2013年10月31日(木曜日)

 (10:25) 今日これまでに読んだもっとも興味深い記事は、「習氏の弾圧策裏目…胡錦濤派と闘争激化も」でした。しかし私には「党内闘争」はあまり興味がない。そうかな、と思うだけ。

 興味を持ったのはこの記事の中に、「しかし、香港の人権団体によると、今回の突入事件の死者の一人は、新疆ウイグル自治区ルクチンで6月に発生した暴動の際に、警察に射殺されたウイグル族の遺族だという。」という記述だ。

 天安門に突入した車の同乗者3人については他に興味深い報道がある。それは「一人は高齢の女性だった」というものだ。この二つの報道からは、もしかしたらその女性は「警察に射殺されたウイグル族」の青年の母親だとも考えられる。

 「3人の構成」は男女、年齢ともばらばらだったという報道もある。彼等はガソリンを社内に用意して天安門広場に白いSUVで突入し、柱に衝突した後に車内に持ち込んだガソリンに点火・爆発させ(自爆)、そして車が炎上したというプロセスだと思う。

 ということは、天安門の事件はそのまた背後に組織があるかも知れないが(日経の記事の通り)、最大の要因は「家族としての復讐」という可能性もある。母親まで参加しての。

 「ウイグル族説」に関しては、「中国当局の陰謀では」という見方もある。ウイグルに弾圧を強めるための。しかし私は違うと思う。それだったら、ウルムチか何かで事を起こせば良い。

 起きた場所は、中国共産党の聖地だ。毛沢東の肖像の前で火炎が立つというあの構図は、共産党がもっとも嫌がるものだろう。中国要人の住居にも近いところで、こんな仕掛けが出来るわけがない。彼等は焦った。だからネットの映像を一生懸命消している。

 今回の事件が、「息子を殺された一家の復讐」ととらえれば、「ウイグル族」というのはむしろ副次的な環境かも知れない。無論中国当局が「銃を向ける」のはウイグルとチベットの両方が多い、ということはあるだろうが。

 今回の事件で「ウイグル族への締め付けが強まる」との見方がある。しかし怒りが一定のレベルを超えると、自爆に繋がる。締め付けは強まるかも知れないが、自爆が増えたらそれは政権にとって好ましくはない。

 中国では、「当局への恨み」を背景とする事件は嫌と言うほど起きている。それが群体性事件に発展したり。漢族の中でも同じ事で、農地を地方政府役人に追われた農民、賄賂を要求された露天商などなど当局に対する怒りを抱えたのはウイグルやチベットのみではない。漢族でもそうだ。

 そういう意味では、ことさら「ウイグル」を強調するのは、中国当局の狙いに乗ってしまうことになるのかも知れない。だから私はその見方に与しない。はっきりしているのは、「自分の命を捨てても、何かを主張せざるを得ない人が中国で増えている」という事だ。漢族、ウイグル、チベットを問わず。

 それの方が客観的事実として重い。そして比較的優遇されている街の民も、有害な空気に悩まされている。


2013年10月31日(木曜日)

 (06:25)今朝方発表されたFOMC声明は、本当に予想通りの「驚きなし」で、変わる可能性があると思われていた主要な単語(成長に対する moderateなど)もそのまま。だから私には声明そのものより以下の関連ポイントが興味深かった

  1. 二期目を受諾するときに「出口にメドをつけること」を理由にしたバーナンキ現FRB議長は、結局”出口”に触れることなく退任する可能性が強くなった
  2. ”出口”を作る役割を背負うのは、「雇用重視」が主張のイエレン次期議長の役割になるが、これはやや ironic である(彼女に関わる議会の承認手続きは11月の中旬に始まる 彼女は民主党議員達にウケが良い)
  3. 今回からFRBは失業率統計のメディアに対する発表方式を随分と厳しくした。「事前に漏れている」との批判に対処した
 などでしょうか。「財政が成長の邪魔をした」なかで、そして来年早々にもまた同じ騒ぎが起きそうな中で、そして政府機関の10月全般における政府機関一部閉鎖で統計もゆがんでいる中では、「FRBは政策を動かしようもなかった」というのが当たっている。9月のFOMCでは、「(もっとQE3を縮小するに当たって)証拠を見たい」と言っていたのに「(その証拠が)見れなくなった」わけだから、待つしかない。

 バーナンキさんは自分が始めた超緩和。セントラル・バンカーとしては、その終了を本当に見届けたかったんでしょう。しかし多分無理です。失業率は下がっているが、その「質」は悪化している。一度その事実に会見で触れた以上、FRBは率だけの低下ではQE3を縮小、ないし打ち切れない。今は一般的な見方(着手に関する)は「3月」ということになっているらしいが、私は年央に近づくと思う。

 今回からFRBは雇用統計の公開方式を随分厳しくした。milliseconds の事前漏れで相場が動いているという批判の高まりの中で取られた措置。そりゃ統計や声明のような重要データがほんの少しでも事前に入れば、今の高速取引の時代は超有利です。

 記者さんからは全てスマホ類を取り上げてFRBの一室に入れ、その部屋で10分前に声明を手渡し、「読むことは出来るが、外部に送れない」状況を作り、時間が来たらFRBのネット回線でのみ外部への送信が出来る....という方式にしたらしい。

 FRBは専用回線の通信を監視・制御できるんで、「もう事前漏れはなくなる」ということでしょう。これまでは記者は多分自分の会社には記事を送れていたのです。多分。そして各社がリリース時間を守る、という方式だったと思う。FRBはその紳士協定方式をやめた。

 え、グーグルグラスを付けていたら.....。時計(iやスマート)は....。というわけで、いろいろな問題は今後も起きるんでしょうね。10分前に渡すのは、「記者が声明を読み込む時間が必要」だからでしょう。リリース時間に初めて読ませて、記者が直ぐに慌てて送れるとなると、そりゃ思い違いとか、読み違いがそのまま世界に伝わって大混乱発生の危険性がある。

 10分間読み込め、その上で間違いないように速報文章を構成できるというのは良いのでは。イエレンFOMCでは構成メンバーも随分変わりますから、実質的にはその力関係がどうなるかが興味深いな。声明全文はFRBのサイトでお読み下さい。


2013年10月30日(水曜日)

 (23:25)まあでもね、この記録を見ると、ジャイアンツはよう「2勝2敗」の五分で済んでますよね。日本シリーズの打率は楽天が0.313、対して巨人のそれは0.161(暫定で変わるかも知れませんが)。半分しか打っていない。

 さて打率は....と見ると、楽天には3割打者が7人いる。巨人には二人。うち矢野は昨日初めて出てHRを打った後は、今日は2−0での0.333。実質的に長野の0.400が書くに値するのみ。過去4試合で見ると、ヒットの合計数は楽天41、巨人は20。笑える。

 坂本と阿部とロペスと高橋(本日は打数なし)は依然として超貧打。だからアンドリュー・ジョーンズの3点本塁打で楽天が先制した試合を「ようひっくり返せた」と原監督は思っているのでしょう。

 星野さんは必ず来る仙台の第六戦でマー君を入れてくるのでしょう。「仙台決戦」というわけです。もう一度マー君は「2013年は全勝」という記録を作れるかどうか、のチャレンジをすることになる。

 見れるかどうか分かりませんが、明日のMLBも楽しみですね。「Ninja 上原」が出てくるのか、Ninjaそのものでいられるのか。無論いて欲しいのですが。心情的にはボストンを応援しているのですが、ワカは恐れ知らずの若手ですから。それにしても向こうは寒そう。上原によればボールが滑りやすいとか。


2013年10月30日(水曜日)

 (19:25)今日のを含めて最近聞いた面白い話しを。日々いろいろなことが起こっている。

 メイヨー、メイヨー=修理に出していた眼鏡を取りに銀座の眼鏡屋さんに行ったおり、「どうですか、最近は ?」と知り合いの店員に聞いたのです。そしたらその答えが面白かった。

 「中国からのお客さんに救われているんですよ.....」(店の人)
 「え、眼鏡は作るのに時間がかかるのに.....中国からの観光客が買うんですか..」(私)
 「フレームだけ買っていくんですよ」(店の人)
 「へえ、レンズは向こうで入れるんですか。でも何故。向こうにだってフレームはあるでしょう」(私)
 「Made in China が信用できないって言うんですよ....」(店の人)
 「へえ、野菜から何から何まで”中国製”に疑念があるって言うことですか.....中国の人には....」(私)
 「そうなんです。だからこの店でもフレームを見て Made in China のフレームだと、メイヨー、メイヨー(いらない、いらない)と言うんですよ」

 3年間の我慢=おとといかな。東京でタクシーに乗って運転手さんと話しをしていたら、六本木での厳しい交通取り締まりの話になった。交差点の近くでは客の乗り降りも以前は違反になり、運転手さんはチケットを切られていた。

 「最近はどうですか」(私)
 「でも、さすがにタクシーの乗り降りだけでは違反チケットは切られなくなりました。だってそんなの無茶ですよ。でも警察官のそれではない普通の服装の女性(覆面警官)が突然取り締まりに出てきたりして、六本木界隈は本当に相変わらず厳しいんですよ。」(運転手の方)
 「そんなんだったら、六本木周辺だけで直ぐに6点いっちゃいますよね(ちょっと大袈裟!)」(私)
 「いや、私の仲間でも多いんですよ。皆罰金は自分持ちですから。お客さんに言われると、やはりどこでも止めなきゃいけないですから....」(運転手の方)
 「そうですよね」(私)
 「だから、皆三年が過ぎてくれって言っているんですよ。今の署長さんが六本木の取り締まりを厳しくしたので....。普通任期は3年じゃないですか。そう言ってるんですよ、皆で」


2013年10月29日(火曜日)

 (11:25)最近いろいろな問題があるので、「あれ、みずほっていつ設立だっけ」と思って調べたら、1999年8月ですか。「第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行は、全面的統合による新しい金融グループの結成を発表」とみずほのサイトに説明がある。

