半熟味付け卵


ラーメン屋に行くとトッピングとして大変重要な地位を占めている味付け卵。単品注文するとだいたい1個100円するが、これはそれだけ手間隙がかかっているということである。しかし、ラーメン屋の味に匹敵する味付け卵を作ることはそう難しくはない。少なくともお料理のセンスは不要。工作感覚で作れてしまうのである。

  さて、今回の材料。卵のL玉1パックとラーメンのスープ。スープは近所のスーパーで一袋50円でした。
  卵の黄身はおよそ70度で固まるのにたいし、白身はおよそ75度で固まる。黄身の方が凝固温度が低いので、ダラダラと熱を加えると黄身が先に固まってしまう。
すなわちきれいな半熟卵を作るためのポイントは、「できる限り速く熱を加え、黄身に熱が伝わる前に白身を固めてしまう」ことにつきる。
このためにはできるだけ大量のお湯でゆでる必要がある。自宅で最も大きいパスタ用の鍋でお湯を沸かす。「水から茹でる」のがゆで卵の基本らしいがここでは無視。
  沸騰したお湯に一気に卵を入れるわけだが、普通に入れると割れてしまう。そこでザルに入れてザルごとお湯に投入する。今回の工夫として、ザルには針金を通して取っ手にし、お湯への入れ出しをしやすくしている。
写真で見えるのは利用したステンレスのワイヤーとワイヤーツイスター。まぁバイクレース用の道具ですね(笑)
  というわけでザルごと鍋に投入。ストップウォッチで正確に時間を測る。このストップウォッチもレース用の道具(笑)茹で時間はぴったり6分。火はずっと強火。
  茹で上がったら速攻で冷やさなくてはならない。ほうっておいたら余熱で黄身が固まってしまう。すばやく熱を奪うために氷水を用意。
  6分経過したらすかさずお湯から出して氷水へ。水道水もジャブジャブかけて速やかに冷す。予熱も蒸らしも一切不要。
  茹でた卵が持つ熱量は意外と多い。ちょっとやそっとでは中にたまった熱を奪うことはできない。これでもかとばかりに冷水をかけて徹底的に冷すこと。
  手で持ってみて中の熱をほとんど感じなくなったらまぁ良いでしょう。急激に冷すことで殻も剥きやすくなっている。
  殻剥きだが、超半熟にゆでた卵は非常にやわらかいため、綺麗に剥くにはちょっとコツがいる。まず卵を卓面に押し付けて、赤道面にまんべんなくヒビを入れる。
  赤道面の殻を薄皮ごと一周剥くと、てっぺんと底辺は簡単にポロリと取れる。お試しあれ。
ただし黄身がまったく固まっていないので卵は激しく柔らかい。扱いはあくまで優しく。
  剥いた卵をラーメンスープにつける。ここでインスタントのラーメンスープを使うところが今回唯一のB級クッキングポイント。ここでちゃんとつけダレまで作ってたら普通のお料理になってしまう(苦笑)
インスタントのスープは今回2包使いました。水で倍に薄める。全体に濃い目でOK。油分は不要なので捨ててしまうこと。 これをフリーザーパック(商品名ジップロックなど)に移せば、スープはごく少量で済む。
  フリーザーパックを閉じるときにストローを使うと中の空気をきれいに抜くことができる。
  なんとなく真空パックっぽくなった卵たち。これをこのまま冷蔵庫に放り込んで放置。
  24時間経過したもの。全体に良い感じに味が染みている。もっと濃い味がお好みの方はさらに24時間ほど置くと良いでしょう。
  半分に割ったところ。ぜひ拡大してこの絶妙な半熟具合を見て欲しい!(笑)
濃い味のタレにつけることで黄身の水分も吸収されてトロリ感が増している。
朝食のおかずや、インスタントラーメンのトッピングに是非。

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