2009年02月28日(土曜日)
(09:23)あああ、先週のナノテクに続いて今週もお台場の国際太陽電池展を見ようと思っていたのに、展示会は金曜日に終わっていました。時間が作れなかったので、土曜日に見ようと思っていたら金曜日に終わっていた。残念。
がしかし、グーグルで調べていたらどうやら6月24から26日に太陽光発電に関する総合イベントとして大きな展示会が幕張で開かれるそうなので、これには行こう。幕張でちょっと遠いんですがね。こういう展示会を切れ目切れ目で見ておくといいんですよ。頭がまとまる。
ところで昨日は雑誌Gainer(毎号文章を書いている)との関係で光文社の編集者達と夜食事をしたのですが、その中でちょっと面白い話があったな。ある原稿で私が「目の子」と書いたのが、最初この編集子達には分からなかったらしい。「目の子」とは、文字通り「算盤や筆算によらずに目で確かめながら進める計算→初歩的で安易な計算」という意味なのですが、この編集子は「こんな言葉は知らない。伊藤さんが間違えている」と思ったらしい。
彼が偉いのは、「それでも辞書で調べたらあった」とそれを生かして「目の子算」として「これなら若者にも分かるだろう」と文章に使ったというのです。ははは、言葉のベースというか、コモンセンスというのは常に変化するな、思った。
テレビでも同じようなことがある。玉置浩二さんと石原真理子さんの結婚については、私の頭には直ぐに「焼け棒杭に火が付く」と言う言葉が頭に浮かんだ。別にコメントする事はないのだが、CMの間に芸能担当の勝田君に、「この言葉を知っている」と聞いたら彼は「知らない」との答だった。
ただしスタジオでも半分くらいの人は知っていた。そういう言葉を使うかどうかはちょっと時間があるときは悩む。時間がないときには自然と出ているのですが、「あ、これは大丈夫かな」と考える。見ている人の半分以上が分からない言葉を使うのは、どうかな、という気持ちがあるからです。
しかし一方で、こういう面白い言葉は残すためには使った方が良いと思う気持ちもする。「消し炭」もそうですが、「焼け棒杭」も火が付きやすい。ははは。まあだから、機会があったら半分の人が「それって何」と思っても使った方が良いように今は思っています。一緒にテレビを観ている子供が親に聞いてくれるかもしれないし。
世代によって言葉に認識齟齬が生じているのを知ったのは、15年くらい前が最初ですかね。メールの最後に「〜〜していただければ幸甚です」と書いたら、その相手と会ったときに「メールで”幸甚”は珍しいですよね」と言われてこちらがびっくりした。
ははは、まあ言葉は常に変わる。私は新しい言葉にはそれぞれ意味・意義があると思っているので、それの取り入れにはやぶさかではない。しかし残って欲しい言葉もある。そういう言葉は使った方がいいかな、と思っています。正確に覚えていることが重要ですが。
2009年02月27日(金曜日)
(14:23)すざまし雪でしたね。こんな大粒の雪は久しぶりに見ました。まだ2月ですが、「春の雪」と言ってもよい。「春の雪」と言えば三島由紀夫です。
ところで、最近の記事では『「失われた10年」の認識巡り異論 日銀総裁』というのが久しぶりに同意できる良い判断と思いました。白川さんは「日本の”失われた10年”という表現の背景にある認識は、私自身は必ずしも適切とは思っていない」と。
その10年の間に日本の企業が再生に向けた努力をしたことを知っている人間からすると、その10年という長い期間を「失われた」と表現するのは相当乱暴です。決して失われなかった10年だと私はずっと思っていた。
今の日本では「100年に一度」が流行の枕詞だ。しかし何回も言っているが、この言葉は「 a once or twice a century event 」という昨年8月4日のフィナンシャル・タイムズに掲載されたグリーンスパンの言葉による。しかしこの言葉を「100年に一度」と言ってしまうのは誤訳・誤訳です。総理大臣が国会の演説の冒頭で言うような言葉ではない。
こういう間違った認識が短い言葉で広まることは時代認識に誤解を招くと思っているのです。そういう意味で、人々が短く分かったように使っている言葉を直していく必要は高いと思います。
それから、このサイトは今後使えそうなので、備忘のために残しておきます。
2009年02月25日(水曜日)
(23:23)不思議なものですね。「刷り込み」ってやつですか。宇都宮で仕事が終えたら無性に餃子が食べたくなった。でも新幹線までの時間は15分くらいしかない。店で聞いたら「焼くのに8分」と言われたので、構内だったのでちょっと緑の窓口まで行って、30分ほどあとの列車に変更。
ははは、また店(駅の中の餃子小町という一角です)に戻って、今度はゆっくり注文して、12種類という餃子を。その12種類というのは
ニンニク
スタミナ
どんこ
舞ちゃん
チーズ
激辛
マイタケ
ニラ
鮮肉
シソ
エビ
健太
印象に残ったのは、ニラと激辛かな。ごはんとスープもついて1000円ちょっとですから、安い。宇都宮は浜松と「一人当たり餃子消費日本一」を争っているらしい。タクシーの運転手さんに、「特に宇都宮の餃子を美味いのですか」と聞いたら、「うーん、まあ、そうだね、特別って言うことはないんだろうが.....」と。
でも列車に駆け込む前に食べた12種類は結構堪能しました。また宇都宮に行ったら餃子を食べよう......。
2009年02月24日(火曜日)
(23:23)今日の一番の楽しみだった西健一郎さんの番組は、それこそ味のある言葉が一杯出てきて良かったですね。なかでも、
「奥のある味」
が一番好きだな。いい言葉じゃないですか。あと「手間を惜しまない」「あるものを使うのが料理人」なんてのも素晴らしい言葉だと思う。お父さんの存在は聞いていましたが、あれほど大きかったとは。ははは、あとでNHKオンデマンドでまた見てみようっと。
あと今夜のニュースで面白いのは、「太陽光発電の買い取り義務化 価格2倍で普及促進図る 経産省 」かな。ちょっと遅い感じもしますが、それでもやらないよりはいい。
経済産業省は24日、太陽光発電の普及を進めるため、家庭や企業などで発電した電力について現行の2倍程度の価格で買い取ることを電力会社に義務付ける制度を、平成22年度までに導入すると発表した。電力会社としてはコスト増になるので電気料金に転嫁されるが、値上げ幅は標準家庭で月額数十円から100円程度に抑える内容にする方針だ。ドイツがこの制度で太陽光発電装置産業を大きく育てたことは有名。22年というのはちょっと先ですね。もっと素早くやった方がいいように思うのですが。太陽光発電の普及促進とともに、関連産業の活性化、雇用拡大が狙い。経産省は、電力会社などに新エネルギー導入目標を課すエネルギー供給構造高度化法(仮称)を今国会に提出する予定で、同法案に買い取り義務化を盛り込む。制度の詳細は今後、詰めていく。
2009年02月24日(火曜日)
(04:23)ああ共同声明が出たな、と思ったのですが、その時点(23日の午後10時30分)では眠くて読む気がしなかったのですが、朝起きて「ああニューヨークのオープン前の、毎度の市場沈静化策か」、と。ただしこういう形での共同声明は極めて珍しい。市場対策としては何回も目にしたことがある、という意味です。
最近の株の下げに当局も危機感があるのでしょう。アメリカの金融システムの後ろには、「我々がしっかりついていますよ」と声明せざるを得なくなった、ということです。私がこの文章を読む限り、まだアメリカ政府は市場の「米銀の一部閉鎖」や「国有化」の噂に対して、「そうではなくてアメリカの金融システムはまだ十分健全だし、もしもの時は政府が後ろで全面的にバックアップする」と言っているように見える。バックアップの中には資本注入が入るが、それは民間資本の後であって.....と述べている。
ガイトナーが検討している「金融安定化策」は週内にも出るようだが、市場はこれを見ないと安心しないでしょうね。この文章を書いている時点で、ニューヨークの株は安値(150ドル安弱)よりは多少反発してきたが、それでも100ドル以上の下げ。声明全文は以下の通り。
For release at 8:30 a.m. EDT February 23, 2009これとは別に、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルには、「U.S. Eyes Large Stake in Citi 」と題して、米政府がシティバンクに対して大規模な資本注入を検討しており、これについてシティと話し合いを行っていると報じている。Joint Statement by the Treasury, FDIC, OCC, OTS, and the Federal Reserve
The U.S. Department of the Treasury, the Federal Deposit Insurance Corporation, the Office of the Comptroller of the Currency, the Office of Thrift Supervision, and the Federal Reserve Board today issued the following joint statement:
"A strong, resilient financial system is necessary to facilitate a broad and sustainable economic recovery. The U.S. government stands firmly behind the banking system during this period of financial strain to ensure it will be able to perform its key function of providing credit to households and businesses. The government will ensure that banks have the capital and liquidity they need to provide the credit necessary to restore economic growth. Moreover, we reiterate our determination to preserve the viability of systemically important financial institutions so that they are able to meet their commitments.
