2018年02月28日(水曜日)

  (23:35)今日の朝刊では米国務省、機能不全に拍車 が、面白かったというか、本当に心配だなと思いました。かねて言われていた「米国務省の機能不全」ですが、時間の経過と共にそれが一段と深刻化している。

 朝鮮半島は、シリアとともに世界で今一番動いているエリア。その半島に対するアメリカの政策は、今までも手薄だった。アメリカの韓国大使が決まっていないのはよく報じられていて、韓国では「(韓国)軽視の表れ」との見方が今でもある。

 それに加えて米国務省での北朝鮮担当代表が「週内に辞任」と。この記事を読むと、ジョセフ・ユン氏は「交渉に前向き」との見方だそうだ。しかしそうだとしても、「トランプ政権の今のスタンスと違うから」というだけで(事実上)追い出されるとしたら問題でしょう。

 トランプ政権で際立つのはその「排他性」です。むろん表面的には言っていない。しかしやっていることが排他的です。なのでアメリカという国全体の「分断」が進む事態になっている。

 もう1年以上もたっていて、このままで4年が過ぎたらアメリカという国はどうなるのか、という気持ちになる。そう言えば日経は多分FTの記事だと思うが、「トランプ政治の長期的打撃」というような記事を掲載していた。本当に心配だな。

 当面は自由主義のチャンピオンでいてもらわなくてはならないので。


2018年02月27日(火曜日)

  (06:35)朝目が覚めて「週明けのニューヨークはどない?」と思って見たら、ダウが400ドル(実際には399.28ドル 1.58%)近く上がっている。上げ幅はダウほどではないが、SPも32.30ポイント(1.18%)、さらにNASDAQも84.07ポイント(1.15%)のアップ。

 今週は物価に関する統計発表もあるし、週の後半にはパウエルFRB新議長の初めての上下両院委員会での議会証言もある。しかしそれらを待たずに急騰し、「それぞれの指数が新高値にあと3%の所まで戻した」とCNBC。

 CNBCのこの記事「FAANGは既に、今回の一連の下げ局面前の水準を回復」と報じている。フェースブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、そしてグーグルです。

 何か特別な材料があったわけではないようだ。しかしCNBCの記事も触れていますが、「実はアメリカの長期金利動向を見ると、マーケットが懸念しているほど上がる気配を示していない」というのが一つの要因らしい。「そうだろう」と思う。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの長期金利のページ(つまり長期国債市場)を見ると、先週金曜日にググッと下がった水準で週明けはほぼ横ばいに推移。高かった2月初めの2.95%からはむしろ離れてきている。下に。

 実は昨日、月曜日ですが、毎週書いているレポートで「アメリカの長期金利は実はあまり上がらないのではないか」と書いた。予測は言ってみればリスクを取るわけですが、今朝の気分としては「早速証明された」ような気持ちでナイス。ま、レポートを読んでいただければ良いのですが、挙げた理由は以下の三つです。

  1. 依然として基礎エネルギーである石油の相場は「オイルシェールの天井」の存在 であまり急激、かつ大幅な上昇は予想できないこと

  2. 「アマゾン効果」に代表されるように技術革新が物価にもたらしている影響は 様々な面で大きく、供給のボトルネックが起きにくいなども含めて、物価上昇圧力は 依然として弱い

  3. 日本の銀行業界の大幅な、しかし時間をかけての大リストラ計画に見られるよう に、業界も働く人間も「新しい環境への対応」を迫られる時代であり、そうした中で 一律的な労働賃金の大幅な上昇が起きるとは考え難い
 今週の諸統計やパウエル発言でどう動くかはまだ分からない。しかし私が文章を書きながらずっと思っていたのは、『「上昇」とか「上がる」と言ってもそれぞれの人が持つ言葉の印象は個別』という点。

 メディアは直ぐに使われる傾向を強めた言葉を繰り返し使いたがる。「米長期金利の上昇で」と。しかしその「上昇」は以前の「上昇」ではない。「上昇」と聞いて我々の頭にフラッシュバックするのは、例えば90年代初めのそれ。

 しかし今の段階で「金利上昇」という単語でそれを思い浮かべていたら間違いだ。経済を取り巻く環境は大きく変化している。


2018年02月25日(日曜日)

  (08:35)今朝はとっても心がほっこりするな。北海道でもオホーツク海に面する「北」のチーム(LS北見)の銅メダル獲得。昨日の試合も手に汗握る接戦でしたが、今朝のテレビに出ていた5人も清々しかった。

 北見は、去年の夏に238号線を夕刻に宗谷岬に向かって走るプロジェクト(私的に 夕陽を見に行きました)の走り始めの地で、一時間ほどですが滞在しました。まあ「通りかかった」に等しい。午後の3時頃でした。

 一番強く印象に残っているのが、「道を誰も歩いていない」でした。確かに日本の各地には昼間人が歩かない地方が数多くある。しかし北見は建物もまばらだし、広大な北の大地(北海道)の、そのまた北にあって、つい「そうだよな(昼間でも人が歩いていないよな)」と思いがちなエリアです。

 しかしその北見の、かつ「常呂町」(アイヌ語の「トー・コロ」からとされる)という人口3894人の町。その町の出身者だけで構成するチーム。そのチームが世界第三位。しかも金と紙一重の銅。

 「誰もが、何事かをなせる」という例の典型のように見える。素晴らしい。そのチームを作ると決意したマリリンが凄ければ、それについて厳しい練習を重ねてここまで来たチームの人達、そしてそれを支えたコーチ陣。加えて町の人々が偉い。そこにあったのは「笑顔」でしたね。もぐもぐ。

 多分我々が聞いていないストーリーが一杯ある。今朝のインタビューでマリリンが「24で始めて、もう31になって.....」と。そうなんだ。20才代をカーリングにつぎ込んだ本橋麻里さん。

 そして自分が出役プレーヤーではないチームでのメダル。5人のインタビューの場面では、私はずっと本橋さんの顔を見ていました。「彼女は今何を考えているのだろう」と思いながら。

