2009年12月31日(木曜日)

 (17:56)ナマでこれほど長い時間スタジオにいたのは初めてかな。「やじうまプラス」で午前6時から4時間45分、午前10時45分まで。「ナマ」ではない「収録」ではありますよ。半日近くやっていたこともある。ナマはカメラがこちらを向いている間は立ち上がることも出来ない。基本的には座っていなければならないので、ちょっとお疲れでした。前の晩あまり寝てないこともあって、終わったら3時間ほど昼寝をしました。ははは。

町田さんが最後の出番となった日経ヴェリタスの月曜日のスタジオでの集合写真  12月31日に東京にいるのは本当に久しぶり。去年は屋久島で、その前が沖縄。それ以前はインドなどの海外が多かったように思う。今年も検討したのですが、曜日の並びが悪い。中国には近々行かねばと思っていたのですが、上海や北京などの都会は見ても仕方がない。本当は中国の田舎に行きたいのですが、それには時間がかかる。まあ今年はブータンに行ったし、また来年企画し直します。チベットが有力な候補です。

 今私の部屋のテレビはBS1ですが、ちょうど今年タイガー・ウッヅが勝ったアーノルド・パーマーのインビテーショナル・クラシックの再放送をやっている。なぜ今この時期にタイガーの映像を流しているのか知りませんが、来年のゴルフ・シーズンが接近すると、今の雰囲気は変わって、「また彼にグリーンの上に登場して欲しい」と考える人が多くなるんでしょうね。

 聖人とも思われていたタイガーの今年の事件に関しては、まだ真相は分かっていないが、まあ彼の方に非があるのでしょう。しかしだからといってアスリートとしての彼の能力に疑問符が付いたわけではない。相変わらずすごい選手でしょう。世界は彼を今年は違う角度から「すさまじく消費」した。来年はまた次の風が吹くような気がする。

 実は私は「タイガーの活躍は、オバマが大統領になる下準備をした」という考え方です。それほど彼の活躍は、黒人と言われる人々に対するその他の人種の人の見方を変えた。今はその両方がちょっとピンチだということです。しかし人の評価は刻々、しかもすさまじく変わる。来年はそれがどう動くか。

 鳩山内閣の「新経済成長戦略」は、昨日夜かなりしっかり読みましたが、一体誰が書いたのでしょうね。馴染みのない単語がずらり。これを政治家が書いたとは思えない。「モーダルシフト」はまだいいとしても、私も「ドラッグラグ」「デバイスラグ」なる言葉は知りませんでした。業界の人しか知らない言葉。それが使われている。

 それにしても、本当はまずこれ(”戦略”)があって、その上で事業仕分けもなければならなかったのです。指針がないまま事業仕分けが行われた。仕分け人の一人は、「(指針がないので)自分の良心に基づいてやった」と。そうだとしたら、仕分け人一人一人が異なる基準を持って事業を仕分けたと言うことです。これでは結果はバラバラになる。実際にそうなった。

 民主党はネクスト・キャビネットというのを作っていた。そういうところで、基本戦略(成長戦略を含めて)を作っておくべきだったのでしょう。もっと前に。「政権交代」を叫んでいたのですから。連立がありましたからその面で遅れた理由は分かる。しかし、思ったほど、というか全く政権準備が出来ていなかったというのが、この100日あまりで明らかになったということです。

 民主党の新戦略に対す私の第一印象を書けば

  1. アジアに主に触れているが、ではFTAAPなどを具体的にどう進めるかのシナリオがない。また世界経済でのアジアの地位向上はその通りだとしても、デファクト・スタンダードを作り始めた欧州や、依然として大きな市場であるアメリカに関するアイデアがない
  2. 「環境・健康・観光」の「3K」を成長の柱にと言うことだが、やはり日本が世界で存在感があるのは製造業であり、そのセクターをどうやって強くするのかに関してアイデアがない
  3. 「環境」「健康」についても具体的に何をするか不明だし、「観光」を言うなら一番障害になるのは「円高」だが、2009年下半期の円高は民主党政権の方針を受けた為替動向とも見ることが可能で、大筋のところで矛盾している
 などでしょうか。今年最後の30日の日本の株式市場が全くこれを評価しなかったのは分かる。日経の一面はこの民主党の新経済戦略をトップから外した。相変わらず来年の民主党の経済政策はJAL問題への対処のようにぶれるし、芯が通らないのでしょう。それでは困るのですが、まあ経済は政府が動かしているわけではない。民間でできることは民間で進めるしかない。本当に政府も一体とならないとパワーアップしないのですが。

 一年もあれば、役割を変える人が大勢出てくる。掲げた写真は2年間「日経CNBC」で毎週月曜日に「ヴェリタス・トーク」を担当した町田裕美さんの最後のスタジオでのショット。といっても彼女は今後も同局の「リーダース」などの番組で仕事を担当する。「ヴェリタス・トーク」で私は彼女の最初の回と最後の回にたまたま当たった。新しい番組でも頑張って欲しい。

 私の番組では、皆さんに長らくポッドキャスの経済番組として聞いていただいた「日経ビジネストレンド」がいったん終了した。この手の番組が4年続いたこと自体、ある意味で驚きです。大部分の期間にわったてスポンサーだったIBMさんには感謝です。私のもう一本のポッドキャス番組である「伊藤 洋一のラウンドアップ・ワードルナウ」は続きますので、お楽しみに。こちらは富士通さんの提供です。両方ともポッドキャストの「ビジネス部門」で、ずっとベスト5に入っていました。そしてこの文章を書いている今現在は、ビジネス部門一位です。

 終わる番組があれば、始まる番組もある。まだ実際にはスタートしていませんが、2010年には面白い企画が私の周りでも始まっている。お楽しみに。それにしても、来年は日本のテレビ業界の大きな番組のいくつかが終わる。「番組は始まり、終わる」ものですが、寂しいことです。

 いろいろあった2009年。このコーナーをお読みの皆様にも今年に対するいろいろな思いがあると思います。むろん、来年に対する期待も。来年が皆様にとって良い年になりますように祈念します。よい新年をお迎えください。


2009年12月29日(火曜日)

 (23:56)年末の世界の市場では、株が相対的に静かになってきましたが、為替は動き出した印象です。この文章を書いている段階で、ドル・円は92円台に乗ってきた。材料はチェックしてありませんが、アメリカの金利の上昇気配の中で日本の金利の低水準持続見通しが為替相場を動かしていると思われる。

 ドル・円だけでなく、他通貨・円もやや円安に展開。もしこの為替相場水準が続いたら、明日の大納会も面白い展開になるかもしれない。連騰の後でその影響も出るでしょうが、最後はやはり「上げて終わりたい」という市場心理はあるでしょうから。石川遼君も来るらしいし。それにしても、一時は7000円を割れそうになった今年の日本の株式市場ですが、それに比べれば今の水準はだいぶ反発した。

 それでも1989年という20年前の水準、つまり38900円ちょっとでしたっけ、に比べればどえらく安い。3割くらいですか。これほど株価の下げに見舞われた先進国も珍しい。4万円近い株価も理論値を超えていましたが、7000円の水準もおかしいでしょう。デフレ価格ということです。

 年明けの市場も大きな変化がありそうです。今の世界の株式市場に対する見方は、一方で悲観論もあるのですが、実際に投資をしている人の心理的なフレとしてはブルに傾いている印象がする。特に中国、インドの株式市場の株価はちょっと走っている。市場への見方と、経済の見通しはちょっと違う。不況下の株高というのもありますから。

 そういうことも含めて、来年の市場も大きな動きがあるんでしょう。金市場も含めて「バブルの芽」はいろいろある。まあこれだけ金融緩和をすれば、資金が集まったところでは価格が上がり、時に度を超す。集まりすぎれば、あるショックを契機に離散する。

 しかしそのバブルの崩壊によって世の中が終わるということもない。マスコミ、特に雑誌は「崩壊」という言葉を簡単に使うが、世界は常に「life goes on」です。来年もそういう年になりそうな気がします。うーん、ドル・円は円高も試すのでしょうが、市場はへそ曲がりなので円安を試す時間の方が長い気もする。

 そういう予感のする年末ですね。


2009年12月28日(月曜日)

 (15:56)元旦の夜にラジオ放送され、その後ポッドキャストでリリースされる伊藤 洋一のラウンドアップは面白いですよ。実際に元旦の夜に生で放送するのは近所迷惑(要員が必要ですから)でちょっとできないので、今日の昼に収録したのです。恒例の中国特集で、つい最近も中国に行って北京の−15を経験した柯隆(か・りゅう)さんの話は冴えていた。

 2010年に恐らく中国はGDPで日本を追い抜く。「世界第二位の経済大国」という使い慣れたフレーズを日本人は使えなくなるのです。だからどうということはないのですが、心理的には日中両国にとって大きな変化となる。

 たぶん中国人は自国の力が伸びたことを言葉として実感する。そのとき日中関係はどうなるのか、など話題は豊富です。その一方で、中国では国内矛盾(貧富の差や環境問題など)が高まっている。中国の政治体制も危機に瀕する可能性もある。むろん経済の先行きに関する話題も面白かった。彼の話を聞くと中国に関する思考が明確になる。

