12年目 〜ポスト長橋は誰だ〜

昨年の年間収支は7億の黒字で無事銀行との契約を満了した。 今年も全10社との契約で26億ほどの強化資金を得て、90億程度のキャッシュフロー到達となった。 今年は若い選手達の契約が多く残っている。長期的展望に基づいて契約しよう。
GK 佐藤    (19) 30→ 33(3年) 岩下の留学で出場機会に恵まれ、本領発揮。
MF 阿部    (17) 30→ 33(5年) 次の世界スポーツ大会の主役となれるよう、海外武者修業も。
MF アシモビッチ(20)180→170(5年) チームの主力と育つ様、今年留学させる予定。
FW 大石    (20) 83→ 95(5年) 竹村の抜けた穴はスーパーサブ大石が埋める。
FW 原     (21) 15→ 25(5年) 水城との先発2TOP候補。荒削りだが、Jにも慣れて来た。
そして、長橋である。今年も契約は難航。長橋は現状の30%upを要求してきた。こちらは280百万までで 押しきる予定であった。どうあっても300百万以下では契約しないと言うので、ギリギリの300百万で2年契約。 恐らく次回は移籍が避けられないとは双方の腹にある事だろう。

今年は竹村がいない。キャプテンマークを預けるのはやはり経験も十分な千代反田以外にいるまい。 昨年の最優秀評価点選手でもある、他の選手からも異存はなかった。

サポータークラブの予算を約150百万確保したところで、70億程度の余裕があったので スタジアム拡張に踏み切った。今年は幸い建築関係のスポンサーさんがいらっしゃるので建築費用は見積から 大幅に値引いてもらえる事になった。ありがたい。総額43億程度で上がりそうだ。完成まで5週間。 3月のJリーグ開幕にギリギリ間に合わせる様に希望は出しているのだが、後は天候の問題もあろう。

今年の2月はキャンプではなく、<アジアトーナメント>に参加する事にした。 緒戦のアスタナFCは水城2ゴール、大石1ゴールとFWが早速大爆発。 2回戦のマスカットFCは長橋へのファウルで一人退場者を出し、中村、大石がそれぞれゴールを決めて2−0で勝利。 バグダッドFCとの準決勝戦はシーソーゲームだったが長橋が10.0評価となる2ゴール1アシストの活躍で3−2とし、 この大会初の決勝進出。 相手はテヘランFC。私は30百万のボーナスを用意し、メニリティ監督にも万全を期す様にお願いした。 メニリティ監督は結果が見えていたかのように泰然自若。 フタを空ければ水城1ゴール、原1ゴール、大石2ゴールとFW揃い踏み。 一方的な試合展開で初優勝。 水城が小さな体で精一杯カップを掲げる。キャプテン千代反田は大会のMVPにも選ばれ、大きな楯を満面の笑みで抱える。 私もピッチに乱入し、メニリティ監督に続いて胴上げされた。この瞬間がたまらない。 ワールドチャレンジカップに続く2つ目の海外タイトルに頬は緩みっぱなしである。

2月後半は帰国せずに諸外国と親善マッチ。 先ずはトリノFCが強行日程の合間をぬって胸を貸してくれた。 流石に昨年のセリエAのチャンプ。ピオール、デルベーネ、フェラーリと佐藤がファインセーブしたルーズボールを見逃さず 5−0と完敗。それで良い。良い経験になっただろう。

続いて遠征でヨーロッパに訪れていたポルトアレグレとの親善マッチ。 大石が世界の強豪から先取点を奪うが、さすがにこのままでは終わらない。ジードに同点弾を浴び1−1。 ドルトムント戦ではDF含めて守備陣の奮闘が光った。中でもファインセーブ連発の佐藤はマン・オブ・ザ・マッチにも。 最後のアムステルダム戦はさすがに疲労からか余り良いところなくカッシーノの1点に泣いた。 しかし、シュトルツもトリノ戦を置けば並み居る強豪と試合になっているではないか。 さすがは名将メニリティ。このマッチアップも彼の名前があってこそだ。監督に感謝しよう。