 彼女には複雑な思いがあるだろう。多分。しかし間違いなく「嬉しい」だろうな、と思う。むろん、「自分もプレーヤーでいたかった」という気持ちはあるだろうが。アナウンサーはそれを聞かなかったが、すべきか、避けるべきか微妙なところ。でも大拍手ですね。LS北見には。

  対して「これってどうなの ?」と思ったのは、高木姉(ナナちゃん)が優勝した女子マススタート。2位に入った韓国の金選手がオリンピックリンク上で国旗に土下座した。金を逃したとはいえ銀メダルですよ。

 日本だったら、まず「銀メダル獲得、お目出度うございます.....」となる。ジャンプで銅メダルだったサラちゃんも誇らしげだった。日本だったらメダルに届いたら、さらに言えば入賞したらまずは「お目出度う」です。

 その上で、「金が取れなく残念でした......」となる。しかしその韓国の金さんは、パシュートでのチーム構成員非難見なし発言があったとは言え、銀メダリストですよ。その選手がリンク上で土下座。

 その「異質感」たるや半端ない。多分その姿は世界中に報道される。私の印象では「ちょっとあり得ない光景」でした。距離は近いが、かなり違う国だなと韓国について思うのは私だけでしょうか ?


2018年02月23日(金曜日)

  (22:35)今週はこれまでに2回会合に出席しました。一つや聞く方。もう一つは喋る方。

 喋る方は昨日で、ちょっと例のない時間。なにせ午後の8時という時間からの講演。あまりない。普通は全て終えて打ち上げか、そうでなければ新幹線や飛行機に帰途についている時間。

 日本で一番有名な街の若旦那的な方々を相手に。相場が大きく動いた後なので、皆さん熱心に聞いてくれた。もちろん今後を正確に予測出来るわけではないが、「なぜ」そして「今後はどのような事が予想されるか」をお話しした。

 聞く方は「ESET Security Days」でした。品川の港南口を出たビルコンプレックスの一角で。

 セキュリティベンダーであるESET(イーセット)社が中心の会合で、越智ちゃんに誘われたときには「ちょっと私には専門的すぎるかな」と思ったが、結構勉強になった。新しい用語も一杯登場して、覚えられた。

 同社が世界30カ国以上で開催している情報セキュリティカンファレンスの一環。日本ではあまり有名ではないESET社ですが(失礼 私が知らなかっただけでしょうが)、「未知の脅威」を検出するプロアクティブな検出技術「ヒューリスティック技術」を業界に先駆けて実装したそうな。

 ま、主なカスタマーは企業ですから、私があまり知らなかったのも無理なし ? 同社は「研究開発により、「多層防御機能」の強化を重ね、さまざまな脅威から企業のデバイスを守っています」と。

 何人かの講師が喋ったのですが、「セッション2」の石川さんの話が面白かった。私にも関係がある部分が多かったので。タイトルは「マルウエアラボ レポート 2017-2018」というタイトル。我々のメールに紛れ込んでも来る様々なマルメールのトレンドを分析。

 2017年の振り返りから始まって、最後は「2018年のマルウエアのキーワード」で。三つあって、「ブラウジングとスクリプト」「脆弱性悪用」「マイニング」。この三つが今年のキーワードと。

 最後の「マイニング」は仮想通貨関連でもあるのですが、今まであまり知らなかった。興味深いセミナーでした。


2018年02月21日(水曜日)

  (00:35)日本の女子パシュートはやはり強かったですね。ま、今までの実績や、周囲の評価の高さから「金はほぼ間違いない」と思っていましたが、その通りに。ナイス。

 それは慶賀として、最近はあまりメダル・ランキングを気にする雰囲気ではないのですが、やはりじっくり見ていると面白い現象がいくつも。競技もあと数日。オリンピックの公式サイトの順位(金の数をベースに順位付けしている)を見ると、いくつも面白い現象が目に付く。

 1.夏のオリンピックでは非常に多くの金メダルを取る中国が、今回の冬のオリンピックではまだ「金」がゼロ。次の冬のオリンピックは確か北京ではなかったか、と。通常は「次」の国は成績を上げてくるのに

 2.日本のメダル獲得総数11は、現在世界7位でなかなか良いスタンディング。韓国は金を四つ持っているが、トータルは9。なので日本は開催国よりも多くのメダルを取っていることになる

 3.欧州ではやはりドイツが図抜けている。統合によってドイツの人口は欧州では頭一つ抜けたが、それでもフランスやイタリア、それにイギリスに比べると金も、総メダル数も大きく抜けている。サッカーでのドイツの強さと考え合わせると、「この国の強さ」に思いをはせたくなる

 4.多分アメリカは「夏」ほど強くない。しかし今年の冬は平野を破った彼くらいしかあまり目覚ましい活躍は目にしない。私が見ている範囲ですが。夏のメダル数もアメリカは図抜けているが、一時よりは相対化した。まるで国力を示すように

 5.今までに金メダルを一つでも取れた国は18で、世界の国の中では一部。やはり世界全体にとって「冬のオリンピック」がやや縁遠いか

 それにしても、今朝は女子のショートプログラムをちらっと見たのですが、その客席の空席の多さにはビックリ。NBCが「くれぐれも空席が目立たぬように」と韓国のオリンピック委員会に注文し続けたようですが、ちっとも努力の跡が見えない。

 日本はメダルをかなり取っているので国として盛り上がっているが、競技時間が選手ファーストではなかったり、無観客試合かと思うような会場(深夜のジャンプ)もあったりで課題の多いオリンピックの気がする。


2018年02月19日(月曜日)

  (05:35)小平の金メダル、李の銀メダルが決まった後のリンク上。二人が時に話し、時に抱き合う姿を見て「美しい」と思うと同時に、「何を喋っているんだろう」と。

 今朝その内容が徐々に各紙の報道によって出てきている。


 李(イサンファ)  「良い記録を出したね」
 小平        「あなたに学ぶ点が多かった」

 二人で       「長い間一緒にやってきて、お互い誇らしいね」

  小平        「今も尊敬しているよ」

 本当にナイスですよ。勝者の言葉が一つ多いのが良い。こんな日韓関係だったら良いな、と思うような。多分小平と同じか、それ以上にイサンファにかかっていた重圧は凄かったと思う。「三連覇の夢」と、それを語る韓国のメディア。期待する国民。

