2012年07月31日(火曜日)

 (20:35)日中コンピューターのデスクトップで「37度です」と表示された大阪を後に、夜の新幹線で移動しています。夜の列車とあって子供が走り回ることもなく、寂しくはあるが快適。外もちょっと涼しいし、wifi もtfeeが良く繋がる。

 多分東京も大阪も温度はそれほど違わない。しかし体感温度として大阪の方が暑いような「気がする」。湿度、それとも雰囲気? 大阪は好きなんですが、夏の暑さはまだ東京の方がまし。

 オリンピックは面白いんじゃないでしょうか。下馬評の高かった人、種目が案外苦難に直面している反面、失礼だが予想外に好成績の種目、競技がある。三宅宏実選手は、親子と言うことで注目はされてはいたが、自己ベストをあれほど更新して銀メダルとは予想できなかった。素晴らしい。

 アーチェリーも下馬評は高くなかったような気がする。予想外の競技で好成績というのは、日本のスポーツの裾野が広がっているという意味で、前回のフェンシング(太田選手)のようで嬉しい。

 体操や水泳の北島選手のケースは、時差とか調整とかいろいろあると思うが、予想のバーが上がりすぎた経緯もあると思う。期待するのはよいが、それが過ぎると我々も選手も失望になる。体操の団体の銀は立派だと思うが、選手の方が恐縮しているのが痛々しい。

 サッカーが男女とも好調なのが嬉しい。三浦知良さんの証言によれば、「日本」という意味のブラジルのポルトガル語には、「サッカーが下手」という意味もあったらしい。当時です。しかし、このところの日本の大活躍や女子ワールドカップの優勝で、言葉の意味が変わればよいと思う。

 今日もこれから楽しみな競技がある。バタフライの松田選手は風格があるし、柔道もまだ期待できる。レスリングも卓球も。今見たニュースには、「石川佳純が準決勝へ、日本勢初の4強…卓球女子 (19:57)」とあった。

 時間があったらなるべく見たいと思っているのですが....全部見ていると寝る時間がなくなる。それが問題。


2012年07月31日(火曜日)

 (13:05)木曜日のECB理事会を前に、このドラギ演説を読み返しています。「Within our mandate, the ECB is ready to do whatever it takes to preserve the euro. And believe me, it will be enough.」で有名になった。「believe me」ね。どこかで聞いたような。

 この発言。直前のそれが「there is another message I want to tell you.」で、「これから言うことに注目ですよ」という前振りをしてからですから、なおさら「何かあるな」と思うのが自然です。

 では何があるのか。それが木曜日に明らかになるというわけです。なにせ世界のマーケットは先週の26日からもっぱらこの発言で反発してきたのだから、責任は重大で「その中味」を問われる。

 演説を読むと分かるのは、先週の水曜日まで超悲観的だったヨーロッパの先行きに対するマーケットの見方を、「なんとか変えよう」という気持ちが前面に出た発言であるという点。

 「 the euro is much, much stronger, the euro area is much, much stronger than people acknowledge today. Not only if you look over the last 10 years but also if you look at it now, you see that as far as inflation, employment, productivity, the euro area has done either like or better than US or Japan.」という部分です。

 「ユーロという通貨とユーロ圏経済は、今人々に思われているより、ずっとずっと強い。過去10年を見ても、今を見ても、インフレ、雇用、生産性どれを見ても、ユーロ圏はアメリカや日本と同等か、それ以上にうまくやってきた」とちょっと耳を疑う言葉がある。

 日米とも問題を抱えていることは確かです。しかし例えば雇用を見れば、ユーロ圏は日米より遙かに大きな問題を抱えている。それを敢えて「同等か、それ以上」と言ったところにちょっとドラギの演技じみたところを感じる。

 演技じみたところがあることは、彼自身分かっている筈です。しかしそれでもドラギ総裁は「ユーロ悲観論」を何とか排除したかったのでしょう。実際の所、ドラギ発言以降の世界の株などの市場はずっと強い。ニューヨークの株価などダウで13000ドルを維持している。

 問題は、「では何をするか」です。一般的にはスペインやイタリアの国債を「市場が納得する、つまりもう利回りは一定以上には上がらないほどに購入する」のではないかと見られている。しかし金額の制限はないのだろうか、など一杯疑問がある。

 そもそもECBによる加盟国の国債購入は、ECBにとって初めての措置ではない。トリシェのころもした。しかし金額は限られていた。よってスペインの国債利回りは下がるどころか先週は記憶では7.7%(10年債)まで上がった。この借金の金利が、借り入れサイドには非常に大きな負担であることは明確です。一般的に「7%が危険水域」と言われている。

 もしそれを加盟国国債の購入の基準とするなら、一体いくら購入すれば良いのか。「制限なし」は無理でしょう。そもそもこうした加盟国国債の購入には、ドイツ連銀が非常に消極的だし、条件なし(例えば財政赤字の削減約束など)でやれば、そもそも国家経営のタガが外れた形になる。「中央銀行が何でもしてくれる」という状況。これは良くない。

 ではECBはそれをやるにしても「どういう条件でやるのか」、がポイントになるわけです。筆者が一つ注目しているのは、 彼が使ったのと同じような言葉が、日曜日のメルケル・ドイツ、モンティ・イタリア両首相の会談後に発表されたこと。この2カ国首脳は「Germany and Itay would “take all necessary measures to protect the euro zone”」と述べた。この発言はドラギの発言とほ ぼアイデンティカルと考えることも出来る。

 しかし一方では、ドイツ連銀の関係者が「無制限にスペインやイタリアの国債をECBが購入するなど考えられない」旨の発言をしている。ドイツ連銀のこの問題に関する立場は以前から硬い。

 今朝私が注目したニュースは「ギリシャ連立3党、追加緊縮策合意できず 結論先送り」(日経サイト)というニュースです。以下に本文の一部を掲げます。

【イスタンブール=花房良祐】ギリシャのサマラス首相は30日、連立政権を支える全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首と民主左派のクベリス党首と会談し、欧州連合(EU)などから求められている約116億ユーロ(約1兆1000億円)の追加の緊縮財政策について協議した。3党は合意できず、結論を先送り。連立政権の足並みの乱れに懸念が生じている。

 EUなどはギリシャの銀行の資本増強と債務の一部返済にあてる資金繰り支援を続けるにあたり、同国に2014年までの財政再建の計画の策定を要求している。

 連立3党は30日までに社会保障費の削減など約100億ユーロ分の財政赤字の削減策を取りまとめているが残りの削減策について調整が難航。ロイター通信によると、30日の会談に先立ちPASOKと民主左派の両党首が接触。財政再建の目標期限を2年延長し16年までの計画を策定すべきだとの意見で一致した。

 あと残り16億ユーロ分の緊縮に関する意見不一致ですか。100億ユーロでは合意しているのに。ギリシャの政治はいつでも「先行き不透明」と「ごたごたの繰り返し」です。

 ECBが直面している問題は、「マーケットのパーセプション」であり、それ以上に「各国の政治状況」だと言える。この問題を木曜日のECBの理事会でどう乗り切ろうとするのか。ちょっと注目ですな。


2012年07月30日(月曜日)

 (23:05)MRJ応援隊の私としては、「ベトナム航空が20機導入 国産ジェットMRJ」には拍手ですね。今までこの三菱航空機(名古屋市)が開発を進める国産初の小型ジェット旅客機(三菱リージョナルジェット)」を買っていたのは、国内かアメリカの航空会社ばかしだった。

 今回国営ベトナム航空が20機程度導入する見通しとなったことから、新興国のMRJ購入に拍車が掛かる可能性がある。ニュースによれば、8月中の基本合意を目指すという。あとは開発を遅れなきようしっかりしないと。

 MRJを名古屋に取材したのはもう3年も前ですか。しかしあの椅子の感触はまだ覚えていますね。シャープな印象ですが、座り心地は良かった。天井に和の雰囲気(富士山の図柄などが投影される印象)もあって、「これはいい」と思いました。

 MRJは日本の政府も後押し。車依存の今の日本の輸出構造を一歩前に進める為には必要です。今回も貿易保険による債務保証などの支援を行ったようですが、新興国の場合は今回のベトナムのように「導入に当たって航空機関連の技術移転を要請」といったケースもありそうだ。

 しかしそれでも輸出は促進すべきだと思う。戦後の日本の輸出分野では、ずっと空が抜けていた。航空宇宙産業。技術の総合力で必要な部門ですから、是非成功をと思っているのです。


2012年07月28日(土曜日)

 (23:05)熱中症って、改めて恐ろしい病気(?)だと。今日だけで死者が5人、さらに全国で1500人超が救急搬送と聞いて。

 確かに暑い。今日も外に相当長い時間いましたが、水分補給とか、外にいても日陰にいるようにしました。この暑い天気、いつまで続くか知りませんが。注意するにこしたことはない。新聞記事に以下の記述が。

 夏に体がだるくなったり、ほてったりするのは脱水症状の疑いがある。水分や塩分の補給が必要で、放置すれば熱中症の危険性が高まる。

 「かくれ脱水」は、つめを押した後、白からピンクに色が戻るまでに三秒以上かかるかどうか、などで診断できる。舌が濃い赤色になったり、手足が冷たくなったりしている場合も疑いがある。