帰国はJリーグ開幕の僅か1週間前。しかし一回り大きくなった選手達だ、きっと試合では結果を出してくれるだろう。 今年は横浜FCとベガルタ仙台と入替りでジェフ市原とパープルサンガ京都がJ1に参戦する。 3月6日Jリーグ開幕。 やはりホームスタジアムの改築工事は開幕戦には間に合わず、日本スタジアムで行われる事になった。 対する相手はジェフ市原。スミー、オービルの2枚看板でJ2優勝を遂げたチームだ。 雨中の1戦は、今年も「27」を背負う水城の2ゴールなどで、格の違いを見せ付ける事に成功した。 水城には「9」を勧めたのだが、自分を応援するサポーターも「27」を背負っている事から、背番号変更を受け入れなかった。 これもプロだ。

その水城にアクシデントが。主力の大量引退によりチームが若返った横浜F・マリノスとの2節。 井手口のタックルで水城が右足首を負傷してしまった。 急遽スーパーサブ大石をピッチに投入するものの、サポーターも水城のケガが心配そう。幸い全治4週間程度だそうだ。 大ケガじゃなくて良かった。試合は山形と原がゴールを決めて試合終了。

スタジアム完成の報告を受けたのは3月13日。柿落としの試合は3節の大宮アルディージャ戦となる。 ところが、どう言う訳かスタジアムの屋根が足りない。見積漏れだったか?慌てて2億かけて 屋根を増設。 また、サポーターから熱望されていた アミューズメントコーナーもオープンできる事になった。

不調の森岡に替えて阿部がスタメンに名を連ねた。 45,000人の満員の観客を前にシュトルツが圧倒的な試合運びを披露。 長橋、原、大石が前半にゴールを奪い、後半は長橋は休養を兼ねてベンチに。 森岡が不調ながらもピッチに。またアシモビッチが阿部に替わって出場。 後半に入っても原の2点目など、試合はほぼ大宮エンドにて進められ4−0で記念すべき試合を制した。 勝利ボーナス含め観戦収入も177百万と、興行的にも素晴らしい結果で営業スタッフ、総務スタッフは試合後 いち早い慰労会を開いていたとか。

さて、私は今年は一つメニリティ監督に希望を出していた。 長橋頼みの中盤の再強化である。 バイティンガーが一時期の精彩を欠き、山形は未だ発展途上。 アシモビッチと阿部に至ってはレギュラー定着もままならぬ状況ではあるが、 私の心中では2年後に長橋を放出するつもりである。

4節の東京ヴェルディ戦で長橋の名はスターティングイレブンの中になかった。 替わって中盤に入るのはアシモビッチ。サポーターもビックリした様だ。 ところが、先制点はそのアシモビッチ。自身初ゴールとなる貴重な先取点は混戦の中から 胸トラップでそのまま押しこむ泥臭いゴールであった。 後半は阿部と替わり、最後まで長橋はピッチには現れなかった。 代わって中盤で10.0評価を得たのが森岡。如何無く攻撃力を発揮し、原の追加点をお膳立て。 2−0のスコア以上に戦力差が現れた試合だった。サポーターは満足していた様だが、 試合後は長橋とメニリティ監督の衝突を疑うメディアもあった。

続く大阪エステーラとの5節。注目のスタメンにやはり長橋の名は無い。 メディアは、負傷説、温存説、海外移籍準備説など諸説紛々だった。 しかし、得点の取れない、この試合メニリティ監督は後半長橋を投入。 交代は何とバイティンガー。右の阿部はそのままに、左のバイティンガーの位置で長橋を。 これが百戦錬磨の用兵か。試合はロスタイムに森岡がゴールを決め、何とか勝ち点3を確保。

メディアが騒がしい中、6節のスタメンは長橋、森岡、山形、阿部と言う中盤。 バイティンガーがベンチに座る。うーん、やるなぁ、メニリティ監督も。 阿部は監督の起用に応え、決勝点となる初ゴールを挙げた。 阿部、アシモビッチの成長振りは単に監督のお陰と言えよう。