 そこにある写真を見ると当時の三行代表(頭取 ? 会長 ?)の懐かしい顔が並んでいる。みんな顔に覚えがある。名前はちょっとという感じですが。もしご存命だったら、この方々は今の「みずほ」をどう見ているんでしょうね

 当時を思い出すと、「(あの三つがね)凄いことが出来るものだ」という見方がある一方で、「大丈夫かい」という先行きへの疑念があった。合併できた第一勧銀と大きな合併をへずに来た富士。この二つは商業銀行ということでは凄く似ていた。行員も同じような印象だった。対して、IBJは長期信用銀行の雄で、二つとは全く体質も役割も規模も違った。

 この三つの中で一番先行きを見通せない銀行になっていたのは、私の理解によればIBJで、何の話しから出たのか知らないが、この3人が意気投合して「みずほ」が出来た。しかし私の印象によれば、多分銀行内で使う言葉(帳票の呼び方一つにして)も違ったし、行員の性格も違った。私としては一番話しをして面白かったのはIBJの連中です。しかし外見は三つの銀行はまだ矍鑠としていた。

 「もううちは合併でしか生き残る道がないんだ」と多くの社員が思い込まことを余儀なくされる合併ではなかったから、それぞれ3行の行員は「なぜ」と思いながら、「不利な立場に立たされるなんてまっぴら」と思いながら仕事をした筈で、恐らく今もそうでしょう。

 同じ組織体だが、「中には三つある」といっても良い状況だ。これは「コーポレート・ガバナンス」から言えば最悪な状況だ。多分行内の通達もそれぞれのグループが異なった視点から見ることになる。

 加えて2011年の大きな地震・津波のあとのATM不調による行内大混乱で大きな人事異動を余儀なくされるなど、「ちっとも行内が落ち着かない状況」が続いた。多分今回の事件でもまた行内は混乱するでしょう。

 当時の判断(三行合併)は、「いったい三行にとって良かったのか」という見方は残っていると思う。それは確かにある。しかし今言っても始まらない。既に一つのエンティティーになっているわけで、瓦解は許されない。とすると、どうやれば出来るのか。

 それは多分、トップのクビをすげ替えることではない。社会的にはそれが一番なんだろうが、JALと同じじゃないかな、と思う。JALも誇りの高い社員が多かった会社だが、企業としても行き詰まって、今やっと回復基調。

 しかしJALと「みずほ」では違いがある。JALは破綻し(一般的な意味で)、会社再生の法的手続きを経た。JALの社員だったら自分が入った時のJALと、危機の時のJALの違いを噛みしめながら再生に向かわざるを得なくなったに違いない。

 「みずほ」は銀行でそもそも too big to fail のもっとも具体的な対象だ。むろんそこまで経営全体は大きな問題に直面していないが、株価を見れば他のメガに比べて劣っているのは明らかだ。「しぼりがいがある」銀行だと思うが、まだ絞れもしない。

 仮に2001年の春から入った新人からを「みずほマン」だとすると、その連中の積み重ねは12年ほど。つまり34〜35才。その上は皆過去の三行名を背負っている。多分アルファベットで自分たちを色分けしている。

 ということは、「みずほ組 みずほマン」が上(経営トップ)に出てくるのは、あと最低15年はかかる、ということになる。今度が最後で、それまでに旧弊を引きずった問題はもう起きないだろうか。多分全ての組織がそうであるように、きっと起きる。多分ひきずりがない組織より引き続き多く起きるだろう。それが問題だと思う。

  ところで、昨日朝鮮日報を久しぶりに見たら、以下のような興味深い記事が。「韓国経済におけるサムスンなど一部企業のガリバー状態」は以前から興味を持って見ていましたが、また進行したようで。健全な経済とは言えない。

 韓国企業が昨年上げた純利益のうち、約3割をサムスン電子、現代自動車、起亜自動車の3社が占めたことが28日までに分かった。

 韓国銀行(中央銀行)が国税庁の資料に基づき集計した「企業経営分析」と金融情報会社のエフエヌガイドによると、昨年のサムスン電子、同じグループの現代自と起亜自の当期純利益(単体決算書ベース)は計24兆8000億ウォン(約2兆2750億円)だった。

 これら3社を含む韓国企業46万4425社の昨年の純利益は86兆6000億ウォンで、3社が28.6%を占めた。3社の純利益が全体に占める割合は2009年は14.0%にすぎなかったが、2010年は16.2%、2011年は18.9%に上昇し、昨年は2009年の2倍以上となった。


2013年10月28日(月曜日)

 (09:25)「おまえが頭を熱くしてどうする」と昨日はテレビに向かってつっかかってしまいました。マー君へのインタビュー。こちらが聞きたいことを全く聞かないアナウンサー。日本のスポーツアナのレベルってどうなんでしょうね。

 タイムリーヒットを打った銀次がニコニコ顔で登壇したのに対して、マー君はむすっとしたまま。何かが不満そうなんです。見ている方はまずそれが気になる。しかし頭が熱くなったアナウンサーは、ただただ「おめでとうございます.....」で話しを始め、マー君がアナウンサーを「うざい奴」という顔で見ているのも気がつかない。

 聞いていることも月並みなことばかり。あれじゃ視聴者の関心に合致しない。何するのかと思ったら、アナウンサーがスタジアム全体の盛り上げ役になっていた。こまったものです。私があの場面でアナウンサーに聞いて欲しかったのは

  1. (最初に)にこりともしませんが、何か不満でもあるんですか
  2. 寺内にホームランを打たれたときには、手を抜いたんですか(with わらい)
  3. その時もその他の時も何かつぶやいていましたが、何を言っていたんですか
 「1」を聞けば「完封できなかったこと」という答えが返ってきたはずです。「2」にはノーと答えるでしょうが、ゲーム中でも球が甘く行くと自分を責めるように何か小声で喋っていた。自分に。ああいうのを我々は聞きたいわけです。それを聞いてくれないと。

 最近はBSでMLBを見ていても、選手の名前は間違うは、チームに関してちぐはぐなことを言うし。種目も増えているし、波も増えて中継も増えているので、仕事が大変なのは分かりますよ。しかし、対象には興味は持って欲しいな。

 ところで、昨日はマー君の熱投127球で楽天が勝って1勝1敗のタイに。星野さんが言っていたように、楽天サイドに凡プレーがいくつかあったが、マー君の力投がすべてこれを救った。やはり凄い投手です。来年アメリカに行くとしたらどういう選手になるのか。

 舞台は東京に。仙台の2試合で巨人が打ったヒットの数は「7」(4、3)。三番の阿部、5番の高橋、6番のロペスにまだ一本もヒットがない。楽天の選手は第一戦でヒットを打たなかった選手でも第二戦では打った人が多かった。

 「二つ勝てなくて残念」という印象の方が多いのかも知れないが、数字を見ると巨人にとっては「まあこれでよく1勝1敗のタイで済んだ」というものです。第三戦はこれら「ノーヒット組」がヒットを打てるかどうかが一つの鍵でしょう。

 巨人は2試合で22個も三振を献上している。巨人の二試合ヒット7に対して、楽天は二試合で18本(9、9)打っている。星野さんは第二戦の勝利の後のインタビューで、「東京ドームでは打線が爆発してくれるでしょう....」と述べているが、既にある程度は打線は爆発していると言える。

 にもかかわらず取った点が「2」。肝心なところでヒットが出るかという点と、則本、田中以外で勝てるかどうかが鍵。星野さんの「打線爆発願望」は、この二人以外の投手への不安感なんでしょうね。巨人のノーヒット組も、「このままでは」という危機感はある。そこがどう出るか。

 ところで今はMLBのワールドシリーズの第四戦が進行中。昨日の負け投手は記録上二転三転して、結局ワークマンになったようです。上原には負けは付かなかった。ボストンが痛いのはナポリが使えないことかな。


2013年10月27日(日曜日)

 (13:25)ははは、セントルイスでのワールドシリーズ第三戦は、思いもしない終わり方。「走塁妨害」でワーベース与えられる形。5−4でセントルイスの勝ち。

 ボストンの三塁手もわざとではない。しかし実際にランナーが走る前に横たわってしまって、足が上を向いていた(上げなければ良かった?)。その上を走ろうとしたランナーが躓いた。それを3塁審判が「走塁妨害」と判断した。でホームイン。こんな終わり方は見たことないですね。

 しかし結果的にはボストンの負け。負け投手は上原と言うことになった。その前には田沢が打たれているので、今日のボストンの日本人選手は不運だった。田沢の打たれた球はホリデーがうまかった。二人にはまた明日頑張ってもらいましょう。

 昨日のラジオは聞いていて良かった。野村節が爆発。ノーアウト1塁で打者は3番銀次。全くバントの気配がないのを見て、「星野さんが日本シリーズで優勝できない訳が分かる」と一言。笑ったな。彼の推奨はバンドなんですよ。

 野村節は全体的に懐かしいというか、古いというか。「根拠を知りたい....」という発言が何回も出てくる。彼には星野采配が不満なんですよ。もっとも原采配にもいろいろ言っていましたが。

 今日のカージナルス対レッドソックスは面白かったが、やはりエンディングはヒットか何かで終わらないと。昨日の日本シリーズも面白かった。「松井の暴走」なんでしょうね、あれは。亀井のキャッチはチームを救ったという意味でも「スーパープレー」でしょう。星野さんはそうではない、と言っていますが。

 今日は足を引っ張っている銀次(名前ですよね。名字は.....)がどう活躍するかと、巨人の打者が田中をどう打つか。これは見物。ところで、今日の興味深いニュースは「サウジ女性の一斉ドライブ」かな。


2013年10月26日(土曜日)

 (18:25)笑えるな。日本シリーズの第一戦。とりあえず最初は野村さんの解説でも聞くか、と思ってラジコでニッポン放送にあわせ、テレビをサイレントにしてテレビ朝日を見たら、恐ろしいことが。