 小平には「ワールドカップを含めて最近は負けていない。当然”金”」という日本の期待。二人の優れたスケーターの、見事な滑り。しかしイサンファが最初のカーブで自分の滑りをコントロールできていなかったように見えた結果の僅かな差。

 対して小平は自分のレースを完璧にコントロールした。「氷と対話する」と言っていた通りだ。素晴らしい。ナイスレース。そして小平はイサンファが作ったワールドレコード(36秒36)を塗り替えるレースを直ぐにするという。

 ワールドカップを回避してまで、新記録を狙える環境のレースに出て。多分、イサンファもそれを応援する。そしていつか世界は35秒台の女子500スピードスケートの時代に入る。その時に活躍している選手はどこの国の選手か。本当に楽しみだ。


2018年02月18日(日曜日)

  (10:35)昨日は「号外」が二つも出たんですね。一つはもちろん羽生・宇野快挙ですが、もう一つの快挙は藤井聡太さんの6段昇格。史上最年少での。

 しかも中味が凄い。15歳6カ月での。これまでの記録は加藤一二三・九段(引退)が1955年、「六・五・四段戦」(現在は終了)の15歳10カ月だが、この時の加藤さんの勝ちは棋士限定戦での勝利。藤井さんの勝ちは全棋士参加の大会での勝利。

 今月1日付での五段昇段からわずか16日での六段昇格。驚き。自分でも「驚いている。自信にもなりました」と藤井プロ。とにかく準決勝で史上初の「永世七冠」を達成した羽生竜王と公式戦初対戦で、119手で勝った。以前も勝っていた。

 佐藤天彦名人にも勝っているし、「藤井君に敵はいるの?」という状況でしょうか。勝手なお世話ですが、私が気になるのは「優勝賞金750万円」。多分親御さんの管理ということなんでしょう。

 若者達による偉業に関する二本の号外。ナイス。この3人のインタビューを聞いても、平野さん、高木さん、それにサラちゃんなどなどのインタビューを聞いても思うのは、「みんなしっかりしている。よく考えている」という印象が残ること。

 むろん彼等が若者の中でも傑出した存在であることは確かだが、その発信能力の高さには刮目すべきだと思う。発信能力は思考が明瞭である事の証拠であって、私は彼等を見ながら「楽しみやな」と思う。

 自らの今後を考えて早い時期から「道」を選び、それに注力している。あまり明確なシナリオもなく時間を過ごしてきた私などから見れば「羨ましい」とも思う。今後もこうした若者が出てきて欲しいし、スポーツの世界だけではなくビジネスの世界でも出てきたら良いと思う。

 日本の人口は減っていて、当然ながら若者の数は減っている。しかしパターン化されない面白い若者、メッセージ力の高い若者が増えているように思う。羽生君などなどのインタビューを聞いていてそう思う。だから、楽しみ。


2018年02月17日(土曜日)

  (23:35)私の記憶では、確か羽生選手はソチ五輪の時にはフリーの演技で二度ほど転倒した。それでも金メダリストになったので、ロシアの有名な女性フィギャースケートコーチが「あれほど転んで金メダリストになった人はいない.......」とか言っていたと思う。

 今回の平昌のオリンピックでの羽生選手は違った。何と言っても圧巻は完璧だったショートプログラムだったが、フリーも転倒はせず、耐えて全体の演技は引き続き流麗だった。

 なんでしょうね。あの滑らかさは。韓国の新聞が「剣闘士の気迫、少女の柔らかさ」といった表現を使っていたが、美味いことを言うと思いました。フェルナンデス選手や宇野選手の演技には、「男の体の演技」というイメージが残る。

 しかし羽生選手の演技には、男の「ゴツゴツさ」がない。男らしい胸とか肩やお尻のでっぱりがない。すっとしなやかな立ち姿。あの姿だからこそ、流麗なスケーティングが出来ていると思う。

 ネーサン・チェン選手のフリーの演技は素晴らしかった。彼がもしショートでいつもの演技が出来ていたら、羽生選手にとっての大きな脅威になっていたと思う。しかし彼はショートの演技が完璧だった羽生の直ぐ後の出番。雰囲気に飲まれたんでしょうね。

 ネーサン・チェンの体つきは、羽生選手のそれに似ている。やはりスラッとしていて、体は柔らかそうに見える。羽生君は「もうしばらく」という意向らしい。それからすると、宇野選手も絡んでくると思うが、この二人の戦いのような気がする。

 それにしても、羽生選手の右足は完全に良くなったのか。氷上で右足に感謝している姿が印象的だった。しっかり考えて哲学的な志向をする羽生君と、「なんも考えていない」と羽生に言われる宇野。それにしても対照的だ。


2018年02月15日(木曜日)

  (10:35)今朝一番興味を持った記事は、日経の国際1「米で恐怖指数巡り波紋 昨年から不正操作の指摘 」かな。夕べから今朝にかけて新聞社向けのやや長目の原稿を書いて、その中にVIX指数を入れたので。

 「算出の仕組みを利用し、不正な市場操作が続いていると匿名の金融関係者が米証券取引委員会(SEC)などに告発した」と日経。ただ一つ分からないのは、この指数をいじってどう自分に有利な状況を作ろうとしたか、です。

 マーケット関係者にも聞いているのですが、一般的にはこう考える事が出来る。「株価を落としたい連中がVIX指数を上げて不安感を煽り、逆に相場を安定させ、上昇基調を取り戻そうという連中が同指数を下げる」と。どうなのか。

 この問題はもうちょっと勉強します。突然話は変わるのですが、面白いサービスを考える会社もあるものだな......と昨日思いました。そのサービス名は「フルクル」。「振ると来る」という意味です。来るのはタクシーです。