月間ベストイレブンに長橋が漏れるのは何時以来だろうか。 試合数不足でシュトルツからは森岡、バイティンガーのみがランクイン。 千代反田のランク漏れも珍しい事ではある。6戦完封のディフェンス陣を仕切る千代反田は選ばれて然りと思っていたのだが。

4月に入っても様々なスタメンの下、シュトルツの快進撃は続いた。 カップ戦でスタメン出場した長橋は、ここぞとばかりに閃光が放たれたかのようなドリブルゴールで 監督にアピール。しかしそれ以上に川崎フロンターレから原がハットトリック。 水城の穴は俺に任せろと言わんばかりである。 こうなると大石だって黙ってはいない。 リーグ戦7節ではホームの大応援団の前でジュビロ磐田から決勝ゴールを奪う。

ライバルの活躍が刺激になったのか、チームドクターから水城の試合出場OKが出たのは カップ戦の第2戦。川崎フロンターレをホームに招いて水城が自ら復帰を祝うハットトリック。 流石はシュトルツの新エース。 FC東京との8節ではバイティンガーに代わってスタメン出場した阿部がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、 スタメン争いは本当に激化。

頑張るのは選手だけではない。またしても海外の大物とあたりをつけた岡津スカウト。 エスタシオ(24歳)と交渉が出来ると言うのだが、またしても私の趣味でこれを見送る。 済まない、岡津スカウト。昨年は結局新メンバーを補強しなかったので、今年は、と思っているのだがね。

首位街道まっしぐらのはずのシュトルツに暗雲が立ち込めたのは4月下旬。 10位の名古屋グランパスとの9節。 この試合もバイティンガーに代わり阿部がスタメンに入って開幕9連勝を狙ったのだが、 相手FWの森山に何と4失点。こちらは1点も奪えず完敗。 それでも長橋をピッチに送らなかったメニリティ采配に、いよいよ長橋移籍説が飛び交う。

10節は渦中の長橋がスタメン復活。右MFの山形の位置で阿部。 試合は大味な展開に。ヴィッセル神戸の最長老である33歳の沖に先制を許すが、こちらは21歳の原が取り返す。 しかし前半で神戸は3点を追加。後半は原を下げてスーパーサブ大石を投入するものの、 追い上げは水城、長橋の2点に止まり痛い連敗。2位集団との勝ち点差が2まで急迫。

連敗は2で止まらず。 6位柏レイソル戦では先発出場した長橋にレッドカード。ちなみに、これもホームの試合である。 10人になったシュトルツは水原の先制ゴールに対して追い着く事が出来ず、ガンバ大阪、アビスパ福岡に次ぐ3位転落。 12節は出場停止の長橋に代え、阿部、山形、森岡、バイティンガーで中盤を作ったが最後は 沢登のドリブルシュートで勝ち越され、2−3で4連敗。しかしこの清水エスパルス戦は視聴率20%を超えたとか。 ジャパンテレビからは感謝状を頂いた。でも敗戦だろ。

アビスパ福岡との上位対決は水城の2ゴールなどもあり4−1で圧勝。 パープルサンガ京都にも原が粘り強くゴールを挙げで逆に連勝。 不思議な事に失点の多い4月は千代反田がベストイレブンに選出された。 あの基準も考えてもらわなければ。

最終節。勝てば優勝の臨みもあったが、伏兵新井場が決勝ゴールを。森岡のPK失敗が響いた。 1−4でまたしても4位に転落で賞金を減ずる。

優勝 清水エスパルス 勝ち点32 10勝3敗2分け 35得点11失点
2位 ガンバ大阪   勝ち点31 10勝4敗1分け 34得点15失点
3位 アビスパ福岡  勝ち点31 10勝4敗1分け 29得点17失点
4位 品川シュトルツ 勝ち点30 10勝5敗    27得点16失点
勝ち点2の中に3チームがひしめく1stステージを制したのが清水エスパルス。 昇格したジェフ市原が6位と言うのは大健闘だろう。

そして、あの男が帰って来た。 シュトルツの守護神はサンパウロでもまれ、一回り大きくなって帰って来た。 GK岩下は16失点のディフェンス陣を立て直す事は出来るか。

空いた留学枠を利用してアシモビッチを送り出そうとしたが、メニリティ監督から阿部の留学を優先すべきだと示唆があった。 確かに次の世界スポーツ大会を考えると、阿部にヨーロッパサッカーを学ばせる事が急務か。 阿部も同意してくれたため、リスボンに2年間留学させる事にした。

