2017年12月31日(日曜日)

 (22:15)皆さん、明けましてお目出度うございます。

 ドバイにいます。そして予想通り現地の新聞の一面トップはイラン情勢でした。「Iranian leaders rattled by mounting protests」が見出し。

イラン情勢を伝えるドバイの英字紙  イランの騒擾は対自国政府です。経済情勢の悪化、上昇する物価に対する民衆の抗議の色合いが強いのですが、それが急速に政治色を帯びている。記事の中には「Not Gaza,not Lebanon, my life for Iran」というデモの一つのスローガンが紹介されている。もっと国内を向け、ということでしょう。

 イランは今はサウジと厳しく対立。その話がこのドバイの英字紙にはあまり載っていない。もっぱらイランの国内情勢を扱っている。まだ来たばかりでUAEの立ち位置もあまり良く分かっていないが、ここ数日では分かると思う。事態の重要性も含めて。

 まだ24時間もいませんが、ドバイの印象は一言で言えば「vast」かな。公式統計では人口300万人らしいが、どっこいそれでは収まらない、と思う。膨大な労働者、移民が溢れている。ある意味、中東と言うよりはアジアです。

 都市景観のと真ん中のホテルに居るので、見渡す限りの高層ビル。その一方で、大きな砂漠の真ん中に忽然と出来ている街の印象もする。膨大に伸びる都市景観。都市全体が天空の上限を確かめようと伸びているように見える。

 空気は汚い。砂埃と車の排気ガスが。吸ってあまり良い印象はしない。ドバイの人々は「今がベスト・シーズン」と言う。そりゃそうだ。夏には45〜48度だ。今日は朝が16度、日中の暑いときでも27度くらいだった。過ごしやすい。この街は朝と夕方が良い。空気の汚さを忘れることが出来る。

空に伸びるドバイのビル  旧市街に行き、博物館も見て、そして両岸に船が並ぶイスタンブール的な地区を歩き、モスクも見て、結構面白かった。スークでは履き物街が笑えた。朝行ったのですが、その通りだけが全て店が開いていた。明日また行く予定。

 とってもビックリしたのが、ドバイに住む人達のマナーが比較的良い事かな。歩行者の為の信号はほとんどない。大きな道路がとっても幅があるのに。しかし歩道の端に立つと、多くのケースにおいて車が止まってくれる。

 日本もルール上はそうだが、多くのケースにおいて車が威張って走り過ぎる。しかしドバイは違った。多分人によって違う。地下鉄では席を譲る人を多く見掛けた。子供に対して、そして珍しいお年を召した方に対して。そう圧倒的に若い街です。

 ドバイ博物館は、つい最近までこの街でどんな生活が営まれていたのかを示していた。面白かった。本当に急激に伸びた街で、「その行方は ?」と他人事ながら心配になる。今はドバイはまだ、あらゆるものを吸い取っている段階だ。


2017年12月30日(土曜日)

 (06:15)つい数日前までは

25日のミッドタウンの夜景  「ちっとも年末らしくない」
 「本当に年が明けるのか」

 と思っていましたが、さすが昨日今日になると

 「年末や」
 「2018年がくるのか」

 という気分になる。今日を入れてあと2日。

 都内では県外車が増え、街を歩いている人が日に日に少なくなり、電車もすき、タクシーががら空きになり、マンションやビルの入り口にはしめ飾りが。なにか街を歩いている外国人も「これはなんだ」と呆然としているように見える。

 年末年始というと、海外では概ね大騒ぎ。イタリアのフィレンツェで迎えた新年では、窓から落ちてきたと思えるワインのボトルなどが道に散乱していたし、インドでは晦日はムンバイで大パーティだった。

 つまり騒ぐのです。ニューヨークのタイムズスクエアのように。なので、本当に海外からの旅行者はこの日本独特の「静かな年末・年始をどうやって過ごすのか......」と心配になる。初詣? 女性は着物を着て ? うーん、ちょっと彼等には寂しいかな。

30日朝 紀尾井坂から見た東京の夜明け  年末の風景を二つほど写真に撮りました。ともに都内です。夜と朝。うーん、どちらも好きですが、今朝の夜明けも綺麗だったな。写真好きの人は誰もが言う。「朝こそシャッターチャンスだ」と。私もそう思う。

 今日から海外に出ます。なので、ここへの書き込みは年内これが最後かも知れません。皆様には良い年末・年始をお過ごし下さい。


2017年12月28日(木曜日)

 (01:15)「やっぱりか」という印象。韓国はまたゴールポストを動かそうとしている。それも政府同士の正式合意を、「国民の多くが納得出来ないので」というとんでもない理由で。

 今回出たのは外務省の作業部会のそれで、政府の正式な意思表示ではない。しかしその先に何があるのかは明確。最低限日本政府に新たな要求をぶつけてくるか、最悪の場合に一方的破棄となる。

 「国家間の約束」もあったものではない。私が持つ印象は「もう韓国とは何も約束できない」というものだ。韓国には友人もいるし、彼等は信頼できる人々だ。しかし国になると政治が「感情」に流される。

 大きな国に囲まれて運営が難しいのは分かる。だからこそ透徹した洞察力を持って事の対処に臨まなければならないと思うのに、何か起きると国を挙げての大騒ぎで、その度に右に、そして左に振れる。

