2011年01月31日(月曜日)

 (21:25)車は夕方の道をまっすぐ夕陽が光る西に向かって走り、私は「まぶしいな」と想いながら、雪化粧した山々を眺めながら、初めて通る道を楽しんでいました。

 実は、茅野市から飯田、飯田から名古屋駅という220キロ以上の距離を車移動したのです。列車よりも遙かに便利、かつ時間もかからないので。しかし私は飯田線を使ったことはあるが、この谷間の道の車移動は初めて。

 高速道路(中央道)だから変化は少ないと言っても、初めての道は楽しい。出てくる地名は「ああここか」というのがあって。下呂とか中津川になると、「名古屋から来たことはあるが、長野県から来たことはないな」などと考えながら。飯田には市の商工会議所から頼まれた講演のためでした。

 朝家を出るときは、「雪で列車が遅れるかもしれないし嫌だな」と思っていたのです。実際に新宿から茅野駅に到着するのに10分遅れたし、新幹線は名古屋→新大阪がやはり米原付近の雪によるスピード引き下げで、17分遅れた。しかしそれ以外、つまり鉄道以外はスムーズで、道もスイスイ。

 まあでもこの時期は、移動には気を遣う。目的地に到着できない、到着できるにしても大きな延着になる可能性がある。何かを約束しているときは、本当に気が気ではない。真面目なので。ははは。

 飯田から名古屋まで車で1時間20分程度だとは知りませんでした。最初は天竜川と、その次は木曽川と一緒に走る。飯田の人たちは、「リニアが通る」と鼻息が荒かった。

 うーん、まあそうでしょうね。新宿まで40分と強調していた。40分なら、吉祥寺から東京くらいでしょうか。各駅か快速かで違うでしょうが。でもまあちょっと先だし、駅が出来て、しかも止まる列車が多くないといけない。

 飯田のように明るい材料があるところは珍しい。


2011年01月30日(日曜日)

 (09:25)試合を見終え、ザッケローニ監督と李選手の言葉を聞き、さらにあのド勝手なエンディングの閉会式を楽しみ、そして日本の残る選手のインタビュー(本田、長谷部、川島)が終わって寝るときに、「明日の新聞はどうするんだろう」と。

 一般的には朝刊の締め切りは午前1時45分だったかな。しかしその時点では「延長戦がこれから」というところ。延長を30分やりましたから、試合が決まったのは確か午前2時30くらいだった。新聞社が申し合わせで結果まで入れるかなと思っていたのですが、今朝の新聞を見たら「日豪、譲らず延長戦」ということで、特別体制にはしなかった。

 まあ日曜日は夕刊がないので、新聞としては入れたかったでしょうね。月曜日の朝刊まで紙としては出ない。テレビの独壇場になってしまう。しかし、活字でも喜びは確認したいじゃないですか。今朝はそういう意味では、新聞の読み手としてもちょっと残念。ははは。

 それにしても、試合後のザッケローニ監督、李、本田、長谷部、川島のインタビューを聞きながら、「日本チームの試合勝利後のインタビューでは最高の発言が並んだ」と思って見ていました。無論優勝は喜んでいる。しかし、「所詮アジアレベル」という長谷部の発言も含めて、ちゃんと自分たちの抱えている課題も分かっている。長谷部の発言は、さらに上を見てのものです。

 本田はインタビューで二度「実感ない」と言った。優勝とMVPと。多分優勝に関しては、「まだ世界のトップじゃないな」と思っているのでしょう。MVPに関しては、「チームの関係者全員の.....」と述べた。「自分はそんなに活躍していない」という気持ちがあったのだろう。

 川島はちょっと悔しそうだったが(本田がMVPに発表された直後。実際に彼にもMVPの資格が当然あったと思う)、それでも「チームでもらった」という印象を本田は残した。それが気持ちよかった。本田はさらに「まだまだ自分に満足していない」ことを笑いもなく説明していた。全員に”プロ”を私は感じました。素晴らしい。

 試合もオーストラリア・サイドに二度イエローがあったが、確か日本はゼロ。またオーストラリアにGK川島に対するちょっとラフで意図的な行為があったように見えたが、全体的には「きれいな試合」だった。それが印象として残ったことが良かった。

 オーストラリアのケーヒルだったか、表彰式に入る前に優勝した日本チームに祝福を送りにわざわざ近づいてきていたのが、両チームの印象を良くしてたし、最後の表彰式のイメージを上げていた。あのカタールのメダル授与した人(王族?)の笑顔も良かったなあ。

 全くの素人目ですが、やっぱり日本は強くなっているんでしょうね。毎試合目立つ、活躍するヒーローが出て、その度に点を決めていった。それは監督の采配が冴えていたと言うことです。ベルルスコーニの関連ニュースを頻繁に見ている身としては、改めてイタリア人のすばらしさも感じることが出来た。ザック、ナイス。

 最後の最後に出た選手が活躍。細貝もそうだったし、今朝の李もそうだった。といって、岡崎や香川が点を取れなかった訳ではない。十分取った。「決定力不足」はもうなかった。この大会では確かチームとして日本が一番点を取った(と思う)。

 本田がMVPに選ばれたのは、組み立ての要にいて、ボール保持力が高かったからかもしれない。しかし私は昨日の試合でも最後まで活力を落とすことなく走り回った長友か、ファインセーブを連発した川島の方にやりたい賞だったような気がする。

 それにしても、あの最初トロトロしていた閉会式の最後の派手なエンディングを飾った花火も含めて、今朝の午前0時からの4時間ほどは、ハラハラしたが実に、実に豊かな時間だった。ナイス。監督、選手、関係者には「お疲れ様」、と。「お疲れ様」はこういう時には許せる。

 追記=なかなか良い記事ですよ。オーストラリア・サイドから見た日豪戦。「But full credit has to go to Japan, who had come through a torrid semi-final with South Korea just four days earlier, a match that had been decided in a penalty shootout.」と。日本を讃える。


2011年01月29日(土曜日)

 (14:25)証券取引所に頼まれて土曜日ですが大阪に来ています。陽光は少し強くなったが、相変わらず寒い。むかーし一回来たことがあるような気がするOBPというビル群に来ているのですが、大阪には帝国ホテルの近くにOAPというのもある。紛らわしい。

 それにしてもなんでこんなに人がいるんだろう、と思ってネットを調べたら川と緑のビジネスパークとある。なるほど、イベントもやっているようでビジネスと名前はついているが、楽しく過ごせそう。OAPよりよほど大きい。

 それにしても、エジプトの事態は刻々と動いている。まだどう展開するか分からない状況ですが、当局がまず禁止したのがツイッター、次にフェースブック、そして携帯電話だというのが、興味深い。それは怖いから禁止したのでしょう。

 こうしたツールは、情報と人々の気持ち、気概を一瞬にして伝える。チュニジアで起きたことが、エジプト、イエメン、ヨルダンと飛び火し、中でも約30年という長い政権を維持しているムバラクに向かっている。世界中の人々が、所得のレベルに関係なくこうしたツールを使える世界になったということです。

 ムバラクは内閣をそう取っ替えといっているが、それでは収まらないでしょう。デモは「ムバラク退任」を求めていて、要するに今の政権ではダメだと言っているわけです。インドもそうだし、アラブ諸国もそうだし、中国もそうだが、汚職は一部の先進国を除いて今でも非常に深刻。

 貧しい人たちの怒りは、不正な手段で蓄財している人々に向いていて、食料品価格が上がって生活もおぼつかなくなる中では、先鋭化せざるを得ない。人口が増えても、多くの人を雇える産業もないのが、アラブ諸国の共通の悩みです。アラブ諸国は、世界でも今もっとも若者が増えている世界。

 ニューヨークの週末の株価は、エジプトなどアラブ諸国の正常不安定化に敏感に反応した。7週連続して上げていたのだから、「下げのきっかけを探していただけ」という見方もあるが、政情が不安定化したことだけは確かだ。

 今のところ直ぐに政情がアラブ各国で安定化する兆しはない。一方で、貧困家庭のエンゲル係数を上げる食料品価格の上昇は当面止まらない様相。ちょっとやっかいな事態が進んでいる。

 とおもったら、時間になりました。さて、このビルのどこに行けば良いのか。ちょっと探します。


2011年01月28日(金曜日)

 (14:25)このページに示されている衆議院と参議院の議席配分をまじまじと、かつ衆議院の三分の二が320、参議院の過半数が121+1であることを念頭に置いて見ると、今の菅政権が置かれている状況がよく分かります。

 知られているように、民主党は衆議院では過半数(240+1)を大きく上回っているものの、参議院では110しかないので過半数には全く届かない。それでも法案を通そうとすれば、衆議院で三分の二議決という方法があるが、それには達しないということです。

 ということは、今は『野党系』に分類されているどこかの党が今回の場合は来年度予算案の関連法案に賛成する必要がある。予算案そのものは衆議院の過半数で通過(3月2日までに)すれば、衆議院の優先議決で年度内成立する。問題は関連法案です。

 ”関連”と言っても、極めて重要な法案が含まれる。まず、特例公債法案が成立しないと、約38兆円の国債を発行できなくなる。今の厳しい借金頼りの国家財政下では、38兆円の国債が発行できなれば、その上がり金が国庫に入らず、よって国の事業(公務員給与、各種公共事業、社会保障経費支払いなどなど)が立ちゆかなくなる。

 さらに、子供手当関連法案が成立しなければ、3歳以下は7000円プラスとなった子供手当(よって3歳以下は20000円)を払えなくなる。児童手当は廃止しているので、そこに戻すのも容易なことではない。つまり、日本の政治そのものが立ちゆかなくなる、ということです。関連法案が国会を通過できるかどうかは、それほど重い。

 ところが、捻れている。民主党としては、参議院で19議席を持つ公明党が加われば110+19で、簡単に過半数を上回れる。だから菅さんは一生懸命昨日の国会でも公明党に擦り寄っているわけです。「公明党のこれまでの政策には価値あるものが多い、一緒に出来るじゃないですか」と。