 まあ気をつけましょう。オリンピックは開会式を朝ちょっと見ましたが、最後の点火のところでの合体方式は「考えたな」と思いました。誰が.....と注目されたが、結局は最終的には若い人6〜7人を選んで。発想が豊かだと思いました。ナイス。

 その後は初めて夜中にいろいろな競技の結果をサイトで知りましたが、まだ金なしですか。でもまあ何でも良いんですよ。力を出してくれれば。柔道は平岡、福見とも一本負けということは、何か足りなかったんでしょうね。実力的に。

 なでしこの「引き分け」は悪くはないんでしょうか。全部勝つのは無理。ワールドカップでもイギリスには負けた。まあ楽しみましょう。


2012年07月27日(金曜日)

 (13:05)筋書きに僅かに「粗忽」(そこつ)な部分はありましたよ。玄碩は歌右衛門の「舞台以外では踊らない」という主義主張を知っていたはずだし、舞台のスケジュールも頭に入っていた筈なのに、殿様の挑発に乗って安易に「私が呼べば歌右衛門は来る」と約束するところです。それについては玄碩(中村梅雀)自身が「粗忽で」と釈明する。

 しかしその粗忽も飲み込みながら、実に実に良い舞台でした。26日が千秋楽の「男の花道」。実に久しぶりの舞台でしたが、本当に堪能しました。「生の舞台はいいなあ」と実感。

 時は江戸時代。上方で人気の歌右衛門(中村福助)。江戸挑戦を決意する。しかしその歌右衛門には目の病で殆ど失明という危機。これを察知した玄碩が、色々な経緯の中でも見事に歌右衛門の病を治し、歌右衛門は江戸でも大人気になるが.....というお話。

 舞台は過酷です。「はいもう一度」はない。一つのシーンは台詞一つ漏らさず演じきらねばらない。多分出演者にとっては大きなプレッシャーだと思う。それをこの一座は完璧にやり通した。見ている方がドキドキした。

 終わったらスタンディング・オベーションです。演出のマキノ雅彦(津川雅彦さん)、演者の二人の中村さんなど出演者が最後に一人一人挨拶したのですが、梅雀さんが、「実は大阪の初日に軽い脳梗塞でうまく演じられなくて......」と言ったときにはビックリしました。福助さんは泣いていた。そんなニュースありましたっけ。それとも最終日の「実は.....」。

 自ら、そして周囲の力でその後は見事に回復したのだそうです。それにしても、素晴らしい演技で、26日が千秋楽だったのがほんとに残念。「またいい舞台を見たいな」と改めて思いました。


2012年07月26日(木曜日)

 (11:05)笑えるな。昨日リリースされたマックの新しいOSである「OS X MOUNTAIN LION」を時間を見つけてはいじっているのですが、いろいろな機能があって非常に面白い。

 ダウンロードした昨夜の段階でブラウザなどの上に入ったicloud のアイコンを開くと、隣のair の情報が丸見えになることは確認して、「これは記事を書くときに役立つな」と思ったのですが、今日は音声能力にちょっと挑戦。

 音声入力をokして、fnキーを二度押すだけでどのアプリでも見慣れた音声入力アイコンが出てくる。iPadのそれと同じです。miの上でもです。むろん、フェースブック上でも問題なく。ワードでも。以下がサンダーバードの本文欄で軽く試した音声入力の結果で、無修正です。

 昨日リリースされたOS Xで遊んでいます。非常に面白い。 iPhoneやiPadでしかできなかった音声入力が、 PCでも出来るようになったのは素晴らしいと思います。今後音声の入力を使って、どしどしと文章を作成していきたいと思います。
 まだまだいろいろな機能がありそうで、「当分遊べるという」という感じです。iPhoneやiPad との連携も楽しみ。ミラーはまだやっていません。ただ初期問題かもしれないが、辞書変換とかソフトの起こしなどで、ちょっとair の反応が鈍くなった気がする。

 ところで、今夜(BSJAPAN 夜10時)の「地球アステク」は、「快適な入浴を徹底追及! 浴室の先端テクノロジー」です。TOTOさんと言えばトイレ周りが有名ですが、浴槽、その周辺、浴室にも長い経験がある。その辺を徹底追求です。

 意外なところにも最新のテクノロジーが使われていますよ。乞うご期待です。その前のTIMELINE(東京FM 夕6時55分)は、「パブリックコメントは政治を変える力となるのか」です。最近盛んにコメントを公的機関が求めている。しかしそれって、有効なんでしょうか。


2012年07月26日(木曜日)

 (00:05)もうこれは怒りを持って書いています。日本のスマホの総じてのバッテリーの弱さに。

 むろん、私が全てのスマホのバッテリー具合について知っているわけではありません。しかし、iphoneの4S とarrows の両方を使っている身として、今日は本当に「どうなっているんだろうな」と思いました。

 新大阪から東京への新幹線。新幹線の中ではコネクトフリーのiphone のブラウザ(safari)を使ってのmac (私の場合はairです) 接続(テザリング)が非常に良いので今日もそれを使うことにして、「どうせなら、iphoneのバッテリーがテザリングし続ける中でどのくらい持つかやってみよう」と思って実験したのです。

 列車がスタートすると同時にテザリングを始めて、ずっと充電をしなかった。どのくらい持つか。そしたら、品川の辺で「バッテリー残量が少なくなりました」と通知が出ましたが、この通知はまだ少し余裕がある段階のもの。つまりiphoneでは新大阪と東京間をテレリングし続けることが出来た。充電なしで。ナイス。

 実は同じように満充電にしてarrows も携帯したのです。新大阪から東京まで。普段から「使わなくてもバッテリーが減るな」と思っていたので、満充電スタートの比較をしてみようと思ったからです。一方ではテザリングをし続けたのに対して、arrows は簡単なメールを2通ほど見ただけです。

 東京に着いて驚いたのは、arrows の充電率が42%ほどになっていたこと。殆ど使っていないのにですよ。2時間半ほどで半分以下になった。これには唖然としました。最近思うのは、日本のスマホの最大の欠点を私のarrowsで見ると、また周囲の人の評価をまとめると

  1. そもそもバッテリー力がない。直ぐに充電が必要になる
  2. 加えてバッテリー減少の予測可能性が低い。急に大きく減ることがある
  3. かつなかなか充電が100%にならない。99%で長くとどまる
 などです。従来のドコモメール(今はSPモードですか)を使っているし、フェースブックの表示能力は高いので外せないのですが、充電という点ではiphone の予測可能性が高いのに対して、arrows はいつもバッテリー残量を気にしないといけない。不便この上ないのです。

 私の使い方が悪いのかも知れない。しかしアプリをなるべく立ち上げないでもarrows の電池は驚くほど素早く低減する。もう本当にどうにかして欲しい。このバッテリー力(りょく)のなさは、日本のスマホの国際競争力のなさに直結しているように思う。

 ぜひ改善して欲しい。革命的な方法で。


2012年07月25日(水曜日)

 (20:05)読者の皆様に遅ればせながらのご連絡です。7月に入ってYcaster 2.0 伊藤洋一公式サイトの day by dayに関して何人かの方から「RSS feedが配信されてこない」という指摘を頂きました。「RSS feed」とは、そのボタンを押すことによる更新時における自動配信サービスです。

 この件について当方で調べた結果、当サイトが使っていたGoogleのRSS提供サービスのドメインが7月初めに変更されていたことが判明しました。この問題を見落としていた当方の手落ちです。

 対応についてですが、サイト上の「RSS feed」ボタンはすでに新しいドメインの方に書き換えておきましたので、新たにRSSの設定をされる方はボタンをそのまま押して頂ければと思います。

 すでにRSSの購読をしている方は、一旦古い方を消してから再登録するか、または手動で書き換えて頂く必要があります。手動での書き換えに関しては

 旧)http://feeds.feedburner.jp/Ycaster20
    ↓
 新)http://feeds.feedburner.com/Ycaster20

 となります。よろしくお願いいたします。調査が遅れたことをお詫び申し上げます。

 お知らせがもう一つあります。新しいエッセイが公開されました。10代で学ぶ金融そもそも講座で、今回は「待たれる新産業」という記事を書きました。お読み頂ければ幸甚です。


2012年07月25日(水曜日)

 (15:05)「京都の祗園祭はおっとりとした音を出すのに、大阪の天神祭はここぞとばかりに鐘で囃し立てるのですわ......」と大阪のタクシーの運転手。二つの都市の特徴が良く出ている音の出し方だと。

 しかしいつでもそうですが、お祭りの雰囲気というのは良いもので、昨日もそうでしたが今日水曜日も大阪の街には浴衣、着物が溢れています。既に昼間の段階で。若い女性の色とりどりの浴衣が綺麗ですが、祭りに関係している男性のそれも統一されていてなかなか良い。男の浴衣の基調は白です。