 今日KMさんに乗ったのです。なにかのおりに運転手さんが、「お客さんはこんなのご存じですか....」と。一枚の名刺サイズの紙を。先月から始めました、と。私もまだダウンロードしてない。して使って見ますか。でも私の移動範囲はほぼタクシー拾いに苦労しない区域。ちょっと有用性に疑問ガ付く。


2018年02月13日(火曜日)

  (00:35)ところで、この3連休は月曜日にテレビが入っていたりして、ずっと東京にいたのですが、中日の日曜日には伊豆大島にジェット船で行ってきました。日帰りで。

 名前に「伊豆」が付くけどそこは東京都の領域で、島を走っている車は皆「品川ナンバー」。しかし植生はむしろ南国に近く、道路を覆うように木が茂っている......といろいろな印象が残りました。

この二人が...  風が平昌並みに強かった。日曜日です。竹芝桟橋を午前8時10分にジェット船で出て2時間弱。乗った人数と降りた人数が合致することを確認するためのチケット回収があって(帰りもそうです)、その後に上陸。丁寧にお嬢さん二人が乗客を迎えてくれた。

 岡田港(おかた)に着いて直ぐにレンタカーを借りて乗り、メインの港である元町港に移動して、やや時間を過ごした後、三原山に。確かこの島に来たのは2回目ですが、三原山に登った記憶がないので、多分初めて。

 車で行けるところまで行って、その後は片道40分ほどの道を歩いてお釜を目指すのですが、とにかく風が強かった。体をもっていかれそうになった。思ったのは「今でも実に荒々しい山だ」ということ。残り雪が登山道にもあった。

 とにかく今でも「熔岩は幾筋にもなってお釜からこう流れたんだ」と分かる。熔岩は含有する成分もあって黒い岩になる。それが連なって川を作るのです。黒い。風が強かったこともあって、結構たった40分の歩きが登もあってきつかった。

 お釜は日本各地の火山に数多あるのですが、三原山のそれは阿蘇山のそれに続いて大きな印象があった。どこまで「お釜」と呼ぶのか知りませんが。地球の呼吸にとっては1986年なんてつい先日のようなものでしょうから、いつ「明日」があるかも分からない。

今でも明瞭 熔岩の川  大島でもの凄く大きな噴火があって、島民全員1万人が避難したのが1986年11月でした。避難が長引いたこともあって、その後島に戻らなかった人が数多かったようで、今の人口は7000人強だと資料に出ていました。当時の生々しい記録は今でも読むに値する。

べっこう寿司  あまりの風に早々に撤退し、三原山の中腹にある温泉ホテルで今度はひとっ風呂。登山のあとは気持ちが良い。露天からは三原山が真正面に見える。穏やかそうな山なのに、噴火となれば人間を追いかける溶岩流を生むんですね。

 桜とか椿とか思って行ったが、早かったのか行った場所が悪かったのか。またの機会です。食べ物ではべっこう寿司がうまかったな。びりっとからくて、しかし全体的にはまろやか。不思議な寿司です。

 島出発は午後3時。またまた2時間弱の道のり。「風が強いので、揺れます.....」と警告があったわりにはスムーズだった。うーん、今度は一日泊まっても良いな。もっと美味しい食べ物があるかも知れない。


2018年02月13日(火曜日)

  (00:15)ははは、私としてはあの原大智選手(男子モーグル)の明るさと、小平奈緒選手の左右で色味の違う眼鏡(右が黄色、左がオレンジ)が印象に残ったな。金はなかったけど、銀1、銅2は今までメダルがなかっただけに良かった。

 心配していたのは高梨沙羅さんですが、最後のジャンプはこちらも緊張しました。ノルウェーのルンビとドイツのアルトハウスが普段の実力を出す中で、サラちゃんも「今の力通りの飛びが出来た」というのが良かったし、彼女もそれに納得しているようだった。

 高木美保選手の1500メートルはほんとうに惜しい銀。一位と0.2 秒差。本人も悔しそうでしたが、それでも3000メートルガ悔しすぎたということで、僅差の銀メタルは彼女としても満足している様子だった。それが良かった。

 14日ですか、眼鏡が印象に残った小平奈緒選手(今夜は6位)と高木美保選手が1000メートルに出る。二人のワンツー結果がいいな。私としては。

 それにしてもスピードスケートでのオランダの強さは「依然として」という印象。あの長い手と長い足、そして体力を存分に使っている印象がする。その点短距離は日本の選手にもチャンスあり。

 男子のモーグルはあまり長い時間見た記憶がないのですが、女子とは違ったスピード感がウリですかね。滑りも機敏で原選手には勢いがあったように思う。試合が終わった後の「これでやっと親孝行が出来る」って、なんか古風ですが、あのにこやかな顔で、満足そうに言っていたのが印象的でした。

 それにしても、夜遅いレースが多いし、風も酷い。女子1500メートルなんて、観客席を見たらガラガラだった。昨日も書きましたからもう書きませんが、今回の冬季オリンピックはいろいろな課題が出たと言える。


2018年02月11日(日曜日)

  (07:15)そんなにじっと見ている訳ではないが、平昌のオリンピックの観客の数はやっぱり少なくないですか。昨日の女子3000メートルのレースとかジャンプ会場。

 どのレースやジャンプ会場も観客でいっぱいというのをオリンピックでは見慣れているので、「ありゃ、少なくないか......」と。多分テレビはなるべく観客が少ない場合はそこを写さないようにしているのだと思う。見ている方も盛り下がりますから。

 しかし冬の競技は激しく動くので、カメラアングルが自然と観客席を映し出すケースが多い。その際に「あれ、少ないな」と思うことが。ま、最初から心配されていたことではありますが。

 ボランティアでさえ、「遠い、設備が整っていない、寒い.....」と一部で参加拒否が起きている。チケットを地方自治体が買って、「普段は買えない人々に配った」らしいが、移動に大きな問題があり、とてつもなく寒い平昌まで来る人は少ないのでは.....と言われていた。