 しかし昨日と今日の公明党の質問者の質問パターンを見ると、この政党は完全に菅政権を見限っている。昨日の衆議院の代表質問で井上義久幹事長は、菅政権の不誠実な政治姿勢や国民感情とのズレを厳しく追及した。そして今日の参議院では、公明党の山口那津男代表は、米格付け会社による日本国債の格下げを巡り「そういうことに疎い」とした首相発言について「耳を疑った。危機感に乏しく、それを乗り越える決意も浅い」と強く批判した。

 つまり、公明党は「菅政権には協力しない」と言っているに等しい。これが「最後の最後に民主党を公明党の言いなりにする」戦略とはちょっと考えにくい。参議院におけるほかの政党の顔ぶれを見ても、与党系が過半数に達する可能性は薄い。

 とすると、衆議院の三分の二再議決の方式しかないことになる。政権交代がおきる前の自民党はこれをよく使った。しかし今の民主党を含む与党系は、312しかない。昔組んだ縁で社民党(6)を巻き込めば、ちょっと接近する。数字上は。318だ。かつ無所属などを入れれば320になるという見方もある。

 しかし当の社民党は民主党離れの最中にある。普天間の問題だけでなく、社民党はTPPに対しても、消費税の問題に対しても批判的。つまり今の菅政権の二つの大きなテーマに反対なのである。この状況で社民党が菅政権に接近するとは思えない。その他のメンツを見ても、民主党は予算関連法案を通せる見通しは極めて薄いと言える。

 通らなかったら国が機能しなくなるから、さすがに民主党も知らん顔は出来ない。選択肢は、1)菅直人首相の退陣・新首相の選出 2)解散・総選挙ーーなど。顔が変われば、普通は支持率が上がる。上がれば、「選挙ではまた民主党が有利になる」という可能性もあるから、局面打開が民主党として出来るかもしれない。

 一つのポイントは、谷垣・自民党総裁の国民的人気が極めて低いことだ。岡田、前原の両民主党有力議員のはるか後塵を拝している。谷垣さんは衆議院の代表質問で、「解散・総選挙」を何回となく叫んだが、今の菅直人首相相手だったら勝てるかもしれないが、新しい民主党の顔と戦えるかというと疑問が残る。

 いずれにせよ来週はもう2月だから、time is running out という印象が強まる。つまり、菅首相にはリカバーショットを打つ余裕はなくなりつつある。「SPの格引き下げには疎い」という趣旨の発言はあまりにも不用意です。

 菅政権に対する支持・不支持の図式が変わらないとすれば、一番可能性がありそうなのは「春に選挙をするので、関連法案を通して欲しい」という姿勢に転じることでしょう。しかし選挙をしても、日本の政治状況の混迷は続きそうな気がする。

 たかがアメリカの一民間企業の指摘でおたおたするのはどうかと思うが、実際に今の日本の財政が赤字をふくらまし続け、景気回復のシナリオもなく、消費税論議も前に進まない中では、SPの今回の判断が「全く間違っている」とも言い切れない。いずれにせよ、菅政権は土壇場です。

 新しいエッセイが公開されました。そもそも講座です。今の世界経済全体を扱っています。番組は、「世の中進歩堂」が面白いですよ。

 “日本全国・進歩の旅”の第二弾として、商人の町・大阪で生まれたナニワのロボットベンチャーに注目します。題して『ロボットビジネス最前線!ナニワのベンチャー企業に注目!』です。未来の産業を左右する技術として、ロボット開発は日本でも盛んに研究が行われていますが、実際に、どのような形でビジネスに結びつくのかは、今一つピンとこない方が多いはず。

 しかし、大阪でロボットを専門にビジネスを行っているベンチャー企業・ヴイストン株式会社では、すでに様々なロボットを発売し、好調な売れ行きを続けています。いったい、どのようにしてロボットビジネスが行われているのか、その画期的な経営戦略に迫ります。

 もちろん、最先端のロボット達も続々と登場しますのでお楽しみに。今回、特別に開発の裏側を大公開。最新ロボットの内部には、我々が普段使っている、とても身近なあるものが入っているのです。さて、なんでしょうか?


2011年01月27日(木曜日)

 (05:25)真っ先に気づいたのは二つの点かな。第一パラグラフに最近の穀物など商品相場を上昇を受けて、「Although commodity prices have risen」という文章が入ったことと、バーナンキの政策に反対する人がいなくなった、という点。反対者がいないのは、12月の前回FOMCまでは「Voting against the policy was Thomas M. Hoenig」として登場していた彼が理事を退任したからです。

 もっとも、「Although commodity prices have risen」と書きながらも、その後は「longer-term inflation expectations have remained stable, and measures of underlying inflation have been trending downward.」とインフレの全体的状況は引き続きダウンワードと楽観的に見ていることが分かる。

 景況感は少し良くなったということでしょうか。家計支出に関しては、「Growth in household spending picked up late last year」と昨年末の状況が好転したことを指摘している。まあでも今の超緩和姿勢は緩めないと言っているわけで、景気はまだ弱いとの判断。今発表が続き企業業績や、企業が雇用姿勢を強めいていることに関しては、何も触れていない。

 でも久しぶりですよ。反対者がいなくなったのは。新しく理事になった4人かな、そのうち3人はバーナンキの「to purchase $600 billion of longer-term Treasury securities by the end of the second quarter of 2011」にはあまり好意的ではなかったと言われているが、反対まではしなかった。

 FRBにおけるバーナンキの支配は続くと言うことです。今この文章を書いている現在のニューヨークの株価は12003ドルと12000ドルの大台に乗っており(これはえらいことです。史上最高値まではあるが、それほど遠くもない)、ドル・円相場はオファービッドとも82円の40銭台。それにしても、東京の日経平均はいまだもって10500を固め切れていない。

 日本のカネはどこに行ったのか。まあ大部分国債に向かっているのでしょう。だから日本は政府は資金調達を止めたら、株は上がるとも考えられる。

Release Date: January 26, 2011

For immediate release

Information received since the Federal Open Market Committee met in December confirms that the economic recovery is continuing, though at a rate that has been insufficient to bring about a significant improvement in labor market conditions. Growth in household spending picked up late last year, but remains constrained by high unemployment, modest income growth, lower housing wealth, and tight credit. Business spending on equipment and software is rising, while investment in nonresidential structures is still weak. Employers remain reluctant to add to payrolls. The housing sector continues to be depressed. Although commodity prices have risen, longer-term inflation expectations have remained stable, and measures of underlying inflation have been trending downward.

Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. Currently, the unemployment rate is elevated, and measures of underlying inflation are somewhat low, relative to levels that the Committee judges to be consistent, over the longer run, with its dual mandate. Although the Committee anticipates a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability, progress toward its objectives has been disappointingly slow.

To promote a stronger pace of economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate, the Committee decided today to continue expanding its holdings of securities as announced in November. In particular, the Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its securities holdings and intends to purchase $600 billion of longer-term Treasury securities by the end of the second quarter of 2011. The Committee will regularly review the pace of its securities purchases and the overall size of the asset-purchase program in light of incoming information and will adjust the program as needed to best foster maximum employment and price stability.

The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and continues to anticipate that economic conditions, including low rates of resource utilization, subdued inflation trends, and stable inflation expectations, are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate for an extended period.

The Committee will continue to monitor the economic outlook and financial developments and will employ its policy tools as necessary to support the economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Richard W. Fisher; Narayana Kocherlakota; Charles I. Plosser; Sarah Bloom Raskin; Daniel K. Tarullo; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen.


2011年01月26日(水曜日)

 (09:25)日本の新聞には、こういうところをきちんと拾って欲しいんですよね。まあ、昨夜の場合は、朝刊の締め切りギリギリで入る時間的余裕はなかったのでしょうが、ネットにも載っていない。韓国の選手や監督が昨日の試合に関して、何を言っているかです。朝鮮日報から。

韓国代表の趙広来(チョ・グァンレ)監督が次のようにコメントした=「応援して下さった韓国の国民に感謝の気持ちを伝えたい。延長戦でのPKは残念な判定だった。試合を有利に進めたが、PKの判定のせいで難しい状況になった。PK戦で蹴った選手たちは皆、決めたかったはず。PK戦の行方は誰にも分からない。ベストを尽くしてくれて感謝している」

韓国代表の主将・朴智星(パク・チソン)は次のようにコメントした=「良くない結果だったが、若い選手たちにとっては今後に向けていい経験になったと思う。体力的につらかったが、最後まで諦めずに集中力を発揮した。PK戦で惜しくも敗れたことは残念だ。だが、ベストを尽くした選手たちを誇りに思う。大会はまだ終わっていない。3位決定戦で勝ちたい」

 こういう文章もあります。「74回目の韓日対決は韓国が敗れたが、PK戦での敗戦は公式記録では引き分けとなるため、通算対戦成績は韓国の40勝12敗22分けとなった。韓国は28日夜12時から、3位決定戦に臨む。」 

 まあね、今回の大会は審判のPKの判断が「どうなんだろう」というのがありましたね。前半の今野のPKも私には「どうなんだろう」。まあ各試合で、審判はPKを敵に与え、そして日本に与え。そういう意味で、試合を楽しんでいるようだった。そんなことはないだろうが。

 次はどうだろうか。韓国は平気身長で日本より4センチ高かったそうだ。オーストラリアはもっと高い。高さだけが利点ではないが、ゴール前のせりあいでは有利です。それから昨日見ていて、アナウンサーや解説者が、「苦しい(時間帯)」「苦しい(展開)」と繰り返し「苦しい」と言う。選手が言うのならいいが、周りはあなり言って欲しくないな。個人的印象ですが。


2011年01月25日(火曜日)

 (14:25)いや、本当にラジオは便利なんですよ。キーボードを叩きながらでも、目を奪われないのでちゃんと仕事が出来る。ラジオ大好き人間なんで、コンピューターやケイタイから聞けるradikoは大賛成。いつも大阪で東京のラジオを聞いたり。

 今回新しいラジオサービスが始まった。その名もlismo waveというのです。今日から。しかしなんとなんと「auの端末」のみのサービスと。寂しいな。なんでそういうことをするのかな。一斉にやって欲しいのに。あーあ、せっかく良いサービスが始まったのに.....という感じ。早くその他の端末でも対応して欲しい。東京で鹿児島のFMを聞くなんて、いいじゃないですか。