 韓国の多くの人はそれが良くないことと分かっていると思うが、慰安婦に関する学術研究も、そして検察の捜査も民意に流される。それを「国民情緒法」と言うらしい。それに逆らえば政治家は政治生命を絶たれ、学者も研究を続けられなくなると。

 文在寅政権が選挙中の安易な、人気取りの主張の後始末をどうつけるのか。情緒法を外交に適用するのか。結果は見えているような気もする。良い人は一杯いる。しかし今回の事で改めて韓国について思うのは、国としてはまともに相手に出来ない」という事だ。


2017年12月25日(月曜日)

 (08:15)とんでもない馬でしたね。強い。最初から最後までトップを譲らずに。あり得ないでしょう。キタサンブラックです。

 私が持っていた「サウンズオブアース 」は7着ね。まあまあ頑張った ? でも北島三郎馬には全く歯が立たなかった。もらった馬券ですが、それでも持っている限りは来て欲しかった。うーん、競馬もワクワクするな。また機会があったら。

 北朝鮮情勢は相変わらず不穏。日曜日の日経は「中国、半島有事想定か」という見出しで、中国が「難民キャンプ準備」と「軍駐留施設の増設」をしていると報じている。半島有事の「米軍の38度線越え、その後の速やかな撤退の中国への確約」、中国による「北朝鮮の核施設の管理」などは既に米中間で合意されているという。

 日本の近くであるかも知れないあまり嬉しくない動きだが、今の北朝鮮の態度では「必ず避けられる」と言う事も出来ない。年末・年始の間も注意しておく必要がある。 


2017年12月23日(土曜日)

 (23:15)きて欲しい馬がいるんですよ。日曜日の有馬記念大外8枠16番「サウンズオブアース 」

 いいでしょ。まず名前が。「地球の音」ですからね。大外でちょっと不利ですが、来てくれるでしょう。きっと。話題はキタサンブラックなどなどでしょうが、私は「地球の音」だけを聞きたい。

 ははは、馬券を持っているのです。22日に行われた森本スタンバイ忘年会のおみや。各参加者にそれぞれ別個のおみやだったのですが、二枚の馬券の一枚が私に来た。それが単勝18番の「地球の音」。

 もう一枚はスポーツアナウンサーの戸崎さん。彼に当たったのは単勝ではなく3連の「954」。言うまでもなくTBSのAM(FMは90.5)  気の利いた賞品だと思いました。全員が違う。40人近くですからね。森本さんにはジャムだったような。小芝居もあったし。幹事は大変だ。何かしゃべれというので、「よっしゃ。当たったらここにいる全員にお裾分け」と言っておきました。だから是非「来ますように........」

 来週も4本ほど収録があるのですが、日常的な番組構成のものは今週に次々に「今年最後」になった。いろいろありましたよ。スタンバイでは22日に私が天気予報の一部を読んだ。ちょっとした出来事らしく、これが面白かったな。

 いえね、天気予報の原稿を読んでいる最中にちょっと遠藤さんが咳き込んだ。苦しそうだったので横にいた私が原稿をもらって続きを読んだのです。いつもは「原稿を読む」ということはないので、ちょっと「間違っちゃいかん...」と。

 だからその時はちょい緊張。しかし別にたいそうなことをしている気持ちはなかった。「これって珍しいことかな」とは思ったが。間違わなくて良かった。天気予報は結構皆さん聞いていますから。

 私の前に居る森本さんに渡そうとも思ったが、紙をひっくり返す必要がある。それよりは....と思ったのです。しかし放送的には極めて珍しかったらしく、聞いておられる方々から数多のツイートが。ははは。

 誰でも咳き込むことありますからね。私も先日テレビであった。ADさんがそっと水を。優しい。遠藤さんにはこの週末ゆっくりとお休みいただきたいと思います。


2017年12月22日(金曜日)

 (01:15)ここ2〜3日なんですが、とっても都内はタクシーが拾いにくい。特に午後に入ってから夕刻6時くらいまで。そう言えば「今週だなピークは」、と思う。

 慣習だから多くの人が「年末のご挨拶」に回り、そして夕方からは忘年会。そりゃタクシーは忙しくなる。私もこの2週間は結構食事会や会合が多かった。そしてふと気がつけばクリスマスから正月への渡しの期間入りで、その間には急激に、日に日に静かになる。

 年末は毎年特番が多いのですが、来週もいくつか。正月分を収録しなければならないので。それが終わるとちょっと落ち着くのですが、その後は旅行となる。ま、毎年のことですが、今年も暮れ行くという訳です。

 気になる火事が二つ。韓国の平昌近郊都市と東京で。韓国のそれは「スポーツ施設」との記事が多く、少なくとも29人が死亡した大惨事。韓国ではよくこの手の「死者多数」の事故が起きる。悲惨な事だ。

 「駐車場の車が燃え、瞬く間に1階から8階まで火が回った」という事故。マンションの住民なので、「そんなに速く火が回る方がおかしいのでは」「怖い話」と思うのですが、様々な調査はこれからでしょう。

