2008年02月29日(金曜日)

 (14:56)毎週金曜日はTBSに行くのですが、このところ毎回行くのが楽しみです。まだゆっくりは回ったことがないのですが、行くたびにTBSの前が綺麗になる。

 出来上がりつつあるのは、アカサカサカスです。「サカス」とはなんぞやと思ったら、まず「坂」だというのです。確かに赤坂には坂がいっぱいある。薬研坂、三分坂、丹後坂、氷川坂など。だから「坂s」と。HPには「sacas」の最後の「s」を「aka」に繋げると、「saca saka saka」になると書いている。なんじゃそりゃ、という感じですが、まあよく考えたと褒めてやりたい気持ち。

 次は「咲かす」です。桜が一杯ある地域であることは確かだし、ミッドタウンがそうであるように、かなり植え込むのでしょう。去年の春のミッドダウンの桜は綺麗だった。あの桜の多さが、スペースの広さと相まってミッドタウンをヒルズを上回る存在にしたように思う。

 3月20日がオープンだということで、ちょうど桜を控えた時期です。楽しみです。

 それから、昨日の夜にエッセイがアップされました。引き続き足で歩いたことをベースにした私の見方です。


2008年02月28日(木曜日)

 (03:56)注目されたバーナンキの議会証言は、まずは予想通りの筋書きで終わったと言うことでしょう。FRBのサイトのここにあります。結論を言ってしまうと、幅は不確定なところはあるが、3月18日の次回FOMCでは間違いなく利下げをする、ということです。今はFF金利の誘導目標は3.0%ですが、それが2,5%とか、2.25%になる。

 証言の前に世界の外国為替市場でドルを押し下げたのは、この観測です。しかし、この利下げ観測故に、ニューヨークの株式市場では株が上げている(少なくともこれを書いている時点では)。最近の「為替=株価本位制」がはっきりと崩れた瞬間でした。

 株式市場にとっては、金利が下がれば流動性が高まるから「買い」との判断。しかし進む利下げにもっと敏感に反応したのは商品市場でしょう。原油を初め商品相場は、景気の先行きに対する悲観論にもかかわらず、一段と資金を集める展開となっている。

 バーナンキの米経済に対する現状認識は以下の通りです。スピーチの最初にある。

The economic situation has become distinctly less favorable since the time of our July report. Strains in financial markets, which first became evident late last summer, have persisted; and pressures on bank capital and the continued poor functioning of markets for securitized credit have led to tighter credit conditions for many households and businesses. The growth of real gross domestic product (GDP) held up well through the third quarter despite the financial turmoil, but it has since slowed sharply. Labor market conditions have similarly softened, as job creation has slowed and the unemployment rate--at 4.9 percent in January--has moved up somewhat.

Many of the challenges now facing our economy stem from the continuing contraction of the U.S. housing market. In 2006, after a multiyear boom in residential construction and house prices, the housing market reversed course. Housing starts and sales of new homes are now less than half of their respective peaks, and house prices have flattened or declined in most areas. Changes in the availability of mortgage credit amplified the swings in the housing market. During the housing sector's expansion phase, increasingly lax lending standards, particularly in the subprime market, raised the effective demand for housing, pushing up prices and stimulating construction activity. As the housing market began to turn down, however, the slump in subprime mortgage originations, together with a more general tightening of credit conditions, has served to increase the severity of the downturn. Weaker house prices in turn have contributed to the deterioration in the performance of mortgage-related securities and reduced the availability of mortgage credit.

The housing market is expected to continue to weigh on economic activity in coming quarters. Homebuilders, still faced with abnormally high inventories of unsold homes, are likely to cut the pace of their building activity further, which will subtract from overall growth and reduce employment in residential construction and closely related industries.

 もっと興味のある方は原文に直接当たっていただければ良いのですが、要するに前回の議会への報告時(昨年の7月)時点に比べれば、アメリカ経済を取り巻く環境は明らかに悪くなった、と言っている。そりゃそうだ。昨年の7月と言えば、「アメリカの住宅はバブルじゃないか」との見方があっても、問題はまだ表面化の途上にあって金融市場に影響を与えてはいない。

 バーナンキは証言ではこのあと、昨年末にかけて急速に落ち込んだ個人消費、住宅市場の不振の影響が出始めたビジネスの世界へ話しを進めている。ただしアメリカの金融(ウォール・ストリート)を除く企業を中心とした経済(メイン・ストリート)は「And, as a whole, the nonfinancial business sector remains in good financial condition, with strong profits, liquid balance sheets, and corporate leverage near historical lows. In addition, the vigor of the global economy has offset some of the weakening of domestic demand. 」(全体的にはいいし、世界経済の活発さが国内需要鈍化の一部を相殺している)と指摘している。まあその通りで、だから株は強さを保っている。

 しかし、状況は日々厳しくなっている。バーナンキの議会証言の前後にも、アメリカ経済の現状を示す二つの厳しい数字が出た。

  1. 1月の新規住宅販売の1995年初め以来の低水準(New-home sales took their third tumble in a row during January, sinking to the lowest point since early 1995. Meanwhile, luxury builder Toll posted a quarterly loss as sales sank. Its CEO said "ceaseless talk of a recession" is hurting demand)
  2. 1月の耐久財受注の5.3%という大幅減少(Durable-goods orders fell 5.3% during January and a barometer of capital spending by businesses slumped, an indication the sluggish economy might be restraining companies
 である。では今後の金融政策はどうするのか。それに関しては、バーナンキは証言の最後の方で以下のように述べている。
A critical task for the Federal Reserve over the course of this year will be to assess whether the stance of monetary policy is properly calibrated to foster our mandated objectives of maximum employment and price stability in an environment of downside risks to growth, stressed financial conditions, and inflation pressures. In particular, the FOMC will need to judge whether the policy actions taken thus far are having their intended effects. Monetary policy works with a lag. Therefore, our policy stance must be determined in light of the medium-term forecast for real activity and inflation as well as the risks to that forecast. Although the FOMC participants' economic projections envision an improving economic picture, it is important to recognize that downside risks to growth remain. The FOMC will be carefully evaluating incoming information bearing on the economic outlook and will act in a timely manner as needed to support growth and to provide adequate insurance against downside risks.
 この中で目立つ言葉の並びを拾うと、

「Monetary policy works with a lag. Therefore」
「it is important to recognize that downside risks to growth remain」
「will act in a timely manner as needed to support growth」
「and to provide adequate insurance against downside risks」

 だろうか。「金融政策が効果をもたらすにはラグがある。成長へのダウンサイド・リスクがあり、タイムリーに行動し、ダウンサイド・リスクに対する適切な保険を掛ける」と述べる。

 つまり、結果的に「緩和のしすぎ」になっても仕方がないので、やれるところまで金融緩和を進める、ということである。文章の流れからはそう読める。「ダウンサイド・リスクに保険を掛ける」ということは、そういうことだと思う。

 となると、昨日も書いた「インフレ圧力の高まりにはどう対処するのか」という大きな問題が残る。もちろん彼はインフレへの目配りも忘れてはいない。

Upside risks to the inflation projection are also present, however, including the possibilities that energy and food prices do not flatten out or that the pass-through to core prices from higher commodity prices and from the weaker dollar may be greater than we anticipate. Indeed, the further increases in the prices of energy and other commodities in recent weeks, together with the latest data on consumer prices, suggest slightly greater upside risks to the projections of both overall and core inflation than we saw last month. Should high rates of overall inflation persist, the possibility also exists that inflation expectations could become less well anchored. Any tendency of inflation expectations to become unmoored or for the Fed's inflation-fighting credibility to be eroded could greatly complicate the task of sustaining price stability and could reduce the flexibility of the FOMC to counter shortfalls in growth in the future. Accordingly, in the months ahead, the Federal Reserve will continue to monitor closely inflation and inflation expectations.
 しかしこのパラグラフの最後の文章がすべてを物語る。つまりインフレについては、「continue to monitor closely」なのだ。つまり、インフレについて行動することはしない。モニター、つまり監視すると言っているのだ。ということは、「景気を底入れさせてからインフレについて行動する」とバーナンキ言っているように私には聞こえる。これはFOMCの中でも議論を呼ぶだろう。


2008年02月27日(水曜日)

 (22:56)これを書いている段階で、ドル・円相場は106円台の前半。昨日一時108円台になったことを考えると、急速な円高・ドル安。しかし円のその他通貨に対する相場レベルを見ると、全体的には円安である。

 つまりこうだ。ドルが安い。ほぼ全通貨に対して。実際のところ、アメリカ経済に関わる指標は悪い。住宅価格の下落が鮮明になり、その一方で卸売物価の上昇は予想を上回った。「stagflation」の悪夢が頭をよぎる事態だ。

 住宅価格の下落は、昨年10月から12月の三ヶ月間の住宅価格指数が前期を1.3%下がり、昨年同期をも0.3%下回ったというもの。アメリカの住宅価格の前年比割れは現在の基準で比較できる1992年以来の出来事。アメリカの住宅価格持続上昇神話がいよいよ崩れたとも言える。