 ところで今長い文章を書いている最中です。本を書いているので。で、気がついたことがある。それは、入力が一番優しくて楽なのは MacBook Air のキーボードだと。ストロークがシャローで、打ちやすいんですよ。

 それはこのマシンが全体を薄くする中で出てきたアイデアだと思うが、指を動かすときにキーボード全体がシャローなので、突っかからずに移動できる。実に楽です。今までのラップトップのキーボードは、ちょっと爪が伸びると移動の時に引っかかっていた。

 マックといっても、ワードを入れてatok で打っているので、障害はないし、windows の短縮キーのマックバージョンもほぼ覚えたので、「これが一番快適だな」と。

 本は来月の末までに原稿は仕上げる予定で、鋭意制作中です。あとは出版社がどの程度のスピードで出してくれるか。お楽しみに。


2011年01月24日(月曜日)

 (23:25)先週は綱渡りのような大阪入りだったので、今週はゆっくりと来ています。東京で夕方のテレビもなかったので。

 午後2時過ぎには新幹線に乗って関西に移動。やっぱり時間のある移動の方が良い。私も別にぎりぎりを楽しんでいるわけではなく、ゆったりの方が読書も出来るし、新しい本の原稿も書ける。

 それにしても、さっき読んだウォール・ストリート・ジャーナルの「Global Price Fears Mount」という記事は、ヨーロッパ中央銀行のトリシェ総裁のインタビューを中心に構成しているが、日本人がちょっと気づかない「世界におけるインフレ圧力の増大」を扱っていて面白かった。

 商品相場全体が去年の後半から上がっていたのだが、最近目立つのは綿花や穀物、それにコーヒー、ココアなどの嗜好品。とにかく著しい値上がりなのです。世界各国で、最終製品の値上げにも繋がっている。

 しかも重要なのは、短期的な調整はあるだろうが、食料の原料になる穀物類などの価格落ち着きを予測する材料がここ当面ないこと。むろんどんな相場にも天井はある。しかし、今のように世界的な早魃や洪水で供給量に不安があるところに、それらを購入できる途上国人口の増加、それに肉をメインに置く食習慣の変化(肉を生産するには大量の飼料穀物が必要)によって、需給バランスの不均衡が続きそうなのだ。それに加えてのホットマネーの流入だ。

 先進国ではいろいろな所得安定化システム(例えば生活保護など)があって食料品価格の上昇が直ちに社会不安になることはないが、途上国ではそうはいかない。直ちに暴動になる危険性がある。

 その兆候は北アフリカなどの一部アラブ諸国に現れている。食料品のインフレは社会の不安定化要因であって、そうした圧力の中にある国の中には、インドや中国も含まれるだろう。今の食料品価格の上昇がどのようなペースで、どの程度続くのかは今年の世界を考える上で非常に重要な要素だと言える。

 それとの関連で、日経ビジネスを読んでいたら、悲観論者として有名でリーマン・ショック直後の私の地球特派員の番組にも出てもらったルービニ教授が、今年の世界経済は特に年の後半に入って思わぬ改善を示すかもしれないと書いていて「おや」と思った。

 まあ彼が「悲観論者」と呼ばれているのは、アメリカの土地バブルや信用バブルの破裂を予測したからであって、経済分析を本来の仕事にしているわけだから、「世界経済が良くなりそうだ」となればそう言うでしょう。その面では意外ではない。

 食料品価格の上昇というインフレ圧力も、緩やかなものであれば今の日本のデフレにとっても緩和要因となって良いなど、メリットもある。それに株価は基本的にはデフレよりもインフレを歓迎する。むろん程度問題だが。

 となれば、食料品価格の上昇というインフレの局地戦とルービニの楽観論がかならずしも矛盾しないということだ。今週はFOMCが火曜日、水曜日に開かれる。FRBがアメリカ経済や物価情勢にどのような判断を下すか見物だ。


2011年01月23日(日曜日)

 (23:25)アメリカの新聞に目を通していたら、オバマが珍しいことに「一般教書演説のプレビュー」をこの週末に行った、とあった。どうやら毎週末にアメリカ国民向けにやっている発信ではなく、特別な「In a videotaped message emailed to Democratic organizers」となっている。つまり、民主党のオーガナイザーに送ったビデオ・メッセージ。電子メールに添付したのでしょう。

 各新聞の記事に埋め込まれている動画でも良いのですが、you tube にある「A State of the Union Preview」がCMもなく一番鮮明だと思うので紹介しますが、「皆さん(Democratic organizers)の熱意とビジョンこそ私を大統領に押し上げてくれたので、まだ最終的には仕上がっていないが、火曜日の一般教書演説のプレビューを.....」で始まる。

 問題は中味ですが、その前に「2年前はひどい状態だったが、今は経済が成長は再開したし、企業の収益は健全だし、株価もバックアップしている。状況は良くなっている...」としながらも、「がしかし、皆さんもご存じの通り、まだまだ沢山やることがある」と指摘。で中味ですが、「私が語るのは mainly on national competitiveness, economic growth and job creation.」として

 「技術革新促進への決意、国家債務引き下げの方針、共和党との議会での強力」
 「労働者の教育水準の引き上げ」
 「R&Dへの投資」
 「高速道路・空港・高速通信網など社会インフラへの投資」

 などだと具体的に述べている。全体的に言えることは、”反企業”とも言える今までの姿勢をかなり転換したということです。

 これは日本の民主党政権にも言えることですが、自民党が財界とべったりと見られていただけに、それへの対抗心もあり、また思想的な背景もあり、日本の民主党も今まではどちらかと言えば”反企業”だった。しかし、それでは景気も財政赤字削減もにっちもさっちもいかない、というので少なくとも今政権を取っている菅首相は姿勢を変えつつある。。

 アメリカではオバマの民主党が、日本では鳩山・菅の民主党がとりあえず「企業、経済界との関係改善」に乗り出したということでしょう。ただし日本の方の民主党には実にいろいろな考え方があって、経済界に対する態度は党有力者の間でも大きく違う。しかしはっきりしてきたのは、アメリカでも日本でも「経済が良くなければ与党への支持は上がらない」ということです。

 菅政権も、「付け焼き刃」の感はするが方向転換を図っているように見える。今週は日本でも国会が始まり、首相が国家運営の方針を明らかにするのでしょう。アメリカでもそれが一般教書演説の形で出てくる。どう違うのか、違わないのか。今までの政権運営の2年とか2年弱の経験をどう生かしてくるのか。

 どちらも今は政権運営に苦労しているし、院の片方でねじれている。同じような立場で、どのような政策の違いが出るのか。ちょっと今週は「日米政策転換比較」の週のような印象がする。

 多分はっきりしているのは、国民に説明が出来る形で明確に、大胆に政策転換を図った方が勝ち、ということです。


2011年01月22日(土曜日)

 (15:25)それにしても昨日のカタールに対する勝利は、痛快でしたね。前半だけはなんとか見て、後半の大部分は帰路にかかってしまった。何とかワンセグでと思ったら、それが神戸仕様になっていて(いつか神戸で使ったんでしょうね)、地域を切り替える方法を忘れてしまって格闘。結局家に着く直前に「東京」に切り替えが出来た。普段使わないとこんなもんです。試合は終わっていた。

 帰ってテレビを付けたら長谷部が勝ったっぽいインタビューを受けていた。日本が一人少なくなったファールでカタールに点が入った(キックが直接)ことを見て、「1−2か。これはやばいな」と思って帰路について情報断絶になってしまった。ところが帰ったら勝ち。

 鼻をつままれたような気分とはこのこと。テレビでは直ぐに日本のあとの2点の得点シーンが流されて、「ああ、そういうこと」と。日本は10人になった方が点が入る....? でもこれで今回大会だけで、一人足りない状態で3点?

 春に出版する新潮新書の新刊に関しては、徐々に形が見えてきました。頭の中にあったことを、徐々に形にしていくプロセス。それにはマインドマップを使っていて、なかなか使い勝手がよいし効率的だと気に入っています。

 それから今日は、ネットでIE用のFacebook toolbarを探して、それを日常的に使っているコンピューターのIEに入れ込みました。最近凄い勢いでfacebook の「お友達」リクエストが来ていて、何らかの形で対処しないと行けないし、私自身がfacebook をどう使えるかをそろそろアイデアとして固めなければならないと思ったため。

 facebook は発祥の経緯から言って「限られた仲間の情報伝達ツール」ですが、一応名前が出ていると、それだけでリクエストを多く頂く。嬉しい話ですが、それだけだとツイッターと何が違うのか、という問題になる。

 で、facebook の中にコミュニティーページを作ってみたのです。徐々にインティメートなサークルと作ろうと思って。しかし私の場合は二つのサイト(http://www.ycaster.com/diary/index.htmlhttp://arfaetha.jp/ycaster/diary/index.html)を維持していたりして、もう文章は既にかなり書いている。それぞれにツイッターとブログは相当違うが、facebook はまた違うテーストにしたい。

 まあ難しいですよね。棲み分けが。しかしday by dayは、facebook との共通にしても良いと思うので、rss graffiti というのをfacebook サイドに入れたのですが、どう機能しているのかまだ分からないんですよ。URLをどこに入れたら良いのか。

 まあ2〜3日うちには出来るでしょう。いろいろなツールを使うのが良いが、ちゃんと整理しながらにしないと。


2011年01月21日(金曜日)

 (13:25)エッセイ公開や番組のお知らせです。日経PBエコマネジメントのBRICsの衝撃では前回から最近めっきりニュースが増えてきたベトナムを扱っていますが、今回は「日本に顔を向けるベトナム」です。

 実はベトナムは今非常に日本に期待し、日本を頼りにしている。それには過去の経緯があるのですが、原理力や新幹線で日本を頼りにした構図と繋がりがあります。その点を扱っています。私がベトナムで取材して一番注目した点でもあります。今回で連載も88回を数えます。

 世の中進歩堂は、「新企画“日本全国・進歩の旅」の第一弾。『ナニワの町工場が電気自動車を開発!』 です。今回から始まるこの新しいシリーズは、全国各地を旅してまだ見ぬ最新技術を紹介します。

