街頭犯罪について

街頭犯罪の検挙人員の7割が少年であるということがしばしば言われています。例えば平成15年警察白書には次のように書かれています。

>街頭犯罪は,その多くが少年によって敢行されており,街頭犯罪8罪種(注)の検挙人員における少年の割合は約7割に達している。また,多くの街頭犯罪が,交番等に勤務する地域警察官によって検挙されており,街頭犯罪8罪種全体では4万人強と8割を超えている。
>(注)統計上,街頭犯罪検挙人員に占める少年の割合及び地域警察官等により検挙されたものの割合を算出できる罪種は,8罪種(路上強盗,ひったくり,部品盗,車上ねらい,自動販売機荒し,自動車盗,オートバイ盗,自転車盗)に限られる。

http://www.pdc.npa.go.jp/hakusyo/h15/html/E2101010.html

街頭犯罪の多くが少年によって敢行されていることの裏づけとして、街頭犯罪8罪種の検挙人員における少年の割合が挙げられています。しかし、これは適切ではないと思われます。街頭犯罪のうちどれだけが少年によって敢行されたかということは、街頭犯罪を行った者の人数ではなく、街頭犯罪の事件数の問題です。ですから、ここで挙げるべき数字は検挙人員ではなく検挙件数です。

警察庁の『平成16年上半期の犯罪情勢』 によると街頭犯罪8罪種の検挙件数(解決件数を除く) における成人事件の割合は約7割に達しています。したがって、上記の白書と同様に警察による検挙活動の統計から推測するならば、「街頭犯罪は、その多くが成人によって敢行されている」ということになります。

『平成16年上半期の犯罪情勢』
第2 街頭犯罪・侵入犯罪の特徴的傾向
http://www.npa.go.jp/toukei/keiji18/160806hanzaijousei.pdf

なお、少年事件の率が高いオートバイ盗や自転車盗の検挙率が他と比べて低いために、街頭犯罪八罪種の検挙件数に占める少年事件の割合が小さくなっていることが考えられます。
しかし、実際に路上強盗、ひったくり、部品盗、車上ねらい、自動販売機荒し、自動車盗、オートバイ盗、自転車盗のそれぞれについて認知件数を推定して合計しても(ただし解決件数を除く)、成人事件の割合は若干減少するだけで依然として高いままです。

5:参考資料

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