 一方卸売物価は今年1月分。出た数字は予想外の1.0%の上昇。主因はエネルギー、食品で、この項目は日本でも物価を押し上げそうな気配だ。加えて、アメリカ経済の要である消費に非常に重要な意味合いを持つ消費者の景気に対する信頼感は、2月に12ポイントも低下した。水準は75(前月は87.3)で、これは2003年2月の対イラク戦争当時以来の低水準。

 まあ言えることは、アメリカ経済のダウンを一番敏感に感じ取るのは為替ですね。ニューヨークのダウを構成する株価は、その大部分が海外売上比率が非常に高い。ということは、むしろこの指数は世界の景気を写す方の鏡だと思っているのです。

 いずれにせよ、この後のバーナンキの議会証言が注目です。


2008年02月26日(火曜日)

 (23:56)何とか回避に成功していますが、最近は列車が非常に不安定。今朝も神奈川県で一つ用事があって午前8時過ぎに家を出て丸ノ内線の東高円寺に行ったら地下鉄が止まっている。中野坂上と中野新橋の間の故障らしい。

 大勢の方々が電車に乗ったままだったり、駅のホームで回復を待っている。私もそうしようと思ったのですが、虫の知らせで「直ぐに回復する」という印象がなかったので、駅員の方にスイカでの入場を取り消してもらって改札を出て地上に。

 今度はタクシーを拾って中野駅に。これが正解だった。地下鉄は午前8時49分まで止まっていたらしい。あれを地下でずっと待っていたら神奈川での仕事には間に合わなかった。新横浜から大阪までは順調でしたが、さっきニュースを見たら明日は乗る方向の大阪から東京方面は、神奈川県での強風のため、午後7時過ぎから間引き運転だと。

 風あり、雪あり、送電事故あり、人身事故あり。まあいろいろなことが起きる。今日も名古屋を通り過ぎてふっと外を見たら一面の雪景色。明日も大阪地方は雪だそうで、今夜の雨は上がっても、またまた交通に負荷がかかる可能性がある。列車運行の正確さは日本の一つの宝だったのですが。

 三浦和義事件は興味深い展開を示していますね。ロサンゼルス警察の記者会見の中に、「これは一美さん一家に対する正義の問題だ」と刑事が言っていた。ということは、日本で無罪になったことは知っていても、アメリカで同事件を調査した当事国の警察として、「看過できない事件」「一美さん家族への不正義があった」と映っているのでしょう。つまりアメリカの警察としては見逃せない、と。

 これを日米間の法的不平等とかの問題と絡める見方があるが、私はそうは思わない。事件が起きた当事国の当局として、また殺人事件での時効を持たない、つまり殺人を永遠に許されない犯罪として認識している国の警察当局として、「正義の問題」という意識を出してきたケースだと思う。

 常識的には「新証拠が出た」と考えることを出来るが、ロス警察の会見ではその点に関しては言及なし。アメリカでは起訴にも陪審員の意見が重要ですから、警察としては陪審員を説得できるだけの材料を持っているということでしょう。共犯者が見つかったとか、銃が特定されたとか、DNA鑑定で新たな発展があったとか。

 まそれも、これからの展開次第です。新たな証拠がなければ、起訴もできない可能性もある。その辺をロス警察がどういうタイミングで出してくるかです。


2008年02月25日(月曜日)

 (08:56)風の強い週末でしたね。土日とも出掛けたのですが、ともに風の影響を受けた。土曜日の電車は遅れるし、日曜日のお出掛けは街を歩く気がしなかったので、珍しく車を運転して行きました。

 日曜日に行ったのは六本木のミッドタウン。リッツ・カールトンでWBS土曜版のキャスター、塩田真弓さんの結婚式があったため。うまいこと駐車場に空きがあって素直に入れました。しかし、式に行って車で来たことを反省。美味しそうなワインが出ていましたから。

 去年の夏頃だったか、何かの話の折りに「めちゃめちゃ結婚する気があるんです」と言っていたので、そのうちだろうと思っていたら、案外早かった。比較的「電撃」に近かったそうで、お相手は外資系の金融マンでした。ははは、知っている会社名がずらっと。世代としてはかなり若い人が多かった。そりゃそうだ。

 まあ世の中には「塩田ファン」が一杯いる。写真も撮りましたが、あまり良いのもないし、お相手さんの問題もあるので、掲載はしません。私は途中までしかいませんでしたが、良い結婚式でした。料理も美味しかったな。土曜版が今年の3月終わって、彼女は平日のクロージング・ベル(午後4時だったかな)のキャスターになると聞きました。本当かどうか知りませんが。

 ちょっと宣伝もかねて言うと、同系列のテレビ局への出演では日経CNBC3月17日から始める「First Class」という番組にたまに出る予定です。面白そうな番組なので、ご覧下さい。

 ところで世界では数字を指でどう数えているかという問題意識で作っているサイトを更新したら、松山さんから以下のメールを頂きました。非常に面白い問題意識があるので、本人の承諾を得て掲載します。

 大変ご無沙汰しております。同じ誕生日の松山です。

 22日の指数字の記事、拝見しました。小児科医ですので、しばしば3歳児の健診を行います。3歳になると、自分の名前・年齢を言えるのですが、「何歳ですか?」の 質問に9割以上の子供は「親指と小指を折って、人差し指〜薬指を立てて」 3歳と答えます。

 僕はモンゴル式の「3」なのですが、こう示す子供は非常に少数です。中国式の3もほとんど見かけません(一番少ない)。伊藤さんのWebには日本人の指数字がないのですが、この「3」のあらわし方、個人的にはとてもこだわっていて、毎回3歳児の数字の示し方に関心を寄せています。

 親指と小指を折る3の表現は、結構難しいと思うのですが、親がそう教えるのでしょうね。

 そう言えばそうですね。ひょっとしてニカラグアやフィリピンの子供は「3才」を、小指から三つを開くのか ? 過程は別にして、3の形は中国も同じです。

 ははは、そう言えば私は日本の数え方は掲載していなかった。と考えたら、数え方にもいろいろあることが分かった。例えば、他人に見せるのではなく自分で数を指で数えるときには右の親指から順番に折ってこぶしが5になり、6からは小指から起こしていく。一方人に数字を見せるときには、人差し指、中指、薬指、小指、親指と開いていき、奇妙なことに6は左手を開き、右手で同じ順序で足していく。

 それからお願いですが、このページは今後も充実させていきたいので、10枚も写真が必要なので恐縮なのですが、機会があったら私に送っていただければ幸甚です。


2008年02月23日(土曜日)

 (06:56)清徳丸がイージス艦「あたご」に左舷をぶつけられて沈没、二人の方が行方不明になっている問題は徐々に経緯が明らかになってきていますが、私がずっと議論の中で欠落していると思っていたのは「当然小が大をよける」という道路でも見られる現象が海でも常態化していたのではないかという視点でした。

 「小の方が大をよける」というのは、道路では一般的に見られる。大型トラックが隣を走っているときには、軽四輪やバイクがそのトラックに敢えてチャレンジするということはしない。特にトラックの運転が荒いときには、周囲の小さい車がまず避ける。ぶつけられたら潰れるのは小型車だからだ。

 もちろんそれぞれの運転手の性格もあるのでしょうが、少なくとも私はそうしている。多少トラックの運転が「法 令から見ておかしいんじゃないか」というケースでも、事故になったら面倒だし、ましては死んでしまっては元も子もない。防衛策です。

 陸でも大と小の移動体の関係はそうなのだから、海でも実はそうなのではないかと考えてきたのです。木曜日のテレビでも、金曜日のラジオでも申し上げた。

 もちろん、大きな車にしろ船にしろ法令違反は違反です。してはいけない。しかし、法令とは別に、「小さい方が避けてくれるんだ」「小さい方が回避行動を取ってくれるんだ」「こっちは大きいから、傷つくのは向こうだ」という一般的認識はあると思う。ぶつかっても安全(生命に異常ない)なのは大きい方だから、「小さい方が気を利かすだろう」という感覚です。

 今朝になってそういう見方が新聞に載り始めた。以下に引用した読売新聞の記事なのです。私は「あたご」の方に回避義務があった思われる状況の中でも自動操舵で直進した大きな背景は、この日常化した「小さい方が避けるだろう」という慢心にあったのではないか、と考えている。大きい方としては、「こっちが舵を切るのは大変なんだよ」という気持ち、甘えがどこかにある。法令よりも時にそういう認識が先に立つ。

 もっと言えば、「こちとら国を守っている」「だから漁船が我々を避けるべきだ」という一種の傲慢な気持ちはなかったのか、とも思っています。まあこれはこれからの調査ですが。法令と現実とはいつも齟齬する面がある。その齟齬が時に陸でも海でも大きな悲劇を招く。法令ではしばしばすべての移動体は同列です。しかし現実はかんり違う。

