2013年05月30日(木曜日)

 (13:45)昨日は通信会社の障害にも、それに機敏に対応出来なかった自分にも「怒」の一日だったのですが、その中でも「笑」はありました。それは「ボイラーメーカー」です。  実は昨日はある大手ガス会社さんの本社で、ボイラーメーカーの経営者の方々を相手に喋ったのです。ボイラーメーカーといえば、もうコマーシャルも流れなくなったあの方の「三浦」なにがしか知らず、他に名前があまり浮かばなかった。で、ネットで検索したのです。どんな会社さんが多いんだい....と。

 そしたらワッと出てきた。しかしそれはよく見るとどうやら「カクテルの名前」のようなのです。例えばこのサイトのように山ほど絵がある。他にも一杯ある。

 見覚えはあるような気がするが、自分で飲んだことなかったと思う。カクテルは結構好きですが。ボイラーメーカーね。名前の由来がまた笑えた。wikiには

  1. アメリカの発電用ボイラー建設に従事していた作業員が、一発で酔っ払うために、飲みかけの缶ビールの缶の中にバーボンを入れて飲んだ
  2. 飲むとボイラーが燃える様に体が熱くなる。
 と笑える。ということは、ものすごい強いカクテル、ということになる。まあそりゃそうだ。この組み合わせなら。

 私が知っている強いカクテルとしては、最近では「Monday Blue」かな。強いですよ。二杯飲むと足を取られる。バーのバーテンさんの半分くらいは知らない。うーん、それを上回るようなパワーがあるような気がする。「Boiler Maker」ね。

 うーん、昨日出席頂いた120人ほどの中に、このカクテルを日頃飲んでいるような方はあまりお見受けしなかったような。皆さん経営者ですから。ははは。でも一回飲んでみよう......。


2013年05月29日(水曜日)

 (18:45)「何だ、そうだったのか」と。「設定」を消せば良かったんだ....。

 今日の午後4時からiphone ipadmini を使って重要なプレゼンをしようと思ったら、KDDIのLTE(3Gも実質的にそうかな)が全くデータ通信しない。wifiが飛んでいるオフィスでは気がつかなかった。周りの人が「今日の昼頃からですよ」と。「やっぱり」と思って怒ったが、とにかく回線を繋がないといけない。

 会場にはwifiがない。で、ドコモのアクオスフォンのLTEのテザリングを利用しようと思ったのですが、過去にキーを数回間違えたのか「通信できません」とメッセージ。ちょっと解消を試みたが駄目だったので、その場は一端諦めて時間になったので別の形で進行した。

 終わった後のタクシーの中です。いじっていたら、ブルーの→が「ネットワークの選択」の右にあってそこに進んだら、「設定を消去」があった。「過去の設定を消せばいいかも」と思ってやったのです。

 そしたら、やっと「キーを入れる窓」が再び出てきて、新しいキーを入れたらOK。もっと早くに気がついていたら良かったのですが、と書きたいのですが、それはさておき通信会社の通信不良は本当に止めて欲しい

 今見たら、関東の一部地域で4G LTE対応端末のLTEデータ通信サービスがご利用しづらい状況について(5月29日 16時00分現在)と告知が。私はばっちりこれにはまったことになる。本当に冗談じゃないな。重要なインフラなのに。

 世界中の通信会社が通信障害は起こしていますよ。でも、「日本は多すぎないか?」と思う。


2013年05月29日(水曜日)

 (11:45)「ああ、やはりそうか」という感じ。早朝に家を出たときにちょっと雨が降っていて、ちょっと風があって、そして空はどんより。写真の通りだったのです。で、「これは関東も梅雨入り....」と思ったのです。

2013年の梅雨入りの写真 5月29日朝5時半 皇居回り  しかし確信は持てずに午前中に天気予報を見て、土曜日、日曜日、それに月曜日は晴れ気味なのか....と考えていたら、このニュース

 「気象庁は29日、関東甲信地方で梅雨入りしたとみられると発表した。平年より10日早く、1951年からの統計開始以来3位タイの早さだという。」ということで、雨の季節ですか。いやだな。ま、最近は昔ほど雨が気にならないし、日本人も気にする人が少なくなった。結構平気で雨の中を歩いていますから。私も他の多くの日本人も。

 でもなんか不思議ですね。いつも自然に接していると、「あ、今日は何々宣言があるんじゃないかな」と何となく分かる。桜の開花宣言も靖国神社近くの桜をいつも見ていますから、「もしかして今日か」と思ったてフェースブックに書いたら、そうだった。

 結局、朝早くから活動しているからそういうチャンスが多いんでしょうね。むろん夜出歩くのも楽しいが、朝も自然に変化があって気持ちが良い。最近思うのは、「人口比で見て日本は世界で年がら年中一番健康のために歩いたり走ったり、自転車に乗ったりしている人の割合が多いのではないか」ということだ。

 驚くのは、日本はどこに行ってもその種の人が一杯いると言うこと。“ジョガーの聖地”である皇居回りに何時でも多いのは当然として、どこの都市、どこの観光地に行ってもそうなのだ。都市、地方を問わない。

 日本が恵まれていることは確か。ジョギングをしていて襲われる心配はまずないし、冬も外を歩けないほど寒いわけではない。夏でも早朝は暑くはない。日本はいつでも戸外運動が出来る。

 ニューヨークもジョガーが多かったな。しかし私の記憶では若い人が圧倒的に多かった。日本は年齢を問わずだ。日本の地方では特に、中年から高齢の方々、特に女性が歩いておられるのが特徴だ。

 さすが、世界で一番の栄養豊かな痩身の国。ははは。


2013年05月28日(火曜日)

 (10:45)大阪城が、ちょっと異様な警戒体制に入っていました。「Red Bull X-Fighters」の接近によって。

 なぜそう思ったかというと、火曜日朝のいつもの番組を終えて外に出たら今にも雨が落ちてきそう。でホテルに帰って直ぐにランニングに出かけたのです。本降りに遭遇するのが嫌で。

 大阪城に着いたら、そこら中に警戒区域を示すパイロンが置いてある。「ここに入ってはいけない」と警備員。「何で?」と私。そしたら警備員が慣れない口調で「モトクロスの.....」と。「何時?」と私。そしたら「6月1日です」と警備員。

 思い出しました。以前ニュースで取り上げた。「あんな狭いところで出来るのか」という疑問と同時に。直ぐ実際の開催になったのですね。本当は面白そうだから見たいのですが、ちょっと6月1日では無理。

 テレビではたまに見ています。NHKのBSを見ていると結構良くやっている。生で見たら結構凄いと思う。音が特にビビッドでしょう。チケットの売れ行き具合は知りませんが、関西圏の人は楽しめるのではないでしょか。


2013年05月27日(月曜日)

 (18:45)今日の日経225の引けは14,142.65。先週末のニューヨーク(週明け月曜日は休み)の引けは15303.10。随分と差が開きましたね。1160ポイントも。先週の前半には日経225の方が上にあったのに。

 今日の東京市場の引けは日経225で見て-469.80。パーセントにして-3.22%。先週木曜日が確か-7.3%の下げだったので、金曜日の128円の上げを入れても、「東京市場はほぼ10%は調整した」と言える状況。

 私が今日のマーケットで下げ幅以上に興味があるのは、一日のプライス・ムーブメントです。それを27日夕方にここで見ると、下が1,4050、上が1,4300で、上下幅は250円だったことが分かる。

 木曜日が1500円、金曜日が1000円で、今日ニューヨークがないという状況を勘案しても「250円の狭い幅」ということは、市場はそこそこ落ち着きを取り戻している、と言える。リーマン直後のように「何が飛び出してくるか分からない」という状況ではないという点を考えれば、「まあそんなところかな」という印象がする。

 火曜日に取引が始まるニューヨーク市場の予測は難しい。迷っているように思う。しかし、何時解除するしないの問題はあるにせよ、「アメリカ経済は良くなっている」という点にはマーケットは確信を置いているようだし、過去半年のマーケットとしての上げ幅はパーセントで東京の三分の一に留まっている。

 もしニューヨーク市場の大崩れがないとすれば、東京市場はあと数%の調整で一定の落ち着き処を探せるかも知れない、とも思う。不確定要因は円相場だ。ドル・円で一端二桁になるくらいだったら問題ない。円高の方向性を持ったムーブメントが生ずると、日本の株価には衝撃だ。

 ただし今のところその可能性は薄いように思う。しかししばらくは市場は神経質なので、確信を持って買える人以外は、「Dance close to the door」ということでしょう。


2013年05月27日(月曜日)

