こどもの性的な虐待に関するいくつかの誤解を解くことを目的とした資料−2−

 こどもの性的搾取及び虐待に関しては、基本的に隠蔽されやすい事案であり、同時に被害者のプライバシー保護という問題もあり、なかなかその実体を把握することができません。しかし、公表されているこどもの性的搾取及び虐待に関する犯罪の統計データを、新たな角度から分析するだけでも、かなり有益な情報をくみ取ることが可能です。

 グリーントライアングルでは、有志の協力を得て、こどもへの性的搾取及び虐待に関する誤解を解き、より実効性のある政策を立案するための簡単な資料をまとめました。

 また、こどもに対する性的搾取及び虐待を防止し、かつ根絶するためと称して、様々な団体が活動を展開しています。しかし、それらの中にはこどもへの性虐待や、商業的性的搾取に関する分野において、無視できないほど偏った情報を発信している団体があります。他方、警察当局もいわゆる福祉犯罪に関して、意図的に、あるいは無意識的に、データを極めて読み取り辛い形式で公表しているため、誤解が発生しやすい原因のひとつとなっています。

 そのため、こどもへの性的搾取及び虐待を根絶するためには、司法や児童問題の専門家ではない、一般の人々にもわかりやすい形式で、より正しい情報を広く共有することが重要だと考えます。また、警察当局の公表するデータは、あくまでも「警察活動の記録」であり、こどもへの性的搾取及び虐待の実体を調査したものではないことを、特に強調させていただきます。

 その他、諸外国の法律や施策を紹介する際にも、国々の固有の事情や法的、あるいは政治的文脈も含めて紹介し、極端な部分だけを取り出していたずらに感情を煽るような事が無いよう、関係各方面に求めていきたいと考えております。

資料(PDF)

こどもの性的な虐待に関するいくつかの誤解を解くことを目的とした資料

 こどもに対する虐待を防止し、かつ根絶するために、様々な団体が活動を展開しています。しかし、こどもへの性虐待や、商業的性的搾取に関する分野においては、無視できないほど偏った情報を発信している団体があります。

 また、団体として人権に基づいた性教育を提唱しているにもかかわらず、快楽としての性を否定するのみで人権に関する主要な議論や、医学的な情報をほとんど提供せず、活動の現場においては「事実上の禁欲教育」を行う団体もあります。教育のあり方や手法には様々な意見があるといっても、基本的な医学情報や人権に関する国際的な議論の流れをおろそかにしてよいというものではなく、そのような団体は結果的に子どもの権利を後退させかねない活動を展開していると考えざるをえません。

 そのため、グリーントライアングルでは、メンバーがこどもの性的な虐待に関するいくつかの誤解を解くことを目的とした資料を作成しました。グリーントライアングルは、作成した資料を議会関係者へ送付し、こどもへの虐待に関する誤解を解くことによって、より「建設的にこどもの権利を議論する環境の整備」に務めます。

資料目録

謝辞

 今回、こどもの性的な虐待に関するいくつかの誤解を解くことを目的とした資料を作成するにあたっては、以下のWEBサイトを参考にさせていただきました。スタッフ一同、この場を借りて感謝の意を表明させていただきます。

ARC Action for the Rights of Children

ジポネット

連絡網AMI

2003年5月17日付 五十音順