2011年05月31日(火曜日)

 (23:47)5月も末ですか。むろん半年の経過にはあと一ヶ月ある。しかし感覚としては、「もう半年過ぎたのか」という印象がしないでもない。今年は前半、あまりにも多くのことが起きた。ま、time flies という訳です。

 今日もいろいろなことがあったのですが、一つ面白く気づいたことは、東京の人間が大部分のケースにおいて「baby corn」と呼ぶ物を、大阪の人が「young corn」と呼ぶと発見したことかな。いや、その場にいた大阪人は数人だから違うケースもあり得る。しかし、彼らは皆まだ生育を始めたばかりのトウモロコシを、「yound corn」と呼んでいた。東京では「young corn」は聞いたことないな。

 なあ別になんだっていいんですよ。しかしその違いが興味深い。ちなみにwiki で調べたら、「baby corn or candle corn」ということで解説があって、「Baby corn or candle corn is a cereal grain taken from corn (maize) harvested early while the ears are very small and immature. 」とあって”baby” の方が多く使用されているようにお見受けした。それにしても、「candle corn」というのは、なかなか洒落た表現だな、と。今後私はこれを使おうかな、と。

 関東と関西では使う単語が違うモノは山ほど有る。「マクド」と「マック」に始まって。どっちが正しいと言うことではなくて、違う呼び名が広まるほど、ある意味東京と大阪は文化に相違がある、ということでしょう。通信はこれほど発達しているのに、それでも呼び名に違いが出てくる。

 ところで、一つエッセイが公開されました。「金融そもそも講座」です。今回は、「金融政策の有効性とは」という問題を取り上げました。


2011年05月30日(月曜日)

 (21:47)午後3時過ぎに東京から大阪に新幹線で移動しましたが、時間の経過と共に天気が徐々に良くなって、夕刻の大阪は空が綺麗でした。ちょっと時間的にずれていますが、「台風一過」という感じ。新幹線移動の一つのメリットは、「気象の変化をみれる」ということです。

 ところでその新幹線ですが、夕刻に東京新聞のサイトを見たら、『最新型「N700A」を投入へ 東海道・山陽新幹線に』という記事があった。興味を持ち、「もしかしたら」と思って読んだら、ちょっと当て外れ。

 JR東海は30日、東海道・山陽新幹線の主力となっている「N700系」のブレーキ性能などを改良した最新型車両「N700A」を製造すると発表した。2012年度中に6編成、13年度中に7編成を投入する。同社はN700Aを、1999年3月にデビューした700系と入れ替えていくとしている。

 700系と比べ1編成当たりの電力消費量を19%削減。熱変形量が小さなブレーキディスクを使い性能を上げたほか、全台車をセンサーで常時監視、ごく軽微な異常でも早めに発見できるシステムを導入した。名称の最後の「A」はAdvancedの略。  外観はN700系と同じで、デザイン上、車体のロゴマークなどを変えることを検討している。

 私が記事のタイトルを読んで期待したのは、「無線LANの速度アップ」でした。しかしどうやらそのことには触れていない。発表文を詳しく見ていないので、実際に走り出したら速いかもしれない。今も「N700」にしか乗らない私ですが(全面禁煙)、「N700A」になったら、もっぱらそれを狙って乗ってみとうかと。

 一つ今日得した気分になったのは、大阪で宿泊しているホテルがテレビシステムを更新したので、私が持っている一番新しいPCとテレビをHDMIケーブルと結べば面白いことが出来るかもしれない、と思って、ケーブルをもってきたもらったのです。ホテルの。いつもバッグに入れている私のケーブルを忘れてきたので。

 「形状が違うな」と思ったら、「音も拾える」やつでした。ナイス。今まで多くの機会にHDMIケーブルを使ってきたが、音だけはPCから出るというちょっとビックリするスペックでした。組み合わせなんでしょうね。音が拾えるのは。しかし映像がテレビから出ていたら、音もテレビから出るのが自然なので、私もケーブルを変えようかなと思っています。

 試しにこの私にとっての新しいケーブルでNHKオンデマンドを見たら、キレイ綺麗。ナイスです。回線のスピードにも依存するのでしょうが。


2011年05月28日(土曜日)

 (23:47)今ちょっと困っていることがあります。あまりにも数多くフェースブックの「友達リクエスト」を最近は頂いていて、どう考えてもその増加ペースがちょっこり速くなり過ぎているっていうことです。

 まあこれは噂ですが、友達の数は1万とかある一定程度を越えるとなると、フェースブックサイドから「皆さんをご存じですか?」と聞かれる、誰何されるケースがあると聞いているのです。今の私の「友達」の数は、2000弱でしょうか。

 私の場合、ラジオの番組(RUWNスタンバイ)、それにテレビの番組からFBで友達申請してこられる方が多い。「いつも聞いてます、観ています」という形で。

 私にとっては非常に大切にしたい方々です。私のフェースブックのページの作りも「ごく限られた友人の輪」というよりは、一種私の別ブログという感じになっている。だから「いいのでは」とも思う。

 痛感するのは、「今フェースブックは全体が伸びている」ということですが、その入り口としても私のサイトに来られる方が多いのだと思う。どこかのサイトで、私のサイトとか私が推奨されているとも聞きました。

 それはそうであっても私にとっては全く問題ない話なのですが、はやりフェースブックの成り立ちから言うと、「ちょっと違うのかな」という気もする。友人の輪の重なり合いが基本で、ですから、何千とか何万とかいうIDがいると、全体のバランスが崩れるように気もする。

 それもあって、以前は「ファンページ」と呼ばれたこのページを作った。このページは私が友達申請を承認しなくても見ることが出来ます。実際にこのページで私の書き込みを読んでおられる方も多いと思う。

 しかし「フェースブックをするなら、やはり友達から」と考えている方も多いでしょうし、それはそれで正しい考え方です。ファンページとは違う書き込みをウォールにしていることも確かです。

 ま、当分は今のままで行く予定ですが、そのうち考えねば、と思っています。

 ところで、あまりマスコミには取り上げられていませんが、小出裕章さんが非常に重要な証言を参議院の委員会でしています。その書きおこしを東京FMのスタッフから教えてもらいましたから、備忘の為にここに残しておきます。ご本人が間違っていないとおっしゃられた書きおこしです。


2011年05月27日(金曜日)

 (23:47)エッセイが公開されましたので、紹介 します。前回までベトナム経済の魅力に 触れてきましたが、今回からは同国経 済が抱えている問題点を取り上げます。第一回は「10%台後半の高インフレ率に苦しむベトナム経済」で す。

インドのニューデリーに出来た 地下鉄の駅構
内  実は私が二回目のベトナム訪問をした2008年も、インフレが同国にとって の最大の問題でした。その後リーマンショックなどがあって、いったん は同国 のインフレも世界の注目を浴びなかった。しかし今の国際的な商品価格の上昇な どもあって、同国ではインフレが深刻化、非常に難しい経済の舵 取りを余儀な くされている。この問題を取り上げました。

 ところで、昨日のインドの友人との食事で聞いた話は衝撃的でした。その証拠 に彼の携帯に入っている写真を見せてもらいました。「俺自身がびっく りし た」(奥さん日本人 日本語ペラペラ)そうです。

 まず何よりも、あの汚かったニューデリー空港が綺麗になったというのです。 最初行ったとき、2000年代の前半でしたが、それはそれはみすぼら しかっ た。貧しいインドの人々のたまり場のような場所でした。それが2000年代の 半ばに綺麗になり、今回全く綺麗になった、と。「次回行った ら、インド人見 なくて良い。空港をまず見て」と彼。

そこを走っている車両
 なかなか綺麗 だ  つぎがこの地下鉄だそうです。写真で見る限り、これも綺麗で有名なワシント ンの地下鉄のように見える。どこでもタンを吐いたインド人が、この ホームで は全くそれをしないそうです。環境が人を作るということでしょうか。

 これらの施設は、 去 年10月の英連邦競技大会開催に際して、インドが威信をかけて作ったもの らしい。歩道橋を作ったがそれが落ちたくらいし か、日本には伝わってきてい なかった。

 そして思ったのは、「そろそろインドに行かなくては」であり、彼も「最後に 行って5年だからちょうどいいじゃないですか」でし た。


2011年05月27日(金曜日)

 (04:47)水、木のスケジュールがさすがにタイトで、昨日は東京FMの番組を終え、あと約束のインド人の友人との食事を終えたら、「バタンキュー」でこのコーナーは朝書いています。

 見たら朝日新聞に午前3時アップで振りかけるだけでiPS細胞 ウイルス使わずリスク低減という記事が。書き出しは、『振りかけるだけで、さまざまな細胞になりうるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作ることに大阪大の森正樹教授(消化器外科)らのチームが成功した。振りかけるのは、遺伝子の働きを制御する分子「リボ核酸(RNA)」の断片。ウイルスを使う遺伝子組み換え技術に頼る従来の手法と違い、がん化の危険性は低く、手軽で安全性の高い作製法になると期待される。』と。