 ところで、これは丹野さんに教えていだいたのですが、今発売中の日経サイエンス20年後の自動車という対論記事があって、そこでの話が面白かったらしい。参加者はGMの研究開発・戦略計画担当副社長ラリー・D・バーンズ(Larry D. Burns)、米国トヨタ自動車販売の先進技術車両マネジャーであるビル・ライナート(Bill Reinert)、米国電力中央研究所(EPRI)の電気自動車・エネルギー貯蔵担当理事マーク・S・デュボル(Mark S. Duvall)、テスラ・モーターズ最高技術責任者のJB・ストローベル(JB Straubel)など。

 主な結論は「内燃自動車は改良を続けながら残る」「今のままでは電池の供給に限りが出てしまうだろう」「若者は車に乗っている時もクラウドとつながっていたいので、何らかの対応をしなければ自動車に魅力を感じないだろう」などが話題に上っている。

 これらは面白い指摘です。まだ文章を読んでないのですが、最後のクラウド云々の話は、実は今年の秋ですが、ドイツの部品メーカーに呼ばれて、自動車の話をした時に私自身が強調しておいた点です。英語でやったので結構もどかしい講演だったのですが、そのとき思ったのはどうして自動車業界の人は今の自動車が「退屈な箱」に過ぎないとの一般の人の認識を理解しないのか、という点だった。たぶん業界の人は自動車が好きな人が多くて、「走ることはエキサイティング」と思っているのです。

 しかし私もそうですが、確かに走ること自体も面白いが、普通の道は運転していても退屈です。特に高速道路は。常に同じ作りをしている。その退屈さを紛らわしてくれるツールが車には十分揃っていない。だって携帯メールを安全に見ることもできない。むろんрノ出ることは不可能です。

 私はそもそもケイタイがクラウドを扱えないようだといつかは見捨てられる、という考え方の人間で、それは車も同じ事です。ネット関連の車の機能は本当に遅れている。だってナビの地図なんて自動更新できるはずなのに、今はディーラーに行かないと出来ない。ちょっと時間が経過すると、世の中には自分のナビに掲載されていない道路が多く出来ている、という事態になる。そんな古い世界に居住できないじゃないですか。

 たぶん今まではネット関係の環境を整えようとしても「顧客が付いてこない」というのが理由だったのでしょう。しかしそういう環境は確実に変わってきます。

 今は日本の若者だけが車離れしている。しかし業界が早急に対応しないと世界の若者が....ということになる気もする。


2009年12月28日(月曜日)

 (08:56)ふっと気付いたら、片手で数えられる日しか残っていない。というか5番目の指は2010年でした。まあそういう思いが頭の片隅にあったので一昨日、昨日は結構身の回りの整理に追われたのですが、それでも「今年も終わりだな」と改めてビックリ。

 年賀状の宛名入れ、膨大にたまった領収書の整理、不必要なPCの処分などなどかなりやりました。もっとも部屋の雰囲気が劇的に変わるまでしたいのですが、そこまではなかなか行かない。まあでも普段あまりやらない整理ですから、年末だし少しやっておかないと新しい年を迎えるに当たっては気分が良くない。あと2日くらい整理に費やす予定。もっとも今年は31日の午前中まで仕事が入っていて、今日も午後からラジオ、夜テレビですが。

 それにしても、年末年始に国際便に乗る人は大変心配な事態になりましたね。すべての空港、特にアメリカ離発着便で警備が非常に厳しくなっているそうです。テロ未遂事件があったため。今朝の新聞によると、容疑者の履歴などが明らかになっているが、思想にかぶれた点以外は特に変化のない普通の青年のような気がする。ここが恐ろしいところです。テロのない世界の実現はなかなか難しい。

 今後は空港への早期の到着から始まって、機内持ち込みの著しい制限など。海外に行く方はご注意を。9.11のテロ当時からはちょっと利用が楽になっていた航空機利用ですが、警備の強化で世界のトラフィックが減るかもしれない。

 女子、男子のオリンピック代表が決定。一時はオリンピックに行けないのではと思っていた浅田真央ちゃんが決定したのは「さすが。良かった」ですが、鈴木明子さんが決まったのは良かった。中野さんは惜しかったのですが、爆発力は鈴木さんのほうが上のような気がする。


2009年12月26日(土曜日)

 (23:56)年賀状を刷っている最中にプリンターが「定期的に内部の部品をチェックする時期です」とかいって止まってしまったり、いろいろありますね。ちょっと頭に来たがこれはどうしようもない。

 ところで、日曜日の「世の中進歩堂」は、これまで放送した中から特に興味深い研究ばかりを集めた総集編を送ります。それにしても、この番組は世の中の先を行っていると思ったのは、今日の日経でしたか、LEDライトを使った「可視光通信」の話が出ていたのですが、既に番組で扱っている。

 まあそういう狙いの番組ですからそうですが、番組をやっていること自体が勉強になるという面白い時間です。是非ご覧下さい。それから、木曜日の日経に載った大阪での講演風景はここにネット収録されています。


2009年12月24日(木曜日)

 (23:56)ずっと外に出ていて今鳩山首相の夕方6時からの記者会見を撮っておいたビデオで見ましたが、仮に同首相(議員としての記者会見だとしていましたが)の言うことが間違いないとしても、二つの問題が残ると思いました。

 第一は、あまりにも彼の育った、そして置かれている環境が浮世(現実)離れしていて、現実そのものを扱う国のトップの政治家として適切な人なのかどうか、という問題。「国民の生活が第一」と言いながら、その実鳩山さんは実際の「国民の生活」を知らないのではないか、という気がする。

 だってそうでしょう。毎月1500万円、もっと長い時間軸で見ると十数億というお金を母親からもらっていながら、「全く知らなかった」というのだから。自分の身の回りのお金の動きが全く把握できていないということだ。

 そういう人が、今の多くの国民のもっと少額の、しかし非常に身に詰まされる生活回りのお金の動きを理解することは出来ないだろうし、それが出来なければ国民の生活そのものも本当のところでは理解出来ていないのではないか。政治は現実との格闘だから、そもそも現実を知らないというのは政治家にとっての大きなマイナスです。政策を間違える。

 第二に過去のご自身の発言との整合性です。明確に「秘書の責任は国会議員の責任」と言い切ってきたのに、「自分は私腹を肥やしていないから(自分が指弾した)過去のケースとは違う」と。まあこれはどう考えても後付の理由です。鳩山議員の過去の発言をガイド(基準)とすれば、秘書が有罪になった瞬間に議員も有罪になる。

 全体的に非常に苦しい記者会見だったと思う。一国のトップがする記者会見かどうかという観点から見ると、「すべきでない、みっともない会見」の部類に入る。ただちの辞任は否定した。ここでも判断を国民に丸投げしている。ということは支持率次第でしょう。

 今日の記者会見だけで支持率が決まるわけではないが、少なくとも「説明責任」との名目で行った今日の会見が、支持率向上に寄与するとは考えにくい。


2009年12月23日(水曜日)

 (13:56)今まで普天間の問題にはあまり関心を払わず、医療保険問題やタイガー・ウッヅの問題ばかり報じていたアメリカのマスコミにも、「日米関係の緊張」を取り上げる記事が徐々に多くなってきたように思う。

 今朝ネットサイトで見たウォール・ストリート・ジャーナルの「Okinawa Mayor Race May Hold Key to U.S.-Japan Base Spat 」はその種の記事の一つ。

The course of U.S.-Japan relations, and the future of the American military presence here, may come down to who wins the mayoral election in this island town hundreds of miles from Tokyo.

Ties between Japan's new center-left government and the Obama administration have become strained in recent weeks over intensifying debate about the U.S. military presence on the island of Okinawa. The sides agreed in 2006 to close an airbase in Okinawa's center and build a V-shaped runway for the Marine Corps outside this town on the island's scenic coast.

 という書き出し。つまり、日米の今後の先行きと沖縄のアメリカ軍基地の将来が、東京から数百マイルも離れた市長選の結果に左右される、と。「center-left government」ね。まあそうでしょう。アメリカから見れば。鳩山首相の本音である「常駐なき安保」の基本的考え方は、社民党のそれでもある。

 この問題は日本ではずっと論じられてきた。つまり、決定を先延ばしすることのリスク。クリントン国務長官が日本の駐米大使を呼んだのもそれ故でしょう。国の政策は政策としてきちんと対応する必要があるのではないか、と。

 鳩山内閣に対する支持率は、ここ一週間くらいで出てきたマスコミ各社の調査で一斉に下がっている。時事通信の46.8%が一番低いのかな。次が朝日の48%だったと思った。まだ50%を超えている調査もあるのだが、3ヶ月前のスタートは軒並み70%前後だったことを考えれば、ちょっと例のない急降下。

 ただし一つポイントがあって、鳩山内閣、または鳩山首相(その指導力)には辛い点をつけ始めた国民も、民主党という党に対する失望には繋げていない、という点だ。つまり党への期待は依然として大きい。しかし鳩山という人、またその人が率いる内閣に対する失望は募っているということだろう。

 「では、民主党をまた代えて自民党に戻すのか」と考えれば、「それは嫌だ」「まだまだだ」と国民は考えている。そういう状況でしょう。依然として国民の間には、「今回の政権交代は自分たちが行った」という強い気持ちがある。それを全ひっくり返しする必要はまだないし、民主党の政権(鳩山氏の次の政権も含めて)が何かを生み出してくれると期待している。