 その第一弾としてお送りするのは、大阪の町工場が作った電気自動車。これまで金属部品の製造だけを行ってきた町工場が、何と電気自動車を開発してしまったのです。しかも、単なる電気自動車ではなく、様々な工夫がー神社の鳥居を思わせるような特殊なデザインのボディ。これが凄い。

 何が凄いかというと、すべて漆塗り。また、車内のインテリアは天然素材である竹で出来ています。その独特な佇まいは、まさに世界でたった一つの電気自動車なのです。実際に私が運転しているシーンもありますので、乞うご期待。

  日本経済を支えてきた町工場も、長引く不況によって、減少する傾向にあります。そんな町工場の活性化となり、疲弊する日本を元気にしようという想いで行われたのが、この計画なのです。その名も“あっぱれEVプロジェクト”。番組では、その全貌と、今後の展望に迫ります。BSJAPAN(BSの7チャンネル)で午後10時24分から。

 伊藤 洋一のラウンドアップ・ワールドナウは、いつもの通り午後10時45分から。今週が日本の外交を考えさせられた一週間でした。米中首脳会談などもあり。その問題などを扱います。お楽しみに。ポッドキャストの人気経済番組です。アップルのitunes サイトからお入りください。


2011年01月20日(木曜日)

 (23:25)中国というのは、面白いというか、可哀想というか、自信がないというか、変な国ですね。自国のトップが外国で言ったことも「こう報道しなさい」と指示したり、NHKなど外国のメディアがトップ発言を報道したり、海外メディアの記者が胡錦濤さんに質問しているところを報じるのもブロックする。

 朝日新聞に面白いことが書いてある。『中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が19日の米中首脳会談後の共同会見で「人権の普遍的な原則を尊重する」と発言したことについて、中国外務省が中国主要メディアに対し、「強調しすぎないように」と報道に自制を求める内部文書を出していたことが分かった。中国同行筋が明らかにした。』

 実際のところ中国のメディアは、この部分についてほとんど報道していない、という。アメリカなどのマスコミが「まずは理解しているんだ」と注目したところが、中国では報道されていないことになる。まあこれだけ価値観が違えば、中国がいくらボーイングを200機買い、3.7兆円の商談をまとめても、アメリカと中国の価値観は乖離したままでしょう。

 そういえば、今週は中国の報道姿勢に関して、日本経済新聞に面白い記事があった。

中国、言論統制を広範に強化 「文革以来の弾圧」の声

<中国共産党が通知した言論統制のポイント>

災害・事故など
・発生地と異なる地域のメディアは取材などをしてはならない
・重大な災害や事故は中央メディアによる現場中継も認めない
・死者10人以下の事案は地元メディアのみが報道

土地収用問題
・法律や規定に従った正常な収用に疑問を差し挟んではならない
・暴力的な撤去や立ち退きの過程で起きた自殺、自傷、集団抗議行動は報道しない 抗議デモなど
・中央と発生地以外のメディアは報道しない
・問題の矛先や焦点が党委員会や政府に向かうことを防ぐ

腐敗問題
・政治体制改革の内容に関する討論や問題提起をしてはならない
・政府と対立する立場に立つことは絶対に許さない
・メディアの観点から民衆の意見を誘導することは許さない

住宅問題
・不動産市場に対する世論をうまく導くこと
・不動産価格の独自調査や価格に対する市民の意識調査をしてはならない
・極端に不動産価格が変動した事例を取り上げ騒ぎ立ててはならない

その他
・全国的な(重大)ニュースや人物、事件などの選定をしてはならない
・旧正月の帰省ラッシュに関し、切符の入手が困難といった問題を宣伝してはならない

 これだけ事細かく決められたら、「一体何を報道すればよろしいのか」ということになるし、自国の首脳の発言も「ここはいい、ここはダメ」とは本当に驚きです。これは逆に、国民間に国民の間に「指導部に対する憶測」「不満の鬱積」を呼ぶことになるのでしょう。

 日経の記者は、『中国指導部は党創立90年などの節目を迎える今年、世論誘導の強化を通じ社会安定の維持を図りたい考え。しかし、国内メディア関係者は「国民生活のすべてを党が掌握した文化大革命以来の言論弾圧だ」と反発を強めている。』と伝えているが、そうだろう。

 同紙はさらに、『中国紙記者は「報道規制が強まった2008年の北京五輪や09年の建国60周年の際にも、これほど広範囲の指示はなかった」と批判。「なりふり構わぬ世論誘導は、自らの統治能力に対する指導部の危機感の表れだ」と指摘している。』としているが、その通りだろう。

 一部の中国人の間では、中国共産党のいろいろな問題に対する自信のない対応や、党員の腐敗を見て「もうあの組織は終わり」との見方が広がっているようだが、今回の一連の報道規制は、その可能性を示唆していると言える。


2011年01月19日(水曜日)

 (08:25)今朝の新聞には、おもしろい記事がちらほら。今さっき読んだ朝日のスポーツ欄には、「サウジ監督、9日でクビ」と。「に」じゃなくて「で」なので、日本戦を戦ったジョハル監督が就任から9日でクビになったということでしょう。

 サウジにはよほどサッカー界を牛耳る実力者がいるんでしょうね。そしてその人の気に食わなければ、「ただちにクビ」と。9日間のサウジ代表監督でどのくらい報酬をもらったかが一つの興味ですね。ははは、どうでもいいんですが。

 サウジは今回のアジア大会の初戦にシリアで負けて、それまでのペセイロ監督がクビになったばかり。忙しいことで。「9日でクビ」とは日本では決してあり得ないこと。まあ0−5での日本に対する負けは、ちょっとサウジの首脳には「許せないこと」と映ったのでは。

 次に気がついたのは、日経の「ネット転送、著作権侵害」かな。要するにソニーのロケフリを業としてやったら、「それは著作権法違反」という最高裁判決。実は我が家にもロケフリがあって、以前はよく使っていた。海外で便利だし、国内でもたまに使用。しかしNHKオンデマンドができたので、国内ではこれでok。しかしオンデマンドは海外では使えない。まあ海外では、日本のテレビを見る暇はない。でも、駐在の人は楽しみだったのでしょうに。

 今回の判断は、それを業として顧客からマシンを預かって営業するのはダメという判断。しかしテレビ局の著作権は分かるが、実際にやっているヒトは少ない訳だし、今のApple TVなどに象徴される「ネットとテレビの融合」から見て、ちょっと時代遅れの判断では、と。

 一審、二審では「法律違反なし」ということだったので、裁判所の中でも見方が分かれるものなのでしょう。まあ裁判所は「今の法律から見て合法、違法」を考える所ですから、法律そのものが時代遅れになっているのなら、それは法律を変えるしかない。

 ところでチュニジアの政変は、周囲への国に飛び火の様相ですが、問題の根本にあるのは、「若者が職を見つけられない」という現状。若者が職を見つけられなければ、そのエネルギーは「社会への怒り」に向かう。日本はそこまで行っていないが、ヨーロッパではこれが見られる。

 今年の世界を考えると、一つの重要なポイントは「若者の失業」でしょう。日本の大学就職率も68.8%でしたっけ。非常に低い。決まっていても、大学生は必ずしも大学に報告しないという問題もあるそうですが、毎日のテレビをちょっと見るだけでも、今年は大変そうです。

 ところで、つい最近までチュニジアで仕事をしていた親戚の話によると、同国での政変は「同国の問題」というだけではなく、そこに進出していた日本企業にとっても大きな問題だそうです。支払いの問題もありますから。「安定政権」と言われる政権があっという間に崩れる今の世界。

 世界的な食料品価格の上昇も、世界の不安定要因です。食料品価格が上がれば、所得が高くない層のエンゲル係数は上がる。上がれば、その他の分野に対する支出は減る。教育費も引き下げられる、という訳です。

 まあ考えれば、今年はいろいろなリスクがある。ありゃ、今日は新幹線はどうなんだろう.....。それにしても、JR東が15年間もの間、運行管理システムとしてのCOSMOSの能力増強をしなかったというのは、目を疑いますね。

 いったいその間に私は何台PCを買い換えたのだろう。買い換えるたびに処理能力はメモリーは劇的に改善。その間JR東のシステム能力はステイ。そりゃ、問題は起きるでしょう。


2011年01月18日(火曜日)

 (13:25)「まあ、それにしても」と思う。「CEOを続ける」と言っているのに、アップルの株価はフランクフルト市場で8%も月曜日に下落した。スティーブ・ジョブズという人間の持つ恐るべきパワー。

 ご存じの通り、彼はニューヨーク市場が休場(キング牧師誕生日)している月曜日に、「(CEOは続けるが、日常業務からは)病気で休養」と発表した。彼は自分が出した全文6行の声明で、「重要な意志決定には参加する」とも述べている。それにも関わらずのアップル株のフランクフルト市場での8%もの下落である。

 アップル側にも問題はある。この伝説的なイノベーター、経営者、リーダーが自然の法則(といっても、1955年生まれでまだ若い)で徐々にその力を落としたときに、「会社をどうつないでいくのか」について明確な方針を示していないのである。

 これはスティーブ・ジョブスの意向だと思われる。彼が膵臓がんであることは公表されている。今回の”休養”はそれに関したものかもしれず、ASAP(as soon as possible) に戻ってきたいとも言っても、「もしかしたら」という気持ちは誰にでもある。人間の命は誰かれ関係なく有限ですから。としたら、アップルも「ジョブズのあとはどうなる」を示さないといけない。

 ジョブズにして見れば、「また戻れる」という自信があるのでしょう。しかしアップル株を保有しているアメリカの年金基金の中には「アップルは後継計画を公表すべきだ」と主張しているところもある。投資家としては、「(ジョブズが)休養」と発表しただけで8%も株価が落ちるようでは「安心してアップル株を持てない」という思いはあるのでしょう。それは分かる。

 著名な、だれが見てもその人が会社を引っ張っていると思う人がいなくなったとき、その会社がその後どう展開するかは、実に難しい問題だ。GEなどはカリスマだったジャック・ウェルチがうまく後継者にバトンタッチした。「後継計画」が明確だったせいもある。