 しかし実は昨日名古屋で一日、上田実先生の研究を詳しく取材できたので、つい「こっちの方法の方がいいのに」と思ってしまいました。上田先生の方法は、「ガン細胞にさえ化けるかもしれないIPS細胞そのものではなく、患者自らの体内にある幹細胞(臓器や骨の細胞の基)が稼動化する成長因子を患者に与えて、それによって再生治療を行おうというもの。

 それだと、赤ちゃんに一番多いが歳をとっても人間の体に必ず残っている体内各所の「幹細胞」をもっとうまく再生医療に役立てることが出来る、という。確かにそうですよね。IPS細胞にしろES細胞にしろ、結局はシートにしたりして外から身体に与える。しかし患者その人の体内の幹細胞を動かせば、それはそれで安心です。

 上田先生はその成長因子を”幹細胞培養液”から取り出していて、それを見せてもらいましたが、素晴らしい再生医療の可能性を感じました。詳しくは6月に入って第二週に放送予定の地球★アステク(毎週木曜日BSジャパン 午後10時)でご覧頂きたいと思います。とにかく凄いし、その素晴らしい研究がいろいろな「官の壁」に阻まれているとの先生の嘆きも伝わってきます。しかしもう様々な分野で実用化が進んでいる。

 ところで、今朝はこれからスタンバイですが、番組の私担当のDからメールが来て、その最後に、

「追伸:なお、4月レーティングの数字が出ました。おかげさまで、スタンバイは全ラジオ局で1位(番組平均2.4%)でした。また曜日別でみると金曜日がすべてにおいて1位という結果。ありがとうございました。」
 とありました。

 ナイスですね。せっかくやっているのだから、より多くの方に聞いてもらった方が良いに決まっている。そういう意味で、全ラジオ番組の中で一番の番組の、一番の曜日を担当させてもらっているというのは、ナイスな話です。この番組で私が担当しているコーナーは二つで、午前7時からの「ニュース・ズームアップ」と午前7時45分過ぎくらいからの「ニューススクランブル」です。

 番組はTBSラジオ(954)で午前6時半から8時半までです。「金曜日がすべてにおいて1位」と書いてありますから、無論私の担当コーナーだけでなく、森本さんの新聞読み比べとか、スポーツとか現場にアタック、それに日本全国8時ですなど、各コーナーとも良かったということ。ナイス。


2011年05月25日(水曜日)

 (23:47)朝から晩までロケの一日でしたが、テーマは私にとって興味満載のものでした。

 もちろん詳しくは番組で見て頂くのですが、今回取り上げた「消えるボールペン」はパイロットの千賀さんなどのご協力により、かなりの程度「そのわけ」が解明できたのではないか、と思います。いや、面白かったですよ。ポイントは、一定に定められた温度に二度反応してその間は一定の色状態を保つインキ中のある成分にありました。それは素晴らしい技術の集積でした。

 一方、今年3月に出来たリニア・鉄道館は歴代の有名な列車が揃っている正直鉄道好きの私にとってワクワクするものでした。まだ出来たばかりなので、国鉄、JRのOBとも思われる方々、子供さん連れの方々など、大勢さんで賑わっていました。鉄道好きの私も大満足。リニアの乗り心地も疑似体験しました。

新幹線で各種の試験走行を繰り返す7両編成の車両で通称「ドクター・イエロー」  ところで、今日夜10時からの「地球★アステク」(BSジャパン)は、「日本発のテクノロジー!光の力を利用した地球に優しい消臭法“光触媒(ひかりしょくばい)”」をお送りします。

 この技術の最大の特徴は、太陽の光を利用して、酸化チタンという成分がはいった粉末を布とフィルムでできたシートに入れて匂いを取り除くというもの。この光触媒シートはそれが持つ殺菌効果も活かして、冷蔵庫や台所、ごみ箱や靴の中など匂いの気になるあちこちで既に活躍しています。

 更にその応用として、光触媒シートを利用して、工場から排出されるガス等で汚染された土壌を浄化する技術の研究開発も行われているのが驚きでした。1990年代から実用化が始まり、年々数百億円単位で急激に拡大する光触媒市場。環境クリーニングの技術が日本のみならず世界規模への巨大市場展開する可能性を探ります。

 ところで、名古屋でロケをやっていたら、ニューデリーのチャタルジーからメールで、「池袋のインドレストランを買ったよ......」と。

Dear Itoh-san,

As discussed over the phone last time, I am planning to open up a Authentic
Bengali Restaurant but god is so kind I got to buy out a running Indian
Restaurant at the heart of Ikebukuro, please visit the following link:

http://www.saffron-dining.com/ This is a one and half year old restaurant owned by one of my Indian friend
where the average monthly sell is .......(以下略 数字で面白くないでしょう)

 確かに少し前に彼と電話した際に、「日本でベンガル料理のレストランをやりたい」と聞いてはいました。しかし、それはとりあえず彼がいったん日本に来て土地やレストランを物色するものと思っていた。

 ところが、このメールにあるように池袋に出物があって、それを買った。メールの後半の経営状態のところをみると、結構うまくいっている。ナイス。うーん、INDIAN SPEED ? そのうち行かないと。サイトで見る限りはいい感じです。

 ところでロケ後のちょっと遅い夕ご飯は、その時点で残っていた8人で、ベンガル料理ならぬ台湾薬膳料理の「満拿 まんな」さんにお邪魔しました。遅い時間に、かつ人手が少ない時にお邪魔して申し訳なかったのですが、名古屋に来ると必ず寄りたくなる。

 私は、もう何年くらいか、多分20年以上でしょうね、間隔を起きながらこの極めてユニークなレストランに来ている。私のサイトにも登場願っている。ずっと以前から、ご夫妻でやっていらっして、今回もご両人とお会いできて良かった。

 私のサイトの一番上の「石頭楼」と料理は一緒だが、名古屋の「満拿」さんの方が「薬膳色」が強い。機会があったら、是非お訪ねください。


2011年05月24日(火曜日)

 (23:17)「もしかしたらハンズにもあるかもしれないな....」と思って心斎橋の店に行って1階で聞いたら、「エイチ....」と頼りない感じ。「ダメかな」と思いながらも、「売り場に聞いてもらえます」と言ったら上に電話して聞いてくれて、でも結局「ありません」と。

 「もうそろそろ東急ハンズさんも置いた方が良いのでは」と思いながら、千日前のビッグカメラに。むろんそこにはありました。3階に。

 何の話かというと、HDMIケーブル。やっとホテルがテレビを新しくしてくれて、HDMI端子が付いたものが入ったので、「ではPCと繋いで何が出来るかチェックしよう」と思ったのです。

 それにしても、便利なものができたものです。このケーブルを繋ぐだけでPCのコンテンツが大画面のテレビで見ることが出来る。最近の大部分のPCにはその端子がついていて、家を含むどこのテレビとでも繋がる。ケーブルは家にはありますが、それだけでは足りない。ちょっとしばらくキャリーしようかな、と。(こうやって荷物が多くなる)

 講演などでは今はプロジェクターを出してきて、そのプロジェクターに映像を送ってそれをスクリーンに投影する方式が多いのですが、焦点を合わせたりで面倒そう。将来施設側の対応が重要ですが、ちょっと長いHDMIケーブルを繋げば簡単に映像送出ができるようになればいいな、と思っているのです。

 それにしても、今日のアンカーのゴールドは、”ホームセンター”が特集でしたが、東急ハンズを含め何時行っても楽しいですね。この手の店は。実にいろいろなものが、斬新な発想で商品化されていて、見ているだけで楽しい。

 店に入った瞬間に「その店の特徴」というのが分かるのも面白いし、「お、この店にはここまで有るかもしれない」「予想外のものが有るかもしれない」と思うときと、「うーん、大量に各種揃えてあるだけか。難しいかも」という時がある。

 大阪のホームセンターでは、駅の近くの福島のコーナンに行ったことがある。東急ハンズやビバホームズとは全く違った雰囲気。ちょっと「同じ業種か」と思うくらいですが、まあそこが違いの楽しさ。あ、そうそう。「ビバホームに”スーパー”が付いて近く関西に進出」が、番組の一つの目玉でした。業種としても売り上げが伸びている。

 今週はこれから名古屋に移動して、地球★アステクの取材を三本。ちょっと強行軍なのですが、「最先端再生医療」「消えるボールペン」「リニアに至る鉄道の歴史」とある。いずれも面白そうで、放送をご期待ください。すべて私自身が現場で取材して作っている番組です。


2011年05月23日(月曜日)

 (23:17)新幹線車内のドアの上にある案内をな にげに見ていたら、「駅構内では、他のお客様に迷惑になることがあります。 キャリーバッグに注意して....」と流れてきて、「そりゃそうだな。なる べく体に近づけないと....」 と思っていたら、その英語バージョンが出て きた。

今日のラテアート  そのままキャリーバッグ(carry bag)と出ると思ったら、「rolling luggage」と。へえ、英語ではこう言うのかと思ったのですが、次の瞬間、 「じゃ、キャリーバッグって何語?」と。だってどう見ても、「carry bag」は 英語でしょう。