 以下が読売新聞のサイトに載っている記事です。少し引用します。

大型船との衝突、小型船の回避が常態化…あたご側に予断か

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、なぜあたごは直前まで回避行動をとらなかったのか。

 海上衝突予防法は2隻の船が互いの航路を横切る際、相手を右に見る方が避けることを義務付けている。だが実際には、小回りの利く小型船が大型船をよけるケースが多く、漁師や海事関係者らは「あたごは漁船団がよけてくれるだろうという予断があったのでは」と指摘している。

 東京湾の出入り口やその近海は、タンカーや自衛艦などの大型船から漁船などの小型船まで、様々な船舶が頻繁に行き来する。ある遊漁船業者(35)は、小さな釣り船を操縦する際、「自衛艦とわずか数十メートルの距離ですれ違うことが多いが、よけるのはいつも自分の方だ」と話す。全長100メートル以上ある自衛艦は小回りが利かない。釣り船は半径30〜40メートルで旋回できるため、自衛艦に回避義務があるケースでも、「客の安全のためにも、こちらから早めに回避している」という。

 大型船が頻繁に往来する海域で操業する漁船も「遠慮」を口にする。大阪湾で操業する漁業者で作る大阪市漁業協同組合は「自分の身は自分で守るしかない」。また、伊豆大島に住む50歳代の男性漁師も、「大きな船とけんかしても負けるから、その前によける」と話す。


2008年02月22日(金曜日)

 (09:56)放送局に行く前にNHKテレビを見ていたら、大阪や東京の若者を中心に「FREE HUG」という運動が広まっている、という面白い特集をやっていた。私も21日の夜、モンゴルから来日していたメグちゃんと別れるときにハグしたばかりでしたから、「うーん、流れなのか」と。

ヒルズにメグちゃんを招いた食事会  ハグの説明はいらないでしょう。「free」というのは、従来のハグが一応知っている人、分かれるのが惜しい人、ただ「こんにちは」や「さようなら」で済ませたくない人との間で行われているのですが、これは見知らぬ人とでもハグしようという運動らしい。カメラは大阪の南の路上でフリー・ハグと書いた紙を振りかざして、道行く人に「ハグ」を呼びかけている女性達を写していた。参加者は「人の温もりを感じたい」と好意的。

 アメリカに住んでいたこともあって、結構平気でハグする方です。もちろん、KYではない形で。この大阪の女性達は、お年寄りのホームなどを訪ねてもハグをしているという。ハグされたお年寄りの目が輝いていたのが面白かった。ある女性は「こんなことされたことないから」と。ははは、私も街で見かけたら、そりゃ参加してみますよ。

 メグちゃんは、我々が昨年の9月モンゴルに行ったときのガイドさん。私のサイトにも写真がある。銅像の前に私と一緒に写っている彼女です。念願だった日本に今年来て、22日に帰るというので、その時モンゴルに行ったメンバーの中で、都合が付いた5人が集まって六本木でお別れ会を開いたもの。

 いろいろな場所に行ったようですよ。浅草とかも。しかし東京ディズニーランドには行かなかったし、京都、奈良などには行かなかったと。また11月には日本に来たいということなので、その時は積み残しの目的達成ということでしょうか。彼女の感想が面白かった。

  1. 日本の若い男の人たちはモンゴルの男に比べて細いし、なよなよしていてあまり魅力的ではなかった
  2. 日本はこんなに発展しているのに、国防はアメリカに依存しているのはおかしい
 など。話は結構盛り上がりました。

 海外の人に会うと、私は必ず指数字チェックをする。モンゴルの手を使った数字の数え方は、非常に日本に近いと感じました。中国とは全く違う。

 で、中国ではこう、インドではこうと教えたら、インドの数え方について「それは仏教の数え方です」と彼女。彼女によると、チベット仏教の流れをくむモンゴルの僧侶は、私がドヴァルから教わった方式で数を手で数えるというのです。

 ということは、こういう仮説が成り立つ。今はインドはヒンズー教の国ですが、その前は仏教の国だった。インドが仏教の国の間に手を使った数字の数え方が定着し、その数え方はヒンズー教の広まった後でもインド人の間に残った、ということです。ただし同じように仏教が入った中国では、六や八で見られるように漢字をベースにした指数字が定着したと考えられる。

 指数字の手真似を見ると、同じように漢字を使いながら、日本は明らかに中国よりもモンゴルの影響を受けているように思いました。彼女の指数字の順番は辻さんのカメラで撮ったのですが、彼女からまだ写真が送られてきませんので、写真が届き次第このサイトにアップします。


2008年02月21日(木曜日)

 (13:56)昼飯を東京駅の近くで友人として、その後あまりに天気が良いので銀座まで歩いたのですが、そこで感じたのは、「太陽の光が一番温かく、嬉しく、愛おしい」と感じるのは2月の半ばから3月の初めかもしれない、と思いました。

 太陽の位置を見たら、四丁目に向かって左側にあって、左側、つまりイトーヤの方が日陰になっている。で陽が当たっている方のサイドを歩いたのですが、それはそれは太陽光の威力を感じるひとときでした。この時期には、かなり長く歩いても汗はかかない。良い時期です。

 当然四丁目に近づいたらアップル・ショップがあって、「もしかしたらもう展示されているかもしれない」と思って寄ったら、案の定ありました。エアです。だいたい入り口の女性が腕に抱えていた。

 実際にさわってみましたが、エッジがさらに細くなっていて、さすがに宣伝通りのスマートさ。しかし、サイズとしてはA4かな。ちょっと私がいつも移動に使っているリュックには入りきれない。そして、予想通りDVDドライブがない。

 仕事柄DVDをもらってそれを移動の時に見るということを繰り返している私にとっては、DVDドライブがないというのは、ちょっと不便です。しばらくいじっていたのですが、「小さいのが出たら」ということで、当分は買わないという結論。しかし、22万はあの性能だったらちょっと魅力的に思う人もいるかもしれない。

 ところで、今週は大阪往復で乗った新幹線がたまたまN700系だったので、PCを出して林さんからもらった彼の最新作「地球の家なき子・・・・忘れられた3億人の子ども達」を見ながら移動しました。コンセントが座席に着いていて、バッテリーを気にせずにPCでDVDドライブを動かせる。

 モンゴル、メキシコ、タイの北部、津波の被害にあったインドネシアに、「forgotten children」を追った対策でした。あえて言えば、これらに加えてアフリカと中国の内陸部の子どもたちを加えればより広い視点の番組なったと思うが、レポーターを勤める上戸彩さんなどを含めて、彼らの我慢もすさまじいものがあったのかな、と想像しました。

 モンゴルのマンホール・チルドレンは昨年の9月に行ったときに取材したかったのですが、その時はかなわず。資本主義体制に移行に際して、モンゴルで今まで何事もなく暮らしていけていた家族に大きな変化が生じ、多くの家庭が崩壊して、親が逃げた子どもたちがマンホールに入って生活している、ということは聞いていました。

 テレビを見て、「こういうことだったのか」という気持ちでしたし、同じく去年の6月に行ったメキシコでは、直ぐ近くで同じような取材をしたので、「ああ、そうだった」と非常に身近に感じた。タイとインドネシアは取材したことはないが、実態はああいうことなんでしょうね。

 レポーターの中では、山本梓、上戸彩さんが良かったと思うし、照英さんが見せた涙は本物なんだと思いました。


2008年02月20日(水曜日)

 (11:56)数日前に「山車」をなぜ「だし」と読むのかに関して「日本人の祭りと呪い」という本を紹介しましたが、今読んでいる「匠の国 日本」という本も非常に面白い。

 「山車」(だし)と同じような意味で、私はずっと職人気質の気質をなぜ「かたぎ」と読むのだろうと不思議だった。この本で謎が一つ解けました。それは、「かたぎ」はもともとは「形木」だというのです。

 では、「形木」(かたぎ)とは何か。「様々な模様を彫った木に糊を塗り、そこに布を貼り付けることで染め付ける木型を形木と呼んでいた。これが気質という言葉の語源だとされる」と書いてある。他の説もあるのかもしれませんが、これはなかなか納得の出来る説です。この形木という言葉は、平安中期に成立したとされる「宇津保物語」の中に出てくるという。

 まだ小学生の時に、「お土産」を「おどさん」と読んだら、母親に大笑いされ、「へえ、これをおみやげ」と読むんだとは覚えたものの、ではなぜ「おみやげ」と読むのかずっと納得できなかったのと同じで、「なぜそうなのか」は非常に重要だと思うのです。これで、「山車」と「気質」は分かった。分かったと言うことが重要だし、分かると忘れない。

 あと一つ、ブランドショップに「ボッテガ」(正式にはBOTTEGA VENETAかな)というのがある。結構良いものを並べているのですが、このボッテガはイタリア語でもともとは「工房」を意味するというのです。ブランド名には人の名前が多いのですが、ボッテガが「工房」だとすると、非常にわかりやすい。

 あとは「工」の言葉の意味について、「地を表す下の線(ー)の上に立った人が、天を表す上の線(ー)を両手でぐっと支えている」と説明。これも面白い。あといくつか興味を持った説明を並べると。