 野党になって自民党も冴えない。今になってみると、「こんなに人材がいない党だったのか」という気もする。国民の期待の高さと、凋落してきた鳩山首相に対する国民の支持。そのギャップを埋められるのは首相本人でしかないような気がする。または、民主党が次の党首を選ぶのか。


2009年12月22日(火曜日)

 (13:56)まるで6〜7年前の上海のタクシーのよう。そのときも目を丸くしたが、今回もびっくりすると同時に、がっかりしました。タクシーに乗った瞬間に。それはまるで6〜7年前に上海で乗ったタクシーのように防御がなされていたからです。

 気持ちはわかりますよ。「もう何十人も.....突然後ろからですからね.....」と運転手さん。これだけ囲めば、刃物もかなりの程度防げるし、何かあってもその間に逃げられる。しかし乗った方が圧迫感を受ける。

 でも「こんな防御態勢はやめてください」ともいえない。実際に運転手さんたちが危険な目にあっていることは確かだから。東京のタクシーでもここまでやっているのは数は少ない。しかし印象としては強烈でした。


2009年12月22日(火曜日)

 (08:56)読者の皆さんからメールなどを頂きましたが、メーラーとして使っている Thunderbird (一台のコンピューターでの異常)でのリンク不良に関しては、基本的には「関連づけの失敗」であることがほぼ判明しました。いろいろやってみましたが、どうも良くならないので昼間に時間があった月曜日に新宿のヨドバシカメラのPC DOC(でしたっけ)に行って見てもらいました。

 さすがにプロですね。何を見たかというと、リンク先の代わりに立ち上がってきたソフトウエアを見て、「何なんでしょうね、これは秀丸との関連付けがうまく働いていないのでは」と。はっとしましたね。確かにこの一台だけ、リンク付けで余計なことをしたような思いがする。

 秀丸エディターはテキストファイル操作ソフトで、htmlを書くときに最もよく使うのですが、例えば「html」「htm」などの関連づけで何か今までと違うことをしたような気がする。店の人が言うのは、私が使っていた秀丸のバージョンが古かったことと、この一台のPCが「64ビットPC」であったこと。

 「古いソフトと64ビットPCではいろいろ不都合が起きますよ....」と店の人。そりゃそうだ。何せ私が使っていた秀丸は95の頃のものですから。しかし行って良かった。ちょっと気になっていた問題が解決しましたから。


2009年12月20日(日曜日)

 (22:56)思いついて、街の行きつけの電気屋さんに行ったのです。LED電球を家の中に何個か用意しておこうと思って。今度白熱電球が切れたらLEDに切り替えようと。

 そしたら案外品薄なんですよ。一軒には60Wの白が4個しかなくて、もう一軒は60Wの暖かい色の方を求めたら2個しかなかった。店の人もびっくりしていて、そりゃ1個3500円弱くらいしますから、「あまり売れないだろう」と仕入れも油断していたら、「案外出るんでビックリ」だそうです。

 それもそのはず。剛毅な話を聞きました。一気に80個買っていった人がいたというのです。「全部換える」と言って。そりゃ驚きますよね。電球を全部で80個も使っている家なんてそうはない。

 店もビックリして、「80個ですか」と。そしたら、ビルのオーナーで「うちのビルの電球を全部LED電球に換える」と言って買っていったそうです。そりゃビルなら可能性はある。しかし例えば3500円として80を掛けると28万円。結構な金額です。

 LED電球は重い。80個を持って帰ったとしたら相当嵩張り、かつずっしりと重かったのでは。我が家は今まだ使っている白熱電球などなどが切れたら、徐々に換えて行こうと思っているのですが、その人はどうするでしょうね。ビル管理会社の人を呼んで一気に換えるんでしょうかね。まだ使える白熱電球はもったいないような気がするのですが。

 それにしても面白い。電気屋さんで番号なんて聞かれたことないのに、LED電球購入では聞かれた。「番号を何に使うの」と聞いたら、それはそれは長く使うので、何時どの番号の人が買ったか記録をとっておいて、あとの故障などをトレースするというのです。

 そういわれてみると、中の構造は分からないのですが、十分に何か詰まっていそうで、それ故に重い。故障したら直せるようになっているでしょうか。


2009年12月20日(日曜日)

 (10:56)土曜日に家に来た雑誌に新潮社の「Foresight」があって、「多分お知らせが入っているのだろうな」と思って開いたらやはり『「フォーサイト」休刊のお知らせ』が。数日前に「休刊」のニュースがあったので。この「お知らせ」への感慨は深い。

 「創刊はベルリンの壁が崩壊し、米ソの首脳会談で冷戦の終結が宣言されて間もない1990年3月のことでした....」でお知らせは始まる。当時の伊藤幸人編集長にお会いしたのが確か壁崩壊直後のドイツから帰ってきた直後で、第一号からの4年くらい毎号コーナーを担当した。コーナーを担当する一方で、年に1〜3回くらい長い文章を書いた。

 毎号のコーナーもそれはそれで頭をまとめる意味では良かったのですが、長い文章(2〜4ページ)を書くのは一種の格闘技ですから、楽しかったことを覚えている。今はそういう長い文章は私の場合「Voice」が多いのですが、当時は「フォーサイト」が多く、たまに「諸君」かな。

 「大競争時代」なんて単語も私がフォーサイトで使ったのがきっかけになったような気がする。出版の話がいっぱい来たが、その時は忙しくて書かなかった。「大競争時代」という意味では今がまさにそうなんですが、今はグローバライゼーションという単語の方が趨勢になった。

 いずれにしても、こういう硬派の雑誌がなくなるのは寂しい。ネットがかなりの程度代替をしていると言っても、書く方にしても長い文章は、文章の構成を考え、入れる事実を選び、そして結論に持って行く流れを考えて文体を決める....という手順が必要です。ネットはかなりそれが自由、といえば格好良いのですがスタイルが曖昧なケースもある。雑誌の文章を書くときは常にある程度の緊張がある。それが心地よい。

 メディアが揺れているという意味ではテレビも同じで、昨日今日で読んだ本には、「テレビ局の裏側」(新潮新書)がある。フリーのテレビディレクターが書いたモノで、オビは「崩壊する巨大メディアの内幕」と。私は崩壊するのは「ビジネスモデル」だと思っていて、テレビ局が整理されることはあってもなくなること、崩壊することはないと思っているのでこのオビには誇張があるのですが、この本は今の業界が抱えている問題をある程度えぐり出すことに成功している。

 しかし音楽でもそうですが、供給ルートが多様化して安価になったことに伴って需要も劇的に増えたというのが私の主張で、映像も音楽ほどではないが多分そうなる。著者が書いているように、「では何を供給するのか」が今後重要になるのです。ビジネスモデルが変容するのは当然で、問題はそれにどう対応するかです。

 ところで、今日の「世の中進歩堂」は、雷です。最近は夏ばかりでなく、冬でも聞かれるようになった雷鳴。その驚異とは何か、そしてそれは何かの役に立たないのか.....。

 今日は、雷研究の第一人者で通称“雷博士”と呼ばれている国士舘大学の乾昭文教授をお招きし、雷が我々の生活にどう影響するのかを特集します。そのなかには私や皆さんのように、家でPCを使っている人間にはビックリの事実が。

 ちょっと中身を事前紹介すると、雷博士は今まで知られてこなかった雷被害を発見した。それは、LANケーブルからのパソコンへの被害。電話線に落ちた雷が、通信回路を伝わってパソコンへ侵入し、故障させてしまうという。

 また博士は、雷が落ちなくても近付くだけで電子機器が故障する原因になることも解明した。 さらに、電子機器だけでなく、植物への影響も調査中。カイワレ大根を使った画期的な雷の予防法や、何と、雷を利用してシイタケを巨大化させてしまおうという驚きの研究も行っている。 身近ではあるが、まだまだ謎が多い雷。その知られざる力を紹介する。

 お楽しみに。


2009年12月19日(土曜日)

 (00:56)忘れていましたが、新しいエッセイがアップされました。http://premium.nikkeibp.co.jp/em/column/itou/がURLです。COP15も難渋しているようで、その問題についてです。

 松井のエンジェルス移籍に対してヤンキースが何を言うのかと思ったら、キャッシュマンGMが「決断を待って欲しかった」と。しかし結局のところキャッシュマンが松井の守備の可能性を全否定したが故の松井の決断だったと思う。

 松井はヤンキースタジアムでのMVPインタビューでも、「ニューヨークが好き、このチームが好き、チームメートが好き、そしてここのファンが好き」と言っていた。松井は街を歩いても人々がちらっと見るくらいで見逃してくれる大都会ニューヨークが好きだったんですよ。田舎じゃそうはいかない。

 ニューヨークが好きだから、そこのチームであり、常に強いヤンキースが好きだった。自分がその一員であることを誇りに思っていた。しかし、同じように彼は野球が好きであり、野球は攻撃と守備からできていて、最近のヤンキースでの「攻撃のみ」という立場には違和感を抱いていた。「守りたい」と。

 今日の読売新聞によると、エンゼルスのソーシア監督は松井と直接会って、守備機会を与えることを確約し、かつ彼自身が持つ松井への高い評価を語ったという。日本の選手の球団選択でも大きな要素になるのですが、「監督が乗り出す」というのはやはりファクターとして大きい。何せ現場の一番偉い人ですから。