 しょうがないので、ちと調べてみました。私にはキャリーバッグは本来は持 ち運びバッグということだから、キャスターが付いていなくてもキャリーバッ グと言うのではではないのかという思いがあったのですが、それは以下の説明で は明確。

1.物を中に入れて運ぶカバ ン。「パソコン用...」
2.底に車輪のついた小型のカバン
 しかし今の日本では圧倒的にキャリーバッグでは「2」を指し示すことが多 い。どうしてそうなったのか、なぜrolling luggage が使われないのかなど、ま たの機会に調べます。明日の朝早いので、今日はもう寝ます。写真は、「今日の 一枚」です。清水谷のオーバッカナルに行ったら、私 のサイトを見ている従業 員の方が、ラテアートとして作ってくれた。あんがと。


2011年05月22日(日曜日)

 (23:17)いろいろなことを考える人がいるものだな、と改めて。

導火線付きのお線香 私は初めて見ました。  風や雨の強い日には、風通しの良い墓地で線香に火を付けるのはなかなか難しいものです。しかし、そもそも着火しにくいし火が広がらないのを何とか工夫し、風を遮るために体をひねって着火させたり、その日を広めてお線香を使える状態にするのが、お墓参りの醍醐味と思っていたのですが、どうやらそれはもう時代遅れのようで。

 今日は諏訪で法要でした。お経を終え、雨が強かったのでまず全員で食事をして、雨が一段落したのでお墓参りに行ったのです。会場が用意してくれたお線香を持って。

 着いてお線香の袋を開けたらこのようになっていて、ビックリしました。花火の導火線のようになっている。しかし「アイデアとしてはあるな」と思ってやってみたら、新聞紙に火を付けて、その火をお線香に移すよりも相当楽に出来る。ナイスと思いました。

 が一方で、お線香のこう、何か独特の風格には欠けますね。ピンクの導火線か、と思ってしまったり。しかし、こうした事に関してもちゃんと考えている人がいて、それによって特許が生まれたり、科学技術の新発見につながったり。

 それにしても、法要は死者が生きている人間を定期的に寄せ集めて会わせる意味合いが強い。素晴らしいモノだと思う。企画するときはなかなか大変だが、やはり決まったように繰り返すべきなんでしょうね。


2011年05月20日(金曜日)

 (23:17)今年はボストン・レッドソックスの調子が序盤非常に悪かったし、岡島もマイナースタートだったので、「何かあるかな」と思っていたら、今日ツイッターの書き込みでで岡島が「解雇」と知ってかなり悲しかったですね。

 日本から出るときには「どのくらい通用するか」と心配された彼ですが、その後5年間同一チームで頑張った。ワールド・チャンピオンにもなりました。素晴らしい成績だと思うが、それでも「解雇」された。悲しい。35歳。まあ、いい歳ではありますが。

 彼についてボストンの新聞がなんて書いているのかと思って、ボストン・グローブを「okajima」で検索してみたら、最初に出てきた記事が以下です。そりゃないだろう、エプスタインさんと思いました。

 Hideki Okajima, who has been ineffective for the Red Sox for more than a year now, was let go for the second time in six months last night.

 The Sox designated the Japanese lefthander for assignment following their 4-3 win over Detroit to make room for lefthander Franklin Morales, who was acquired from Colorado for a player to be named or cash.

(中略)

   Epstein was excited by the Morales move.

 “We were able to acquire him at a very reasonable cost. We weren’t using Okie all that much. So Morales is somebody with significant upside,’’ Epstein said.

  “If we can get him to repeat his delivery and throw strikes he can be tough to hit. We’re going to use him as the second lefty and see if we can capture his upside. With Rich [Hill] emerging, it made it more comfortable making this deal. Rich has gotten off to a nice start up here. He’s certainly somebody who matches up well against lefties.

 “It’s not that we’re experimenting with [the second lefthander spot], but we have a chance to capture some upside and it makes sense.’’

 Epstein said Morales is “a very hard thrower, tough on lefthanded hitters … He was one of the top prospects in all of baseball a few years ago. He’s a bit erratic with his strike-throwing.’’

 「Okiは最近使っていなかったし....」と感謝の言葉一つもない。「だからモラレスが取れたのは、チームにとって大きな力になる...」と。冷たいな、と思いました。まあ実際に今シーズンの岡島の出番が少なかった。しかし、選手も冷たい仕打ちに慣れているんでしょうかね。

 チームも岡島も「移籍先」を探すことになるのですが、どうでしょうか。今シーズンは日本人大リーガーの活躍度が低かっただけに、岡島の解雇は非常に残念です。彼の奥さんとは一緒に仕事をしたことがある身としては、ご家族も心配だし。確か3人目が生まれたばかり。

 松井もそうですし、松坂もそうだが、「もう一踏ん張り」を期待したいのですが。


2011年05月19日(木曜日)

 (23:17)今日取材した会社をキーワード二つで言うと、「奇跡の歯ブラシ」と「ポリリン酸」でした。

 どこの会社に取材に行ったかというと、リジェンティスさん。社長の柴さんが私と同じ諏訪の出身で、年齢は一回りくらい下。「奇跡の歯ブラシ」は歯医者さんが幅広く使っているし、通販サイトでも結構扱っているので、ご存じの方も多いと....と思ったら、フェースブックでは、「知りませんでした.....」の方が多かった。ま、それほどまだ有名ではないということか(もうちょっと宣伝しないと)。

 今回の取材では、その新型バージョンを試作品の段階から見せていただいた。それがこの写真です。頭が薄いでしょ。埋め込みではなく、ブラシが直接生えているのです。普通の歯ブラシのブラシは頭のプラスチックの間に入れた金属板に埋め込んでいます。それがない。そこか新しい”奇跡”という訳です。

 「奇跡の歯ブラシ」はネーミングがちょっとうさんくさい印象もしますが、実際に多くの歯医者さんの推奨歯ブラシです。実際にこれをずっと使っている蒼姉妹(「地球★アステク」の私の相方双子)のお姉ちゃんの歯があまりにも綺麗なので、蒼姉妹も使い始めていたた、という代物。私もこれを機に使ってみようと思っています。

 ポリリン酸は、あまり知りませんでしたが、汚れの除去に役立ったり、再生医療に役立ったりと非常に幅広い役割を期待されているものです。ポリリン酸の結合個数の違いによって機能が違う。今は10個と60個のところで、大きな機能が分かっているそうです。

 詳しくは番組で見ていただければ良いのですが、このリジェンティスという会社は、小金井市の東京農工大学の中のベンチャーポートという建物の中にある。小金井市がここに入るベンチャーの家賃のかなりの部分を負担して、ベンチャーを育てているという図式。なかなか面白いと思いました。

 実はこの会社、昨日紹介した三鷹光器の直ぐ近くにある。この三鷹・小金井地区には、ベンチャー型の優れた中小企業が多いな、と感じました。来週は名古屋が取材対象です。


2011年05月18日(水曜日)

 (23:17)従業員60人弱の小さな企業でありながら、

昨日は本当に暑かったのですが、その中で太陽熱発電の取材を三鷹光器で天皇、皇后両陛下も足を運ばれた燦然たる技術を持つ三鷹光器さんを、「地球★アステク」(BSジャパン、毎週木曜日午後10時から)一日取材させていただきました。

 もともとは近くにある国立天文台との深い関係から「天文機器」から先代の時代に産声を上げた企業ですが、その後宇宙機器、産業機器、そして医療機器(3Dの医療用顕微鏡は凄かったし、私たちは髪の毛を計ってもらいました)と領域を伸ばしてきた会社です。  まあその技術の凄いこと。30キロの重さが顕微鏡をオーバーヘッドで実に軽々と片手で、かつ実にスムーズに動かせるようにしたり(ドイツのライカと協力関係にある)、「この企業にかかっては、想像を絶することが簡単に出来る」という印象を受けました。

ジャケットの下は七分袖でした  しかし今回の取材のメインは、太陽光発電ならぬ「太陽発電」。「光」が「熱」になっていることにご注目。私も資料をもらったときに一瞬、「あれ、また太陽光発電か」と思ったが、一字違っていた。「熱」です。大きな違いがある。

 中村社長は、「この分野は日本が一番遅れている」とバッサリ。海外、特に砂漠など広大な土地を持つ北アフリカ、その北のスペインなどは非常に研究が盛んだそうです。しかし「私たちは太陽熱発電の時代が来るの睨みました」と中村社長。

 太陽光発電は、光をそのまま直流の電気に転換しますが(それをさらに交流に変換)、太陽熱発電は太陽の光を一カ所に集めて例えばオイルなどが入った受光器を熱くし、その熱で電気を起こす。原理的には熱を出して蒸気などを起こし、それでタービンなどを回して電気を起こす火力発電、原子力発電と同じ原理を持つ。しかし、太陽の光を使う、というかそれしか使わないので完全CO2排除の発電方式。