 まだ始まったばかり。盛り上がりはこれからというのは分かるが、開会式の後の移送も大きな課題が残ったようで、そういう意味ではやや難の多い冬のオリンピックとなりそうな雰囲気。

 うーん、オリンピック関連で最近一番笑ったのは、8日の北朝鮮の軍事パレードに関して日本のマスコミは「刺激避けつつ武力誇示」(朝日)とか報じて、あたかも時間短縮・規模縮小の8日のパレードが「オリンピック配慮」「南配慮」のように報じている。

 しかし金曜日の森本さんの番組に電話出演してきたピョンさんが一刀両断。「寒かったから。配慮なんてとんでもない........」と。スタジオにいて3人で笑った。多分それが正しい。あれほどご丁寧に軍を誇示する北朝鮮の指導者でさえも「寒い」(息が白かった)と思う今の朝鮮半島。そこでの夜のオリンピック競技は選手達にも大きな緊張感を強いていると思う。

 この金土に来て各紙が「黒田総裁、続投」と相次いで報じている。多分その筋が意図的に流していて、「流れを作っている」のだと思う。「それでいいのだろうか」と思いながらも「そうなるだろうな」と思っていました。二人はパッケージですから。

 問題はこれからです。日本の場合は、仮に株価の不安定が続いた場合に「新たにやれること」が極めて少ない。アメリカは結構金利を上げているので、その分「動く余地」がある。だからあまり超緩和の継続は良くないと思うのだが.........


2018年02月11日(日曜日)

  (06:15)MLBのサイトから発信されたニュースを見ながら、「残るはイチローか.....どうするんだろう」と思っていました。それはダルビッシュに関する報道。

 「The Cubs have reached agreement on a six-year deal with right-hander Yu Darvish worth approximately $126 million, sources told MLB Network insider Ken Rosenthal on Saturday. The deal could reach up to about $150 million with incentives, Rosenthal reported.」

 それは大リーグの内部情報に詳しいローゼンタールという一人の人物(MLB Network insider Ken Rosenthal )をニュースソースとしていて、要するに「ダルとシカゴ・カブスが基本6年1億2600万ドル、インセンティブを入れると総額1億5000万ドルに達しうる契約で合意した」というもの。

 最近の契約総額についてはあまり詳しくないが、可能性として6年間で163億5000万円(109円で換算)、年間27億円25000万円というデカい契約。インセンティブを抜かしても6年総額137億3400万円、年間22億8900万円。でかい。

 しかし、「多分」ですが、ダルビッシュの気持ちの中では、お金も重要だが「去年の借りを返したい」という気持ちが強いのでは。だからいろいろ言われたが、マッドン監督の下で最近はいつも優勝争いに絡んでくるカブスを選んだのだと思う。

 もし本当なら良かった。ダルには「やり返す、見返す」チャンスが出来た。去年は、「お前に最後勝って欲しかった」というより「お前のせいで..」とドジャースの連中は思っているでしょうから。6年ということは、今たしか31才のダルは37才になる。もしかしたら、レンジャース、そしてドジャースと来たダルのMLB人生において、最後のチームの可能性がある。

 青木は日本に帰ってきて(ヤクルト)、残るはイチローですよ。どうするんだろう。やっぱり野球をやりたいのだと思う。でもジーターのチームから「いらない」と言われてしまって、今は行き場なし。一年ごとの契約になるだろうが、どこか出てこないだろうか。

 ダルの契約(もし実現するならば)もこれだけ手こずっているのだから、イチローも「俺はどうなるんだろう.....ま、待つしかないな」という気持ちだろう。それにもし選手としての生活が終わったら、彼は何をするのだろう。

 中田英寿のように、「大工に挑戦......」とかはやりそうもないし。


2018年02月09日(金曜日)

  (23:15)オリンピックの開幕式もちらっと見ましたが、「日本人選手の7割は寒さを警戒して不参加......」と聞いて、急に「そんな開幕式って、どうなの」という気持ちが沸いてきて、あまり見る気がしなくなったな。

 暗いし、観客の顔もあまり見えなかったので、来場している人達がどういう状態なのか分からない。しかしとにかく寒いらしい。札幌だって夜は本当に寒かった。なので夜の平昌もそうなのだと思うし、寒さはそれ(札幌)以上なんでしょう。

 日本も問われるような気がするな。東京オリンピックは前回は10月10日の晴れの特異日が開幕日だった。綺麗な秋晴れだったことを良く覚えている。しかし今度は8月。とてつもなく暑い可能性がある。

 冬のオリンピックの開幕式が昼より一段と寒い夜って....。アメリカのテレビ局がそれを要求したとも聞くと、「それはないだろう」と思う。多額の資金を落とすのだから....というのはあるかもしれないが、現場にいる人達が面白くない、都合の悪い大会っておかしいでしょう。

 それよりも見ていて、「この番組は良い番組だな.....」と改めて思ったのは、「ドキュメント72時間」かな。今回は赤羽のおでん屋さんが舞台で、タイトルは「真冬のおでん屋」。この番組は、そこに登場する人々、普通の人々の人生がかい間、しかしとっても良く見えること。録画まではしないが、時間があると見るようにしている。

 今回も面白かったな。以前でとっても面白かったと覚えているのは、コインランドリーの72時間を追った回だったかな。今回は特に「赤羽」が私の気持ちにアピールした。木曜日だったかな、韓国の李さんがスキーに来日したこともあって、先輩の浅野さんともども板橋の「オセヨ」(の2号店)で夕食を一緒にした。

 その時思ったのは、東京のあのエリアは「雰囲気がある」ということ。赤羽、板橋....。住んでおられる方は「いや違う」とおっしゃるかもしれないが、独特の、そして共通の雰囲気がある。結構私は好きです。

 「オセヨ」もURLがないのでリンクを張れないが、安くてうまかった。李さんの紹介です。駅の西口から歩いて4〜5分だった。同じ焼き肉でも都心のそれとは違うんですよ。

 うーん、機会があったらまた行きたい。駅からの道は非常に単純なので。までも、日本は宇野君が良かったし、順調なスターを切ったのでしょうか。やはり日本人選手の成績や、世界各国の選手の素晴らしいパフィーマンスは気になります。


