早稲田大学 vs  慶応義塾大学
1999年11月23日(火)

秩父宮ラグビー場


■結果
早稲田大学21(18) - 29(5)慶応義塾大学

■試合
レフェリーは、石井。タッチジャッジは、桜岡、下井、小野塚。
さて、前半から応酬。慶応は、攻めるんだけど、相手ゴール前のスクラムでコラプシングをとられたり、PGを外したり、ちぐはぐなリズム。ラインアウトでも、アーリーサポートなんていう、めったに聞かないペナルティをとられるし。タッチキックも、ノータッチになっちまう。やることなすこと、うまくいかない。フォワードの動きも遅く、ディフェンスが甘い。チャンスは十分にあったのに、1トライのみしか挙げられないという、コストパフォーマンスの悪い試合展開だった。早稲田は、そのちぐはぐな慶応のスキを上手くつく。左右に展開して突破したり、やることが上手くいく。実力以上の力を発揮して、慶応を圧倒した。拮抗した力なのに、チャンスも同じぐらいあったのに、スコアは18-5。慶応が、必要以上に意識して、堅くなっていたせいではないのだろうか。
でも、このままでは慶応も終わらないだろうな、と期待はしていた。
後半、慶応PGで18-8。しかし、早稲田の勢いは止まらないように見えた。PGを加えて21-8。が、このあと、ラッキーな独走トライが慶応に転がり込む。あれあれというまに、早稲田のディフェンスを軽く振り切って、トライ。ゴールも決まって21-15。おお。どうなってんだ? このへんから、流れが変わった。早稲田の出足が止まって、慶応の執拗なプレッシャーが始まった。それまで効を奏さなかったハイパントが、上手くいきはじめる。PGも1つ決まった。早稲田ゴール前で、スクラムにこだわる慶応。スクラムの横を突破して、ぎりぎりでゴールライン上に、トライ。ゴールも、難しい角度から決まって、21-22と逆転。場内騒然。がっくりする早稲田フィフティーン。もう、この勢いは止まらない。最後はスクラムトライを押し込んで、ゴールも決めて21-29。絵に描いたような逆転劇で、慶応が対抗戦グループ全勝優勝だ。

■出来事
なんでも、協会は当日券を発売しないと決めたんだそうだ。残っているチケットは、各プレイガイドで当日の午前中まで前売りをつづけたという。なんでえ? 売ればいいじゃん。その正当な、合理的な理由を聞きたいものだ。ダフ屋が大手を振ってうろつきまわるだけじゃないか。
しかも、ゲームが終了すると、こんなアナウンスがあった。「秩父宮ラグビー場のチケット売場で、早明戦を含む試合のチケットを販売しますのでご利用ください」だと。おいおい。売れ残りのチケットは、この早慶戦に乗じて売りまくろうとするのに、どーして本日の早慶戦の当日券は販売しないんだ? わからん連中だなあ。
※私は、一般席の前売り券を勝ってあったからいいようなものの、知らずに来て入れない、なんていう人だって、いたんじゃないか?
帰り。ホンダのビルの前の横断歩道を渡っていたら、自転車に乗ったオッサンが私に聞いた。
「みんなぞろぞろくるけど、なにかあったのかい?」
「ラグビーですよ」
「え? 早稲田と慶応のかい?」と、ちゃんと知っている。おお。
「慶応」
「へえっ」
という会話のはじっこを聞いていたとおぼしきオヤジが、私に聞いてきた。
「ラグビーだったの? 慶応と早稲田、どっち勝ったの?」
「慶応」
「え゛っ」という、意外な返事だった。
この試合は、一般の人々にも感心が高かったみたいです。

■客の入り
満員。といっても、スカスカの満員。ぎゅうぎゅうの満員ではない。まだまだゆとりのある満員だ。3万人と少しかな。立ち見席なんて、いいかげんに荷物置いて、隙間がたくさんあったし。

■天気
くもり。

[1999.11.23]

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