 昨日も一日暑くて、日陰に入るとほっとするくらいの陽気で、「太陽の光は凄い」と思う一日でしたが、その太陽の光を集めれば大変な温度を出せる。その太陽の光を集めるのが、「太陽光集光器」ですが、三鷹光器さんは世界でも実にユニークなビームダウン方式を開発。

 それに必要なのが、反射鏡の精度です。その集光器の表面がでこぼこしたら、太陽光集光の効率が悪くなる。そこでこの三鷹光器の精密、微細技術が生きるというわけです。その技術で私の髪の毛の顕微鏡写真までとっていただきました。

 日本には、まだまだ凄い技術があるな、という印象。電気を効率的に使うのも必要だし、いかに電気を安全に生み出すのかも重要。「太陽熱発電」は、「太陽光発電」以上に将来の日本にとって、また世界にとって役立つ技術だと感じました。日本であまり騒がれないのが不思議なくらい。

 日本で伸ばしていきたい技術の筆頭格です。なお今週の地球★アステクは、「スマートフォン最先端技術」です。お楽しみに。木曜午後10時BSジャパンで。


2011年05月17日(火曜日)

 (20:17)芸能人が何してもそれほどには関心がない私ですが、最近アタック25をお休みしていた児玉清さんの病状は気になっていて、「早く直って番組に復帰してくれないかな」と真剣に思っていました。

 正直言って、日曜日の午後は何もなくて家にいれば「新婚さんいらっしゃい」と「アタック25」を見るというのが、過去20年くらいの習慣で、それから床屋さんに行ったり出かけたりという日程でした。

 最近番組を休まれていて、あの放送はともに大阪の朝日放送の作成なので、児玉さんのことをコールの方々と話をしていたところだったんです。残念ですな。凄い読書家っていうところが尊敬の対象でした。アタックの司会も実に味があって良かった。

 一言一言が読書に裏付けられた知識を背景としていて、言葉に納得性があったと思う。今後番組はどうなるのでしょうか。コールの後番組のここの犬好き君が続けるのか。とまれ、好きだった児玉さんに合掌。胃ガンとは知りませんでした。


2011年05月17日(火曜日)

 (17:17)「テザリング(tethering 連結、結合という意味)」に関してはつい2日前に書いたばかりですが、昨日ドコモが発表した夏モデルの中にはいよいよその機能が入っているスマート、それにLTEのポケットwifi が入っていて、なかなかいいな、と。

 私が一番注目しているのは、このBF-01Cです。これがLTEのポケットwifi。料金体系が明確でないのと、カバー地域が狭いのがまだ問題ですが、使えると思う。「Xi、FOMA、Wifi、有線LANの4つの接続」が可能というのが良い。この件に関しては先日私が文章を書いたので、「今日発表になりましたよ」といろいろメールを頂きました。ありがとうございました。

 たまたま私はその時丸の内中央通りを歩いていて、docomo の支店が入って詳しそうな店員の方とその話をしていたのです。その店員の方が、「今日発表で...」とか言って。一緒にカバー領域を調べていたら、「狭い...」というのが私の印象。

 しかしドコモの電波システムそのものが将来はLTE(long term evolutionでしたっけ)になるわけだから、少々のカバー領域の狭さは今は我慢できるかなという印象。あと注目はワイヤレス充電のシャープ製のマシンが出たことかな。

 ちょっと楽しみにしています。


2011年05月16日(月曜日)

 (17:17)間違いなく合理的だし、それなりの着方をすれば格好もまずまずなのに、なぜ洋服屋さんは作ろうとしないのだろうか......と。ひょっとして、私の思い違い?

 「七分袖」です。夏物が欲しいとお店を回ると、ワイでもポロでもなんとかシャツでは半袖と長袖が山ほどある。そして長袖のちょっとラフな着方がお薦めのシャツは、展示のそれもだいたいにおいて袖をまくっている。

 でも私は思うわけです。最初から袖を上げるのであれば、切ってしまえば良いのに、と。長袖をまくると、だいたいが「七分袖」の袖のところに来る。私が個人的にですが「七分袖」が好きな理由は

  1. 半袖の上にジャケットを着ると、肌とジャケットのインナーサイドが接触する部分が多くなりすぎ、時にべたつく
  2. 特に汗ばんだりしていると、ジャケットの肘のところが肌についてジャケット全体が引っかかる
  3. 長袖だと袖丈を一応見ないといけないが、七分袖だと袖丈を見る必要が全くない
  4. 「七分袖」は、長袖と違って下から風が入ってきて気持ちいい。といって、半袖ほど日焼けしない。体温も高まらない
 などです。袖丈については、クビがちょっと太めで、腕がちょっと短い私だから感じる問題かもしれない。ニューヨークではワイシャツは全く見つからなかった手合いですから。今は合う人も多いのでしょう。しかし長袖シャツの袖丈と首周り合わせはどこでもなかなか難しい。  で、今年は暫く前からずっと「七分袖」を探しているのです。ユナイテッド・アローズに麻製のなかなか良いデザインのものを見つけた。白、クロ、紺、茶色と水色のストライプがあった。しかしそれっきりです。その他の生地の「七分袖」のものはない。

 キクチにも少しあった。しかしそれも数点しかない。あれだけモノが並べてあると思われるデパートでも、「七分袖」は滅多にお目にかかれない。京都の伊勢丹に少しあったかな。あとポロだとラコステが作っている。しかしあれはあまり好きではない。

 全体的に言うと、「七分袖」のシャツは、今の日本では本当に貴重品です。それだけ珍しいんだったら、次にあたり(流行)が来る可能性が高いのに。それって、私の思い違い ?

 実際に「七分」はいくつか着ていますが、楽ですよ。袖口が絞められないので、手に自由感があるし、風は上腕部まで入ってくるし。ユナイテッド・アローズの「七分袖」は、so far 今年一番の当たりです。私にとって。

 でもね、正直店員もそういう商品があることを知らないケースが多いので、皆さん注意してくださいね。


2011年05月15日(日曜日)

 (09:17)土曜日の日経朝刊に出ていた『「光」並み通信 携帯で中継』という記事には非常に強い興味を覚え、読み進むに従って「新世界!新世界!」と思いました。ナイス。

 まず思ったのは、「これで家の中が綺麗になる」でした。ISDNの時代からの回線が複雑に机の下に這っていて、ハブもあればルーターもある。家庭内のコンセントを使う別系統のLANもあって、さらに個々の機器(PCとプリンターなどなど)を結ぶ回線も山ほど.....というのが現実。いくつかのタップも。「どうにかならんか」と思っていたのです。

 このテザリング(tethering 連結、結合という意味)と呼ばれる技術が満足に、安定的に使えるようになると、多分床を這っている回線がかなり整理できて綺麗になる。これに加えて私がやっている科学番組でも取り上げたのですが、ワイヤレス給電施設が入れば、実質的には三分の一程度に減らせると考えました。

 実際には、私の「新世界」は既に前進しているのです。例えば私はドコモのポケットwifiを導入して以来、出張先のホテルなど外の世界ではほとんどそのホテルのLANサービスを使わなくなった。ホテルでは、「今まで伊藤さんはLANを使っていたのに、PCを捨てたのか」と思われているかもしれないが、そうではない。

 私が日常的にやる仕事、書いた原稿を送る、サイトを更新する、ツイッターやフェースブックで意見交換する、ネットを見るなどなど、ドコモのポケットwifiと1〜2台のPCがあればすべて用事が足せてしまうのです。それほど不自由なく。だから新幹線の中などを走っているモペラとかソフトの公衆LAN回線もほとんど必要ない。

 というか、新幹線の中はLANが遅すぎる(空港では使います。速いから)。しかもポケットwifi だと、5台まで端末をぶら下げることが出来る。モペラもmobilepointもケチで一台以上の同時使用は認めない。これはiphone とPCといった組み合わせの時に困る。

 話は戻りますが、ポケットwifiの通信速度があまり速くないことは問題になることもある。例えばユーチューブはまだ良いが、MLBの中継がうまく見れない。さらにquanp などに大容量(といっても普通)の写真を送るのには時間がかかるし、動画だとほぼアウト。しかし、あくまでそれらは毎日あるわけではなかった。

 家には「光」があって、そこからルーター経由でも有線でも無線でもLANがありますから、「ま、早いからこっちを使うか」程度の感覚で使い、その間はポケットwifi は電源を切っている。しかし実際には、家でもポケットwifiを中心に使ってもあまり問題はないのです。

 そもそも回線がちょっと遅いくらいは、原稿の次の展開を考えるくらいの時間が出来てナイスなのです。私にとっては。サイトが出てくるのがちょっと遅くても、その間に「このサイトには何が書いてあるのかな」てな考え事が出来る。速いだけが取り柄ではない。そう考えているので、「今のポケットwifiの通信速度が4〜5倍になってくれればもう問題ないな」と考えている。