 (17:45)日経に「参院選投票先、維新3%に急落 自民は47%と高水準」という世論調査結果が。

 まあそうなんでしょうね。いろいろな問題に対する意見がどうのこうのというより、結局政治家で一番大事なのは「この人に政治を任せられるか?」という信頼感の問題ですから。橋下・大阪市長はこの点において、多くの人の、まだ残っていたかもしれない信頼感を大きく毀損した。多くの人が、理由はさまざまでも「任せられない」と考えたのでしょう。

 当然ながら、彼が率いる政党への支持率は大幅低下する。「夏の参院選で投票したい政党を聞いた質問で維新は3%と4月調査から6ポイントの急落。橋下徹共同代表(大阪市長)の旧日本軍による従軍慰安婦を巡る発言が尾を引いたとみられる」と日経。

 同紙はさらに「維新への期待感の低下は参院選の投票先を聞いた質問でより浮き彫りになった。1月以降、参院選の投票先で維新は自民党に次ぐ2番手に付けていたが、今回の調査では民主、公明両党の後じんを拝し、みんなの党と並ぶ4位に転落した。政党支持率でも維新は4月から2ポイント下落し3%に落ち込んだ。」と。代表を辞める辞めない以上に、政党存続の危機でしょう。

 一連の騒動を見ていて思うのは、「for what ?」という点です。何を目的にあの発言をしたのか。誤報とかそういう問題は別にして、市長の立場で何を目的にあの問題を出したかです。市政に役立つと思ったのか。

 見ていないので知らないが、今日は外国特派員協会で記者会見をしたという。その時々の旬の人を読むのが協会だから橋下さんは多くの記者を集めたらしい。しかしそこから何か日本にとってのプラスが生まれるかと言えば、生まれていないと思う。またまた「sex slave」といった心地よくない単語が数多く登場するだけだ。

 日経の調査でも明らかになっているのだが、問題なのは「代替投票先」がなくなりつつあることだ。これは日本の政治の劣化に将来繋がる可能性がある。今は自民党は「国民に見放されるかも」と思って引き締めてやっているが、競争相手もいなくなればだれる。

 「維新の会」とそれを率いる橋下さんは、いくつかの可能性を持っていると思ったが、世論調査が示しているようにここまで信頼感が崩れてしまっては、なかなかリカバーも難しい。結局市政で実績を積み上げるしか信頼回復の道はないような気がする。最近はその中味以前の問題で、彼が喋っていることそのものを聞きたくない気がする。


2013年05月26日(日曜日)

 (05:45)昨日は全く例外的に、週末でしたが120人ほどの女性投資家が集まるというので「どのくらいの意識でやっておられるのか」と興味があって、横浜まで出かけました。皆さん、非常に「投資」に関心を持っておられた。

 まあそりゃそうだ。木曜日と金曜日のあの相場の大きな変動の後ですから。もっとも定員はそのずっと前に一杯になったそうですが。半数近い方がもう「株式投資はしています」と述べていた。今までは「long and short」をしていたが、最近はlong一辺倒でした、という人もいた。

 としたら、木曜日の下げの影響を受けているわけですが、それとの関連で言うと、実は私は20日に書いて公表した分析の中で、今回の大きな相場の崩れは、ある程度予想している。多くの人がこうした予感はあったと思う。

 先週株式市場で興味深いと思ったのは、相場的にそれほど意味はないが、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均と日経平均225の株価の絶対値がニアミス状態に入ってきたこと。金曜日の東京市場の日経225は100円強上がって引けは「15138.12」。対して同じく金曜日のニューヨークのダウ工業株30種平均の引けは「15354.40」。その差は216.28。東京の株がちょっと本気で上げれば行ける距離だ。

 実はこの二つの数字が一番接近したのは、金曜日の東京の引け段階だった。木曜日のニューヨークの引けは「15233.22」だった。対して日本の日経225は「15138.12」。その差は「95.10」しかなかった。「金曜日のニューヨークのマーケットが調整感を強めて100ドルほど下げれば逆転する」と見ていたが、金曜日のニューヨーク市場が上げたので逆に差は開いた。いずれにしても、株式市場は世界的な金融緩和の波(先週もイスラエルなどいくつかの国が金融緩和を実施した)が押し寄せる中で、資金の受け皿としての株式市場の存在感は強い。今週はもしかしたら、この「絶対値のクロッシング」が発生するかも知れない。

 むろん、片方はドル建てでもう一方は円建てでバリューは違う。しかし「東京市場の株価の上げペースがいかに速かったか」を再確認する切っ掛けになる可能性がある。実際に去年の11月頃を考えると、日経平均は「9000」前後。対してニューヨーク・ダウは「13000」前後。この「4000」の差を半年弱で埋めたことになるわけで、そういう意味では「絶対値のクロッシング」は、一つの東京株式市場の「調整局面」入りに手を貸すことになるかも知れない

 それに関連して先週も金曜日から私が思っていることは、葛飾北斎の富嶽36景です。一番有名な「神奈川沖浪裏」に出てくる左側の大波のような上げ方を、過去六ヶ月の東京の株式市場はしていた。そりゃ先端は崩れますよ。

 問題は、先端がそのままで落ちるのか、それとも次の波に救われるのか.....。私の考えはちょこっと金曜日に書きました。


2013年05月24日(金曜日)

 (17:45)伝えたいことを手短に三つほど。

 その「1」=この週末にも、我々が親しんだ「赤プリ」が完全になくなりますよ。今日通りかかってそう思った。もう階にして3階分くらいしか残っていない。このビルで結婚式や記念の会を開いた人も多いだろうに。上のバーもよく行ったな.....。お別れを言いたい人はどうぞ。

 その「2」=上に行ったと思ったら、午後には急落が木曜日。一日の上下幅は1500前後。そして今日の金曜日は上に500、下に500で引けは128高程度。そこで問題です。今週一週間で、日本の株はいくら下げたのか。

 先週金曜日の日経平均225の引けは15138.12。今週金曜日の引けは14612.45。で下げは、ちょっと驚くほど小さい「525.67」。多分今後も神経質でしょう。しかし金曜日は上も下もやった。よって、来週の市場は少し落ち着くかも知れない。「ゾウの時間 ネズミの時間」。

 その「3」=これからパーティーです。森本毅郎スタンバイの6000回記念。素晴らしい。私はなんだかんだこの番組に20年付き合っていますが、お二人(森本さん、遠藤さん)のパワーにはほとほと感心します。

 最近身近の人にこういうことが多い。「是非、あと10年頑張って下さい.....」と。いや、本当に。森本さんにも、そして遠藤さんにも。


2013年05月23日(木曜日)

 (16:45)おやおや、ちょっと忙しくしているうちに東京の金融市場は大荒れ。基調的に下げていた円が反発し(今は101円台)、株が大きく下げて(23日は日経225で1143.28円安 7.32%安)、長めの債券相場が売られて長期金利が朝方は1%台に上昇(株安でその後は低下)。今現在では、アメリカの株価指数の先物も大幅安になっている。今日は世界的な株安の日になる可能性がある。

 今まで「円安と世界的な株高の季節」だったので、やはり「巻き戻し」は必至だったと考えるのが自然です。日銀が23日のオペで5年債は買ったが10年債は買わなかったとかいろいろきっかけは論じることが出来る。しかしそれ以前に、

  1. 株は劇的に上がっているのに、本来ならそのベースになる産業活動は低調であるが故に、世界的に商品価格は弱含みか下げ基調だった

  2. 故に世界的な株高は実体経済を映しているのではなく、「緩和を続ける中銀依存」の色彩が強い「金融相場」であることが明確だったが、その流れはアメリカを切っ掛けに転機が見えてきていた
  3. 地獄に落ちる相場がないのと同じように、天まで駆け上がる相場もないから、調整は当然であり今後の相場は暫くは非常に神経質になる
 ということでしょう。「地獄に落ちる相場がない」ということは、「下げ続けることもない」ということですが、調整の値幅と期間は不明だ。今のマーケットは足が速い。故にあまり時間がかならず次の上げトレンドを見つける可能性がある。

 黒田金融政策を含めてアベノミクスの観点から考えるなら、政府・日銀は「円安のストップは歓迎し、株価の大幅安は不安に思っている」に違いない。円安(のスピード)はG7合意の観点から見ても度を越していた。というより、下げるにしてももうちょっと時間をかける必要があった。しかしマーケットは先を読むから、「先取りして、その後調整」ということしかできない。

 「株価が上がっているときには長期金利が上がるのはある程度自然」(甘利さんの言葉)なことは確かだとして、逆を考えれば政府・日銀は株価が暫く低迷するとしたら、今度は長期金利の上昇ではなく、下落を誘導する必要がある。一つの視点は、そこをどういじってくるかだ。

 しかし逆にもう一方の視点は、「他に行くところがないから株式市場に流れ込んでいた世界的な流動性は、次にどちらに動くか」だ。株価の下落で流動性の一部は消える。しかしまだ潤沢な流動性が世界には供給されている。