 東京では私も良く行く大手町の日経さんのビルでのトイレ火災。「何者かが自殺を図った」との報道もあるらしいが、詳細は不明。私が行くのは日経CNBCのヴェリタス・トークの収録の際ですが、こちらはトイレだけが燃えた。日本のビルは普通そうでしょう。大宮の火災も一階はほとんど被害なしだったらしい。

 今年もあと10日ない。風邪などひかないようにしましょう。


2017年12月19日(火曜日)

 (06:15)今朝起きてiPhoneの「株価」を見て、「やっぱりな」と。まだ確定ではないが、米上下両院は法人税率を35%から21%に引き下げる大幅な税制改正の妥協案を今週通過させる予定。

 今回の税制改正(もし成立すれば)で米企業収益は今年 10.9%、来年で 11.4%、そして再来年でも 10.1%の増加になる、と見込まれる。株式市場が期待感を強めるのは当然だ。米株式市場は今年に入って S&P500 種指数で 18.5%ほど上がっているが(先週末時点)、その大きな要因の一つは企業税制の改正で企業の収益が伸びるのではないかとの期待。

 それがいよ いよ今週実現する可能性が高くなっている。「株価」を銘柄(指数)指定の上で画面ロックを外して横にするとチャートが出てくる。これがとっても便利なのですが、今朝刮目したのは私が最初に見た時にNasdaqが7000をヒットしていたこと。

 むろん歴史上初めて。史上最高値。チャートをまじまじと見ると、2016年からの上げが、その前の数年に比して加速しているのが分かる。ITが技術として我々の生活を変え始めた時期と一致している。

 それはダウでもSPでも同じなのですが、やはりNasdaqの上げペースが一段と目に付く。でも「このままの右肩上がり」はどうだろう。だって本体の経済の成長率ははるかにこのカーブよりは低いわけで、株価の「過大評価」は起きていると思われる。しかしいつ修正が起きるのかは誰にも分からない。

 7000のNasdaqね。そもそもこの指数は、ダウなどに比べ極めて新しい。wikiによれば創設は1971年。同年2月5日が算出開始時点で、その日の終値を基準値「100」として計算。1973、1974年などには100割れが続いた。

 最近の年間上げ幅は500とか1000。それが加速していて、母数が大きくなってきているので「年間20%の上げ」は、数字にするととても大きくなる。

 今引けましたね。Nasdaqは結局暫定で58.18高の6994.76。iPhoneには高値は7003.89とある。ダウは140.46の上げで、引けは24792.20。日中高値は24876.07と書いてある。ということは25000を目前にした。

 SP500は14.35上げて2690.16。高値は2694.97。つまり2700に接近。3指数とも揃っての史上最高値。


2017年12月17日(日曜日)

 (07:25)日本人選手が数多く活躍しそうだし、2020年の東京オリンピック前の最後の、つまり直前のオリンピックなのに、平昌冬季オリンピックについては懸念材料ばかりが噴出。

 ロシアは選手団としては平昌に登場しないし、大会が意義あるものになるのに必要な個々の有力選手の出場も不確か。またアメリカもNHLが不協力だし、国としても対北朝鮮で何かあったら(その可能性は小さいが)恐らく選手団を送らない。

 文在寅大統領は隣国との関係改善狙いもあるし、中国人に沢山平昌に来て貰おうと中国を国賓訪問したが、「とても国賓扱いとは言えない」と韓国メディアが息巻く中で訪中を終えようとしている。

 安倍首相にも、そして今回訪中した際に習近平氏にも「平昌にどうですか」と声を掛けたが、何の反応もなし。今回の文在寅訪中は、韓国人記者が中国人警備員に集団暴行されるなど「むしろ両国の関係悪化を招いたのでは」という始末。

 もっと問題なのは、韓国国内の冬季オリンピックに対する関心の低さ。今朝読んだ朝鮮日報には同紙のスポーツ部長が文章を寄せていて、そのタイトルが「平昌五輪ノーショー」だけは避けようなのだ。

 「まさか」と思って読み始めたら、「最近になって平昌のチケットの売り上げが急激に伸びた。それは地方政府や官庁などが大量買い取りを始めたからだ。そのチケットは会場に行くかどうかも分からない人々に配られている(恐らくタダで)。なのでそれらの人々は実際に会場に来るかどうか分からない」というのです。

 例えば日本人が金メダルを取る。その瞬間に会場に数百人しか観客がいなかったらテレビを見ている方としても興ざめでしょう。しかし「その危険性がある」と韓国の有力紙のスポーツ部長が心配している。

 「ノーショー」は韓国人観光客の振るまいとして世界的に評判が悪い。予約を入れてもレストランに来ないなど。経営者としては大問題。韓国ではあまりにも多いので、予約をキャパ以上に入れて、時に予想以上に実際に客が来てトラブルになることもあるそうだ。

 それがオリンピックで起きたら、それこそ国の恥のようなものだが、スポーツ部長の心配がこれだけ大きく掲載されているのだから、本当にあるのだろう。当該スポーツに興味のない人が来ても、その会場は盛り上がらない。だって競技のツボが分かっていないのだから。拍手や声がけのタイミングがずれる。演劇鑑賞と同じです。

 当方全く平昌に行く気も予定もない人間だが、日本人選手、世界から来る選手には「盛り上がりのある会場」で力を発揮して欲しいと思っているので、ちょい気になる。


2017年12月14日(木曜日)