 テザリングの技術とその普及は、そういう意味で私にとって歓迎なのです。既に私の中で始まったちょっとした「有線離れ」を劇的に進める可能性が高い。ナイスですね。あとは料金体系だけですか。あと欲しいのはLTEのポケットwifi版かな。これは近く可能性があるらしい。都会では使える。

 土曜日は早起きする用事があって、ネットでこの日経の記事を見つけたのでフェースブックに流したら、凄い数の書き込みを頂いた。皆さん興味があるんでしょうね。だって、今までの光回線中心の日本のネット社会が大きく変わるかもしれない話ですから。身近なところでは、ホテルのネット接続サービスはどうするんだろう。ま、誰もがテザリングに切り替えるわけではないので、残るでしょうが。

 その多くの書き込みによれば

  1. テザリングはもう海外では当たり前のサービスであり、日本ではキャリアがシステムへの負荷を恐れて機能を殺してきた経緯がある
  2. であるから、今でも例えばiphoneなどにテザリングの機能は本来付いており、それを裏技で稼働させることを出来る人はいる
  3. 日本でも例えばDocomoのGalaxyTabでテザリングをしている人は結構いる
 などが判明した。私は知らなかった。テザリングは今後の携帯選びの大きな要素になるでしょう。ちょっと考えたのは、「光回線からテザリングに将来乗り換えるとして、例えばhome lanなどはどうなるか、です。家のLANを使っているPCの機能は結構ある。例えばプリンターの共有など。

 しかしちょっと考えたら、「問題ないな」となった。今のプリンターには無線LAN機能が付いているので、それと各PCやiphone を繋げば、home lanを経由しなくても良い。また、home lanの一つの重要な機能は他のコンピューター(home 内の)の中味を見れる、ということ。

 しかしこれも、日常使うデータのコアの部分はかなりクラウドに投げているので、別に他のPCを覗く必要もないし、音楽もクラウド化の話が進む中ではitunes ホームネットワークも過去の時代のものかな、と思った。

 うーん、あるコンピューターに接続している外付けハードディスクの中の膨大なデータ(クラウドの投げてない分)にアクセするときはどうするか。そのPCに取り付けば良いのですが、そう言えばipアドレスで何とか接続できないかな。ま、home lanがなくても殆ど問題ない時代に入ったと言うことです。


2011年05月14日(土曜日)

 (23:17)土曜日の朝日の夕刊一面トップの『原発無人ロボ 東電「いらぬ」』は既知のことを改めてまとめた記事のようにお見受けしましたが、それにしても「世の中進歩堂」(既に終了しました)や「地球★アステク」などの科学・新製品番組をやってきた人間としては、かえすがえすも悔しい話です。

 ロボット大国を自認する日本が、いざ必要なときには必要な仕事を出来るロボットがない、実は予算も付いて研究し、6体も完成していたのに。それらは「廃棄処分」になっていたという何とも腹立たしい話。

 付いた予算も30億円と結構な額。傲慢と間違った楽観論が生み出してしまったもったいない話です。日本の技術は「所詮は箱庭技術」なんて言われないようにしなければならないのですが。

 ところで、金曜日に「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」を試写会で見ました。前3作は全部見ていて、まあこの映画のファンではあります。何よりも、「映画らしい映画」なのが良い。特に主張があるわけでもなく、重いテーマがあるわけでもない。しかし見ていて面白いし、爽快である。

 前3作の中では第一作が一番意外性があり、話に展開力があって、登場人物も面白かったと思っている人間ですが、この第4作は二つの点で第二作、第三作にはない意外性の出し方をしている。一つは3Dで作ったこと、もう一つは人魚を登場させたこと。

 3D作品なんですが、それをあまり多用しているというか、「ほら3Dだぞ」という作り方はしていない。時々3Dの機能をうまく使った場面が出てきて、「うまくこなしているな」という印象がする。

 第二の意外性は、人魚です。マーメイド。その人魚を美の対象として描いたり、恐怖の対象としてスピード感溢れる映像として見せたり、純粋な牧師の愛の対象として描いたりと、使い分けていて、斬新なマーメイド勘になっていた。

 まあ面白いですよ。ちょっと長い映画ですが、結構「これでもか」と来るので楽しめる。登場人物も多彩です。多彩になった分、ジャック・スパローの印象が少し薄くなったかな。

 しかし、相変わらず非常にユニークな、時としてコケティッシュな、そしてセデューシング(seducing)な人物として描かれている。

 20日にロードが始まるそうですが、お薦めです。


2011年05月13日(金曜日)

 (23:17)一つのインタビュー記事と、一つのエッセイが公開されたので、ご紹介します。

 まずは、日経特集「先進企業に学ぶグローバル戦略」で、前回は日産の小枝名誉会長に登場して頂きましたが、今回は『グローバルウォーズを制するのは「適地適作」と「適材適所」』ということで、株式会社サカタのタネの代表取締役社長である坂田 宏さんに登場頂きました。

 同社は、世界で市場規模4300億円とも言われる種子マーケットにおいて主要な一角を占めている日本企業で、改めて思ったのですが日本の人々にあまり知られていないが「優れて国際的な企業」である。「現場力」を表す端的な英語がないのを私が知ったのも、坂田社長とのこのインタビューからだった。

 国際ビジネス、企業のグローバル展開を図ろうとしている経営者の方には、非常に参考になると思います。

 エッセイは日経BPの「ECO JAPAN」に金曜日の夕方アップされた「伊藤 洋一のBRICSの衝撃」の最新号である「成長続くベトナム経済の強み」です。暫く「中東の民主化革命」、「FUKUSHIMAがBRICSに与えたインパクト」を扱ってきました。緊急性が高いと判断したためですが、それが一段落したのでそれ以前に取り上げていたベトナムに話題を戻したもの。

 今回は「強さ」ですが、次回は「弱さ」のサイトを取り上げる予定です。魅力のある国ですが、課題は多い。むろん、成長可能性の方が高いのですが。


2011年05月12日(木曜日)

 (16:17)番組の案内です。今日のBSジャパン午後10時からの地球★アステクは、「準静電界」を扱います。

 あまり聞いたことがない単語だと思いますが、これは人間誰しもが持つ「電気の膜」のことです。それを利用した最先端技術を紹介します。人間だけではない。準静電界は、「人間を含め全ての生物が行う生命活動の際に発生する電気の膜」を指します。

 この現象を利用して、人間を包む準静電界に音楽や映像の情報を流すと、人体を通して通信が出来る。しかもこの準静電界、指紋や声紋のように、人それぞれパターンが違う為、“精度の高い個人認証”が可能となります。

 先日東京大学・生産技術研究所の滝口清昭特任准教授のところに行っていろいろと見せてもらいましたが、本当にびっくりしました。この研究の実用化により、今後、日本を皮切りに準静電界という新しい分野が世界の産業に浸透するとも言われています。是非、準静電界の最先端の研究現場をお楽しみください。

 それに先立つ東京FMの「タイムライン」は、「地震予知は可能か」をメインテーマにお送りします。「それって、FM放送の番組テーマ?」といった変わりネタですが、実はよく考えられたネタでもあります。お楽しみに。

 明日の朝は、「森本毅郎スタンバイ」が、明日の夜には「伊藤 洋一のRoudup World Now」があります。それらもお楽しみに。


2011年05月12日(木曜日)

 (07:17)高校時代の同級生とメールを交換していて、「やはり伝えると言うことは、なかなか難しいことだ」と思いました。

 その友人のメールには、『軽佻短命な政権のことを「さじょうか」と仰っていましたが、「砂上の楼閣」の砂上ですか?それとも少し雨が降っただけで跡形もなく消えてしまう砂の城ですか?』とあったからです。

 見て頂けた方もいたと思いますが、5月3日の憲法記念日にNHK総合の午前10時から「大震災、そして政治は〜この難局を乗り越えるために〜」という討論番組に出ました。

  1. 大震災が日本人に突きつけたものは
  2. 大震災と政治の役割について
  3. これからの日本、政治は何をすべきか
 などを元内閣官房副長官の石原信雄さん(地方自治研究機構会長/災害救援ボランティア推進委員会会長)、ノンフィクション作家の保阪正康さん、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、精神科医の香山リカさん(立教大学教授)、弁護士の土井香苗さんなどと話し合ったものです。司会はNHK解説委員の神志名泰裕さん。「憲法記念日特集」ということで1時間を優に超える番組だった。

 確かに私は「さじょうか」と言いましたが、実は自分でも「うまく伝わったかな」という気持ちはありました。なぜなら、「砂上の楼閣」の「さじょう」ではない意味、具体的には「砂状化」という意味で使っていたからです。

 atok で「さじょうか」と打つと、そのまま「砂状化」に変換するし、分かってもらえているだろうと思っていた。しかし高校の同級生からこういうメールが来ると言うことは、一部の方には理解されていなかったのかな、と。

 私が使った意味は、これは世界的なことですが、今までは組織でがんじがらめにされていた国民一人一人が、それまでの「粘土の一部のような状態」から、「砂のような状態になって個化すること」を意味する意味で「砂状化」と言ったのです。