  1. 「匠」とはもともと「手組」(てくみ)から来ている。つまり「匠」は手を使ってものつくりをする人のことである
  2. 「根回し」とは、従来京の庭師が木を移植する際の、根の周囲を処理した言葉である
  3. その他、職人言葉が我々の日常に入ってきた言葉としては「焼きが回る」(火力が強すぎると刀が切れなくなる)、「相槌を打つ」(刀匠が槌を打った後に弟子が槌を打つこと)、「鍔迫り合い」、「切羽詰まる」、「目抜き通り」(目貫は刀身が柄から抜けないようにしている目釘)、「鎬を削る」、「反りが合わせない」、「元の鞘に収まる」など
  4. 「新米」という新入りを指す言葉は「米」(こめ)とは関係ない。「新前掛け」という商家の言葉から来ている
 など。この本も推薦だな。簡単だが、ドイツとイタリアの匠について触れているのも良い。


2008年02月19日(火曜日)

 (14:56)月曜日は、久しぶりに2006年のインド取材のメンバーであるドヴァルと林の両氏と会食。結構定期的にやっていて、相変わらず面白かったのですが、一つの話題が特に興味深かった。それは新型インフルエンザに関する話です。

 鳥インフルエンザの人間への感染はインドネシアを中心にベトナム、中国などに広まっていて、そのうちいくつかは「人ー人」の感染となっていますが、それらはまだ「他人ー他人」のパンデミック状態にはなっていない。しかし鳥インフルエンザの人間への伝染はインドなどでも広がり、それがいつか世界的な感染に爆発する恐れがある、と心配されている。

 三人で話していて発見だったのは、林さんがこの問題については以前から取材していて非常に詳しかったこと。私もエボラが出てきたときに、本を読んでいろいろ調べて経緯がある。で、どういう状態になったら「パンデミック」が起こるのかが話題になって、三人の意見が一致したことがある。

 それはこうした病気が爆発的に拡大するのは、「致死率が低下したときが危ない」ということでした。エボラがそうですが、あまりにも致死率が高いと言うことは、ウィルスが取り付いた対象が直ちに生命を失うと言うことですから、ウィルスにとっては感染の媒体を失うことを意味する。だとすると、それはパンデミックにならない。

 報道によると新型インフルエンザの致死率も今は70%とか非常に高い。これではウィルスは媒介を失ってしまう。爆発的な感染にはならないのです。で意見が一致したのは、「致死率が低下したときが危ない」という点です。人類を襲った前回の大規模インフルエンザ感染であるスペイン風邪の致死率は2%だった。

 この「2%」を根拠に新型インフルエンザがパンデミック状態になったケースでは、日本では64万人が死ぬという机上の想定になっている。70%の致死率というのは高すぎるのです。だから問題はいつ「致死率が下がるか」です。

 林さんによると、エボラはもうあまり先進国では議論の対象になっていないのですが、実は非常に懸念すべきことに「致死率が下がってきている」というのです。私が以前調べて時には80%ちかかった。今はそれが50%程度に低下してきている、というのです。これは逆に懸念すべきことなのです。

 新型インフルエンザでは、「日本での死者は200万人」という説もある。まあいろいろな回避方法があるようですが、一番良いのは「2ヶ月家に籠城すること」らしい。その時経済活動に何が起こるのかは今から検討しておく必要がある。日本はどこまで行っているのやら。

 アメリカではワクチンの接種順番まで議論になっているということは、以前に書きました。私もNHKの番組で知ったのですが。まあ、そういう議論を早めにしておく必要があるんでしょうね。

 久しぶりに開花亭で食事をして、あとは二軒ほど回って終わり。気がついたら日付が変わっていました。うーん、今年はまたインドに行きたい。


2008年02月18日(月曜日)

 (00:56)思い出したのですが、また一つ新しい商売が出来たようで。

 金曜日だったと思ったのですが、虎ノ門から新橋に向かって歩いていたら「シャンプー屋」とか書いた看板が目に入った。急いでいたのでそのまま通り過ぎたのですが、シャンプー2500円とかいう看板が記憶に残っている。

 「マッサージも付いているのかな」などと思いながら、この週末にサイトで調べてみたらここがあった。あとサイトは二つくらいあるのですが、どうも同じ店のようです。

 足裏マッサージにも飽きたし、全身マッサージもいいが、頭だけマッサージ付きでシャンプーするというのも、ちょっとした時間つぶしにもなるし、結構面白いかも、と思いました。時間がある時にちょっと寄ってみようと。


2008年02月17日(日曜日)

 (05:56)日本のニュースには載っていないのですが、南大門はどうなったのだろうと思って渡った朝鮮日報に以下のような記事がありました。パナマで中国製かぜ薬により115人が死んだ、というのです。パナマ政府の発表ですから、信頼性は高い。その中国は今や世界における製薬大国だという。ある意味で恐ろしい。

中国製かぜ薬で115人死亡、パナマ政府が報告書

 パナマ政府は14日、2006年に中国の無許可工場で製造された輸入かぜ薬を服用した115人がこれまでに死亡したとの報告書を発表した。報告書の作成担当者は米ニューヨーク・タイムズに対し、「地方住民の被害状況は正確に報告されておらず、実際の被害規模はさらに大きい」との見方を示した。

 報道によると、問題のかぜ薬には不凍液などに使われる工業用原料のジエチレングリコールが含まれていたという。中国政府は当初、法的な根拠がないとして、問題のかぜ薬を製造した工場を処分しなかったが、国際社会の圧力を受け、昨年閉鎖させていた。

 一方、15日付米ウォールストリート・ジャーナルは、中国製の医薬品原料を含んだ米国製の血液凝固阻止剤「ヘパリンナトリウム」を使用した患者4人が死亡、300人以上がアレルギー症状を訴えていたことが分かったと報じた。問題の医薬品は米バクスター・インターナショナルが生産したもので、中国製原料が原因だという証拠はないが、米食品医薬品局(FDA)は中国の原料工場に対する訪問調査を実施する方針を固めたもようだ。

 同紙によると、中国は310億ドル規模に達する世界の医薬品原料市場でシェア14%を占めている。中国は同市場で2005年にインド、イタリアを抜き首位に立ち、世界の大手製薬会社向けに出荷しているという。

 米製薬大手ファイザーは、2006年から中国製薬大手の上海医薬集団と原材料を調達に向けた協議を進めたが、品質が基準に満たなかったため、調達契約は一件も結ばれなかったという。中国では最近、上海医薬集団の子会社華聯製薬廠が生産過程のミスで汚染物質が混入した白血病治療薬を流通させ、5歳児を含む200人余りが全身まひなどの重体に陥っている。

 中国製はいろいろなところで問題を起こしていますね。なぜそうなるのかについては、これまで何回も中国に行っている人間として先週木曜日リリースの日経エコマネジメントでも書きました。これは繰り返される、と。

 同じような意見を書かれていたのは、16日の東京新聞の「こちら特報部」でした。椎名さんという中国に詳しい方の説明を元に、中国が抱える根本的な問題を掘り下げている。

 「農村では義務教育の遅れで字が読めず、業者から買わされた農薬の説明書を理解できず、使い方も杜撰」と指摘されている部分はその通りだと思います。中国で禁止された農薬が枯渇するには10年かかり、安全意識が日本並みになるのには30年かかる、という。まあそうなんでしょうね。

 30年解消しない問題だとしたら、なるべく日本で生産できるものは生産する、もっと安全な他の国で生産する、など解決策は限られてくる。


2008年02月15日(金曜日)

 (05:56)注目され、前日には「二期目はあるか」とまで書かれたバーナンキの議会証言は、以下に紹介した最後の3パラグラフの、かつ赤くした部分に注目しておけばよろしいのではないでしょうか。といって、時間がないのでまだ全文は読んでありませんが、彼の場合は大体一番重要なことは最後に来る。

 つまり、彼は先行きには比較的楽観的なのです。彼が言う中期見通しです。景気は今年、当初は停滞する。彼の言葉を借りれば「a period of sluggish growth」です。しかしその後は、今年の多分後半から年当初の停滞期よりは強い成長の時期を迎える、と。彼はこう言っている。「a somewhat stronger pace of growth starting later this year」。somewhat が入っていることで、成長するにしてもちょっと弱々しい感じ。

 later this year を「今年後半」と訳すのには問題がある。厳密には「今年の残る期間のいつか」ということですが、停滞期が一定期間続くと言っているあとですから、まあ時期的には夏以降でしょう。

 しかし彼はこうも言う。住宅市場、労働市場、それに金融市場の動向次第で、「downside risks to growth remain」として景気のダウンサイド・リスクに触れている。要するに、景気が悪くなれば金融政策も緩めますよ、と。回数と幅は分からない。しかし今年後半からのアメリカの景気に比較的楽観的だということは、今の印象としては彼はあまりこれからは思い切った金融緩和はしない、と読める。

In the area of monetary policy, the Federal Open Market Committee (FOMC) has moved aggressively, cutting its target for the federal funds rate by a total of 225 basis points since September, including 125 basis points during January alone. As the FOMC noted in its most recent post-meeting statement, the intent of these actions is to help promote moderate growth over time and to mitigate the risks to economic activity.