 そして、「妥当なレベル」を見つけたらその流動性はまた株式市場に戻ってくると考えるのが自然だ。なぜならまだ世界的に実物投資の資金需要は少ないからだ。ただしそれは他の需要が見つかるまでの、妥当なリスクの範囲の”パーキング”だ。

 バーナンキの発言は、どう理解しようとしてもウォール・ストリート・ジャーナルの記事タイトルが当たっている。つまり「Leaves Market Guessing」です。

 マーケットは時にFRBの引き締めを予想し、時にFRBの緩和維持を予想する。相場に関して私が好きな言葉は、「Enjoy the party but dance close to the door」ですが、これは改めて良い言葉だと今日思った。


2013年05月22日(水曜日)

 (00:45)新大阪から東京に戻る新幹線の中で、「うーん、車で行く手もあるが.....」と一瞬思いました。電車だと新宿から上諏訪まで2時間以上かかる。前後をあわせれば3時間。乗ると連れて行ってくれるが、自由がきかない。車だと「自宅→目的地」で2時間はかならないし、自由がきく。

 しかしいかんともし難かったのが、中央道集中工事。ネットで調べたら、火曜日の行きで1時間近く(合計3時間)、明日の朝の戻りは2時間近く遅延する(合計4時間)ことが分かった。明日は10時には都心にいなければならないので、それで検討は「THE END」です。

 実に久しぶりに電車で諏訪まで来ましたが、来て良かった。またまたいろいろな人との出会い、再出会いがありました。地元最大の銀行が主催した「経営者研究会」。地元の企業の経営者の方々が対象ですが、もともと私の地元ですから高校の同級生(やはり経営者です)も二人駆けつけてくれたし、親戚や親戚繋がりで縁のある人が多い。

 講演は自分の話(自分が知っていること)をすると同時に、最後のQ&Aや懇親の席で色々な方と話をして知らないことを気付かせて貰う重要な場ですが、今回も面白かった。

  1. 日本の市場は縮小しているが、海外の日本酒市場は、アジアを中心に熱い。しかし、いつも「この酒は食前酒か、それとも魚の前に飲む酒か、肉の前に飲む酒か」と聞かれる。こちらはそんなことは考えていないので、「これはもしかしたら、日本酒を造っている我々の怠慢かとも思う」(日本酒メーカーの社長さん)
  2. 被爆の傷を癒すことに味噌が効くことが分かってきている。薬事法などの壁はあるが、福島には内臓の洗浄などに何トンもの味噌を送った。時間をかけて作った味噌が効果が高い(味噌会社のトップ)
 などなど。総じて言うなら、まだ株式市場で見られるような熱は製造業が厚い地区経済全体には伝わっていないようで、「今後どう広がりを持つのか」と半分疑念、半分期待で見ている状況のようです。

 「株は上がっているが、受注は増えていない」というのは全国的な傾向でしょう。一部の売れ出した商品はあり、それが消費の伸びに繋がっているが、だからといって設備投資、常用雇用の増加にはつながっていない、ということです。

 アベノミクスに関わるところ以外でも、経済そのものの体質が大きく変わりつつあるのが今の日本経済。その辺をお話ししたら、皆さんに興味をもって頂けました。来たかいがありました。懇親会も盛り上がりのうちに終わりました。この番組の熱心なリスナーの方もいらっしゃいました。

 いろいろな方と名刺交換しましたが、この会社の息子さんに貰った名刺は綺麗でした。さすがに紙屋さん。諏訪はまた温泉の地。ひとっ風呂浴びて、水曜日の朝一番で東京に戻ります。


2013年05月21日(火曜日)

 (09:45)先週の土曜日に書いた「クロッシング」が20日の終値同士で完成しました。つまり絶対値での東京の日経225が、ニューヨークのダウ平均30種を上回った。2010年5月6日以来、約3年ぶり。

 確認すると、週明け20日の米株式相場は日中はプラス圏での推移が長かったものの引けにかけて小反落。ダウ工業株30種平均は前週末比19ドル12セント安の1万5335ドル28セントで終えた。同じ20日の日経平均株価の終値は1万5360円81銭で、絶対値ベースでは「日経平均が25.53」上になった。

 土曜日にも書きましたが、片方はドル建てでもう一方は円建て。バリューは違う。しかしニューヨークの株価指数が12000に乗っているときに、東京は8200とかいう時期を長く見ていた人間にとっては隔世の感がある。「結構足早に抜いたな」とも思う。これは分からないが、東京市場の調整のきっかけにもなりうる。

 この間の変化を記事にした日経は「この3年間、米景気や企業業績の回復期待などを背景に米ダウは上昇基調を続けた。5月初めには初めて1万5000ドル台に乗せ、その後も連日で最高値を更新している。一方、日経平均は、東日本大震災や歴史的な円高が輸出企業の重荷となったこともあり、8000円台後半〜1万1000円台手前で低迷していた。ただ、昨年11月の野田前首相の衆院解散表明から騰勢ピッチを速め、一気にダウ平均を追い抜いた。」と書いている。

 それに関連して昨日世界中の株価の過去一年間の動きを「ブルームバーグ」のアプリで「メニュー→マーケット→株価指数」に渡って見ていたら、結構面白かった。基本的には今の世界では、そこら中で株価が上昇基調にある。東京の上げが一番シャープだが、ニューヨークやヨーロッパなども上げ基調。

 しかし明確に下げ基調のところもある。アメリカ以外のアメリカ大陸の国々。カナダとかメキシコとかブラジル、それにコロンビア。下げがきつい。今朝の日経には「新興国に利下げ圧力」という記事があるが、それに該当する国もいくつかある。

 インフレ圧力が強くて金利が相対的に高い。それ故に通貨が高くなって輸出が先進国の不況もあってふるわずに、国内経済が打撃を受けているところが多い。それには、「通貨安を誘導する利下げが必要」との見方も各国で出ているようだ。

 しかし安易に金利を下げると、インフレ圧力が高まる。ここが難しいところで、政府の批判を浴びても中央銀行が金利を高め維持しているところもある。もっとも基礎資材の所を見ると、インフレ圧力が世界的に高まっているという印象は薄い。日銀などは力ずくで「2%の物価上昇率」を誘導しようとしている。

 戦後の世界から見ると、世界経済も明らかに異次元ゾーンに突入している。


2013年05月20日(月曜日)

 (18:30)またまた出てきました、という感じですが、いずれそうなるんでしょうね。私もそう思う。「(北朝鮮の今の体制は)いずれ崩壊する」です。

 アメリカもそう考えていた、日本もそう考えて居る人が多い。しかしまだ体制として残っている。大分ふらふらしてきましたが。しかし「いずれ崩壊」説が、今度は中国の識者から出た。

 『中国党機関紙元副編集長「北朝鮮は崩壊する」「中朝の不信大きい』が私が注目した今日の記事の見出し。この副編集長とは、『中国共産党の幹部教育機関、中央党学校の機関紙「学習時報」の元副編集長、昴苺カ氏』とサンケイ新聞。

 この方は、「2月に英紙に「(中国は)北朝鮮を切り捨てるべきだ」と寄稿したことが問題になって解任」されているが、相変わらず心強いことに発言を続けている。この人が興味深いのは、『中朝間の不信は「中国と米国、中国と日本との間の不信より大きい」』とも述べている点。

 ここまで来ると、確かに中朝の緊張はそうとう高まっていると思う。あとは中国としては、北朝鮮という国を潰すことによって生ずる不利益との比較考量。朝鮮半島がどう統一されるのか、そして同盟国を切った中国が、国際社会でどう受け止められるのか。

 堪忍袋の緒は切れつつあると思う。ネットを見ても、「中国外務省や中国メディアによると、遼寧省大連市を拠点とする中国漁船が今月5日、操業中に北朝鮮当局に拿捕(だほ)され、船員16人が拘束された。北朝鮮当局は釈放の条件として船主に60万元(約1千万円)の支払いを要求。中国政府が北朝鮮に早期解放を求めている」というニュースがある。

 「1000万円」は双方にとって大金でしょう。中国側には、「困ったときに面倒を見てやったのに」という気持ちがある。「北朝鮮はそこまで資金が必要なのか」という気もする。

 まあ兆候は徐々に出てきいますが、具体的なロードマップをそろそろ書いた方が良いと思う。この「崩壊とその後」では、やはり日本は周辺国は協力できるところはした方が良いでしょう。


2013年05月19日(日曜日)

 (08:30)ここ一週間で2回目の河口湖ですが、今回の目的は二つありました。2年前に前回集合した従兄弟・従姉妹達がその後どう変化したか、そしてもう一つは河口湖の水位がどのくら低下しているか。

