パシフィック・リム選手権
日本代表 vs  カナダ代表
1999年5月1日(土)

秩父宮ラグビー場


■結果
日本代表23(13) - 21(10)カナダ代表

■試合
●勝った。けど、ぴりっとしねー試合だったな。勝因は、5人の外国人選手。うち、2人は元NZ オールブラックス代表選手。加えて、カナダの凡ミス。このミスにはずいぶん助けてもらった。カナダは自らチャンスをつぶすシーンが多かった。これがうまくいっていたら、カナダはあと2つ3つのトライを取っていたかも知れない。もっとも、日本もミス多し。1つか2つのトライは取れていたかも知れない。ミスを差し引けば、カナダの勝ち。外国人を差し引けば・・・カナダの圧勝でしょう。
外国人と日本人の混成チーム。外国人のレベルに日本人がついていけずに、レベルを下げている、といったほうがいいんだろうか。いいんだろうな。日本人選手が外国人選手の力を引き出してリードしている、とはいえないものな。
●スコアが拮抗していたという意味では面白い試合展開だった。
●前半、FWで負けていた。スクラムも押されていた。外国人がROに1人、FLに1人、No.8に1人、HBに1人もいて、どーしてなんだ? そこが理解できなかった。ルーズボールへのアタックも、なんかとろい。カナダ選手がどどどとやってきて、日本人のFWを排除してマイボールにしてしまう。とくに前半は日本のマイボール占有率は低かった。誰か1人が切り込んで、倒されて、そこで孤立する。フォローがいないから、ボールをカナダに奪われる。こういうシーンも目立った。FWの特定の選手の運動量が勝りすぎて、他の選手がついていけないのか? ただたんに、FWがのろいのか? なんか、機敏さに欠けるFWだったなあ。
●で、その噂のHBのバショップですが、目立った動きというのが(私には)見えなくて、どこがどういいのか、よくわからんです。
●一方のカナダは、ラックが上手いというか。都合のいいラックにするのが上手いというか。ボールを自分の物にするのが上手かった。執着力が違うんだろうか。日本チームは、あっさりしすぎているような気がしたぞ。
●後半の日本のトライは、スクラムを選択して、No.8のジョセフが飛び込んだ。こういうところは、外国人強しの印象が強い。けどさ、ゴードンから桜庭に交代したり、PRの笠井が中村に代わったりして、後半のFWは前半よりもずいぶん安定した。カナダに負けていなかった。これは、安心して見ていられるという気分になったしね。
●ラインアウトは、とったり取られたり。安定していなかった。
●快速大畑は、面目躍如。後半の20分ぐらいに、50mぐらいかっばすシーンがあって、場内騒然。結局止められはしたけれど、こういう突破力を見せられると、日本人もまだまだ捨てたものではないという気がしてくる。楽しかったしうれしかった。
●FB松田は調子が悪かったの? 10分ぐらいで立川にスイッチ。立川は、外国人選手相手では、乱暴にはなれないのか、大人しい印象。でも、足を引っ張ったりしていなかった。驚いたのは、後半のWTB増保→岩淵の交代。え? だよね。でも、面白いなとも思った。
●最後は、これが入れば同点というコンバージョンをカナダが外して、2点差で逃げ切りの日本の勝利。ま、いいか。こんなものか。という気分。ほんとうは、NZ選手も加えて5人の外国人がいるんだから、軽く勝てよな、という思いがあったので、いささか不満の面もある。かといって、じゃあ、勝ったからうれしいかというと、うーむ、だって、これ、民族的に日本チームじゃねーよな、という気分でもある。複雑だ。
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てなところで、新聞やINETの感想文とか参照してみると、あーそーか、という点があった。
・FW勝負でいっているので、スピードか遅い。
なるほどね。そーだな。HBからSO、そしてBKでひゅんひゅん、というシーンはなかったもんな。PからGOというスピードラグビーもなかった。村田なんかなら、やりそうなそういうラグビーがなかった。だから、見ていて単調でぴりっとしないラグビーに見えたのかもね。一見派手に見えるラグビーの方が、見たいものなあ。

■出来事
●国歌斉唱/君が代がどーのこーのと世間ではかまびすしいのに、こういう場所ではみんな立つんだねえ。賛成論者ばかりなのか? どっかの学生が歌って、歌詞の内容が強調されているようにも思うけどねえ。
●グラウンド/タッチラインとインゴールの奥に、芝をはぎ取った痕がある。タッチライン沿いは、点々と縫い目のように。インゴールの奥は、千人針のように。あれ、なんなんだろ。移植のため?
●EPSON/EPSON CUPということで、他社の看板や横断幕はなし。じゃあEPSONだらけかというと、違うのだ。ほとんどない。とくに、バックスタンドから見ると、何もないに等しい。金をかけないスポンサーである。
●平尾監督/試合開始直後はグラウンドにいた。気が気でなかったのかな。しばらくして見ると、スタンドの関係者の席についていた。
●席割り/自由席の妙な縮小があった、去年。メインの両脇が自由Aとかなって、顰蹙を買っていたが、それは解消された模様。バックも、指定がもとのサイズにもどり、自由席が従来通りのスペースにもどった、模様。よいことである。
●銀杏並木/うっそうと茂りはじめ、陽射しを心地よくさえぎっている。うーむ。初夏の趣だ。

■客の入り
連休、快晴、パシフィック・リム初戦。条件はそろっているのに、入っていない。15,000人を超えたところ、かな? テレビ中継があるからそれで見ようという人がいるんだろう。それに、どっかに遊びに行っている人もいるんだろう。けどな。ちと、寂しい。

■天気
日本全国すかっ晴。陽射しも強く、初夏を思わせる陽気だった。もっとも、昼前は風があって、寒さも感じたが、次第に風も収まってきた。ああ。ジャパン・セブンスのときにこーゆー天気だったらなあ。


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