 キャッシュマンは「あと数日待ってくれれば」と言ったそうだが、何事も時間の流れの中で二度と取り戻せいことが出てくる。本気で彼がそう言っていたとしても、もう遅い。来年、日本のテレビがヤンキースの試合を放映するのは「対エンジェルス」「対マリナーズ」の時くらいになるでしょう。激減する。ヤンキースタジアムの魅力も大きく減退。ジーターなどもあと数年。

 松井には新天地でも活躍して欲しい。とりあえず来年の4月13日。ヤンキースタジアムでのヤンキースの開幕戦(対エンゼルス戦)に、エンゼルスの松井が先発出場してレフトを守り、そしてHRを2本打つというのが良い展開だと思う。今日の夜のラジオ放送(同時にポッドキャスト)で私はそう予測しました。

 ワールド・シリーズの時は「MVP」はちゃんと予想した。その前日の講演会で。松井のスポンサー企業が相手だから言ったのではない。明らかに調子が良かったからです。直近で松井に会った日本の野球選手OBは、TBSの記者に「今なら年間40本打てる。ただし走って止まるのが....」と言っていたそうだ。

 やはり一連の走る動作には問題が残っているらしい。うーんそれを解消できるか松井くん ! 今の予定では、一週間に一回くらい守るという計画のようだ。それでもエンゼルスは松井が欲しいでしょう。ゲレーロがいなくなったエンゼルスでは十分にDHのみでも存在感は大きい。ファンとして松井には新しいチームでも大きな存在でいて欲しいと思います。


2009年12月18日(金曜日)

 (18:56)「私が決めます」と何回聞くことになり、そのうち何回に決断があるのか、とクビを傾げたくなる今の状態。普天間の時もそうだった。「私が決めます...」と。しかし決まったことは先延ばし。アメリカ人は、「Is no decision a decision ?」と言っていた。それに反論できない。

 鳩山さんは優しいから、沖縄県民の”思い”、国民の”思い”、前回の総選挙で当選した民主党議員の”思い”などなど「思い」を盛んに口にする。その言葉を聞いたことはないが、もしかしたら「小沢さんの思い」など実に多くの「思い」が心や頭を駆け巡っているのでしょう。

 その結果どうなるのかと言うと、いろいろな”思い”に気遣いするが故に「八方美人」という指摘・批判になってくるし、実際にそうなっている。しかしたぶん政治とは、いろいろな人、地域の思いを斟酌しながらも、それに優先順位の付与や選択を迫られる仕事です。だから国民から選ばれ、それ故に所得も高い。

 その政治家、または政治の選択によって事態が動き、それがまた時代を展開させて、それが新しい時代を作る。何も決めなければ、時代や事態が動かない中で、いろいろな人の思いが制御できないほど強くなって、事態の紛糾を呼ぶ。その結果生まれるのは、「八方塞がり」です。

 民主党政権は国民の強い期待を集めて成立した。その前の自民党の政治があまりにも体たらくの度合いが高かったためです。それに国民の政権交代への期待も強かった。マニュフェスト故に民主党が勝ったとは思えない。むろんそれも重要だったが、それは今までの自民党的政治へのアンチテーゼが国民は欲しかったのです。しかし民主党的テーゼは行き詰まりつつある。今の状態では。財政赤字は膨らむばかりで、それを削減しようとしたら約束した施策ができない。

 鳩山民主党の政治が「八方塞がり」になるなかで、国民も「自民党を拒否して民主党を選んだのに...」と八方塞がりの心理状態に再び陥りつつあり、その結果、国民がこの国の先行きに不安感を強めている。望ましくは鳩山さんが必要な時宜を得た判断を「私が決めました」と事態を動かすことだと思う。

 それができないのなら、鳩山さんだけが民主党の政治家なのではないのだから、局面打開にはいろいろな選択肢を選び得る。衆議院で308議席ももっているわけだから、民主党が解散の挙に出ない限り、民主党政権そのものは続く可能性が高い。来年動くのは参議院の勢力図だけだ。

 心配なのは、今のままの趨勢で展開し、明確な説明なしに民主党がマニュフェストの公約を変更した場合に、来年の参議院選挙でむしろ民主党に不利な状況が生まれて、それが政治の混乱に拍車がかかるケースと、「結局民主党もダメか」と日本国民の政治不信が高まる危険性だ。

 今でも参議院の過半数がとれないが故に民主党は国民新党、社民党と連立を組んでいる。来年の参議院選挙でこの両党を併せても過半数がとれない事態になれば、またまた政治情勢は混迷する。公明党が入るにしても、それだけ政権の意志決定能力は落ち、プロセスは増す。

 それよりも何よりも、「有効な思索と施策」を欠く政治への不信感は国民の間に強まりつつある。世界中の国々の政治が問題を抱えていることは確かにしても、日本の混迷ぶりは突出している。「丁寧だが決断力のある政治」が欲しいと本当に思う。


2009年12月17日(木曜日)

 (20:56)今日は本当にびっくりし、かつがっかりしました。講演会があったのです。ある会社の為の。忙しくてレジメを作れていなかったので、素早い作成方法として「グーグル・ドキュメント」を想起して作って、「さて送る番だが、今回は一度もファイル(doc などの)に落とさずに”シェア”でブラウザ処理でいこう」と思って、担当者のメールアドレスを入れて送ったのです。シェアにすると、少し整形された形になるのです。

 そして送りました。しかしちっとも返答がない。どうも到着した気配がないのです。しょうがないので、「どうしました」としかたなく電話したら、「サイトが開けないのです」と。こちとら「えっ.....」てなもんです。今まで失敗したことはなかった。

 「どうして」と私。向こうの答えは、「サイト制限に引っかかってしまう」というのです。日本の大部分のオフィスのコンピューターのネット視聴には、「業務に関係ない」というメッセージが出て特定のサイトを見られないことは知っていた。しかし今回私が送ったのはグーグル・ドキュメントの講演会用のレジメですよ。色気もなにもない。

 呆然ですよね。せっかくクラウドで何のソフトウエアも使わずに書いて完成させたのに、またファイル(doc)に転換してdocを作り、メールに添付して送った。なんだが非常にがっかりしました。クラウドを使って素早く処理したつもりが、結局はファイルに落とさざるを得なかった。

 最近は私が担当しているサイトや雑誌への原稿送付は「googe document を作成→shareで相手方のメールアドレスを入力→メッセージを付けて送付」ですべて処理してきたので、それが通用しないシステムを持っている会社があると知ってびっくり。

 ネットの世界での技術革新としてのクラウドで、IT利用方法が劇的に素早く、かつ安価になる手法が広がっているのに、それをシステム的に受け付けない。まあ今回は小さな問題で、「解除」で解決するのですが、何をを使用とすると傷害にぶつかる。困ったものです。


2009年12月17日(木曜日)

 (04:56)まだ詳しくは読んでないのですが、さらっと読む範囲ではFOMCはアメリカ経済への景況感を強くしているように思える。「the deterioration in the labor market is abating」という表現は、前回の11月4日の声明にはなかった。

 また前回の第三パラの最初の文章は「In these circumstances, the Federal Reserve will continue to employ a wide range of tools to promote economic recovery and to preserve price stability.」で、その後にThe committee will.....となっていたが、今回はこの文章を頭から除いた。ということは、アメリカのとるべき金融政策がだいぶ平常に戻ってきたと判断していると言うことだ。

 このFOMC声明を受けて、小幅に上げていた株価は一端水面下に落ちた後、その後盛り返している。引けがどうなるかは不明ですが。外国為替市場ではドルが若干強くなって。90円の手前。全体的には円が各国通貨に対してちょっと弱い。

Release Date: December 16, 2009

For immediate release

Information received since the Federal Open Market Committee met in November suggests that economic activity has continued to pick up and that the deterioration in the labor market is abating. The housing sector has shown some signs of improvement over recent months. Household spending appears to be expanding at a moderate rate, though it remains constrained by a weak labor market, modest income growth, lower housing wealth, and tight credit. Businesses are still cutting back on fixed investment, though at a slower pace, and remain reluctant to add to payrolls; they continue to make progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales. Financial market conditions have become more supportive of economic growth. Although economic activity is likely to remain weak for a time, the Committee anticipates that policy actions to stabilize financial markets and institutions, fiscal and monetary stimulus, and market forces will contribute to a strengthening of economic growth and a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability.

With substantial resource slack likely to continue to dampen cost pressures and with longer-term inflation expectations stable, the Committee expects that inflation will remain subdued for some time.

The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and continues to anticipate that economic conditions, including low rates of resource utilization, subdued inflation trends, and stable inflation expectations, are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period. To provide support to mortgage lending and housing markets and to improve overall conditions in private credit markets, the Federal Reserve is in the process of purchasing $1.25 trillion of agency mortgage-backed securities and about $175 billion of agency debt. In order to promote a smooth transition in markets, the Committee is gradually slowing the pace of these purchases, and it anticipates that these transactions will be executed by the end of the first quarter of 2010. The Committee will continue to evaluate the timing and overall amounts of its purchases of securities in light of the evolving economic outlook and conditions in financial markets.