2018年02月07日(水曜日)

  (23:15)越智ちゃんから、「こんなんあるけど、どう?」とメッセージが来たとき直ぐに「done」して、「面白い....しかしチャレンジング ?」と思いました。2018グラムのプライムリブ....喰い。しかしなんのことはない。5人でペロリ。

 このサイトの中頃にある「ロウリーズ創業80周年アニバーサリーカットのお知らせ」へのチャレンジ。肉の塊としてこのお値段なので、「さて何人で食べる.....」という話になる。人数が増えれば相対的に安くなる。

見よ、この塊を  期限が2月12日なので急がなくては......ということで、さっと「6日」と決まって集まった。集まったのがこの5人、女子2、男子3。写真の左手前が越智ちゃん、奥が長谷川君、右手前が前田さん、私をおいて奥が柳生さん。

 概ねの想定は「450〜500×3 残の1/2×2」。前者が男子、後者が女子ですが、いつでも入れ替わり可能。女子でも250や300はいける。ははは。でも相当越智ちゃんは「何人で、どういう組み合わせが...」と思慮。私は適当なので、「いいじゃない....」みたいな。

 でかいすよ。最初にお部屋に運ばれてきたときは「ぎょっ」とした。しかしそこからカットして右に。そしてそれが私たちの目の前に。凄まじい。でもね、アメリカのシカゴで見るような乱暴な代物ではない。繊細なタッチ。

 サラダ、魚介スープを頂いた後にご登場だったのですが、やはり目が一回点に。そしてそれがテーブルに。この塊の肉を前にしたら、  良く焼けの外側の部分と無論内側の部分はかみ応えが違うし、味も違う。火はしっかりと通っています。中側の部分は同質肉があまたという感じなので塩、ガーリック、ソース、そして後注文の和サビ.......などなどで手を変え品を変え。

 結構言葉が少なくなる瞬間もあったが、それは「うまい...喋りたいが...噛まなきゃ」の展開なので。それが終わるとまたまた誰かがしゃべるの展開。でもね、結構早く全員が、誰に譲ることもなく食べ終えた。すげえ連中や。

「こりゃお祭りだな....」という印象。謝肉祭 ?この5人です、2キロの肉を食べたのは

 でも一番早く食べ終えたのは30代半ばの長谷川君かな。私と越智ちゃんは骨付き部分だったが、長谷川君の部位には骨がなかった。うーん、そればかりじゃないな。ようするに彼がその時一番腹が減っていた.........?

 でも最初から考えましたよ。「いきなりステーキ状態で入ろう....」と。だから前振りは最小限。サラダは当然として、やはりずっぺは必要でしょう。前触れはそれだけ。結局締めたら一人札一枚ちょっとの勘定。コスパ良い。一つのチャレンジ、旅も含まれるので。

 そうそう、火曜日は「引渡日」でもあった。本業はまた別にあるのですが、長谷川君が靴の注文販売会社を立ち上げた。イタリアの職人が作る。ということで、私もスニーカーと革靴を生まれて初めて注文していた。面白いじゃないですか。その引渡も同時に。靴を2足作って見ました

 その時パンツが赤だったので「ちょっといいかも」という感じだったし、その場にいた人も「いいじゃん」と。ちゃんと採寸しているのでぴったりでもあるし。でもね、革靴はこの雪残りの中ではちょっと無理かな。

 スニーカーは近く使います。とっても履いた感じが良い。この靴で東京マラソン走りたいが、最近は当たらないし、それ以外の努力はしていないので。しかし少し陽気が良くなったら使う頻度が上がると思う。

 ローリーズは溜池にあって、その後ビルの取り壊しで恵比寿ガーデンに。今は恵比寿と溜池の日本2店体制。溜池にはまだ行けてない。混んでいる。「溜池が出来た関係でこちらはちょっと今落ち着いています」と恵比寿のマネージャー。ということは12日までにまだ予約が入れられるかも.......。いや私たちの再トライじゃないですよ........このサイトを読まれた、そして勇気ある方々の......


2018年02月06日(火曜日)

  (06:15)いろいろな背景があると思う。ニューヨークの株の下げを駆動した力を考えると。

  1. computer-programming driven
  2. fear-driven
  3. loss-cut driven

 そもそもマーケットは「高所恐怖症」気味だった。「適温相場への過信の修正」もあるかもしれない。

真ん中のおっちゃんのダウの数字は一気に遠くなった  いずれにしろ、私が目覚めた午前5時過ぎ(日本時間)から、ダウは暴力的な、そして尋常ではない「分単位で100ドル以上の下げ、その後の小幅反発」の繰り返しの中で急落して、ウォール・ストリート・ジャーナルの一覧によればダウの安値は23923.88。これは先週末引値(25520.98)に比べて1597.1ドル安。これは6.257%の下げに相当する。あくまで月曜日のニューヨークの安値の話ですが。

 引けはまだ確定ではないと思うが、ウォール・ストリート・ジャーナルの示している数字を採用すると、24345.75ドル -1175.21 -4.60%となる。これを昨日紹介した過去のワースト下げ表と見比べると、下げ幅では「米株式市場最大の4桁下げ」であり、しかし引けベースの下げ幅は過去あった大きな下げの半分くらい、となる。分母が大きくなっていますから。

 一日のレンジは高値が25520.53なので、実に1596.65ドルとなる。これは先週末引値に対してやはり6%を超える変動だったと言うことだ。今日の高値と先週末の引値が近いことを考えれば、月曜日のマーケットでは「前日引値比でほぼ保ち合い」というレベルがあったことが分かる。

 株がこれだけ下げれば、債券は買われるだろうと思って見ると、これもウォール・ストリート・ジャーナルの数字を採用するならば引けが2.722%。一日のレンジが2.722〜2.883%なので、価格で見て高値引け、利回りで見て安値引けしている。あせって株を売って債券を買った投資家が多かったと思慮される。