 この「砂状化」はあちこちで見られる。中国は共産党、毛沢東思想で国民を縛っていたのだが、市場経済の導入の中で自然と緩くなり、国民の価値観が多様化し、「国民意識の砂状化」が進んだ。その結果”統治”が難しくなってきている。

 日本などの先進国でも、それぞれの国民の意識、目指すところが個化して、国民意識が砂状化して、それを政治にまとめ上げるのが難しくなっている。

 それに輪をかけているのが、ツイッターやフェースブックなどのSNSです。これらのツールは、時に今回の震災での日本国民の「がんばろう」意識の集約化に役だったりして、「収斂化」にも役立つが、多くのケースにおいて国民一人一人に意思伝達手段を与えることにより、実に多様な国民意識社会を生み出す。これは良いことです。

 しかしその一方で、政治の意志の収斂は難しくなる。以前に比べれば、日本の場合は自民党、民主党と言っても党の中でさえ意見や意志の集約が難しくなっている。そうした国民意識の砂状化の中で、民意が選挙ごとに大きく揺れて政権が交代している。しかし国民意識の砂状化の中で、そして時間の経過の中で、国民意識の砂状化、さらには流動化が進んでいると私は考えます。

 そういう意味で、「さじょうか」と言ったのです。「砂状化」です。反省はあります。きちんと「砂状化、つまり.....」とあの時言えば良かった、と。まだNHKオンデマンドなどに載っていますから、「砂上の楼閣」の「さじょう」を考えてしまった人がいらっしたら、そういう意味合いでもう一度見て頂ければ幸甚です。


2011年05月10日(火曜日)

 (13:17)さすがにちょっとびっくりしましたね。と同時に、菅政権というのは「政治主導」というより「あぶなっかしい菅個人主導」ではないか、と。

 それは、10日の閣議後の記者会見で玄葉国家戦略相(民主党政策調査会長)が菅首相による浜岡原子力発電所の全面停止要請について、「私や(民主党)政調会に事前に相談がなかった。遺憾だ」と不快感を示しているとの記事を見たことだ。

 これはある意味、非常に驚きです。なぜなら、原発を止めるかどうかと言う問題は、優れて国家戦略的な問題だと私は思うわけです。なのに自分が任命した担当大臣にも、そして自分を首相に選んだ党の政策調査会にも全く諮っていないことがこれでばれてしまった。

 私が7日に「やはり総合戦略に欠けている」と書いたのは、浜岡を止めるのは良いとして、それは非常に大きな哲学的、思想的、政策実効的、そして社会的・経済的な影響があるのに、それらを総合的、かつ未来志向的に考えた兆しがなかったからです。

 今回の玄葉発言でそれが証明された。原発を止めて、社会が必要とする電力を供給できなくなるかもしれない、というのは非常に国家の戦略にかかわる問題です。なのに、今回の浜岡停止決定には、それが見えなかった。

 逆に考えれば、菅首相は今回の決定は「国家の戦略にかかわる決定ではない」と考えていた可能性が強い。またはそれに気づかずに、よって国家戦略相に相談するような話ではないと考えていたと思われる。もしそうでなければ、菅首相が玄葉さんを信用していなかったかです。

 推察するに、結局自分で決めているのでしょう。その時一緒にいたなんとか顧問かなにかの進言で。あるのは政治的勘? 海江田さんも前日浜岡を見たときには、ついぞそんなことは口にしていない。浜岡を止めることは一つの選択肢だったでしょうが、それが及ぶリパーカッションを彼は考えていた筈です。

 しかし、菅さんはあまり自分の周りの枢要な人(大臣とか)には相談せず決めた、と考えられる。これは、いくら政治主導といっても危なっかしい話です。知恵が集まらない可能性が高いし、突然とんでもない決定が下される危険性がある。むしろ周りにいる人達がはらはらして見ているのではないか。

 この決定に関して既に昨日の段階で日本経団連の米倉弘昌会長が記者会見で、菅首相が中部電力の浜岡原子力発電所の運転停止を要請したことについて、「思考の過程がブラックボックスだ。政治の態度を疑う」と述べている。

 慧眼、名言だと思う。残念ながら。しかし一つだけ違っていた。米倉さんは、「政府での検討過程を明らかにしないまま停止を要請したこと」を「政治的なパフォーマンスだ」と批判しているが、それはその通りとして、「政府での検討」は無かったと分かってしまった。

 玄葉国家戦略相(民主党政策調査会長)は「私や(民主党)政調会に事前に相談がなかった。遺憾だ」としながらも、「時としてそういう首相のリーダーシップがあってもよい。決断は適切だった」と述べている。

 そうだろうか。やはり政府の長として少なくとも様々な意見を聞き、「では私に決断させてくれ」というなら、意志決定過程が分かる。しかし、今回はそれが全く見えない。7日にも書いたが、浜岡を止めることは私も賛成だ。しかし、そのプロセスと今後の道筋は疑問符だらけだ。


2011年05月09日(月曜日)

 (20:17)番組のお知らせです。と言っても、私の番組ではない。しかし、今回の大震災・津波で「現場を支えた人は誰か」という問題を考える上で、もしかしたら参考になる番組かもしれない。

 広く伝えられている通り、自衛隊と消防は今回の震災・津波で非常に活躍しました。これはよく報じられている。しかし、組織の中から何人もの死者を出しながら、大混乱の中で職務を遂行した警察の人々がいたことも忘れてはならないと思う。

 2000年代の初めにフジテレの日曜夜の「EZ!TV」でご一緒したスタッフの一部は、まだ非常に活発に取材活動をしていて、その人達が宮城県警のこの2ヶ月を扱った番組を作った。明日・火曜日の夜7時から二時間番組として『「踊る!大警察24時」被災地で立ち向かう宮城県警密着SP』として放送されます。

 まだ私も全く見ていないのですが、良い番組になっているのではないかと思います。取材の経過などはごく一部ですが聞いていますので。良かったら、日本の「現場力」の一つを見ましょう。


2011年05月09日(月曜日)

 (06:17)自動車メーカーの考え方の違いが出ていて面白いな、と。次世代の車の主流をどう考えるか、という問題。

 というのも、今朝の日経サイトに「トヨタ、プリウスを家庭充電型に 14年から全面切り替え」という記事があるからです。それによると、

トヨタ自動車は2014年に出す次期モデルから主力車「プリウス」を家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)に全面的に切り替える。価格を現行モデル並みとし幅広く需要を開拓する。PHVは12年に市販するが、ハイブリッド車(HV)の代表車種であるプリウスへの全面採用で次世代エコカーの本命とし、国内外市場で基盤を固める。
 大阪で初めて乗った日産リーフのEVTAXI。日産は次世代を電気にしようとしている日産自動車は、明らかに同社が考える次世代自動車を「電気自動車」に置いていると思われる。一足飛び作戦です。リーフがその考え方の成果です。私も大阪のタクシーで乗りましたが、なかなか良く出来ている。電気は相対的には安い。日産もハイブリッド車を持っているのだが、あまり宣伝しない。あくまで次世代エコカーの主流は「電気」と考えているわけです。

 これと違う考えを持っているのがトヨタ、というわけです。トヨタは、「まだ電気自動車が次世代の主流になるには電池、蓄電技術が未熟」だと考えている、と思われる。走行距離の問題もそうだし、もし電気が失われたら電気自動車は走れなくなってしまう。だから、まだハイブリッドの時代だ」と考えている節がある。

 実際の所、電気自動車には一回の充電による走行距離(今のリーフは確か200キロに届かなかったと思う)の問題以外にも、冬場には走行可能距離が落ちるとか、リチウムイオン電池は毎年10%前後でしょうか劣化するという問題もある。また「どこでも充電できる」という社会的インフラをどう整えるか、という問題もある。今はそれがない。

 その結果、トヨタが力を入れるのが「プラグイン・ハイブリッド(PHV)」ということになる。今一番売れているプリウスをPHVに全面改定するということは、「電気の前にPHV」とトヨタが考えている証拠です。

 実際にはPHVと電気自動車はかなり近い。例えばトヨタのPHVが一回の満充電で20キロ走れる設定になっているとすると、近所での買い物はそれで済んでしまう。その状態で「使用、夜間の充電」を繰り返すと、それは実質的には電気自動車です。車に入れたガソリンは使わない。

 だから、PHVも実際にはガソリンを入れないで使う人も出てくるかもしれない。しかし、万が一非常に長い距離走るときには、そのガソリンが役に立つ、ということです。これはなかなか捨てがたい考え方です。社会的インフラが整っても、今の技術だと急速充電には30分はかかる。この30分は一日が24時間であることを考えれば、1/48ということで、かなり大きい。

 トヨタはまた「ハイブリッド車に震災時の給電車機能追加」と報じられている。今でもプリウスにはオプションによってでしょうが、社内に目立つ、見える位置に充電プラグがある。これは非常に使い勝手がよい。PCからケイタイ電話から、なんでも走りながら充電できる。小型のタップを使えば、さらに便利だ。複数充電が可能。