 なんと、ピッチャーが投げる球にして3球くらいラジコに遅れがある。ラジコの遅れに関しては、「あって2〜3秒」と思っていたのですが、それどころではない。多分20秒以上違う。これには驚きました。

 以前調べたときは、もっと差は小さかったと思ったのですが、それにしても違いすぎる。ということは、事故などの「速報」も20秒程度遅れると言うことでしょうか。ちょっと大きすぎる感じがする。

 ところで今日は、Roundup World Nowで取り上げたのですが、その時は外観だけでしゃべったこともあって、東京駅八重洲駅の「グランルーフ」を見に行ったのです。前は大阪に向かう急ぎの時でしたから。そこでもう一度見て見ようと改めて行った。

空が抜けていて気持ちがいい  駅ビルサイドはもう工事が完成していて、ゆったり歩ける。二階に当たるデッキがなかなか良い。吹き抜けになっていて、横なぐりの風の中で雨が降っているときは厳しいでしょうが、晴れの日は随分気分が良い。

 良いのは、まず実にゆったりしていること。空が抜けているように感じる。次にサイドの壁にまがいものですが植物が埋められていて、それが模様となって良い雰囲気をかもしだしている事。なかなか良い感じ。

 そこから見る景観は八重洲ですからちょっと問題がある。ビルも揃っていないし、不揃いな街の印象。しかしこのエキサイトを八重洲から見ると、夕方から夜にかけては実に綺麗に見えるだろな、と。デッキレベルで目立つのはドコモかな。多分駅の反対側にあった店だと思う。

 面白いのは、ルーフと名前が付いているのに、その名前が付いている地下街があること。「グランルーフで朝食を」とあちこちに書いてある。ということは、このコーナーの店は朝飯のサービスが充実している ?

 それにしても、グランフールは大丸の地下街に繋がり、この二つは八重洲地下街に繋がる。それはそれは広大な商店街です。丸の内サイドもKITTEから丸ビル、新丸ビル、そして丸の内中通り、「いーよ」と繋がる。

 人はたくさん出ていました。東京駅はこのところずっと「新装開店」が続いていますから。土曜日と言うこともあったかも知れない。店もいい。商店街として素晴らしく完成しているように見える。

 他の街にとってはちょっと脅威ですね。日本の臍にも位置していますから。


2013年10月26日(土曜日)

 (07:25)午前2時過ぎにあった地震は気が付きましたが、小さかったので震度も確認せずにまた睡眠。朝テレビを観たら「震度4」のところもあって、結構大きかったんですね。

 今日の日本シリーズ第一戦で仙台入りしている両軍の選手達もその震度に揺られたはずですが、「何割が気が付いて起きたか」は面白い問題かな。むろんなかなか知る事は出来ませんが。東京の「2」と違って「4」でしょうから、大部分の人が起きたかな。

 台風が来ているので、相変わらず雨がちの冴えない天気ですが、天気予報によれば明日から一週間は大分天気も回復して晴れの日が多そうです。その分寒くなりますが。

 ところで、海外のメディアを見ていたら「中国が消費者法で外資たたき」という記事が関心を引いた。同社は「ギャラクシーS3」「ギャラクシーノート2」については、無償修理や交換に応じることを決めた、という。

 つまり「とっとと謝った」ということらしい。この問題は、中国国営中央テレビ(CCTV)が21日夜、サムスンのスマートフォンの問題点を30分間にわたり集中報道して表面化。それから2日で謝罪に追い込まれた形。同局はフリーズの発生やアフターサービスの問題を指摘したという。

 スマホのフリーズね。そんなのしばしばあるでしょう。PCだっていつもある。それでメーカーを訴えていたらきりがないと私など思う。いちゃもんはいくらでも付けられるわけです。アップルもそうだが、簡単に謝り過ぎる。

 「中国市場は大きいので」「消費者の数も多いので」と思ってターゲットになった企業は、何故次々と簡単に謝るのでしょう。それはメーカーにとっても、そして中国にとっても良くない。

 なぜか日本のメーカーがターゲットにはなっていない。尖閣で既に対立していていろいろ問題があるので、日本のメーカーをターゲットにするのを控えているのでしょう。しかしその態度はいつでも変わる。

 これでは「中国市場に真剣に取り組もう」という外資系の企業は今後少なくなるのでは。それは中国にとっても不幸なことです。


2013年10月24日(木曜日)

 (13:25)上原の出番はなかったですな。田沢が出ただけ。コズマ(カージナルス)のエラーがあってゲームが壊れた。ボストンの8対1の勝ち。試合としてはボストンの一方的展開で、面白くなかった。

 それにしても、上原が「きつい」「精神的に」「疲れた」とインタビューで盛んに言うのが気になります。あまりそう言っていると、実際に自分でその気になってしまう。出さないで最後までやらないといけないような気がしますが....

ちっちゃなちっちゃなランナー  それにしても、今日のBSの放送では松井選手がゲストだった。彼が一つ、解説の田口さんが二つ(フィリーズとカージナルスで)持っているチャンピオン・リング。3個も放送席に揃ったのは凄かった。

 リングにあれだけカメラが寄ってくれたのは初めてでした。明日は上原が出てくるような展開がいいな。最後までワクワクするような。それにしても、オルティーズのHRの一つをもぎとったベルトランの脇の怪我が気になります。

 ところで、なぜか録画に残っていた昨日の「試してガッテン」は面白かった。記憶力をいかに維持するか、というテーマだったと思った。ポイントは

  1. 「思い出す力」は年齢の進化と共に低下するが、「覚える力」は低下しない。よって、誰もが自分の記憶力には自信を持つべし
  2. 低下する「思い出す力」を引き出すには、「場所細胞」(place cell)を使うのが賢明
  3. 記憶力を司る「海馬」のパワーは年齢の進行にあらがって有酸素運動を続けることで押し上げることが出来る
 「場所細胞」(place cell)というのが面白いでしょう。それは何かというと、「動物がある特定の場所を通過するときにだけ発火する海馬の錐体細胞である」とある。我々もいろいろな場所を通過するときにはこの「発火」が起きて、場所を記憶していると考えられるのだそうです。

 で何かを連続的に覚えるには、この「場所細胞」に乗せてその言葉なりを覚えると良いらしい。そうすると記憶力、特に思い出す力が劇的に向上するのだそうです。そう言えば私も、「これは覚えなければ」ということは、引き出し(頭の中の)なりの場所を使っている。

 面白かったのは、「海馬(記憶や空間学習能力に関わる脳の器官)は有酸素運動で能力アップする」という点。国際記憶力テストの優勝者のドイツ人が、「私は毎日サイクリングしているから記憶力を維持できる」と言っていたのが笑えた。確かに。

 私も別にその為ではないが、楽しいからせっせと運動しよおっと。写真は今日の皇居端で見つけた小さな小さなランナー(運動者)です。


2013年10月23日(水曜日)

 (06:25)あーあ。どえらく反省。OSのアップデートなど朝やるものではないですね。思っていた時間に外に出ることがかなわなくなってしまった。

結構な時間がかかる  朝起きたらアップルが iPad や miniなどの新製品を発表したという記事の中に、マック用の新しいOSを無料で公開した、とあったので、「どれどれ」を開いたらアップデートできる状態に。

 「じゃ、しちゃえ」と思ったのがいけなかった。ダウンロードからインストールまで結構時間がかかる。あーあ、体を動かしたいのに。両者の間は時々しかやることがないので、iPhoneのソフトウエアアップデートを確認したら、なんだか「iOS:7.0.3」とかが出ている。暇だからこれも「やっちゃえ」。

 なんだかんだでずっと今日の朝はアップルに付き合わされました。「iOS:7.0.3」にはなんだか「キーなんとか」という機能が付いたと。なんですかあれは。「便利だが危険?」あとで調べますが。


2013年10月22日(火曜日)

 (22:25)しばらくは米金融政策における「量的金融緩和の縮小」(tapering)は出来ないんでしょうね。「9月を最新とする3ヶ月ほどの雇用統計」を見ると。

 何よりも直近の9月の非農業部門就業者の増加数が14万8000人と少ない。予想は18万人だった。8月分は19万3000人増と当初発表の16万9000人増から上方改定されたが、7月分は逆に8万9000人増と前回発表の10万4000人から下方修正。

 この一連の統計は「アメリカの政府機能の一部閉鎖」の前で、来月の8日に発表される10月分の統計は、約半月にわたった政府機能の一部閉鎖の影響を受ける。当初は政府職員だけで80万人、その後は軍関係者が職場に戻ったことから、約その半分が職場を失った状態だった。少なくとも月の前半は。

 加えて、連邦公園、連邦博物館内などのレストランや土産物店などでの職場も閉鎖されていた。よって、この「政府機能の一部閉鎖」が10月の雇用者数を減らすことは間違いない。ニューヨーク・タイムズは以下のように報じている。

 The 16-day shutdown and concurrent Congressional battle over the debt ceiling probably worsened employment in the weeks since the September jobs data were collected, both because hundreds of thousands of federal workers and contractors were furloughed and also because anxiety and uncertainty over the budget battle caused consumer confidence to plummet.
 だとしてら、「アメリカ経済の実態はどうなのか」というのが分かるのは、11月分が出てくる12月初めが最初となる。少なくとも数ヶ月間は「アメリカ経済の実態はわかりにくい」状態が続く。失業率が7.2%になったことは、「職を探す人が減った」と理解できる。

 もっともこの統計を受けたイニシャル・リアクションとしては、ドルは対円などでは強く、対ユーロでは弱い。ユーロは1ユーロ=1.3725ドル前後。前回はこの水準でユーロ売りが出たが、今回はどうだろう。ドル・円はこの文章を書いている現在98円41銭前後。

 ニューヨークの株価の先物が強いので、そちらの魅力の方が強いのかも知れない。明日の日本の朝の引けがどうなるのかは知りませんが。米経済の実態がどこにあるのか分からないので、マーケットの動きもなかなか理解が難しい。