"We announced on February 10, 2009, a Capital Assistance Program to ensure that our banking institutions are appropriately capitalized, with high-quality capital. Under this program, which will be initiated on February 25, the capital needs of the major U.S. banking institutions will be evaluated under a more challenging economic environment. Should that assessment indicate that an additional capital buffer is warranted, institutions will have an opportunity to turn first to private sources of capital. Otherwise, the temporary capital buffer will be made available from the government. This additional capital does not imply a new capital standard and it is not expected to be maintained on an ongoing basis. Instead, it is available to provide a cushion against larger than expected future losses, should they occur due to a more severe economic environment, and to support lending to creditworthy borrowers. Any government capital will be in the form of mandatory convertible preferred shares, which would be converted into common equity shares only as needed over time to keep banks in a well-capitalized position and can be retired under improved financial conditions before the conversion becomes mandatory. Previous capital injections under the Troubled Asset Relief Program will also be eligible to be exchanged for the mandatory convertible preferred shares. The conversion feature will enable institutions to maintain or enhance the quality of their capital.
"Currently, the major U.S. banking institutions have capital in excess of the amounts required to be considered well capitalized. This program is designed to ensure that these major banking institutions have sufficient capital to perform their critical role in our financial system on an ongoing basis and can support economic recovery, even under an economic environment that is more challenging than is currently anticipated. The customers and the providers of capital and funding can be assured that as a result of this program participating banks will be able to move forward to provide the credit necessary for the stabilization and recovery of the U.S. economy. Because our economy functions better when financial institutions are well managed in the private sector, the strong presumption of the Capital Assistance Program is that banks should remain in private hands."
Citigroup Inc. is in talks with federal officials that could result in the U.S. government substantially expanding its ownership of the struggling bank, according to people familiar with the situation.まあこれでも「国有化」という単語は出てこない。実は国有化が何を意味するのかに関しては、「There's no universal agreement on what constitutes nationalization of a bank」(WSJ)ということだ。だから、シティに40%を越す政府資金が入ったら日本のマスコミの中には「実質的国有化」と書くところが出てくるかも知れない。アイルランドがやったようなのは、完全国有化ですが。まあ交渉中ということです。While the discussions could fall apart, the government could wind up holding as much as 40% of Citigroup's common stock. Bank executives hope the stake will be closer to 25%, these people said.
Any such move would give federal officials far greater influence over one of the world's largest financial institutions. Citigroup has proposed the plan to its regulators. The Obama administration hasn't indicated if it supports the plan, according to people with knowledge of the talks.
ついでに書くと、ウォール・ストリート・ジャーナルにはもう一本今日は重要な記事がある。それは、「Bankruptcy Funding Solicited for Car Makers 」という記事で、
Outside advisers to the U.S. Treasury have started lining up the largest bankruptcy loan ever, talking with banks and other lenders about at least $40 billion in financing for General Motors Corp. and Chrysler LLC, in case the two auto makers need it, said several people familiar with the matter.つまり破産処理は最後の最後の手段だが、それでも真剣に検討されているということでしょう。その時は「史上最大の破産融資」(the largest bankruptcy loan ever)をする、と。While acknowledging the grimness of the task, administration officials involved in the auto talks said they are trying to find a way to restructure the two companies without resorting to bankruptcy proceedings. They stressed the latest efforts were "due diligence" on the part of the government advisers, and that bankruptcy financing may not be necessary.
Still, people involved in talks with senior Obama administration officials said that the administration believes that the option of Chapter 11 filings by the two auto makers needs to be seriously considered.