 10年くらい前からですが、2年に一回、17人ほどいる従兄弟・従姉妹が集まる会を持っているのです。今回は河口湖の富士ビューホテルが会場だった。皆一泊で。

すっかり岸から渡れるようになった六角堂から富士をのぞむ  夜の会は面白かったな。いろいろ(介護や所用など)ありますから、集まったのは10人。それでも相当賑やかと言うか、うるさい。皆言いたいことを言うので。上と下の年齢差は26歳にも達するので、いろいろ面白い。まあでも全員働いている。

 ビックリしたのは、一番下の方の女の子が急な取材に応じて、NHKの9時のニュースに10分以上も出ていたと聞いたことや(彼女の弟もそのことを知らなかった...)、私がこの辺でよく来るゴルフ場が実は私の弟(建設会社勤務)が建設に携わっていたことが分かったこと、など。多分また2年後の開催になると思う。

 河口湖の水位は朝チェックしに行きました。ニュースにもなっていた六角堂に渡れるといいなと思って当てもなくホテルからランニングで出たのですが、それほど遠くないところにあった。

 河口湖を見た瞬間に「水位が落ちているな」と思い、釣り人を見たら、「魚のデンシティは上がっているな」とか思ったのですが、六角堂に行くと本当に「渡れる状態」になっている。

 近くを散歩していた近所の方に話しかけてちょっと情報を頂いたのですが、「10年前も渡れる状態になりました。しかしこんなじゃなかった。今年は異常ですね...」ということでした。

 普段は湖上に船を出さなければ撮れないアングルから富士山を撮ったのが掲げた写真です。普段はリンク先のように湖上に浮かぶ島なのに、今は岸から歩いたり走ったりしながら渡れる。

 まあ10年前もあったということなので、直ちに「富士山の火山活動」との関連付けをするのは尚早だと思うが、そりゃ水位が低下するよりも、水はタップリあった方が良い。来年来たら水位が上がっているといいな、と思いました。これ以上下がるのは、ちょっとこの地に生きている人にも気の毒です。


2013年05月18日(土曜日)

 (10:30)久しぶりにゆっくりとMLBのヤンキース対ブルージェイを見ていますが、「予想」というのは当たらないものですね。今日も下馬評の高かったブルージェイは全く駄目。ヤンキースが強い。

 大補強(ディッキーなど)をしたブルージェイは、「今年は強いぞ」というのが評判だった。対してヤンキースは故障者続出(ジーター、タシエラ、Aロッドなどなど)で、「今年は最下位かも」と。

 しかしブルージェイは今アメリカンの東部で借金唯一の最下位。対してヤンキースは首位。ははは。まあそういうことはありますが、やはりチームはそれぞれの選手が持ち味を発揮し、それが繋がらないと意味がない。

 日本のプロ野球も今年は結構面白い。交流戦を見ても、昨日までの成績で9勝9敗でタイ。これまでずっと交流戦は圧倒的にパリーグの優位だったが、今年は良くセリーグのチームが頑張っている。

 もっともまだ3戦して一勝もしていないチームがあるのはセリーグで阪神とDeNAかな。この二チームが頑張らないとセリーグは今年も負け越す可能性がある。優勝はまた別の話でしょうが。

 ところで、意味はそれほどないですよ。しかしいよいよニアミス状態になってきたなと昨日から思っているのです。何かというとニューヨーク・ダウと日経平均のクロッシング。

 昨日の東京市場の日経225の引値は100円強上がって引けは「15138.12」。対して昨日のニューヨークのダウ工業株30種平均の引けは「15354.40」。その差は216.28。東京の株がちょっと本気で上げれば行ける距離。

 この二つの関係を見ていて、一番接近したのは昨日の東京の引け後です。木曜日のニューヨークの引けは「15233.22」だった。その時の差は「95.10」。金曜日のニューヨークが上げたので差は開いた。無論、片方はドル建て、もう一方は円建てでバリューは違う。しかし絶対値はニアミス。

 でもこれって凄いことなんです。例えば去年の11月頃を考えると、日経平均は「9000」前後。対してニューヨーク・ダウは「13000」前後。この「4000」の差を半年弱で埋めたことになる。

 ま、来週はこのクロッシングをトライする局面が来るんでしょうね。どういう形で来るかが興味深いが。


2013年05月17日(金曜日)

 (16:30)それにしても今週は朝っぱらから夜中まで、あまり響きの良くない、聞いていて心地の良くない単語が飛び交った一週間でしたね。繰り返し聞いていると、だんだん気持ちが悪くなってくる。

 あまりにもマスコミのニュースでこの手の、普段はあまり聞かれない単語が平気で飛び出してくるので、「教育現場などでは困っているんだろうな」と思ったら、どうもその通りらしい。

 あまりに出てくるので、「考えてみれば”風俗”とはどういう意味か」と調べもしたが、「風俗」そのものは当然ながら色がついていない非常にピュアの言葉だ。もっとも代表的な意味は「ある時代や社会、ある地域や階層に特徴的にみられる、衣食住など日常生活上のしきたりや習わし、風習のこと」。

 それに「業」が付くととたんに「小さな子供にどう説明したらよいのか」と迷う言葉になる。日本中の学校で、家庭の食卓で響きの良くない言葉がテレビやラジオから出てくると、それだけで日本という国が汚染されたような気がする、というのが正直なところだ。

 無論過去に何があったかは重要な事だ。いろいろな立場がある。それぞれの人はそれに関して自分の意見を言う権利はある。重要な問題だ。しかしそれは歴史家の積み上げの調査にある程度任せるしかない気もしている。「俺はこう思う」だけでは水掛け論になるだけだ。

 盛んにこの議論をあちこちに仕掛けている政治家もいるが、そのことの一番の問題点は、「本来はその為に政治家になったのでは」という問題がそっちのけになっていることだ。本来の会議では寝ているシーンもあったと伝えられる。

 人にはいろいろなタイプがあると思う。組織を率いると光る人、そうではなく一人で活動した方が成果を出せる人。組織を率いると言うことは、下の人々がその人について行けると言うことだ。その人の主張は分かっても、それについて行けないとなれば組織全体はその人から離れる。

 そのリスクを承知して言っているとしたら、本人にとっては「納得済み」なんでしょうが、付いていこうと思った周りの人間には耐えられない。そういう意味では、彼の人が率いる政党は、今まさに正念場と言うことになる。

 「誰に国を任せられるのか」「逆に誰だったり無理か」と考えるこの数日だ。


2013年05月16日(木曜日)

 (14:30)正直言って訳分かりません。しかし「そうかこうすれば直るんだ」と。

 ipadminiです。何かのきっかけがあるのでしょう。イヤホンをイヤホン・ジャックに差しても音がイヤホンからではなく本体から出続ける。つまり講演会場なので音を室内に響かせることが出来ない。これは私にとって大きな問題です。講演はipadminiを使ってやることが多いので。

 で、4月だと思ったのですが前回銀座のアップルショップに持って行ったときにはいろいろやった上で、「どうもハード的な問題なので、購入して頂いたばかりですから取り替えます」と取り替えてくれた。私もそれで問題が解決すると思った。その時はイヤホン・ジャックからちゃんと音が出たので。

 しかし15日、つまり昨日でした。講演会場でいざ使おうと思ったら、また音が出ない。イヤホンを差し込んでも本体から音が出続ける。しょうがないので、その時はiphone を使って講演をした。

 で今日色々アップルと電話でやり取りしていて、担当者が「ごく希ですが、リブートしてみて直る場合があります....」と。しかしその時は「そんな筈はない」「ハード的な問題だろう」と思って、アップルショップを予約したのです。また行くしかないか、と思って。

 しかし銀座に出かける前に、「もしかしたら...」と思ってipadminiをリブートしたのです。そしたらなんとイヤホンをジャックに差し込んだら、それからちゃんと音が出た。本体の音は消えていた。で「行かないでもいいか」と思ったが、「なぜそうなのか」を知りたいと思って銀座のアップルショップに行って、担当の方と暫く話をしたのです。それによると、

  1. ipad には例はないが、私が直面したような問題は ipadminiでは希ではあるが生じている
  2. 単純なリブートで直るケースもあるが、もっときっちり直すには「復元」を使う必要がある
  3. 復元はPCでやっても良いし、クラウドで行っても良いが、完全なのはPCで復元すること
 とのことだ。いずれにしても、「何らかのきっかけで、音を常に本体から出すようにソフトウエアが不具合を起こす可能性がある」(アップルショップの方)とのこと。

 ハードの問題だと思ったら、なんとソフトウエアのも問題でした。前回4月にアップルショップに行ったときは、その事がショップ側も分かっていなかったらしい。それにしても不思議ですね。ipad ではなく、ipadmini だけで起きる問題。