In light of ongoing improvements in the functioning of financial markets, the Committee and the Board of Governors anticipate that most of the Federal Reserve’s special liquidity facilities will expire on February 1, 2010, consistent with the Federal Reserve’s announcement of June 25, 2009. These facilities include the Asset-Backed Commercial Paper Money Market Mutual Fund Liquidity Facility, the Commercial Paper Funding Facility, the Primary Dealer Credit Facility, and the Term Securities Lending Facility. The Federal Reserve will also be working with its central bank counterparties to close its temporary liquidity swap arrangements by February 1. The Federal Reserve expects that amounts provided under the Term Auction Facility will continue to be scaled back in early 2010. The anticipated expiration dates for the Term Asset-Backed Securities Loan Facility remain set at June 30, 2010, for loans backed by new-issue commercial mortgage-backed securities and March 31, 2010, for loans backed by all other types of collateral. The Federal Reserve is prepared to modify these plans if necessary to support financial stability and economic growth.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Donald L. Kohn; Jeffrey M. Lacker; Dennis P. Lockhart; Daniel K. Tarullo; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen.


2009年12月16日(水曜日)

 (11:56)今日は読者の皆さんに一つ質問があります。わかる方は教えてください。

 メーラーとして Thunderbird を使っているのですが、一台のコンピューターにダウンロードした同メーラーが一点おかしいのです。それはメールの本文で起こります。

 たとえばメールの本文に「http://www.ycaster.com/」というリンクが張られていたとするではないですか。通常はそれをクリックするとブラウザーに飛んでサイトがオープンしますよね。しかしそのコンピューターのThunderbird だけはそうはならない。

 どうなるかというと、メーラーがそれを「http:\\www.ycaster.com\」と認識するようなのです。つまり「/」が「¥」と認識される。  これではサイトに飛べるわけはない。たぶんどこかの設定が一点だけそうなっているのだと思って、メーラーの設定、日本語を司るATOKを調べたのですが、それがよくわからない。なぜそなるのか。

 何台かあるコンピューターにはすべてメーラーとして Thunderbird を入れてあるのですが、他のコンピューターではそういう現象は起こらない。一回削除してダウンロードし直してもそうなのです。

 どうしてでしょうか。何かアイデアがあったら教えてください。よろしゅう。


2009年12月15日(火曜日)

 (10:56)ははは、なんと完璧な。来年2010年の本拠地、つまりヤンキースタジアムでのヤンキースの初戦(4月13日)は、おそらく松井秀喜が所属するエンジェルスとの戦いになります。観客はどうするんでしょう。ヤンキースをある見方からすれば追われた松井に拍手を送るのか、それとも例のごとく敵陣営に移った有力選手にはいつもそうするようにニューヨークのファンは松井にブーイングを浴びせるのか。まあ一回は拍手でしょうね。

 いち早く松井のエンジェルス入りを報じたニューヨーク・タイムズの記事はこう書き出しています。

Hideki Matsui and the Los Angeles Angels have agreed to a one-year contract, ending Matsui’s seven-year run with the Yankees that culminated in a World Series Most Valuable Player award last month.

According to an official involved in the negotiations, Matsui agreed with the Angels on Monday. The official was granted anonymity because the deal will not be announced until Matsui passes a physical exam.

 つまり身体検査が残っているのですが、「松井が一年契約でエンジェルスに移籍」ということです。外野をどのくらいの頻度で守るのか、守れるのか知りませんが、結局外野のチャンスを完全に閉ざし、DHを年寄りグループで回したいヤンキースをある意味では見限って、松井はエンジェルスを選んだということです。ただしエンジェルスでも基本はDHの役割だという。しかし私としてはたまには守って欲しい。

 この記事の後の記述を見れば、松井の年俸は650万ドルと書いてある。目の子6億円でしょう。今年は11億円ほどもらっていたが、来年は景気悪化の中で年俸は約半分になる。しかし松井の野球に対する熱意は変わらないでしょうね。

 ヤンキースから「やっぱし出してよかった」とは思われたくないでしょうし、何よりも「野球が好き、チームが好き、グランドで動き回るのが好き」の松井ですから活躍が期待できる。そもそもオフシーズンを彼はカリフォルニアで過ごしていた。

 ソーシアも賢い監督だし、役者がそろってきている印象もするチームです。来年の秋にエンジェルスとヤンキースがポスト・シーズンで対決し、松井がペティット、サバシアをどう打つかなど今から楽しみですな。

 ま、ヤンキースについていた日本のスポンサーも、いくつかは降りるのではないでしょうか。


2009年12月15日(火曜日)

 (00:56)なんかいろいろなことが揉め始めましたね。普天間に加えて、天皇陛下を巡る問題も出てきた。政権交代があったのだから、いろいろ大きな変化はあるだろうとは思うが、では今起きている騒動が「政権交代があったらこうなって欲しい」と私が望んでいた方向での変化、騒動かというとちょっと違う。違う国の形の形成を望んでいた。

 何を望んでいたかというと、経済的にも活力ある日本、世界に文化でも発信できる日本を考えていた。むろん外交でも存在感のある。いずれ方向が出てくるかもしれない。しかし今は天皇制の問題を含めて、また経済政策を含めて、かなりとっちらかっている印象がする。財政規律の問題もそうです。今のままだと先行き改善の見込みがないままに大幅に財政赤字が増えて、規律が失われる印象だ。

 「全体的にラーニング・プロセスである」という見方はできると思う。しかし明らかにトップの性格も反映した今の騒動だ。まだ100日目くらいだから大きな決断がないのも仕方ないかもしれないが、「誰がトップだ」と思わざるを得ない状況があるし、周囲がそれに呆れ、国全体が方向感を失っている印象も強い。

 普天間の問題について言えば、持論が「駐留なき安保」であるなら、選挙の時にも今になってもそう言えばまた議論ははっきりするのだが、あちこちへの配慮を優先するあまりに、「いったいどっちを向いているのか」がわからない状況になった。

 「とっちらかった印象」がいつ払拭されるのか。日本ばかりでなく、世界中の国がいろいろな問題に直面している。アメリカでもオバマ大統領の支持率は落ち続けている。しかし、政治が何を目指しているのかという点においては、もう少しはっきりしている印象がする。いろいろなごたがたが収拾のできない方向に行っているのが心配だ。


2009年12月13日(日曜日)

 (22:56)それから、ちょっとしたお知らせです。実は年末と言うことで、今年の振り返りがあちこちで始まっているのですが、itunes store が「リワインド 2009」(2009年振り返り)というのをやっていて、itunes store から見てどの音楽、APP、オーディオブック、それにポッドキャスト番組が良かったかというのを特集しています。

 そのポッドキャストの部門を見ると、「2009の新作」と「クラシック」のベストが「オーディオ」「ビデオ」の各部門でずらっと並んでいる。URLを示せないので不便なのですが、itunes store に入っていただければ「リワインド 2009」の下に各ジャンルがあって、その中に「podcast」もあります。

 「リワインド 2009:Podcast」と題しているのですが、その中の「クラシック」の下の「オーディオクラシック」(全体では3列目)の列に、今年のベストが並んでいる。その中に私の番組が二つとも入っています。

 「日経ビズポッドキャスト」

 「伊藤 洋一のラウンドアップ・ワールドナウ」

 の二つですが、共に長い番組で「クラシック」と言われればそうですが、共に入ったのはある意味嬉しい。日経ビズポッドキャストはもう4年も続いていた。roundup もポッドキャストが始まって以来です。中断はありましたが。まあ二つとも基本的には経済番組ですから、かぶらないように違うして視点からやってきたものです。

 いろいろな人がポッドキャストの放送にチャレンジしているのですが、この二つは本当に長い。長く聞いていただけているというのは、やっている方からすると嬉しい。飽きられずにアクセスが多かったと言うことですから。

 今後も興味深い、聞いて下さる方に賛同していただける、そして時には刺激的な番組にしたいと思っています。なんと言っても良いのは「ポッドキャストを聞いたのでメールしました」というのが多い点。テレビを見てメールするというのはあまりない。耳で聞く方が記憶に残るのですかね。街で呼び止められるのも「ポッドキャスト聞いています」というのが実は多い。これは興味深いことです。

 まあでも放送を出すというのは経費も掛かるし、いろいろ難しい問題もあるものです。ま、「継続は力なり」ということでなるべく長く続けたいと思います。よろしゅう。


2009年12月13日(日曜日)

 (11:56)やはり12月ですね。賀状欠礼を知らせる葉書を相次いで頂く一方で、賀状よりは長く書くことが可能だと言うことで、メールで今年一年の振り返りと来年への展望を寄せる人も増えている。

 ライフネット生命の出口さんからのメールもその一つ。出口さんは、私たちが長くやっていた勉強会の古くからのメンバーでした。ネット生命保険会社を作ると聞いて、応援するのは当然として、「まだ機は熟していないのではないか」という気もしていた。しかし彼からのメールによると、契約件数も伸びており、彼の説明によればそれはライフネット生命のマニフェスト(http://www.lifenet-seimei.co.jp/profile/manifesto/index.html)が、お客さまに支持されているからだとのこと。

 しかし課題もあり、最大のものは「認知度(知名度)が低い」ことらしいので、私もこのサイトでもこうして紹介しているのですが、その理由は「少しでも安い保険料を実現するためには、広告宣伝費を節約する必要がある」とのこと。だとしたらしょうがないですよね。その分保険料が安くなるのですから。

