発売当時は目にはしていたのだけれど全く気にしていなくて、12月発売の「cotton voice」(2nd Album)を聴いてびっくり。ピアノのイントロで始まるアコースティックなスロバーラードなんですが、いきなり引き込まれてしまいました。少し影のある温かい声、哀愁のこもったメロディ、微妙な感情を描き出した歌詞、これらを盛り上げるストリングス。「cotton voice」の中では唯一日本的な歌謡曲的要素の強い曲と言うこともあり、POP系を聞き慣れない人でも取っつきやすいものを持っています。元々クラブ系の椿が、こんな曲を出しているなんて感動。この路線もいけますよ。応援しますっ！(Dec.26.2004)
ついでにアルバムの紹介も・・・
椿 2nd Album
『cotton voice』 前述の『あなたがいるだけで』を含む全12曲収録。ミディアムナンバーを中心にした、美しいメロディと聞きやすさを考えた日本語の多い歌詞がポイント。クラブミュージックで鍛えた何でも歌える歌唱力も健在だ。前述４曲目の「あなたがいるだけで」での和の要素を盛り込んだ曲や、8曲目「ヒトヒラのjealousy」のようなラテンテイストを盛り込んだ曲、10曲目の「A Better day feat. MICRO」でのMICROのラップ、11曲目の「ヒカリ feat. TAKE」での（結構ラブラブの）デュエットなど変化をつけながらも、基調は良質なPOPサウンド。そして、これらの曲にちりばめられた、愛のポジティブな部分の微妙な心理を描いた秀逸な歌詞は、歌詞カードを見るだけでも楽しめるほどの出来栄えだ。POP色が強くなった分、「CAMELLIA」(1st Album)でみられたサウンドの濃さが削がれている部分を難と見る向きもあろうが、筆者的にはこの程度に抑えた方が歌詞が生きてきてむしろ好ましいと思える。(Dec.28.2004)