 (07:25)最近「おいおい」と思ったこと。AIスピーカーがあれば「ラジオいらんじゃん」と。家に。

 何かの資料を見ていて、「我が家の子供がGホームに向かって”J-WAVE聞かせて”と言ったら、同局の放送が流れてきた...」と読んだので、「面白い。やってみよう」と思って声を出して言ってみたのです。ちょっとひねって。「TBSラジオを聞かせて」と。

 そしたら「ラジコ経由でTBSラジオをストリーミングします」と始まって、その後はずっとTBSラジオの放送を流し始めた。今のラジコにはNHKも入っているので、言ってみればフルカバーです。ラジコ対象放送局は全て聞ける。よってデバイスとしてのラジオは家には要らない、ということ。

 強く思ったのは「だからAIスピーカーを車に入れてよ......」ということ。だって今は車の中で放送局の切り替え、ボリューム調整(むろんナビ設定も)など一瞬目を下、または横にやる瞬間が必要です。それは危ないと私は思う。

 しかしAIスピーカーが車に入れば、すべて音声でコントロールが可能です。選局、音量調整等々。多分ナビ入れも。自信はないが、「5Gになれば可能なのでは」という点ですが、WIFI機器を車内に持ち込むことも可能かも知れない(テザリング ?)。自動運転を真剣に考える時代には当然電波状況は改善せざるを得ない。

 ストリーミングしているので多分時刻などはディレイする。しかし我々の身の回りには時刻を正確に示すデバイスが山ほど有る。スマホもそうだし、ウォッチもそうです。なのでラジオの時刻が狂ってもかまわない。大体が車の VICSの表示時間は最初から多少おかしい。

 それから昨日の日経夕刊の記事「フィッシング詐欺急増」は、「やっと記事になったのか」という印象。もう山ほど来ていますよね。「apple.ios」とか。笑えるメールなどが一杯。プロバイダーのメールが一杯になったとか。相手にしないのが一番です。
 


2017年12月14日(木曜日)

 (06:25)発表された13日終了のFOMC声明をさらっと読んで思ったのは、「反対者が二人も出たんだ」という点でした。声明の最後に「Voting against the action were Charles L. Evans and Neel Kashkari, who preferred at this meeting to maintain the existing target range for the federal funds rate.」とある。

 最近のFOMCで「反対者二人」というのは比較的珍しい。最近は全員一致が数回続いていたように思う。と思って調べたら、ここでも名前が登場するNeel Kashkariが6月のFOMCで「据え置きすべきだ」と主張して一人で反対票を投じている。

 それ以降はずっと「全員一致」での決定(据え置き)が続いていたが、今回の「 raise the target range for the federal funds rate to 1-1/4 to 1-1/2 percent」に関しては Charles L. Evansが反対者に加わった。エバンスはシカゴ連銀の総裁であり、カシュカリはミネアポリス連銀の総裁。二人は今回は利上げすべきでなく「据え置きが妥当」と主張した。

 その反対理由はよく分かる。なぜなら今回FOMCのこの同時公開資料によれば、少なくとも来年までは「インフレ率は目標の2%に届かない」との見通しに立つ。インフレ率が上昇しないのに「利上げするとは何事か」とカシュカリが考え、それにエバンスが同調したのは理解できる。

 このFOMC公表指標で興味深いのは、FOMCが成長率見通しを引き上げている点だ。9月予想では2.4、 2.1、 2.0、 1.8だった17年から20年までのGDP成長率見通しを軒並み各2.5、 2.5、 2.1、 2.0に引き上げている。特に来年2018年の成長率見通しを当初の2.1%から2.5%に引き上げたのは大きい。

 にも関わらず2020年までのアメリカのインフレ率見通しはほとんど変えてない。ほぼ9月予想のままであり、「じゃあ今利上げしなくてもいいじゃないか」という考え方は当然出てくる。重要なのは「成長率が上がってもなぜインフレ率が低いままに推移するのか」に関する十分な説明がない点だ。

 最近はその理由が謎なので、「中期的にはインフレ率は上昇してくる」という従来の書き方をやめて、今回(Inflation on a 12-month basis is expected to remain somewhat below 2 percent in the near term but to stabilize around the Committee’s 2 percent objective over the medium term)のように「中期的には委員会の目標の2%に安定してくる」という表現になった。「安定してくる」とはどういうことか、と思う。つまりそれは「2%以下でも安定すれば良い」に聞こえる。

 「なんな不確かなインフレ見通しで安易に政策金利は上げられない」というのが二人の気持ちだろう。その気持ちは恐らくイエレン議長以下の委員の気持ちの中にもある。しかし「ま、成長率が上がってくるのだから、ここは利上げしておいた方が過去の知恵を生かせば賢明」と考えているのだろう。

 その「賢明さ」をある意味裏書きしているのは今のアメリカの景気の良さだ。第一パラには「Information received since the Federal Open Market Committee met in November indicates that the labor market has continued to strengthen and that economic activity has been rising at a solid rate. Averaging through hurricane-related fluctuations, job gains have been solid, and the unemployment rate declined further. Household spending has been expanding at a moderate rate, and growth in business fixed investment has picked up in recent quarters. 」とバラ色の現状が語られる。「だったら利上げしても」と多数意見は考え、いや「それは違うんじゃないの」と二人考えた、という状況。