ホテルのフロントの女性陣も浴衣姿で業務。なかなかナイス  天神祭というくらいですから、例えば昨日の宵宮の時でさえ天神橋通り商店街(日本一長い)は賑やかでした。御輿が繰り出していた。今日が本宮ですが、水曜日だと私は見れない。東京に帰るので。去年はちょうど火曜日が本宮で夜の花火を堪能したのですが。花火のためでしょう。朝7時にはもう場所取りをしていた人(夏休みに入った子供でしたが)もいた。

 ただちょっと気に掛かることもある。東京の祭りだと「お掃除隊」が必ず結成されていて、祭りに関係したゴミは徹底的に綺麗にする。今朝ですが天神橋の近くのちょっとした公園を通りかかったら、えらいちらかりよう。ちょっと写真をアップするのもはばかられるくらい。

 それが午前7時半前でしたから、人出が多くなる前に片付けてくれれば良いのですが、このままだとせっかくの祭りが興ざめです。祭りのメイン会場の直ぐ近くなのですから。

 大阪の名誉のために言っておくと、大阪でも気が抜けない場所、例えば大阪城周りなどは綺麗です。皇居の周りほどに綺麗なことが多い。しかし大阪の特徴はちょっと気が抜ける場所にはかなりゴミが落ちている、ということです。この街の改善点でしょうか。

 大阪と東京を行ったり来たりしていると、いろいろなことに気がつく。例えば

  1. 大阪城と皇居の石垣を比べると、明らかに大阪城の石垣の方が大きく、石もしっかりはまっていて綺麗である。石垣の角っこの反りも大きく美しいカーブで大阪の方が綺麗だ

  2. しかし、大阪城の石垣には一杯草だとは木が石と石の間に生えてきていて、そのまま放置すればそのうち石垣が歪んだり崩れたりするのではないか、と心配になる場所が多い
いつか崩れるのではないかと心配な大阪城の石垣  など。蝉も大阪と東京では違いますよ。とにかく大阪の蝉はうるさい。「クマゼミだから」というのが大阪の人の解説ですが、数も集中しているように思える。大阪の大きな緑は大阪城とその南の公園くらいしかない。そのせいかもしれない。

 一つ面白いことに今日気がつきました。大阪城に植えられている木のほとんどに蝉を確認することが出来るのですが、どうしてか「しだれ柳」に取り付いている蝉はまったくといっていいほどいない。

 お堀の近くに柳が並んでいる場所があるのですが、そこでは反対側のクヌギなど各種の木が植わっている側からは聞こえるのに、柳のサイドからは蝉の声は全く聞こえないのです。理由は知りません。不思議な気持ちです。「蝉はしだれ柳が嫌い」なのかな。


2012年07月24日(火曜日)

 (12:05)やっぱし凄いな....と。むろんまだ試合は終わっていない。しかし今日はこれを見れただけで幸せです。

  1. 一回の裏。敵チームのヤンキースに移ったイチローがライトの守備についたらシアトルのファンはやや控えめながらスタンディング・オベーション

  2. 3回裏ワンアウト、ランナーなしからイチローがヤンキースの選手として打席に入ろうとしたらシアトルの人々は今度は躊躇なく大きな歓声とスタンディング・オベーション。あまりに凄くてイチローは打席の近くでヘルメットを取って2回お辞儀

  3. その第一打席でセンター前にヒットを打ったらまた大歓声

  4. そして直ぐに盗塁を決めたらまた大歓声
 セーフコフィールドのファンは複雑な気持ちを持っていると思いきや、10年以上も弱いチームを背負ってきたイチローには「感謝」の気持ちを持っていたんでしょうね。でなかったら、こうはいかない。

 イチローの記者会見は思慮深さを伺わせ胸にぐっとくるものでしたが、球場に詰めかけたファンもその会見を見てきたのかも知れない。彼がチームに感謝しているのを。だから、観客も彼に改めて感謝したとも考えられる。何よりも実績か。そして移籍の理由の納得性の高さか。

 同じようにチームを離れたヤンキースの3番アレックス・ロドリゲスには相も変わらぬ大きなブーイングをシアトルのファンは投げつけた。何が違うのか。まあマネーでしょう。その臭いが強すぎる。今でも。あまりにも違う対応に、アレックスは複雑だったのでは。

 ところで、ヤンキース球団からイチローの移籍に関するメールが来たので紹介します。これを見ると、今シーズンの不調にもかかわらず、いかに彼が優れた選手かが分かる。

=================================================================
YANKEES NEWS
=================================================================
July 23, 2012

YANKEES ACQUIRE OUTFIELDER ICHIRO SUZUKI

The New York Yankees today announced they have acquired 10-time All-Star and 10-time Gold Glove Award-winning outfielder Ichiro Suzuki and cash considerations from the Seattle Mariners in exchange for RHP D.J. Mitchell and RHP Danny Farquhar.

Suzuki, 38, had played his entire 12-year Major League career with the Seattle Mariners since becoming the first Japan-born position player in Major League history. He owns a .322 (2,533-for-7,858) career batting average with 1,176 runs, 295 doubles, 79 triples, 99 home runs, 633 RBI, 438 stolen bases, 513 walks and a .366 on-base percentage in 1,844 games. Among active players, Suzuki is second in steals, third in batting average (min: 3,000PA) and sixth in hits. Since his debut in 2001, he has 330 more hits than any other Major Leaguer.


2012年07月24日(火曜日)

 (09:45)あははってなもんですな。朝の番組を終えて、「今日は雲が太陽光をシールドして今なら涼しいから」と思って午前7時半過ぎにホテルを出て大阪城を一周して帰ってきたら(午前9時ごろ)、フェースブックに「伊藤さん、知ってますか。イチローがヤンキースにトレードされましたよ....」といくつか書き込みが。発表は日本時間で午前8時だったそうな。

 へえっと。最初に思ったのは、これでやっとイチローがワールド・シリーズに出場して、井口や田口、それに松井と同じように優勝リングを手にするチャンスを得たな、というものです。

 ニューヨークの事なので、ニューヨーク・タイムズを開けたら「12分前にアップ」という記事があって、まあ日本の報道ベースよりちょっと詳しく載っている。私が注目したのは以下の二つの文章です。

Suzuki had asked the rebuilding Mariners about two weeks ago for a trade to a contending team. On Monday, they found that team.

“I am going from a team with the most losses to a team with the most wins,” Suzuki said, “so I am not able to contain my excitement in that regard.”

 「not able to contain my excitement」ね。「興奮を抑えきれない」。まあそうでしょうね。その前の文はマリナーズファンにはしゃくに触るでしょうが。最初の文章では、イチローは既に2週間前に自ら「マリナーズの再建」と「自らの優勝争いが出来るチームへの移籍」を申し出ていたようだ。

 知りませんでした。スイッシャーが金曜日から怪我で欠場しているとは。またこの文章を読んで、そう言えば「ガードナーがいないな」と思いました。奇遇ですが、マリーナズは日本時間の今日の午前中からヤンキースをセーフコに迎える。

 ということは、イチローがヤンキースのユニフォームを着て、右翼手で出場する可能性があると言うことだ(その後8番、右翼と正式発表)。シアトルのファンはどう反応するのだろう。彼はどう振る舞うのだろう。NHKが11時からBSで中継する予定になっている。

   しかしイチローはヤンキースでは左翼手として定位置を獲得する可能性が高いとこのニューヨーク・タイムズの記事は書いているし、ジラルディーも記者会見でそう言っていた。今年は打率が0.260ちょっとと低迷している。移籍を経て彼がどの程度リバイブするのか興味がある。


2012年07月23日(月曜日)

 (17:20)最終兵器というほど優れたたものではない。しかし「どうにかならんか」と思っていた新幹線の中でのネット接続方式の中では、かなりましです。

 土曜日に紹介した コネクトフリーのiphone のブラウザ(safari)を使ってのmac (私の場合はairです) 接続(テザリング)です。今新幹線の中で接続に使って試していますが、「much better」というのが正しい。

 何に比べてかと言うと、「新幹線がN700に用意しているdocomoの無線LAN接続サービス」「バッファローのマシンを使ったポケットwifi(電波は3G)」に対してです。LTEはそもそも接続がしばしば断絶するので、勘定に入れていない。

 今まで私が使ってきた二つの接続方式に比べると、iphoneのテザリングははるかにスムーズです。ストレスはあるが、絶望するほどでもない。今までは可能な二つ方式のどちらを試しても、しばしば絶望していた。

 私の場合はiphoneの3G業者はauです。ですからソフトバンクの接続環境がどうか知りません。しかし私は新幹線の中ではこの「コネクトフリーのサービス」を当面使うことにします。

 ところで、今ちらっとそのちょっとましな接続方法でネットを見たら、円が77円台を付けたんですね。円の高値は77円94銭を今のところ示している。市場展望に関しては、このサイトに分析を載せておきましたから、気になる人は読んで下さい下さい。要するにヨーロッパ情勢です。


2012年07月23日(月曜日)

 (01:20)なんか考えてみれば「騙された」ような週末でしたね。梅雨明け宣言とほぼ同時の雨たっぷり、湿度たっぷりの天気。加えて「北京で大雨と洪水」と聞いて、「あの水不足の地域に...」と思いました。これも騙された気分。