 私は他の方にもこの問題が生じていることをネットで知っているので、もし該当する方がいたら、試してみたら良いと思う。


2013年05月15日(水曜日)

 (05:30)高速道路の「集中工事」っていうのはやっかいですね。どのくらい混むか分からない。期間中(今月13日→24日)に今日ともう一回対象の中央道を通らねばならない用事があるので、どうしたものかと思っていたら、良いツールがありました。先輩の津田さん(河口湖在住)が教えてくれました。

 それはこのサイトです。これに高速に入りと出の料金所、それに時間を入れると「通常より何分の遅れ」が生ずる予定であるかを教えてくれる。朝の行きを調べたら早い時間だったら数分(7分と出ていた)の遅れで済む。では「行きは集中工事の中央道に突入するか」ということになる。

 しかし夕方の時間帯で逆(都心への戻り)を入れたら大体どの時間でも「120分の遅延」と出た。つまり通常より2時間はかかる、ということです。今日は河口湖に行くので、「それでは帰りは東名周りで」と決意しました。笹子トンネルの問題などいろいろあった中高速ですが、こういうツールはありがたい。

 までも、「目安」なんでしょうね。その通りになるなんて保証はない。


2013年05月14日(火曜日)

 (17:30)「以前お宅の旅館にはプライベートでお邪魔したことがあるんですよ」と言ったら、そのホテルのお嬢さんがえらく喜んでくれました。ははは。

 大阪から東京に移動し、そこで新幹線を乗り換えて高崎に、そこから車で伊香保に行って仕事をし、今帰るところですが、暑かった。高崎が33度、榛名山の麓でも29度。しかし面白いこともあった。

 当地のスーパーのチェーンに頼まれて講演をしたのです。久しぶりに。頼まれたとき会場名を見たら、以前宿泊したことがある大型の旅館。「ありゃ」ってなものです。で今日着いたときにその旨を言ったら、経営者のお嬢さんが出てきた。暫くお話ししました。

 いいですね、こういうの。仕事だけど、プライベートでも繋がっているような。その辺では27代続いた有名老舗旅館というかホテル。なかなか良いお風呂があって、以前行ったときは秋で、少し上にある赤い太鼓橋とそれを取り囲む紅葉が綺麗でした。

 今日はその前にも驚くことがあった。これは新大阪から東京へ向かう新幹線の中での話。誰か覗き込む人が居る。はっと目を上げたら、懐かしい顔が。お互いに顔を見合わせて「おっ」という感じでした。昔いろいろな接点があった小堀さんでした。

 京都の貴船で昨日食事をしていたと。「そりゃ寒かったでしょう」と言ったら、「昨日は暑くて良かった。他には誰もいなかった」と。そりゃラッキーなだけですが、それでも貴船の雰囲気が楽しめたのなら良かった....と言った話になった。たった一日ですが、いろいろ起きます。

 ところで、Fed Maps Exit From Stimulusを備忘のためにアップしておきます。今週日曜日に見つけた文章で、このことについては月曜日に文章を書いたのですが、後々のために。

 昨日はイスラエルが利下げした。世界的には一段と金融緩和が続いている。しかしいつまでも続くわけではない。ではいつ、どの国が金利の引き上げプロセスに入るのか。その問題を考える上で参考になる。


2013年05月14日(火曜日)

 (09:30)半ば取材とは言えやっぱり食べたんだから、お味は皆さんに報告しないと.....

 大阪のグランフロントに出来た近大水産研究所のマグロ君達の。お刺身、カマ、納豆あえ、アボカドあえなどなどいろいろ頂きました。

カマは美味しかったな  全くの正直ベース。お造りは大トロ、中トロ、赤身と食べましたが、「おいしい」と判断した上で、敢えて普通の、海で捕獲されたマグロの身と比べると、ちょっと柔らかい印象がする。噛みごこちです。それが特徴。

 考えてみれば、やはり海で自由に回遊して育ったマグロに比べて、若干運動量が落ちると思われる。その分が肉が軟らかい感じになっているのだと思う。ただし脂ののりなどは非常に素晴らしい。

乾さんはナンパにも遭遇  カマとか炙りなど火が入っているものは、普通のマグロと違いはありません。特に6人全員で「これは」と評価が高かったのは、他の紀州産品とのあわせ。例えばアボカドと赤身をあえたのは評判が良かったし、納豆あえも美味しかった。あら汁も良かったな。

 さすがに午後5時の開店時は非常に長い列が出来ていた。しかし我々が午後7時過ぎに出てきた時には、空いているテーブルもちらほらあった。つまり、イントロが混んでいるだけで、結構回転していると言うこと。

 曜日によって違うんでしょうが、平日のちょっと遅い時間は狙い目では。ビル全体としても、北館は午後7時前後は夕方の喧噪が嘘のように人が少なかった。もうそろそろ人も少なくなる時期です。

 全体的には夕方などを中心に凄い人の数なのですが、皆さん”見学”が多いようで、入場者数で売り上げを割ると「客単価は800円」と出たそうだ。これは少ないでしょう。また変な手合いも出没しているそうな。

 アナウンサーの乾さんが、「私服案内人という人に声を掛けられました」と。そして「ナンパされました....」と。ははは、色々な手を使う連中がいるんですな。軽くあしらってきたそうです。


2013年05月13日(月曜日)

 (18:30)あそうそう、日曜日に赤坂見附で二つの事に気がつきました。そのうちの一つは、「赤プリがほどんど消えた」ということです。

赤プリはほとんどないですよ。さようなら  赤坂見附の歩道橋の上から見てみました。本当に小さいのです。ビルの残骸は残っている。しかしもう木々に隠れそうな大きさになってしまった。「(空が)抜けた感じ」。小さくなったビルの向こうに青空が広がっている。少し感動しますよ。

 それにしても「ここまでこのビルは埃ひとつ出さずに消えたのか。これは考えてみれば素晴らしいこと」と思いました。だって世界的にはビルの取り壊しにはいろいろ方法があるが、爆破して倒すという方法も多い。しかしこの「静かな方式」は日本独自のものです。

 日本の建設会社が上から壊したり、下から壊したりで手順の違いはあるが、「埃は出さない」で一致して技術を磨いた。その結果が旧赤プリの取り壊して、それは実に我々の目の前で展開した。素晴らしい。

消えた赤プリの代わりにビッグカメラが  それにしても、「ここは全部公園にしても面白いな」と思いましたが、何年か後にはまた大きなビルが建つそうだ。六本木ミッドタウンほどに「緑の多い環境にして欲しいな」と。

 赤坂見附でもう一つ気がついたのは、ベルビューが「ビッグカメラ」になっていたこと。「6月7日オープン」とあった。金曜日にヨドバシカメラに行って「売り場が変わったな」と思ったばかりなので、フェースブックについ「何売るのかな」と書き込んでしまった。

 だって家電だけではお客さん入らないでしょう。以前はファッションと本、CDなどのショップ中心だった。まあコンピューターやその関連機器は一二階くらいには並べる。その他が興味深い。何になるのか。でも本屋は欲しいな。


2013年05月11日(土曜日)

 (18:30)「うーん、これだけ売り場面積が縮小したのか」....とちょっとビックリ。コンピューター、周辺機器の代わりにエステ製品が並んでいました。

 金曜日の夕方です。実に久しぶりに新宿のヨドバシカメラに行ったのです。カードが二枚になっていてそれを一枚にマージする必要があったのと、録画用の外付けハードディスクを購入する必要があったため。

 ハードディスクは地下一階にあったのですが、それを買った後「久しぶりに全館を見て回ろう」と思ってまず2階に上がったらビックリ。フロアの半分はかつてと色合いが違う。全体的にピンク色をしている。

 「ありゃ」と思いました。記憶では以前は2階は全フロアがプリンターや各種ケーブルなどのコンピューター周辺機器の売り場だったと思ったのに、それが半分になっている。あのヨドバシ全館のビルの商品構成を見ても、コンピューター回りは凄く少なくなっている印象がした。2階の奥半分は「理美容、健康美容」で埋まっていた。

 それとの関連で店内を見ながら思ったのは、「ワクワクしないな」ということ。以前は家電量販店に行くと、何かワクワクした。どこかのメーカーから新しい製品が出ていたり、新しい機能が売り物の商品が出ていた。それが今はない。

 で、店員の方に「何か面白いものはないの」って聞いてしまいました。そしたらwifi付きのハードディスクとかを見せてくれたが、興味が持てなかった。マックも新製品が出ないので売り場が落ち着いてしまったし、windows も勢いがない。タブレットももうこれ以上の多様化は....という状況。スマホも成熟してきた。

 ヨドバシの隣にはヤマダ電機の店がありましたが、この会社の人事は結経最近ニュースになっている。ヤマダは地方から都市への動きをここ数年していたが、それが成功したという印象は、新橋や新宿の店の客足を見ても、しない。