 退任会見が有るのかどうか知らないが、今回はイエレン議長のFOMC後の最後の記者会見だった。ちょっと別件があって見れなかったが、後でその中身はチェックしようと思う。来年も彼女の退任前(2月3日かな)にFOMCがあったと思ったが、その前任者達に比べたら短いイエレンFRB時代。

 個人的印象を言えば「なかなか巧みだった」と思うが、「オバマが任命した」というだけで首になった。ちょっと可愛そうな気がする。ま、巡りでしょうか。


2017年12月12日(火曜日)

 (23:25)シカゴで先物取引が始まって「さて、どうなるか」と思っていたビットコイン。先週までの激しい動きがウソのように「高値安定」となっている。

 実は一言で「仮想通貨」(Cryptocurrency)と呼ばれるが、このサイトで見れば一目瞭然だが、山のように種類がある。このサイトはそのキャピタライゼーションの現在値で上から並べている。ビットコインが一位で、だからこそ「先物上場」にまでなったが、その他にもずらっと並んでいる。

 それぞれに個性と得意な機能があり、そのいくつかは知っているが、全部はとても調べきれない。これらも徐々に整理されていく気もするが、逆にこれらの仮想通貨はコンピューターの処理能力と密接に関連しているので、「逆に今後も増えるのでは」という気もする。

 今週からビットコインの先物を上場させたのはCboe Global Marketsで、来週からはこれにCME Group Incが加わる。来年はNasdaqも上場の予定。Cboe Global Marketsで始まったビットコイン先物については、このページが詳しい。

 先物上場手前で大荒れして上場したら落ち着いたというのは、ある意味当然。そこが大きな出会いの場となってまともな two-way marketが出来たので......と考える事も出来る。

 もっとも仮想通貨自体が非常に新しいもので、その評価もいろいろある。筆者はman@bow(野村ホールディングスと日本経済新聞社が運営)にこのところずっとビットコインを中心とした仮想通貨に関して文章を書いているので、初歩的なことを知りたい方はそちらをどうぞ。

 最近の日経新聞の記事では、世界の中でも日本はビットコイン取引で4割近いシェアを持つそうな。ま、先に中国が禁止しましたから。シカゴで始まったし、今後拡大するビットコイン先物取引、その他仮想通貨全般の動きには、むろん今後も注目する必要がある。


2017年12月10日(日曜日)

 (06:25)いや凄かったですね。2本動画を見て、2本目のビデオで井手口のシュートが48分58秒だと確認しました。恐らく北朝鮮選手の足攣りで生まれた60秒の枠ギリギリ。これぞ劇的。

 北朝鮮のキーパー(名前は知りません)は味方選手の肩口(?)に当たるまで、正確なボール位置を把握出来なかったのでしょうが、それにしても弾丸ライナー。もってるな、彼。

 昨夜は対北朝鮮戦を見れなかったので、今朝ゆっくりユーチューブで。これで十分という結構長い動画がいくつかアップされていて、それを別々のもので2回。元は同じですがね。素晴らしい。

ソーブル、まいこ両人と  それにしても見ていて思ったのは、「選手層が厚くなっているのか.....日本は」ということ。キーパーの中村君。いいじゃないですか。伸び伸びした大きな体、特に長い手足。キーパーに必要な身体的条件が整っていると思う。それに若い。

 見ていて「なにか欧州のクラブのキーパーみたいだ」と思いました。それに「古き顔」なき11。機能的で、それぞれが役割をしっかり果たしている印象がした。もうちょっと早めに点を入れていたら......という気もするが、最後の最後の劇的シーンを作り出すための盛り上げ・助走場面だった....と考えれば許せる気がする。

 最後の最後のシーンになる直前の北朝鮮。あれは完全にハンドですよね。審判も一瞬考えたんでしょうが、それはそれでしっかりとってもらわないと。しかし最後が劇的シュートだったので......。ま、夕べはそれに収斂するような。

 大谷君のエンゼルス入団。ニューヨークなどの大都会のマスコミからは「チキン」の声が出ているらしい。しかしそんなことは気にしないで良いと思う。「自分のやりたいことが出来るか」という基準で選んだ球団。問題はその通りになるかと、力と結果を残せるのかだと思う。

 実に久しぶりの、ベイブルース以来の二刀流(two-way MLBのサイトはずっとこの表現)。いやが上にもアメリカの全マスコミは彼に注目する。彼が良い成績を出せばニューヨークのマスコミなど直ぐに沈黙し、評価を賞賛に変える。まずはブーン率いるヤンキースを完封して欲しい。ヤンキースファンだがそう思う。彼に必要なのは結果です。

 昨日の名古屋での番組収録(放送は今日らしい)は面白かったな。いろいろなことを言えた。名古屋の番組ですから、何事も「名古屋・愛知中心」に考えられている。それはそれでOK。名古屋の乗り物製造業比率(全国でのシェア)は39.1%だそうな。確かに高い。

 MRJミュージアムなどがオープン。もうとっくに実機が飛んでいなければならない。むろんその問題も番組では取り上げました。テンポもまずまず良かったし、編集するだろうが、話せる時間もたっぷり。