 当初はうまく行っていたが、やはり創業の精神が失われて会社が少しグラグラした例としてはソニーが挙げられるかもしれない。私はソニーが好きだから言うのだが、やはり井深、盛田さんがいるころのソニーは凄かった。今はちょっと他社の後塵を拝している。いつも先導する会社だったのに。テクノロジーの変化もあるが、良い会社を続けることは至難だ。

 アップルはどうなるのだろうか。この会社を初期から知っている私のような人間は、今にも潰れそうになったアップル(90年代)を復帰したジョブズが見事に立て直した経緯をよく知っている。外からだが。だから「(もし仮にジョブズがいなくなったら)どうなんだろう」と思う。誰もがそう思うでしょう。

 それにしても凄いですよ。今この文章は mac air で書いているが、なんかこのブレードのような商品は面白いんですよね。使っていて。「個人商店」なんて言われずに、アップルの製品にはいつまでジョブズらしさが残って欲しい、と思っているのですが。


2011年01月17日(月曜日)

 (18:25)今朝はちょっと焦りましたね。いつも大阪行きで使っている東海道新幹線が名古屋など中部地方を襲った大雪で大幅遅れになっていて(その時は1時間半とテレビが言っていた)、今後もその状況が続きそうだ、と。

 というのも今日は午後7時から日経CNBCでのテレビ出演があるのです。短い番組ですが、8時までは収録にかかる。いつもは大手町から東京駅に駆けつけて新幹線で移動していた。午後8時10分前後の「のぞみ」に乗れる。しかし、今日それをやるとしても、いったいその時点で新幹線が動いているのか、動いているにしてもいったいどのくらい遅れるのかが全く見えない。で、今日は移動手段としてはまずは新幹線は選択肢からどけた。

 では飛行機と思ってサイトを見たら、伊丹行きは東京を夜7時台に出るのしかない。騒音対策で遅い時間の離発着を伊丹ができなくしているのを思い出した。それでは全く乗れない。うーん、「新幹線に回帰か.....」と思った。

 ふと思ったのは、関空行きです。関空は確か24時間空港が売りだった、と見たら本数は少ないがANAもJALも9時台、さらには10時台がある。着いてからの移動が問題だが、「行けないで火曜日朝の番組に迷惑をかけるよりはまし」と判断した。朝の段階で判断しないと手遅れになる可能性がある。

 遅い関空行きの飛行機のせいか、席は十分。しのごの言っていても始まらないので直ぐに予約した。まあ初めてですな、「関空も役立つじゃない」と。まあまだ乗っていないので分かりませんし、私の記憶では関空から大阪の中心部まで移動したことはまだない。何が便利なんでしょう

 でも、交通手段が選べて良かった。それにしても、東海道新幹線は雪に弱い。今サイトを見たら、現状でも雪に伴う徐行で30分程の遅れが出ているという。とすると、大阪まで3時間。1時間15分で着く飛行機の方が、今日は正解かもしれない。

 それとは別に、JR東の「システムダウン」というのは酷いですね。最近同じような遅れがあったばかり。「日本の列車の正確性」はどこに行ったのか。


2011年01月16日(日曜日)

 (23:25)「やめないよ」という本を読み始めた。というより、めくって見ている。タイトルがうまいな....と思いながら。

 三浦知良さんの本です。今年の2月に44歳になるそうだ。それでも、「やめないよ」というのが彼のメッセージ。そのメッセージで、私はあと二人を思い出す。ゴン中山とプロ野球の工藤投手。

 サラリーマンがだらだらと役職をやっているのとは違いますからね。プロで、とっくに一般的にピークと言われる年齢を過ぎても、非常に大きなところでは、「好きだから」ということで現役継続にこだわっている。

 三浦知良がずっと日経に連載を持っているのは知っていた。今回の本は、このたまりに溜まった連載の2ページごとの掲載で出来ている。そのいくつかは読んでいます。しかし、一定の状況の中で彼が何を考え、そして書いていたかはなかなか興味深い。

 新潮親書の今月号です。


2011年01月15日(土曜日)

 (13:25)何でもそうなんですよ。出来てしまえば、「な〜〜んだ」ということになる。

 iphone や ipad から直接プリントする体制をはよ作らねばいかんな....とずっと思っていたのです。だって面倒じゃないですか。iphone や ipadで時々ですが、「あ、これはしょうがないからプリントしておこう」と思うデータやファイルなどがある。写真などもそうです。

 それをいちいちPC経由では面倒。逆にiphone の写真をPC経由でプリントしようとしたら、大きな手間になる。そこで、ずっと無線LAN機能を使ってのiphone やipad からの「直接プリント」を考えていたのですが、今から振り返るといろいろな思い違いもあり、ちょっと時間がかかっていた。いろいろ出張もありましたから。

 私のプリンターはエプソンの「EP-902A」で無線LAN対応であることは以前から、というか買ったときから知っていた。しかしずっとメインのPCに取り付けて有線LANにプリンターを繋げていた過去の経緯(古いタイプのプリンターの時から)もあって、今までは何かというとメインのPC経由だった。プリントするとき。

 それを一ヶ月前くらいから、一台だけあるデスクトップ(メイン)以外は、全PCに対して無線LANで動くように設定した。プリンターのサイドにも無線LANを有効にするコマンドを入れたと思う。

 最初、iphone やipad は何もしなくても、プリンターのIPアドレスだけで認識してくれると思っていたのです。しかしどうもおかしい。お互いに無線は出している筈(ラップトップとは出来ていましたから)なのに、ipad iphone のサイドからは「プリンターは検出できず」とのメッセージ。

 ちょっと調べたら、アプリを入れなければならないと気が付いた。そこで入れたのが、よく考えもせず無料で EPSON iPRINTというのがあったから、「これだろ」と思って入れた。というのも、その下にあったePRINTというのが350円で有料で、まさかプリントアプリでお金を取らないだろうと思ったからです。こちらの方が写真を綺麗にプリントするソフトかと思った。

 しかしiphoneでやってみたら、当然ですが写真しかプリントできない。「これはおかしい」というところで、昨年末からの海外出張や国内ロケ続きになったのです。で今日、もう一回このサイトで各アプリの役割を見たら、なんと有料のePRINT(Microtech社製)が写真を含めてウエブサイトなど(連絡帳やカレンダーなどを含めて)をプリントするアプリだと気が付いた。

 で、しょうがないのでこれを入れて、iphone とipad の共通にして、このアプリを動かそうとしたが、まだ動かない。どうしてかなと見たら、「プリンターの追加」という項目があって、それを設定したらようやく「EP-902A」を認識した。でもそれだけではダメで、それをデフォルトに指定しないといけない。結構面倒だったんです。慣れていないせいか、最後は到達するが、iphone やipad の設定は慣れ親しんだwindows とはやはりちょっと違う。

 しかしまあ時間的にはそれほどかかっていない。気分的にです。しばらく使ったら面白い事に気が付いた。例えば最初から新聞社のサイトに行ってそのサイトをプリントしようとしても、プリンターを認識しないケースがある。デフォルトを設定しておいてもです。

 しかしePRINTのアプリから入って、そこでウェブを開いて、見て、これは面白いからプリントしようとすると、今度は楽にプリントできる。つまり印刷を前提にウェブを見るときには、このアプリから入ってそこでサイトを開いた方が便利と言うことです。

 あとこの350円という有料のアプリには、「カメラ」とか「フォトカレンダー」「クリップボード」など面白い機能が入っている。「カメラ」は撮った写真をそのままプリントできるやつ、「フォトカレンダー」は手持ちの写真でカレンダーがつくれるやつ、「クリップボード」はその名の通り、クリップボードの中味をそのままプリントできる。

 今日初めて入れましたが、なかなか面白い機能が入っている。


2011年01月14日(金曜日)

 (23:25)見れていなかったプロフェッショナルの「”夢の医療”に挑む」を今日やっと見ました。「世の中進歩堂」が始まってからそれほど時間がたっていないころ、岡野光夫先生には出て頂いた。その時から「細胞シート」はずっと気にかかっていた。

 岡野先生とそのチームが進めている研究は、話を聞いた最初の時から大きな可能性を感じるもので、今日はその最新の動きが見れて良かった。

 残念だったのは、岡野先生の最新の研究のパートナーになりそうなのがスウェーデンの研究所だったこと。「日本は認可に時間がかかるし....」という岡野さんの話は、最近取材した会社の幹部からも聞こえた話で、日本の今後、発展にとって大きな障害になりそうな話だ。

 こうした障害は、これまでの勢いがあった日本経済ではまだ許されても、今後は成長への大きなバリアになる。お金を使った景気刺激策以外にも、日本がやらなければならないことは一杯あるし、逆にそれが出来れば日本が成長軌道を取り戻すことが可能なのではなかい、というのが私の見方です。

 あと、一つエッセイが公表されました。今回は市場の季節性を取り上げました。興味のある方はお読みください。


2011年01月13日(木曜日)

 (07:25)実に久しぶりに卓球をしました。私のコンピューター辞書には、「たっきゅう」と打つと「ヽ(^o^)ρ┳┻┳°σ(^o^)/ たっきゅ〜♪」と出てくるのですが、確かに久しぶりにやると鼻歌が出てきそうなほど面白い。

 ロケ隊は全部で8人もいますから、ダブルスをしても4組もできる。最初は単で試合をしていたのですが、そのうちダブルスになって、それはそれで面白かった。最初「こいつ、下手」と思っていたメンバーが、「思い出した」とか言ってうまくなったり。結構面白い。何試合もやっていると疲れる。最後に優勝したのは、当初「こいつ下手」と思っていたカメラさんでした。

 ところで、今いるのは宗像という福岡から車だと2時間近くかかる場所。これじゃ福岡にはでれないな、と思っていたら、東京でも福岡でもよく一緒に食事をする馬場さん御一行様がホテルを訪ねてきてくれた。仕事の帰りとかで。

 彼らは最近ベトナムを訪れている、私にその報告などもあったようです。私も今ベトナムに関する連載をやっていますから、お互いに意見を交換できて良かった。彼らは2時間弱いて、18年もののロードスター(クロ)に乗って帰って行きました。