"Everything is on the table right now," one person involved in the matter said, adding that President Barack Obama doesn't want to see more massive job losses in the auto industry. His administration also doesn't want to anger the United Auto Workers by appearing to push for bankruptcy, this person added.
UAWとの賃金改定やリガシーコストの削減が出来なければ米自動車メーカーの再生は無理と考えている私としては、「破産法11条の申請」は真剣な選択肢だと思うのですが、政治的な思惑もあり素直には決まらない。ただし今まで「救済」の方向だけが打ち出されていたオバマ政権の中から、「破産法適用も」という声が出てきたことは注目される。
2009年02月22日(日曜日)
(22:23)ははは、自律型海中ロボットは面白かったのではないでしょうか。これからも「世の中進歩堂」はどしどしこうした面白だねを取り上げていきますが、来週登場するライフストローは、アメリカから送ってもらって私の手元にあります。うーん、これさえあればインドも怖くない(?)、と。
ところで、33人の中から誰がいなくなるのかと思っていたら、岸(西)、和田(ソ)、細川(西)、栗原(広)、松中(ソ)の5人だったようだ。うーん、松中は過去に全日本で随分活躍しましたが、ちょっと足がどうかなという感じでした。岸はジャイアンツには凄く通用したけど、国際試合では.....ということでしょうか。
今年のWBCはどうなんでしょうか。原さんのいやに張り切った顔がテレビに映るが、結局はチームの結束力ですからね。王さんの時は凄まじかった。それを一回オリンピックが壊してしまった。
考えたら来週の日曜日はもう3月1日なんですよ。もう3月。になったらWBCなど野球が始まる。アメリカは今から負けたときの言い訳を考えているようですが。まあ少なくとも決勝にまでは行って欲しい。
2009年02月20日(金曜日)
(20:23)スウェーデンのサーブが事実上の経営破綻ですか。確か、アメリカのゼネラル・モーターズ(GM)の傘下だった。GMはスウェーデン政府に金融支援を求めていたが、その支援も得られなかったためと見られる。
GMが将来そうなるかどうかは別にして、一歩先に法的管理下で再建を目指すことになる。どうでしょう。昨年秋からの金融危機の中で、経営破綻した世界の名の知れた自動車メーカーはサーブが始めてではないでしょうか。今の状況が続けば、米3社を含めて、世界で自動車メーカーの破綻が相次ぐ可能性が出てくる。
ところで、新しいエッセイがアップされました。環境を巡る取り決めは国際的なものでないと意味がない、と最近思った出来事があったので、それを文章にしました。
2009年02月19日(木曜日)
(23:23)日中のほとんどを「国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」の近場ロケ。総勢5人で広い会場の中を動き回っていました。ここを求め、あそこを求めて行ったり来たり。
近場ですよ。お台場の東京ビッグサイトですから。私が以前「世の中進歩堂」で、「自分が勉強を開始した頃と、ナノテクはあまり進歩していない」と述べたことをスタッフが覚えていて、「それは本当か」「伊藤は考え方を変えるのか」ということをテーマに一回分の番組を構成する、という中味。
昼飯以外はずっと立って、この企業、あの企業とブースを回って「この製品はここがウリ」とか、説明員との会話を楽しみながら。結構面白かったな。ナノテクはゴルフのドライバー、ボールから始まって、化粧品、ITなどなど実に広い範囲のプロダクツを生み出している。世界中から人が来ていた。
こういう総合展には珍しく、結構商社が展示場を持っている。ナノテクの特徴です。他にも出展社は多様です。お馴染みの製造業の企業もあれば、海外からの出展も多い。一番大きなブースを構えていたのは韓国かな。あとはスペイン(ここは取材もしました)、カナダ、ドイツ、スイスなどなど。うーん、アメリカがなかったな。気付かなかっただけかもしれないが。
まあね、私はナノテクの産業のベースとしての真価は、アゼンブリーというんですかね、「自動組み立て」が可能になるかどうかだと思っているのです。それが出来ないと、ナノテクの一番の成果は。ナノテクの撥水効果を見せてくれたある慶応の白鳥先生が、「もうすぐですよ」とおっしゃったのは興味深かったな。そういう意味では進歩している。
ナノテクは引き続きチェック領域であることを確認しました。面白かった。
2009年02月18日(水曜日)
(10:23)アメリカ自動車メーカー(GM、クライスラー)が政府への提出を義務づけられていた再建計画の期限は日本時間の18日午前7時。ギリギリUAWなどと交渉していたので、どうなったかなと思ってウォール・ストリート・ジャーナルを見たら、結局UAW(および社債保有者)との交渉妥結は出来ずに、「引き続き交渉中」ということで提出したようです。その主な中味は
UAWや社債保有者との交渉がまとまらなければ政府は次の措置を決めないでしょう。今回の報告書提出で興味深いのは、クライスラーが今年の米自動車市場の規模を1010万台としていること。そしてGMが「年間1150万台から1200万台の販売台数のレベルを米市場が回復したら、GMはブレークイーブンになれる」としている点。
ということは、どちらもの予測が正しければ、GMは今年黒字になることはない、ということです。それをGMも認めていて、黒転する最短年を来年としている。つまり2010年ということだ。
今回興味深いのはGMが自ら連邦破産法11条の申請の可能性を探っていること。しかし「破産の方がはるかにコストがかかる」としている。日本の自動車メーカーの中にもGMに残って欲しい、と言う声が強い。なぜなら、部品メーカーなどが連鎖倒産すると部品の手当がおぼつかなくなるからだ。しかし「議会」には少なくとも、そして「連邦政府の一部」にも、「いずれGMは立ち行かなくなる」という視点から、GMとは別に同社を破産させる方策を考える向きが出てくるでしょう。
ウォール・ストリート・ジャーナルがGMレポートの一部を抽出しているので、それを備忘の為に残しておきます。本物は100ページ近いらしい。
GM Report車のニュースでは、今朝の日経は興味深い。「トヨタ、5月に増産へ」が興味深い。もっとも「4月までの低い発射台から見れば」ということです。昨年5月比では依然として6掛け(60%)だそうだ。GM, in a 100-plus page report submitted to the U.S. Treasury, argues that bankruptcy would still be more costly and drawn out than a government-funded restructuring. The auto maker said a traditional bankruptcy could cost as much as $100 billion, attributing much of that cost to lost revenue.
Instead, GM proposes an accelerated downsizing that involves cuts deeper than those outlined in December. Steps include shuttering 14 factories by 2012 rather than nine, eliminating 47,000 hourly and salaried jobs this year globally, and closing its Hummer truck brand this year and Saturn in 2011 if no alternatives arise.
GM shares were up 2 cents at $2.20 in recent after-hours trading. The stock was the biggest decliner among Dow Jones Industrial Average components during Tuesday's regular session, falling 13%.
GM's loan request includes $4.6 billion it hopes to draw in March and April. That would bring the loan total to $18 billion, which is the amount GM initially requested in December. Additionally, GM is asking for a $7.5 billion line of credit that could be drawn under a downside scenario and to defer repayment of a $4.5 credit line due in 2011. Combined with the $13.4 billion GM already received, GM's total aid package could total $30 billion.
Under the plan submitted Tuesday, GM says it can break even once U.S. vehicle sales hit a seasonally adjusted rate of 11.5 to 12 million car and truck sales.
The auto maker will seek government aid from other nations and restructure around the globe.
トヨタのXデーが4月の下旬だ、ということは聞いていました。「Xデー」というのは在庫が一定水準を下回る日です。その観測は正しかったことになる。日経の記事には、「5月以降は販売が上向かなくても車種によって品薄な状態になる」と書いてある。