 今はなかなか自分の興味と合致したことをしっかりしゃべれる番組がないが、この番組は良かった。写真はソーブルさんとタレントのいとうまい子さんと。今度三人で飯食おうという話になった。

 珍しくえんじ色をはいて行ったら、「それは良い....」と。メークさんの目線は我々とは違って面白い。


2017年12月09日(土曜日)

 (10:25)新しいキャラクターが一杯登場したのでちょっと遊んだ後、新幹線に乗って名古屋に向かっています。テレビ愛知さんで番組収録があるため。

 東京駅に向かうためにタクシーに手を上げたら、こちらに向かうにしても動きが遅い。こちらが行方を言う前に「新人ですので.....ご迷惑をおかけします」と。東京駅まで「あそこで曲がって....車線はここで....」と。うーん。もうちょっと新人教育をしてからにして欲しい。

 番組は日本の製造業のメッカである「名古屋」「広く愛知」の今後をMRJ、新幹線、そして電気自動車の3製品から考え直す、というもの。よく私に声を掛けてくれたと思う。これらに関しては言いたいことが一杯ある。

 MRJは遅れに遅れている。私が取材したのは2009年の8月なので、もう一昔です。その時に機体からなにから一応形になっていましたから、それからの遅れたるやもう呆れるばかり。

 その間にロンバルディアなど競争各社は技術で追いつきつつある。「燃費が良い」がウリだったが、肝心の原油などは低水準が続いていて、たいした競争要因ではなくなった。どうするんだろう。最新情報も得られればと思っています。

 もう一人の出演者はニューヨーク・タイムズのジョナサン・ソーブルさん。テレビ朝日の番組でよくご一緒した。ナイスガイです。西麻布で一度数人で食事したな。再会が楽しみ。


2017年12月07日(木曜日)

 (23:55)ふと思いついて、スマホの入力キーボードに「英語 English(US)」を選び、その上でマイクマークをタップして「らいと」と言ってみました。自分としては「Right」(正しい)を出したかった。

 日本語としても時々使うじゃないですか。しかし日本語入力キーボードで「らいと」と言っても「ライト」としてしか出てこない。「Right」が出したかった。実際にやや気を付けてスマホに「らいと」を聞かせたのですが、それでも表示されたのは「Light」だった。

 「やっぱしな」と思うと同時に、「これは発音の練習になる」と思いました。つまり長い文章ではなく、短い単語を英語キーボードで音声入力してみる。そしてAIがちゃんと聞いてくれるかどうか。

 日本人にとって「R」と「L」は本当に難しい。わたしが「らいと」と言ったら、英語キーボードの音声入力が「Light」と打ち出したと言うことは、相も変わらず私の「R」の発音は母国語の人(機械)には「L」と聞こえているということです。

 なぜ長い文章だと駄目か。基本的にはAIが自分で訂正してしまうからです。同音異語が多い日本語を音声入力すると、途中でAIが「あ、これは違うんだ」と理解して訂正しているのが見える。それは英語でも同じだと思う。

 やってみて下さい。多分がっかりしますよ。それは二つあって、私の発音が悪いのと、AIが聞ききれないこと。うーん、「ただしい」という意味で、こちらとしては「R」と「L」を意識して喋ったらAIにちゃんと「R」と聞いて欲しいな.....


2017年12月06日(水曜日)

 (05:55)今朝起きてまず思ったのは「騒々しくなるな」と同時に、「世界は危険にもなる」ということでした。

 PLOのアッバス議長、エジプトのシシ大統領などアラブの首脳達にトランプ大統領が電話し、「エレサレムをイスラエルの首都と認定し、今はテルアビブにあるアメリカの大使館をいずれエレサレムに移転する」と伝えたという。ただしその時期(大使館移転)は、実際的準備、法的枠組みの整備などで少なくとも6ヶ月は先になり、その間はテルアビブに残るという。

 トランプ大統領は今日、水曜日の演説でその方針を世界に向かって発信するものと思われる。これに対してサウジなどの反応は出ていないが、トルコの首脳は「アラブ世界全体にとってのレッドライン越え」と表現したそうな。

 キリスト教、ユダヤ教、そしてイスラム教の共通の聖地であるエレサレム。その帰属を「イスラエル」と宣言するに等しいこの方針は、イスラエルと対峙してきたパレスチナのみならずイスラム教徒全体にとって「レッドライン越え」と写る可能性が強い。その結果はイスラム教徒の強烈な反発で、それは時にテロに発展すると思う。

 なぜイスラム過激派のテロに口実を与えるようなことをトランプ大統領はするのか。それは「選挙公約だから」が主でしょう。アメリカの議会では既に在イスラエル大使館のエレサレム移転を求める法案が通っている。しかし歴代米大統領はそれを見送ってきた。

 「あまりにも危険」「世界中でテロを発生させる危険性がある」が理由だった。今回トランプ大統領はそれをあえてすると見られる。彼のことだから最後の最後に「やめた」という可能性がないではない。しかしアラブの一部首脳達に伝えた、というのは最終決定が下されたということだ。

 一回決めて移したら、次の大統領が「戻す」と言っても、それはなかなか難しいでしょう。ということは「なかなか後戻りがきかない事実を積み重ねた」と言える。ということは、世の中騒々しくなるだけでなく、「危険になる」ということだと思う。