今年のオールスターはシュトルツから宮田、バイティンガー、森岡が選出されたが バイティンガーは体調不良で出場せず。宮田、森岡は奮闘するが、デニソンの突破などで1−2と敗れてしまった。

さぁ、シーコ監督率いる日本代表による<インターナショナルカップ 予選>が始まる。 オフィスにもたらされた連絡では、この予選に宮田、千代反田が召集されたと言う。 持てる力を全て出してくるのだぞ。

緒戦マカオ戦のスターティングイレブンには千代反田が名を連ねた。宮田は残念ながらベンチスタート。 試合は中山悟志、間中宏茂が連続ゴール。「10」を背負う小室清嗣が3点目、最後は森一紘の一撃で試合終了。 千代反田の固いディフェンスが10.0評価。早速グループ首位に踊り出る。

UAEとの予選2試合目。宮田はまたしてもベンチ。 間中の2ゴールで優位に立ったが、アハメドに1点返されたのが油断でなければ良いが。 残り15分で宮田が交代出場。しかし1失点が響いて2位に後退。千代反田の10.0評価も喜べず。

韓国、中国との2試合は共にスコアレスドローで2位のまま。 その中国戦では千代反田が痛恨のレッドカード。 香港との予選5試合目。千代反田の代わりに宮田がDFを統率する。 中山悟志の1得点を宮田たちが守りきって3試合振りの勝利。

マカオとの2戦目。 この予選2失点目となるワラドの先制点で幕開け。 マカオは当然守り固めてくる。しかしそれが裏目で間中へのファウルがレッドカードとなり、試合は日本有利に傾く。 矢沖田が同点弾と勝越し弾を叩き込むと、最後は間中の3点目で試合終了。 ピッチに帰って来た千代反田はこの試合も10.0評価。

UAE戦は森の1ゴールをまたしても千代反田の10.0評価となる鉄壁のDF陣が守りきる。 グループ首位の韓国との2戦目。矢沖田がFKを直接決めて先制。中山悟志の追加点で2−0と勝利し、首位奪還。 続く中国との予選9試合目も矢沖田の先制ゴール。片桐誠が2点目を取り、宮田も交代出場。 最後の伊東のレッドカードは余計だったか。千代反田はやはり10.0評価と絶好調。

最終戦は香港。矢沖田の2点、間中の追加点を最後も千代反田の10.0評価ディフェンスでシャットアウト。

グループB
日本代表      勝ち点26 8勝0敗2分け 18得点 2失点
韓国代表      勝ち点20 6勝2敗2分け 20得点 3失点

グループA
オーストラリア代表 勝ち点28 9勝0敗1分け 27得点 3失点
サウジアラビア代表 勝ち点19 6勝3敗1分け 24得点11失点
シーコ監督率いる日本代表は国民の期待に応え、インターナショナルカップ本戦への出場権を得た。 来年の本戦に向けて選手達は再びJに帰ってアピールを続ける事になる。

品川シュトルツにも千代反田、宮田が帰ってきた。 ミーティングで2人の健闘を祝い、その場でキャプテン千代反田が不在だった時に暫定でキャプテンを務めたバイティンガーが そのまま2ndステージもゲームキャプテンを務める事が決定した。

ミーティングの後にはメニリティ監督からチーム強化の相談を受けた。選手層の増強である。 現在、路木、源、阿部の3選手を留学させており、ベンチ要員を含めてシュトルツの1軍メンバーは14人。 FW3人、MF7人、DF5人、GK2人の17人に加えて上背のある経験豊かなFW、 展開力のあるMFが欲しいと言う。 最近は海外との試合も多くなってきた。確かに監督の言う事も一理あるか。岡津スカウトにもメニリティ監督の意向を 踏まえたスカウティングを依頼する事にした。