2013年10月22日(火曜日)

 (14:25)今日は同情しちゃったな。午後12時50分からのBSニューズを見ていたら、お名前は知らないのですが、女性アナウンサーの声が突然か細くなって、明らかに喉の不調で声が出なくなっている。

 特に冬はあるんですよ。喉に何かが絡まって声が出にくくなることが。私もちょっと風邪気味の時にはそういうのがあるので。「あら、可哀想」と思ってしまった。ラジオはいいんですよ。マイクから顔を離して咳払いが出来る。でも生のテレビではそうはいかない。

 出役をやっている限り気をつけているのですが、あれは予測不可能な時がある。いくら事前にのど飴をなめていても。あのアナウンサーは終わったあと注意されるのかな。可哀想。

 ところで、日本シリーズの楽天対巨人は楽しみだな。気持ちの面では星野さんがあまり好きではないという点以外は、「楽天!勝ってもいいよ」という気分ですが、そうは簡単にはいかない気もする。

 対ロッテ最終戦の9回はマー君にMVPを取らせたい気持ち、興行的な配慮があったのだろうが、8回の則本はないでしょう。「抑えがいない」という現実を露呈している。コーチも「やってはいけないこと」と言っている。今朝の新聞は「豪華リレー」とか言っているが、楽天の弱点は明らかです。

 広島対巨人でもそうですが、要するに楽天の外人二人が打てるのか打てないのか、が一つのポイントでしょう。キラとエルドレッドはまったくダメだった。ジョーンズとマギーはどうか。

 最大の個人的興味は、マー君をジャイアンツの打線が打つのか打たないのか。成績を見ると、マー君は一つの試合につき数本のヒットは打たれている。5本とか6本とか。しかし「ここで打たれたら点になる」という時に本領を発揮。顔色も違ってくる。

 時に気を抜き、ピンチでは気を入れて投げている投手と言うことになる。前田が寺内にホームランされたように(私は前田が気を抜いたと見た)、巨人の打線は誰でも大きいのを打てる状態にある。ということは、「気が抜けない」ということで、それがどうなるのか。

 一つ一つの試合でも、シリーズの運びでも、楽天がリードして展開する形が一番面白い。仮に初戦に登板する田中が打たれて負けたら、楽天にはあまり勝ち目はないと思う。楽天は初戦に勝ってやっと五分弱かな。だって先発の数が足りず、中継ぎ、抑えが不足している。


2013年10月21日(月曜日)

 (19:25)へえ、「グランルーフ」って言うのか。なかなか綺麗になりそうだ。

 いつもは大阪に向かうときに東京駅にタクシーなどを着ける際には、丸の内南口のステーション・ホテルの前を使うのです。しかし今日は銀座経由で行ったので、実に久しぶりに八重洲サイドに車を着けてもらった。

大きな綺麗な白い屋根の東京駅八重洲口  そしたら、「奇麗になっているな」という印象。まだ大きな囲いは出来ていて、言ってみれば工事中。しかし、その囲いの奥の建物の構造は見える。綺麗な天井が一本左右に伸びている。照明に映えて白く輝く。

 右がノースタワー、左がサウスタワーで、言ってみれば双子ビル。その間をこの「グランルーフ」という大きな、目立つ天井が筋を通している訳です。多分LED照明なんでしょう。とっても明るい。

 リンクした資料によれば、ルーフは出来ているらしいので、つまり駅前広場がまだだと分かる。「東京駅が街になる」というコンセプトの駅前広場とビルの中。その上にグランルーフ。写真は背を伸ばして囲いの上から撮りました。

 ”グラン”という名前はそういえば大阪にも使われている。確か「グランフロント」。JRは「グラン好き」だ。丸の内サイドの大改装が終わったら、今度は八重洲サイド。東京駅は昔の面影を丸の内サイドに残しながら、大きく変貌することになる。

 ”街”としては、東京駅は既に大きく変わっている。一階と地階に実に使える食料品店、土産物店があり、KITTEには日用品のしゃれた店もある。ほとんど全ての事がエキナカで済む。ナイスです。

 もともと人出の多い駅の中がこれだけ使えるようになると、駅チカはなかなか商売が難しいでしょうね。丸の内の中央通りのようなブランド街にでもしないと。そこからKITTE、丸ビル、新マル、イーヨと続く。八重洲サイドがどうなるか楽しみ。

 ところで、「綺麗ではない」といえば中国の空気ですが、今日はこんなニュースも。あまりにも酷い。

 中国黒竜江省のハルビンで、20日から21日にかけ、大気汚染の指標(AQI)が最悪の状態を示す500を突破し、計測不能に陥った。中国の大気監視サイトによると、主な汚染原因である微小粒子状物質PM2・5は、同市内の一部で21日午前現在、大気1立方メートル中の濃度が最大1000マイクログラムと、きわめて高いレベルに達した。

 新華社通信によると、ハルビン市内の視界は、21日午前に50メートル以下にまで低下。全市内の小中学校が臨時休校となったほか、省内の高速道路が閉鎖された。ハルビン周辺では、汚染物質の拡散しにくい気象条件に加え、20日から暖房のための熱供給が市内全域で始まったことで、汚染に拍車がかかったとみられている。汚染の激しさについて、新華社通信も市内各地で「爆表」(計測不能)を示したと伝えた。

 地元の共産党・行政機関では、工場の排出ガスに監視を強めたほか、収穫を終えた農地での焼却作業をやめるよう指導に乗り出した。

 本格的な冬を前にしてのこの「爆表汚染」。その他の都市にも拡散するんでしょうね。私は、今年の冬は中国の人たちの我慢の限界が試されるとも思っているのですが。


2013年10月19日(土曜日)

 (15:25)今日はとっても良いものを時々目にしたので、皆さんにもお裾分け。「初冠雪の富士山」です。

 たまたまゴルフでした。富士レイク。雨がちの中を移動して、あまりやる気はなかった。ところがスタートしたら、途中から時々雲間から富士山が顔を見せてくれたのです。冠雪して。

 キャディーさんが言うのです。「夕べまでは雪なんてなかったから、これは初冠雪ですよ」と。ナイス。結局雨も降らなかった。本当に時々しか顔を見せてくれなかったのです。でも綺麗だった。そっちのけで写真を撮っていました。その中の一枚を。

2013年10月19日午前、初冠雪の富士山


2013年10月19日(土曜日)

 (07:25)さてニュースは....と思ってネットを開いたら驚愕する記事が。ニューヨーク・タイムズに「Saudi Arabia Rejects Security Council Seat」と。つまりサウジアラビアが安保理の理事国の席を断った、と。

 これには国連関係者だけではなく、私も驚いた。過去にあったのかな、こんな例が。だって安保理に席を持つと言うことは常任理事国の5カ国を除けば世界中の外交官にとってある意味夢ですから。いろいろなカレントな危機に関する情報が入ってくる。”なぜ”と記事を読むと、

The sudden reversal was a decision made at the highest levels in the Saudi monarchy. It appeared to reflect a deep-seated anger over what the monarchy regards as a failure by the Security Council to deal effectively with the major problems in the Middle East: the Syrian war, the Palestinian-Israeli conflict and the influence of Iran, Saudi Arabia’s regional rival.
 とある。「sudden reversal」というのは、私は知らなかったがサウジは最初は受諾の意向だったということでしょう。国連も「あの国は受諾したと思っていた」。それを突如ひっくり返した、ということです。

 しかもその決定は外交当局ではなく「the highest levels in the Saudi monarchy」、つまり「国王レベル」であるということ。この記事には、「サウジの外交官はとっても興奮していた、喜んでいた」とありますから。それがひっくり返った。「王政の内部も割れているのかも」とこの記事。

 ではその理由は ? 「シリア内戦、イスラエル・パレスチナ紛争、サウジの地域ライバルであるイランの影響力の伸張など中東の主要問題に対する国連安保理の機能不全に対するサウジサイドの根深い怒り」と言われれば、「そうかもしれない」とも思う。

 この決定は事前にアメリカに通知されていたのかどうか。まだそこまで読んでいないが、アメリカもこれには驚く、または「驚いた」でしょう。なぜなら安保理の決議の際に、サウジがいると言うことは決議数がアメリカサイドに有利になりますから。

 しかしサウジサイドから見ると、「安保理なんて何が出来るのか。何か大きな問題があればあるほど、ロシアや中国が拒否権を使うので安保理は何も出来ない」「そんなところに加われない」という思いがあったに違いない。特にアサド政権に対して国連が何も出来なかったことに、サウジはいらだっている可能性が強い。

 加えて言うならば、アメリカのオバマ政権に対するしっぺ返しだとも考えられる。サウジはオバマ大統領の「シリアを空爆」のシナリオに賛成だったはずだ。しかしオバマは決定を議会に丸投げし(最近私は彼を”丸投げ君”と呼んでいる)、ロシアの外交戦略に乗らされた。

 国連もアメリカも頼りにならない。今回は「拒否がサウジにとって最良の利益」と国王は考えたはずだ。地味だが面白いニュースだと思う。


2013年10月18日(金曜日)

 (18:25)今日は今年7〜9月の中国のGDP伸び率が予想通りの7.8%になったとの発表。日本以外のアジア株はこの統計を好感して上げ基調。「ほんとかな」「正しいのかな」という気分は残るのですが、それはそれで慶賀すべき事です。

 しかし一方で映像で見る最近の北京は大変なことになっている。最後に私が北京の空気を吸ったのは去年の夏ですが、その時でも「これは酷い」という状況だった。郊外にある北京空港の空気さえも「100メートル先が見えない」ような状況でしたから。

 高い成長の結果があの汚い空気だとするなら、そしてあの高いPM2.5のレベルだとするなら、それは悲しいことだと思う。日本も高成長の代償を払ってきましたが、中国の今払っている代償はより大きく、長く人々を苦しめている。