A critical task for the Federal Reserve over the course of this year will be to assess whether the stance of monetary policy is properly calibrated to foster our mandated objectives of maximum employment and price stability and, in particular, whether the policy actions taken thus far are having their intended effects. Monetary policy works with a lag. Therefore, our policy stance must be determined in light of the medium-term forecast for real activity and inflation, as well as the risks to that forecast. At present, my baseline outlook involves a period of sluggish growth, followed by a somewhat stronger pace of growth starting later this year as the effects of monetary and fiscal stimulus begin to be felt. At the same time, overall consumer price inflation should moderate from its recent rates, and the public's longer-term inflation expectations should remain reasonably well anchored.

Although the baseline outlook envisions an improving picture, it is important to recognize that downside risks to growth remain, including the possibilities that the housing market or the labor market may deteriorate to an extent beyond that currently anticipated, or that credit conditions may tighten substantially further. The FOMC will be carefully evaluating incoming information bearing on the economic outlook and will act in a timely manner as needed to support growth and to provide adequate insurance against downside risks.


2008年02月14日(木曜日)

 (11:56)そう言えば昨日の昼は韓国から日本に「今回は本を買いに来ています」という姜さんと下村さんと一緒でした。恐ろしい話しを姜さんはしていました。「去年は325回講演をしました」と。

 これは凄いですよ。だって一年は365日ですが、土日祭日があるから実際にフルに動ける日はどうでしょう250日くらいしかない。なのに325回講演をしたということは、一日に二回やっているケースが結構あると言うことです。そう言えば、帰国したら一日で3回、各90分の講演をするという。

 「投資教育ですから、聞いている人に合わせて変える部分もありますが、大きな所は変えないケースもありますから」と。まあそりゃそうですか、姜さんの場合は会社の仕事が投資教育関連ということもありますが、私など大妻女子大で90分の授業を10分ちょっとの休み時間で2時限続けてやったら死にそうになった....といったら笑われました。

 「アウトプットしかしないと、インプットが出来ないのが悩みです.....」ということで、今回は日本に本を買いに来たそうです。それにしても壮絶ですな。

 違う話もしましたよ。私からは南大門の話しとか、北朝鮮を今の韓国の人はどう考えているのかとか、成長率が日本よりよほど高いのになぜ失業の問題が日本より深刻なのかなど。

 姜さんの話しで面白かったのは、「韓国では結婚10組の一組は、外国人との結婚」とのこと。農村でフィリピンなどからお嫁さんをもらうケースが結構多いし、そう言う人が韓国の田舎にいくと結構いるというのです。まあ都会にも居るのでしょうが。

 韓国や中国がそうなのですが、日本より遙かに成長率が高いのに「大学出ても就職口がない」と騒いでいる。私はこれが非常に不思議なのです。姜さんに聞いても明確な答えはなかった。日本の方が産業が多様だとかいろいろ理由はありそうですが、ちょっと調べてみようと思っています。

 ところで、今ウォール・ストリート・ジャーナルを見たら、「Will Bernanke Get a Second Term?」と。「経済次第」が結論だが、ちょっと気が早い。まあ今のアメリカではFRBに批判がいくのはしょうがないし、確かに責められる面はある。日本の総裁選びが佳境ですが、なったらなったで結構大変ですな。むろん、やりがいはあるのですが。

 私の記憶では、グリーンスパンもなった直後は「あいつは大丈夫か?」という意見があった。バーナンキは二期目はあるのかどうか。私の記憶では、最後に一期で変わったのはミラーという議長がいたな。


2008年02月14日(木曜日)

 (00:56)そうそう、今週の大阪では一つのテーマがありました。それは、阪急が作ったメンズ館とはどないなものだろう、という点です。メンズ館は一つのビルとしては伊勢丹がはしりですが、新宿の高島屋は大きなビルの中に仮想的にメンズ館を作った。さて阪急は、という問題意識。

 番組終わりの後所用を済ませて午後7時から1時間くらい梅田の阪急のメンズ館に。梅田はあまり詳しくないので分からないことも多いのですが、阪急のメンズ館は確かに一つのビルのようになっていて、そういう意味では「館」に相応しい作りではある。地下一階から5階までの6フロアだと思った。

 まず5階に上がって回遊しながら徐々に下に降りてきたのですが、上はやはりちょっと若い連中用のフロアです。若い人達を上にまず引き上げようとしているのか、売り場の効率を考えたのか。最初に気が付いたのは、オープンしたばかりなのにちょっと人が少ないな、という事。

 次に気が付いたのは、東京ではあまり見かけない小ブランドが上の階には多い、ということ。これは私が知らないだけかもしれない。日々日本にはいろいろなブランド(と呼ぶかどうかは別にして)が入ってきていますから。

 これは全体的な傾向ですが、色はブラックと白が基調になっている。あとはエレメスが得意とするようなちょっと橙がかった鮮やかな色。当然ながら女性館ほど鮮やかな色合いはなく、どちらかというと黒基調で落ち着いている。しかし、同じ黒でもてかりのある黒が結構多い。

 地表に近づくと例のブランドショップの行列です。知っている名前ばかり。東京にも山ほどあるので、あまり見る気もしない。ルイビトンが各店舗で違うものを出しているということはないでしょう。これを出している....といった程度。階が下になるほどやはり人が多い。同名のブランドショップがリッツに至るまでにいっぱいある。どうやって住み分けているのか。

 何と一番人が多かったのが、地下にあるメンズのアンダーウエアの売り場でした。レジに長い行列が出来ている。しかも若い女性の。チョコレートに飽きて、アンダーウエアを本命さんにあげようとしているのだろうと思いました。聞きませんでしたが。まあバレンタインの直前ですから。過ぎたらどうなるか。

 アンダーウエア売り場の女性の数故に、メンズ館全体でお客さんの男女比でどちらが多かったかと言えば、やはり女性かな。ネクタイ売り場も女性で溢れていました。伊勢丹のメンズ館は明らかに男性が多い。そういう意味では、阪急のメンズ館はこれからかもしれない。

 結局、何も買わずに回遊して、印象をもらって終わりました。しかしいくつか、「へえ」というのはあった。


2008年02月13日(水曜日)

 (05:56)珍しくはよ寝て目が醒めたら、これでもかというくらい面白いニュースが飛び出している日ですね。「Buffett Project」から「Project Lifeline」へ、そして中国の石炭買いあさりまで。

 私が言う「Buffett Project」というのは、アメリカの有名でかつ動かせる資金も桁外れなウォーレン・バフェットがCNBCテレビとのインタビューで打ち出した「地方債(municipal bond)再保険計画」です。債券発行で困難に直面している発行者(地方政府)に「a second level of insurance」(二次的な保険という意味でしょうか)を与え、債券発行を容易にするというもので、バフェットは8000億ドルまでの債券保険を考えているという。

 もっともこの計画の意味合いには疑念も出ているようで、そもそもアメリカの債券の中でも地方債はもっとも安全なものと考えられている(そんなものは必要なのか、ということ)ことなど。実際にバフェット自身が「この提案をAmbac Financial Group Inc., MBIA Inc. and Financial Guaranty Insurance Co.の三社にした」、しかし一社からは断りの電話があった、と認めている。しかし疑心暗鬼の債券市場に光を当ててくれたバフェットに感謝して、ニューヨークの12日の株式市場はこれを歓迎。

 政府から正式な名前として出てきたのは「Project Lifeline」である。プロジェクトの内容に関して、ウォール・ストリート・ジャーナルは以下のように報じている。

 The new project involves a promise by top lenders to proactively contact homeowners who are 90 days or more late on their mortgage payments. Those borrowers would be sent a letter giving them a step-by-step approach that "may enable them to "pause" their foreclosure for 30 days while potential loan modification is evaluated," according to plan overview documents.

  Project Lifeline would include all kinds of home loans, rather than simply subprime mortgages. It is in addition to a program announced by the Bush administration and lending industry in December to freeze interest rates at current levels on qualifying subprime loans.

 つまり、90日以上支払いが遅れている借り手に対して貸し手の方から郵便で差し押さえを30日間回避し、その間に返済計画の見直しを行う旨提案する、というもの。借り手はローンを返せなくなった家を追い出されるのではなく、ステップアップを含めて融資条件の見直しをしてもらってその家に居続けられるように、返済を続けられるようにする、というもの。

 ただしモラル・ハザードを避けるためでしょう。繰り返し、これは投機家を救うためのプロジェクトではない、とアメリカ政府は強調している。この案を発表したのはポールソン財務長官。この「Project Lifeline」は政府の正式なプロジェクト、この計画にはBank of America Corp., Citigroup Inc., Countrywide Financial Corp., JPMorgan Chase & Co., Washington Mutual Inc. and Wells Fargo & Co. というアメリカの六つの大きな金融機関(再部分は大銀行ですが)が参加していますから、実施に移されるんでしょう。サブプライム危機からの脱出計画は、徐々にではあるが形が出来つつあると言うことです。

 今まで全く知らなくて驚いたのは、あれだけ炭鉱事故を起こしていて(炭田・炭坑が多いと言うことでしょう)、電力を石炭に頼っている中国がなんと「石炭の純輸入国に転じ、それが世界の石炭価格を急上昇させている」というニュース。「China Spurs Coal-Price Surge」という見出しで、副見出しは「Once-Huge Exporter,Now Drains Supply; Repeat of Oil's Rise?」というもの。私はこれに、「 Repeat of Grain's Rise?」を付け加えたい。記事は次のようなものです。

 China is doing for coal what it once did for oil: pushing prices to new highs, adding more pressure to the creaking global economy.