 ところで、今日興味を持った記事は、「韓国、ノーベル賞狙い学生支援」でしょうか。日本人はあまり気がついていないのですが、韓国も中国も「自国から出たノーベル賞受賞者、特に科学分野の受賞者がゼロかごく少ない。両国とも「平和賞」です。記事の内容は以下の通りです。

 韓国教育科学技術省などは12日、ノーベル賞受賞者の輩出を目指し、今年3月に同国内の大学院博士課程に入る成績優秀な韓国籍学生300人に、2年間で6000万ウォン(約440万円)ずつ支援する「グローバル博士フェローシップ」事業を始めると発表した。対象者の8割が理系学生という。

 韓国のノーベル賞受賞者は2000年に平和賞を受賞した金大中(キムデジュン)大統領(当時)のみで、日本の計18人に大きく後れを取っている。国民の悲願である自然科学3賞(生理学・医学、物理学、化学)受賞に向けた国を挙げての支援だ。

 同省によると、書類と面接審査で選抜された学生は、支援金を授業料や生活費、海外研修など自由に使える。政府が選んだ内外の研究者で構成される特別チームの指導・助言も受けられる。優秀な学生にはさらに3年間支援金を支給するという。


2011年01月12日(水曜日)

 (12:25)今日は面白いところにお伺いしています。私たちが毎日使っているものです。そう、トイレ。毎日お世話になっているのに、「あって当然と」。

ちっちゃなトイレ  しかし海外に行くと本当に重要性に気がつきます。都市伝説があります。「日本の若者が海外に行かないのはウォッシュレットがないからだ」と。私は伝説ではなく、かなりの部分真実だと思っています。

 私もそう。海外に行くときに、軟弱なんですが、「ウォッシュレットがないな」と一瞬頭をよぎる。だから、ハンドシャワーがあると「許せる」と思う。今回スペインは辛うじて許せた。だから、早くウォシュレット・タイプのトイレが世界に広まって欲しいと思います。

 実は今日はTOTOさんの小倉第一工場。全世界にあるTOTOさんのモデル工場です。私は2008年にベトナムでTOTOさんの工場を取材しているので、今回が二回目です。で、工場見学の過程でいただいたのが、私のPCの隣にあるちっちゃな、ちっちゃなトイレ。かわいいでしょう。

 お相撲さん用のウォッシュレットなどを含めて、いろいろ見学させてもらいました。詳しくは番組で。しかし、一つだけ写真を掲載しておきます。完全エコ工場で、非常に勉強になりました。


2011年01月12日(水曜日)

 (05:25)11日の午後9時50分に朝日新聞に「中国軍ステルス機が試験飛行 胡主席も知らされず?」という記事があって、「おや」と思っていたら、今朝目が覚めて見たニューヨーク・タイムズには「BEIJING-China's first test flight of its stealth fighter Tuesday overshadowed a mission to China by U.S. Defense Secretary Robert Gates to repair frayed military relations, and prompted concern about whether President Hu Jintao and the civilian leadership are fully in control of the increasingly powerful armed forces.」という記事が。

 朝日の記事も、記事の後半の方で

『米国防総省高官は同行記者団に対し、ゲーツ長官が殲20の試験飛行について質問した当初は、会談の場にいた胡主席を含む「文民全員」が「だれも知らされていなかったのは明らかだった」と明かした。

 ゲーツ長官は会見で、中国軍の「文民統制」について「懸念を持っている」とし、「文民」と軍人両方が参加する対話の重要性を強調した。また、北朝鮮について、核開発とそれを運搬する大陸間弾道ミサイルの開発によって5年以内に「米国にとっての直接的な脅威」になるとの認識を示した。 』

 と伝えている。

 常識的に考えて、18日からの訪米を「成功させたい」と願っている胡錦濤政権が、わざわざゲーツ国防長官と会う時間に中国軍の次世代ステルス戦闘機「殲(せん)20」の試作機の試験飛行をするわけはない。この飛行機(英語ではJ-20と表記)にアメリカで懸念が高まっていることを承知しているはずだからだ。普通は訪米を終えた後を考えるだろう。

 ということは、2012年の政権交代を控えた国内勢力の権力闘争激化の中で、何かと胡錦濤政権の政策に反対していると言われる軍部が、意図的にぶつけた、文民派を動揺させようとしたと考えるのが自然である。実はこれが大問題で、「党が軍を指導」という中国の統治の大原則を曲げる危険性をはらむ。

 ニューヨーク・タイムズが「concern about whether President Hu Jintao and the civilian leadership are fully in control of the increasingly powerful armed forces」と書いているのは当たっている。尖閣列島の周辺海域で起きた中国漁船の日本の巡視船への意図的衝突も、その背後に「中国軍部の意向」が働いていたのではないか、との観測があったからだ。胡錦濤や温家宝は振り回されただけ、という見方。

 胡錦濤を中心とする中国の文民派(党)が、軍をしっかり掌握していないとすれば、これは大きな問題だ。軍部がいかようにも、いつでも周辺諸国との紛争の種をまき、軍事行動ができると言うことだからだ。それを契機に中国国内の愛国意識を高め、それで党の政治の方向付けたできてしまう、ということになる。これは日本にとっても、悪しきシナリオだ。

 ツイッターでこの朝日の記事(http://www.asahi.com/international/update/0111/TKY201101110447.html)をタイトルで紹介したら、いろいろな方が情報を提供くださって、「胡錦濤の健康不安説」などいろいろな見方が飛び交っていることを知った。権力の移行期にはいろいろなことが起きることは承知しているが、とすれば今の中国は日本にとっても非常に危険な存在と言うことになる。

 なお、ニューヨーク・タイムズの記事は、ここにある。中国の軍拡そのものが問題だが、その指揮権がどこにあるのかも問題になってきたと言える。


2011年01月11日(火曜日)

 (22:25)小倉など北九州地区でのロケのため、山陽新幹線で移動中に書き始めました。午前中やや遅れがあったそうでちょっと心配していましたが、今は順調です。でもなぜか、東海道よりも山陽の方がちょっと揺れる感じがする。気のせい? 「揺れる」よりもトンネルが多くて、電波が途切れる。

 「世の中進歩堂」は最近ロケが多い。「日本全国進歩発見の旅」の続きです。ロケに限らず、とにかく現場に立つというのが重要だと思っています。今回はオーダーメードのロボットと、我々が毎日必ずお世話になっているモノの取材で。

 そうこうしている間に、小倉駅に着いたのが午後の9時ちょっと前。ホテルにチェックインしたら無性にラーメンが食べたくなった。ホテルのフロントで「どこかいいところは」と聴いたら、「一蘭」という店を紹介してくれた。

 行ったらこれがまた笑える店だった。カウンターなんだけど、一席一席が仕切られている。サイトの映像で出てくる通りです。その理由立ては、「味集中」。つまり前や周りが見えたら「気が散って味が分からないでしょう」ということ。

 あまり好きじゃないな。何でも、どこでも観察しながら食べる方なので。だってその方がおもしろい。ふっと出会った、隣り合わせになった人の人生を想像してみるなんておもしろいじゃないですか。仕草などから。仕切られたらそれができない。

 味は食べ終えて「う、おいしかったかな」と思う味です。確かにスープはよく練られている。しかし麺はちょっと推薦できないな。全体的には合格という感じ。まあよく人が入っている。

 笑えたのは、仕切ってあるので「今1、2階のどの席が空いている」という表示が待合室に表示されること。こんなラーメン屋は初めてだな。なにやら見ていてらニューヨークにも出店して、材料がうまく見つかったときだけ開店している、と。マンハッタン通りってどこだっけ。

 小倉は多分、去年の2月中旬に来た。あのときも寒かった。今日も寒い。明日はまた早いので、お休みなさい。


2011年01月10日(月曜日)

 (22:25)およそ、「これはめでたい」というものは全部付いています。真っ赤な鯛、大福帳、千万両、米俵.....それに笹。

およそめでたいものは全部付いている  今日は大阪では「えべっさん」の中でも一番の十日戎。近くの堀川戎神社に行きましたが、凄い人でした。沿道には屋台が一杯出ていて。

 関東では商売繁盛は「酉の市」で祝うのですが、大阪ではえべっさんです。恵比寿がなまったとも言われている。いかにも商都らしいお祭りで、毎年正月9日、10日、11日。10日が十日戎と言って一番人が集まるらしい。11日は「残り福」。ちなみに9日は「宵戎」。

 境内に入ったらまあいろいろなものが売っている。かけ声も多く、威勢がよい。すごい人でした 縁起物ですから、私も何点か買った。大阪の商売繁盛を願って。選んでいたら「これがいい」と勧めてくれる売り子が。道では関西テレビのこの番組の豊田アナウンサーやアシスタントの方にばったり。まあ局が近いので。

 それにしても今日の大坂は寒い。今の外気温は2度。長年大坂に来ているが、こんな寒さは初めてです。まあ寒さは全国的なものらしい。新大阪で拾ったタクシーの運転手の方は、「さっきまで雪が降ってました」と言っていた。

 皆さん、風邪には気をつけて。


2011年01月10日(月曜日)

 (00:25)アメリカの新聞を読むと、ギフォード下院議員(40歳)の頭を撃った犯人は「Young guy. He looked determined and just kept firing.」と言っているというから、確信犯でしょう。彼女を殺そうと思った。またまたの犯行ではない。彼女は一命は取り留めたが、危篤に変わりはないと。

 しかし犯人が彼女を何故に殺そうとしたのかが分からない。彼女の移民問題に関する立場に対してなのか、それとも医療保険改革法案への賛成に関してなのか。それとも他に理由があるのか。同法案への支持を表明してから、彼女からの支持者離れが進み、政治的には彼女は苦戦していたとも言われる。アリゾナはアメリカでも保守的で有名なところだ。

 22歳と若い犯人Jared Lee Loughnerは、自らを「テロリスト」とネットで呼んでいたとも言われるし、彼には「(現場に)協力者がいた」のではないか、と警察はその写真も公表している。

 日本で言えば多少人が集まった辻説法の延長線上の支援集会で国会議員が銃弾で倒れたようなもので、大統領や国務長官だったら「なぜそんな奴がターゲットに接近できたのか」という話になるが、一議員では普通はそこまで警護はしていないでしょう。