 まだ冬にもなっていないのに、ここ数日テレビで見る北京の映像はちょっと酷い。テレビがそういうシーンを撮影しているのだと思うが、人々はマスクで自衛。冬のピークシーズンになったら本当にどういう状態になるのか。

 当局も動いてはいる。報道によれば、中国の北京市政府は17日に市内の大気汚染レベルが6段階で最悪の「深刻な汚染」に3日連続で達するとの予測が出た場合、走行する自動車を半減させるなどの緊急対策を明らかにした。

 微小粒子状物質「PM2.5」の発生を抑えるため、日付が偶数の日はナンバー末尾が偶数の車、奇数の日は末尾が奇数の車の走行を禁じる。砂利を運搬するトラックの走行は全面禁止し、一部の工場には操業停止を命じるという。

 北京市は2017年までの総合的な汚染対策を策定したばかりだが、即効性のある対策を加えて今冬の汚染発生を抑え込む構えという。しかし効果があるかどうか。対策の中には「小中学校の閉鎖」も含まれるそうだが、北京の空気がずっと悪かったら閉鎖を続けるのかどうか。去年の段階で「(北京の空気の悪さには)私も重苦しい気持ちだ。来年はそういうことがないようにする」と述べた李克強首相だが、今の状態だと今年も「重苦しい気持ち」を続けざるを得ないようだし、発言の政治的責任を問われそうな状況だ。


2013年10月17日(木曜日)

 (10:25)やはりいかんですね。午前も8時に接近すると走っている車の数が劇的に増える。私の鼻はタバコの煙と排気ガスに特に敏感なので、早朝には感じない排ガスの臭いを感じながら走っていました。

 酷かったのは警視庁から竹橋までの内堀通り沿い。車が山のように直ぐ横を通っていますから。昼間走っている人はあれをよく我慢していますね。驚き。しかし凄いと思うのは、千鳥ヶ淵公園から半蔵門、最高裁、さらには国会下交差点までは、同じように車が多いのに、排ガスのにおいがしない。

 多分それは、その区間は歩道と車道の間に緑豊かな分離帯があるからです。私にはこの分離帯上の緑、それに周囲の豊かな緑が排ガスの臭いを離散させてくれていると思う。素晴らしい。やっぱり朝の時間を過ごすなら早朝と言うことです。それにしても台風一過で天気は良かった。めっきり秋めいた。

 日米とも野球が面白い。結構時間を見付けては熱心に見ているのですが、昨日のジャイアンツー広島の終わり方は、あまりないタイプ。あれを見ながら、「うーん、得意なことで失敗かな。人間とは」と思いました。

 だってね、2塁ランナーが足の速い代走の赤松でなかったら、多分あれはアウトになっていないのです。オーバーランはなかったと思うので。だって三遊間の緩いゴロですから、坂本はそれを止めたし、顔は左を向いている。

 止めたこと、坂本の顔が向いていることを普通の足のランナーなら見えたはずですから、多分オーバーランはせずに塁上に止まった筈です。しかし赤松は足が速いから、頭の片隅にチャンスあれば本塁までという気持ちがあった。それがオーバーランを誘発した。

 微妙ですね。広島は今日マエケンで勝って初めてスタート台に立てる。前田で負けたら、もうちょっと後がない。今日はマエケンとジャイアンツの打線の戦いが見物です。今見ているボストン対デトロイトはちょっと点数が開いた。しかし何が起きるか分かりませんから、MLBは。

 難航していた米予算協議は日本時間の早朝に上院段階で合意が成立。中味は「reopen the government through Jan. 15, effectively suspend the debt ceiling through Feb. 7 」。「suspend」だから、新たな上限を設定したと言うより、青天井になったということでしょう。

 米上院は超党派(81対18)で可決した。最後までこの合意にも反対していたクルーズ上院議員は「どうせ通過するのだから議事妨害はしない」と。アメリカの法律だと、たった一人の議員の妨害工作でも議事は2〜3日直ぐに伸びる。彼がそれをしていたら、17日は過ぎるはずだった。

 下院も可決の見通し。こちらは反対票がいっぱい出る。民主党議員200人全員が賛成し、さらに共和党から最低17人が賛成すればokとも。下院の共和党議員は考えるでしょうね。次の選挙に響きますから。その後オバマが署名して the end。

 この合意を「前進」とか「危機の乗り切り」と捕らえるのか、「危機の先送り」と捕らえるかは見る人によって違う。株式市場は前者になっている。しかし今回の危機が残したアメリカ政治の傷跡は深い。国民はかなりの程度政治を見限った。共和党、特に下院のそれは無政府状態になった。ベイナーは権威を保ち得ない。とすると誰がリードするのか。

 まあ人間が作る社会というのは、いつも問題がいっぱいなんでしょうがね。
 


2013年10月16日(水曜日)

 (13:25)もちろん台風は重要なニュースです。しかし日本の地上波テレビがほぼ全部そのニュースに占拠されるのはどうでしょうかね。ちょっと不満。

 そういう意味でありがたいのはNHKのBS1が放送しているWorld Waveかな。毎日淡々と世界のニュースと映像を伝えてくれる。海外の新聞は読むし、それには映像も埋められているのですが、テレビにはテレビなりの役割があって、それを果たしてくれている。

 いろいろなことに興味がある人間として見ると、時に地上波テレビは退屈です。実に繰り返しが多い。台風情報でも同じところを何回も回している映像を作っている。大変だと思いますよ。記者の方だって危険を冒して取材している。

 しかし日本には台風が来ているが、世界はしっかりと動いているわけです。その動きは知りたいし、それを伝える責務もあると思う。そういう意味では、BSやCSにその役割を果たしてくれる局があるのはナイスです。

 ただし、国内の旅館になど行くとBS契約さえ結んでいないところが多い。これはいただけないな、と思うわけです。CSでもCNN、BBCくらいかな、日本の主要ホテルが契約しているのは。

 メディアが増えて情報の量は凄く増えた。しかし繰り返しが大量に流れいて、見ている人間にとっては意味がない。地上波は警報役だからやむを得ない面がある事を分かった上で、メディアにはより新鮮な情報を伝えて欲しいな、と台風情報横溢の中で思いました。


2013年10月15日(火曜日)

 (13:25)罪作りなことだな.....と思いました。私が知っている数少ない芸能人。突然朝電話で、「どうしたらいいんでしょうか.....」と。

 聞くと、アメリカに結構な資産を持っているというのです。それで心配になった。「破綻すると聞きました.....」と。そりゃそう思う人、心配な人も出てきますよ。
 ――――――――――
 はっきり言って「迷走」の一言です。食傷気味であまり書く気もしないが、時々纏めておかないとあとで「どうだったっけ」ということになりかねない。

 今朝もドタバタでした。私が番組の為に早起きしたときには、「日本時間の午前4時からオバマとバイデンが議会(主に上院)指導者と会談」と速報が入っていた。それをテレビ局にメールして、「新聞のない今朝はまずまずのニュースかも」と伝えた。

 ところが直前になってこの会談は「延期」。どうやら上院段階では話し合いは進展しているらしいが、「もっと詰めて」ということになったようだ。週明け14日のニューヨーク市場がダウ平均で100 ドル以上の下げて始まったことに議会もホワイトハウスも危機感を覚えたのかもしれない。日中の楽観論の高まりの中で、ニューヨークの株価はダウ平均で見て64ドル高で終わり。そしたらこの日は”合意”も発表されなかった。

 今の状況では上院の民主リード、共和マコネルが生み出した合意は、アメリカ時間の火曜日に発表になるらしい。柱は「政府は来年1月中旬までの機能再開を保証、債務上限は2月中旬まで引き上げ」という内容らしい。

 もし明日合意が発表され、それをホワイトハウスがokを出したとする。しかし問題は残る。まず両院の議決には数日かかる。そもそも17日の期限(米財務省の主張)にギリギリだ。実は余裕はない。さらに予算について両院が同等の権限を持つアメリカでは、上院に加えて下院もその案を承認しなければ法律にならない。

 つまり共和党の保守派が牙城を築く下院がこの上院案にokを出すかどうか、という問題が大きく残る。これは今のところ全く予想できない。今の共和党には党内の意見を一致させる力を持つ人物はいない。

 共和党のティーパーティーがらみの強硬派議員の中には「米財務省には毎日の税収があり、よってそう簡単にはアメリカはデフォルトに陥らない」と主張する向きがある。彼等はその主張をなかなか変えようとしない。

 さらにもっと基本的な問題は、今米上院で話し合われている合意は、例え両院で承認されたとしても、「米新年度予算と債務上限の引き上げ」というデュアルな問題の「一時しのぎ」でしかない、ということだ。当初の下院共和党の案だと「11月22日までの債務上限引き上げ」だったし、新年度予算についても「条件付き承認」となっていた。

 ニューヨークを初めとする世界各地の株式市場は、「当面」でも「危機が先に伸びた」と大歓迎の様子。気持ちは分かるが、やや市場の方が楽観的な印象は受ける。その大前提は、「アメリカがデフォルトに突入しない」ということだ。しかしオバマ大統領は真剣に米議会に対して「デフォルトに陥る危険性」を警告している。

 今回の騒動で分かったのは、予算に関して上院と下院が同等の権限を持つアメリカの政治は、国内での諸問題に対する考え方の差が開く中で、一端ねじれが顕在化すると「決められない政治」「決められない国」がことさら鮮明になると言うことだ。それがどのくらい経済への阻害要因になるかは分からない。

 政治の混迷とは別に、経済は着実に機能する可能性もある。しかし、シリア問題から生じたオバマ政権の決断力不足と、アメリカの政治システムが抱える問題点(今回表面化した)は、何かにつけ今後のアメリカにとって大きな負荷になることだろう。

 この週末に開かれた G20は声明の中でわざわざ 「The U.S. needs to take urgent action to address short-term fiscal uncertainties.」とまで述べて名指しで警告を発した。しかしアメリカの議会にはあまり聞く耳を持つ向きは少ないようだ。


