流通経済大学 vs 法政大学
2005年10月10日(月)

秩父宮ラグビー場


■結果

流通経済大学
14
14

3
10
法政大学
0

7

■試合
なかなかいい試合だった。80分間緊張が途切れず、目が離せない。プレーに釘付けだ。もっとも、法政ファンは「どこがいい試合だ」というかも知れない。けれど、法政も全力に近いものを出し切っていたのだから、いい試合だと思う。もちろん、法政にとって課題の多い試合で、法政にとってはダメ試合だろう。けれど、いい試合だったことは間違いない。
客観的に見て、流通経済のほうが実力が上。ディフェンスも攻撃力も、どちらも上。まるで法政は挑戦者のようだった。
キックオフ直後、法政が怒濤の攻めで流通経済陣内へ。でも、トライは取れず。このことが象徴するように、法政は攻めきれず、流通経済は守りきる、の試合だった。結局、法政はPGの3点だけで引き返す。ところが、いったん流通経済ボールになると、一転して法政は攻められっぱなし。ほとんど法政陣内で試合が行なわれる。法政も、よく守ってるんだけど、ちょっとしたミスが命取り。まずはキックをFL6番にチャージされて、そのまま6番がトライ。さらにはFWがルーズボールを持ってゴール下にトライ。これで14-3。流れが一方的になってしまう。どうなるのだ?
後半になっても、流通経済有利の試合展開は変わらず。ボールをもてばFBががつんがつんとぶつかって行く。これが結構、突破していくんだよ。FWの1列も、がんがんぶつかっていく。これでどんどんゲインされていく。スクラムからラックになっても、流通経済がぐんぐん押していく。守れば正確なタックル。法政はボールをもって展開しようとしても、ほとんど封じられて、攻めてなし。一方の流通経済は、突進だけでなく、SOが相手の裏に蹴り込んだりと、攻め手が多彩で、法政は翻弄されっぱなし。どっちが去年の王者だかわからないぐらいの実力差だ。それでも、一瞬の隙をついて、法政の選手がライン際を走り抜けて、トライ。これで14-10。でも、まだ時間はタップリある。そのうち法政が反撃して、結局は法政がダブルスコアぐらいで勝つのかな?
ところがどっこい。流通経済の有利は変わらない。得点に結びつかないのが残念だけれど、ね。そういう意味では、法政もよく守っていたのだよ。ちょっとしたミスがあったりするけれど、要するに流通経済の方が上手だった、っていうこと。30後半30分から5分ほどつづいた法政の攻撃。ここで流通経済は自陣ゴールラインまで追いつめられたけれど、粘って守ってトライを許さす。レフェリーの御領園さんも冷徹な笛で、とくに法政に肩入れしていることもなかった。
それにしても、後半はドキドキした。法政がトライすれば、逆転。流通経済も攻めてはいるけれど、もうひとつトライがなかなか取れない。これが難点だなあ。決定力に欠けるのだ。それに、法政が自陣でなかなか反則しないので、PGによる加点もできない。いちどドロップゴールを企てたけれど失敗に終わっている。流通経済が3点入れれば17-10となって1トライ1ゴール差。だから、法政にトライされても、同点で終わる可能性もある。スコアの、そんな行方も手伝って、興味津々。後半40分を過ぎて、流通経済が攻め込んでいたけれど、ちょっとしたことで法政にも逆転の目がある状態がつづいて、ほんと、加点して振り切るのか、時間で逃げ切るのか、奇跡の逆転があるのか、ほんとうにワクワクした。まったく本当に、とっても面白い試合だった。
ノーサイドの瞬間、流通経済の選手たちは両手をあげてバンザイ。抱き合って喜んでいる。法政の選手の何人かは、疲れ果て、立てない選手も。全力を使い果たして、疲労困憊。完敗だという様子が見えた。

■出来事
雨の割に、芝生をあんまり痛めないような試合だったなあ。芝生の上に土が拡がっていることもなかったし。
法政ファン、元気なし。一部流通経済のファンおよびラグビー部の方々(?)が、元気よくエールを送っていた。
日大、大東に負けている流通経済が、法政に勝ってしまった。これからの勝負はどうなるのだろう。法政は、3敗する可能性もでてきた。関東以外はどんぐりの背比べ?

■客の入り
1300人ぐらいかな? おお、発表によると1452人だった。

■天気
雨。途中でちょっと本降りになったけれど、半分ぐらいの時間は傘をささなくても我慢できる程度。

[2005.10.10]

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