  China has long been a huge supplier of coal to itself and the rest of the world. But in the first half of last year, it imported more than it exported for the first time, setting off a near-doubling of most coal prices around the world. The capper came in late January when a winter of punishing snowstorms and power shortages led Beijing to suspend coal exports for at least two months.

 Just since then, Asian prices have shot up an additional 34%. Last week, coal benchmarks hit all-time highs in the U.S., Europe and Asia. That's adding to orries over global inflation already stoked by rising prices for everything from crude oil to cattle feed. "The velocity of the change has been remarkable," says Thomas Hoffman, senior vice president for external affairs for U.S.-based coal supplier Consol Energy Inc., which he says is considering holding off on some commitments to supply coal to see if prices rise even further.

 驚くのは世界の石炭価格の上昇ぶりでしょうか。特に最近の上げは一直線です。生産地、例えばオーストラリア、南アフリカなどでいろいろな生産障害が起きていることも、この石炭価格の上昇、高騰に寄与しているが、やはりその規模から言って中国の輸入国への転換は大きい。加えて「次はインドが待っている」とこの記事。

 日本は鉄鋼業界などがオーストラリアや南アフリカから大量の石炭を輸入している。国内の石炭産業は壊滅です。うーん、農業と図式が似ている。いろいろなことをチート考える時期なのかもしらんですな。


2008年02月12日(火曜日)

 (21:56)冗談じゃなく、あちこちのシステムがダウンしていますね。先週は東証の先物システムが午後からダウンしたと思ったら、今週に入ってアメリカのブラック・ベリーのシステムがダウンしているようです。

 ブラック・ベリーは本当にたくさんのアメリカ人が使っている携帯システム。アメリカの国内線に乗るとビジネスマンというビジネスマンはそれを持っていると言っても良い。横に広くて下にキーボードがあって。とても私など持つ気になれない代物ですが、アメリカ人はあれが好きなのです。欧州でもよく見かける。

 そのメール・システムがダウンしているというのだから、大変です。約一年前にもそういうシステムダウンがあったそうで、システムを運用している Research In Motionは原因の特定と復旧に尽力しているらしいのですが、この文章を書いている時点では戻っていないという。

 と思ったら、放送を終えて大阪の旧御三家のホテルにチェックインしたら、インターネット・ネットワークがダウンしております.....と。あり得ない、と思いました。復旧の見込みも立たないという。今のホテルでネットワークが使えないなんて。まあ私は定額制のW05Kをいつも持っていますから何とかネットワークには繋がりますが。

 最近 何人かの人に「伊藤さんが紹介していたW05Kは本当に良いですか」と。しかしこの質問に私は当惑します。なぜなら、今は私は便利に使わせて頂いております...ということで、全ての人のニーズに合うかどうかは私には分からない。最後はご自分で判断して欲しいと思います。新幹線の中で、そして日本全国どこでも使えるのが私には便利です。多少遅いという人がいますが、まずは繋がることが重要です。

 思い出しましたが、先週なかなか良い映画を見ました。「サラエボの花」というのです。90年代に起きた旧ユーゴスラビアのボスニア内戦で生じた実際の話らしい。ついこの間ですよ。現代ですよ。しかし想像を絶する事態が起きて、母と娘はその中で一生懸命生きている。

 ハリウッドのような華々しい映画ではない。しかし、言ってみれば本当に映画らしい映画です。岩波ホールではもう終わってしまったのですが、どこかでやっているだろうし、DVDにもなると思います。この事件が何十年も前の話しではないと何回も思い出しながら見る必要があるように思う。

 最後に娘が母親に温かい笑いを投げ合い、手を振って分かれるシーンが良い。


2008年02月11日(月曜日)

 (23:56)私もソウルに行ったときには必ず横を通過して見ていた南大門が焼け落ちたことは、韓国社会には大きな衝撃でしょう。南大門が韓国の国宝第1号だとは知りませんでした。国宝であることは当然そうなんでしょう。日本にも「南大門」という焼き肉屋は結構ある。

 今週は韓国から友人も来る。その時にこの話もちょっとしようと思っています。壮大な門です。この南大門関係のニュースを見ようと思って朝鮮日報を読んでいたら、面白い記事を見つけた。

 仁川空港の入国管理局が10日に発表したところによると、今月2日から6日までの間に、14万2899人の韓国国民が仁川空港から出国した。一方、同じ期間に韓国に入国した外国人は2万6747人に過ぎなかった。中でも5日と6日は、入国した外国人が一日に1000人にも満たなかった。これは普段の10分の1に過ぎない。
 というのです。韓国は完全に海外旅行ブームですな。日本にもたくさんの韓国の人が来ていましたね。中国の人ほど羽振りは良くないが、大まかな印象として韓国の人の方が海外には慣れてきている印象がする。

 ところでこの週末に調べ事をしていて、最近では非常に長時間眺めてしまう結果となったサイトに出会いました。「日本地理おもしろゼミナール」というのです。

 例えば、「日本で一番低い山は」「日本で一番面積の小さい都道府県は」など。「地名の雑学」のところも分からないですね。難しい読みの日本の駅。どうも学校の先生が作っているみたいですが、最近になく面白かった。こういうサイトを熱意をもって続けられていることには敬意を払いたいと思います。

 多分、クイズ番組なんかに出る人は必ず読んでいるんでしょうね。


2008年02月10日(日曜日)

 (02:56)寝る前にウォール・ストリート・ジャーナルを見たら、ヤフーは買収提案をしてきているマイクロソフトに対して、「提案はお断りします」との意向を週明けにも伝える予定らしい。まあ今までの流れからも、ヤフーがそうするであろうことは予測できた。

 これは同紙がある交渉過程に詳しい筋の話として伝えているもので、ヤフーは「一株当たり31ドルの買収提案価格は同社の価値を大きく見損なっている(massively undervalue)」とし、「マイクロソフトは最近の我が社(ヤフー)の株価低迷に乗じて、我が社を盗もうとしている(steal the company)」と断じているという。

 マイクロソフトはかねて買収提案にヤフーが応じない場合には「敵対的TOB」に発展させる意向を示していたが、この記事によればヤフーはマイクロソフトがそこまで踏み切るとは見ていないとして、次の二つの理由を挙げている。

  1. 敵対的にまで買収をかけようとすれば、マイクロソフトが一番欲しいヤフーの技術者の間でマイクロソフトに対する敵愾心が生じ、退職などが起きて買収効果が生まれない
  2. 敵対的な買収をヤフーに仕掛けた場合、ヤフーの働きかけもあって独禁法当局がこの買収を法律違反だと調査に乗り出す可能性が高くなり、機敏な買収が出来なくなる
 などを指摘している。ではマイクロソフトによるヤフー買収がないのかと言えば、必ずしもそうではないらしい。ヤフーは「一株40ドル以下の買収提案には応じない」という方針だそうで、マイクロソフトがそれを飲めば話し合いが始まる可能性もあるのだという。

 ただしマイクロソフトが一株9ドルの買収提案価格引き上げをすると、同社にとって120億ドルのコスト増が生じる。今までの一株31ドルでも、創業以来初めて銀行借り入れを行うかもしれないと見られていたから、さらに120億ドルの買収コスト増は難しいかもしれない。ちょっとこの話は長引きそう。

 もう一つ同紙で数日前に面白い記事を発見しました。近くサイエンスに載る記事だそうですが、「エタノールの利用拡大は地球温暖化にはちっとも役立たず、むしろ温暖化を進める」という調査結果、研究結果が出たのだという。

 私はずっと農産物を燃料にするというのは危険な計画だと思っていて、反対なのです。アイオワ州の一帯を歩いたときにもそう思った。世界中でそのうち食料品価格の上昇によって暴動が起きかねない。儲かるのはアメリカや一部の国の農民だけ。先週はまたまた小麦が史上最高値を更新した。日本の今年の春の麦価改訂では30%近い引き上げがあるだろう。

 そういう考え方の私にとっては心強い研究結果なのですが、その理由は確かに穀物から作るエタノールは既に空中にあるCO2を循環させるだけなので、地中の二酸化炭素を地表にもたらす化石燃料より綺麗だが、エタノール生産の増加に伴う穀物(特にトウモロコシ)生産の増加により、今までCO2を吸収していた森林が伐採されたりして結局のところCO2が増えてしまう、しかもかなり増えてしまう、というのです。

 論文はこれから読みますが、だから私は「エタノールを作るなら、そこら辺の草から作る技術を開発しよう」と言っているのです。今のようにトウモロコシを初めとする穀物価格が上昇するのは、日本にとってもそうですが、世界全体にとって由々しき問題です。


2008年02月09日(土曜日)

 (20:56)ははは、午前中に大阪のスタジオで「大雪になっているし、吹雪いている」と聞いたときには、帰ってこられるかどうか一瞬不安になりました。聞いたら、連休で大阪のホテルはいっぱい。だから帰らないわけにはいかない。

 終わって直ちに新大阪駅に向かい、着いたのが正午過ぎの25分くらい。多分座席の位置から最後だったのかも知れない席が空いていて、12時30分に乗ろうとしたら、その時点でもう列車は5分くらい遅れていた。まあ行く手でつかまったらしょうがないな、と覚悟。閉じこめれたらと思ってサンドイッチまで買って乗ったら、大阪と名古屋の間ではスピードを落としましたが、東京には17分遅れだけで着いた。まあラッキー。

 名古屋を過ぎるまでずっと雪が降っていました。それもかなり大きなぼた雪。前原の辺も凄い雪で、スピードを落としたという割には東京に17分遅れで着いたのは、どうやって運転したんだろうとちょっと不思議な気持ち。新幹線もちょっと雪に強くなったのか ?