オバマ大統領はコロラド州のデンバーで議会を通過した景気刺激法案(American Recovery and Reinvestment Act )に署名。もっともその署名を彼がしている瞬間のニューヨーク株式市場のダウ平均は、マイナス264.00ドルだったという。市場は「追加」を要求していると言える。
2009年02月18日(水曜日)
(06:23)私がここ数日で「前向きという意味で一番面白い」と思って興味を持ったニュースはこれですね。
セブン&アイとNECが新会社 ネットビジネス研究配達もそうだし、やはりセブンは小売業界の先頭を走る会社だな、と思いました。まあこの記事を読むといろいろやるんでしょう。セブンがNECをITコーディネーターに選んだようにも見える。セブン&アイ・ホールディングスとNECは17日、ネットを使ったビジネスの研究やシステム開発を行う新会社「セブンインターネットラボ」を3月24日に設立すると発表した。成長が見込まれるネット通販などの電子商取引(EC)事業を強化する。資本金は2億円で、セブン&アイグループが60%、NECが40%を出資する。将来ビジネスの研究のほか、膨大な顧客や販売データを解析して、新たな商機につなげる。またグループ企業のシステム開発を効率化し、運用も一本化することで、コスト削減を図る。
私が「面白い組合せになる」と思ったのは、配達はデリバリーシステムですが、実は一番大事なのは「受注」「注文」です。受注がなければデリバリーができない。実は物理的な配達システムは日本では結構進んでいると思うのです。宅配もあれば、バイク便もある。ほんとに近くだったら、店員さんがもっていくという方法もある。
案外受注、注文はやっかいです。電話は間違いが多い。言った言わないから、数字の間違いや勘違い。多分NECとセブンはこのところをいかに効率的に、正確に出来るのかを研究するのでしょう。ネット受注です。顧客層分析もかませながら。
多分面白いプロジェクトになると思う。店を構えて「客に来い」というデパート方式の販売形態は、明らかに限界に近づきつつある。人口は減るし、歩ける人の数はもっと早く減る。最終的には生産業者と家庭をいかに結びつけることが出来るのか、が重要だ。結びつけ役は、今まで「小売業者」と呼ばれていた人達が進出するのか、ジャパネットのような新興企業なのか。
中川問題では、「案外プレッシャーに弱い」「ヤマ場になると飲まずにはいられない」という二つの読売新聞サイトに掲載されたコメントに興味を持ちました。なぜなら、先の財政演説の際に26箇所間違えた、と聞いたときから「この人は何か尋常ではないのではないか」と思っていたのです。26箇所ですよ。1〜2箇所ならあり得ても。
常識的に考えて、東大を出てIBJに入った人が、つまり銀行員だった人が「歳入」と「歳出」を読み間違えたり、数字を読み間違えたり、さらには「渦中」を「うずちゅう」と読むと言うことは、通常の状態ではあり得ないでしょう。
だからそれが起こったと言うことは、「かなり以前からちょっと調子がおかしかった」ということだと思っていたのです。それは体調かも知れないし、また心配事など頭の働きを悪化させることがあったはずだ、と。
読売に載った二つの証言では、「飲酒」が深く示唆されている。「ヤマ場になればなるほど飲酒を控えて頭を冴えた状態にしておく」というのが普通でしょう。私の場合はそうです。お会いしたことがないので知りませんが、「案外プレッシャーに弱い」というのも予想外ですね。風貌からは肝が据わっているように見える。
まあここ数日は海外の新聞を読んでも、CNNなどテレビを見ても「NAKAGAWA」が登場する。それにしても、あの記者会見で中川さんの隣に座っていた白川さんは呆然だっただろうし、居心地が悪かったでしょうね。お酒の臭いもしたでしょうし。隣の人が何を言い出すか分からないというのは不気味なものです。だって彼としては財務大臣の領域、自分の領域というのを考えて発言しようと思っているはずですから。そんなんは全く関係ない状況になってしまっていた。
ははは、これで日本の今の政治の悪さが世界に知れ渡ってしまいました。政権が自民党から民主党に変わったら、「最後の決定打はこれだった」と世界のマスコミが改めて映像を持ち出すでしょう。そういう意味で、一大臣の飲酒問題にとどまらない、実に大きな失態だったような気がする。残念ながら。
2009年02月17日(火曜日)
(13:23)ははは、今日は本当に珍しいことがあったな。初めてです。
大阪への新幹線。原稿の締め切りがあって新幹線の中でやろうと。そこで充電プラグが着いている座席を取ったのです。これで憂いなく.....と思った。
ところがところがです。他の接続箇所は全部繋いで、PCにも差し込んだ。しかしPCは放電のマーク。あれと思って何回も接続を確認したのです。問題ない。これはしょうがないと思って車掌さんに、「この席のプラグは機能していませんが」とお伝えしたのです。
そしたらその車掌さんは、「じゃ、今から席を変えますからちょっとお待ち下さい」と。うーん、そうかな。隣のプラグでも充電できないし、と思ったら、車両の前の方で男性の車掌さんと女性の車掌さんが電源のコントロール・パネルをいじっている。「そうだよな、車両全体かもしれないのに」と思っていたら、男性の車掌さんが「これでどうでしょうか」という顔でこちらを見た。
見たら充電開始のランプがPC上で点灯し始めた。よかったよかった。そしたら女性の車掌さんが、こちらには近づかないで手でマルを作って「大丈夫ですか」と聞いている。「はいはい」を声を出さすに「ありがとう」のサイン。
でも珍しいですよ。東京駅発11時10分の新幹線だから、もうどこかから走ってきた筈です。その時は誰も文句を言わなかったのか。同じ車両には、私と同じようにPCを起こしている人が何人かいた。まあ私も東京駅を出て直ぐに気が付きましたから。
個別の電源プラグが機能しなくなるというのは、ちょっとあり得ない。今回分かったことは、車両全体の電源プラグがひとつの前方のスイッチで操作されている、ということです。
2009年02月16日(月曜日)
(20:36)それほど大騒ぎするほどの数字ではないのかも知れないが、それでも年率12.7%の縮小というのはちょっとショッキングですね。問題は今の四半期も二桁のマイナスが予想されること。
中味を見ると、対前期比で消費が0.4%減というのは頑張っている方でしょう。これが今後減少してくるかどうか。一番項目で目立つのは輸出の13.9%の減少かな。輸出立国の弱みが顕著に出てきている。住宅投資が5.7%増加しているのは何があったんでしょうね。設備投資は5.3%の低下。
まあ既の数字だし、ハーフ経済とか6割経済とか言われて生産が落ちていることは明確だったし、街を歩いても消費が順調でないことは明らかだった。そういう意味では、覚悟の大幅マイナス成長。しかし「改めて今回の不況の急激さが、そして底の深さが確認できた」ということだろう。
この10%を超える日本のマイナス成長は、先進各国の中でも大きい。各国の統計とも改訂があるだろうから最終的には分からないが、アメリカの現時点での同期での経済成長率はマイナス3.8%である。
欧州のマイナス幅は6%前後とされる。しかし日本のそれは二桁である。後で取り上げるG7声明が「先進国揃っての景気刺激策」で合意したと言うことは、アメリカの70兆円、中国の54兆円には達しなくても、日本こそ大きな景気刺激策が必要だ、との議論になりかねない。
まあ重要なのは、その前の発射台が高かったと言うことを踏まえてパニックにならずにどのように経済を巡航速度に戻せるかを考えることでしょう。かなり今の不況は心理的な面が大きい。それをどうやって解消していくか、経済活動の中味を作っているかでしょう。
2009年02月15日(日曜日)
(12:36)ははは、そのものの題名の本を読みました。「パンデミック」(新潮新書)というのです。副題に「感染爆発から生き残るために」とあるが、この副題はあまり重要ではない。なぜなら、本当にパンデミックが起きるのか、起きたらどうなるのか実際には分からず、よって実は大事にはならないのか、本当に大事になるのか、それをどうやり過ごせるのかも最後の最後のところは分からないからだ。
しかしこの本は結構面白く読めた。分からないことを予測しているのだから、「本当にそうかな」「ウィルスが殺傷力が強いうちは、爆発的感染はないんじゃないのかな」(媒体を殺してしまうから。エボラがそう)と思いながらも、いくつか興味を持ったことがある
といったところでしょうか。読んでいて面白かったのは、お騒がせの相撲協会はインフルエンザ・ワクチンの「全関係者への義務付けを以前からしている」という意味では模範的なスポーツ団体だということ。まあハダカで集団生活していますから、予防はしないと大変なことになる。
この本で覚えた単語は、「サイトカインストーム」「チクングニア熱」の二つでしょうか。前者の「サイトカイン」は、人体内の免疫系が感染症に対して防御反応として出す物質だそうです。免疫系が強いとより多く出される。免疫系が強いのは、10代半ばから30代。
やっかいなのは、これが、つまり「サイトカイン」が勢いよく大量に出てくると、逆にそれが体内の免疫機能を低下させ、肺炎など多臓器不全を起こしやすくなる、とされる点。つまり懸念される新型インフルエンザは若者にとってより脅威。
後者の「チングニア熱」は、今まで聞いたことがなかった。スワヒリ語で「チングニア」は「痛みのために身体をかがめる」という意味らしい。関節が凄く痛む病気なんでしょうね。「デング熱」と同じく蚊を媒介とするらしい。
その蚊だが、この本を読むとマラリア、デング熱、チングニア熱などを媒介する蚊は、日本でも普通に見られる蚊だという。だから、「これから日本でも流行する危険性がある」とこの本は警告する。蚊が色としては白が嫌いというのも面白かった。
まあこの本を読んで分かったのは、「手洗いを機会があればして、レストランでは顔を拭かなくてもおしぼりで手は拭いて、良く寝て、良く食べて、蚊が多いところには行かずに、インフルエンザ・ワクチンは接種して(しかも2回)、あとは心配しても始まらないから普通に健康に生きる」ということでしょうか。ははは。
あら、今年はまだインフルエンザ・ワクチンを忘れていた。月曜日に行こう......