 パナソニックの大赤字は持続していて、ソニーも本社ビルやニューヨークのビルを売って黒字を出している状況。「必要なのは、人々の心を捉える新製品」と思いながら帰ってきましたが、あ、その前に写真の本を買いました。うーん、ちょっと難しそうなんですよ。


2013年05月10日(金曜日)

 (03:30)皆が意識していた壁(100円)は破られた。しかしではドンドン円安に行くかというと、中期的に見るとそこはその方向に行くとしてもアップダウンもありゆっくりと.....と言うことでしょうか。逆に達成感が出る可能性もある。

 いつもちらりと目を覚ますことが多い午前3時前後。今朝はちょっと前に起きてブルームバーグをスマホで見たら、ニューヨークのマーケットでドル・円が100円に接近していた。その時は99円88銭前後だった。

 「また来たか」と思って見ていて、「前回も95銭で止まったし」などと考えながら他のニュースもチェックしていたら、確か日本時間の午前3時ちょうどくらいだったと思った。1ドル=100円を超えて来た。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、ドルが100円を超えた状態になるのは2009年4月14日(多分ニューヨーク時間で)以来というから、4年と一ヶ月弱。前回は円が結果的に70円台に向かう円高の途上だった。

 今回のドル高・円安のメルクマール達成の背景には無論日銀のバズーカ緩和があるが、直接的には「U.S. Labor Department said the number of Americans filing for jobless benefits fell in the latest week to the lowest level since before the recession.」、つまりアメリカの雇用環境の一段の改善。ドルは円以外の通貨に対しても強い。

 「超えないのは不思議」とか「そこにはオプションの壁が」とか言われる中で、日銀の異次元超緩和が始まって一ヶ月ちょっと。マーケットにも100円超えには躊躇があったが、米雇用情勢でアメリカ経済への確信が高まる中でドルが上昇したと言える。そういう意味では、円安というよりドル高。この前後関係は重要である。

 今日本の企業の決算発表が続いているが、「想定為替レート」を見るとトヨタなど90円組と他の企業など95円組が多い。しかし仮に100円が定着ラインだとすると、こうした輸出企業の採算は一段と良くなる。一方で、輸入企業の採算は悪化する。

 時間をかけて105円とかに行くかも知れない。しかし激しくアップダウンするよりは今までのように99円前後での「暫く安定」の状況で、100円ちょっとの安定した動きがマーケット的には望ましいのでしょう。

 G7の直前に100円乗せで、各国の円相場に対する関心は再び強まる可能性が高い。時間がかかっていることは日本にとっての説得材料です。ま、韓国などは大騒ぎでしょうね。この新聞などにたまに目を通すと「怨嗟の声」と「不況を嘆く声」で満ちている。韓国は昨日かな、金利を下げた。しかしトレンドは円安・ウォン高。

 私は大きな流れの中で見るならば、今の円安は「行き過ぎた円高の是正」の範囲だと考える。異常な円高の中でも日本の企業はスリム化を進めて耐えた。それは賞賛されるべきだと。

 あとは6月に発表される成長戦略の中味ですかね、興味があるのは。昨日もこの点に関して番組の中で中小企業の社長さんと話をして面白かった。日本の企業は円高時代の痩身を保つべきでしょう。今のアメリカ経済の回復はエネルギー依存の面が強い。そこには脆弱性がある。


2013年05月09日(木曜日)

 (09:30)今朝はあまり大きなニュースがない日ですが、一つとっても面白い事実の指摘があって笑えました。それは、昨日から今朝にかけての世界的な株価一段高の原因となった中国の今年4月の貿易統計について。

 統計そのものは「輸入は一年前に比べて16.8%の増加(3月は14.1%増)、輸出は同14.7%の増加(3月は10%増)だった」というもの。この二つの統計は、主に何かを生産するための中国経済の輸入(鉄鉱石など)吸収力は強く、一方で中国経済のエンジンである輸出も伸びているということになる。よって、株式市場は「中国の内需も外需も強い」「世界経済にとって良い材料」と判断したわけです。

 しかし、このうち特に輸出統計については海外の新聞に一斉に疑問を呈する記事が掲載されている、これが非常に興味深い。例えばFTは「export growth “continued to look too good to be true”」というアナリストの言葉(中国の統計に疑念を呈する)を引用し、具体的に「中国側の統計では4月に同国の台湾向け輸出が49.2%も伸びたことになっているが、台湾側の統計では同月の中国からの輸入は2.7%の減少となっている」と報じている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルなどの記事も同じトーンで、ともに「怪しい」との見方。なぜそう言うことになるかについては、overinvoicing が疑われているようだ。何かというと、中国側の過剰な請求。例えば本来1000万元の本来の価格ではなく、例えば2000万元の請求書を出し、それが中国の統計に表れているとの見方。

 overinvoicing で何のメリットがあるのかについては、いろいろな説があるらしい。通貨(人民元)が高くなっている中で、中国国内に資金を入れているのではないかとの見方もある。中国国内の産業界では「人民元は高すぎる」との見方が強いが、今朝の日経などでは「人民元は足下で強く、今後も強い見通し」との見方が載っている。

 GDP統計や企業の決算数字を含めて中国の統計の危うさは、世界各国の中では頭抜けている印象。日本のGDP統計にも間違いが見つかっていますからあの国だけの問題ではないのですが。

 しかし思うのは、中国の株式市場で株がちっとも上がらないのは、投資家が「何を信じていいのか分からない」という状況があるのではないか、と思う。


2013年05月08日(水曜日)

 (11:30)日本はもしかしたら「汁の季節」に入りつつあるのかも知れない、と思いました。

 東京駅の丸の内南口前に出来たKITTEに美噌元という味噌汁専門店が出来たことは先日行って知り、このコーナーでも紹介したのですが、昨日は六本木ミッドタウンの地下を歩いていたら、茅の舎(かやのや)さんが今までの店を改装・拡大して、左サイドに「汁の店」を出しているのを発見しました。うーん、美味しそうだったな。

 全国的にこの手の店としてはSoup Stock Tokyoが有名で、日本中結構あるのですが、私はずっと「これは時代の要請に合っている」と思っていました。

 一つは体重を気にする人は炭水化物を抑えようとしながらも、「でもその他では美味しいものを食べたい」と思っているケースが多い。となると「汁」の占める重要性は高まります。ご飯を抑えるとすると、あとは「菜と汁」。となると「汁」は非常に重要なものとなる。それまでの添え物から突然主役です。

 Soup Stockでもそうですが、中味充実で結構小腹は作れる。美噌元の味噌汁も、茅の舎の汁もどちらもそうです。夜が重いことが分かっている昼などに最適。きっちり色々なもの(肉、野菜等々)が入っている、選択できるのです。

 当然ながら、「汁の店」では女性客が多い。私もちょっぴり入るときは気恥ずかしい。ははは。ま、男は何か物足りないんでしょうね。しかし、ギトギト油を使ったものを食べるより、「汁の昼」なんて健康的だし、洒落ていると思うが.........。

 兎に角スープ好き、味噌汁好きの私としては、良い季節の到来です。鹿児島の指宿の旅館で最初から異なる種類の味噌汁が二杯出てきた時は嬉しかった。またSoup Stock Tokyoのパック入りお持ち帰りは、常に家に備えています。ないとパニック。


2013年05月07日(火曜日)

 (15:30)おやおや、暫く歯医者で歯の治療をしている間に東京市場は大引けとなり、朝方寄りの雰囲気よりさらに強い引けとなっている。日経平均で500円弱とはまたどえらく上がったものだ。

 今日の終値は前営業日の2日比486円20銭(3.55%)高の1万4180円24銭。1万4000円台に乗せは2008年6月以来約4年11カ月ぶりの高値水準という。ちらりと見ていた範囲では、上げ幅は一時500円を超えていた。「買うっきゃない」という状況になってきたとも言える。

 いろいろな懸念が連休の間に一応は吹っ飛んだ形となっただけに、「まあこうなるだろうな」という印象はする。既に触れたように4月の米雇用統計では「アメリカ経済の失速懸念」は吹き飛んだし、ヨーロッパ経済は低迷しているもののECBの利下げがあり、さらには「マイナス金利」の可能性も示唆される中で「これ以上の落ち込みはないだろう」というところまで来た。欧州の株式市場も強い。

 お互いに軍隊を出して対峙していたカシミールでの中印は、双方が兵を引くことで緊張は緩和。BRICSの柱同士がここで戦いを展開されせれば、「世界経済の新たな懸念材料」となるところだったが、それは回避された。双方とも「(国内政治的にも)戦ってもメリットなし」と判断したのだろう。