取敢えずは現有戦力での指揮を依頼するしかない。 2ndステージ開幕である。 水城のオープニングゴールで幕を開けた1節はジェフ市原を3−0で一蹴。 しかし2節では格下横浜F・マリノスを相手にいきなりの失点。後半からはアシモビッチを下げて長橋を投入。 ロスタイムでどうにか水城が同点弾を決めるが、延長戦は両チームとも足が止まり勝ち点1に終わった。 水城の10.0評価もどこか物足らない。

最下位大宮アルディージャとの3節では大石が負傷 退場。左足のダメージは大きく、すぐに医務スタッフと共に病院へ送り込まれる事態となった。 試合は3−0と一方的な展開であったが、大石のケガは全治2ヶ月との診断であった。 これでベンチメンバーはGK佐藤とMF長橋の2名のみ。これで戦いきれるのか。

不安は的中する。5節の大阪エステーラ戦で森岡もケガを負ってしまった。 広瀬はこのラフプレイで一発レッド。ところが先制点はエステーラ。後半に水城と原が るワンツーでエステーラ陣内を切り込んで水城が同点ゴールを挙げたものの、 またしても延長戦で決定力不足を露呈。メニリティ監督の不安は現実のものとなった。 スカウトの岡津氏への期待は大きい。早く手を打たねば。

続く浦和レッズとの6節も90分で決着が付かずに水城のVゴールで何とか勝ち点2を積上げるに留まった。 宮田が10.0評価と、エメルソン、アリソンを完封したのは大きいが、前線の爆発力が鳴りを潜めているのが気になる。 月間ベストイレブンも宮田、千代反田、森岡とやや守備的なメンバーのみ選出されている。

岡津スカウトがオーストリア代表のフェルブリンガー(27歳)をノミネート。 確かにベテランであり、メニリティ監督からも獲得を促されたのだが、どうしても国内のタレントを獲得したかったので 移籍合意には至らず。

9月は営業部長から観戦料を4,000円に値上げしてみてはどうか、と打診があった。 広告費用を80百万に増やして、試験的に観戦料を上げて見ることにした。 さぁ、集客はどうなるか。

FC東京戦の8節に集まってくれたサポーターは約28,000人。これでは3,000円で満員にした方が儲かりそうだな。 選手達にとっても満員のサポーターに応援してもらった方が力が出るだろう。 などと観戦していた後半、千代反田がPA内でのファウル。しかも一発退場。同点のPKを決められる。 またしても延長突入かと思われたが、何とか水城がこの試合ハットトリックとなる3ゴール目を上げて3−2で 因縁の相手に引導を渡す。しかし、次節のスタメンはどうしたものか・・・

メニリティ監督と最下位の名古屋グランパスとの9節のスターティングメンバーを健闘する。 ケガの完治していない森岡の強行出場。それが答えだった。 左からバイティンガー。アシモビッチ、森岡、山形の中盤。 長橋を右SDFに下げて、和登をCDFに起用する。果たして結果は。 やはり急造ディフェンスラインは機能せず、早々に裏を抜かれて岩下が一対一を決められ失点。 嫌な雰囲気であったが、この試合は久しぶりにFWが爆発。水城、原がそれぞれゴールを決めて2−1の逆転勝利。

営業部長が集客減の汚名返上とばかりにオーナー室のドアを叩いた。 区内のグッズショップに新グッズを並べると言う。 レプリカユニフォームである。試算では毎月9百万程度に売上が伸びるそうだ。 ま、良いんじゃないの?

横浜F・マリノスの若手ホープ、松田直樹がシュトルツ入りを希望しているらしいと岡津スカウトから連絡があった。 非常に魅力的な話しではある。和登ももう22歳。確かに17歳の松田は魅力ではあったが今はFWとMFの獲得を優先したい。 松田が横浜F・マリノスに入団する前であったなら、結果は違ったものになっていたとは思うが。

森岡不在につき、セットプレーを務めるのは「10」を背負う山形。 11節の柏レイソル戦では、遂に山形の右足から放たれた弾道が直接柏ゴールを襲った。 良かった。長橋が去った後は若い彼らがチームを支えねばならない。