2013年10月15日(火曜日)

 (12:25)昼前に大阪を出るときからもう雨が降っています。大型台風26号の影響 ? 今年は多い。朝の番組で予報士の正木さんに、「今は26号ですが、過去30号を越えたことはあるんですか」と番組の中で聞いたら、「ある」とのこと。

 正木さんが事前に調べておられたのは気象庁のこのページだと思う。「台風は30年間(1981〜2010年)の平均で年約26個発生し,昭和26(1951)年以降の台風の発生数の最多は39個(昭和42(1967)年),最少は14個(平成22(2010)年)です。そのうち平均で約3個が日本に上陸しています。」と。今は台風の種はないそうですが、どうなるか。

 ところで、最近「これはやめて欲しいな」と思っていることがあります。それは「その場止まり」。前を歩いている人がスマホを取り出したと思ったら、歩行をやめてその場で立ち止まることを指します。原因がスマホでなくても良い。結構多い。

 これはやられると実に危ない。特にコロコロで移動しているときなど、ついよけきれないでぶつかってしまう。ところが今は実に「その場止まり」をする人が多い気がする。スマホだけでなく、見学などいろいろな要因で立ち止まる人が。

 そういう私もしている可能性がある。スマホは室外だと見難い。かつ何かを見るとき、そして返信をする際にも止まった方が楽なので、つい歩行速度が自然と落ち、そのまま止まってしまう。しかしこれは本人にとっても、周囲の人にも危ない。

 良いのは流れから外れて、つまり「step aside」して何かを確認したければするのが良いと思う。そして十分に入力。私も気をつけますので、皆さんも「その場止まり」はやめましょう。


2013年10月14日(月曜日)

 (09:25)「店でバーコード、購入はスマホで ゾゾタウン 」というニュースを聞いて、私が真っ先に想ったのは「商業ビルのドカン(土管)化か」でした。

 このニュースの核心は「スマートフォン(スマホ)を使い衣料品店の店頭で商品バーコードを撮影すると、その商品を通販サイトで手軽に買えるサービスの開始。まず200ブランドが参加する」というもの。

 今でもある程度こうした行為は行われています。一般的に「ショールーミング」と言われる。小売店の店頭で家電や衣料・雑貨などの実物を試した上で、そこでは買わずにインターネットの通販サイトなどでより安い価格の商品を探し出して購入する消費者の行動を指す。

 私もやったことがある。東京でない場所で良い物を見付けたが、荷物を持ちたくないときに店を出た後にコーヒーを飲みながらネットで買った。配達してもらえるので便利。スマホがいち早く普及した米国では、大手小売店からネット通販に消費者が流れる要因の一つとされている。

 日本でも広がっているのだが、ゾゾタウンのそれは「ショップがスキームに参加し、ショップ側が客にバーコードの撮影を許す」という点。具体的な参加ショップ名としてはユナイテッドアローズやアーバンリサーチ、トップショップなどが上がっている。わたしもこうした店で買い物をする。

 ショップとしてはokです。ブランドショップとしての売り上げは変わらない。むしろ「これは便利」と利用する人が増えれば、ショップ全体としての売り上げは伸びる。だからこうした店は参加するわけです。

 たまったものでないのは、こうしたショップが入る商業ビルです。商業ビルはビル内に入っている各ショップの当該店と「売り上げの何%」という契約を結んでいるところが多い。無論最低賃料はあるでしょうが。しかし当該店でバーコードを撮影してネットで消費者が買えば、当該店の売り上げは立たない。ということは賃料が低下する。

 だから商業ビル運営のルミネ(東京・渋谷)の新井良亮社長は「ウェアに参加するつもりはない」と断言しているという。そもそもルミネはビル内、商品の撮影そのものを認めていない。デパートも大部分には「撮影はご遠慮」とある。

 しかし多分これは広がるんでしょうね。店に置ける商品の数には限界がある。我々も店に行って良く直面する問題は、「サイズなし、カラーなし」で、「お取り寄せしますが」(店員)という事態。ネットで多様なサイズ、多様なカラーを消費者自身が選べることが出来れば、それはそれで便利だと言える。

 そのためには「確かこれだ」ではなくて、バーコードでの商品一致の確認が必要。つまりバーコード確認には意味がある。そのバーコード繋がりの中でサイズとカラーを選べば、当該店での試着に意味が出てくる。

 商業ビルとしては、客は通過するが、何も落としてくれないという事態も予想される。それを私は「商業ビルのドカン化」と呼んだわけです。実はこれは、この番組を進めながら思いついた表現。

 むろん、それが直ぐに大きく進むとは想っていません。商業ビル側も抵抗するでしょう。しかし新たな動きと理解できる。


2013年10月13日(日曜日)

 (06:25)見た瞬間に一瞬ニヤッと笑ってしまいました。「ソニーも面白い物を作ったな....」と。

 確か金曜日の夕方です。名古屋から来る友達との待ち合わせをソニービルでした。ちょっと時間があったので、上を見ようとワンフロア上がったら、あったのがスマホにマウントできるレンズ。言ってみれば「合体くん」です。

スマホマウント型  マウントすると右側の写真のようになり、マウントしなくても下の左の写真のようにレンズだけ対象物に接近させて写真を撮ることも出来るらしい。あまりに面白いので、暫く説明を受けてました。

 はっきり言って、私は今のスマホのカメラ機能がこれ以上上がって欲しいとは想っていない。基本的にはHP用に使うことが多いので、今でもios6の時代からサイズは「中」で使っている。大きくなると容量的に扱いにくくなるからです。写真が重くなったり。離しても使える  しかし滅多にないが紙に焼くと「ちょっと落ちるな」と想うことがあり、一眼レフ的な綺麗な写真に興味がないわけではない。しかし「いくつも重いデバイスを持ち歩くのも」と想っていた。

 しかしこのソニーのこの新製品だと、ソニーのスマホを持っているという前提ですが、スマホをより良いカメラとして使えるし、持ち歩くデバイスの大きさや重量も抑えられる、というメリットがある。

 そうこうしているうちに友達が来てしまったので詳しい説明を聞けなかったのですが、当然考えつくにしても、まあ面白い発想だなと想いました。


2013年10月11日(金曜日)

 (15:25)「政府機能の完全再起動」と「債務上限の引き上げ」を巡るオバマ大統領と下院共和党指導者の話し合いは、10日終了時点では「双方が真摯にテーブルについた」という事実を残しながらも、具体的な成果はなしに終わった。しかし世界中の株式相場は、「合意」を見越した動きに。各地で大幅高。

 まあここまで窓が開いたら、「結果が出てくるのでは」というのは無理のない期待だし、世論的、支持率的に追い込まれた共和党の焦りを見ると「合意が出来るのでは」と予想できる。しかも双方の交渉スピリッツは高い。

 しかし結局今の話し合いだと、債務上限は「引き上げられても11月22日までの6週間」ということで、問題の本格解決にはほど遠い。六週間後にはまた同じ緊張が走ることになる。だから民主党からは、「6週間ではなく一年」という意見も出ている。

 また10日中の合意成立にならなかったのは共和党側が「政府の完全再開」に繋がる暫定予算案を提示しなかったためで、今週の金曜日の朝もアメリカは「一部政府機能の停止」の中で始まる。アメリカからの報告によると、政府機能の停止は政府との取引のある企業活動を止めるなど、様々な面で大きな影響が出てきているようだ。

 まあ一筋縄では行かないでしょう。アメリカの今の論争の底には「哲学論争」が横たわっている。議員を送り出している選挙民の思いは、相当かけ離れている。これを長期にわたって束ねるのはなかなか難しい。

 ところでそのアメリカからは、明日からCSのファースト・ステージが始まる日本のプロ野球界に大いに関係ある話が。『ヤンキース、田中獲得に関心 米紙「入札なら59億円」』と。

 米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)は10日、大リーグのヤンキースが今オフに楽天の田中将大投手(24)の獲得に乗り出すだろうと報じた。

 同紙によると、ヤンキースはゼネラルマネジャー補佐を日本に派遣し、田中を視察させていたとした上で、ポスティングシステム(入札制度)となれば、6千万ドル(約58億8千万円)の入札額を予測。レッドソックス、レンジャーズ、ドジャースも関心を示している。

 田中に対するスカウトの評価として、「投球術を心得ている。制球が良く、ダルビッシュより上。闘争心があり、(ヤンキースの)黒田のようだ」との談話を掲載した。

 24勝0敗。まあいないですよ、こんな投手は。一人で貯金を24も作れる。楽天はどうするんでしょうね。出すのだとしたら、今年勝たないと今後「日本一」はなかなか難しくなるかも知れない。


2013年10月10日(木曜日)

 (23:25)おやおや、今ちらっと見たら世界中の株式相場が大幅に上昇。ニューヨーク市場のそれは文章を書いている時点でダウで180ドル前後の上げ。東京の株式市場は過去二日ほど連続して上げていますが、海外、特にニューヨークの市場がこれだけ大きく上げるのは久しぶり。円も安い。

 それは「Shutdown Standoff Shows Signs of a Thaw」といった記事が出てきたため。「thaw」は意味としては「雪が解ける,雪解けの陽気になる」という意味。

 しかし記事の中味を見ると、まだ「兆し」の段階。具体的な進展としては、「下院共和党とオバマ大統領が膝詰め談判する」というだけで、何も決まったわけではない。それにも関わらずこれだけ上げていると言うことは、それだけマーケットが待ち望んでいたということでしょう。

 どうやら今検討されているのは、期間4〜6週間の短期的な債務上限の引き上げ。その間に長期的な歳出カットに関して議会とホワイトハウスの間で議論をし、その削減幅が大きければ大きいほど長い期間にわたって債務上限の本格的・長期的引き上げに関して合意する、ということらしい。

