2006年の年賀状に使ったものです。再び古代エジプトのテーマが復活。フォトリアリスティックだけれどそれなりに古代エジプト風を残しながらというのも一昨年と同じ。制作にはAdobe Photoshop 7.0.1(Windows版)を使用。
前回のマアトの時(2003年)も、イシスの時(2004年)も胸元がアップになったのがなかったので、今回はちょっとセクシーに迫ってみました。ちょっと倖田來未の影響があるのかもしれませんねぇ。胸元はイシスと同じ形状ですが、スカートの方は壁画などに忠実にシースルーのロングタイトにしてみました。紅いドレスはセクシーさを狙ったんじゃなくて、むしろこの方が普通なんです。ただ、エジプトの神様は普通裸足なのに、サンダル履いてます。女性はヒールの方が美しいので・・・筆者の趣味です。
翼はネフェルタリ(ラメセス2世の王妃)の墓壁画で玄室入り口を守っているマアトに見られるものを模しています。座して翼を広げているのですが、リアルな腕と比べて翼がちょっと抽象的だったのが今から思えばちょっと気になります。まあ、そんな図柄のスカーフみたいなもんだと思ってください。
前回のマアトの時の繰り返しになりますが、彼女が頭につけている羽は、真理の象徴「マアト」。ダチョウの羽だそうです。死者の審判の際、この羽と心臓の重さが釣り合うことで、否定告白(殺人や盗みや不倫などをしていないと証言する)が正しいことが証明されます。少しでも傾けば、近くにいる怪物に心臓を食べられてしまって、来世での生を否定されることになるのです。
<参考文献>
新紀元社 エジプトの神々(池上正太著・添田一平画)
河出書房新社 図説古代エジプト2【王家の谷と神々の遺産】編(仁田三夫編著)