サンパウロで留学を積んだ守護神岩下が奮起したのは、カップ戦準決勝の清水エスパルスとの第2戦目。 アウェイでの第1戦目を1−1で終えており、この試合の結果で全てが決まる。 相手チームの真田と共に、この試合はキーパーがファインセーブを連発。 結局90分を戦い0−0で、通算1−1となり延長戦を戦う事になった。 岩下と真田は延長戦でもファインプレーを続けて、いよいよPK戦に突入。 ところが、真田の勢いは止まらない。1本目水城、3本目千代反田が止められた時点で1−2。 清水の3人目に決められると非常に厳しくなる。シュトルツの守護神はここから脅威の集中力を発揮する。 何と3人目を止めると、長橋、宮田のゴールに対し、清水の4人目、5人目を3連続セーブで3−2と逆転。 当然10.0評価の岩下がマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。

カップ戦で退けた清水エスパルスとは直後に2ndステージ12節で再戦。 2週間で3度も対戦するとお互いの手の内は分るもの。しかし、シュトルツには森岡が帰ってきた。 9節の強行出場でやや完治が遅れたものの、森岡の復活で攻めのパターンが増えたシュトルツは 1stステージ覇者の清水エスパルスから水城が先制ゴールを挙げ1−0で辛勝。

オルザデベの2ヶ月連続月間MVP、宮田、千代反田、森岡の2ヶ月連続ベストイレブンの報告となどと共に 医療スタッフからは朗報が。大石が試合出場できる様になったと言う。とりあえず現有戦力がピッチに帰ってきた。 メニリティ監督もとりあえずホッとしている様だ。

フルメンバーでカップ戦の決勝戦に臨む。相手は2ndステージを無敗街道まっしぐらのガンバ大阪。 清水戦で集中力を使い果たしたか、岩下がやや練習で調子を落としていたが、メニリティ監督は 佐藤ではなく岩下を起用。 満員のシュトルツスタジアムでどのような結果が待っているのか。 試合は前半で決まった。オルザデベが目下得点王の勢いそのままに先制ゴール。 水城も同点ゴールで食い下がるが、そこから3連続ゴールを許し、1−4と一方的な展開にスタンドからはブーイング。 バイティンガーがCKを頭で合わせて2点目を挙げてハーフタイム。 「岩下・・・」私も気が気ではなかった。結局メニリティ監督は後半から佐藤を起用。山形も下げ、 長橋投入で挽回を試みたものの、後半はガンバ大阪に守り固められ試合はそのまま2−4で準優勝で終わった。

2ndステージも残り3試合。13節は2位アビスパ福岡と3位シュトルツの直接対決。 またしても先制点を許す岩下。本当にどうしてしまったのか。 但し、この試合はセットプレーを好機に。森岡のCKを原が合わせて同点。 後半のCKは森岡がショートコーナーで山形のクロスに長身バイティンガーが飛び込んで逆転。 これで勝ち点34とし、2位を奪取。しかし首位のガンバ大阪は勝ち点39。 残り2試合でガンバが全敗。シュトルツが2連勝しなくてはシュトルツの優勝は無い。

奇跡は起こった。14節に首位のガンバ大阪が2ndステージ初の黒星。 それに対して我がシュトルツは13位の京都パープルサンガをホームに招く有利な展開。 満員のシュトルツスタジアムには「目指せ優勝」の横断幕が目立つ。 私も高嶋クンとスタジアムへ。

メニリティ監督がいよいよ岩下をスタメンから外した。確かに格下のサンガ相手には佐藤の実力であれば防ぎきれるであろう。 水城が優勝に一歩近づく先制点を豪快にぶちこむ。エースの貫禄十分だ。 しかし。 後半にまさかの失点。当然、残り時間を躍起になって攻めるものの、京都ディフェンスが悉く立ちはだかる。 優勝が大きく遠のく90分終了のフエ。 長橋、大石を投入し、結果的に水城のVゴールで勝ち点2を積上げたが、これで勝ち点は36。 敗れたガンバ大阪の勝ち点は39。直接対決を制すれば勝ち点では並ぶだけ。 そうなると得失点差が物を言うが、現在シュトルツのそれは+18に対し、ガンバ大阪は+41。

