ねこぱぱ問題に挑戦!
 中学生にも解ける!
大学入試問題(数学)
 


第4話 一休さんに挑戦! 合計いくつ?



●好き好き好き好き好きっ好き、愛してる

 (前略)

 トンチ問答で将軍様に勝った一休さん。
 ご褒美として次のような方法で1ヶ月間お餅を下さいとお願いしました。

 「最初の日にお餅を1個だけ下さい。2日目にはその2倍の2個のお餅を、
 3日目にはまたその2倍の4個と言うように、前の日の2倍の数のお餅を
 いただけませんか? ほんの1ヶ月間だけで結構ですから・・・」

 一休さんはこのお餅で、食べるものに困っていた京都の人たちを助けようと
 考えていたのです。

 余り深く考えなかった将軍様は「OK!」と言ってしまいましたが、10日
 もするとだんだん大変な事になっていました・・・。


 ♪ 母上様、お元気ですかぁー ・・・



●とりあえず1週間では・・・

 とりあえず、1週間(7日間)では将軍様は合計何個のお餅を用意しなくては
 いけないのかを考えてみましょう。

 7日位でしたら、実際に書き出して足し算した方が早いです。


     1日目     1個  1
     2日目     2個  1×2
     3日目     4個  1×2×2
     4日目     8個  1×2×2×2
     5日目    16個  1×2×2×2×2
     6日目    32個  1×2×2×2×2×2
     7日目    64個  1×2×2×2×2×2×2
   ─────────────────────────────
    (合計)   127個


 どうでしょう?
 127個位のお餅なら、将軍様の力をすれば「楽勝」といった所ですね!?

 実はこの後が大変なことになっていくのですが・・・



●210=1024

 さて、この後をもう少し続けて書いてみると次のようになっていきますね・・・

     8日目   128個  1×2×2×2×2×2×2×2
     9日目   256個  1×2×2×2×2×2×2×2×2
    10日目   512個  1×2×2×2×2×2×2×2×2×2

 10日目には2を9回かけて512個でしたから、次の日の11日目には2を
 10回かけることになりますが、これを式で書くのはちょっと大変ですね。

    2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=1024 ・・・(a)

 更に、12日目、13日目・・と進むに従って2をかける回数はどんどん増えて
 いきますが、このままでは2を何回も書かなくてはならずめんどくさいですね。

 そこで! 

 2を10回かける事を 10 (2の10乗(じょう))と表すことにします。

 つまり! (a)の式は

   10=1024

 と短く表すことにするのです。
 これでしたら、例え2を100回かけることも 100 と書けばOKですね。

 この便利な表し方を使って、1週間に将軍様が用意しなくてはならないお餅の数を
 別の方法で求めてみることにします。


●合計はS(Sum)でしたよね! (第3問を見てね)

 先ほど書き出した表を、2の*乗という形で書き直してみると次のようになります。

     1日目     1個  1
     2日目     2個  21
     3日目     4個  22
     4日目     8個  23
     5日目    16個  24
     6日目    32個  25
     7日目    64個  26
   ─────────────────
   (S:合計)  127個


  ∴  S=1+21+22+23+24+25+26    ・・・(1)


 次に、(1)の式の両辺にをかけてみます。(これが「技(わざ)」なのです。)

  ∴ S=×(1+21+22+23+24+25+26

      =×1+×21×22×23×24×25×26

  ∴ 2S=  21+22+23+24+25+26+27  ・・・(2)

 この時、例えば一番最後の 26 について確認してみると、
 26 というのは 2が6回かけてあるのですから、
 をかけることによって、2が7つになりますね。

     ×26 = ×2・2・2・2・2・2 = 27

 となることに注意して下さいね。


 これで準備完了です。

 (1)(2)を大きい順に並びかえて、(2)−(1)を計算してみると

    2S= 27+26+25+24+23+22+21   ・・・(2)
  −  S=    26+25+24+23+22+21+1 ・・・(1)
  ──────────────────────────────────
     S= 27               −1


 つまり、日目までのお餅の合計は 7−1 (個) と言うことになりますね。

 実際計算してみると分かりますが、これはちゃんと127個になります。



●10日目まででも同じこと

 上の説明が分かった人は10日目までの合計も同様に求めることができます。

     S=1+21+22+23+24+25+26+27+28+29

  ですから

    2S= 210+29+28+27+26+25+24+23+22+21
  −  S=     29+28+27+26+25+24+23+22+21+1
  ──────────────────────────────────
     S= 210−1

 となりますね。


 日目までは 7−1(個)、10日目までが 10−1(個) ・・・


 つまり、日目までのお餅の合計は −1(個)ということになりそうですね。



 わかっていただけましたか?????

 よくわからなかった人は、学校の先生やお友だちに聞いてみて下さいね。
 高校生以上の君は、いろいろな公式を習っていると思いますが、今回はこのこと
 だけで大学入試問題を解いてしまいましょう!

それでは、がんばって大学入試問題に挑戦してみましょう!
ここをクリックしてね。