VIX指数の一週間の動き  ある意味当然かも知れないが、株の下落を見ながら急騰したのはVIX指数です。デバイスのチャートを写メしたものによれば、引けが37.32で一番高い。これは素直に受け取れば、「ニューヨーク市場はとっても不安なままに引けた」ということになる。掲載した写真は5年チャートなので、過去5年にはなかったということだ。

 しかしチャートのレンジを10年にすると、79.13というのがあった。それはリーマンの秋(2008年)の頃。その時点に比べると半分程度。多分ダウの一日の下げが「史上最大」と伝わってVIX指数は引けにかけて大きく伸びたのだと思う。

 今日は早朝から私用があってゆっくり分析していられないのですが、重要なのは「This is no the end of the World」だということでしょう。当たり前ですが。リーマンショックの頃「毎日このペースでニューヨークの株が下げたら、8日間でダウはゼロになってしまう」という大馬鹿な解説をしたエコノミストもどきがいたが、そんなことを思うのは彼だけでしょう。

 株価は基本的には企業活動の映し鏡であって、その企業が人間活動に有用な役割を果たして業績を残していれば、株価は適切なレベルを自ら見いだす。常に不安定ではあるが。「適温相場」なんてのが、マーケットを甘く見ていた証拠にも思える。


2018年02月04日(日曜日)

  (01:55)この週末に読んで面白かった記事には「A drop of more than 600 points in the Dow is very, very rare」というCNBCの記事があった。先週の金曜日。ニューヨークのダウは665ドル78セントも下がった。

 そりゃ日本の新聞でも結構大きく扱う。数字が大きいので。しかしこのCNBCの記事の「過去に8回あった600ドル超下げのリスト」は興味深い。最初がFriday, April 14, 2000でITバブルの破裂の頃かな。

 つまり今回が9回目ということですが、この図表を注意深く見ると、記事にもあるのですが、「600ドルのダウの下げの意味合い」が大きく変化していることが分かる。それは下げ率(% change)を見ると明瞭。

 今回の665ドルの下げは率にすると2.54%です。分母が10000とか8000とかの時の600ドル超の下げは、下げ率は非常に高い。例えばリーマンショックがあった2008年にはニューヨークのダウは600超下げが4回もあるが、その下げ率は軒並み7%近傍か、それを大きく上回る。つまり軒並み7%台。

 今の分母で7%の下げとはどの程度か。ラフで見て1800ドルの下げ。ということは表面的な下げ幅に比べると、先週金曜日の665ドル安は、はるかに小さな意味合いだということが言える。ちなみに先週の金曜日の株価の下げをより広い銘柄を対象とするS&P500で見ると2.12%、NASDAQは1.96%。かなり小さい。

 もっとも先週は「1%以上の変動」が2回。「2017年は年間を通して10回しかなかった」(ウォール・ストリート・ジャーナル)らしいので、ボラは上げっているのだろうと思って見ると、金曜日のVIX指数の引けは17.31。日中の高値は17.86で過去1年で一番高い。

 過去1年で一番低いレベルは8.56。なので、今のマーケットのボラは比較的高いと言える。ボラ指数は趨勢的に最近数年間は下がってきているので、今の高い水準が続くかどうなのかが今週の一つのポイント。


2018年02月02日(金曜日)

  (22:55)やはり日没後の北海道は寒いです。寒さが込められて刺すような空気、そして日没で一気に滑りやすくなる圧雪の道。JALのCAさんが「今朝の千歳の気温はマイナス20度前後でした」と。

5日からの雪祭りを控えて...既に完成している雪像も  それは私も経験したことがないな。多分土曜日の朝もそんな感じ。うーん、あえて外に出てみようかな。経験のために。もっともホテルからはあまり離れずに。どのくらいの寒さか。

 新千歳に到着した段階で、「ホテルはどこだっけ...」とスケジューラーを見たらグランド。講演会の主催者が取ってくれたものですが、駅正面から大通り公園やすすきのに向かう途中。右側。

 「ラッキー」と思いました。札幌駅から真っ直ぐ大通りに向かって綺麗な地下道が出来ている。そこを歩けばジャケットで行ける。アウターは必要ない。8番口を過ぎたところで右に入ってそのままホテル。

 ということは雪祭りの一番名前の通った大通り公園に近い。なのでチェックインしたあと歩きました。日没直前でしたが、お日様のぬくもりが残っていてまだそれほど寒くなかった。

最上郡最上町の上空  同会場では5日から雪祭りですから、もう出来ているだろうな....と思って西に向かったらありました。写真がそれです。もっと長く歩けばもっとあったと思う。ホテルの人は「今鋭意仕上げ中です」と。この週末が勝負なんでしょうね。

 それにしても東京は昼頃まで冴えない天気でしたが、羽田を発って北に向かった瞬間からとっても良い見晴らしが広がった。雲もない。なので雪に覆われた日本列島がとっても綺麗に見えた。ラッキーでした。


2018年02月02日(金曜日)

  (12:55)今朝は「ヤバ !!」が二つ。一つはアップル・ウォッチのボイス機能、もう一つは航空機。「どうなるのだろう」と思っていた札幌行きは今羽田で、これを書いている段階で「問題なし」なので良かった。

 前者は今でも「ちょっと失敗」と思っているのです。朝7時からのスタンバイ。いつもの通りスマホをサイレントにし、アップルウォッチを右手にしてスタジオに入った。ところがところがある時点でウォッチがしゃべり出した。

 あまりに突然だったので何を言っていたのか覚えていない。しかし不必要な音、音声をマイクが拾うことはある意味「軽い放送事故」なので、しゃべりだした段階で体全体を低くして、ウォッチをマイクから遠ざけた。机の下に。それでも高性能マイクは音を拾ってしまったらしい。

 今年の冬が寒くなって厚着になってから、「うーん、ちょっと危険....」と思っていたのです。それは厚手の長袖の袖と手首の間にウォッチが挟まり、その圧力でボタンが押される状態になることがある。