 議論は当初の論点だったオバマケアを離れて、共和党の狙いである「予算規模全体の引き下げ」に向かいそうだが、共和党がオバマケアを快く思っていないことは確かだし、エンタイトルメント・プログラム全体が削減対象になるとしたら、民主党サイドの抵抗は大きなものになる。

 いずれにせよ、アメリカの予算を巡る考え方の違いは、「哲学論争」の色彩を帯びてきている。そういう意味では、マーケットの今現在のはしゃぎようは、ちょっと行き過ぎている印象がするのですが。


2013年10月09日(水曜日)

 (03:25)オバマ大統領が米東部時間の午後2時15分から全米向けに事前に予定になかった声明を発表し、その後記者の質問に対応。当初発表では午後2時(日本時間の午前3時)からの予定だったが、オバマ大統領は15分も遅刻。言ったことは、「下院共和党が脅しをやめたら何でも、誰とでも話し合う」ということだけでした。

 早く寝たので、その30分程前にちらっと目が覚めてちょっとニュースを見たら「オバマ大統領が声明を発表へ」と速報が。それでテレビを見たのですが、CNBCで見ていたので彼が喋っている間も相場の動きを刻々と示してくれる。ずっとニューヨークの株はダウで100ドル以上、Nasdaqで70ポイント以上下げた状態で推移。オバマ声明で相場が大きく改善に動いたという事実はない。

 というのも依然として「政府閉鎖」「債務上限の引き上げ」に関して具体的な進展は何も無し。「Let’s lift these threats from our families and our businesses, and let’s get down to work」と、恐らくベイナーに向かって言っただけですから。

 一時間以上続いた声明発表、その後の質疑応答を聞いていて思ったのは、「一体何回この人は chaos とcatastorophe という単語を使うんだろう」ということでした。だから危機感はあるが、依然として下院共和党との距離感は取れていない感じがした。この声明を発表するに当たっては、ニューヨーク・タイムズの表現を借りれば、次のようなことがあったようです。

President Obama phoned Mr. Boehner earlier on Tuesday morning to urge him to allow a House vote on a budget bill without conditions, as Mr. Boehner called on the president to come to the negotiating table to resolve a spending standoff that has shuttered the government for eight days.

The competing pushes by the president and Mr. Boehner came after a closed-door meeting of House Republicans produced no new offers to resolve the spending stalemate and no plan for what to do about the fact that the federal government is set to hit its borrowing limit next week.

 つまり彼としては、動こうとしない下院共和党を動かすために「討議のテーブルに着く」と言うことで、事態の進展を図ろうとしたように見える。しかし今のところベイナーのサイドからの反応は悪いようだ。
The speaker’s office said the call broke no new ground. “The president called the speaker again today to reiterate that he won’t negotiate on a government funding bill or debt limit increase,” said Brendan Buck, a spokesman for Mr. Boehner.
 記者からは当然TPP交渉やAPEC首脳会議に出られなくて、特に中国が存在感を持ったことに関して質問が出たが、「政府の機能不全がアメリカの国益を損なっている」という事を述べるにとどまった。

 一時間付き合った印象としては、「もしかしたら交渉進展のかすかな期待は出てきたのかも知れない」「しかしアメリカの政治が行き詰まっていることに変わりはない」というものでした。

 ニューヨークの株は引けに向かってこの日の安値(ダウでマイナス130ドル近くあったと思う)から反発し、100ドル安前後で推移。しかしこれは安値を付けた後の自律反発のようにも見える。


2013年10月08日(火曜日)

 (13:25)今新幹線の中で読んだ「Default Threat Generates Fear Around Globe」という記事は辛辣だな。「Washington is looking more like the Italian political system, with its permanent crises, and not a presidential system, as before.」と。

 「今のワシントンはまるで、常に危機を抱えたイタリアの政治システムのように見える」と。「以前のような大統領システムのようではなく....」とも。この記事に書いてあるとおり、アメリカの大統領が内政的にはそれほど権限があるわけではないことは確かです。

 しかし今のオバマの姿勢は、ことさらアメリカを「頼りになる国、政策が一貫した国」には見えなくしている。シリア問題が最近では一番大きい。「懲らしめの対象」だったアサド政権が、一転してシリア唯一の合法政府のように振る舞ってもそれをアメリカは拒否できないスキームを作ってしまった。最近ではオバマ政権の閣僚が、「シリア閣僚の発言は評価できる」とまで言っている。化学兵器の検証システムはどうなったのか。

 APECやTPPへの欠席もロシアや中国の存在感を高めただけ。この記事ではプーチンがオバマに同情したと書いてある。しかしオバマ大統領がワシントンに残ったからといって、政府再開や債務上限の引き上げに関する話し合いが進展しているわけではない。それだったら、アメリカの長期的な権益の為にはアジアに来ていた方が良かった。

 ところで米財務省が「それ以降は債務の償還さえ出来なくなる」と指摘している17日は木曜日です。来週の。その日は一体どうなるんでしょうね。今日の東京市場の日中のように、「そんなにアメリカばっかり見て下げてはいられない」とばかりに上げる局面はある。しかしだからといって続けるのはしんどい。

 誰がどう見ても、米国債は世界の信用の要の地位にある。真っ先に中国がアメリカに「いい加減にしてくれ」と言い出した。本当は日本もそう言うべきだ。リーマンショックはウォール街の行き過ぎが生んだ危機。しかし今はイタリア政治化したアメリカの政治の行き詰まりの結果生じようとしている。常態化の危険もある。

 しかしな、身構えろと言われても「ねっこ」の部分ですから。


2013年10月07日(月曜日)

 (20:25)それにしても警察ってなぜもっと自転車に対する取り締まりを強化しないんでしょうかね。中には本当に横暴な自転車が目立つし、彼等の走り方は自動車にとっても歩行者にとっても非常に危ない。

 最近は「自転車事故で5000万円の賠償」といった判決も出ているようですが、事故が発生してからでは実は遅いわけです。被害者の人生も戻ってこない。危険な、そして信号無視の自転車が危ないのは当然ですが、加えて危ない自転車には「スピードを出しすぎている自転車」がある。

 自転車でもスピードが出れば、あれは立派な鉄の塊ですからね。その衝撃はすさまじい。皇居周りなどは、下り坂が結構長く続くことがある。例えば半蔵門から桜田門にかけてなど。そこを自転車はブレーキもかけずにスピードを出して歩行者やランナーの横を走り抜けていく。極めて危険です。

 現在の道路交通法では、原則は「自転車を車道走行」としている。しかし一定の条件で歩道通行を認めているらしい。ではその「一定の条件」とは何か。これが明確ではないのです。

 例えば皇居周りだと、半数ほどの自転車は内堀通りや代官町通りの車道を走っている。しかしそれと同じくらいの台数の自転車が、あの狭い歩道に進出してきて、自転車同士で追い抜き合戦をしているケースもある。

 「許せない」と思うわけです。逮捕しても良いのに。それは街中でもそうです。実に危険な自転車の通行を頻繁に目にする。警察にとっては車の速度違反などの取り締まりも必要かも知れない。しかし最近では自転車の方が遥かに危ない。

 今日ニュースを見ていたら毎日新聞だと思ったが、「超党派の衆参両院議員90人で作る自転車活用推進議員連盟(会長・谷垣禎一法相)プロジェクトチームが、安全で快適な自転車の利用環境整備に向けて作成している提言案の概要が7日分かった」とし、

 自転車担当相の設置や交通ルールを簡素化する法改正などを盛り込み、2020年東京五輪に向け自転車を活用することを目指す内容。議連による議論を経て政府に提出される。

 現在は交通ルールが警察庁、道路整備は国土交通省、安全啓発は内閣府などと自転車政策が各省庁にまたがっており、速やかな施策の決定、実行が難しい。議連関係者によると、提言案には新設する担当相の下で自転車行政を一元化するとの内容が盛り込まれた。道路や交通に関する法律を見直し、簡素化する方向で改正することも提案した。

 とのこと。自転車に対する国会の関心が高まることは良いことですが、しかし法整備だけでは今の酷い状態は改善しないと思う。やはりお目付役の活躍が必要です。「自転車のスピード違反」なんてのはあまり聞いたことはないが、実際には必要だと想う。


2013年10月06日(日曜日)

 (23:25)テンポ良くポスト・シーズンに入って連日熱戦が展開されているアメリカのプロ野球(MLB)に対して、日本は「消化試合の連続」。この時期、日本のプロ野球ファンは一端気持ちが離れるんではないでしょうか。スポーツ新聞もくだらない話題ばかり。

 いったいいつまでこの「消化試合状態」が続くのか。次のコミッショナーにはこの日本のプロ野球界の「シーズン終盤になっての倦怠感」をなくして欲しいな。この時期になるとむしろ「見るべき試合」が少なくなって、ついMLBを見てしまう。けだるい。

 ところで、この週末に読んだ記事の中では、ワシントン・ポストの「Shutdown’s roots lie in deeply embedded divisions in America’s politics」が面白かったな。今のアメリカを見ると、国に対する基本的な概念、理念で元祖帰りして争っている。一致点を見つけるのは容易ではない。ワシントン・ポストの記事の書き出しは

 The government shutdown did not happen by accident. It is the latest manifestation ― an extreme one by any measure ― of divisions long in the making and now deeply embedded in the country’s politics.

    At some point, presumably, the current standoff will end. The federal government will reopen, the ceiling on its borrowing power will be lifted and some stalled legislation could pass. Some sense of normalcy will return to official Washington.

 But it also could be a new normal, as confrontation remains commonplace and true compromise rare.