 それにしても、アメリカは政治的暗殺やそのトライが多い国だ。直ぐに銃の話が出てきて(野放しにされている云々)、それはその通りの面があるが、やはり社会が分断されているというのが大きな背景でしょう。アメリカはいろいろな形で分断されている。

 しかし経済格差にしろ、人種差別にしろ、そうした格差を埋める努力についてはアメリカは「個人がなるべくやれ」という形。一部のアファーマティブ・アクション以外は。その通りでいいのだが、しかし偏見や憎悪は強弱があっても、なくなることはない。何かあると出てくるのです。

 そういう意味では、非常に残念ながら銃規制も難しい状態では、今後も同様の事件が起きるんでしょうね。ちょっと心配だな。


2011年01月09日(日曜日)

 (09:25)確か2007年に閉店したときに、「もうここには戻ってこない」と聞いた丸井の店(中野店)が今月末に戻ってくるそうだ。その年に新宿の伊勢丹近くに大きな店を持ったため、私は「本社を移した」と聞いた。もう店としては戻ってこないと。

 しかし、その後もこの中野地域から強い「出店」要望を受け、ここが創業地でもあることから再開を決めたそうだ。しかし売り場面積は以前の約半分に縮小し、商品構成も価格を抑えたカジュアル衣料などを主体とするらしい。

 中野の丸井は変な形のデパートでした。真ん中に買い切れなかった商店が中野通り沿いに残っていて(二軒だったと思った)、ビル全体がコの字型をしていた。しかし和田に住む私にとってはちょっとした買い物が自転車で行って出来る便利な店だったので、再開は嬉しい。

 同社は2007年に老朽化した中野の店を潰したときには従業員研修センターにする予定だったそうだが、あの駅近くに研修センターはないでしょう。それに地域の要請もあった、と。

 全国で地域がいくら要請してもデパートが抜けてしまうご時世に、中野の丸井が戻ってきたと言うことは、同社に余裕があるという証拠でもあるし、商売をするのだから、何らかの勝算もあるのでしょう。

 以前のデパートの下にはピーコックが入っていたが、今回はどうなるのか。多分デパート部分は新しい十三階建てビルの六階以下に入るということなので、その上は研修センターで使うんでしょうね。カジュアル衣料や雑貨が主体ということで、「スーパーマーケットも入る」とあるから、それがピーコックかもしれない。


2011年01月07日(金曜日)

 (23:25)まあそりゃがっかりする数字ですわな。予想が15万人の全体的な非農業部門雇用者数の増加を見ていたわけで。高値が83円70銭強あったのに、今は83円の10数銭。

 しかし失業率の低下はやや大きい。市場の予測以上です。多分これは仕事を見つける人が減ったからでしょう。しかし政治的にはオバマ政権にとってプラスになる。ワシントン・ポストの記事を引用しておくと以下の通りです。

Jobless rate drops to 9.4 percent

 U.S. employers added 113,000 private-sector jobs in December, the Labor Department reported Friday, fewer than analysts expected. But the unemployment rate dropped from 9.8 to 9.4 percent--the lowest level since May, 2009.

  Economists had predicted that about 150,000 net new jobs were created in December, and that the unemployment rate would drop to 9.7 percent. Instead, the overall number of jobs created was 103,000, the government said.

  But more people apparently also stopped looking for work, which accounts for part of the decline in the joblessness rate. The government does not count people as unemployed unless they say they are looking for work.

The much-anticipated jobs report follows a string of promising economic data in recent weeks. It is considered one of the most important signals as to whether the labor market is picking up.

 今週は民間の雇用調査機関の強い見通しがすでに相場を押し上げていたから、その分ははげ落ちる。しかし、多少でもアメリカ経済が雇用を産み出し始めたことが重要です。雇用統計以外はアメリカ経済では強い指標が増えている。相変わらず”雇用”がネックというわけです。


2011年01月06日(木曜日)

 (18:50)今年に入って初めて書いたエッセイが公開されました。今年は年初ベトナムを取り上げます。実に魅力的な国です。まだ何回になるか決めておりませんが、数回にわたってこの東南アジアの南北に長い国を取り上げますので、ご期待ください。

 金曜日午後10時24分からの「世の中進歩堂」は、『新時代の芸術・メディアアートに注目 最新テクノロジーが驚きの芸術を生む!』をお届けします。今回、訪れた電気通信大学の児玉研究室。この研究室では、最新テクノロジーを駆使して、今までにない芸術作品を創作するメディアアートの研究をしています。

 磁力をコンピュータで制御することで液体を見たことのない不思議な形にするアート作品や、センサーやLEDライトが内蔵されたハイテクボール「跳ね星」。さらに、テクノロジーと手芸を融合させたテクノ手芸など、今までのアートの常識を覆すような芸術作品が続々誕生。

 しかも、見るだけではなく実際に体験出来るようなアート作品を目指し、誰もが親しみのもてる新しい芸術としてメディアアートを世の中に広めていこうとしているのである。アートやテクノロジーの概念を変える新時代の研究現場に潜入します。

 ツイッター仲間から教わったツールがおもしろいので、これも紹介しておきます。映像が残っていて危険な国なので有用そうです。


2011年01月05日(水曜日)

 (17:50)朝鮮半島の北と南の力の差はどのくらいだろうと思っていたら、興味深い記事が。これじゃ北の言う脅しが口だけで、南が油断しているときだけに攻撃が行えることがよく分かる。石油もないし、長期戦は無理です。その記事は朝日にありました。以下が全文です。

 韓国と北朝鮮の経済格差がさらに広がり、2009年の名目国民総所得(GNI)で37倍以上の差がついた。韓国統計庁が5日までに明らかにした。故金日成(キム・イルソン)国家主席生誕100周年を来年に控えた北朝鮮は今年、「人民生活の向上」を繰り返し強調しているが、目標達成は難しそうだ。

 09年の名目GNIは韓国の8372億ドル(約69兆円)に対し、北朝鮮は224億ドル。北朝鮮は第2次大戦後、日本が残した社会資本や社会主義陣営の支援を受けて、韓国に対して経済力で優位に立ったが、1970年代後半に追い抜かれた。

 北朝鮮の名目GNIは95年時点と比べて1億ドルしか増えていない。当時、韓国とは約24倍の差がついていたが、格差がいっそう広がった。

 09年の経済指標をみると、北朝鮮の予算規模は約37億ドルで、韓国の約2.3%。発電量は235億キロワットで、約5.4%だった。1万人あたりの大学生数でも、北朝鮮は212人で、約631人の韓国に大きく後れをとっている。

 言えることは、「それでも国家として体制を整えているのは思想教育の賜」というものでしょう。情報を遮断した社会では上に抵抗する動きも生まれないが、社会の活力を生み出すことも出来ない。自然にこの力の差が出てくるというわけです。南はデモもあれば、ストもある。政権も頻繁に入れ替わる。日本ほどではないが。

 まあ北の人口は南の半分くらいですから、人口一人あたりにしたら18〜19倍になる。それでも相当な大きさです。中国と日本の間が人口一人あたりでちょうど10倍の格差ですから、それよりも遙かに大きい。

 まあ北朝鮮は侮らず、しかしむやみに恐れず。最後は行き詰まる国です。いくらおとなしい国民でも、今の我慢がそう続くはずはない。何かのきっかけで大きく動き出す可能性があると思う。


2011年01月04日(火曜日)

 (22:50)「そういえば、雑煮などを食べてないな」と気づいて、4日の昼時に急に「お雑煮」が食べたくなったのです。しかも白味噌の関西風の雑煮を。ホテルの和食レストランが作ってくれた関西の白味噌雑煮

 「どこが作ってくれるか」ちょっと考えて、3日も過ぎたけどホテルのレストランかなと思って聞きに行ったら、「できます」ということで作ってもらった。ラッキー。やっぱり一年のその時期に食べないと気が済まないものってあるじゃないですか。まあ東京に戻ったら、白味噌ではない普通のおすましの雑煮を食べて終わりですね。今年は。

 雑煮はむろん作れば良いのですが、一般のお店では正月以外はなかなか食べられない。お汁粉がいつでも、どこでも食べられるのと違う。甘味屋さんには確実にお汁粉はあるし、そば屋にはそば汁粉がある。

 正月はまたいつもと違った音楽を聴きたくなる。今部屋でかけている音楽は、サラ・ブライトマンのちょっと荘重なやつです。時々聴きたくなる。最近のPCは本当に音が良くなった。本当はポータブルのスピーカーがあれば良いのですが、出張先ではなかなかそうは行かない。HDMIがテレビ側にあれば良いのですが、それもない。まあ十分聞けますよ。

 放送終わりは、今年初めてと言うこともあって、去年の末に1度行ったきりのスープル(Souple)という店に。天王寺警察の並びです。若手と。

 ワインが豊富。店の入り口近くにある天井にまで届くワインセラーが、昔青山にあったタストバンを思い出す。今回は野菜中心に。焼きがいいんですよ、香ばしくて。ブーチャンが出てしまった後だったので、鴨を食べましたが良かった。改めてワインさえ選び間違わなければ値段もリーゾナブルだと思いました。


2011年01月03日(月曜日)

 (22:50)まあそれにしても、東京駅も新大阪駅も荷物をキャリーしている人の波。キャリーとしたのは、皆さん「抱え」てはいないからです。昔は「(荷物を)抱え」だったのでしょうが、今はキャリーしている。だから危ない、危ない。自分の体より相当後れて動いていますから。

新大阪駅で。東京方面は満席で×ばかり  キャリーバッグがこれほど主流になったのはいつごろでしょうか。確かこの3〜4年だと思う。私も随分と抵抗していてリュックで移動していたのですが、整体の先生に「片方で重いものを持つのは良くない」と言われて、しかたなく東京と大阪の間はキャリーバッグで動いている。海外もそうした。PCなどが入っているので重い。

 それにしても、人間とは不思議ですね。動物は決して荷物など持って移動はしない。手軽に移動し、その先で食べ物を調達したり。しかし人間は着るものがあるので、どうしても移動するときには荷物を抱える。

