎田さんから送られて来たメールをそのまま転記したものです。

会場内の写真はセキュリティ上撮影出来なかったとの事。

改行、強調などは私が勝手にしました。

10月15日LYNYRD SKYNYRD LYVE!

いつの間にかステージ上は黒い幕で覆われている。

するとBGMが止み、暗転。

「うお〜〜〜〜」大歓声の中「荒野の七人」のテーマがながれだした。

たったったまらん!大歓声は更に大きくなっている。

幕が取り払われ、ズッツジャ、ズジャ、ジャーララッ、ズジャッ、リッキーがエクスプローラーで刻みだす。

全身の血が逆流しているみたいだ。"We Ain't Much Different" 早くも大合唱だ。

アメリカ人は声がデカい。我々も負けじと声をはりあげる。

ステージ左にはビリーがあの白いグランド・ピアノの前に座っている。

そして右はレオンが、その横には彼の帽子がまるでオブジェのように陳列されている。

フロントの3人が交互にソロを弾く。ジョニーはいつものポーズで

「All Right! Jacksonville!」。

続いて"I Ain't The One" こうきたか!うお〜ゲイリー! 

そして"What's YourName"へ。割れんばかりの大合唱。

もうこの後は曲順なんて覚えていない。とにかく発狂、発狂、また発狂

合唱、合唱、また合唱。「うう〜う、ざっすめ〜る!」トリプル・ギターがきまってるぜ。あっ思わず涙が。

「にいど〜、あんすぷう〜ううん」「あ〜のうりろっ、ジャッツジャー」

リッキーがくるくる回ってる。レオンは1曲ごとに帽子を取り替えている。

ヒューイはガニ股でコキコキしたソロをきめる。ゲイリーは貫禄勝ち。ジョニーが客を煽る煽る。

ドッドダッダドッドダッダ「ばあにい〜っす」"The Same Old Blues" こんな曲が聴けるなんて。

でっでっ出ました〜"Simple Man" ライターにを灯そう。

そのためにオイルをまんたんにしてきたんだ。日本ではでけへんもんね〜。俺はこれがしたかったんじゃあ。

会場全体にが灯る。なんて美しい光景なんだ。世界で一番美しい光景だぜ。

歌詞がじい〜んと心に染み入ってくる。

「あんび〜あ、しんぽ〜〜、か〜なま〜ん」会場一丸となって合唱だ。

ああっ、このリフはっ。"T For Texas" 

おいおいおいおい!やってくれるやないけ!たまらんやないけ!ギター・バトルが火花を散らす。

力のリッキー、技のヒューイ、そして。おいゲイリー!

この曲でもチョーキング攻めかいっ!おもわずつっこみをいれてしまう私。

ここまできても大阪人。

長いギター・バトルで客席はもう大宴会場と化している。いや〜こいつはよく酔える。

そしてとどめの3連発のいっぱつ目は"Call Me A Breeze"。

もう大変、ジャガーズが優勝してもこれ以上の騒ぎはないだろう。キメのアクションもバッチリ。

そして"Gimmie Three Steps"。これで冷静でいろなんて無理な話だ。

前へ押し寄せる輩多数。セキュリティのおっちゃんも大活躍。

そして南軍旗のバック・ドロップがドカ〜ン。今夜は無礼講じゃ〜。

「び〜いっ、うい〜っ、きぽ〜んたあにん、きゃりみっほ〜っしま〜きっん、

しぎぃっそ〜ん、ば〜らさあらっ、みそっば〜みわ〜さげ〜、えなしきっしい」

下手な英語でごめんなさい、ロニー。

しかし私は貴方が書いたこの歌をここで皆と一緒に歌うのが夢だったんです。思いきり叫ばせてください。

ここで本編終了。あとは.....

「フリー!バード!フリー!バード!」

皆口々に叫ぶ。あほか!その前にあれやろが。大きな拍手の中メンバーが再登場。

そうです。このリフです。さあ皆さん一緒に歌いましょう。

「とら〜あ〜べ〜り〜まあ〜あん」

そして2番はスクリーンの中でロニーが歌う。

あかん前が見えない。涙が止まらん。ロニーと一緒に歌おうぜ。もう歌ってるのかわめいているのかわからん。

ギター・ソロもばっちりだぜゲイリー。

さあもう一度「とら〜あ〜べ〜り〜まあ〜あん」。

ああもう最後だ。まだこの曲を聴きたくない。まだまだ他の曲も聴きたい。

しかし非情にもビリーが世界で最も美しいピアノを奏ではじめた。小鳥のさえずりが聴こえる。

もう錯乱状態だ。

俺が明日ここを去っても覚えていてくれるかい?」

「おう、あたりまえじゃ。21年たってもはっきりと心に染み付いているぞ。」

「俺は鳥のように自由なんだ」

「そうだ。誇り高き白頭鷲のごとく自由に空を飛び回ってくれ。」

「俺は変えられないんだ。」

激しいギターがロニー、スティーヴ、キャシー、アレン、そしてディーンの魂を高く高く舞い上げるように響いている。

とうとう終わってしまった。興奮とか、感動とか、そんな安っぽい言葉では表現できない。

まるでロニーが側にいるかのような気がしてならない。

そんな気持ちだ。こうして私の夢は21年の歳月を経てやっと実現したのであった。


『続く』