 「アメリカ政府の閉鎖は偶然に起きたのではない....」で始まる文章は、今のような対立状態が「a new normal」(新しい通常)になる危険性を指摘している。となれば、アメリカという国の国際的な地位の変化は、「ゆっくりだが、しかし確実に」進むと考えることが自然です。

 夜中に詳しく論じている暇はありませんが、今回のTPPやAPECのオバマ欠席もを見てもその影響は甚大です。アメリカを新しい目で見る必要は高まっているように思う。


2013年10月05日(土曜日)

 (07:25)ははは、テレビを付けたらレッドソックスの田沢の緊張した顔が出てきました。バッターをライトライナーに抑えて3球で役割完遂。6点差でボストンは勝っていますから、上原はどうかな....。

 ところで昨日は午後「東京国際フォーラム」で一時間ほど講師様をしていました。「投資の日」記念ということで、実に1000人もの方が集まっておられた。

 ここがそのHPだったサイトですが、私が喋ったのは平日の午後ということで実に幅広い年齢層の方が。まあでも圧倒的に「退職後」の人が多かったかな。

 実は「剛力彩芽さん(彼女がCMのメーンパーソナリティなので)はいますか、、、」と冗談で会場に聞いたのですが、無論いませんでした。ははは。

 皆さん熱心でしたよ。実際に「どうしたらいいんだろう」と思っておられるでしょう。今まではデフレなので預貯金で良かったが、これからは何かをしなければ、と思っている人が多いと思われる。なにのアメリカのせいで全く世界のマーケットは情けない状況。

 世界中の株式投資家がアメリカ議会を訴える、というのはどうですかね。だって一端法律で決まった制度に関してファンディングを出来なくしようとする、なんて「潔くない」じゃないですか。それをコントロールできない米議会。

 「決められない政治」という表現が俄然アメリカの政治に使われるようになりましたが、今のアメリカはそんな生やさしいものではない。「瀬戸際政治」(brinkmanship politics)と言うのが相応しい状況。なにせ人質にとっているのは「国家破綻」ですから。

 「そんなばかなことはしないだろう」と誰もが思っているし、ベイナー下院議長(共和党)も内々にはそう言っているようなので、日本の市場ほどにはアメリカの市場は恐れていない。言ってみれば「controlled risk-off」の姿勢で、週末金曜日は上げた。しかし懸念は残る。

 日本の市場関係者も「このまま下げる」のが妥当かどうか考えないと。「controlled risk-off」の考え方の採用です。また来週も「先行き見通し難」の視界ですか....。


2013年10月03日(木曜日)

 (10:25)「実は私も買ったんですよ.......」と言えば、ちょっとビックリされるかも。

ピンクのクラウンと一緒に  ははは、8月の末に講演でお伺いした犬山市の西浦のトヨタ・ディーラーに飾ってあったので、「あったあった」と思って写真を撮ったのです。残念ながら買う決断はしませんでした。

 でも昨日のニュースでしたかね。「”ピンククラウン”は650台受注 トヨタが期間限定で販売」というのがあって、私は「へえ」と思う一方、「やはり」という気がしました。

 だって「kawaii」じゃないですか。これを欲しいと思う人は結構いると思った。クラウンなんて昔からあるし、圧倒的に「黒」のオジさん用の、そして社用の車ですが、ピンクの衣を着せただけでこんなに変化する。

 「9月から1カ月間の期間限定で注文を受け付けた」のがこの「ピンク・クラウン」だそうで、ということは受注期間終了。もう遅いですよ。そしてその結果は約650台だった、と。12月から生産開始で、その後引き渡しとなる。

 つまり今後も全国で650台前後しかない車と言うことになる。目立つだろうな。新緑の北海道の道をゆったり走らせたら良い。だから、レンタカーで置いてあったら借りますよ。都会でも、緑豊かな場所がこの車を引き立てると思う。

 なにせ、希少価値でしょう。今までクラウンと縁のなかった女性からの注文が多かったと別の記事に書いてあったような。ということは「意外な商品が、意外な色で、意外な顧客」を対象に売れるかも知れない、ということでしょう。


2013年10月02日(水曜日)

 (22:25)「遷御の儀」って言うんですか。式年遷宮のクライマックス。年内一度はお伊勢さんにいかなと、と思いました。

 今日は全く珍しく午後9時からのNHKニュースを見ました。早く帰ってきてお風呂を中断して。大の神社好き。なにせ祖父も父親も趣味はお諏訪さんの研究ですからね。私も暇さえあれば神社には参拝する。

 お伊勢さんにも良く行きます。しかし今日は一般の参拝客は閉め出されたようで、また機会を設けた方がいいような。

 「遷宮が20年に一度」というのは、抜群のインターバル、抜群の繰り返しですね。建物も、供物も、庭の白い石も、そして人間の気持ちも新鮮さを保てる。そして、いろいろなものを作る技術の世代間伝承も担保される。昔の人は良く考えているな、と思いました。

 今年が62回目だそうです。20年に一度で62回。江戸時代の回数と今の回数は、それほど違わない。それにしても、「お伊勢参り」がいかに江戸時代に人気があったかは、どえらい山の中の川浦温泉に行っても分かる。

 ここに「お伊勢の宮地蔵(おいせのみやじぞう)」があるのですが、これは江戸時代にお伊勢参りに行く人が安全を祈願した地蔵さんです。ここの温泉は好きでよく行くのですが、地蔵さんの前を通る旅に「こんなところから」と思う。

 それにしても、神職による合図が「カケコー、カケコー、カケコー」というのが笑える。鶏の鳴き声をまねたものだそうだが、これは実際に聞きたいな。ははは。


2013年10月02日(水曜日)

 (10:25)昨日遅ればせながら難波で見た「風たちぬ」は、じんわり良い映画でした。何よりも印象に残ったのは、あの主人公の夢と現実とを行ったり来たりの「夢うつつな人生」(ええな....)と、それでいて周囲の人間との関係も築ける素直な人間性。

 「地図が読めない女」とセットになっているのは、「人の話を聞けない男」ですが、主人公もその手。何せ半分は夢を見ていますから。「飛行機は美しい....」と。夢を持ち、それを実現する環境がある。

 戦前の日本でも少し上のクラスの人々のお話です。会話が綺麗で良い。主人公も言ってみれば「良い家のお坊ちゃん」ですが、違うのは「飛ぶこと」に対するはてなき夢。うつつの中で見る夢は、ほとんどが飛行機。

 声優さんの声がいいな。抑揚のない、落ち着いた。それでいてしっかりしている。日本で最近当たったテレビは、言ってみればうるさい。「あまちゃん」と「なんざわ」。気分も上がったり下がったり。しかし最近見た日本の映画は二本とも静かに展開する。「そして父になる」とこの「風たちぬ」。

 へえと思ったのは「風が立つ」という表現が出てきたとき。「へえ、あるんだ」と思いました。「今日は風が立っている」という台詞だったと思った。「風が吹く」という意味らしいのですが、どこの言葉ですかね。

 でも本当に風のように心の中を吹き抜けていく映画です。日本の戦闘機製造の歴史を描いたように受け取った国もあったらしいが、あれは完全な人間ドラマですよ。良い映画でした。静かに心に残る。

 「遅ればせ」と言えば、今回の大阪滞在では阿倍野を少し時間をかけて回ってみました。ハルカスの誕生(確か6月)以来、行けてなかったため。あの交差点の上の歩道橋が綺麗になっていて、「ほう、こう変わるのか」と思いました。

 近鉄デパートも、近鉄としては綺麗になっていた。そりゃそうだ。新築のビルですから。でもね、あの阪堺線の電線がね。思ったのは、あちこちのデパートに行くから分かるが、大阪の北でも南でも、東京でも京都でも、「(デパートの中には)同じような店が入っていて、同じような商品を並べている」ということ。

 そういう意味では、阿倍野らしいデパートを近鉄が脱してしまった故に、あまり面白くない。無論、上(12〜14階)のレストランの構成とは、北とも東京とも相当違うのですが。


2013年10月01日(火曜日)

 (12:25)午前9時前に発表になった日銀短観は、確かにいいですね。これは予想以上です。しかも良くなっているのは大企業ばかりでなく、中堅、中小にも良い景況感の広がりが見える。

 しかしよく見ると、「先行き」はそれほど強くない。アメリカ経済の先行きにも不安があるし、揺れる世界経済全体を見ると企業の多くが将来への確信が持てないんだろうと思います。それでは「設備投資」はなかなか出てこない。特に国内では。

 地域差もあると思う。昨日大阪のタクシーの運転さんが私の顔を見て、「東京はオリンピックという具体的なものがあっていいですよね。大阪には”都構想”というよく理解できないものしかないので.....」と。そう言われると、確かに。

 維新は堺で惨敗。よくよく考えてみると、「橋下さんが大阪の顔になって4年も経つんですが、何も変わっていないし、構想も後退しているように見える」という運転手さんの観察は正しいように見える。それじゃ選挙に勝てない。「都構想を進める」と言っているが、今のままでは住民投票でも厳しいでしょう。

 今時点で何か沸いているけど、先行きには不安感が残る、というのは今回の日本の景気の特徴で、かつ沸いているのは東京中心。これがもっと先行きに対する確信に変わらないと。その意味で「消費税の8%への引き上げ」は日本にとって新たな転機です。

 ただし私の感覚だと、それがあまりにも「政治の道具」になってしまった。それにかこつけていろいろなフリンジがついて、ちょっと理解できない動きも見える。その辺を整理して夕刻に安倍さんがきちんと説明できるかどうか。

 アメリカの予算のタイムリミットは午後1時です。もうすぐ。17年前にしろ既視感のあるシーンですから、それほど意外感はない。どちらも妥協しなかった、ということですが、要するに共和党のティーパーティがらみの議員と民主党、オバマ大統領の戦いという印象。

 暫定予算以上に、債務上限の引き上げ問題を巡ってまだアメリカはがたがたする。どちらも”哲学”を振りかざしそうですから。ということは、東京市場の今日の前場の上げは、ちょっと気が早いかも知れない。

 それにしても、ダルのいるレンジャースはレイズに負け。ロンゴリアにやられたようなものです。昨日勝って、今日勝って、そして明日も勝ってやっとポスト・シーズンだったのでnarrow pathだった。ダルがポストで見られるのは来年以降です。



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