川浦温泉の近くにあった番所 近くにはお伊勢宮も  土曜日の朝起きたら雨。もうこれは温泉しかないな、と思いました。週末の予定は何も無かったので。私は「温泉は友達の多い中で味わうのが良い」という主張です。雨の中の温泉、雪の中の温泉が好きです。

 で、山梨の勝沼、または一宮御坂から30分ぐらいの「ほったらかし温泉」が好きなのですが、これは本当の露天でほったらかし。で、その近くにより整備された、綺麗な「ぷくぷく温泉」があるので、そちらがいいと思って出かけました。近くにフルーツパークもあって。今が旬の「もも」も狙いでした。

 ぷくぷくにもむろん露天があるのですが、やっぱり山梨は雨が少ない。曇っていましたが、雨は降っていなかった。その時は。なかなか眺望の良い温泉で、楽しめます。東京からも約1時間で着く。便利です。近くに綺麗なホテルもある。

 そのまま中央道を帰るのも芸がないので、「ぷくぷく」から今まであまり通ったことがない川浦、そして秩父の方に主に140号線に沿って移動しました。川浦にも、そして秩父の大滝にも良い温泉がありました。歴史のある旅館もあった。

 それにしても140号線は面白い道でした。凄い切り立った山の中に綺麗にできている。通ったのは初めてで、面白い道でした。民家が凄いところに建っている。道が民家の屋根のはるか上を通っているのです。つまり民家が下にある。

 その山間の厳しさに、「日本の中のブータンのようなところだ」と一瞬思いました。むろんその開発度は比べものになりませんが、山が急峻なのは同じです。


2012年07月22日(日曜日)

 (06:20)久しぶりに金、土とちらっと日本のオールスターの試合中継を見て、「やっぱし力のある投手の抜けた穴は大きかったな」と思いました。セリーグの打者が比較的容易にパリーグの投手を打っている。

 思いつくだけでも、ダルビッシュと和田がアメリカに行き、杉内とホールトンが巨人に来た。今年いたらオールスター戦に出たかどうかは分かりません。しかし、この4人は有力な、勝ち星を足せば実に大きなパリーグの戦力(投手力)だった。それが抜けた。

 私の印象ですが、あまりにもパリーグが2戦終わったところで弱々しく見える。取った点は最小だ。それにしても、真剣な戦いと言うよりは、「オールスター的な暗黙の了解」の下での選手の慰安試合のように見える。あまりいい印象がしない。あんな試合を3試合もやるのかと思う。

 ところで話はがらっと変わるが、日本のマスコミが「オリンピック・シフト」を強める中でヨーロッパの経済情勢を。スペインを巡る状況が一段と悪化している。金曜日には同国の10年物の債券利回りが7.284%に達した。これは今回の危機の初期につけた7.285%に限りなく迫る。

 この二つの数字はブルームバーグが報じた数字だが、別の情報提供会社であるTradewebによれば、スペインの10年債の利回りは一時7.309%の史上最高に達したという。レートが違うのは別に不思議ではない。取材先の違いによる。

 先のユーロ圏レベルの首脳外交でスペインは同国の銀行に対する支援をほぼ希望通り得て、ドイツに対して「勝った」と言われたが、今起きている事は「勝者」にはとっても相応しくない出来事だ。7%を上回る利回りで借金を重ねることは難しい。この事態が続けて、スペインは国ごと救済の対象になる可能性が出てきた。

 直近の報道によれば、国よりも財政が悪化しているスペインの地方政府のうちバレンシア地方は金曜日に中央政府に対して緊急援助を要請したという。「バレンシア」と聞いただけで訪れたくなる名前だが、内実は厳しいと言うことか。またスペイン政府は直近の一連の緊縮策を受けて、同国経済の見通しを引き下げた。

 反応したのはマーケットです。金曜日にスペインの株価は5%ほど下げた。イタリアの株価も4%以上下げて、更に同国の債券利回りは6%を大きく上回った。ということは7%に接近したと言うことだ。

 ユーロは急落した。対円が95円台になったことは日本でも報道されているが、対ドルでの下げが大きく、金曜日だけで1%以上下げて1ユーロ=1.22ドルを下回った。これは2年ぶりのユーロ安。ドルがユーロに対して上がっているが、円はそのドルに対してもジリジリと上がっている、という構図。

 お金はヨーロッパの中でも南から北へと逃げている。 なぜなら南はこのスペインやイタリアに加えて、問題が多すぎるからだ。先週末にヨーロッパ中央銀行は当面ギリシャ国債の受け入れをやめると発表した。

 ギリシャが約束した一連の改革の実施で遅れを出しているためで、今回の発表はギリシャに対して約束した改革を実施するように圧力を強めたものと思われている。

 その結果のお金の北への移動だ。ドイツの10年債の利回りは1.15%と史上最低に接近。英ポンドはユーロに対して4年ぶりの高値を記録したという。スエーデン・クローナは今世紀が始まって以来の対ユーロ高になっているという。

 ユーロは様々な通貨に対して史上最低に落ち込んだ。例えばオーストラリアとニュージーランドのドルに対して。事態は急速に悪化している。徐々に看過できないレベルに達していると言える。

 関連するFTの記事の最後に以下のような文章があった。

 “It’s a bad hair day for the euro,” said Steven Englander, head of foreign exchange strategy at Citigroup in New York. “Foreign investors and Europeans are leaving the eurozone. There’s no indication we’re close to seeing anything resolved.”
 私のヨーロッパ、というより南のヨーロッパが抱える根本的な問題への意見は、この新しいサービスに提供してあります。


2012年07月21日(土曜日)

 (06:20)朝起きてネットを見たら「iPhoneユーザーに朗報? 「テザリング」可能に 」という記事。かねて日本のiphoneがテザリング機能を殺しているのはけしからん、と思っていたので、「では早速」と。

 コネクトフリーのサイトに行き、「t.free」に渡ってmac air (windows ではまだみたいです)にダウンロードし、t.freeのアイコンが上部に入ったことを確かめて「接続」し、かつiphoneサイドの「設定」を指示通りにさっさっと変えたら、写真の通り。

 ええですな。これですよこれ。まあポケットwifiも持っているし、ドコモのスマホにもLTEのテザリング機能があるから、「特になければならない」ということはない。しかし、自分が持っているマシン(iphone)が本来の機能を発揮していない、海外では出来るのに日本では出来なかった、というのは許し難かった。

 いろいろ不便はあります。このテザリングをしている間は、iphone は使えない。サファリのブラウザベースのサービスなので、「この画面を閉じると接続が終了します」と出てくる。

 加えて、一台のマックに対してパスワードがそれぞれ違うようで、一台のiphone のテザリング機能で二台のマックを動かすことも不可能のようです。しかし、選択肢が増えることは良い事だ、と思う。

 接続速度ははっきり言って速くない。3Gベースなので。ちょっとがっかり。まあ3Gの限界でしょう。LTEの方が速い。


2012年07月20日(金曜日)

 (10:20)今朝読んで一番「そうだな」と思った記事は、「World braced for new food crisis」というFTの記事です。関連記事で思い出すのは、トウモロコシと大豆がつい先日「史上最高値」を付けたこと。

 食糧危機と言えば思い出すのは2007年とその翌年の2008年ですが、その時には世界の30カ国で食糧暴動が起きた。今の食糧価格は当時のレベルを上回っている状況がある。

再生技術で毛が頭の上に再生しつつあるヌードマウス  とにかく世界最大の穀物輸出国であるアメリカでの異常気象、もっと具体的には早魃が厳しい。生産地帯のかなりの部分が早魃にやられていて、米農務省も一部の農産物の生産高見通しを繰り返し引き下げている。米早魃に関しては

 “I’ve been in the business more than 30 years and this is by far and away the most serious weather issue and supply and demand problem that I have seen by a mile,” said a senior executive at a trading house. “It’s not even comparable to 2007-08.”
 という発言も引用されている。弱いのは購買力のない途上国です。異常気象の多い今の世界。思わぬ所で危機が拡大する事態も予想しなければならないと思う。

 ところで、昨日は「幹細胞移植で毛が生えた 何度も再生 東京理科大チーム」というニュースにもなった辻孝先生の研究室に一日お伺いし、最新研究を見せて頂きました。素晴らしい研究室でした。

 私としては先生とは3年ぶり。その時は毛髪と歯のかけらができたという段階でしたが、今回は両方とも研究段階としては完成に近いものができていた。研究の進化。それが素晴らしい。科学番組を続けている醍醐味です。

 毎週木曜日夜10時のBSジャパンの「地球アステク」で8月末に放送されます。市場規模も大きい毛髪と歯の分野での再生医療の前進ぶりをご覧下さい。


2012年07月19日(木曜日)

 (07:20)やっぱし日本人は特有の感性をもっているのかな、と改めて思いました。というのは、一発で英語に出来ない単語がいくつも登場したからです。

「こく」
「きれ」
「うまみ」
「のどごし」
 それぞれ説明しようとすれば”らしい”英語の「文章」では表現できる。しかし言葉の意味合いのディメンションがちょうど重なる単語を見つけ出すのは難しい。