最終節もホームスタジアムには満員の観客が訪れた。 しかし半分はガンバ大阪のサポーターであった事は言うまでも無い。 実質的にガンバ大阪の優勝は揺るぎ無い。 後はサポーターへの恩返しを勝利と言う形で示したい。オルザデベを密着マークする千代反田。 守備重視から一転カウンター。水城が少ない決定機をしっかりゴールに結びつける。 1stステージの雪辱なるか?千代反田は結果10.0評価でオルザデベを封じたが、マグロンの一発で 試合は振り出しに。延長に突入した時点でガンバ大阪の優勝が確定。ケガを恐れたのか延長前後半の30分は 観客を沸かせるプレーも無く、1−1で試合終了。 この結果、品川シュトルツは勝ち点37でアビスパ福岡に並ばれ、またしても得失点差で3位転落。 気付けば無敗でステージを終えたのだが、メニリティ監督の心配した決定力不足が非常に悔しい結果となって具現化してしまった。

優勝 ガンバ大阪   勝ち点40 13勝1敗1分け 50得点 9失点
2位 アビスパ福岡  勝ち点37 12勝2敗1分け 36得点 6失点
3位 品川シュトルツ 勝ち点37 12勝0敗3分け 28得点10失点
これにて年間順位も3位となり降格は名門横浜F・マリノスと大宮アルディージャの2チーム。 得点王は39ゴールでオルザデベのぶっちぎり。水城が3位だが23ゴールに留まっている。 原が12ゴールと14位でランクイン。 年間評価点は8.3でオルザデベが個人二冠を達成。しばらくガンバ大阪の栄華は続くか。 シュトルツは宮田の7.4が3位と最高位。森岡、千代反田が7.3で4位と続き、中村が6.9で13位、 山形、長橋の新旧OMFが6.8で17位でランクイン。 課題は多いが、サポータークラブはこの10月で15万人を突破し、クラブ人気は安泰だ。 だからこそ優勝が欲しいのだが。

国際経験を積むために、Jリーグの閉幕と共に<プラチナリーグ>挑戦で遠征することになったシュトルツ。 3年前にワールドチャレンジカップを見事制覇した実績を買われての事だ。 ラゴスFC、ブタペストFC、ブカレストFC、コインブラFC、ベルンFCといった世界各国のチームと 真剣勝負出来る機会が得られるのは、来年のインターナショナルカップ本戦を控えた選手達には格好の腕試しになるだろう。

クラブの成績と言う意味では、プラチナリーグで優勝したいと言う気持ちもある。 しかしこう言った強豪チーム相手に長橋抜きでチャレンジして底力を上げたいと言う気持ちもある。 メニリティ監督からは先ずは勝つ事に拘りたいと言われた。流石名将。その通りだ。

緒戦はラゴスFC。身体能力に長けたアフリカ人選手を多く擁するチームである。 試合は出鼻をくじかれる3失点。どうも岩下は清水エスパルスとのPK戦以来、キレが無い。 前半にエース水城が何とか1点を返すものの、後半は両チーム1点を加えて2−4で黒星発進。

気を取りなおしてブタペストFCとの第2戦。 チームは見違えるような動きでバイティンガーが先制ゴール。 ペナルティエリア内でアシモビッチがファウルを受けて負傷退場するアクシデントはあったものの、このPKを きっちり水城が決めて2点目。後半も大石、山形が追加点を挙げて4−0と圧勝。 山形のゲームメイクは見事マン・オブ・ザ・マッチに評価された。

第3戦目の相手はブカレストFC。2点を先行される苦しい展開になったが、前半に森岡がゴール。 後半は原に代わった大石がスーパーサブぶりを発揮し、同点ゴールを叩きこみ2−2のドロー。 ラゴスFCに次ぐ2位に浮上。

ポルトガルのコインブラFCと対した第4戦。主力に疲労が蓄積したか、この試合はさっぱり 良いところが無く、0−3と一方的な敗戦。一挙に5位にまで順位を落としてしまった。