 もう一つ。これはあまり「危険」とは関係ないが、「騒々しい」に関連して。国際オリンピック委員会(IOC)理事会は5日、日本時間の6日早朝、組織的ドーピング不正が発覚したロシアの平昌冬季五輪への参加問題について、ロシア五輪委を資格停止処分とし、ロシア選手団の出場を禁じることを決めた。

 「ロシア五輪委・ロシア選手団」の資格停止なので、個人資格での五輪参加は認め、不正に関わっていないと証明された選手に限り、「ロシアからの五輪選手」という特別枠で参加を認めるそうな。

 サッカー・ワールドカップの開催を撤回する....などとは言わないでしょう。しかし騒々しくはなる。ドーピングをしたロシア側が悪いに決まっている。しかしロシアは「組織的ドーピング」を否定しているので、なにかとこれに反発する行動に出るはずだ。

 うーん。近く海外に行くのにな........。


2017年12月04日(月曜日)

 (08:55)短い滞在でしたが、土曜日から日曜日にかけての大阪は楽しかったな。そもそもは「良く一緒に飲んでいた連中のお店」の「お久しぶり会」で、年齢も職歴も全く違ういろいろな人の集まり。

ホテルのロビーは綺麗だった  全部で30人くらいの人が集まったのではないでしょうか。10年ぶりでしたが、みんなあんまり変わっていない。音楽関係が4〜5人いて、その一人は「CDを出した」と。私と一緒に写っている写真の女性です。Nahoちゃん。

酔っていてアホ顔ですみません  彼女は自分のツイッターに「遺品整理人であるゴリさんの講演を聞いたり話を聞いたりしながら現代社会の人々の、孤立化、孤独化や、つながりの薄さなど色々な部分を思い浮かべながら歌詞をかき仕上げました。」と書いている。曲名は『幸せのカタチ』。

 曲名を見た瞬間に、「これは何か意味のある曲だろう」と思いましたが、そうでした。家でDVDレコーダーで何回も聞きましたが、その他には「光のさす方に」「今を生きる」「さくら咲く」の3曲があって、なかなか良いアルバムになっていると思いました。

 新地での一次会のあと、近くの細長い店で二次会。みんな歌がうまい。子供が4人。当時はいたか、いなかったか。男女各2。いずれもかわいかった。ごく親しかった人が一人いなくなっていて、それが残念ですが、トータル数としては増えた ?

お城には新しい乗り物が  「この次」があるのかないのか。しかし時間を一緒に過ごした、利害関係全くなしの飲み会は楽しい(ま、あっても楽しいんですがね)。うーん、幹事(戸田さん、ご苦労さま)に「またやってや」と言っておこう。土曜日なので新地は比較的静かだったが、最近はどうなっているのか。

 泊まったホテルのイリュミネーションも綺麗だったし、日曜日の朝に大阪城を見回り(?)に行ったらトライアスロン大会をやっていた。「え、水に入るのか」と思ったら、「今回は入りません....」と。ははは。

 大阪城の正面右側に何か作っていたな。囲いがあって、何かの工事が行われていた。大阪城は長らく「400年」(大阪の陣?から)がウリだったが、それが過ぎてしまったので、新たな企画を進めているのだと思いました。

晴れた日の大阪城の石垣は良い の反りがとっても好き  晴れた日の大阪城。徳川家光が作った今の大阪城は、石垣が綺麗です。世も安定して「急いで作る」必要がなかったので、実に丁寧に作られていて、お堀を周囲に従えた石垣がほんのちょっと、そして揃って反っているのが良い。よく設計したものだ、と今回改めて思いました。


2017年12月02日(土曜日)

 (16:55)この一ヶ月、目にしながら実際に乗車する機会がなかったジャパンタクシー トヨタ自動車にやっと乗ることが出来ました。

運転手さんに撮ってもらいました  ちょっと長いお鼻、セダンより相当高くSUV並みの車高、ワンボックス並みのスライドするドア.....など数々の特徴を持つこのタクシー。もう既に街で見掛けるようになって久しい。

 私を乗せてくれた運転手(TOKYO TAXI)さんによると、「我が社には一ヶ月前に配車されました。各社さんもそうなんじゃないでしょうか」とのこと。色は黒とダークブルー(もしかして黄色もあったかな)があって、私が丸の内の銀行会館のところで乗ったのはダークブルー。

 社内は広い。運転手さんとの距離は適度にあって、運転主席の後ろにはUSB充電スポットが二つ。これは便利と、私は早速使いました。ロンドンのタクシーにとっても似ている。しかしエンジン音は違うし、あれよりもちょっとスマートかな。

 セダンのタクシーが圧倒的に多いので仕方なく乗っているが、どすんと腰を落とすのが好きじゃない。より大きなタクシーが来たらその方を優先してきた。しかしジャパンタクシーは腰を横に動かすだけで乗れる。聞くと、「(銀座などの)着物姿の女性などにとっても好評」とか。そりゃそうでしょう。

 私は他の都市のことは知らないのですが、「ジャパンタクシー」というのだから、東京以外でも既に走り出しているのではないでしょうか。乗り心地は抜群です。ナイス。

社内はゆったりと綺麗  それからタクシーの若手乗務員の増加に関して。またも若手が運転手だったのですが、彼は「日本交通とKM(国際モーター)が4年制の大卒新卒の採用を開始した。私もそうなんですが、それが大きいのではないでしょうか」と言っていました。