2009年02月13日(金曜日)
(12:36)福岡に来ています。温かい。春一番が吹いているらしくて、風が非常に強い。春一番に加えて、黄砂とそれに加えての中国からの煤塵。ちょっとほっておくと車の窓が直ぐに真っ黒になるのだそうです。福岡の人に、「東京は風はないのですか」と聞かれました。
ところで、「ベンジャミン・バトン」を「どんなもんやろ、もう8割は予告で見えているのに」と思って行ったのですが、なかなか味わい深い映画でした。予告でもやっているブラビの逆成長は話のとっかかりを作っているに過ぎない。
ではこの映画を作った人は何を言いたかったのか。それは、「永遠のことなど 何もない」ということだったのではないか。しかも人を襲ういろいろな出来事 は、いかんともしがたい偶然の積み重ねの上にあるという現実。だから努力しな くても良いとかそういうことではない。しかし人生は偶然の積み重なりだ、と。
複雑なことに、「永遠のことなど何もない」と強調する一方で、逆に 「永遠のことなど何もない」という現実の中にも「永遠はある」と主張している。心の中などに。私には主張しているように見えました。もう一回見ると違うかもしれないし、見る人によって違うかもしれないが。
みんなが時間の経過を過ごす中では、「変わらない」と思えることがことが多い。皆同じように歳を取りますから。しかし一人の人間・ベンジャミンの人生を逆行させる、老人から赤ちゃんに推移させることによって、「クロスする人生」を浮かび上がらせたという認識をしました。時計も反対に回し。
うーん、まあこれ以上書くとまだ見ていない人に悪い。でも見るに値する面白
い映画でした。最近のハリウッド映画の中では、秀逸であり、実に面白い。
2009年02月12日(木曜日)
(16:36)米上下両院の案はその中味においてかなり違うと思ったのに、あっという間に合意に達した。こういうところがアメリカの政治の優れたところなんでしょうな。危機対応が出来ているというか。日本の政治はいつまでも対立を引きずる。
上下の議会とホワイトハウスが合意した案は、不思議なことに上下両院が可決した8000億ドル台より小さくなってドルベースで7895億ドルの景気刺激策です。ウォール・ストリート・ジャーナルは次のように表現している。
WASHINGTON -- Congress and the White House reached accord on a $789.5 billion economic-recovery package that would shower hundreds of billions of dollars in tax relief on individuals and businesses and spark an infrastructure building boom, from the nation's ports and waterways to its schools and military bases. The deal all but clinches passage of one of the largest economic rescue programs since Franklin Roosevelt launched the New Deal.(中略) Defying two decades of mostly Republican-led efforts to diminish federal authority and focus on lifting the economy through tax cuts, the legislation would expand unemployment insurance, tilt federal assistance to the poor, launch major efforts to streamline health-care delivery and give Washington a larger hand in local education spending.つまり、大きな意味では過去20年間続いた「小さな政府」の考え方が大転換したと言うことです。つまり方向としては「大きな政府」。そういう意味ではアメリカの大きな方向転換。しかしまだオバマ政権にはやることが残っている。今度は金融安定化策の詰めです。ガイトナーは「今後数週間」と言っている。残っている問題は
中国の抗議を受けてか、これから発行する米債券を買ってくれるのは中国と日本しかないと気付いて自発的に発言を修正したのか。ガイトナー長官はまたCNBCテレビでは、「強いドルは米国の国益」と改めて強調した。「ドルが弱くなっても良い」と言ったら、もう誰も米国国債は買わない。予想された発言です。
2009年02月11日(水曜日)
(20:36)この数日の移動の最中などで3冊ほど本を読みましたので、それを紹介します。
記憶に残った言葉は、「小児科は勝負がはやい」「ペーパーテストだけで医者になれる日本のシステムはおかしい」「データ無視でどんどん病人にされる日本人」などですかね。女性の方々は、151ページから20ページくらいを読むのを推薦します。乳がんへの対処で、日本は非常に遅れていると書かれている。
夏目漱石、永井荷風、林芙美子など明治から大正にかけての文豪がシベリア横断鉄道やヨーロッパの鉄道をどう利用し、どんなエピソードがあったのかを丹念に調べて書いている。のんびり読める本です。
そうそう文豪と言えば、「大学病院の掟」に脚気の原因に関連して森鴎外が犯した罪が詳しく書かれている。私は知らなかったので、これは面白かった。
私が日本の国内を移動していて常に実感しているのは、「なんと緑が濃い列島か」ということです。これだけ森が多いのに、今回オーストラリアで起きたような大規模や山火事もない。中国大陸に行けば緑の木が生えていない山がたくさんあるのに、日本は豊かだと思うのです。しかしその山の緑が利用されないばかりか、過去の間違った植林の結果として日本の山が荒れてきているとしたら残念です。
この本はその辺の問題を考える上で参考になる。あと一日くらいで読み終える予定です。
彼が一番有名になったのは、wikiにも書いてありますが、1969年の日本シリーズ(巨人対阪急)第4戦(10月30日)の4回裏無死1(王)・3塁(土井)でバッター長島。その長島が三振した際のダブルスチール。土井は本塁突入。判定はセーフ。これが一見明らかにアウトに見えた。そこで阪急が激しい抗議。最初はそれが正当に思えたが、一枚の写真で土井がちゃんと本塁を踏んでいたことがあとで分かったこと。土井の走塁術が賞賛されたのですが、この番組をそれを扱っている。新聞社の写真家も含めて。
あとこの番組が面白かったのは、土井はイチローを見いだせなかった、という批判。しかし誰も気付かなかったイチロー(高校生)をドラフトで4巡目で指名したのは当時オリックスの監督だった土井さんだったし、知り合いなどには土井さんは「福本のあとは15年は打てる一番打者」としてイチローを紹介していたらしい。ではなぜ最初から一軍で使わなかったのか。
土井さんの説明が面白かった。「生意気だった。野球はチームプレーが必要。それを学ばせるために二軍に落とした」と。ははは、ここが一番面白かったな。その土井さんも今は膵臓ガンの後遺症に苦しんでおられる。その一方で、川上さんは画面には出てこなかったが、88才の今でも声に張りがあったのが記憶に残りました。
スポーツも過去を掘り起こすと一杯歴史がある。選手はみんな頭を使っているのですね。清原が日本シリーズの優勝が決まる一戦で泣いたシーンなど、あとあと何か番組を作ると面白いかも知れませんね。
2009年02月11日(水曜日)
(09:36)上院では8380億ドルの景気刺激策がようやく(賛成61 反対37 必要賛成数は60)ながら通過し、ガイトナー財務長官が金融安定化の為の追加策(最大規模2兆ドル)を発表したにもかかわらず、ニューヨークのダウ平均は4.62%、381.99ドルの下落。SP500はさらに下げ幅がきつくて4.91%の下落。
典型的な「buy on the romour, sell on the fact」の展開と言える面と、前者については依然として両院の話し合いがうまくいくかの関門があり、また後者についてはウォール・ストリート・ジャーナルが「Details Scarce in Bank Rescure Plan」と喝破している計画そのものの曖昧さがあるとも言える。
「We believe that the policy response has to be comprehensive and forceful. Instead of catalyzing recovery, the financial system is working against recovery. And at the same time, the recession is putting greater pressure on banks. This is a dangerous dynamic, and we need to arrest it.」
とガイトナーは強調。しかしこの日一番下がったのは銀行株で、バンカメが18%、シティが12%も下落したらしい。何故か。「critical details of the plan remained unanswered」とWSジャーナルは述べ、具体的には
この計画の目的は「金融機関が再び貸し出しが出来る環境を作る」「経済をリセッションに陥れた金融市場の不正常な動きを正常化させる」(ガイトナー長官)にあるのですが、株式市場は「それが出来るだろう」とは判定しなかった、むしろ「がっかりした」と考えた、ということでしょう。
市場のオバマ政権に対する値踏みは続いている。両院は早ければ今週中に上下両院でそれぞれの景気刺激策を摺り合わせる努力をすると言っている。しかし上院案の減税中心の考え方と、下院案の歳出優先の考え方はかなり食い違っている。
ところでちょっと話題は変わるのですが、英語を読んでいて面白い表現を発見しました。アメリカの債券相場は長いところを中心にこの不況下では極めて珍しく利回りが上がって(価格はダウン)きていて、これは今後出てくる大量の財務省証券の消化難に対する懸念を織り込んでいるのですが、次の文章は面白い。
Treasury yields, which had reached their highest levels in months on Monday, dropped after Mr. Geithner spoke. The 10-year note rose 28/32 to yield 2.886% -- the yield had been north of 3% on Monday. The 30-year bond climbed by 1-13/32 to yield 3.580%. Yields move inversely to prices.ははは、「north of」というところです。何々より北。しばしば南極を上にした地図を使っている南半球の連中も同じ表現を使うのかどうか知りませんが、意味は分かる。「を上回って」ということです。ははは。ちょっとした表現の遊びですが、面白い。
