樹懶庵閑話 the Strong Cancer Survivor 200801



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2008/01/17

 お逮夜 Eve

「肺ガン」の診断を得て真っ先に思ったのは、阪神・淡路大震災の被災者が生活する仮設住宅の自治会長だったSさんのこと。生命の限りを知りながら激務の自治会長を引き受け仮設住宅住まいのまま亡くなった。仮設住宅の集会所で厳粛な葬儀が行われ、弔辞を語りかけた2代目の自治会長も程なく癌でこの世を去っていった。
彼らの命日は1.17ではないが、1.17に先だった彼らのことがよぎる。
昨年も、後からやってきた癌の知人たちが私を追い抜いて去って行った。田中さん・小田さん・藤川さん…南無…彼らとも1.17なのだ。

その日1月17日は、教会や仏壇の前で静かに過ごしたいのだ。この日に行われる「催し・イベント」は慰霊と追悼以外の目的のものは納得できないで14回目の1.17だ。
その日を受け入れるためにその前夜には特別な意味がある。この国の先達たちは「逮夜」と称し、キリスト者たちは「EVE」と呼び静粛な空気を仲間たちと共有してきた「その前夜」がKOBEにはあった。確かにあったその場所は「お役所の都合」やら「テレビ映りの関係」とかでどんどん少なくなってしまっている。この国の荒廃ぶりを象徴しているようで哀しい限りだ。

インターネット上で音楽愛好家が集う場所がある。そこで知り合った本名も住所も知らない男性(たぶん)が1月16日にここ数年間短いメッセージをくれている。「お元気ですか?今夜はフォーレのレクイエムop.48を聴いています。お連れ合いとKOBEのお仲間のことを思いながら…」我が家でも静かにフォーレを聴いている。ここ数年間の習わしだ。
昨夜、彼から数ヶ月ぶりのメッセージが届いた。お馴染みのメッセージの末尾に「お身体を大切に」とあった。確実に時は移ろっている。

2008/01/17 01:18 カテゴリー: ひと, 癌をこじらせて… | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)




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2008/01/09

 新年 好!

病を得て2度目の新年

     好!

 年が改まってから年賀状作成。。。

 ← 鶴亀と寿のイメージです

  m(__)m  本年もよろしくおつきあいくださいませ

2008/01/09 02:28 カテゴリー: 癌をこじらせて… | 個別ページ | コメント (3) | トラックバック (0)




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2008/01/08

 大和田通信 080108


前回にてお知らせしたとおり、昨年11月下旬より入院治療を続けていました。

今回の治療は、サードラインとして三種類目の抗ガン剤の投与となります。

前回、前々回同様に2剤組み合わせの投与ですが、第一週に薬剤投与、二週目、三週目が休みとなり、今回は三週目までが1クールとなります。

ところが、12月中旬に薬の副作用で腎臓機能低下がみられ、2クール目より、薬の組み合わせを変えることとなりました。

倦怠感、食欲不振、免疫力低下が続いたのちの12/28に無事退院、今年も年越しは自宅で過ごせることになりました。
退院当日、同室にて同じく肺ガン治療をしている80代の男性が、佐々木さんより一足早く退院したにもかかわらず、「自転車に乗ってて、ころんだ」と、骨折での再入院に遭遇、少々がっかり。。。

大晦日には、佐々木家恒例の生根神社への初詣。
昨年は身代わりとなって参拝途中に紛失することとなった御札も、無事自宅へ。

元日は、昨年同様の豪華なおせちにお雑煮。今年はワインを少々いただくことに。

当初の「年を越せるかどうか」から二度目のお正月を迎えることとなりました。。。

今年も体調が許すかぎり、1月17日は神戸で過ごす予定となっています。

2008/01/08 23:31 カテゴリー: 大和田通信 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)

 


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