 新幹線の中ではなるべくそうしているのですが、本を一冊読みました。「日本人の祭りと呪い」というのです。祭り好きで、すっと手が伸びていつか読もうと持っていたのです。

 まあはっきり言って何かを主張しているいう風情の本ではなく、一種の解説本だが、ああそうだったのかと思い付く話がいっぱいあって面白い。たとえば、ずっと「山車」をなぜ「だし」と読むのか不思議だったが、この本にはその理由が書いてある。

 それは、『山車の中央には、神霊降臨のまじないである鉾が立ち、その先端は編み残した竹が垂れている。それを「出し」といい、山車の語源になった』と書いてある。もっとも念の為に広辞苑を引いてみたら、「出し物」の意味と書いてある。まあでも、竹のことは知らなかったので、「なるほど」と。ということは、「出し車」「出し物車」の詰まったもの。

 「競馬」は今は普通「けいば」と読みますが、日本には古代からこの漢字で「くらべうま」という神事があるらしい。流鏑馬がそうであるように、スピードを競うものではなく、神事としての「くらべうま」。優雅でいいじゃないですか。ということは、「競馬」を「けいば」と読むようになったのは何時 ?

 今年問題となった「ナマハゲ」とは一体何か。それは囲炉裏(いろり)などで火に当たりすぎて腕や脚に出来る火斑=なもみ(不精者の象徴とされるという)を剥ぐことに由来する、と書いてある。だから本来は「なく子はいないか」ではなく「怠け者はいないか」という祭りだったらしい。最近は余計なこともするようだし、監視のナマハゲも登場するようですが。

 祭りの掛け声も色々ありますね。

 ワッショイ ワッショイ
 セイヤ セイヤ
 オイサ オイサ
 ホラッシャ ホラッシャ
 ドッコイ ドッコイ
 ソーリャ ソーリャ
 エイサ エイサ
 ヨイヤセ ヨイヤセ

 と実にいろいろある。ワッショイは「和一緒」という説が載せられているが、まあ心を一つにして、という意味だとしたら分かる。「セイヤ」はアメリカのプロ野球のアナウンサーがホームランについて言う言葉でもある。

 自分が知っている祭りもいっぱい出てくる。面白い本です。


2008年02月08日(金曜日)

 (23:56)最近聞いた面白い話二話。。まず銀座で。中国や韓国が旧正月に入って、いっぱい彼の国から日本、特に彼等にとってあこがれの地であろう銀座には旅行者が来ている。本来はファミリー・リユニオンの風習・時期なんでしょうが、日本でも正月は海外で過ごす人が多くなっているのだから、旧正月の風習を持つ彼等が日本に来てもおかしくない。

 さてこれからが話しです。ある人がソニービルの近くのマツモトキヨシ(並木通りでしょうか)で長い列が出来ているのを発見した。どうも中国の人達のようだ。多くの人が銀聯というデビッドカードを持っていたらしい。

 「何を買っているのだろう」と見たら、ツムラなどの漢方薬を買っているというのです。中国のお金持ちが結構日本の野菜を買っているのは報じられているとおりだが、漢方薬も日本のものを買っていく人達が増えている、とは私にとっては驚きだった。なんて言っても、漢方薬は中国のオリジナルですから。中国で中国の漢方薬を買うよりは、日本の製品の方が安全だと考えているのだろうか。実際には見てありません。聞いた話しです。

 次にある会合でのある方の発言。アメリカ経済の先行きにはサブプライム問題の今後が大きく関わってくる。ではサブプライム問題はなぜ起きたのかという問題の中で、格付け機関が商売を欲しがって安易な格付けをしたのではないか、との疑念がもたれている。これは良く言われる話しだ。そこでこの冗談です。

 その人によれば、このことを最初に冗談として言ったのはイングランド銀行のジョージ元総裁だという。私は聞いていませんが、その人によればなぜアメリカの格付け機関が問題を起こすのかについて、ジョージ総裁は以下のように冗談めかして言ったというのです。

  1. Standard and Poorsは、確かに「Standard」(標準)である。しかし、その(審査内容は)Poor(貧弱)そのものである
  2. Moodyは、いずれにせよ「moody」(ムーディ、気まぐれ)である
 もし本当にジョージ元総裁が言ったのだとしたら、なかなか良くできている。イギリスサイドから見ての皮肉もたっぷりである。


2008年02月08日(金曜日)

 (05:56)番組の為に朝起きたら、寝る前には106円を一時割っていたドル・円が107円台、しかもほぼ半ばになっていて、何が起きたのだろうと思ってウォール・ストリート・ジャーナルを見たら、どうやら欧州での金利先行き見通しの変化が原因らしい。加えて、トリシェECB総裁の発言が相場の動きを加速している。

 まず、イギリスが金利を0.25%引き下げた(5.25%に)。インフレ懸念が残る中での利下げで、アメリカ同様にイギリス経済の先行きへの懸念からと考えられる。ここでドルがポンドに対して上昇。次に、金利の据え置きを発表したECBだが、その後にトリシェ総裁がウォール・ストリート・ジャーナルによれば以下のように語った。

 Mr. Trichet indicated a shifting stance on monetary policy. He emphasized increasing uncertainty and downward risks to the euro-zone economy, hinting that the tightening bias of the ECB's governing council is unwinding.

 Growth will be "close to growth potential, but likely on the underside of growth potential," he said, a departure from the council's view in January that gross domestic production growth would be broadly in line with potential this year. The ECB estimates euro-zone potential growth at around 2%.

  "Looking ahead... the slowdown in the economies of some of the euro area's major trading partners is likely to have an impact on euro area real GDP growth in 2008," Mr. Trichet said at a policy briefing.

  Furthermore, there is also unusually high uncertainty about the impact of financial market unrest on the real economy, Mr. Trichet said.

 端的に言えば、インフレに対して強い姿勢を示していたトリシェ総裁が、市場環境の変化(株価の世界的な下落や市場の不安定化)、EU経済の鈍化の危険性に鑑み、これまで一貫して続けてきた引き締め政策を変える可能性を示唆した、ということである。これは夏から秋にかけてもしかしたらECBが利下げを行うことを意味する。

 金利先高感故に各国通貨に対して、特にドルに対して高値推移してきたユーロは、この発言で下落した。今見たら、ユーロ・ドルは1.44ドル台と大きくドル高に動いている。最近はユーロ高が目立っていて、確か1.50前後があったと思った。これに比べればかなりのドル高ユーロ安である。

 ドル・円に関しては特に大きな材料はないようだ。岩田日銀副総裁が「米経済は年後半には成長も」と語ったようだが、これが材料になったとは思えない。ドル・円の相場の動きを見ると、105円台では特にそうだが、ドルの底は徐々に硬くなっているようには見える。ドル先安予想が強い中ではあるが。


2008年02月07日(木曜日)

 (12:56)「良く出ますよ.....」と言われちゃいました。

 何の話しかというと、「あれ、最近行ってないな」と思ったのです。去年は海外出張が2回もあって、年末年始も沖縄に行ったりしていてマッサージは行ってはいたのだが、大好きな「垢すり」には行っていなかった。どうしても体の回らない部分がありますから、定期的に全身をやってもらっているのです。

 冬で乾燥していると言うこともあって、「このままだと痒くなっては行けない」と考えた次第。以前は「垢すり」というと、東京駅の地下の東京温泉だったかな、あそこしかなかった。綺麗なところは。

 しかし今は後楽園にラクアーズが出来たし、新橋駅の烏森口にも大きなサウナが出来て、それがコーナーを持っている。選んでいけるのが良い。うーん、なんだかんだ言って3ヶ月くらいは行っていなかった。

 「ついでに頭の垢も....」と言ったら、「シャンプーはしますが、それ以外の頭の方はご自分で」と言われちゃいました。ハハハ。


2008年02月06日(水曜日)