2009年02月10日(火曜日)
(11:36)悲しい知らせです。それを知ってからずっと覚悟はしていましたが、田中さんから今朝11時前に電話を頂いたときには思い出が蘇って、悲しい気持ちになりました。
何回となく酒を飲み、カラオケをし、そして麻雀をした。むろん、仕事でも非常に教えてもらうことが多かったし、お世話にもなりました。常に気持ちの良い人で、周りの人を大切にする人だった。そして限りないユーモアと同時に含羞があった。
藤代昇さんが入院されたことを聞いたのは、偶然と言えば偶然でした。先週の木曜日。あるテレビ局の番組担当者と新橋で食事をして、「では私は赤坂見附まで歩きますから」と歩き始めて虎ノ門の交差点を過ぎたときです。見慣れた顔の人が電話している。
田中さんでした。お互いに気付いて、「あらら」ということで。田中さんもその日に聞いて、入院していた病院で藤代さんを見舞った直後でした。容態を聞いて私もびっくりして近くのレストランに入ってその話をした。状態は良くない、ということでした。
もうかなり前からでしたが、藤代さんは人工透析をしておられた。しかし元気ではおられて、透析開始後も何回かお会いした。しかし会社を早めにお辞めになった。「会社に貢献できないから」という理由でした。
その後も好きな仕事をしておられた。田中さんとお会いするまでは、まだ元気でご活躍と思っていました。移植があまり良くなかったらしい。それが残念です。
まだ若い。私や田中さんより半回りくらいしか上ではない。藤代さんは伊藤忠商事の為替部門を長い間引っ張ってきた方です。私も80年代の後半からいままでずっとお世話になった。
さみしいですね。かつて一緒に仕事をし、好きだった人がこの世にいなくなるのは。でも藤代さんはあの世でにやにやしながら、「伊藤ちゃん、何してんの....」てな具合でこっちをからかって見ているような気がする。ナイスな生き方をした人だと思う。
でも生き続けますよ、彼は多くの方の心の中に。あの時藤代さんが私を田中さんに会わせてくれたのだな、と思っています。合掌。
2009年02月09日(月曜日)
(23:36)二週間に一回、月曜日は忙しいんですな。収録などがあって。しかもちょっとまとまって。今日はその後1時間くらいの喋りがさらにあったので、ちょっと困憊。
それにしても、あちこちで大規模な火事が。オーストラリアのそれは週末からですが、今見た海外の新聞だと放火が疑われているという。しかもかなり意図的な。だとしたら今現在で既に130人以上が死んだ大惨事を引き起こしたけしからん犯罪だということになる。新聞には「犯人は死刑も」と。
北京の中央テレビ新館の付属ビル(新館そのものとの報道もある)火災も大きい。ニューヨーク・タイムズなどが一斉に写真を載せている。こちらは月曜日から。せっかく建てたばかりなのにもう使いようがないでしょう。もう一度建て直し。こちらの方はどうも花火のようだ。
幸いなことに日本はあまり大きな山火事というのはない。全体に湿度が高いせいでしょうか。火災が起きているオーストラリアの南部は、メルボルンで46.4度まで週末にあったと言うから、それはちょっと火災には環境が整いすぎと言うことになる。さらにこの地方に大量に生えているユーカリの葉っぱは油分が多いらしい。
それにしても、麻生内閣の支持率は低くなった。朝日だと14%ですか。読売でも19%と20%を割った。喋るごとに悪化していく印象がする。どう考えてもあまりにもちぐはぐです。
2009年02月08日(日曜日)
(23:36)数日前にモンゴルのメグちゃんからのメールを紹介したこともあって、「モンゴルの首都ウランバートルの路上で7日朝、市内で日本語教師をしている日本人女性(38)の遺体が見つかった。首を絞められたような跡があったほか、財布と携帯電話がなくなっており、地元警察は強盗殺人事件とみて調べている」というニュース気になりました。
「現場はウランバートル中心部の大通りで、近くには大型スーパーもある」という事件があった場所説明もありましたが、どの国でも経済状態が悪化すると治安は悪くなる。我々が行った2007年の9月はモンゴル経済の状態は「発展途上」で勢いがありましたが、その時でもウランバートルは「夜は危ない」と注意された。男3人で出掛けるときもです。
むろん「強盗殺人」というのは犯人がつかまっていない状況での警察の判断で、本当にその通りかどうかは不明。しかし、総じて言えることはこれから各国の都市はどちらかというと危なくなる、ということでしょう。海外にいる方は特にお気をつけを。
それにしてもオーストラリアの山火事は今現在85人の死者ですか。CNNなどで絵を見ると凄まじい。欧州が大雪だというのに、地球の南の反対側では気温が46.4度にも達したという。
地球は今もって「荒ぶる星」というわけですか。日本の日曜日は関東から北は強風でしたが。
2009年02月07日(土曜日)
(23:36)珍しい本を読みました。日中二回ほど外出したのですが、その合間をぬって。「男道 清原和博」を最初から最後まで。
彼自身が描く自叙伝です。生まれ、小学校、中学、高校、西武入り、巨人、そしてオリックス。小さい頃から並外れて大きく、のちのち番長と呼ばれる素地が十分あったことが伺えるが、それよりも彼を取り巻く人間模様が面白い。
一番面白いのはお母さんかな。清原が野球の強い高校に行くとしたら天理高校がいいと思って、天理教に入信したが、PL学園に入ることになったら入信を取り消してPL教団に入ったと。ははは、清原が両方に失礼だと言っているのが面白い。フェラーリを最後までフェアレディーとしか覚えないところも良い。
桑田との確執は、全部が書かれていないように思うな。もっといろいろあったように思う。それにしても、彼等が一年生の時に夏の甲子園で優勝したときは、私は池田高校のファンだったので、「この高校が池田に勝てるはずがないのに」と思ったら、あれよあれよと優勝して驚いたことを今でも覚えている。
さっと読める割りには、時代を駆け抜けつつある人間の思い出話は、自分が生きた時代とも重なるのでなかなか面白かった。野球が好きな人、清原という人間に興味がある人には推薦です。
2009年02月06日(金曜日)
(16:10)この春から多分始まるであろう二つの仕事の打ち合わせをしました。一つはアートデイズさんとの、もう一つはPHP研究所さんとの。
アートデイズさんは今度、音声を多方面に活用したビジネス講座を作るらしいのです。まあ私がポッドキャストでやっているのに少し似ているような。それを少し長くした方式で、とにかく紙ではない媒体経由で読者に情報を届けるという。これに私が参加するとしたら、今までとはちょっと違う形で参加する形になります。
PHPさんとの話はいくつかあったのですが、その中で目新しいのはカラットの後継・新装の「misaki」という今年春からの雑誌の仕事かな。ははは、30代の女性を意味する三十路の「mi」と「咲き(saki)」から新雑誌のタイトルを取ったと。まあ正直、この年代の女性は生き生きしている(30活=ミソカツ)であると同時に、悩み多き時期です。
この雑誌はそういう女性を対象に読んでもらおうという狙いで出すらしい。私はそこに1ページの時事問題含みの文章を寄せるというもの。ははは、固い男の雑誌や月刊誌に文章を寄せるのも良いが、女性の雑誌に文章を書くのも良いかな、という気持ち。
まあでも、二つのプロジェクトともスタートはしていない。これからの話です。始まれば結構面白いと思う。
ところで、先にブラジルの話を書いたら、福田さんから以下のようなメールを頂きました。
ブラジル行きですが、最近はエミレーツ航空で ドバイ経由というのが流行のようです。 (東京から出ていませんが・・・。名古屋まで新幹線 のチケットをくれるそうです)ははは、ドバイ経由ね。今まで南米行きはてっきりアメリカ経由と思っていましたが、確かにアメリカは入国の旅にESTAが必要になる。一回入って出て、また入るときにはまた承認が必要になると言う煩雑さ。ドバイや欧州経由の方がいい。入国、トランジットでも小うるさいアメリカを経由 するよりは、はるかに楽で安いとのこと。役人関係者は、45万ぐらいの世界一周チケットを買って、パリ経由やロンドン経由で行くというこ ともかなりあるそうです。
水曜日の夜に道でバッタリ会ってそのまま軽く飲みに行った青山の商社の田中さんはアメリカ経由でブラジルに行ったが、「飛行機に乗っているだけで20時間以上」と。まあ遠いんですよ。
ところで、ボイスと言えば今朝のスタンバイの放送の後の「+α」で今までとはちょっと毛色の違う放送を録音しておきました。今、業績のよい企業・業態とは・・・ということで、「伊藤 洋一のズームアップ+α」です。今調子が良い企業・産業をあえて取り上げました。よかったらお聞き下さい。
2009年02月06日(金曜日)
(13:10)短い文章ですが、オバマ大統領が今何を考えているかが非常によく分かる文章です。彼のワシントン・ポストへの寄稿文。大統領がその名前において文章を新聞に寄せるのは非常に珍しい。
彼の国民への、特に景気刺激策の中味に反対しているワシントン在住の議員に対するメッセージです。マケインなど。残しておくに値すると考えるので、ここに残しておきます。サイトはここです。
彼が一番言いたかったのは、「In recent days, there have been misguided criticisms of this plan」で始まる文章かな。
The Action Americans NeedBy Barack Obama
Thursday, February 5, 2009; A17By now, it's clear to everyone that we have inherited an economic crisis as deep and dire as any since the days of the Great Depression. Millions of jobs that Americans relied on just a year ago are gone; millions more of the nest eggs families worked so hard to build have vanished. People everywhere are worried about what tomorrow will bring.