 水曜日は大阪から移動して、朝から焼津で一日サッポロビールさんの研究所と「エビス」製造工場でロケでした。キレやコクを検査する機械から始まり、酵母をコントロールするための努力など、企業秘密寸前まで。「こんなことまでしているんだ」と結構な驚きの連続だった。

 その過程で、「そういえば、この単語も英語で説明するのは難しい」と色々浮かんできたのが上の四つの日本語表現です。言葉はその民族が持つ感性の表現形でもありますから、その微妙な齟齬はそれぞれの文化を考える上で非常に役立つ。面白かった。

 サッポロはビール会社ですが、発酵技術の発展形として「エタノール」や「水素」などを各種の”廃棄物”から製造する事業も発展させようとしている。食べられるトウモロコシをつぶしてエタノールを製造しようとしているのをアメリカで取材したとき、「これは問題が多い」と思ったのですが、ここでは廃棄物を新しいエネルギー(水素、エタノール)にしようとしている。

 日頃お世話になっているビールと、それを作っているビール会社の内側が見れて面白かった。この様子は、8月16日の「地球アステク」で放送されます。あすみません、番組の最後にはビールをいただいちゃいました。

 ところでこの番組、毎週木曜日夜10時からのBSジャパンですが、今夜は「未来を彩る!次世代太陽電池」をお送りします。いろいろな研究機関から太陽光の転換効率の良い太陽光発電技術が最近相次いで発表になっていますが、「東京大学先端科学技術研究センター」瀬川浩司教授が率いる色素増感太陽電池の技術も凄いですよ。

 なにせ従来のシリコンを使わない。まるでインテリア製品のように色鮮やかで軽い太陽電池が出来ます。是非ご覧下さい。


2012年07月17日(火曜日)

 (15:20)関西は熱くなっていますよ。暑さにではなく、阪神タイガースの弱さに。

 もう今朝の大阪のスポーツ新聞各紙を読んだら、ひっくりかえりました。「こりゃ、阪神の選手・監督はたまらんだろうな」と。関西のスポーツ紙が怒るのは分かる。対巨人5連敗、今年10回目の被ゼロ封(まだシーズン半分なのに)、首位から絶望の14ゲーム差。

 しかし紙面は、「これが悪い」「あれが悪い」ともうビックリするほどの非難の山。精神論まで登場している。阪神の当該選手が読んだら、顔から火が出るのではないかと思うくらい。それだけ関西の人の阪神愛が深いのでしょう。

 確かに今の阪神は弱っている、というか反発の兆しがない。何よりも中軸がここというときに打てない。新井兄がその最大のターゲットです。打点はそれほど悪くないが、印象度が低い。

 チーム打率も低いし、HRが少ない。かつて阪神と言えば、バース、掛布、岡田の三連発のように、比較的HRが良く出るチームだった。しかし今で言うと、12試合HRなし。何かに”反発”の切っ掛けが必要です。

 その切っ掛けは何か。私はやはり監督だと思う。二代続けて阪神の監督(真弓、和田)が駄目なのは、「ここぞ」というところで審判に文句を言わないことです。私は正直この二人が試合中に熱くなって審判に突っかかっている、食い下がっているのを見たことがない。

 チームの構成員は、トップである監督の仕草をじっと見ているのです。しかし、必要なところで大将が動かないと、チームの気持ちが一つにならない。監督が熱くなれば、チームも熱くなる。

 その点でこのところの阪神の二人の監督は全く駄目だと思う。これみよがしにやるのはどうかと思う。しかし、監督はチームに切っ掛けを作らなくてはいけない。チームの気持ちを一つにしなければならない。二人の監督は「諦念の域」に達していると思う。

 今朝の新聞を読んでいて、「じゃ今日もある阪神・巨人戦でまた阪神が負けたら、今度はどう書くんだろう」と思ってしまいました。うーん、選手も頑張らねばならないのは確かだが、阪神の場合は管理サイドにも問題が多いと思う。


2012年07月16日(月曜日)

 (17:20)考えてみたら、今一番やっていて楽しいことの一つは「写真を撮る」、それをSNSにアップすることかな。

 別に凄いカメラを持っているわけではない。普通のデジカメや、大部分の時はiphone やスマホのカメラです。何よりも、「これは面白い」と思ったときに撮ります。今朝も撮りました。そしてそれを主にフェースブックに載せて、それをfriends に批評してもらうわけです。

 最近そういう意味の「カメラ好き」「写真好き」になって気がついたことは、「これは面白い」「これは綺麗だ」と思った瞬間に撮らないといけない、ということです。

家島の朝。もうちょっと赤い朝焼けがあったのに....  今朝も早起きしたので朝焼けを見て、「これは綺麗だ」「月も出ているな」と思いながら、ちょっと堪能してから撮ろうと思ったら、あっという間にその景色はうつろってしまった。自然は刻々と変わるのです。一瞬たりとも同じ景色がない。

 考えてみたら、「デジタルの時代」ですから、高いフィルムを使っているわけでもない。バシバシと撮れば良いのです。ちょっと自分の目で堪能する時間を短くして。しかも最近は瞬撮ができるものが多いので、その瞬間を手早く撮れる。

 実は以前はあまりカメラで写真を撮るのは好きではなかった。その後が大変でしたから。現像するのに店まで持って行かなくてはならないし、フイルムが残っているときはまだ勿体なかった。結局時間ずれが生じて面白くなくなった。

 しかし今は違います。「これは駄目だ」と思ったら、直ぐに捨てれば良い。捨てなくても、クラウドが大容量で待っていてくれるので、後で捨てるという手もある。デジタル対応していない人に写真をやるには、手早くプリンターで写真用紙にプリントすればそれなりきの写真はできる。

 ま正直それほどうまくはない。しかし歩いていても「何か面白い被写体はないか」と探している自分には気付く。結構面白い。


2012年07月15日(日曜日)

 (08:20)決まったんですな。遅ればせながら今朝のネットを見たら

 小沢一郎氏らが結成した新党「国民の生活が第一」は13日、新党の英語名が「People’s Life First」(略称LF)に決まったと発表した。

 略称をPLFとしなかった理由について、同党関係者は「パレスチナ解放戦線(PLF)の略称と同じになることを避けたため」と説明している。

 あれ、「LF」ってラジオ局(日本放送)の略称では、と思いましたが、まあいい。政治勢力ではありませんから。

 政党の名前に関してはこの番組のトークファイルでも金曜日の朝(よって決定前)に取り上げたのですが、結構面白いのです。「みんなの党」「立ち上がれ日本」などの政党名は、英語ではなんて言うのか?

 まあ今の時代、きちんとした英語名は必要でしょう。小沢さんの党名が決まったことから、日本では英語名を正式に発表していない党は「新党大地」だけなのかな。


2012年07月13日(金曜日)

 (13:20)昨日になりますが、ヤフー・ジャパンが新しいサービスを開始しました。「Yahoo!ニュースBUSINESS」(URLは http://newsbiz.yahoo.co.jp/)ですが、この「ニュース提供元」「情報提供元」として私もこのように参加しますので、今後ご覧頂ければと思います。

 この話がヤフーさんからあったのは今年の春くらいですかね。私のサイドもサイトのトラフィックは増えるし、ヤフー・ジャパンさんなら信頼も置けると言うことで快諾しました。お断りする理由は何も無い。



 このサービス、昨日正式にリリースと共に正式ローンチされました。「ビジネス媒体の経済・ビジネスジャンルの記事や、経済ジャーナリスト、ブロガーなど専門家の見解を無料で閲覧できるサービス」ということで、自分をブラッシュ・アップしたい方には役立つものになると思います。加えて

 アンドロイド・アプリとしての「Yahoo!ニュース BUSINESS」
 ツイッターでの「YahooJP_newsbiz」
 フェースブックでの「Yahoo!ニュース Business」  としてもサービスが始まります。私も早速アンドロイドのスマホにアプリを入れ、ネットサイトを自分のリンク・リストに残る二つを入れました。昨日始まったばかりのサービスですが、私としても今後どんな展開になるのか楽しみです。

 ヤフー・ジャパンのリリースの文章をそのまま借りると、

 サービス開始時の情報提供元は、SankeiBiz、時事通信、ロイター、Bloomberg、CNET Japan、ダイヤモンド・オンライン、東洋経済オンライン、プレジデント、JBpress、NNA、済龍 China Press、NRI研究員の時事解説、帝国データバンク、ビジネスブックマラソン、伊藤洋一、小林啓倫、橘玲、森本紀行、城繁幸、前屋毅、山崎元、 Financial Times(JBpress)、The Economist(JBpress)。
 面白い組み合わせと並びですよね。ネットならでは。法人と個人が入り交じっている。メンツも面白い。面白いサービスとして成長してくれればと思います。私は既に4本の記事をアップしておきました。ご覧いただければ幸甚です。


2012年07月12日(木曜日)