 PHVには震災時には給電機能を持たせるという。自然な発想だ。回生機能はあるでしょうが、基本的には電気自動車は今はため込んだ電気を使うのみだ。走らないときには回生機能は使えない。しかし、PHVは設定の仕方にもよるが、ガソリンでアイドリングしている間も充電出来るような気がする。

 ま、最後は消費者がどちらを選ぶかでしょうね。その時の社会的インフラの整備具合にもよるのでしょうが。私だったら今のところ、PHVに手を挙げるかな。日産もPHVは考えているのでしょう。ま、リーフがどのくらい成功するかどうかです。


2011年05月07日(土曜日)

 (08:17)パフォーマンスとかなんとかの問題以上に、「やはり総合戦略に欠けている」というのが一番の問題だと思います。浜岡原発について「定期検査中の3号機や稼働中の4、5号機も含めてすべての原子炉を停止する」というのは、悪くない判断だと思う。同原発はかねてから、大地震(東海)と津波への備えが出来ていない、と指摘されてきた。

 しかしまず分からないのは、「(防潮堤の建設など中長期の津波対策が終わるまで)だいたい2年を目処」(原子力保安院)に再び運転する、としていること。そんなに危険な場所にこの原発があるのなら、2年の間に非原発の発電施設を作り上げることが出来るのではないか、と思う。電力使用の効率化も可能でしょう。第二は他の原発はどうか、という点です。

 当面の問題は、中部電力の全発電量の10%を浜岡原発が生産しているということです。関東に続いて、中部経済圏でも電力の供給に不安が出てくると、「阪神・淡路大震災の時に比べてもう3倍の倒産が出ている」という日本経済への打撃が大きくなりかねない。「打撃」とは、倒産や失業、経済の失速です。

 だから、止めた場合に電力不足は発生しないのか、それにどう対処するのか、電力の融通はどうするのか、代替発電施設はどう確保するのか、大気汚染との関連性はどうするのか、需要サイドで出来ることはないのかーーなどなど、一杯考えておかねばならないことがある。

 昨日の記者会見は、本当に突然決まったそうだ。中部電力やその需要家達との話し合いをした形跡もない。「とにかく止めたかった」ということかもしれないが、それにしても大きな議論がある問題で、全体像を示さずに「では、この原発だけ十分な堤防が出来るまで停止」というのは、なかなか直ぐに「よくやった」と言う気にはなれない。やはり、全体像あっての一つ一つの決断だと思う。

 私も原発はなくせれば良いと思っています。地球上の大陸は皆、マントルの上に存在していると考えられる。地上に近いところはプレートが出来て、それが押し合って安定しているように見えても、地球上どこでも大きな地震などが起きる可能性はある。昔は大陸は移動していた。冷却が出来なくなったら大きな問題を抱える原発は、理想としてはない方が良い。

 しかし、電力を大量に使う近代社会を作ってしまったが故に、急に電力の供給量を減らすと、経済活動的にも、社会的にも、そして心理的にも今の世界では”経済収縮的に機能”する。「収縮しても良い」という考え方があるのは、分かる。

 しかしその収縮のプロセスは、倒産から失業まであらゆる経済的苦難も伴う。だからそれは激変緩和をしなければいけない。一番良いのは、今の、または今よりも少ない電力生産量でも、それを効率的に使って、今の電力供給が可能にしている今の我々の(例えば100年前に比べて)豊かな、それの表現がおかしいなら「便利な生活」を続けられる環境が必要です。

 それは別に政府だけが考える問題ではなく、我々自身や企業も考えなければならない問題ですが、やはり国の方針は非常に重要です。エネルギー政策という意味で。

 ところで、今朝FTを見たら、アルカイダらしき組織がウサマ・ビンラディンの殺害に関して初めて声明を出したそうな。真偽はつまびらかではないのですが、以下のような記事になっている。

Al-Qaeda warns US of ‘curse’

By James Blitz in London
Published: May 6 2011 15:43 | Last updated: May 6 2011 19:00

Al-Qaeda appeared on Friday to confirm the death of its founder Osama bin Laden,death of its founder Osama bin Laden, and warned of retaliation against the US, saying that Americans’ “happiness will turn to sadness”.

A statement attributed to the Islamist terrorist group and posted on the internet said bin Laden’s blood would not be “wasted”, and the organisation would continue the fight against the US and its allies. The message, signed by al-Qaeda’s “general leadership”, said the death would be a “curse” for the US and called for an uprising in Pakistan.

 関連ニュースでは、アルカイダはアメリカで鉄道テロを狙っていたと言われる。空港の警備は、また厳しくなりそうです。


2011年05月06日(金曜日)

 (08:17)今日は笑えたな。朝のスタンバイの打ち合わせの時に。

 森本さん、遠藤さんらと、「呻吟」と「寂寞」の話をしていたのです。「呻吟」を言ったのは私。時々もの忘れ、「あれ何だっけ....」てのが結構あって、「あたしゃ、呻吟してますよ」と言った。

 そしたら森本さんが、「でしょ。思い出せないと、寂寞とした気持ちになる....」と言ったのです。「物忘れ」でしばらく話が盛り上がった。遠藤さんはむろん、両方知っていた。しかし周囲の若者たちが、どっちかを知らなかったり、両方知らなかった。携帯で辞書を引く奴も出てきた。

 「寂寞」を知っていたが、「呻吟」を知らなかったのは「現場にアタック」の近堂さん。両方知らなかったのは、スポーツの小笠原君や担当の川原君などなど。携帯の辞書にはあったのです。両方。

 笑えたのは、「じゃ、グーグル・モバイルでやってみよう」と私がやって見たのです。そしたら、どう出てきたと思います。

○しんぎん→「singing」
○せきばく→「石枠」
 ははは、「呻吟」は何度やってもそう出てきた。歌っちゃうのかよ、と。で私が下した結論は、「グーグル・モバイルは難しい単語に弱い....」と。まあ、グーグルが作っていますから、それで調べたのが失敗と。


2011年05月05日(木曜日)

 (23:17)円が79円台ですか。昔から連休中には円高になる傾向があるのです。日本人が市場に参加しないので、商いが薄くなる。そうすると、相場が動きやすくなって日本を除いた要因で動く。変動相場制始まって以来のことですが、今も外国為替市場の大きなトレンドはドル安ですから、再びの80円突破なった、ということでしょう。

 今回はなかなか正面切った介入は難しいかもしれない。その理由は

  1. 円高故に世界の株式などの市場が大きく乱れる環境にはなく、実際に東京市場の株価は最後に取引が行われた営業日(2日)で10000円の大台を回復して終わった
  2. 今の外国為替市場の特徴は、3月の中旬(介入があったのは18日でしたっけ)が「極端な円高」だったのに対して、今は全体を見ればドル安であること
  3. 相場の推移が「ゆったりした動きの中での79円台」であって、こういう時は介入の切っ掛けもつかみにくいし、そもそも介入とは「one way price」(売りか買いのどちらかのプライスしか存在しない)のような市場の混乱時に行うという原則から外れている
 ということでしょう。よって、6日に再開する東京の市場、それに世界の市場の動きを見て、日本の通貨当局は判断することになる。

 いずれにせよ、今の日本の経済にとっては円高は好ましくない。70円台を再び駆け上がるようなときには、単独でも日本の通貨当局は介入すべきでしょう。


2011年05月03日(火曜日)

 (14:17)人間って面白いですね。皆さん顔のどこかにうんざりした表情を浮かべているのです。ほんのちょっぴり。長い列に並ばされて、待たされているので。しかしその一方で、どこかワクワクしているような。つまり、微妙かつ複雑な表情をしている。

ものすごい人が並んだ三越伊勢丹の内覧会  何の話かというと、JR大阪三越伊勢丹の前に出来た長い列を見ながら思ったことです。といっても、酷く待たされたと言うことではない。結構流れていた。今日はデパート側が名簿を持つ人を招待した(という形をとった)内覧会の日だった。

 私は知らなかったのですが、朝コールの人々が、「昨日がマスコミ公開、今日が内覧会、明日が正式オープン。でも、今日も入れると思いますよ」というので、私も一応三越・伊勢丹カードは持っているし、近くに所用もあったので行ってみたもの。

 あまりに大勢の人で帰ろうかなと思ったのですが、列は結構前に進む。で、ちょっと我慢して入ったのです。はっきり言ってゆっくり見る間もない。しょうがないので、8階と9階のメンズに先に行って、欲しかったものを買ったのです。まあ気に入ったものがあった。今こそお金は使おうと思っているところもあって。

 買った後はちょっと見て回ったのです。伊勢丹の新宿メンズ館の雰囲気を出しているセクションもあれば、三越の日本橋の雰囲気があるところもある。まあミックスです。「三越伊勢丹」という名前が並列になっている店は日本で初めてなので。

 それなりきに工夫をしている。通路が広いかな。展示の仕方には、あまりメンズのところでは個性が感じられない。女性フロアでは「自主編集」とかいいましたが、ブランドを超えての展示があったらしいが、見る暇はなかった。