What Americans expect from Washington is action that matches the urgency they feel in their daily lives -- action that's swift, bold and wise enough for us to climb out of this crisis.
Because each day we wait to begin the work of turning our economy around, more people lose their jobs, their savings and their homes. And if nothing is done, this recession might linger for years. Our economy will lose 5 million more jobs. Unemployment will approach double digits. Our nation will sink deeper into a crisis that, at some point, we may not be able to reverse.
That's why I feel such a sense of urgency about the recovery plan before Congress. With it, we will create or save more than 3 million jobs over the next two years, provide immediate tax relief to 95 percent of American workers, ignite spending by businesses and consumers alike, and take steps to strengthen our country for years to come.
This plan is more than a prescription for short-term spending -- it's a strategy for America's long-term growth and opportunity in areas such as renewable energy, health care and education. And it's a strategy that will be implemented with unprecedented transparency and accountability, so Americans know where their tax dollars are going and how they are being spent.
In recent days, there have been misguided criticisms of this plan that echo the failed theories that helped lead us into this crisis -- the notion that tax cuts alone will solve all our problems; that we can meet our enormous tests with half-steps and piecemeal measures; that we can ignore fundamental challenges such as energy independence and the high cost of health care and still expect our economy and our country to thrive.
I reject these theories, and so did the American people when they went to the polls in November and voted resoundingly for change. They know that we have tried it those ways for too long. And because we have, our health-care costs still rise faster than inflation. Our dependence on foreign oil still threatens our economy and our security. Our children still study in schools that put them at a disadvantage. We've seen the tragic consequences when our bridges crumble and our levees fail.
Every day, our economy gets sicker -- and the time for a remedy that puts Americans back to work, jump-starts our economy and invests in lasting growth is now.
Now is the time to protect health insurance for the more than 8 million Americans at risk of losing their coverage and to computerize the health-care records of every American within five years, saving billions of dollars and countless lives in the process.
Now is the time to save billions by making 2 million homes and 75 percent of federal buildings more energy-efficient, and to double our capacity to generate alternative sources of energy within three years.
Now is the time to give our children every advantage they need to compete by upgrading 10,000 schools with state-of-the-art classrooms, libraries and labs; by training our teachers in math and science; and by bringing the dream of a college education within reach for millions of Americans.
And now is the time to create the jobs that remake America for the 21st century by rebuilding aging roads, bridges and levees; designing a smart electrical grid; and connecting every corner of the country to the information superhighway.
These are the actions Americans expect us to take without delay. They're patient enough to know that our economic recovery will be measured in years, not months. But they have no patience for the same old partisan gridlock that stands in the way of action while our economy continues to slide.
So we have a choice to make. We can once again let Washington's bad habits stand in the way of progress. Or we can pull together and say that in America, our destiny isn't written for us but by us. We can place good ideas ahead of old ideological battles, and a sense of purpose above the same narrow partisanship. We can act boldly to turn crisis into opportunity and, together, write the next great chapter in our history and meet the test of our time.
The writer is president of the United States.
2009年02月05日(木曜日)
(17:10)新しいエッセイがここにアップされました。初めてブラジルを取り上げましたが、最近「注目すべき国だな」と改めて思っています。
問題は、日本からの遠さですかね。通常はアメリカで必ず一回は乗り換えないと行けない。乗り換えていった国は、私にとっては南アフリカですが、感覚的にはそれよりも遠い感じがする。アメリカに居る間に行っておけばよかったのですが、今からでは遅い。
機会があったら行きたいな、と思っているのです。
2009年02月04日(水曜日)
(13:10)月曜日の夜に放送されたんですかね。NHKの世界の自動車危機に関するスペシャルを水曜日の朝に大阪で見ましたが、なかなか面白かった。自動車ローンもアメリカではサブプライム問題化していたというのは知っていたが、図式によってかなり分かりやすくなっていた。
あと興味を引かれたのは、電気自動車になると今は3万点におよぶ自動車の部品が一万点は少なくなる、という点。内燃機関のある今の自動車は、エンジンが高温になる。高温でも動く装置が必要だし、それを冷やす装置も必要。エンジンは重い。