 (13:20)昨日に引き続き「地球アステク」のロケ。

 連日面白いですよ。昨日はTOTOのユニットバスシステムを千葉で取材し、「ほっカラリ床」「クレイドル」「エアインシャワー」の三つがポイントでした。

 詳しくは8月に放送される番組を見て頂きたいのですが、面白い話は「中国の金持ちがTOTOのバスを見に来て、これとこれ」といった買い方をする、というのです。成田からそう遠くはないし、中国にはまだ良いものがないからでしょう。一挙買いを平気ですると。

 今日の「すみだ水族館」は一度行ったことがあるので、「ああ、あの見せ方の仕掛けはこうなっていたのか」と興味を持てました。新しい水族館だけに、いろいろなテクノロジーが使われている。海水を水族館の中で作っているとは知りませんでした。

 ここでも中国がらみの面白い話を聞きました。マゼラン・ペンギン一羽がいくらするのかなと思って撮影の合間に水族館の方に聞いてみました。以前は「一羽30万円くらい」だったそうです。輸送費も込みで。しかし最近中国が水族館をあちこちに作っていて、値段が高騰。

 その結果は、マゼラン・ペンギンの値段は3倍に値上がりした、というのです。予想外のところに中国の経済発展の影響が出てきているというのが、この二日の取材で分かりました。

 ところで、今日の午後10時BSジャパンの「地球アステク」は、 「植物工場の最新技術に迫る!」です。この植物工場で作られた野菜各種を使ったサンドイッチを大学内に出店しているサブウェイで食べましたが、それはそれは美味しかった。お楽しみ下さい。

 それから、エッセイが一つ公開されました。「そもそも講座 第69回」です。ヨーロッパなどでいろいろな危機があり、世界経済も不安が一杯なのに、ニューヨークを中心に最近になって世界の株価が相対的には高い背景を取り上げました。

 今日午後6時55分からの東京FM TIMELINEは、『「規制されるもの」と「されないもの」の間にある見えない壁』です。規制された「牛レバー」と、その声が強いのに規制されない「原発」の間にある壁を考えます。


2012年07月11日(水曜日)

 (07:20)ふっと思い出したので記しておこうと思うのですが、日本の隣国である韓国と中国で今同じ問題に対する危機意識が高まっている。それは、「このまま人口がピークを迎えて、その後減少するのを放置して良いのか」という議論です。

 日本では5年ほど前に活発で、今は「ある程度仕方がないか」ということで下火になっている。理由はともに、日本より低い出生率にある。中国の直近で公表された出生率は1.18。この数字は日曜日に私も出たテレビ朝日の「いま世界は」で紹介されていた。驚きの数字でした。

 韓国の出生率は数年前に1.08という史上最低を記録して以来上昇はしているが、それでも1.22。日本のそれは今が1.39ですから、両国のそれは極めて低い。特に中国の出生率は、つい最近の統計をネットで見ても1.77とかいうものもあるから、急激に下がっていることになる。

 問題は両国にとって今までの成長をある意味支えた「人口ボーナス」が最終局面を迎える中で、若年人口が減少してきていることです。一般に年齢別人口のうち労働力の中核をなす15歳以上65歳未満の人口層(生産労働人口)が多いと、人口構成の中で働ける人が多いということになって、経済運営は楽になる。

 それが薄くなると、今の日本と同じで「少ない生産労働人口で沢山のご老人を支えないといけない」という事態になる。「支えない」という選択肢もありますが、中国、韓国では日本と同じでその選択は出来ないでしょう。

 中国、韓国にとっての問題は、日本が戦後暫く続けて今でも相対的に高い水準にある「豊かさ」を十分享受しないうちに、人口ボーナスが消えてしまい、相対的に貧しい状態で高齢化社会になることです。

 中国では実際にこの懸念が高い。韓国は国民一人当たりのGDPは2万ドル台にありますから、まだ懸念は弱いが、社会的インフラという点から見ると明らかに日本のレベルを下回っている。道路の構造一つをとってもそうです。

 人口が減少しても、投下資本や生産性の上昇があればGDPは維持できる。しかし、中国に対する海外資本の流入は減ってきているし、あまり生産性を上げると膨大な数の労働者にどう職場を与えるか、という問題もある。

 韓国で問題なのは、格差です。産業構造もサムスン、現代など一部は素晴らしいが、あとは層が薄い。国民間の格差も尋常ではない。では「人口を増やせば良いのか」という議論が出てきているが、その前に「一体国の号令で人口が増えるのか」という問題がある。

 これがなかなか難しい。韓国では極めて高い教育費という親の負担がある。中国でも子供一人を育てるのにはコストがかかる時代に入っている。人口の伸びはあと10年か20年でピークを迎える、という問題は、今がピークの日本と同じようでいて、韓国と中国では実態は日本以上に深刻である。


2012年07月10日(火曜日)

 (14:20)ちらっとネットを見たら、「香川、渡英を前に伊丹空港で記者会見」という記事の少し下に、「サッカーのイングランド・プレミアリーグでロンドンに本拠を置くクイーンズパークは9日、元韓国代表MF朴智星(31)をマンチェスター・ユナイテッド(マンU)から獲得したと発表した」とのニュース。

 へえ、と思いました。やっぱり関連はしているのでしょう。香川は朴智星が抜けたマンチェスター・ユナイテッドに行くことになる。香川23、朴智星31という年齢ファクターも面白い。一緒にプレーするのを見たかった気持ちもあるが、まあそうは行かなかったと言うことです。

 香川選手は記者会見で、「今は前向きなイメージしかない。大きなチャレンジだと思うが、自信を持って戦いたい」と述べたという。別の新聞には、「リーグ戦の始まる前にレギュラーを獲得したい」とある。

 本当に活躍を期待したいと思う。


2012年07月09日(月曜日)

 (23:20)「じゃ、一体どうすればいいんだよ」という感じ。何かというと、新幹線の中でのネット接続です。

 docomo などの新幹線車輌の中で用意された接続があまりにも遅くなったので、この2年くらいはバッファローのポケットwifiを使っていた。車輌で用意された接続は、利用者の数に依存していたので、時間が経過し利用者が増えるに従って遅くなった。理論的にはポケットwifi はその制約がない、はずでした。

 しかしこの1〜2ヶ月は非常に遅い。1ページが出てくるのにものすごく時間がかかるケースがある。これはさすがに我慢出来ない。別に特に速くある必要はないが、やはりレスポンスがあまりにも遅いのはちょっといけません。

 といってLTEはまだ切り替わりの時にものすごく遅くなるし。皆さんどうしているのでしょうか。新幹線の中でまずは満足できる接続手段は ?


2012年07月08日(日曜日)

 (23:20)先週の木曜日、7月5日だったと思ったのですが、桜田門を臨む皇居のお堀の木が倒れている写真を掲載しました。しかし「あの木は絶対に綺麗に片付けられているに違いない」「その写真を掲載しないと、皇居周りを管理している方々にお気の毒」と思って、朝確認に行きました。

綺麗に根っこから片付けられていました  そしたら、写真のように綺麗に根っこから切り取られて、そこに木があったことを知らなければ気がつかないようになっていた。多分私が発見した木曜日の午後にでも片付けられたのだと思います。

 それにしても、皇居のお堀の傾斜は本当に良くできているのです。太田道灌のころからああだったかは知りませんが、あれ以上角度をきつくすれば崩れやすくなる。しかしあの斜面で体を維持するのは難しいだろう、と思えるような微妙な傾斜。

 だからあそこでの作業はきっと難しかったに違いない。本当は作業を見たかったが、ずっとあの場所にいることもできない。それにしても朝方は東京は凄い雨でしたが、皇居周りを走って回っている人の数は、普段とあまり変わらなかった。皆びっしょになって走っている。私は見に行っただけでしたが。

 あそうそう、雨降りの日の玉砂利の音も聞きたかったの皇居の東京駅サイドにも回ったのですが、やはり音は違いました。「サッツサッツ」という音が強くなる。「朝は良い音がする」ことには変わりはありませんでしたが。

 ちょっと嬉しかったのは、夜はほぼ一ヶ月に一回出ている「いま世界は」でしたが、パックンが来ていた。NHKの番組で一緒だったこともあり、顔見知り。

 私の顔を見るなり、「ラウンドアップ、毎週欠かさずに聞いています......」と。「テレビもラジオもあまり定期的に見たり聞いたりしているものはないのですが、あれだけは.....」と彼。

 ははは、彼の言うラウンドアップというのは、伊藤 洋一のラウンドアップ・ワールド・ナウのことです。熱心なファンがまた一人。結構なことです。

 今週の「いま世界は」も面白かった。今の日本のテレビ番組の中で、「いませか」ほど真面目に、かつ面白く世界のニュースを取り上げている番組はない。貴重だと思いました。


2012年07月07日(土曜日)

 (23:20)今日は全く不思議な一日でした。というか、やはり富士山麓の天気というのは、富士山があるせいか他の地域とは全く違うようです。

 久しぶりにゴルフの予定だったのです。今日は。富士山麓のゴルフ場で。昨日から「全国的に雨」の予報で、山梨県に住む先輩に、「雨だからやめましょうよ.....」と昨日の段階で提案した。そしたら、「ここは明日の予報は曇りまたは晴れだからやるよ」という回答。

 「そんな」と思ってネットで調べたら、確かに富士山麓の東側の天気は土曜日の降雨確率が低い。そこで今朝の雨の中を出かけたのです。かなり降っていました。特に東京の西部は。「やっぱり富士山麓も雨だろう」と思って出かけたのです。

 ところが、ゴルフ場に着くと曇ってはいるが雨は降っていない。プレーを始めても降らない。昼頃には晴れてきて、終わる頃には「素晴らしい晴れ」になった。

 で、帰りです。晴れの中を富士山麓を出発したのですが、中央道を東京に向かって一つ一つトンネルを越えるごとに雨模様になってきて、小仏トンネルを越えると大雨となった。本当に強い雨でした。そのまま八王子、調布、高井戸とずっと雨ですからね。

 だまされたような感覚です。東京はずっと雨模様だったそうで。一つの山を越えるごとに天気が変わることはよくあることですが、「山梨県は不思議な県だ」と思いました。あれ、富士山麓だけか?