 一度は「緊急通報」になってしまって、「どうしました」と相手が出てきました。「間違いです」と言っても、「本当ですか」「どうしてそうなったのですか」と聞かれる始末。

 そうでなくても、例えばSiriが「今何とおっしゃいましたか ?」とか聞いてくることがある。夏はそういうことはなかった。袖まで温かくしようとするとウォッチが挟まる。するとアップル・ウォッチが尋常でない動きをする。

 しかしウォッチのボイス機能が邪魔作りだけかというとそんなことはない。iPhoneがなくても電話の受発信が出来るのはとっても便利。iPhoneを取り出さなくても会話できるので。

 なので、その事があって以降は、ウォッチを外してスタジオ外の打ち合わせデスクに置いておいた。新しい機器というのはとっても便利だが、時々困った問題を起こす。結構注意しないといけない。

 今日から日曜日の午後まで札幌などに出張です。講演などあって。うーん、雪祭りは来週からかな。サイトを見ると「つどーむ」っていうところはもうやっている。大通りも雪像はもう出来ているでしょう。ちょい見に行く予定です。


2018年02月01日(木曜日)

  (23:55)NHKのSONGSを見ながら明日の放送の準備をちょいしていたら、「将棋の藤井プロが中学生として初めて4段から5段に昇格」という速報が。勝ったんだ。凄いね。

 加藤ひふみん、羽生さんなど歴代の名人の誰もが出来なかったことを成し遂げたことは、彼に限りない可能性を感じる。勝負の内容はまだ報道がないが。今のテレビの三浦大知や土屋太鳳さんもなかなかいいし、日本も若手が確実に伸び来ている。ナイス。

 ところで今日面白かったニュースは、富士フイルムが米ゼロックスを買収し、傘下の富士ゼロックスと統合するとのニュース。ウォール・ストリート・ジャーナルは「20世紀の米国産業における重鎮の独立が終わる」と感傷的に伝えているらしい。

 「重鎮」ね。そう言えばGEも今相当困ったことになっていて、「ダウ工業株30種平均」の構成銘柄から除外されるのではないか、との見方もある。一つ面白いと思うのは「アメリカは次々に新しい会社が出てきて凄い.....と思うが、大企業のかなりは変身に失敗している。それは日本とあまり変わらない....」という点。

 日本の企業の中には、我々が承知しているとおり少なからぬ会社が行き詰まっている。しかし一方で、このニュースに出てきている富士フイルムのように変身に成功した会社もある。その間の事情はアメリカもあまり変わらない。

 だから問題は新しい会社が出てくるのかどうか。アメリカはそれが出来ている。世界を相手に出来る大きなマーケットと言葉。対して日本の市場の規模は小さく、日本語の制約は大きい。

 でもそれを徐々に乗り越えていかねばならない。まだ忙しくてあまり弄っていないが、越智さんから「自動翻訳装置」をもらった。また使ったら印象を書きます。日本がはやくいろいろな面で「日本語の制約越え」が出来ますように。


2018年02月01日(木曜日)

  (06:55)今週は「last week for Janet L. Yellen, Chair」という週です。2月3日の任期まで、今日を入れてあと3日。イエレン議長の任期が切れる。

 個人的な印象で申し訳ないが、イエレンさんの議長職が好きでした。論理が明快で、分からない事は「分からない」(conundrum)とはっきり言う。知ったかぶりはしない。使う英語は非常に明瞭。聞いていても分かりやすかった。

 しかし「オバマ前大統領が任命したから」という、恐らく唯一の理由で交代。後任のパウエル氏はFRBのHPを見ると2012年からボード・メンバー。しかし正直言ってほとんど記憶に残ることを言っていない。私が知る限りです。

 どちらかと言えば調整・無難型。理念が強すぎる人より良いかも知れないが、何か物足りない印象もする。むろん、議長になれば変わるかも知れない。そうした中で、イエレンさんにとっての最後のFOMCが日本の今朝方終わった。

 予想通りアスタリスク(記者会見マーク)なしのFOMCだったこともあって、政策変更はなし。しかし声明記述には見るべきものがあった。今後のニューヨークの株価がちょっと心配ですが、今の状況だと3月は利上げかな。

 声明は「Information received since the Federal Open Market Committee met in December indicates that the labor market has continued to strengthen and that economic activity has been rising at a solid rate. Gains in employment, household spending, and business fixed investment have been solid, and the unemployment rate has stayed low.」という景気に対する強い見方が第一に注目。

 次の注目は、インフレ率上昇に対するFOMCの、今までにない確信。声明はこう述べる。「inflation on a 12-month basis is expected to move up this year and to stabilize around the Committee’s 2 percent objective over the medium term. 」。強い表現です。「今年は上がるよ」と。どうだろうか。

 そして最後は「政策金利は暫く上がり続けるよ」という一種のマーケットへの通告。「The Committee expects that economic conditions will evolve in a manner that will warrant further gradual increases in the federal funds rate」。これは間接的にパウエル新議長の最初のFOMC(3月20〜21日)は、「利上げですよ」と言っているに等しく、FOMCの見立ては「それでもアメリカの景気は腰折れしない」というもの。

 米指標10年債の利回りを見ると、引けは2.704%。一日のレンジは「2.697 〜2.753」なので、低い方のレベルで終わっている。ウォール・ストリート・ジャーナルのチャートを見ると、どうやら一番高い2.753は日中。FOMC声明前後。その後下げているように見える。これが何を意味するのか。

 前回12月のFOMCでは決定(利上げ)に対して二人の反対者が出た。「Voting against the action were Charles L. Evans and Neel Kashkari, who preferred at this meeting to maintain the existing target range for the federal funds rate.」とあった。

 今回はイエレンさん最後のFOMC。「据え置き」に誰も反対しなかった。前回利上げに反対した二人も「それを下げろ」とは言わなかった。さて3月のFOMCはどうなるのか。パウエル氏の最初のFOMC。委員達はどう行動するのか ?



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