 BRICS全体として、経済が「中進国のワナ」にはまっていることは明らかだが、だからといってまだBRICSが世界経済に占める割合は依然として小さい。アメリカ経済の状況が改善した方がよほど世界経済には良い影響がある。シリア情勢は依然として局地戦だ。

 今後の展望を考えるに、中央銀行から大量に出てくるお金の行き場としては「資産」(株など)しかない、ということだろう。そう言う意味では、世界的な株高は続くと言える。そのうちドイツの一部都市がそうであるように、都市部の地価は世界的に上がるかも知れない。

 経済的には迂回路を経てそれが経済全体を活性化させる可能性はある。また全体的に見ると、この株高は国民経済全体には制度的にプラス(年金システムの維持など)である。景気全体も良くなる可能性がある。

 しかし、政治的には問題が発生する危険性がある。株高の直接的な恩恵は「株を持つ組織と個人」にまず降りてくる。最近見た数字では、「アメリカの大金持ちの資産は、何百億ドル増加した」といった記事があった。それは日本でも同じような状況でしょう。

 この株高に象徴される資産高が、人々の間の資産格差を大きくすることは明らかだ。「株高がいつか経済全体を豊かにさせる」という思いが共有されているうちはいいが、「実はそうではなかった」ことが判明したときに、一人一票の民主主義はバックラッシュを生む危険性がある。

 まあそれは、暫く後でしょうが。Enjoy the party, but dance close to the doorといったところでしょうか。マーケット的にも、政治的にも。


2013年05月06日(月曜日)

 (18:00)そうですか、今日で連休も終わりですか。それにしても、松井君は今後何をするんでしょうね。授賞式は旅先でワンセグでちらっと見たくらいですが、「ファンの前に戻ってこれれば」的な事を言っていた気がする。

 ということは「監督、コーチ」という気もするし、日本の球界の中ではそれを期待する人もいるようだ。しかし、あまりの名選手が当初監督で苦労することはよく知られている。だって、出発のハードルが高い。

移動中に事故を目にすることが多かった連休  本人の気持ちの中では、いろいろあるのでしょう。大学に入り直すのだって良いし、何か他のこともやれると思う。何年もの間何もしなくても困らない蓄えもあるだろうし、今は育児が楽しいのかも知れない。ゆっくり考えてくれれば良いと思う。ファンとしては。「もう来年から巨人のユニフォーム.....」といったアイデアは、性急であまり良くない気がする。

 でもよく考えられた式だったと思う。本当はドームに行きたかったのですが、日程も会わなかったし、チケットも手に入らない状況だった。お二人には今後ともいろいろなところで活躍して欲しい。

 それにしても今日もですが、車で走っていて「事故が多い連休だったな」と実感的に思いました。午前中に笹子トンネルを通過しようと思って早めに行ったのですが、午前9時過ぎに乗用車3台などの追突事故に遭遇。どえらい渋滞でした。

 その後は順調だったので、「あの事故さえなければ、もっと早く帰ってこれたのに」という気持ち。笹子トンネルの上り、入って直ぐの事故でした。最近は追突事故で複数台からむ事故が多い。むろん事故を起こした人個人の問題もあるが、全般的に

  1. 車間距離を取らない
  2. スピードを出し過ぎる
  3. 前方不注意
 ということで、当たり前のことを書いているようですが、最近は特に日本の高速道路では「法定時速を超える走行の当たり前化」が進行している、と思う。それが事故の大きな原因。事故死の数は5000を割るところまで来ているのですが、まだ課題は多い。

 それにしても、連休中も警察は厳しく取り締まりをしていましたね。県外車が多い季節なので、ちょっと可哀想な例もお見受けしました。


2013年05月04日(土曜日)

 (22:00)そうだそうだ。結局いつも村上作品を最後まで一気に読んでしまうのは、「このリズムのせいだ」と思いました。日経新聞の今日の最終面のこの記事を読んで。最後の方にこう書いてある。非常に納得出来る。

 「言葉の組み合わせ、センテンスの組み合わせ、(中略)トーンの組み合わせによってリズムが出てきます。(中略)音楽と同じです」
 ははは、村上文学は音楽と同じアイデアで構成されている.....とは言い得て妙です。その通りなので。その組み合わせを構成するのは、「言葉」「センテンス」そして「トーン」。いろいろなジャンルの音楽もちりばめられる。加えて「知恵」。だから言葉や音楽の選択で彼は厳しいし、その言葉を紡いだセンテンスも人々の哀愁を誘う。固有名詞さえ良く考えられている。

 私の「色彩を持たない多浮ツくる....」に対する印象は以前ここに書きましたが、彼が作品で残した言葉は頭に残ります。先日の文章ではこの二つを例示した。

「人の心と人の心は調和だけで結びついているのではない。それはむしろ傷と傷よって深く結びついているのだ。痛みと痛みによって、脆うさと脆うさとによって繋がっている」(307ページ)

「人生は複雑な音符のようだ......たくさんの奇妙な記号と、意味不明な書き込みとで満ちている」(343ページ)

 これらは本当にうまい表現だと思ったし、そう書きました。この日経の記者も前の方の文章を引用している。私は音楽にそれほど詳しいわけではない。だから、もっと詳しかったら、彼の隠された意図がもっと分かって面白いかも知れない。うーん。


2013年05月04日(土曜日)

 (04:00)まるで「お祭り騒ぎ」のようになっていますね。ニューヨークのマーケットです。ダウ工業株30種平均は史上初めて15000ドルにタッチし、SP500は1600台に伸び、そしてドルは対円を中心に急伸した。アメリカ経済に対する”失速懸念”は吹っ飛んだ形だ。

 懸念を吹っ飛ばしたのは、米4月の雇用統計です。そこで非常に強い数字が並んだ。4月だけでなく、2月からの米雇用情勢が非常に強かったことが明らかになった。統計の主な中味は以下の通り。

  1. 4月の非農業部門就業者数は16万5000人と予想の中間値である14万人の半ばを上回り、家計調査を中心とした失業率も3月の7.6%から4月は7.5%に低下した

  2. 市場が4月の統計以上に勇気づけられたのは、2月と3月の雇用統計で発表されていた数字が合計11万4000人も大幅に上方改訂されたこと。2月分は26万8000人増から33万2000人増に、3月分は8万8000人増から13万8000人増に改訂された

  3. 3月の非農業部門就業者数の改定幅は57%に達したが、これは過去にあまり例のない大幅な上方修正であり、また2月の同33万2000人の増加は2010年5月以来の大幅な雇用の伸びである

  4. 4月の失業率7.5%は、2008年5月以来の低い水準である。3年前4月の米失業率は9.9%だった。2年前の4月は9.0%、一年前の4月は8.1%。失業率の低下には時間がかかっているが、着実であることが分かる

  5. 米非農業部門の就業者数の平均の伸びは過去1年では16万8000人、過去2年では18万4000人、過去3年では16万2000人となっていて、揺らぎが少ないことが指摘できる。かつ、最近の米雇用の伸びは政府部門の就業者の減少(4月は1万1000人)にもかかわらず、民間部門の就業者の増加によって実現している

  6. 業種別の雇用創出動向を見ると、今のアメリカ経済でもっぱら職を生み出しているのは民間サービス部門である。この数年でもっとも雇用を生み出していてた鉱業(シェール革命もあり)でさえも雇用の創出力は落ち、製造業も不振。対して、レジャー、hospitality、小売り、proffesional や business serviceでの雇用の伸びは数万の単位であり大きい

  7. よって、賃金の伸びは低い。4月の対前年同月比の賃金の伸びは1.9%で、FRBが目標としているインフレ率目標の2%に届いていない。もっともアメリカの今のインフレ率は1.2%前後で、賃金の伸びはそれを上回っている
 などである。消えたのは小売売上高、耐久財受注などの最近の統計の悪さから出ていた「アメリカ経済失速懸念」であり、世界の中央銀行が引き続き利下げを続ける中で(今週はECBやインド連邦銀行など)、「(世界経済への懸念は残るが)少なくとも資産価格は上がる」との一種の確信である。

 今の段階ではニューヨークの金曜日の引値はまだどうなるかは分からないが、大幅高はほぼ間違いないだろう。米雇用統計を受けて、ヨーロッパの株価も全般に上がって終えた。このトレンドは来週の日本市場にも影響する。あとちょっと気になったニューヨーク・タイムズの雇用統計関係の文章を備忘のために掲載しておきます。

Another positive sign was that the size of the labor force increased, while the total number of unemployed Americans dropped by 83,000 to 11,659,000. What’s more, the ranks of the long-term unemployed, defined as workers who have been out of a job for 27 weeks or more, declined especially sharply, falling by 258,000 to 4.4 million. That’s still far above what’s typical at this stage of a recovery, but it is a marked improvement from past months. The long-term unemployed have been a particular cause of concern for economists in this recovery, because skills degrade the longer a person is out of the work force, and employers are reluctant to hire someone who has not held a job in a while.