 まあでも考えてみると、山梨県はぶどうの産地。ぶどうは雨が少ないところを好む。ということは、もともと雨が少ないと言うことか。特に富士山麓は。まあでも逆のケースも時にはあるのでしょう。

 ビックリの一日でした。


2012年07月06日(金曜日)

 (23:20)なんかデジャブーな数字ですな。「6月の米雇用は8万人分しか増えませんでした」という労働省の発表です。

 注目された米雇用統計。しかしまたしても予想を裏切る悪い数字。失業率は8.2%のまま。この結果今年4〜6月の平均月就業者数(非農業部門)の伸びは7万5000人にとどまった。1〜3月の同平均が22万6000人だったから、「減速」は覆い隠しようがない。

 月間8万人に満たない雇用の創出では、アメリカで生まれる新規雇用を吸収しきれない。このペースが続けばアメリカの失業率は再び上昇に向かってしまう。雇用が伸びた数少ないセクターは「professional and business services」。

 製造業はわずかに1万1000人の雇用を増やしただけ。「Health care」も1万3000人の雇用を増やしたが、あとの産業部門はほとんど雇用を伸ばさなかった。この結果、「失業中」と公式に分類されるアメリカ人の数は1270万人。2500万人とされるEU諸国合計のほぼ半分。

 その中で「6ヶ月以上職を失っている人」は540万人に達し、失業中の人に占める割合は約42%に達している。 いわゆる「失業の長期化」が顕在化の傾向にある。

 この統計を受けてアメリカの株価は再び急落。この文章を書いている時点で、ダウは150ドル以上の下げ。ニューヨークの株価は13000ドルに接近するとそこから落とされる、ということを繰り返している。

 にもかかわらずドルは落ちていない。スペインの国債利回りが再び7%のレベルを上回ってきたためにユーロの方の落ちが激しいため。相変わらず不出来競争が続いている。ユーロ・円は97円台。


2012年07月05日(木曜日)

 (18:20)ちょい久しぶりでした。そして改めて思ったのは丸の内から大手町にかけての仲通りは、なかなか歩くと楽しい街になりつつあるという点。ビジネス中心のビル街なのに「週末にお客が集まる」というのがよく理解できる。

 今日の午後、大手町で軽い講演があったのです。ちょっと中途半端な。それを終えた後、「いーよ」(永楽ビル)と「戦艦」(やや古い表現 旧興銀ビル)の間のオープンで30分ほど小林君とおちゃっこをして、その後一人でゆっくりと有楽町に向かって仲通りを歩いたのです。

 以前からブランド・ショップなどなどが一杯あるのは知っていましたが、今日思ったのは「うーん、オープンカフェが多いな。日本でも外で飲んだり食べたりできる店が多いことでは、日本で一二かもしれない」という点。

 日本にもオープンカフェは一杯あります。しかし「このエリアに一杯ある」というのは結構少ない。例えばニューヨークのグリニッジ・ビレッジやソーホーには選べるほど近くに一杯ある。日本には点在しているだけです。

 しかし今仲通りには思い出すだけで(有楽町サイドから)

 ペニンシュラの仲通りサイド
 そのトイメンのカフェ
 固まってあるのは三菱の旧一号館前の広場
 丸ビル・新丸ビルの仲通りサイド
 永楽ビルと戦艦の間

 などにオープンカフェがあって、結構選べる状態になっている。その間にも一杯あったと思った。なかなかいいですよ。ま、季節がちょっと暑すぎる状態になってきたので、涼しいときだけという感じではありますが。

 旧富士銀行の本店も今建て替えの最中。あそこがどんなビルになるのか知りませんが、無粋でなかったら仲通りの終着点として、面白いものができても良いし、期待したい。土が全くないのが欠点ですが、まあまあ昔の味気ない街(大手町、丸の内のことです)からちょっと歩いても楽しい街になってきた、と思いました。

 ところで、今日これからの番組では東京FM TIMELINEが「女性がハマるライトノベル。その裏で進む二極化とは?」で、「地球アステク」は「健康増進!葉酸のサイエンス」です。どちらも面白いと思いますが、特に「葉酸」は凄い効果があります。ご期待下さい。


2012年07月05日(木曜日)

 (07:20)皇居前の玉砂利の上を歩くと、実にいい音がする。基本的には私の体重が砂利同士をぶつけているわけだから「重いな」と文句を言っているように聞こえるが、時々石の成分(石英とか)が「調子はどう」「何考えてるの」と語りかけてくるような気がする。ははは。そう言えば「鳴き、泣き砂」ってのがありますね。

 今の日本では玉砂利はお伊勢さんとかの神社か皇居前。少なくなった。特に他に音が少ない朝の玉砂利の音は良い。その玉砂利の上を歩きながら、以下のようなことを考えた。「今回のバークレーズのスキャンダルは、世界の金融の巨人達への最後の一撃」になるかもしれない、と。
 ――――――――――――――
 今回のスキャンダルはでかいし、根深いですよ。何せ世界のあらゆる金利のベースになっている金利をバークレーズなど名だたる金融機関が長い間操作してきた、という話ですから。カルテルの問題も生じかねないし、多くの逮捕者が出るかも知れないし、何よりも兆円の単位の罰金が生ずる可能性がある。SECなども当然動くでしょう。

 操作された金利はLIBOR(ライボ)と呼ばれる短期金利の指標です。英銀行協会がバークレーズなど大手行の申告に基づき決定している。銀行貸し出しなど世界中の金融取引の金利設定で基準として活用される。よって、日本の我々の住宅ローン金利も左右されている。

金融界の評判のように倒れた皇居端の大きな木  このLIBORの決定をめぐり「バークレイズが長年にわたり自行に有利な虚偽申告を繰り返していた」と、米英の金融規制当局は指摘。具体的には運用をしたいときは高めに、調達の必要があるときは低めに報告し、操作を繰り返したと。

 バークレイズは6月27日、計2億9000万ポンド(約360億円)の罰金支払いに同意し、2日にはエイギュアス会長の引責辞任を発表、更に翌3日にはロバート・ダイアモンド最高経営責任者(CEO)の即日付での辞任を発表した。

 前CEOは4日の英議会に呼び出されていろいろ弁明しているが、キャメロン首相は「極めて深刻なスキャンダルだ」と指摘し、加えてオズボーン財務相は今月中に刑事告発についても検討する考えを明らかにした。

 世界の金融業界の「落ち目」は既に色々なところに顕現化している。リーマンがそうだったし、ゴールドマンもJPモルガンもこの1〜2年で大きな問題を起こした。ダイヤモンド前CEOの発言の中に、「知らなかった」というのがあるが、これはもしかしたら本当だ。

 今の金融は非常に細分化している。各分野でそれぞれの取引を個別に行っており、特にトレーディングの世界はその部門のトップさえも個々のトレーダーが何をしているのか知らないケースもある。知っているのは直属の上司程度だ。

 かつあらゆる産業の中で金融に特徴があるとすれば、それはvelocity である。具体的に言うと、「利益を生み出すまでの時間の短さ」だ。他の多くのまっとうな産業は通常は利益を生み出すまでに時間がかかる。製造業もそうだ。

 しかし株も、為替も、債券も、あらゆるトレーディングは商品を含めて非常に短期に利益を出すことができる。瞬時瞬時と言っても良い。時に大きな利益が短期で出るが、小さな利益を積み上げることも可能だ。モノにはどんなに小さくても質量(ヒッグス粒子の活躍で?)を伴うが、マネーは優れてノーショナルなものである。

 よって金融は時によって easy money を生み、これがこの産業の魅力になり、多くの人材と資金を集めてきた。そこでは「より素早い動きができる人間」「すばしっこい奴」が優秀と言われ、そういう人を多く集めた金融機関が優秀と言われ、多くの成績の良い学生を集めてきた。報酬も半端ではなかった。

 その報酬システムに問題がある。大もうけすれば報酬も大きくなる。大損しても、クビになるだけだ。「だったら一発」と思っているトレーダーは各金融機関に一杯いる。こうしたトレーダーにとって会社のトップなど誰でも良い。だから金融機関はしばしばトレーダーに対する支配権を失ったままで走っている。だからいくらトップのクビを切っても、報償体型が変わらなければ同じような事件は相も変わらず起きる、と予測できる。