 それにしても、移動の日でした。午前8時過ぎにフランクフルトから成田に到着。飛行機の窓から見た東京の日差しは、ヨーロッパで見た曇った空の下での淡い光に比べると強い。サングラスが必要な印象もする。もっていませんでしたが。

 そして荷物を整理して、午後3時過ぎには東京駅で新幹線に。まあ移動が多いのはいつものことですが、さすがにちょっと疲れた印象。しかし短い間でしたが、ヨーロッパを改めて見れたのは良かったと思う。ヨーロッパは2007年以来で、スペインは初めてでした。

 ヨーロッパの話はまた書きますが、「静かに若者が怒っている社会」という印象です。特に南ヨーロッパの国々のかかえている問題は深い。今年もヨーロッパはいろいろありそうです。


2011年01月02日(日曜日)

 (08:50)本当にどうなっているんだい、と怒り心頭。全然時代の要請に合致していない「お寒い無線LAN事情」です。世界的な。

 もう私は「無線LANは繋がれば良い」という時代は過ぎたのだと思っているのです。だって私の周りを見ても、無線LANで繋がる機器がいくつもある。PC、IPHONE、IPAD、その他もろもろです。今回は持ってこなかったがシャープのガラちゃんなど、無線LANが走っていなければどうにもならない。マックのairもそもそも有線の接続ポイントを本体には持っていない(別売り)から、無線LAN中心の考え方です。

 しかし今回のヨーロッパの旅で、「無線LAN環境が酷い」と感じるのは、ホテルなどの業界の古い考え方なのだだと気がつきました。24時間で1000円から2000円、それ以上の高い接続料金を取りながら、一つのIDとパスワードで繋がるLANの機器は「一台だけ」と限定しているところが実に多い。

 一台じゃダメなんですよ。今は色々なLAN接続可能機器(PCやipadタイプのマシン、それに電話など)を常にインターネットに繋げて仕事をしたり文章を作成していく。まさにそれがクラウドの時代です。一方で検索をしながら、一方でFTPをしながらサイトを更新したりしているのです。我が家では完全にそれができている。

 しかし旅行に出るとそれが突然できなくなる。日本でもそうです。それは家から出て長く滞在するたとえば新幹線とか、ホテルが「無線LANの接続を一つに一つ」と絞っているからです。世界中でだいたいこのメッセージが出ると、私は頭にくる。具体的には「同時にこの無線LANで一つ以上の機器に接続することはできません」とか、「You can only have 1 concurrent login」だ。

 これにはかっとくる。家で普通にできていることができない公共の場所ってどうなの、と。スペインのホテルだけは、実は比較的良い環境だった。なぜなら、無線LANの一つのIDで「二台まで繋がりますよ」というメッセージが出た。これは嬉しかったですね。日本は何台でもいいか、一台だけが多い。その中間はなかった。良いアイデアです。理想的には3台まで。その代わり、接続代金はちょっと高くなっても良い、と思うくらいです。

 一台接続しかしないのホテルは「けち」だと私は思っている。そういうホテルに限って、海外に電話するなら「XX」を押せとかあちこちに案内がある。テーブルの上とか。今時海外に電話するのにホテルの電話を使う人などいるのだろうか。国内だってそうだ。ホテルの電話など、コンシェルジェやルームサービスを頼むときだけだ。あきれた時代錯誤だ。

 今年は特にそうでしょうが、無線LAN依存の機器が大量に登場する。しかし、今の世界の無線LANの環境では、たとえばホテルなどでは一台をその無線LANで使うと、別の機器はLANが通じないのでタダの箱になる危険性が強い。しかし用途が違うから、いくつも持って行かねばならず、結局すごく仕事能力が低下すると言うことになる。

 だって最近はプリンターやデジカメだって無線LANを拾う時代でしょう。どうするんだという気持ちがする。今いるのはフランクフルトの空港のすぐそばのシェラトンですが、本当にいらいらする。インフラが整っていないのだ。

 さらにいらいらするのは、「You can only have 1 concurrent login」と出てくるから、頭に来ながら「じゃこっちをシャットダウンして、こっちをつければいいだろう」と順番通りに今まで使っていた方をシャットダウンして、次に別の機器を立ち上げても、同じ「You can only have 1 concurrent login」のメッセージが出てくる。5分待っても、10分待っても同じ状況。これには頭にくる。その間はネット接続がなくなる。とんでもない話だ。

 フランクフルトのエアポートシェラトンを笑えない日本のホテルもいっぱいある。なんで制限するんでしょうね。有線LANと無線LANの最大の違いは、有線LANはワイヤの本数しか接続できないが、無線LANは多くの端末が繋げることじゃないですか。しかも機能の違った、ポートのない機器を繋げる。少なくとも我が家の無線LANで限界を感じたことはない。

 しかし日本での新幹線の中でもそうですが、一業者一台の接続に限定されているケースが本当に多い。だから私など一台をdocomoに、一台をmobilepointにつなぎ、それでも足りたいときにはbuffaloのポケットwifiをONにする。そうは言っても最後のツールより、最初の二つの方が速いので。

 だから私は、「buffaloのポケットwifiがローミング出来るようになって欲しい」と切に願うのです。一台をホテルや公共交通機関の無線LAN(有線LANでもいいが)につないで、後はbuffaloのポケットwifiで繋げるという。その場合はポケットの遅さは許せる。

 クラウド時代になっていろいろなサイトやサーバーを使いこなす時代ですが、日本を含めて今の世界の無線LAN環境は全く整っていない、というのが私の印象です。「一台繋がればなんとか」という時代はもう過ぎた。dropbox、quanpなどクラウドツールが増えれば増えるほど、接続は多数なければ仕事が出来ない時代です。

 もうほんまにけちな考え方はやめて、世界のホテル、公共輸送機関の業者の方々は一つの無線LANの「IDとパスワード」で、いくつもの機器をぶら下げられるようにして欲しいし、私はそれも業者選びの一つのポイントだなと思っています。


2011年01月02日(日曜日)

 (03:50)フランクフルトに移動してきていますが、ドイツに来たら早速道路には雪が。やはりスペインとドイツでは全く違う。ホテルの部屋も温度をいっぱいにしても「もうこれ以上上げない」と主張しているような気がする。スペインのホテルは暑いくらいだったのに。

 ところで新年から嬉しいニュースが。ネット上に「ポッドキャストの番組やニュース、iPod/iPhone/mp3等のデジタル機器や話題を紹介」することを指名とする「ポッドキャスト・ジャーナル(PJ)」というサイトがあるのですが、そこの2010年のポッドキャスト・ランキング「ビジネスの部門」で、「伊藤 洋一のROUNDUP WORLD NOW」「堂々の1位」に選ばれました。このランキングは、「PJ的」と断っているように、同サイトがダウンロード数を加味しながらも、独自にその価値を判定したもの。一位は嬉しい。

 しかも私の番組はあと二つ入っていて、2009年12月に終わった「伊藤 洋一のビジネストレンド」が9位に入っている。ITUNESのサイトには残っていますから、皆さんダウンロードして聞いていてくださると同時に、良い番組だったとの評価を得続けているものだと思います。最近ツイッターで「今聞いても新しい」と評価してくれた人がいました。

 さらに、ランキングには、「NIKKEI特集 ルフトハンザ ドイツ航空presents 伊藤洋一のReal Europe」も17位で入っていて、2010年に私がやった3本のポッドキャスト番組が皆高い評価を得たことは嬉しい限りです。このうち、2011年も伊藤洋一のRound Up World Now!は続きますので、お楽しみに。またポッドキャストでは新しいシリーズが出てきていて、たとえば日経のサイトを開けるとしばしば出てくる経営者の方々との対談シリーズもあります。

 それと12月31日に放送された「伊藤 洋一のROUNDUP WORLD NOW」の「中国スペシャル」は、今の中国を、そして今後の中国を知るには非常に良い番組になっていると思います。紅白を見ないで聞いてくださった方も多いと思いますが(笑)、聞き逃しの方は是非お聞きください。

 まあ柯 隆さんもようお話ししてくださったと思う。あとは聞き手の能力次第ですね、この回は。彼が何をいわんとしているのか。非常にデリケートな問題を扱っているので。聞き直す価値ありです。


2011年01月01日(土曜日)

 (13:17)元旦のマドリードは快晴です。しかしちょっと肌寒い。全体的にヨーロッパの天候は少し回復してきているよう。ちょうど回復してきてくれて良かった。来るときに立ち寄ったミュンヘンの天候では「帰りはどうなるのだろう」と思っていましたが、明日の帰国はまずは順調のようです。

マドリードのホテルの前でのデモ風景。第一発がこれでしたから、印象深い  30、31日はあちこち動きましたし、人とも会いましたが、年末ですから全体的にはお祭り気分です。スペインの各地から人が集まってきている。大都会には。地図をもった人が多い。有名なマーケットでも。

 スペインは全体的に通信状態が良くない。ホテルの回線も個別問題でしょうが遅い。というわけで、またヨーロッパに関しては、別の機会にお話をしたいと思っています。

 ところで、スペインのマドリードのホテル前で撮った写真をPCに送ることに成功しましたので、なんと言うことはない写真ですが、掲載しておきます。おとなしい日本と違って、この程度のデモ、ストはヨーロッパでは日常茶飯事でしょうが。あと二時間ほどで向かうドイツ(フランクフルト)はスペインなどと違って経済は絶好調。

 そりゃそうだ。ユーロという弱い通貨を持つ経済大国のドイツ。今のドイツにとっては、インフレが低いだけに「弱いユーロと強い輸出産業」の組み合わせは絶好です。その弱い通貨をもたらしているのはスペインだとかギリシャだとか。

 そのドイツが、条件をつけながらギリシャや他のヨーロッパの国を助けているという構図。ちょっと変ですが。フランクフルトには一日もいません。2日の昼には成田に向け出発です。

 短いヨーロッパ滞在でしたが、日本にずっといるよりは勉強になった。なにせ、スペインは初めて来ましたから。2011年が皆様にとって良い一年になりますよう祈念します。



ALL RIGHTS ARE RESERVED.Copyright(c)1996〜2016 伊藤 洋一