 「お金を使わないで認知度を高める方法はないか?これが、私たちの永遠のチャレンジです」と出口さん。「私や副社長の岩瀬が、全国どこへでも手弁当で駆けつけてお話をさせていただいています」との事なので興味がある向きはどうぞ。

 「今年は、本を2冊書きました」ということで、「直球勝負の会社」(下記)と、処女作を5年振りに全面改定した「生命保険入門新版」だそうです。私もまだ前者は読んでありませんが、まあ苦労話と新しい会社の立ち上げが書いてあるのでしょう。面白そう。

 ところで、今日の「世の中進歩堂」は、なんと「空中描画」がテーマです。早稲田大学の三輪研究室では、なんと空中に絵を描くことで、コミュニケーションをしようという驚きのプロジェクトが進行中。電話やメールでは伝えることの難しい様々な感覚を通信できるシステムとして期待されていて、次世代のコミュニケーションシステムはどのように進化していくのか。研究の最前線を追っています。


2009年12月12日(土曜日)

 (23:56)全く方向は逆なのですが、久しぶりにこのお蕎麦屋さんの釜揚げうどんを食べたくなって西に向かって走って西荻窪に行った後、一転して東に向かって走ってお台場まで。年末を控えた土曜日で、道は結構混んでいた。

 木曜日か金曜日だったと思ったのですが、今は四国にいる内藤さんが、「ビーナスフォートのアウトレットはどうですか」と問い合わせがあったことを思い出して。いまだに研究熱心な方です。もともと私自身もちょっと見ておきたかったし、ちょうど良かった。

 3階がアウトレットになっていて、マルニやマークジェイコブスなどの有名ブランドのショップも入っていて、それにしてもすごい人の数でした。ちょっと見たところ、実際に買いに来たというよりも、見学人が多かった。しかし、「アウトレット」というには、大きくない。あの狭い3階に、入れられるだけ入れた、という印象。

 日本全国各地にある大規模な、歩くだけで疲れるようなアウトレットからすると、いくら一番東京に近いアウトレットと言っても、「もうちょっと大きくして、いろいろな品揃えをした方が良いのに」という印象。正直言って、ちょっと中途半端だし、期待外れかな。

 まあでも正直言って、お台場は一時毎週通っていましたが、あれは夜の番組のためだったし、お台場で買い物したこともなければ、食事も1〜2回くらいしかない。ああそうだ、アイミーブの試乗でお台場を回りました。あとはテレビ番組のナマか収録が何回かテレコムセンターであった。大江戸温泉物語も一回かな。

 そういう意味では、結構長い時間アウトレットを見て、その後2階のグランドを見て、最後は一階をゆっくり見れたのは良かった。集まっている人の年齢層が非常に若いのに気が付きました。車もあちこちのナンバーだったので、神奈川や千葉あたりからも来ているのでしょう。久しぶりのお台場でした。


2009年12月10日(木曜日)

 (23:56)今日は結構歩きましたよ。昼に赤坂の自転車会館で一本収録を終えた後、新橋のビッグカメラを目指して。霞ヶ関をかすめて通過しようとしたら、なんと飯野ビル(飯野ホールが入っていた)が取り壊し中だった。知らなかったな。

 まあふらふら歩きますから(いや歩行はしっかりしていますが、立ち寄ると言うことです)、何時にビッグカメラに着いたのかは不明。しかし、そこには探している物がなかったので、今度は久しぶりだから秋葉原へ。

 実に久しぶりでした。もえ取材で来て以来。街角に立っている各種の人間も同じような様子でしたが、ちょっと人が少ないかな。まあ、平日の昼間ですから。この辺に来ると、日本経済にも活気があると思える。

 夜の会食は銀座でしたが、銀座交詢ビルの電通通り寄りのビルはこれまた取り壊し完了の状態で、駐車場になっていました。ちょっと歩かないと街はすぐに景観を変えてしまう。その変化は激しい。


2009年12月09日(水曜日)

 (23:56)今日大阪から東京に移動中のことです。午前11時17分新大阪発のN700だったのですが、静岡に入って富士山が見え始めた頃からいやにシャッター音が聞こえだした。前と後ろで。何かなと思って見た富士山がこれでした。笠雲とか笠富士と言うらしい。

 私も「へえ、面白い雲だな」とは思って、ケープタウンのテーブルマウンテンの上に出来るテーブルクロスのようだ......などと考えていたら、良い場所を通過してしまった。で写真が撮れずにこうしてネットで探しているのですが。昨日風が強かったせいか今日の東海道は非常に綺麗な景色だった。冬らしく空気が澄んで景色がキラキラして。

 ところで、「そういう組合せもあったか」と思ったのはスズキとフォルクスワーゲンのタイアップ。夕方記者会見があったので、今朝の日経でしたっけ、抜きはなかなかのものだと。しかし世界的なメーカーであるフォルクスワーゲンが相手にしたのが、日本のメーカーの中では小さいと見られているスズキ。ここがポイントです。

 スズキはインドに行くと大きいのです。存在感が。インドの乗用車市場はまだ月間17万台売れた売れないの世界で小さい。しかし伸びは大きく、その伸びの大きなインド乗用車市場で、シェアの50%を押さえる。マルチという名前でインドではもっとも人気のある車を作っている。ニューデリーの空港の近くの街作りにも貢献しているし、とにかく大きな存在なのです。

 だからフォルクスワーゲンは世界を見て決めたということです。そのフォルクスワーゲンは中国で存在感が大きい。上海で見る車には相当VWがある。インドに強いスズキと、中国に強いVW。これだけでもなかなかの組合せです。

 加えてスズキは小型車に強い。しかし、「うちは小型車だから」といって安心していたのか、環境技術に後れがある。しかも最近GMとの関係を断ち切った。対してVWは環境技術はまずまずだが、小型車技術がない。

 こうしてみると、完璧な結婚のようにも見える。国内で大きなトヨタとか日産とかは大きいけれどもVWから見ると魅力的ではなかった、ということでしょう。世界の自動車メーカーにとっては、ボリューム・ゾーン向けにどんな商品を持っているかが大きなポイント。その意味では、スズキは我々が思っている以上に世界における地位は高い。VWは良いところに目を付けた、ということです。


2009年12月09日(水曜日)

 (09:56)新幹線の行き帰りなどで本を三冊ほど読みましたので、紹介します。いずれも面白かった。

 「ドキュメント 政権交代」(河出書房 武田 一顯著)

 「人間の器量」(新潮新書 福田和也著)

 「大江戸お寺繁盛記」(平凡社新書 安藤優一郎著)

 最初の本はこのラジオ放送で時々ご一緒する武田記者の書いたつい先頃の日本の政治のドキュメントです。日本にとってあまり思い出したくない、首相が次々に替わった時期の。そこでは自民党の劣化、その首相やその周辺の人々の思惑や不手際が鮮やかに蘇る。彼の思いもこの文章の中に込められているので、相当読みやすくなっている。その時その時を一人の政治記者がどう見たのかが興味深い。

 二番目の本は、「そりゃそうだし、かつて日本には器量のある人間がいたんだな」と改めて思いながらも、戦争や病苦がなくなったから日本には器量の有る人間がいないという論になると、「じゃどうすりゃあ良いんだい」と思ってしまう本です。

 いくつかの方法は示されていますよ。「修業をする」「やまっ気をもつ」「ゆっくり進む」「何ももたない」「身を捧げる」など。なるほどと思いながら、それを実現するのは難しいな、と。まあ器量のある人間の減少は、私は世界全体の問題だとも思います。器量のある人間は時代が作ったとも言える。ウッヅも墜ちたしな。

 知らないことが多いのは最後の本です。この著者の本は何冊も読んでいますが、良いのは、江戸時代を権力のサイドから見るのではなくて、庶民のサイドから見直している点。そこから江戸時代という時代が鮮やかに蘇ってくる。寛永寺と増上寺が江戸の将軍のお墓をなぜ分け合っているのかなどが分かって面白い。

 最後の三冊目はまだ読み始めたばかりですが、相当面白そうです。


2009年12月08日(火曜日)

 (09:56)今朝のウォール・ストリート・ジャーナルには非常に面白い統計が出ている。MLBの各ポジションの選手達のうち、どのポジションが平均して良い年俸をもらっているのか、どのポジションがunderpay (過少支払い)であるか、という一応の目安。

 この統計を見ると、特定分類に入る選手達の中間サラリーが一番低いのは「Relief Pitchers  $1,782,084」。つまり1億5000万円程度ですかね。日本人投手で言えば岡島などが入る分野です。斉藤もそう。

 400万ドル台にあるのは、二塁手($4,316,124)、ショート($4,441,029)、キャッチャー($4,066,190)、それに外野手($4,582,964)。実は先発ピッチャーも平均するとそんなにもらってない。中間値は$4,657,768。先発ピッチャーとキャッチャーは試合を作る選手なのにちょっとサラリーが低いのが不思議。

 対して各選手の中でも大金をもらっているのは、三塁手($6,461,916)、DH($7,336,833)、そして一塁手($7,385,135)。つまり、完全に打者優位になっている。ウォール・ストリート・ジャーナルは、「試合の大部分をダッグアウトで過ごすDHは、明らかにもらいすぎ」と余計なお世話。

 年俸から見られる傾向は、野球は「攻めが高く評価されるスポーツ」ということだ。まあスポーツ全般に言えることですが。一塁手には強打者が多い。この記事も指摘しているとおり、今年のオルティーズに1250万ドルはやり過ぎでしょう。

 ところがこの記事には、DHの代表選手であるかのように「Hideki Matsui」のベースランニング姿が掲載されている。なんでだろうな、オルティーズの写真を載せればよいのに。まあ、松井の命運もそろそろ動き出すんでしょう。

According to a study prepared by the Major League Baseball Players Association, the mean salary for designated hitters in 2009 was $7.34 million, including highly paid underachievers like the Boston Red Sox's David Ortiz ($12.5 million). Among all positions, only everyday first basemen made more money with a mean salary of $7.39 million.