 今回のLIBOR不正操作疑惑で、およそ世界の金融業界トップ企業への信頼感は地に落ちるだろう。既にアメリカでもイギリスでも一時の勢いから見ればすさまじい凋落である。むろん、地道な融資で経済の拡大に貢献している金融機関はいっぱいある。

 金融業が人々の生活の中で表にでてきて関連の仕事が高く評価されるようになったのは、実はつい最近である。中性においては日本でもヨーロッパでも金融の地位は低かった。金融が業界として認められたのは、歴史から見ればつい最近である。

 戦後は一貫して金融業界の魅力は高かった。しかし既にアメリカでは優秀な学生の就職先として魅力を失いつつある。最近アメリカの就職人気ランキングを見ていてそう思った。
 一つの時代が終わった気がする。問題は次は何か、だ。分からない。IT技術は基本的には土管技術だと思っていて、確かにクラウドなどで網の目のようになったが、それは中味があっての世界だ。私の直観だと、文系と理系の中間のような場所に大きな可能性があるような気がする。
 ――――――――――――――
 ところで今日掲げた写真は、皇居の玉砂利の反対側、右手に警視庁、正面に桜田門を見る位置でのお堀端です。大きな木が倒れている。土がまた湿っているので、多分昨夜のうちに倒れた。どうしたのでしょうね。先の台風の後遺症? それとも落ちた金融業界の評判の表象?


2012年07月04日(水曜日)

 (19:20)そう言えば、今日は7月4日。July Fourth、つまりアメリカの独立記念日なんですよね。私もアメリカに4年も住んでいたから良く分かるが、アメリカでは最大の「花火の季節」なんですよ。

 しかしCNNだかを見ていたら、アメリカの50州のうち20の州が「花火禁止」だそうだ。高温乾燥の気候が続いていて、「花火は危険」との判断によるらしい。確かに今のアメリカでは中西部を中心にものすごい山火事が続いている。家屋の焼失も多い。

 加えて、見ているとワシントンDCの周辺の州では、荒天・嵐の影響でかなりの家屋が停電状態を続けている様子。加えての高温で「住民はうんざり」と。ワシントンに住んでいる片山さんはどうなっているのかな。

 日本の天気もおかしいが、アメリカの気候も相当おかしい。2月頃は非常に暖かかった。その結果、住宅建設などの季節調整要因がおかしくなった。その後は高温乾燥が続いて山火事続き。なにしろ燃えている面積が半端ではない。日本のように梅雨があって大きな山火事がない国では信じられない光景だ。

 人間活動が地球をおかしくしている、という議論には容易には加担したくない。地球は人類が生まれる前から大変動を繰り返してきた。その意味では、むろん多少の影響はあるかも知れないが、今の気候変動は人間活動の結果とは即断できない。

 しかし一つハッキリしているのは、「今までの常識ではなかなか理解できない事態」が発生する可能性が高まっていると言うことだ。気候にしろ地震にしろ。いちいち驚くのではなく、常に異常な事態が発生する可能性を覚悟しておいた方が良いかも知れない。


2012年07月03日(火曜日)

 (23:20)アメリカでISMの6月の製造業景気指数が目安の50を割り込んで49.7(5月は53.5)になり、またユーロ圏諸国の平均失業率が11.1%の統計集計開始後の史上最悪になったにもかかわらず、世界の株価は元気がよい。

 例えば今見たニューヨークの株価は、12900ドル台の半ばにある。もうちょっとで13000ドルの水準に届く数字だ。ヨーロッパの株価も総じてこのところ高い。背景は、ドイツが方針転換したことにより、EUが「域内各国の銀行に対する直接支援・監督」に乗り出したことなどに加えて、「利下げ観測」の高まりがある。

 例えば今週だと週の後半に予定としてECB理事会がある。市場関係者の見立ては、「ここで少なくとも0.25%ポイントの利下げがある」というものだ。現在が1.0%なので、ECB始まって以来の0.XXの金利になることになる。一部には「利下げ幅は0.5%になる」との見方もある。

 ISMの指数が非常に悪かったことから、アメリカでもQE3(量的緩和第三弾)発動の見方が再び強まっている。日本の経験に照らすなら、今の景気低迷期における金融緩和は、強い資金需要が先進国内ではなくなっていることもあって、あまり有効ではない。景気を押し上げる、という意味では。できて維持だ。

 最近アメリカの新聞が取り上げていた financial divide と言った問題もある。これは金融緩和の恩恵を受けられるのは、個人でも企業でも不良な焦げ付き債権を持っていない向きに限られる、という問題だ。

 例えばの話だが、個人破産した人や過去の負債に苦しんでいる企業は、新規資金の借り入れ能力は限られる。よってそもそも金利低下のメリットは少ない。恩恵は、「新たに借りられる能力がある向き」「帳簿が綺麗な個人と企業」に限られる。経済の痛みは個人、企業共に大きいのに。

 しかし世界の株価は、資金の受け皿として「不況下の株高」を演じている。危ういが、今の世界経済における現実でもある。こうした「低金利」が大前提の株価の水準は、金利が一端上昇の気配になったときには大きな修正を迫られるのが過去の例である。

 なおヨーロッパの失業率統計を見ると、スペインの平均は25%に接近し(24.6%)、特に若者の失業率はギリシャやスペインで引き続き50%を上回って上昇している。その深刻さに関しては、「Soaring youth unemployment stokes fears」などの記事がある。


2012年07月02日(月曜日)

 (19:20)まあ「寂しい船出」と言えるでしょう。小沢さん以外は有名な人は殆ど居ない。名簿を見ても「この人は誰?」という方ばかり。今から「連携」を示唆している大きな政治勢力もない。

 何よりも綱領も規則も何も無い。小沢さんという一人の方の「指示待ち集団」とも言える。選挙で有権者に選ばれたんなら、それぞれ主張がおありでしょうに、「離党」まで「お任せ」。奇妙です。

 それでも二人、離党名簿に入っていたのに「そんな筈ではなかった」と離党を拒んだ。政治部の方々は「これぞ政局」と書きまくっているが、私などには「この動きが日本の政治に何をもたらすのか? プラスはあるのか ?」とんと分からない。

 離党までの時間の空費はどうしてくれるのでしょうか。日本の政治はもっと生み出さなければならないものが多い筈です。日本の政治の生産性は、誰がどう見ても著しく低い。

 今度は名前はどうするんでしょうね。「新民主党」、それとも「真民主党」。「みんなの党」のような英語名にするのが難しい名前にはして欲しくない。まあ、どうでも良い話ですが。

 ところでこの週末に東北自動車道を通る機会があったのですが、まだ凄いですね。「東日本大地震に関連した工事」が依然としてあちこちで。片側で工事をしているのです。去年私が地震後に最初に東北自動車道を通ったのは、確か4月初め。

 それから一年以上がたってもまだ修復が終わらない。「傷跡」は深かったのだな、と改めて思いました。


2012年07月01日(日曜日)

 (23:20)日本は殆どどこでもそうですが、朝早くから時には自発的に、時には共同体の意思として「地域を綺麗にする人々の活動」を目にすることが出来ます。

 大体が片手にスーパーでよく渡される白い袋を持ち、もう一方に長いモノ掴みバサミのようなものを持ち、「何か無いか」と道やその周りを歩きます。私はこの人達を「日本を綺麗にする人々」と呼んでいます。

 この週末はサクランボが美味しそうなので、山形県の上山(かみのやま)と言うところに来ていますが、朝6時過ぎに散歩をしていたら、一群の人々に会いました。ここは湯の街、観光地なので、「町ぐるみで」「毎週日曜日の朝」と言った雰囲気です。

 この街だけではない。日本ではどこでも時に単独で、時に大勢で街を綺麗にする人々を見かけることが出来ます。先日は皇居の周りを自転車で周りながら、ゴミを見つけると拾って自転車の荷台のゴミ入れに入れている人を見つけました。男性でした。単独で。

 自転車そのものをゴミ拾いに便利なように改造してありました。私も目の前に紙くずがあったので拾ったら、「ああいいですよ、私がやりますから」とさっさとそれを自転車のゴミ箱に入れた。

 日本各地に行って朝結構散歩をするので、そういう人達に会うのです。

 「おはようございます」
 「ご苦労様です」

 と声をかけるようにしています。気持ち良い返事が返ってきます。「こういう人達が日本を綺麗にしているのだな」と思う。以前料理人のロブションが、「日本ではエスカレーターの手すりを綺麗にしている人がいる。フランスではありえない」と驚いていたことが、同じようなことが日本では道路でも展開している。

 日本はまた、「挨拶の国」にもなりつつある。朝は人が少ない。結構多くの場所で、「おはようございます」の挨拶が交わされます。自然と。散歩をしている人、走っている人。街に立っているお巡りさん。犬の散歩をしている人。

 「お掃除」「挨拶」。ええことじゃないですか。広まれば良いと思う。



ALL RIGHTS ARE RESERVED.Copyright(c)1996〜2016 伊藤 洋一