 ゆっくり見たかったのが地下の食品売り場だったのですが、ちょっと昼を過ぎていたので、ここも凄い人。イートインが人気のようで、「最後尾はここ」とあちこちに看板が。私はデパートのイートインでは、三越の日本橋の鯛茶(徳島のお店がやっている)が好きなのですが、それが入っているかどうかも確認出来なかった。

 一つ収穫だったのは、大阪のデパートに初めて赤福が入っていたこと。名古屋には松坂屋と高島屋にある。ご覧の通り、赤福の本店で食べられるかき氷の赤福などが食べられる。これは夏にはいいな、と思いました。

 それにしても、今日の昼の大阪駅は凄い人出。デパートの床面積が飛躍的に拡大しますから、長ければ一年ちょっとは凄い人出になるでしょう。その間に、どのデパート、どの店が個性を売り出せるか。ま、一年ちょっとの熾烈な戦いと見ました。

 話は変わりますが、今日放送された「憲法記念日特集」(NHK総合の午前10時)、「大震災、そして政治は〜この難局を乗り越えるために〜」は、NHKオンデマンドにアップされるそうです。ご一緒したのは元内閣官房副長官の石原信雄さん(地方自治研究機構会長/災害救援ボランティア推進委員会会長)、ノンフィクション作家の保阪正康さん、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、精神科医の香山リカさん(立教大学教授)、弁護士の土井香苗さん。

 ラジオと違ってテレビは結構言い残しがあるんですが、それは仕方がない。再放送もあるでしょうし、見逃した方はそちらの方もご覧下さい。


2011年05月03日(火曜日)

 (00:17)ウサマ・ビンラディン殺害を米国民に報告したオバマ大統領の2日の演説(日本時間の午後12時半過ぎですかね)は、ホワイトハウスのこのサイトに「/2011/05/02/osama-bin-laden-dead」というそのままのURLで存在しますが、これで対テロの戦いが終わったとはとても言えないでしょう。

 「生死を問わずに身柄確保」を9.11以降のこの10年の対テロ戦争の大きな目標にしてきたアメリカのインテリジェンスにとって、アルカイダの象徴的頭目であるビンラディンの殺害は、間違いなく成果です。「なぜ生け捕りに出来なかったのか」という疑問もあるが、それは現場の状況でしょう。

 しかしオバマ大統領が「Yet his death does not mark the end of our effort. There’s no doubt that al Qaeda will continue to pursue attacks against us. We mustーand we willーremain vigilant at home and abroad.」と言っている通り、終わりではない。

 アルカイダは、ある人に言わせれば「ブドウの房のような組織」です。それぞれの房には、これまたミニ・ビンラディンのような思想の人が入っているし、しかも雑多です。活動の拠点もかつてのアフガニスタンからイエメンなどのアフリカに移している。

 なんと言っても、テロの温床は貧困や絶望や偏った思考であり、もっと具体的には短絡的な就職活動の結果として存在すると考えられている。テロ組織は、構成員に食料と武器を与えて誘い込むケースが多い。

 アメリカの若者がホワイトハウスの前やグランドゼロで「U.S.A」と叫んでいるのは、気持ちは分かる。しかし、いくら「ビンラディンとイスラムとは関係ない」という普通のアラブの人々でも、ビンラディンはアラブ人、イスラム教徒ですから、いい気持ちはしないだろう。

 パキスタンの山岳地帯ではなく、イスラマバードから50〜60キロの、どちらかというと軍の関係者の多い地域の大きな屋敷にビンラディンが隠れ住んでいたという事実も、微妙です。本当にパキスタンは知らなかったのか。

 オバマはパキスタンに気を遣う演説をしていたが、作戦にパキスタンが協力したという説もあれば、アメリカが完全単独で行ったという説もある。おそらくパキスタンに通報していたら、作戦は失敗したでしょうから、単独です。

 とすると、アメリカは他人の国の国土で勝手に作戦を実行したことになる。これはパキスタンの人々にとっては屈辱に映るかもしれない。一応パキスタン政府は歓迎と言っているようですが、内心面白くないのは十分分かる。

 テロの今までの象徴が、アメリカ政府の発表によれば物理的にいなくなったのは確かに成果です。しかし、テロを防ぐための戦いは今後も続くと言うことでしょう。


2011年05月02日(月曜日)

 (17:17)いろいろニュースのあった日ですが、飛行機の中ではずっと本を読んでいました。面白い本を。

 先日の東京FM タイムラインのゲストである和田秀樹さんからいただいた本の2冊目ですが、『「がまん」するから老化する』は、非常に面白かった。

 アンチエンジングとかダイエットとか全く気にしない、気にするのもばからしいと思って生きている人間としては、タイトルがまず良い。この本には、「そうだろうな」という記述がいっぱいあります。

 一番笑えたのは、212ページの「友人からメールが来た....」から始まる文章です。ははは、そろいも揃って50代の女性軍が郷ひろみのコンサートに行ったら、なんと「何年かぶりに戻った」というのです。

 もっと面白い記述がいっぱいある。今の日本人がダイエットをしたら、栄養状態は北朝鮮の人々並になるだとか、日本人が誤解していることが一杯書いてある。まあ私の持論は、「健康を気にすることは良い。しかし気にしすぎると、逆に寿命を縮める」というものです。この本は、ある意味日本人への警鐘になっている。読んでいて痛快です。

 オバマが誇らしげに発表したウサマ・ビンラディンの殺害は、世界情勢にどう影響するかはまだ分かりませんね。この文章を書いている段階では、アルカイダ側からコメントが出ていないからだし、アルカイダはもともと非常に分散的な組織、緩い組織なので、象徴がいなくなったことは確かだが、ではそれがどう組織全体に影響するのかは分からない面がある。

 日経平均の株価が10000円の大台を回復したことは、まずは良いことです。持続力は分からないが、市場に資金が入ってきている証拠です。少し考えれば、この事態の中でも非常に力を発揮している日本の企業があることは間違いない。そうした企業の株かが上がることは、非常に重要です。

 私は東北地方が大きな打撃を受けた今にの日本経済には、株高と円安が必要だと思っていて、もう一方がはっきりしないのが残念。対ドルで鈍い。その他通貨に対しては、円は非常に鮮明に弱くなっているのですが。


2011年05月01日(日曜日)

 (23:17)ははは、連休もまっさかりになると、メールはフェースブックがらみのものが圧倒的に多くなりますね。コメント、友達メールなど。私の所に来るメールから推察すると、SNSはフェースブックを含めて大膨張の最中にあるようです。

 ところで、今日アップルショップに行ったら、「白のiphone4」が置いてあって、「あれ」と思いました。あまりマスコミに取り上げられていないのですが、店の人に聞いたら、ipad2が発売になった28日に同時に発売されたのだそうです。

 あまり認知度が高くないので、「こちらは在庫があります」と。もっとも、ipad2の次回入荷はまだ全く未定なようです。一応チェックしただけですが。iphone はもう直ぐ「5」が出ますからね。

 ところで今NHKオンデマンドの番組を見ているのですが、NHKの番組では、地味だし、余り多くの人が知っているものではないだろうけど、密かに応援しているというものが二つあります。一つは、タイムスクープハンターであり、もう一つはあなたが主役 50ボイス

 二つの番組の特徴は、庶民を相手にした番組だと言うことです。前者は昔の庶民、後者は今の庶民。おもしろさという点では、何よりもタイムマシンが欲しい私としてはタイムスクープハンターなのですが、50ボイスも題材の選び方で面白くなる。

 考え方はこうです。庶民の歴史は埋もれる、それを掘り起こし、再現するのは非常に価値のあることだ、というもの。例えば本としても、私は「武士の家計簿」などの種類の本が好きです。

 対して、歴史的に有名な人に関しては、歌舞伎にしろドラマなりいろいろなもので取り上げられる。取り上げられることによってもっと有名になり、また取り上げられる。何回も取り上げられるうちに、同じような題材だと面白くないので装飾・誇張が行われる。その装飾がまた事実と混同される。江戸時代の歌舞伎などで実態と離れた過去の有名人は多い。

 だから、偉人伝的なものはダメだな。好きになれない。NHKの日曜夜の大河ドラマは昔から大嫌いです。もう10何年も見たことがない。簡単に「殿のために死ぬ」といった話の展開が好きになれない。

 歴史は、時代時代に生きたほとんどの人間を忘却しながら進みます。残った有名になった人でも、日々の出来事は忘却されて、ある事象だけが誇大に伝承される。まあ、はっきりいって歴史がどうだったのかは、分からない部分が多い。

 そういう意味では同じだけれども、扱われなかった庶民の歴史の再現の方が面白い、と思うわけです。今見たら、この二つの番組は、アーカイブがサイトで見れるようになっている。NHKオンデマンドと繋がっている。今見ているのは、「闘茶」。なかなか面白い。

 こういう番組は続けて欲しいな。



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