Are designated hitters worth these exorbitant prices? The stat geeks of the world say no. After all, they sit in the dugout for at least half the game. The Wins Above Replacement metric?which combines players' positive contributions and determines how many wins they contribute over average or "replacement" players?shows that designated hitters' lack of defense set them behind every other offensive position.

Meanwhile, starting pitchers are the most underpaid players in the game according to these numbers, partially because teams often skimp on their fifth starters to save money for other positions. Even with the likes of Johan Santana and CC Sabathia making hundreds of millions of dollars, the average starter last year pulled down just $4.66 million while producing more than any other position.


2009年12月07日(月曜日)

 (23:56)最近気になっているのは、北朝鮮のデノミです。報道されている通りだとすると、相当荒っぽいやり方だと思う。金正日など特権階級は十分に外貨を持っているでしょうからいいのですが、最近の市場経済化などでうまく商売をしてお金を貯め込んだ人は、今回のデノミで今まで努力しなかった人と同じ財産状態に落とされる。

 つまり、北朝鮮は国内経済格差を「すべての人を貧しくすること」で解消しようとしている。単なるデノミではなく、今回は100:1の比率で新札を入手できる金額を、信じられないほど少ない額に制限しているからです。それ以上の旧札はほぼ紙くずになる。

 通常だったら、国民はこれに怒ります。事実あの北朝鮮でも抗議活動や混乱があちこちで起こっているらしい。一番の問題は、散発的な抗議活動が組織的な横の繋がりを持つかです。

 いずれにせよ、中国と違って北朝鮮の市場経済化が全くの表面的な努力で終わったことが明らかになったということです。今回の措置は、政府の一片の命令で国民全部が財産を取り上げられたに等しい。体制引き締めがきついにしても、普通だったら国民が反発するはずです。

 以前韓国の友人に、「なぜ北朝鮮の人々は、あれほど酷い仕打ちを受けながら、それでも金体制を受け入れているのか」と聞いたら、「飼われている牛は買い主に反抗できない」という驚くべき答えが返ってきた。

 しかしそれにも限度があるでしょう。拉致問題などの進展も、今の金体制が崩れた方が前に進むのですが、90年代の中頃には国民200〜300万が餓死した中でも存続した体制ですから、相当しぶといと考えることも出来る。

 しかし今回は金正日総書記の体調が良くなく、彼自身の指導体制の持続期間にも疑問符がついている中での困窮。可能性としては、今回のデノミが体制転換のきっかけになる可能性がある。鍵は軍隊でしょう。


2009年12月06日(日曜日)

 (10:56)うーん、「これは便利」という機能がリコーのquanpに付加された。

 私が使っているファイル保存系のクラウドは今は dropbox とquanp の二つですが、この二つを比べると圧倒的にdropboxの方が素早く感じる。ネットワークを通じてコンピューター間のファイルの交換をほとんど瞬時にしてくれるからです。動きも素早い。

 今までquanp はちょっととろい印象だった。それはソフトの起動に時間がかかるからです。雲が出てきて、それから間があってソフトが立ち上がる。ちょっといらいらした。しかし、11月の末から有料コース向けの限定機能としてではあるが、「メールアップロード機能」が付加された。メールにファイルを添付して専用メールアドレス(quanp 事務局から与えられる)宛に送信するだけで、ファイルを簡単に quanp にアップロードできるようになった。

 これは便利です。かつ携帯電話からもアップロードできるので撮った写真をその場で quanpに送り込み、保管できる。今までの私のファイル(ワード文書など)操作としては、完成させた後必要なところにメールで送信し、その上で「これはクラウドに保存しておこう」と思ったら、やおら quanp を起動させ、コンピューターのデスクトップ上などにあるファイルを copy and drop させていた。

 ファイルの quanp へのメール送信が可能になると、quanp の起動がその時点では必要なくなる。これは仕事のスピード感を高めてくれる。面白い写真など、撮った瞬間から覚え込ませたメルアド(quanp アップロード用の)に入れて送れば、マシン内に残っているファイルを消しても大丈夫ということになる。これはなかなか良い。

 海外では危険なところで写真を撮ると、あとでそれが残っていると写真機さら没収されるところもあるらしい。撮った写真はその場で送ってファイルを消しておけば、そういう問題に直面しなくても良いかもしれない。まあそういう機能を持つ写真機、ケイタイは出来ているのでしょうが。

 アップロードしたファイルは基本的には quanp 内の「HOME」に入りますが、その後に特定のプレースに移動させれば良い。いらいらする quanp の起動回数が減らせるのは大賛成です。

 ところで今夜の世の中進歩堂は、「太陽の光を帆に受け進む宇宙ヨット」、「イカロス」の登場です。 これまでSFの世界だけでしか存在しなかった夢のような宇宙船が、遂に現実のものに。

 この宇宙船、なんと太陽の光の圧力を帆のように広げた膜に受けて推進力に変えるソーラーセイルというシステムの宇宙船。しかも広げた膜に薄い太陽電池を貼り付けているため、宇宙飛行に必要なエネルギーを生み出しながら、永遠に飛行することができる。

 まさに燃料のいらない未来の宇宙船。このソーラーセイルの初飛行は来年となっており、初飛行が成功すれば世界初だし、ゆくゆくは木星などの探査や、ヨットのように優雅な宇宙旅行ができる宇宙船として活躍が期待されている。

 是非お楽しみに。


2009年12月04日(金曜日)

 (14:56)新しいエッセイがアップされました。この原稿を書いた今週初めには、インドの「自主抑制目標の発表」はなくて間に合わなかった。中国とインドはともに自主目標。問題は残りますが、主要国が目標を発表したこと自体は評価できる。文章はここにあります。各国が相次いで発表を急ぎした背景には、むろん国内事情もある。

 それはそうと、木曜日もそうですが、年末の街をなるべく歩くようにしています。ちょっと時間を作って。合間合間に。今は横浜にいます。久しぶりですが、会合の前の2時間くらいを利用して。

横浜・日本大通りの銀杏並木。ちょっと落ちてきている  東口で降りてポルタを通過し、そごうを見て、YCATを通過してタクシーに乗り、今は日本大通りに。そごうは心斎橋は営業譲渡となった。横浜そごうは残っている。なぜ心斎橋が譲渡され、横浜が残ったのかは歩いていて何となく分かりました。

 一番「これは発見」と思ったのは、キャッツ劇場でしょうか。東口から歩いてすぐのところにある。ちょっと「ぽつねんと」という感じだが、それが劇場のクロを浮き立たせていてなかなか良い。

 品川の劇場は、駅から相当遠かった。しかしこの劇場は駅から近い。なかなか良い場所を見つけたものだと思いました。しかし運転手さんによると、「依然建設中」ということで、開業は少し後になりそう。もう外はできていたので、今は内装をしているのでしょう。

 それを過ぎて今は日本大通りにいますが、多分私はここに初めて来た。横浜には何回となく来ていますが。綺麗な、開けた場所だと思いました。横浜スタジアムからそう遠くない。写真はそこで撮った一枚です。御堂筋の銀杏を撮りましたから、今回は横浜のそれを。かなり落ちかけている。

 木曜日は昼頃にラジオ日経でポッドキャストの収録をした後、雨の中を渋谷に。この番組の収録が午後3時からなので、空き時間を利用して。09の横を通って東急デパートの前まで行き、そこを右に回って神山町通り(というのでしょうか)を通って白洋舎のビルまで移動して、その後右に曲がってNHKの西口玄関に。

 あっちこっち立ち寄りしましたから、時間はかかる。しかしゆっくり回るというのが重要です。日頃見えないものが見える。収録が終わったのは午後5時。二時間も話していました。もっともゲストは私一人ではなくて、松尾美智子さんという料理研究家の方も。いつもの領域の話と違って、おもしろかった。

 それにしてもどえらく立派な台本ができあがっている番組で、こんな立派な台本はテレビ番組でもあまりお目にかかったことはない。まあ私はゲストですから聞かれたことを喋っているだけでほとんど台本は見ませんでしたが。
 


2009年12月03日(木曜日)

 (10:56)今日は凄くびっくりすることがありました。亡くなった親父の弟、従って私にとっての叔父さんから「以前に親父が書いた従軍記が見つかったから送る」と言って一つの文章が送られてきたのです。「葉に歩す」という題名の本からのコピー。本は平成2年8月15日発行(非売品)となっている。

ベトナムと中国の国境の町ランソン ほぼ70年前に父親が通過していたとはビックリ  親父とはこの文章を残した男ですが、戦争中に南方戦線で転戦していたことは知っていた。しかしそれ以上はあまり良く知らなかった。聞きもしませんでしたし、あまり向こうも喋らなかった。