最終戦はスイスのベルンFC。この大会、今一つパッとしなかった原が前半に2ゴールと大爆発。 後半は水城が1点追加したものの、その水城がディフェンスでレッドカードを受け、自身初となる退場。 そしてチームはそのFKで1失点。10人になってからは試合が動かず3−1で有終の美を飾った。

<プラチナリーグ>
優勝 ラゴスFC   勝ち点9 2勝0敗3分け
2位 コインブラFC 勝ち点8 2勝1敗2分け
3位 ブカレストFC 勝ち点7 1勝0敗4分け
4位 品川シュトルツ 勝ち点7 2勝2敗1分け
優勝したラゴスFCとは勝ち点差が僅か2と、大変拮抗した大会であった。優勝の可能性は決して低くなかったが 最後は勝負強さが足りなかったか。やはり大型FWと熟練MFの獲得は必須である。 岡津スカウトに期待するところは大きい。

スポンサーとの契約条件でファン感謝祭をシュトルツスタジアムで執り行う事になった。 南アフリカからヨハネスバーグFCを招いての記念マッチ。 満員の観客の前で先制されるシュトルツ。どうもホームスタジアムの肝心な試合に空回りする癖は治らない。 しかし、ここから水城、大石と決めるべき人がゴールを決めて2−1の逆転勝利。 観客に訪れていたスポンサーの幹部達には好評だったので良しとしよう。

また、FIFAの記念マッチとして世界選抜と欧州選抜の試合が11月末に実施された。 日本からは中山悟志が世界選抜に選出されると言う嬉しいニュースに日本中のサッカーファンが沸いた。 いつかは品川シュトルツからも世界選抜に選手を送り出したいものだ。

世界選抜には声がかからなかったものの、ブンデスリーガの古豪ブレーメンFCから 水城に5億のオファーがあった。プラチナリーグのビデオを見て食指をそそられたそうだ。 今、水城を放出するとFWは大石、原の2人になってしまう。当然却下だ。早く第4のFWを獲得しなければ。

12月には会長就任後、初となる交通投資を実施した。 品川は交通量も多く、2億の投資でどこまで効果があるかは分らないが、地元住民からは好意を寄せられた様だ。 またスタッフも増え現在のクラブハウスが若干手狭になったので、 拡張する事にした。 これで今年の収支は赤字になること間違い無いが、今年はスポンサーの縛りも無いから良いだろう。

プラチナリーグで負ったアシモビッチのケガが完治したと言う嬉しいニュースを聞いたのは、 Jリーグチャンピオンシップの観戦から帰ってきた日の事だった。チャンピオンシップは、 あれだけ強かったガンバ大阪が清水エスパルスに負け、今年の優勝は清水エスパルスに決まった。

一年間を締めくくるニューイヤーカップが始まった。 今年こそは優勝を目標にメニリティ監督も鼻息が荒い。 緒戦はJ2落ちする事になった名門横浜F・マリノス。 勢いの差は否めず、4−0で一蹴。

2回戦は東京ヴェルディが相手だったが、アシモビッチが復活ゴールを決めてチームは勢いに乗った。 3−1でこれまた快勝。

そして3回戦で早くもガンバ大阪と対決。今年は1回も勝っていないだけに、ここで勝ってベスト4に名乗りを挙げたい。 が、試合はオルザデベが先制ゴール。シュトルツも粘り強く反撃を試み、千代反田がここぞとばかりにオーバーラップをしかけ、 同点ゴールを決めた。しかし後半も勢いはガンバ。 オルザデベが2ゴールを決めてハットトリック達成。シュトルツはFKから森岡が直接ネットを揺らすのが精一杯。 2−3で今年もベスト8止まりであり、いよいよガンバ大阪に勝てなかった。

ニューイヤーカップはそのままガンバ大阪が優勝し、この5年で3度の戴冠とゲンの良い大会となっている。

仕方なく年の瀬の大掃除をして、一年間を振り返る。 新スタジアムの観客動員は118万人と大盛況であった。 サポータークラブも15万人を突破した。品川区も住民が68万人を超えたと言う。 住宅8%、商業23%で、スポーツが11%、自然が12%という区報のデータである。 今年はクラブの収支は最後のクラブハウス改築で大きな赤字となった。 すこし慎まなくては。


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