The least-educated workers continue to bear the brunt of elevated joblessness, with the unemployment rate for workers who failed to graduate from high school rising to 11.6 percent from 11.1 percent in March. At the other end of the education spectrum, unemployment among people with a college degree or more remained at a low level, rising by a bare 0.1 of a percentage point to 3.9 percent.

(追記=結局、ニューヨーク株の引値はダウが142ドル38セント高の1万4973ドル96セント。SP500が16.83高の1614.42。ダウは4月11日以来、約3週ぶりに過去最高値を更新。高値は確か15010ドル。SPも史上最高値。ドル・円は99円00〜03銭の引け)


2013年05月03日(金曜日)

 (10:00)朝の森本さん遠藤さんとのスタンバイを終えて一端寝た後に起きて、「そういえば朝から渋滞ってことだったけど」と思って、日本道路交通情報センターのマップで各地の渋滞状況を見たら驚愕。それこそ、日本全国で渋滞が発生している。どえらい期間なんですね、「Golden Week」とは。

 いや、午前7時のイントロの森本さんとの話が”渋滞”についてだったのです。「渋滞することは分かっているけど、出かけなければならない状況」について。それはあると思う。だって、出かけるのを午後にしたら、その分だけ確実に目的地に到着するのが遅くなる。「わかっちゃいるけど」でしょう。

 地図を見ながら「うーん、連休中は車でのお出かけはよっぽど余裕を見てでないと」と思いました。それにここ数日で高速道路を走って思ったのですが、そこかしこで事故が発生している。追突が多いかな。トルゲートで追突していた例(トラックがセダンに)もあった。イライラせずにいかないと。

 ところで、昨日のタイムラインにゲストでいらっした佐々木さんの話は面白かった。全くの素人なのにアプリ「日本国憲法〜シンプルに憲法を確認する....」を作ったら「ビジネスカテゴリー無料アプリ部門の1位」になったというのです。

 今まで私は全く「アプリを作る」という発想をしたことはなかった。「どえらく難しそう」だしプログラミングを習ったこともない。しかし佐々木さんの話を聞いていて、「本くらい買ってみようかな」と思いました。

 90年代の半ばに自力でHP(http://www.ycaster.com)を作ったのも、考えてみれば「本を買う」ことから始まった。2冊くらいから始めた。htmlを覚え、そしてそれをコンテンツにはめていった。だから出来るはずです。

 今は分からない事があれば、ネットに投げればよい。当時もそうでしたが、今はそれが簡単にできるし、教えてくれる人も多い。うーん、冗談じゃないく....と思っています。本は確実に買います。

 問題は何をアプリにするのか.....ですが。どのアプリも、私にとっては帯に短し襷に長しなので。私的なニュースのチェック順...などは自分で使って便利かも知れない。


2013年05月02日(木曜日)

 (05:00)4月最終日と5月初めの日の二日に渡って行われたFOMCは、第四パラグラフに今までになかった一つの文章を挿入した声明を発表して終了しました。今回はバーナンキの「声明発表後記者会見」がないので、それが何を意味するのかは推測するしかない。3月のFOMCの声明の第四パラグラフは以下の通りでした。

The Committee will closely monitor incoming information on economic and financial developments in coming months. The Committee will continue its purchases of Treasury and agency mortgage-backed securities, and employ its other policy tools as appropriate, until the outlook for the labor market has improved substantially in a context of price stability. In determining the size, pace, and composition of its asset purchases, the Committee will continue to take appropriate account of the likely efficacy and costs of such purchases as well as the extent of progress toward its economic objectives.
 それが今回の声明では以下の文章になっている。新しく挿入された文章は赤くしておきました。それだけが新たに挿入されている。
The Committee will closely monitor incoming information on economic and financial developments in coming months. The Committee will continue its purchases of Treasury and agency mortgage-backed securities, and employ its other policy tools as appropriate, until the outlook for the labor market has improved substantially in a context of price stability. The Committee is prepared to increase or reduce the pace of its purchases to maintain appropriate policy accommodation as the outlook for the labor market or inflation changes. In determining the size, pace, and composition of its asset purchases, the Committee will continue to take appropriate account of the likely efficacy and costs of such purchases as well as the extent of progress toward its economic objectives.
 挿入された文章を直訳すると、「FOMCは労働市場またはインフレに関わる見通しが変化するのに合わせて適切な緩和政策を維持するために、資産購入のペースを上げる用意も、下げる用意もある」となる。

 これは一見当たり前のことを言っているように見える。次の文章「In determining the size, pace, and composition of its asset purchases....」はペースにも既に触れているからだ。この文章は今回のFOMC以前にも入っていた。ではなぜペースだけを取り上げて「上げる用意も、下げる用意もある」と指摘し直したのか。

 それは”強調”したかったのだと思う。どっちにも変えられるよ、と。では今はどっちに変わる可能性があるのか。つまり、「上げる用意」の方か、それとも「下げる用意」の方か。

 少なくともマーケットはその時点では、「上げる用意」の方に取った可能性が高い。なぜなら、ニューヨークの株価はそれまでの100ドル近い下げから、FOMC声明の直後に少しだが下げ幅を縮小した。

 一般的に考えれば、FOMCについてはアメリカ経済の最近の強さ故に”出口戦略”が語られそうな雰囲気があった。だとしたら、「下げる用意」の方に思考が行きそうだが、そうはならなかった。なぜか。この問題に関連して、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事は以下のように指摘する。

One of the bigger shifts for the Fed since its March policy meeting is on the inflation front. The Commerce Department reported Monday that consumer prices-as measured by its personal-consumption-expenditure price index-were up 1% in March from a year earlier, the smallest year-on-year increase since late 2009.
 更に言えば、アメリカ経済は最近言われていたほど強くないかも知れない、という見方が強まっている。26日発表の2013年1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)は前期に比べ年率換算で2.5%増と市場の事前予想を下回った。となれば、「出口戦略」どころか「緩和は続く」と考えるのが自然だ。

 また1日の朝に発表された経済指標も良くなかった。景気拡大のペースが鈍いこと、消費も弱いことを示していた。「 A reading indicated that the manufacturing sector remained barely in expansion territory, in line with expectations, and March construction spending declined 1.7% from February, on expectations of a 0.7% increase.」とウォール・ストリート・ジャーナル。

 引値はどうなるか分からない。しかしFOMC声明でちょっと戻したニューヨークの株は、その後100ドルを超える下げとなっている。どこの中央銀行も、景気と物価の制御には苦労している。それにしてもアメリカでも物価下方圧力が強いと言うことは、日銀の政策の先行きをも心配させる。「本当に2%の物価上昇は出来るのだろうか」と。


2013年05月01日(水曜日)

 (09:00)おやもう5月ですか。一年の折り返しも近い。早いですね。

 ところで今日面白いと思った新聞記事は、「China Manufacturers Survive by Moving to Asian Neighbors」というウォール・ストリート・ジャーナルの記事です。中国でも人手不足が深刻化しているということは知っていた。しかしこれまでとは知らなかった。

 この記事によれば、シンセンの例えば縫製工場などは利益の出る賃金水準で人を集められずに、ベトナムとかインドとかに展開を始めているという。毎年のように賃金が20%も上がる中国では、採算が取れなくなって、「より賃金の安いところ」を求めて中国の企業そのものが工場の立地を海外に移しているというのだ。

 ということは、「中国はもう世界の工場じゃない」ってことです。今まで新聞などが、「世界の工場」というのを枕詞に中国を語ってきたが、それはもうない、ということです。

 ということは、「じゃ、中国に何が残るのか」です。日本の経験を頼りにするなら、「安くできる」だけのものは海外に出て行くので、「ここでしかできない」「ここで作ったものに特徴がある」「性能が良い」というものしか残らない。労働賃金が上昇すると言うこと、通貨が切り上げると言うことはそういうことです。

 問題は、今の中国にそういう産業があるか、そういう技術やデザイン力があるか、という問題です。なければ、利益を出せる産業は国内で少なくなる。私が知っている限りでは中国はこれといったブランド力を持つ商品を生み出していない。「やっぱりこれは中国製が良い」というものはないのだ。

 ということは、「中国は産業構造の高度化が必要」ということになる。高度化でも良いし、デザイン力のアップでも良い。それがまだ非常に弱い。中国の企業でも努力をしているところはあるが。

 その為には「技術」が必要です。それは日本やドイツ、それにアメリかなどの企業がもっているものですが、中国と日本の関係は良くない。中国が”政治の国”であることを承知で言うならば、今の中国の置かれた状況は、「次の経済的発展を目指す中国にとっても良くない」ということでしょう。



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