 しかしその従軍記には国内の部隊に入ってからの国内移動(金沢→広島)、海外に移って台湾の島からシンガポールに移動し、その間に何をしていたか、それからマレー半島、カンボジアなどでの動きなどが書いてあった。

 私がビックリしたのは、「ベトナムの國境の町ランソン....」と出ているのを発見したときです。この文章は去年の6月にNHKのBS1の番組「地球特派員」でベトナムを取材したときのものですが、私もランソンの直ぐ近くの街に一泊した。

 親父はその文章でランソンに関して、「國境の町ランソンに着いたのは朝であった。フランス軍の築いた巨大な要塞がそびえ、駐屯の日本軍の歩兵が大勢兵舎から我々の行動を見ていた.....」と書いている。まあでも私は「フランス軍の築いた巨大な要塞」は見なかった。撤去されたのでしょう。

 今のランソンにはフランスの臭いは余り無い(と思った)。北の中国の印象が強い町です。ベトナム側から中国側の国境にカメラを向けたら、中国側から軍人がオフィスから飛び出してきたのを今でも良く覚えている。まあでも親父の文章を読みながら、海外の特定地点なのに70年近く前に自分の父親がそこに居たことがある、ということがビックリです。

 ははは、ベトナムは私にとって縁が深いような気がする。1999年にハノイに行ったのは、建設会社に勤めている弟がいたから。2008年の取材では、弟が建設に関与したタンロンの工場団地を取材対象の一つにした。うーん、また行くのも面白いかも知れない。


2009年12月02日(水曜日)

 (17:56)心斎橋のちょっと南から北を見た御堂筋の銀杏。青い空に生えて綺麗だった日経さんから頼まれた講演を淀屋橋で一つ終えた後、前回はほんのちょっとしか見れなかった心斎橋の大丸北店に。前のそごうです。どうなったのかな、と。上の階は特に特徴のある店でしたから。

 一階はブランド・ショップがほとんど以前のままで変わらないのですが、地下の2階と3階から上は非常に大きく変わった。正直言って、男性にはほとんど見るものがない店になっている。一貫してテーマは「ガールズ」です。地下の2階も女性衣料です。つまり食料品がない。隣の大丸で買ってというスタンス。

 これでもこれでもかと「ヤングアダルト」を中心に女性服や関連バッグ、小物のオンパレード。男性が見ておもしろいのは、9階だったか本屋のあるフロアくらいですかね。まあ館の名前が「うきうきガールズ」ですから。

 昔の大阪をテーマにしていたそごう時代の10階から上も全面的に変わっていて、レストラン階などになっている。古い大丸南店と併せて「ハイブリッドな百貨店」という表現を使っている。まあちょっと意味不明なところもあるが、分からないでもない。

 平日の昼間だったからでしょうが、結構ゆったりと買い物ができる状況。狙いは心斎橋筋を歩く圧倒的な数の女性でしょう。業界からは「百貨店の業態から逸脱した」と批評も出ているらしい。しかしそごうの失敗を繰り返すのは芸がない。フロアを歩いていても「高級なものが揃えてある」という印象はゼロ。むしろ商品の配置をデパート風にしながらも、基本はまるいという印象。さて成功するかどうか。


2009年12月01日(火曜日)

 (09:56)奇妙な言葉ですね。「サイバー・マンデー(Cyber Monday)」です。私は言語矛盾であると思うのですが(^-^)ニコ。それともアメリカはネット後進国 ?

 知らない人のために。サイバーマンデーとは、アメリカにおける感謝祭(11月の第4木曜日)の翌週の月曜日を指します。アメリカでは感謝祭(今年は11月26日だった)の翌日の金曜日から年末セールが始まる。その日が「ブラック・フライデー Black Friday」です。消費者が物理的にこの金曜日には買い物に出る。今年のアメリカはやや低調。

 で、「サイバー・マンデー(Cyber Monday)」とはその翌週の月曜日を指す。つまり今年は11月30日の月曜日です。一般的には、「オンラインショップでは、翌週(休明け)の月曜日に売上が急増することから、この日をサイバーマンデーと呼ぶ」と言われる。今年のアメリカはこれが好調だった。

 しかしちょっと考えてくださいよ。サイバーは「いつでも、どこからでも」が原則の筈です。日本ならケイタイ電話もその仲間に加えればネット環境は非常に充実していて、どこからでもネット・ショッピングが出来る。ところがアメリカに行くとそれが突然「月曜日」となるのです。なぜか。

 今朝の日経CNBCでは、「”サイバー・マンデー”にオンラインショップの売上げが急増するのは、休暇明けの月曜日に職場の高速回線を使ってオンラインの店舗にアクセスして買い物をする人々が多いため」と理由を紹介していた。ありゃ、アメリカでは家庭では高速回線がない。月曜日に職場で買い物するって、公私混同でアメリカでは本来禁止されている行為では。もしかしたらレイオフ要因 ?

 wiki にはもう一つ、「感謝祭の休暇中には実店舗での買い物に外出したり帰省していた人々が、家庭に戻ってオンラインでショッピングするから」という理由が掲げられていた。それならちょっと分かる。さらには、「オンラインショップ各社がサイバーマンデーと銘打ってセールを行うことも、当然売上げが大きく増える要因である」と。

 それにしても、サイバーが月曜日の特定曜日と結びつくのは私にとっては意外なのです。いずれなくなる言葉のような気がする。まあ、サイバーを経由したものの販売が増加するのは自然の流れでしょう。むろん物理的に実際にものを見たいが、夜中にはサイバーしかないし、なにせ便利です。

 ところで、日本の方が進んでいるてな話になったのですが、一方で「日本は遅れている」という話がタイから。私がタイにいるのではありません。福岡の馬場さんが今タイに出張していて、「タイ報告1」というのを送ってくれました。ちょっと長いのですが面白いのでそのまま掲載します。

伊藤様

 けっこう初日からショックを受けましたのでメールします。ウエブで公開してもらって構いません。

 タイで携帯電話を購入したの巻

 日曜日の16時に空港に着いて、現地旅行社手配の車でホテルに向かう途中、添乗員に「携帯電話を借りたいのだが」と聞いたら、「レンタルは空港にしかない。早く言ってくれれば空港で手配したのに」と言われて、ありゃ困ったなと。日本の携帯のローミング設定はしているが、2週間以上滞在するため、それでは高額な請求がくることが予想されるので。

 とりあえず、ホテルにチェックインして、同行した通訳のタイ人女性が24歳の姪っ子を呼び出して一緒に食事をすることに。18時半にホテルに車で向かえに来てくれた姪っ子にレンタルできる店を知らないかと聞くと「携帯はレンタルより買ったほうが安くて早い」と教えてくれて、ショッピングモールの携帯売り場へ連れて行ってくれた。ショッピングモールは、どこも夜10時くらいまで開いているので助かった。

 携帯売り場では、昔ながらのガラスのショーケースの中に、10社くらいのメーカーがそれぞれ10機種くらい並べてあったように思うが、夕食前でお腹がすいていたのと、使い捨てのようなものだと思って選んだので、一番手前の一番安い機種にすることにした。もちろんi-フォンのような最新機種もたくさん並んでいたが、通話ができればよいので。

 ノキアの白黒液晶は900バーツ(2700円)だったが、隣のカラー液晶1000バーツ(3000円)を購入することにした。「電話番号はどちらがよいか」とSIMカードを2枚見せられて、そのうちの1枚を50バーツ(150円)で購入した。すぐに使いたいので、電話代500バーツ(1500円)をチャージしておいてもらった。合計で4650円相当を現金で支払って、私の手元に通話可能な携帯が手に入るまで、およそ20分。身分証明書のようなものは何も求められることはなかった。同行の通訳が店員さんとやりとりしてくれたが、現地の人はいつもこんな感じで買っているのだろうなと想像できた。

 月曜日から、さっそく訪問先に連絡をするのに使えて助かった。たまたまベトナムから電話が入って、折り返しに電話したら、すぐにプリペイドの残高が無くなってしまったので、コンビニで追加購入することにした。

 7-11のコンビニのレジの女性に、携帯電話のカードを買いたいと言うと、100バーツ(300円)と300バーツ(900円)の2種類があるという。500バーツ欲しいというと、100バーツを2枚、300バーツを1枚、レジ機のレシート出口から合計3枚の紙を打ち出してくれた。

 レシートと同じくらいの長さの紙には、16桁の番号が書いてあって、その番号を携帯に入力すると、それでチャージが完了。その時点で通話可能となる。有効期限は5ヶ月間らしい。通話時間によって割引もあるらしいが、タイ語で書いてあるので、よくわからないが、とりあえずすぐに使えるようになるのがありがたい。レジでお金を払って、3枚の紙から番号を入力するのに数分。これで携帯が生き返って使える状態に。

 通訳がいないと言葉の壁があるので大変だろうが、少なくともこの国には規制の壁はないことを実感した。もし、日本に来た旅行者が現地の携帯電話を使いたいと思ったとき、どういう方法があるのだろうか。空港に日曜の夕方に着いて、月曜の朝一番から携帯を手にして行動することが可能なのだろうか。日本はアジアの中で取り残されていっているのではないかと心配になった。

 そうですね。日本は新しいシステムをうまく生かす社会的環境(法的枠組み、役所の制度、それにあれこれをつなぐ民間の自由な発想)が古くさいか、ないのです。それは私もずっと問題だと思っていた。馬場さんtks。


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