 (12:56)購入してから今日で4日目ですが、まずは新しいN705iは使いこなせるようになったかな、という印象。あまり変わりませんよ、mova であろうと、FOMAであろうと。通話の分には。FOMAの方がちょっと通話がクリアに出来るといったくらいの変化。今のところ、デュアルの機能は使わないで済んでいます。

 N705で一番「これは便利だ」と思った機能は、「ワンタッチマルチウィンドウ」です。ブックマークに入れているサイトのうち、特に頻繁に使う5サイトを選び出して、それを並列的に一つのウィンドウに入れて、キータッチ一つで移動するというもの。これは非常に便利です。いつも気にしているいくつかのサイトを敏速に巡回することが出来るようになった。

 プレミニに比べて表示部が2倍程度に広がりましたから、1ページに入る情報量が多いのも良い。スクロールの回数が減るというもので、ケイタイメールなど小文字で表示すればほとんどのものについて、全部入る。今までは忙しいときなどスクロールするのも面倒で、最初の数行くらいしか目にしていませんでしたら、一応下まで眺められるということ。

 今までのはおサイフケイタイじゃなかったので、nanaco からスイカ、iD、edy、DCMXなどいろいろなデジタルマネーが使えるのが良い。ちょっと設定に時間が掛かりますが、auの電話でもやりましたから、別に苦労ではない。嬉しいのは今まで海外に行くときの為にボーダフォンの電話を持っていたのですが、それがいらなくなって解約できたこと。これはコストカットになった。

 ただし、キータッチはプレミニの方が圧倒的に良い。プレミニは年代物になったせいか、また全体が小ぶりのせいか、「これで打てるんですか」と良く聞かれた。しかし冗談じゃなく、プレミニは私が過去に使った多くのケイタイの中で一番キー操作が楽だった。傾斜が付いているからです。

 うーん、電話が来るたびに折りたたみをいちいち開けなければいけない、というのも面倒だな。その点でも、プレミニは良かった。だから私の希望はあくまで、プレミニタイプのケイタイにおサイフ、海外通話など一杯詰め込んで欲しいということです。

 昨日のNHKが今のに日本のケイタイはソフトで見ると一台700万行のプリグラムで動いている、と言っていましたが、大変なことは分かった上で、いつも肌身離さずもっているものなので、是非使い勝手を良くして欲しいと思います。


2008年02月05日(火曜日)

 (23:56)またまたアメリカの景気の落ち込みを顕著に示す統計が発表されました。今回発表されたのは、The ISM's services indexと呼ばれるもの。

 ISMとはInstitute of Supply Managementの略語で、日本では名前が違っていた以前は「全米購買部協会」(企業の購買部の担当者の協会)と書かれていた時期もあって、それはそれで分かりやすかったが、今では直訳して「全米供給管理協会」と訳されることも多い。市場ではISMで通っている協会。普段は製造業に関する指数が注目されるが、今回はサービス産業部門の指数が注目された。

 IMS指数はアメリカにおける「日銀短観」と呼ばれるほど注目度が高いが、スーパーチューズデーの5日朝に発表されたIMSのサービス産業指数は41.9と、前月の54.4から大きく落ちた。事前の予想は52.5だったから、相当に予想外の数字であると同時に、景気が縮小しているのか、拡大しているのかの分かれ道である50を大きく下回った。

 つまり、「アメリカのリセッション入り」を非常に強く示唆する統計である。GDPの昨年第四・4半期の0.6%という低い伸び、雇用統計における非農業部門就業者数の縮小(1万7000人だったかな)に続くIMSサービス指数の50割れ、しかも大きな割れと続けば、誰の目にもアメリカ経済の今の姿が「縮小の最中」に見える。

 マイクロソフトのヤフー買収提案で先週末は「上げ」で応じた市場ですが、さすがにこのIMS指数では耐えられない。アメリカのメディアの市況記事の中にはこのISM指数の持つ意味について「was a shocker and a surprise to everybody」と書いてある。サービス産業はアメリカにおいて「雇用吸収」のショックアブソーバーの役割をしていたので、その面でもショックが大きいと言える。

 昨年末から今年にかけての米経済が縮小に入っていることは非常に明確になった。問題は「How far ?」「How long /」ということだ。


2008年02月03日(日曜日)

 (23:25)そろそろ出たかも知れないと思って電話したら「入荷しました」とのことで、実に久しぶりにケイタイの機種変更に行きました。今まで使っていたプレミニは非常に気に入っていたのですが、mova は場所によって電波が弱いのと、お財布ケイタイが使えないため。海外で使えないのもいけない。

 買ったのはN705iです。色々見てこれが一番良いと判断したため。海外でも一つのケイタイで使える。今までは海外に行くときにはボーダフォンを使っていた。これは解約できる。「プレミニと別れるのは寂しい」と思っていたら、思わぬシステムがありました。

 それは「デュアル・ネットワークサービス」。mova と FOMA の二機種を切り替えて使えるシステムで、説明としてはmova の電波がよく入るときにはmova で、FOMAがよく入るときにはFOMAで、という。しかし私はちょっと説明を聞いて、「これはケイタイをなくしたときに便利に違いない」と考えました。

 例えばこうです。FOMA(N705i)をなくしたとする。今の日常生活ではケイタイがなくなると、ひどく不便です。手元に戻るにも、普通は2〜3日かかる。デュアルのシステムでは、その時点で現在使っていなかた携帯(私の場合はプレミニ)から「1540+暗証番号」で起動する。

 ということは、今までアクティブで使っていたケイタイをなくしても、残っているケイタイをアクティブにすれば、電話もメールも、住所録も戻ると言うことです。デュアルを使うと、ケイタイ番号やメールアドレスは一つですから、一方を使っているときは他方は死ぬのですが、電波は拾う。

 いや、別に忘れることがそれほど多いわけではないのです。しかし、年に1〜2回はある。昨年末もある場所に置いて出てしまって大変な思いをした。当然FOMAをメインにして住所管理などはそれでして、時々同期しておけば良いということです。

 また手に入れたばかりで分からないことは多いし、本当に便利だと感じるのはお財布ケイタイを使ったり、海外に行ったときなんでしょう。でも、そこそこ小さいことなどが気に入っている。しばらくは両方を持ち歩くことになりそうです。


2008年02月02日(土曜日)

 (23:25)友人の何人もがこの野中という店はうまいというので、ちょこっと行ってみました。この店の主人は直ぐそばの田中屋で修行したことは知っていました。だから似ているんだろうと思いながら。

 田中屋は家が近いこともあって、しばしば行っていました。もう20年以上になる。この店にも歴史があって、以前はお年を召したご主人が一人で蕎麦を打っていたので、量ができずに夕方の午後5時には店を閉めていたこともある。その後は経営が変わって、銀座や赤坂にも店を出した。しかし私がずっと好きだったのは豊玉の本店でした。

 我が家の近くには六本木にも店があって、以前はニューヨークのソーホーにも店を持っていた本むら庵(西荻窪、環状八号線と青梅街道の交差点から直ぐ。ニューヨークの店は既に閉店)もあるのですが、蕎麦の味が私には田中屋の方があっていて、回数は圧倒的に田中屋が多い。

 その田中屋よりかなり「うまい」と言う人が多いからには、そちらにも行ってみたい。ナビに入れたら直ぐに出てきて、田中屋のすぐそばです。店は住宅街の一角にあって小さい。店回りには駐車場がなく、駐車場はちょっと離れている上に、3台分しかない。だから直ぐにいっぱいになる。

 頼んだのは好きな鴨せいろう、だしまき卵、いたわさ、ナスの煮浸し、天ぷらなど。メニューにはいろいろありましたが、全部は食べられない。うーん、蕎麦そのものは田中屋のあの白っぽいのが好きだな....とか比較しながら。卵焼きは少しついた焦げ目が微妙で、美味しかったな。焼きと言えば、鴨肉に入っている焼きも微妙で良かった。

 もちろん店内は禁煙だったと思った。そもそも煙草を吸わない人間なので、吸っている人がいると気になるのですが、誰もいないと「それが自然」と思うようになっている。あと2〜3回行ってみようと思うのですが、確かに我が家の近くに新しい蕎麦の店を発見できたことはラッキーです。客としては、異なった美味しい店が見つけられるのが良い。

 麺という意味で言うと、乃木坂のリストランテ・デ・ニーノもまだ一回しか行ってないのですが、最近あまり良い店がないイタリアンの店として、結構いいかもしれない。この店の近くには、良く行くコーヒー・ハウスがあるのですが、今まで一回も入ったことがなかったが、気になっていたのです。

 先週の昼間行ったのですが、お客さんの半分はイタリア人でしたな。ちょっと遅く行ったからかも知れませんが。母国の人が多いと言うことは、気さくな、しかし現地に味に近い店ということです。値段もリーゾナブルで、パスタも美味しかったし、ナスがのったパン、様々な野菜の煮込みなど、良い店だと思いました。狭い店であることも野中に似ている。


2008年02月01日(金曜日)

 (13:25)日経エコのサイトでの最新のエッセイが公開されました。



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