しかし電気自動車になると、バッテリーの重さ次第ですが、駆動機関全体を著しく簡素化、軽量化できる。ということは車の作りが変わってくると言うことです。その方向に動き出していることは確かでしょう。
しかしちょっと時間は掛かるような気がする。長持ちするバッテリーが出来なければならないし、今のガソリンスタンドに相当する社会インフラも必要です。自宅の電気コンセントが使えるプラグインはいいのですが、長距離の旅をするとなると、「ではどこで充電するのか」という問題が起きる。砂漠の真ん中はどうするのか、とか。
あとアメリカの71才の投資家が、「エンジンなど駆動機関が変わっても、車の内装部分は変わらない」として、その分野で世界的な部品メーカーチェーンを作って、完成車メーカーに支配されていた部品メーカーの復権、そこでの大儲けを狙っているというストーリーも面白かった。その中に日本の部品メーカーも入っていた。
実は時間がなくなって途中で切ってホテルを出て電車に乗ったので、最後まで見ていないのですが、続きは今日の夜に見ます。それにしても、昨夜発表された米1月の自動車販売台数は想像通り悪い。NスペではGMは比較的元気に描かれていたが、置かれている環境は厳しい。
それと同時の保護主義の動きはちょっと心配で、オバマは断固その動きに抵抗すべきでしょう。閣僚指名者が相次いで辞退するなど、オバマ政権はちょっとぐらつき始めているだけに、世界からの信頼を崩すようなことはすべきではないと考えるのですが。
それにしても、Nスペは時間をかける。NスペがGMを対象に番組を作っているというのは昨年私が10月にアメリカで取材を開始したときに聞いていましたから。時間をかけただけあって良い番組になっていたと思う。
2009年02月03日(火曜日)
(10:10)そごうの心斎橋本店ですか。いずれそうなると思っていました。小売店舗を良く見て回る私としては、心斎橋のそごうはいつも気になる存在だった。「あれでやっていけるのか」という意味で。
綺麗だし、空間も多くていいデパートだとは思うのですが、なにせ買い物客が少ない。大阪の女性の中では、「いつでもゆったり買えるから良い」と言う人もいるが、それだけ人が少ないと言うことです。そごうの心斎橋店と大丸の心斎橋店は地下で繋がっている。すぐ隣なのです。
そごうを見終わって大丸に行くと、人の多さに気付く。何が違うかというと、デパートらしい臭いが大丸の方にするのです。また落ち着いてもいて、活気がある。そごうはいつでも閑散なのです。
何が違うかというと、ファンの数の違い、そごうの上階にはちょっとどうかというテーマ性のある常設の催し物会場がある(下の階とのバランスが悪い)、顧客層が違う、などでしょうか。どちらかというと、大丸が良い古いお客を抱えているという印象がする。大阪の人がそごうと大丸にどういう印象を抱いているかは知りませんが、ファンは大丸に多い気がする。
実際に大丸がそごうの心斎橋店を統合するのか、いつするのかは現時点でははっきりしない。しかし、巨大なデパートが生まれる。あまり巨大なデパートは歩くだけで疲れる。一つの賭けです。大丈夫なのかな、という気もする。
しかしデパートが危機なのは日本だけではない。昨日のモンゴルの話ではないが、世界的に消費は落ちている。アメリカでもっとも店舗数の多いメーシーズも今ウォール・ストリート・ジャーナルを見たら次のような発表をしている。
Macy's Inc. said it is eliminating 7,000 jobs, or 4% of its work force, and taking other steps to cut costs, in the latest sign that slumping consumer spending is forcing retailers to change the way they do business.聖域なきリストラということでしょう。まあデパートの売り上げだけで「消費不振だ」と言うのは間違っている、というのが私の意見です。駅ナカ、郊外のモール、専門店、ネットなど消費のルートは多様化している。その中でデパートは何をウリにするのか。それが問われていると言える。The Cincinnati-based operator of 840 department stores also said it is cutting its dividend by 62%, ending merit pay increases for executives and slashing its 2009 capital-spending budget by another $100 million to $150 million to around $450 million. The original budget was $1 billion.
"This is a time where nothing should be considered a sacred cow," said Macy's Chief Executive Terry Lundgren in a conference call with analysts Monday.
2009年02月02日(月曜日)
(23:48)懐かしい人からメールが返ってきました。2007年の9月にモンゴルに行ったのですが、その時のガイドさんのメグちゃんから。今のモンゴルの置かれている状況が良く分かるメールでした。
もともとは私がメールした。「山と渓谷」(2008年5月号)に、「佐伯一麦のモンゴル紀行 天高く、草の大河 佐伯一麦=文 青柳健二=写真」という文章が載ったことがきっかけ。それを私と一緒にモンゴルに行った仲間の一人がちょっと「delayed」でしたが気付いて、先週金曜日の鍋会にもってきてくれた。
私はメグちゃんが日本に来た時にご接待したこともあって懐かしかったので「元気そうですね」というメールを送ったら、彼女から以下のようなメールが返ってきた。生々しいメールです。朝青龍や白鵬の故郷で何が起きているか、我々が余り知らない事実が述べられている。
伊藤さん、お久しぶりです。お元気ですか?生々しいレポートでしょう。アメリカが引き起こした経済危機の深度は相当深い。日本のテレビにもモンゴルは結構登場するけど、こういうリーマン以降のレポートはなかなかない。彼女自身も2009年、2010年に計画したことが出来なくなって大変だったようですが、それにめげず新たに企画していることがあるようで、逞しく感じました。私は元気です。山と渓谷は、2007年の8月に佐伯さんたちが来られて、2008年の5月項に出版されましたよ。それでしょう?
私は2月下旬に日本行く予定でしたが、経済危機というのがモンゴルですごく厳しく影響して、円が高くなっていますから、どうしようかな、やめようかなと思っております。
モンゴルの取引銀行ANODが12月に潰れそうになって、国が入ってちょっと個人の預金を出せる状態になったけど、次々いろんな銀行が調子悪くなって、ローンなどいろんなお金を出せなくなって、不動産や動産、自動車から始め、洋服も売れなくなって、モンゴル全体現金なくなって来てます。
世界で家畜の生製品、カシミアなどが安くなりましたから遊牧民もお金無くなっています。モンゴルの大きな銀行HAANがモンゴル全国、各町、各市に支店があるので、田舎の遊牧民が家畜を担保にして借りたお金を返せなくななって、返そうとして家畜を肉にしても安い、売れない状況です。
モンゴルの遊牧民にとって冬がとっても厳しい季節で、特に今年の1月に雪が沢山降って、30−50センチ積もって、羊と山羊が雪の下の枯れ草を食べれなくなって死んでいるそうです。ウランバートルでも、12月のドルが1200ツグリクだったのが現在1460、円10ツグリクだったのが16ツグリク、韓国WONも中国通貨もすごく高くなったから、モンゴルでの商品、食べ物がほとんど輸入だから、すごく値上がりしました。
それで高いから買わない、買わないなら営業者がこまる、こんな状態です。伊藤さんごめんね、暗いのをばかり書いたけどモンゴル現状です。伊藤さんに面白いかなとおもって。。。
2009年02月01日(日曜日)
(23:48)日曜日だったのですが、午後から神田の日本教育会館に。日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の東京・神奈川・千葉3支部の合同研修会で約一年前から頼まれていた講演が。随分以前に依頼されたのでずっと先だと思っていたら、やはり時間は経過して、その日が来た。
二部構成で、日経ヴェリタスの野村編集長と私がほぼ各1時間半を担当すると言う形だった。講演会ではほぼ例外なく私はQ&Aをやる人間なんですが、今回は話が長くなってしまって出来なかったのが残念。野村さんはちゃんとやっていたな。
私の講演は講演会の為に作ったHPと映像の組み合わせです。映像は自分で出た番組の一部を使ったりして。映像を使った講演会は、どこでやってもけっこう珍しいのか評判がいい。まあ映像を持っている人が少ないですから、珍しいのでしょう。
野村さんがやったパワー・ポイントを使う方法は今でも主流なのでしょうが、私はもう7〜8年は使ってない。コンピューターをオンラインにすれば、HPの方がいろいろなことが出来る。せっかくHTMLが書けるわけですから、その方が特徴が出て良い。
夕方全部終わってFP協会の方々の懇親会にも野村さんと一緒にちょっと顔を出したのですが、FP協会そのものは既に16万人もメンバーがいるそうで、それが皆試験を通った人だというのが驚きでした。しかしその9割は証券会社、銀行、信託などのハウスに所属しているFPで、残りの1割程度が独立独歩。なかにはマスコミで活躍中の人もいる。
大きな会場でした。880人の方が見えられたという。あまりない規模の講演会です。200〜300人はけっこうあるのですが。こちらとしては話しやすい。なぜなら氏素性、知識のレベルが一応分かっている人達ですから、最初から核心に入っていける。
まあFPの方々もいろいろは悩まれているのでしょう。今の事態をどう理解するか、どう説明するか。しかし資格そのものは徐々に認知されてきているようで、最近は就職のためにFPの資格を取る学生さんもいるらしい。ただしFPは協会が認めた資格であって、国家の資格ではない。その辺が課題でしょう。
会場で動いていた方々は皆ボランティアだったそうで、それにも感心しました。ごく近所の方、旧知の方もいらっしていて、なんだか私の回りにもFPの方は一杯いますので、親近感のある講演会でした。