2017年12月02日(土曜日)

 (01:55)多少誤解されたが、今後の展開を見る上ではでかい報道です。急展開の可能性もある。株(ニューヨークのダウ平均)が一時的に300ドル下げた。アメリカのABCテレビが「 Donald Trump directed him to make contact with the Russians」と伝えたため。

 「him」とは誰かというと、マイケル・フリンです。モラー米特別検察官は1日、昨年の大統領選挙に関連したロシアゲート(ロシアによる米大統領選挙干渉疑惑)に関して、同氏の訴追を明らかにした。

 ABCの報道はそれに関連したもの。フリン氏は、トランプが最初に選んだ国家安全保障問題担当大統領補佐官。その後ロシアとの接触などに関してペンス副大統領にウソをついていたことがばれて解任されていた。そしてその後はモラー特別捜査官の最大の捜査対象になっていた。今回の訴追は「FBIにウソをついた」というもの。

 CNBC(マーケット関係者の注目度が高い)などがこのABC報道を最初どう伝えたかというと、「Stocks fall on report that Michael Flynn was directed by Trump to talk to Russians」というCNBC記事の見出しで分かる通り、「フリンはトランプに命じられてロシアと接触した」となった。これは株価に響く大問題です。ロシア疑惑に直接トランプ大統領が関与しているとも思えるので。弾劾も頭をよぎる。

 しかし私も急いでABCのサイトに行ってみたら、その最初の文章は赤字で「Flynn prepared to testify that Trump directed him to make contact with the Russians, originally about fighting Syria: Confidant」となっていた。

 これだとニュアンスがかなり違う。「当初はシリアでの戦闘に関連して.....」と限定条件が付いている。ある意味一方の当事者であるロシアにシリアの状況に関して「じゃフリン、ロシアに接触してみろ」とトランプが言ったとしても納得出来る気がする。「自分が大統領になるためにロシアに何かしてもらえ........」というのとはかなり違う。

 なのでその後はニューヨークの株は安値より戻していて、私がこの文章を書いている時点では-130ドルくらいになっている。しかしABCの記事(多分ベースはテレビ報道です)を見ると、興味深い点がいくつもある。文章はここにありますが、重要なのは「フリンは全部特別検察官にしゃべる気持ちになっている」ということです

 そこから何が飛び出すのか。トランプ弾劾に繋がるような話が出てくるのか。この記事には「A close confidant told ABC News that Flynn felt abandoned by Trump in recent weeks, and told friends about the decision to make the plea deal within the last 24 hours as he grew increasingly concerned about crippling legal costs he would face if he continued to contest the charges.」という部分がある。

 つまり今のフリン氏は「トランプ大統領に見捨てられた....」と感じていて、積み重なる訴訟費用の問題もあり、特別検察官に「full cooperation」する気持ちになっている.....と。そこから何が飛び出してくるのか。

 まだ先行きは不明という部分がある。株が大きく落ちたのは早とちりの面もあるし、さらには前日大きく上げた後の調整の部分もある。そうであるにしても「マーケットがあまり懸念してこなかった”トランプ大統領の先行き”に関しても再び懸念が出てきた」ということが言えそうだ。

 問題はシリア問題以外に、自分の”当選”に関してトランプ大統領がマイケル・フリンに何か指示を出していないか.......などだと思う。


2017年12月01日(金曜日)

 (23:55)タクシーの運転手に若手が増えている件。その後もタクシーに乗ると運転手さんに話を聞いているのですが、わかってきたことがいくつか。

 一つはやっぱりタクシー会社は積極的なリクルート(若手乗務員の採用活動・新雇用システム)を展開しているケースが多い、ということです。ある若手の運転手さんは、「うちは入ると期間2年で月30万の給与制です。その後は歩合給に移行します」と述べていた。

 「月30万円」というのは、恐らく多くの日本の大企業の初任給を大きく上回る。かなり若い人にも魅力な金額ではないでしょうか。「それなら、なり手が出てくるだろう」と私は思いました。

 むろん上の例は、私が聞いた中では一番良い条件で、それが「最初の1年が給与制で月30万円、その後は歩合制」という例もあったし、「私は運転が好きなので最初から歩合で入っている。夜もやって、うまくいって月30万を超える」という若手女子の運転手さんもいた。

 ある比較的年を重ねた運転手さんは、「そう言えば、ウチは若手と上の方に二極化していますね」と言っていた。以前はタクシーの運転手さんはご自身が、「いろいろあったからタクシーの運転手をしています」と言っていた人が多かった。いろいろとは、会社をやっていたが潰してしまった......とか。

 なので若手がタクシー会社に入ってくると、「なんで最初からタクシー会社になんか入るんだ」と客の私に若手の文句を言っていた人も居たくらいだ。しかし多分、年齢層が上がり過ぎてしまって、タクシー会社も「(いろいろあった人も含めて)求めて来たら採用する」という従来の方針を変えざるを得なくなったのだろう。

 つまり人口構成の変化や、人材市場のタイトさの進行の中で、タクシー会社はそのイメージを変える努力を余儀なくされているのだと思う。



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